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土地政策分科会企画部会委員名簿 委員 田村圭子 新潟大学危機管理本部危機管理室教授 特別委員 池邊このみ 千葉大学大学院園芸学研究科教授 井出多加子 成蹊大学経済学部教授 木村惠司 一般社団法人不動産協会理事長 中井検裕 東京工業大学大学院社会理工学研究科教授 保井美樹 法政大学現代福祉学部教授 山

コンパクト プラス ネットワークの形成 1

4-2 地域の課題人口の減少により 町内では老朽化した空き家 空き店舗が随所に見られるようになっており 平成 28 年 3 月に町内を調査したところ 空き家 空き店舗と思われる建物が 159 軒存在していることが判明した 特に 商店街 公共機関 医療機関等が近接する利便性の高い中心市街地における空き

用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

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News Release 2014 年 3 月 24 日 伊丹市と新関西国際空港株式会社が 伊丹市域におけるまちづくりの推進 について合意 伊丹市と新関西国際空港株式会社は 伊丹市域の生活環境の改善 地域コミュニティの再生等を図るためのまちづくりを連携して推進するため 2014 年 3 月 24 日

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

(1) 当該団体が法人格を有しているか 又は法人格のない任意の団体のうち次の1~2の要件を全て満たすもの 1 代表者の定めがあること 2 団体としての意思決定の方法 事務処理及び会計処理の方法 並びに責任者等を明確にした規約その他の規定が定められていること (2) 関係市町村との協議体制を構築してい

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はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため



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⑴ 政策目的 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図る 新設 拡充又は延長を必要とする理由 ⑵ 施策の必要性 以下の施策の推進のため 本措置の延長により 民間事業者による早期かつ着実な保留床の取得を促

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構成 1 第 1 章 IoT 時代の新たな地域資源 1. IoT 時代の新たな地域資源とその可能性 2. 新たな地域資源の活用に向けた基本的視点 第 2 章地域におけるオープンデータ ビッグデータ利活用の推進 1. 地域におけるオープンデータ利活用の現状と課題 2. 地域におけるビッグデータ利活用の

問 2. 現在 該当区域内に居住していますか 1. 居住している % 2. 居住していない % 無回答 % % 単位 : 人 1.9% 32.7% 65.4% 1. 居住している 2. 居住していない無回答 回答者のうち 居住者が約 65

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により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

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意見集計結果 平成 30 年 月 5 日から2 月 5 日までの間, つくば市空家等対策計画 ( 案 ) について, 意見募集を行った結果,3 人 ( 団体を含む ) から2 件の意見の提出がありました これらの意見について, 適宜要約した上, 項目ごとに整理し, それに対する市の考え方をまとめまし

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区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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215 参考資料

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要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

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1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

目 次 調査結果について 1 1. 調査実施の概要 3 2. 回答者の属性 3 (1) 主な事業地域 3 (2) 主な事業内容 3 3. 回答内容 4 (1) 地価動向の集計 4 1 岐阜県全域の集計 4 2 地域毎の集計 5 (2) 不動産取引 ( 取引件数 ) の動向 8 1 岐阜県全域の集計

1. 実現を目指すサービスのイメージ 高齢者や障害者 ベビーカー利用者など 誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築のため あらゆる人々が自由にかつ自立的に移動できる環境の整備が必要 ICT を活用した歩行者移動支援サービスでは 個人の身体状況やニーズに応じて移動を支援する様々な情報


市町合併という基本的枠組みの変更に対応した 市全域を対象とした計画の見直し 少子高齢化をはじめとする本市を取り巻く社会経済情勢の変化に対応した計画づくり 総合計画や都市計画区域マスタープランなど 上位関連計画との整合 調整の必要性 都市計画マスタープランは 都市計画法第 18 条の 2 に基づいて策

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

平成 22 年 5 月 7 日 問い合わせ先 国土交通省土地 水資源局土地市場課課長補佐小酒井淑乃 係長塩野進代表 : ( 内線 :30-214, ) 直通 : 土地取引動向調査 (*) ( 平成 22 年 3 月調査 ) の結果について

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加賀市農業委員会農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 30 年 1 月 26 日制定 加賀市農業委員会 第 1 指針の目的 農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 という ) の一部改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地等


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建設の施工企画 特集 5 長寿命化 維持管理 リニューアル 住宅の長寿命化への取組 国土交通省住宅局住宅生産課 今後の住宅政策においては これまでの つくっては壊す フロー消費型社会から いいものをつくっ て きちんと手入れして 長く大切に使う という ストック重視型への転換を図ってい

中央建設業審議会による提言について ( 平成 24 年 3 月 14 日 ) 建設産業における社会保険の徹底について ( 提言 ) 建設産業においては 下請企業を中心に 雇用 医療 年金保険について 法定福利費を適正に負担しない企業 ( すなわち保険未企業 ) が存在し 技能労働者の医療 年金など

