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(1000 字を超える長文のため 以下に主な意見趣旨を抜粋 ) 150MHz 帯生体検知通報システムについて 山岳救助用を含めて 142.5~ MHz と ~146.99MHz としたらどうか 登山者検知通報システムについては時間的なチャネル共用が可能のため 当該システムにお

航空無線航行システム (DME) 干渉検討イメージ DME:Distance Measuring Equipment( 距離測定装置 ) 960MHz から 1,215MHz までの周波数の電波を使用し 航空機において 当該航空機から地表の定点までの見通し距離を測定するための設備 SSR:Secon

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背景 スマートフォンやタブレットとインターネットの普及により いつでも どこでも 高速のインターネット環境を利用したいという社会ニーズが顕在化し 高速走行する列車と地上間の高速通信環境の実現に向けた研究開発が各所で実施されています 最近では旅客サービス以外にも 走行車両内の防犯カメラ映像や営業車によ

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資料 2-1 VHF 帯での利用を計画する 具体的システムの提案について 平成 30 年 12 月 21 日 ( 株 )NTT ドコモ 2018 NTT DOCOMO, INC. All Rights Reserved.

Lumen Radio はスウェーデンのワイヤレス DMX 装置専門企業で 2009 年 2010 年に PLASA アワードを受賞しました 製品の特徴は 周波数ホッピングシステムを利用し 空いているチャンネルに対して送信チャンネルを次々と切り替えることで 極力エラーを抑えた通信が可能です 周囲の電

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第6次案H25報道各位

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1 第 5 回情報通信審議会作業班資料資料 60 作 5-2 干渉評価検討結果 1. 評価基準の違いによる離隔距離について - エントランス回線システムにおける机上計算 - 2. アンテナモデルに対する差分 平成 27 年 3 月 6 日 パナソニック株式会社

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共通部機器仕様構造 : 壁取付シャーシに避雷器 モデム 入出力ユニットをマウント接続方式 回線 :M4 ねじ端子接続 入出力 電源 :M3.5 ねじ端子接続 接地 :M4 ねじ端子接続シャーシ材質 : 鋼板に黒色クロメート処理ハウジング材質 : 難燃性黒色樹脂アイソレーション : 回線 - 入出力


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世界での接続機能を有するデバイス数の推移予測 様々な業界での IoT への注目 今後出現するアプリケーションやビジネスモデル 標準化やデバイス価格の低下などにより 接続デバイス数は増加すると予測 2022 年には合計 290 億のデバイスがネットワークに接続され そのうち 181 億以上は IoT

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2. 測位衛星のシステム提供者 ( プロバイダー ) 間の国際協力の重要性現在 全地球規模 ( 全球型 ) のグローバルな衛星測位システム (GNSS) として 米国の GPS 欧州の GALILEO ロシアの GLONASS 中国の北斗の 4 システムが整備される予定である また 地域型のシステム

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Kumamoto University Center for Multimedia and Information Technologies Lab. 熊本大学アプリケーション実験 ~ 実環境における無線 LAN 受信電波強度を用いた位置推定手法の検討 ~ InKIAI 宮崎県美郷

注意 本製品は FCC Class A 装置です 一般家庭でご使用になると 電波干渉を起こすことがあります その際には ユーザーご自身で適切な処置を行ってください 本製品は FCC( 米国連邦通信委員会 ) 規則の Part15 に準拠したデジタル装置 Class A の制限事項を満たして設計され

用の考え方 2 種類の通信手段は 独立して並行動作することが可能なため 宅内との通信機能にも有効作用します 通信手段を 2 つ持つと以下のような運用が実現できます * 一般住宅エリアでの PLC の適用 ( 無線方式により 異なる変圧器バンクのスマートメーターのリンクが可能であり 変圧器毎にはコンセ

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SDS-1 の概要 (1/2) システム SDSの目的 宇宙機器 部品の宇宙での事前実証機会の提供. ( 実際に宇宙でしか得られない環境下での検証や総合的なシステムとしての検証 ) SDS-1は, 温室効果ガス観測技術衛星 いぶき (GOSAT) の小型副衛星として 他の公募小型副衛星 6 機と共に

