高圧洗浄作業の安全衛生管理指針

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安全衛生管理規程作成例

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2 安全衛生教育の実施等 () 6 派遣労働者を雇い入れたときに雇入れ時の安全衛生教育を行 はい いいえ っています () 7 派遣労働者の派遣先事業場を変更するなど 作業内容を変更 はい いいえ したときは 当該派遣労働者に対し 作業内容変更時の安全 衛生教育を行っています ()() 8 6 及び

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安全管理規程

安全衛生規程

5) 輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し これを適確に実施する こと ( 輸送の安全に関する目標 ) 第 5 条前条に掲げる方針に基づき 目標を策定する ( 輸送の安全に関する計画 ) 第 6 条前条に掲げる目標を達成し 輸送の安全に関する重点施策に応じて 輸送の安全を確 保

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資料 5 事故防止に向けた政策動向 平成 29 年 10 月 厚生労働省労働基準局安全衛生部

14個人情報の取扱いに関する規程

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ア事業担当課長 ( 岐阜市上下水道事業部契約規程 ( 昭和 41 年水道部管理規程第 3 号 ) 第 4 条に規定する部長 ) は 工事請負契約約款第 7 条の2 第 2 項の規定に基づき 受注者に対して 期限を定め 当該下請契約を締結した具体的な理由を載した書面を求めるものとする ( 様式 1)

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利用目的と共同利用

受講者氏名 業務経験証明書 ( 原本提出 ) ( コピーを受講開始日の 10 日前迄に提出願います ) Ⅲ. 足場作業主任者を受講する方 足場組立解体作業を経験した会社および配属先 配属先での本人の具体的な足場組立解体作業の内容 ( 足場の経験期間を記入 ) 足場組立解体作業の 経験期間 満 才の

平29・6・13(火) 平成29年度 神奈川県医師会 産業医部会 総会・研修会

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有資格者一覧表 ( 全 107 種類 ) 資格名称技術 ( 専門 ) 部門二次試験の選択科目資格名称技術 ( 専門 ) 部門二次試験の選択科目 測量士 河川砂防及び海岸 海洋 測量士補 港湾及び空港 1 級建築士 電力土木 2 級建築士 道路 構造設計 1 級建築士 鉄道 設備設計 1 級建築士 上

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JNIOSH-SRR-No.46 JNIOSH-SRR-No.46(06) (06) 図 ミュンヘンにおける足場 図 中桟が 階段 妻側にも設置してある 1 趣 サンフランシスコにおける足場 交さ筋かいの下に下桟が設置してある 旨 足場からの墜落 転落災害の防止については 平成年6月に労働安全衛生規


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5 改正条文の書式

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工事の定義 1. 工事 建設業法等に定義なし 建設業法における用例 : この法律において 建設工事 とは 土木建築に関する工事で別表第一の上欄に掲げるものをいう ( 建設業法第 2 条第 1 項 ) 出典 意味 広辞苑 明鏡国語辞典 デジタル大辞泉 振動規制法 ( 昭和 51 年法律第 64 号 )

現場代理人及び主任(監理)技術者の適正な配置等について

別記様式 2 地方整備局長 知事 支社支社長 印 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第 11 条 社会保険等未加入 業者 の通知について 公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 以下 法 という ) 第 11 条に基づき 弊社の発注工事において社会保険等未加入業者の存在が

( 様式第 6) 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法に関する書類 病院の管理及び運営に関する諸記録の閲覧方法 計画 現状の別 1. 計画 2. 現状 閲 覧 責 任 者 氏 名 閲 覧 担 当 者 氏 名 閲覧の求めに応じる場所 閲覧の手続の概要 ( 注 ) 既に医療法施行規則第 9 条の

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医療安全管理指針

別添 1 安全衛生教育に関する自主点検 集計結果 ( グラフ ) ( 自主点検実施期間 : 平成 28 年 11 月 18 日 ~ 平成 28 年 12 月 16 日 ) 1. 自主点検の回答状況 ( 調査対象 150 事業場, うち 回答あり 73 事業場 ) 自主点検の回答状況 回答あり の事業

制定 : 平成 24 年 5 月 30 日平成 23 年度第 4 回理事会決議施行 : 平成 24 年 6 月 1 日 個人情報管理規程 ( 定款第 65 条第 2 項 ) 制定平成 24 年 5 月 30 日 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 定款第 66 条第 2 項の規定に基づき 公益社団法

( 別紙 ) 施工体制台帳に係る書類の提出に関する実施要領 1 目的公共の入札及び契約の適正化の促進に関する法律 ( 平成 12 年法律第 127 号 ) 及び建設業法 ( 昭和 24 年法律第 100 号 ) に基づく適正な施工体制の確保等を図るため 発注者から直接建設を請け負った建設業者は 施工