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Transcription:

十分に活用されていない 土地 空き家等の有効活用について 平成 29 年 3 月 6 日 国土交通省 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

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空き地等の現状 人口減少社会を迎え 空き家だけでなく空き地も増加している 特に 世帯が所有する 空き地 と将来的に空き地になると見込まれる 利活用が有望でない空き家の敷地 の増加が著しい また 空き地の中には相続 贈与で取得したものが多く 10 年間で大きく増加している 空き地は 個々の所有者の意向によって散発 離散的に発生し 多くの場合まとまりなく存在している 法人 世帯が所有する低 未利用地の推移 件数 万件 平均土地面積 m2 H15 世帯 法人 54 15 521 279 km2 125 km2 844 屋外駐車場 11 771 87km2 151km2 2,237 資材置場 : 面積が増加した区分 : 面積が減少した区分 7 106 641 681 km2 629 km2 5,174 空き地 注 1 507 km2 利活空用きが家有の望敷で地な い H25 15 116km2 193km2 135km2 出典 国土交通省 土地基本調査 注 2 注 1 本調査における 空き地 には原野 荒れ地 池沼などを含む 注 2 戸建ての平均敷地面積 と 空き家のうち利活用が有望でないその他の住宅 3 の戸数 の積 注 3 空き家のうち その他住宅 と 駅から1km 以内で 簡易な手入れにより活用可能なその他住宅 の戸数の差 ただし H15 年度は後者の戸数を算出していないため 後者の数値について H25の数値 を その他住宅 H15/ その他住宅 H25 で按分して算出 317 km2 20 年間における空き地等の分布の変化 イメージ 180 309 12 注 2 66 20 477 960 屋外駐車場 799 2,289 資材置場 6 151 648 573 km2 4,405 空き地 注 1 981 km2 272 13 305 利活空用きが家有の望敷で 地ない 830 km2 世帯の所有する空き地の取得方法 k m2 取得方法 国 都道府県 市区町村から購入 会社 都市再生機構 公社などの法人から購入 平成 15 年時面積 平成 25 年時面積 増加率 25 22-12% 69 48-31% 個人から購入 160 172 8% 相続 贈与で取得 394 701 78% その他 24 29 20% 不詳 9 10 1% 総数 681 981 44% 空き地屋外駐車場その他空地公園 広場空き家 空き地屋外駐車場その他空地公園 広場空き家 空き地屋外駐車場公園 広場空き家 出典 国土交通政策研究所 空地等の発生消滅の要因把握と新たな利活用方策に関する調査研究 2

空き地等の活用の先進的な取組事例 わいわい!! コンテナプロジェクト 佐賀県佐賀市 NPO 法人つるおかランド バンク 山形県鶴岡市 公民で構成される佐賀市街なか再生会議が 街なかの空地や駐車場を借地 中古コンテナを使った図書館等と芝生広場を設置 社会実験を行った平成 23 年度の 8 ヶ月間で約 1 万 5 千人が来場 社会実験後は地元 J リーグチームの市内の拠点として活用 NPO 法人つるおかランド バンクは宅建業者 建設 建築業者 司法書士 金融機関等で構成される 空き家の所有者の売却意向と周辺居住者の意向を合意形成し 小規模連鎖型の区画再編を行うことで土地の価値を創出 ex. 道路拡幅 無接道囲繞地の解消 私道の付け替え等 空き家 狭少な宅地 狭あい道路の解消を図っている コンテナと芝生 コンテナ内部 カフェと図書館 出典 佐賀市 出典 鶴岡市 越前町安心で潤いのあるまちづくり事業 福井県越前町 町は所有者から老朽危険空き家の寄附を受け 除却 撤去を行う 除却後の土地利用に関し 地域住民と協力し必要な活用及び維持管理を行う 新栄テラス 福井県福井市 市と駐車場所有者が互いの土地を交換し 利用する取組 市有地を駐車場事業者に使用させる代わりに 市は事業者所有の駐車場をテラス化してイベント会場として整備 10~30 代の若い世代を中心に 1 ヶ月で 5000 人以上が来場 平成 27 年 し にぎわい創出や地域の回遊性の向上に寄与 除却前 完了後 出典 越前町 テラス化前の駐車場の様子 新栄テラス風景 出典 福井市 3