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各種の固定電話回線で無鳴動 双方向接続を提供する LifeLink 集中監視システム 株式会社関西コムネット代表取締役社長中沼忠司目次 1. はじめに 2.LifeLink 集中監視システム 3. 無鳴動 双方向接続を可能とする4 通りの方式 4. 既設の T-NCU 集中監視システムを 継続して活

発表の流れ 1. 研究の背景と目的 2. 相互接続の概観 3. ワームホールデバイスの動作の概要 4. 実験 性能評価 5. まとめ DICOMO2007 2

図番 WDT-6M_5E-W00D 製品仕様書 製品名 WDT-6M WDT-5E 頁 1/10

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次世代無線通信センサネットワークを活用したIoT支援に関する研究

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2015 年 1 月 30 日 平常時にも災害時にも活用できる デジタルサイネージを核としたスマートフォン向け情報共有サービスの実証実験を開始 ~ 公衆無線 LAN 内 公衆無線 LAN 間の機器通信を WebSocket と WebRTC を用いて実現 ~ NTT コミュニケーションズ ( 略称

Micro Fans & Blowers Innovation in Motion マイクロファン & ブロワー 有限会社シーエス技研 PTB 事業部東京オフィス 千葉県市原市辰巳台西

資料 920 作 MHz 帯小電力無線システムの高度化に係る技術基準の見直し ( 案 ) 狭帯域の周波数使用方法 電波の型式の追加 送信時間制限の緩和 空中線利得の見直し

2006 年 11 月 6 日 新製品 パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社業界初 ( 1) 4ダイバーシティ受信対応で地上デジタルテレビ放送を高感度受信 車載用 4 ダイバーシティ地上デジタルフロントエンド を製品化 セットの小型化 高性能化 省電力化に貢献パナソニックエレクトロニックデバ

検証結果の利 にあたっての注意事項等について 東日本電信電話株式会社 日本電信電話株式会社 年 5 月 1 5 日更新 1. 本資料の位置づけ 1.1. 本資料は 東日本電信電話株式会社 ( 以下 NTT 東日本 という ) 及び 日本電信電話株式会社 ( 以下 NTT 日本 という


 


1 注意事項 本製品は 人命や医療機器 装置に影響を与える恐れがある用途ではご使用しないでください 本製品は 電波により 誤作動する可能性のある装置 システムの近くではご使用しないでください 本製品は 日本の電波法に準拠していますので 海外ではご使用いただけません 電波法に基づく特定小電力無線局の技

電波法関係審査基準 ( 平成 13 年 1 月 6 日総務省訓令第 67 号 ) の一部を改正する訓令案新旧対照表 ( 下線部は変更箇所を示す ) 改正案 現行 別紙 2 ( 第 5 条関係 ) 無線局の目的別審査基準 別紙 2 ( 第 5 条関係 ) 無線局の目的別審査基準 第 1 ( 略 ) 第

Transcription:

多数機 Cubesat による IoT サービスと国際協力 2017 年 9 月 22 日 福代孝良 松本健東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻

Store and Forward とは 海や地上に置かれた小型の送信機から衛星に向かって付属センサ等で取得したデータの送信を行い, 地球を周回している衛星が, 送信機から送られるデータを収集していくシステム インターネットや携帯電話の電波が無いところで データ取得が可能になる M2M IoT 2

Store and Forward の期待されている分野 水位 水質調査 洪水対策等 海洋生物 鳥調査 海洋生物 鳥の行動調査研究 山岳地の情報モニタリング 電気 ガスメータ 雪崩警告システム等 UNISEC 3