第3章 指導・監査等の実施

ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

A 群四枝択一問題 28 問 1. 空調設備を構成している機器 装置に関する次の記述のうち 最も不適当なものはどれか 1 空気調和機 2 熱源装置 3 排水装置 4 制御装置 2. 施工計画に関する次の記述のうち 最も不適当なものはどれか 1 施工計画の目標は 施工者にとって適切な品質 工期 価格で

別紙 1 事故データベースへ登録する事故報告書の提出対象事故について 事故の定義は以下のとおりとする 事故の分類 事故の定義 労働災害 ( 工事作業が起因して 工事関係者が死傷した事故 ) もらい事故 ( 第三者の行為が起因して 工事関係者が死傷した事故 ) 死傷公衆災害 ( 工事作業が起因して 当

MR通信H22年1月号

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劇場演出空間技術協会 個人情報保護規程

文書管理番号

エ事務部門 (9) 利用者 教職員 学生等及び臨時利用者で 本学情報システムを利用する者をいう (10) 教職員 本学に勤務する常勤又は非常勤の教職員 ( 派遣職員を含む ) をいう (11) 学生等 本学学則に定める学部学生 大学院学生 大学院研究生 科目等履修生及び聴講生 等をいう (12) 臨

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

( 案 ) 土地区画整理事業の施行に伴い設置される 公共施設の管理及び帰属等に関する協議書 埼玉県 ( 以下 甲 という ) と ( 土地区画事業施行 ( 予定 ) 者 ) ( 以下 乙 と いう ) とは 土地区画整理法に基づく土地区画整理事業の施行により設置される公共 施設の管理及び帰属等につい

過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

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Ⅰ 概要について 一次下請契約者を社会保険等加入業者に限定します 平成 29 年 4 月 1 日以降に契約締結した工事において 受注者は 原則として社会保険等未加入業者を下請契約 ( 受注者が直接契約締結するものに限る 以下 一次下請契約 という ) の相手方としないこととします 追加 建設工事契約

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平成 26 年 3 月 6 日千葉医療センター 地域医療連携ネットワーク運用管理規定 (Ver.8) 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク運用管理規定 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条この運用管理規定は 千葉医療センター地域医療連携ネットワーク ( 以下 千葉医療ネットワーク ) に参加

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A4 経営事項審査の受審状況により確認方法が異なります なお 適用除外は 労働者の就業形態等によって適用除外とならない場合もあることから 元請負人は 年金事務所等に適用除外となる要件を確認した上で判断してください 経営事項審査を受審している場合 有効期間にある経営規模等評価結果通知書総合評定値通知書

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陸運業 倉庫業での安全管理のポイント 陸運業 倉庫業での労働災害を防止するためには どのような災害が発生し どのような労働災害 防止対策が行われているかを理解することが重要です 1 フォークリフト作業のポイント 管理面 1 作業計画の作成 周知 ( 安衛則第 151 条の 3) 作業場所の広さ及び地

Q&A 集 Q1 社会保険等とは何か A1 社会保険等とは 健康保険 ( 協会けんぽ 健康保険組合等 ) 厚生年金保険 及び雇用保険をいいます Q2 国民健康保険組合に加入しているが 社会保険等未加入建設業者となるのか A2 法人や常時 5 人以上の従業員を使用する国民健康保険組合に加入している建設

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

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リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

- 2 - 改正する 次の表により 改正前欄及び改正後欄に対応して掲げるその標記部分に二重傍線を付した規定は 改正前欄に掲げる対象規定を改正後欄に掲げる対象規定として移動し 改正後欄に掲げる対象規定で改正前欄にこれに対応するものを掲げていないものは これを加える

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れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人

工事施工記録写真作成方法 平成 31 年 4 月 名古屋市緑政土木局

下請契約からの社会保険等未加入建設業者の排除等に係る Q&A Q1 社会保険等とはなんですか A1: 雇用保険 健康保険 厚生年金保険の 3 保険のことをいいます Q2 社会保険等に未加入 というのはどういう場合か A2: 社会保険等に未加入 とは 社会保険等の適用を受ける事業所でありながら 各保険

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効果 労働者が保有する職業能力の評価を行うことにより 労働者の仕事に対するモチベーションを向上させることができます 労働者の職業能力を把握することにより 労働者の処遇などを検討する際の参考にすることができます 労働者は 評価シート ( 様式 4) を 今後のキャリア プランを検討する際の参考にするこ