国土審議会土地政策分科会企画部会とりまとめの概要 土地政策の新たな方向性 2016 ~ 土地 不動産の活用と管理の再構築を目指して ~ 平成 28 年 8 月 4 日とりまとめ 土地政策を取り巻く状況 生産性向上や経済成長につながる動き 観光 物流 ヘルスケア等新しい成長分野の土地需要の拡大 リート市場の拡大 2020 年頃までに資産規模を倍増 ビックデータ クラウド等を活用した不動産ビジネスの進展 本格的な人口減少に伴う動き 生産性や社会コストを意識した戦略づくり コンパクト + ネットワーク 賢く投資 賢く使う インフラマネジメント戦略 空き家 空き地等の増加 世帯の所有する空き地も 10 年で 1.4 倍 宅地の所有 利用意欲の減退 宅地も放棄される時代に 土地政策の新たな方向性 1. 国土利用や社会資本整備の戦略に沿って 成長分野の土地需要を確実にとらえ 経済成長を支える土地利用を実現 2. これまでに蓄積された宅地ストックをうまく使い 国民生活の質の向上に資するような豊かな土地利用を実現 3. 面的な規制 誘導だけでなく 個々の土地に着目した最適な活用 管理 宅地ストックマネジメント を実現 最適活用成長分野の需要に的確に対応し 時期を逸することなく 必要な調整を経て資金や土地 不動産を供給 創造的活用活用の選択肢を増やし 隠れた需要を顕在化 市場での取引 収益性 住宅や宅地の利用 等 農や緑 空地等広く豊かな土地利用 住宅以外の多様な用途での利用等 放棄宅地化の抑制周辺の土地利用への阻害要因等とならないよう 活用が難しい土地を継続的に管理 新たな方向性を踏まえた施策展開 1. 最適活用の実現 施策の例 社会資本のストック効果を高める土地活用等を進めるための関係者の調整が円滑に開始できる場づくり リートによる成長分野の不動産への投資促進のための支援措置の継続 拡充 3. 最適活用 創造的活用を支える情報基盤の充実 2. 創造的活用の実現 施策の例 行政 住民 宅建業者等の協議会等を通じ 空き家 空き地を寄付等により地域全体や市場で活用する取組を支援 広く豊かな土地利用の推進 マッチングの仕組みの検討 除却すべき空き家の除却の促進等 施策の例 IT を活用した 空き家 空き地バンク の標準化 一元化などを通じた効果的なマッチングの実現 行政の保有する土地 不動産情報のオープン化 データの種類 提供方法の拡充 を促進 4. 放棄宅地化の抑制 施策の例 所有者の所在の把握が難しい土地の実態把握 活用が困難な土地の管理 帰属のあり方等や 相続登記の更なる促進方策等について本格的に議論 4

新たな方向性を踏まえた施策展開 1. 最適活用の実現 2. 創造的活用の実現 1 2 3 成長分野の土地需要を踏まえた土地 不動産活用の円滑化の重点的支援 地方公共団体の方針づくり 適地のリストアップ 官民対話等の支援 関係者の調整が円滑に開始できる場づくり 不動産投資市場の更なる成長に向けた環境整備 リートによる投資促進のための支援措置の継続 拡充 不動産特定共同事業の充実 自治体情報の一元的提供と専門家派遣等によるPREの民間活用促進等 不動産流通の活性化 不動産市場の国際化への対応 投資や円滑な買換を通じた不動産ストックのフロー化 外国人との取引応対マニュアル整備等 1 空き家 空き地等の新たな流通 活用スキームの構築 行政 住民 宅建業者等の協議会等を通じ 空き家 空き地等を寄付等に より地域全体や市場で活用する取組を促進 空き家 空き地バンク登録物件を集約化し 全国に情報発信可能なシステ ムの整備を検討 市町村が空き地等の活用を主体的 計画的に促進するため 空き地 等の活用等に当たって所有者と行政 民間事業者等の間に介在する 組織等の制度的枠組みの検討 2 志ある資金等の活用による空き家 空き店舗の再生 活用 地方の小規模事業での不動産特定共同事業の活用が推進される枠組みの整備 クラウドファンディングを通じて 志ある資金 等を活用し 空き家 空き店舗を再生 活用する取組の推進 3. 最適活用 創造的活用を支える情報基盤の充実 1 オープンデータ化等を通じた不動産関連サービスの充実 行政の保有する土地 不動産情報のオープン化 データの種類 提供方法の拡充 を促進 2 IT を活用した 空き家 空き地バンク の標準化 一元化 3 効果的 効率的な地籍整備の推進 整備効果の高い地籍調査の推進 IT を活用した効率的な地籍調査の推進 4 土地 不動産活用のための鑑定評価の充実 ホテル等の不動産について 不動産と一体となった動産も考慮した評価を充実 農地等の評価を充実 5 災害リスク情報の充実 提供 3 広く豊かな土地利用の推進 所有者と第三者をマッチングさせる新たな仕組みの検討 除却すべき空き家の除却の促進 4. 放棄宅地化の抑制 1 新たな管理システムのあり方の検討 所有者の所在の把握が難しい土地の実態把握 活用が困難な土地の管理 帰属のあり方 災害リスクの高い地域等の土地利用のあり方について本格的な議論を進める 2 所有者情報の確実な把握のための環境整備 相続登記の更なる促進方策の検討等 所有者情報の確実な把握のための環境整備に向けて本格的な議論を進める 5