SS-520-4 号機搭載 TRICOM-1 衛星 概要観測ロケットである SS-520 を改良し, 衛星を軌道投入するプロジェクト 民生品を活用する新たな設計手法や活用技術を開発するとともに, その実証のための超小型ナノ衛星を開発 製造 軌道上実証する 上記の内容をロケット側とも検討した結果, Ø 超小型ナノ衛星 3U 級 (10 10 30cm) サイズ ( 重量 3.2kg 以下 ) Ø 設計手法 活用技術 地上用高感度無線デバイスを複数利用した S&F ミッションの実証 Ø 軌道上実証 30 日間の軌道上実証期間 を仕様として開発 製造を行った. TRICOM-1 4

TRICOM-1 設計 & 結果 表 1 衛星主要仕様 116 mm 116 mm H346 mm 寸法 ( ミッションアンテナ込みで高さ406mm) ミッションカメラミッション Store and forward ミッション (S&F) 重量 < 3.2kg ( 衛星本体 ) 通信周波数 : UHF 帯 通信 通信速度 : コマント : 1.2 kbps (GFSK), テレメトリ : 1.2kbps 38.4kbps(GFSK) アンテナ : コマント : モノポール, テレメトリ : ターンスタイル CDH ほどよし SDK + 再利用性の高いアプリケーションソフト (C2A) 5

TRICOM-1 S&F [TRICOM-1 S&F 目標 ] 1. 通信回線過去の実証衛星では 地上と衛星とのやり取りが 同地点で 1 回線であり 対応ユーザー数が少ないことが問題となっていた 同時受信が可能な送受信機の開発 同時受信 地球撮影 2. 使用周波数他国に干渉することが過去に問題となり 限定した地域でのみの送信が許可された 全国で送信可能な送信機の開発 特小電波 コマンドアップリンク ミッションデータダウンリンク 送受信局 3. サイズ世界共通の衛星サイズ (1U:10 10 10cm) の衛星に入る受信機 4. 既存システム例 : アルゴス オーブコム それに比べ低価格での実現を目標とする S&F の例 6

TRICOM S&F システム詳細 周波数帯 920MHz 送信出力 20mW( 特定小電力 ) 920MHz 帯の特小 38ch(200kHz 間隔 ) 受信できるのは伝送大域幅の約 1 割 スペクトラム拡散 ( 携帯電話や無線 LANに使われる技術 ) 本モジュールの宇宙実証は初 実効伝送速度 (bps) 受信感度 (dbm) 49-145 146-139 293-136 Green house web より 7

TRICOM-1 ミッション機器 :Store & Foward 衛星側受信機 地上側送信機 項目 仕様 項目 仕様 周波数 920MHz 帯 周波数 920MHz 帯 無線免許 電源 特定小電力無線局 ( 技術適合証明 ) 受信機なので適用外 5V,500mA 以下 受信感度 -132~ -145dBm ( ビットレートにより可変 ) 複数同時受信 8 波 無線免許 特定小電力無線局 ( 技術適合証明 ) 送信機であり,TELEC 通過済み 電源 5V,100mA 以下 (USB 給電 ) ビットレート 変調方式 45,146,293bps LoRa 衛星側受信機 ビットレート 変調方式 45,146,293bps LoRa 地上側送信機 8

TRICOM-1 S&F 搭載アンテナ 衛星の姿勢が乱れるため 全方位に利得が必要 円偏波 ロケットの振動 衝撃に耐えられる +X +Z +Y Ø 天井面にターンスタイルアンテナを採用することで, 円偏波 全方位利得 Ø 最大利得 :6.6dBi 9

TRICOM-1 ミッション S&F フィールド実験 ~ 筑波山 ~ TRICOM-1 搭載受信機の性能試験として 筑波山 - 東大 東京電機大 高尾山間での通信実験を実施した 送受信機は衛星搭載機と同じモジュールをそれぞれ 1 つ使用した 通信速度は 49bps で実施 計算上 49bps で 2000km,293bps で 600km まで通信可能な条件 筑波山 - 高尾山間の通信が確立された後 293bps で ATT を入れて受信感度を調べた 筑波山 東京電機大学 受信機 ( 筑波山 ) 高尾山 東京大学 送信機 ( 高尾山 ) 10