じ ) その他の処方せん医薬品又は高度管理医療機器の製造販売に係る業務の責任者との密接な連携を図らせること ( 安全確保業務に係る組織及び職員 ) 第四条第一種製造販売業者は 次に掲げる要件を満たす安全確保業務の統括に係る部門 ( 以下この章において 安全管理統括部門 という ) を置かなければなら

1 策定の目的 この手引書は 茅ヶ崎市地域防犯カメラ ( 以下 地域防犯カメラ という ) の設置及び運用について配慮すべき事項を定めることにより 地域防犯カメラの有用性とプライバシー保護等との調和を図り 地域防犯カメラを適切かつ効果的に活用し 茅ヶ崎市の安心して安全に暮らせるまちづくりを推進するこ

Transcription:

産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 安全衛生管理指針 公益社団法人日本洗浄技能開発協会

はじめに 高圧洗浄作業は 往復動ポンプで加圧した高圧水をノズルから噴射させ その衝撃エネルギーにより各種施設 設備 機器など洗浄対象物の様々な付着物を粉砕除去して洗浄する作業であります その技術は日々進歩しており その適用範囲はますます拡大されております 高圧洗浄作業では 10MPa 以上の高圧水を取り扱うため 少しでも作業方法を誤れば 直ちに死傷災害に結びつき 危険性の高い作業であり いくつかの災害事例も報告されています 従来 社団法人日本洗浄技能開発協会は 厚生労働省が行う技能検定 産業洗浄( 高圧洗浄作業 ) 制度を推進し 技能士の育成と活用を主軸とする 安全衛生管理指導指針 ( 超高圧洗浄作業編 ) を作成し指導してまいりました このたび 厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課並びに中央労働災害防止協会のご指導の下 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) の安全性をさらに強化するため 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 安全衛生管理指針 を整備し 管理の徹底を図ることと致しました 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 技能検定の充実化を図り 産業洗浄技能士の活用を拡大するとともに この管理指針を全国的に普及することにより 高圧洗浄作業の安全管理体制が組織化され 災害の少ない安全で衛生的な高圧洗浄作業が実施されるものと確信しております 平成 24 年 4 月 公益社団法人日本洗浄技能開発協会 理事長本多清治

産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 安全衛生管理指針 1. 目的この指針は 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) における災害の未然防止対策及び類似災害の再発防止措置等 安全衛生管理を促進するための基準を定めることを目的とする 2. 適用この指針は 日本国内において施工される産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 )( 以後 高圧洗浄作業と呼ぶ ) に適用する 産業洗浄とは 主として製造業に設置された各種設備機器 配管設備 貯水槽等及び上下水道 一般建築物の設備 施設等を機械的 化学的な方法を用いて洗浄することをいう 3. 管理基準 3-1 作業体制と職務内容高圧洗浄の代表的工法の作業において 安全で衛生的な作業を行うための原則的な体制を図 1 図 2 及び図 3に示す 図 1 噴射ガン洗浄作業 1

図 2 熱交換器洗浄作業 図 3 下水道管洗浄作業 作業グループ体制としては 最小限 3 名の作業者が従事しなければならない 標準的な人員配置は 原則として次の通りとする 1 オペレーター 1 名 2 ノズルマン 1 名 3 監視人 1 名 4 作業補助員 必要人数 2

オペレーター 監視人及びノズルマンは 3-3-3 項で述べる 高圧洗浄作業者教育 の修了者 あるいは産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 技能士の資格を有しなければならない また 各作業者は 本人及び関係者の安全を確保するために それぞれが独自に高圧水の噴射を緊急停止できる態勢をとることが必要である 各作業者の職務内容及び安全対策を次に述べる 3-1-1 オペレーター 1 高圧洗浄機及び付帯機器を作業場所に設置し その運転操作を行う 2 高圧洗浄機及び付帯機器の構造 操作方法 整備方法に精通し 現場で故障 トラブルが生じた場合 小修理程度を実施できる者が従事する 3 最小人数での作業グループでは 作業監督者が兼務することができる 4 洗浄中は高圧洗浄機の運転状況を監視するとともに 監視人あるいはノズルマンを監視し 緊急時には即座に運転を停止できる態勢を保つこと しかし 常時この態勢を維持していることは困難であるため 監視人と無線等で通話を行い リモコンで運転操作ができる対応が望ましい 3-1-2 監視人 1 オペレーターとノズルマンを目視できる位置で両者の中継を行う 2 ノズルマンに異常が生じた場合は 直ちに噴射を停止できる態勢 ( 緊急停止装置 ) をとる オペレーターとは無線等で通話を行い リモコンで緊急停止操作ができる対応が望ましい 3 フレキシブルホース型洗浄 高圧ホース型洗浄など ノズルマン自身が噴射をオン オフできない作業では 監視人がノズルマンの近くに位置して オン オフの業務を担当する 4 最少人数での作業グループでは 作業監督者が兼務することができる 3-1-3 ノズルマン 1 洗浄治具を駆使して高圧洗浄の先端作業を行う 作業者の中では最も危険性が伴うため 安全性の高い保護具を着用し 自分の意思で即座に また確実に高圧水の噴射をオン オフできる態勢 ( 装備 ) をとる 2 疲労度を考慮して適度な時間で他の作業者と交代することが必要である 3 噴射ガン洗浄作業ではレバーを紐などでロックすることは厳禁である 3-2 現場作業管理体制とその職務高圧洗浄作業における安全衛生管理体制 ( 作業者総数 50 人未満の場合 ) は 労働安全衛生法 ( 以下法と呼ぶ ) を順守し 概ね図 4のように組織する 原則として高圧洗浄機 1 台と最小限 3 名以上の作業者を1 作業グループとし 複数グループを編成する場合もある 現場責任者 作業監督者 安全衛生推進者 ( 法第 12 条の2) 作業主任者( 法第 14 条 ) のそれぞれの職務と選任基準は次の通りとする 3

現場責任者 連絡調整等責任者 *1 危険有害業務作業主任者 安全衛生推進者 *2 第 1 作業グループ 作業監督者 第 2 作業グループ 作業監督者 第 3 作業グループ 作業監督者 オペレー 監 視 ノズルマン オペレー 監 視 ノズルマン オペレー 監 視 ノズルマン ター 人 ター 人 ター 人 図 4 現場作業管理体制 *1 現場において元方事業者と関係請負人の労働者が混在して作業を行う場合は 元方事業者や先次請負人との作業間の連絡調整等の役割を担う責任者 連絡調整等責任者 ( 現場が建設業及び造船業の場合は 統括安全衛生責任者等との連絡調整を行う安全衛生責任者 ( 法第 16 条 )) を選任する *2 現場の作業者総数が10 人以上 50 人未満の場合は安全衛生推進者を選任する 50 人以上の場合は 安全衛生推進者に代わり安全管理者及び衛生管理者の選任が必要となる 3-2-1 職務内容 1) 現場責任者施工管理区域内における安全で衛生的な作業の完遂を図るため 次に掲げる業務を行う 1 着工 竣工に係る諸手続き及び施工中における一切の連絡 報告の業務を行い 複数作業グループの統括を行う 2 作業着工前には 施工現場 施工手順等に事故 災害につながる要素がないかを充分に確認し 危険要因を事前に排除する ( リスクアセスメント及びその結果に基づく措置の取組 を参照 ) 3 作業の分担並びに作業監督者 安全衛生推進者 危険有害作業主任者の選任及び指揮 監督をする 4

4 作業者全員を個別に管理し 職場の規律等を指導する 5 同一区域内で作業する他業者及び関連のある業者との連絡と作業調整業務を行う 6 作業区域の設定及び区域内の安全衛生状況を巡視する 7 安全作業上の点検指示及び確認を行う 8 安全に関する諸実施記録を保管する 9 現場を離れる場合の代行者を選任する 10 完工確認を行い 客先 ( 元請 ) に引渡す 2) 作業監督者分担された作業を安全で衛生的に遂行するため 次に掲げる業務を行う 1 当日の作業者全員の健康状態に問題がないかを確認する 2 作業者全員と作業段取りの確認を行い KYM( 危険予知ミーティング ) を実施 記録する 3 作業方法に関する技術的な事項について具体的に実施指導する 4 作業の合図方法を指導し 周知徹底を図る 5 作業者それぞれの作業分担を指示し 作業の交代 休憩等の指示をする 6 安全衛生推進責任者に協力し また現場責任者を補佐する 7 高圧洗浄機 保護具 消火器等の点検 整備の実施指示と確認を行う 8 その他 現場責任者が指示する業務を行う 3) 安全衛生推進者安全で衛生的な作業の進行を図るため 法第 12 条の2に定める業務に加え 次に掲げる業務を行う 1 作業者の不安全行動に対する監視と改善を指導する 2 作業場の不安全状態の発見と改善を指導する 3 高圧洗浄機及び付帯機器 安全具一式の整備状況を確認する 4 他業者間の安全衛生上の作業調整をする 4) 危険有害業務作業主任者 ( 法第 14 条 ) 高圧洗浄作業に伴う下記の危険有害業務には 法で定められた技能講習又は特別教育を修了した資格取得者を作業主任者として配置する 1 足場の組立解体に係る業務 2 酸素欠乏及び硫化水素に係る業務 3 有機溶剤を取り扱う業務 4 特定化学物質を取り扱う業務 5) 連絡調整等責任者又は建設業等現場での安全衛生責任者 ( 法第 16 条 ) 1 統括安全衛生責任者との連絡 2 統括安全衛生責任者から連絡を受けた事項の関係者への連絡 3 連絡を受けた事項の実施についての管理 5