TRICOM-1 ミッション S&F フィールド実験結果 場所 49bps における通信結果 受信確認 293bpsにおける通信結果場所受信確認 筑波山 - 東大 9/10 受信成功 1 パケットは文字化け 筑波山 - 高尾山 10/10 受信成功 筑波山 - 東京電機大学 10/10 受信成功 筑波山 - 高尾山 10/10 受信成功 ü ATT を入れた実験では 受信電力 -129dBm でエラー無しの受信に成功 ü ATT を更にいれ -132dBm では 4/10 回受信に成功 受信電力から 293bps で 300km まで通信可能であることを確認 TRICOM-1 衛星搭載システムであれば アンテナの感度が上がるため 550km まで通信可能 11

低軌道周回衛星による通信ネットワークのメリット Ø 衛星 地上の両側の通信機器の小型化 小電力化が可能 Ø 高頻度の打上げ 更新が可能 ( 最新技術の導入スピードが早い ) 新たな通信ビジネスとして大型投資計画 新規参入が進む O3B OneWeb Iridium etc.. Orbcomm 課題 : 多数の衛星が必要資本力では太刀打ちできないが オープン イノベーション 参加型 シェアリングによって対応

国際協力方針❶ u 衛星製造教育と一体となった通信機能シェアリング u 超格安小型2U 3U 低速 低容量通信に特化 Ø 自治体 途上国 大学 中小企業に超小型衛星の製造を指導 コンサルティング Ø 共有されたオープン通信網を活用したビジネス プラットフォームを構築 既にアフリカ 東南アジア各国 自治体 中小企業からの要望多数あり 東京大学 九州工大 慶應義塾大学との連携により展開予定

国際協力方針 ❷ u 通信インフラを活用したラストワンマイルのソリューションを提供 推進 Ø 持続可能な開発目標 (SDGs) への貢献地上ネットワーク未整備地域等に雨量計網整備 水モニタリングルワンダを中心としスマートアフリカと提携 アフリカ全体へ拡大 *UNDP イノベーションファンド事業としてルワンダにて実証開始 ** スマートアフリカは既に約 18 カ国 アフリカ連合 ITU 世界銀行 アフリカ開発銀行等の国際機関 民間企業によるイニシアチブ スマートアフリカ Member States 1. Republic of Rwanda 10. Republic of Burkina Faso 2. Republic of Uganda 11. Republic of Djibouti 3. Republique du Gabon 12. Republic of Côte d Ivoire 4. Republic of South Sudan 13. Republique de Guinée 5. Republic of Kenya 14. Republic of Egypt 6. Republique du Senegal 15. Republique du Benin 7. Republique du Mali 16. République Togolaise 8. Republique du Chad 17. Republic of Niger 9. Republic of Angola 18. REPUBLIC OF TUNISIA

Ø 海洋プラットフォーム構築 船舶のリアルタイム追跡 インドネシア漁船管理 漁場監視に向けた通信網構築 現在のAIS VMSは初期費用10万円程度 通信費用も年数万円 超小型衛星と小電力送信機のシステム活用により 9割のコスト削減可能 大型船舶のみならず 世界の430万隻の漁船へ搭載が可能となる **海洋ブイ 津波波浪計にも応用可能

発展可能性 社会的意義 宇宙技術によって世界中のヒト モノを繋げる u 地球上の大半を占める海洋全体 また インフラ未整備なアフリカ低開発地域 山岳 自然地域へ IoT-M2M 通信網を提供 u 地上インフラに依存しない 全球ネットワークのオープンなプラットフォームを構築する リスク要因 課題からチャンスへアセット 技術リスクを抱えず オープンイノベーションにより 新技術を柔軟に導入 最速での技術更新を実現 ) u 現在は約 300bps の限られた通信であるものの 急速な技術革新が進む u キューブ衛星にはカメラやセンサーも搭載可能 世界的な低軌道超小型プラットフォームを有することで 軌道上への新技術の実装を実現し 新たな低軌道利用ビジネスサービスへの発展可能性もあり