4 施工計画 作業計画との整合性のための統括責任者との調整 5 混在作業によって生ずる労働災害に係る危険の有無の確認 6 後次請負人の安全衛生推進者との作業間の連絡調整 3-2-2 選任基準 1) 現場責任者 1 同一現場で複数作業グループがある場合は 1 名を選任する 2 法 60 条に定める職長教育 ( 安全衛生責任者教育を含む ) を修了した者であること 2) 作業監督者 1 高圧洗浄機 1 台 (1 作業グループ ) につき 1 名を選任する 2 職長教育及び3-3-2 項で述べる 高圧洗浄作業監督者教育 を修了した者であること 3 最少人数での作業グループでは オペレーター又は監視人を兼務することができる 3) 安全衛生推進者及び危険有害業務作業主任者等連絡調整等責任者又は建設業等現場での安全衛生責任者 安全衛生推進者及び危険有害業務作業主任者は それぞれ労働安全衛生法に基づき有資格者を選任する 3-3 高圧洗浄作業の安全衛生教育と資格 3-1 項で述べた作業員及び3-2 項で述べた作業監督者が 安全で衛生的な高圧洗浄作業を行うため 公益社団法人日本洗浄技能開発協会 ( 以後 本協会と呼ぶ ) が中心となり 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 技能検定教育 高圧洗浄作業監督者教育及び高圧洗浄作業者教育を行う 3-3-1 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 技能検定教育 1 技能検定は 職業能力開発促進法に基づいて厚生労働省が行う国家検定制度であり 136 職種の技能検定試験が実施されている その職種 ( 作業 ) に 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) が含まれている 2 この検定試験では学科試験と実技試験が行われる 学科試験では 高圧洗浄に関する専門的知識を中心に 洗浄対象施設 設備に関する知識 電気 図面 材料 廃棄物 安全衛生 関係法規など多岐に亘る知識に関して出題される また 実技試験では 下水道管洗浄 熱交換器洗浄 鋼板 ( 塗装剥離 ) 洗浄の三種目が実施される 3 本協会では受検申請者に対し 高圧洗浄に関する専門的な知識 電気 図面等一般的な知識及び実技試験について 2 日間の講習会を実施している 4 学科試験及び実技試験を共に合格すると 厚生労働大臣から 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 技能士 の資格認定証が与えられる 6

3-3-2 高圧洗浄作業監督者教育 1 この教育の講師は 高圧洗浄作業について充分精通している者より 本協会の理事長が指名した者とする 2 この教育は 産業洗浄 ( 高圧洗浄作業 ) 技能士 有資格者を対象に 高圧洗浄作業の安全衛生に特化した教育 (5 時間以上 ) を行う 3 この教育を修了した者は 高圧洗浄作業監督者 の資格を持ち 本協会より資格認定書 ( 教育修了書 ) 及び作業監督者教育修了シール ( ヘルメット貼付用 ) を発行する 4 この資格の有効期限は5 年とする 3-3-3 インストラクター教育 1 この教育は 高圧洗浄作業監督者教育 修了者を対象に 高圧洗浄作業者教育 のインストラクター養成教育 (5 時間以上 ) を行う 2 この教育を修了した者は 高圧洗浄作業者教育インストラクター ( 講師 ) の資格を持ち 本協会より資格認定書 ( 教育修了書 ) を発行する 3 この資格の有効期限は 5 年とする 3-3-4 高圧洗浄作業者教育 1 インストラクター資格者が講師となり 高圧洗浄作業の安全衛生及び高圧洗浄方法全般について 全国各地区の企業 団体あるいは本協会の主催により 高圧洗浄作業者教育 (5 時間以上 ) を行う 2 この教育を修了した者は 高圧洗浄作業に従事することができる 3 この教育の実施計画書を本協会へ提出することにより 修了者名簿に従い 作業者教育修了者シール ( 本協会 主催者 インストラクター名表示 ) を発行する 4 この教育は 原則として 1 年ごとに更新教育 (3 時間以上 ) を行う 5 更新記録は 本協会が発行する 作業者教育更新カード にインストラクターが記載するものとする 7