( 様式 4) 二国間交流事業共同研究報告書 平成 30 4 月 20 日 独立行政法人日本学術振興会理事長殿 共同研究代表者所属 部局 東海大学 医学部 ( ふりがな ) はだのしんじ職 氏名教授 秦野伸二 1. 事 業 名相手国 ( 中国 ) との共同研究 振興会対応機関 ( NSFC ) 2. 研究課題名 東アジア人における筋萎縮性側索硬化症の発症分子機構の解析 3. 全採用期間 平成 27 4 月 1 日 ~ 平成 29 12 月 31 日 ( 2 9ヶ月 ) 4. 経 費 総 額 本事業により執行した研究経費総額 研究交流経費 ( 直接経費 ): 3,868,070 円 間接経費 : 0 円 初経費 研究交流経費 ( 直接経費 ):1,350,000 円 間接経費 : 0 円 2 経費 研究交流経費 ( 直接経費 ):1,078,069 円 間接経費 : 0 円 3 経費 研究交流経費 ( 直接経費 ):1,440,001 円 間接経費 : 0 円 5. 研究組織 (1) 日本側参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) 途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏名所属 職名大友麻子東海大学医学部 助教野崎昌久東海大学大学院医学研究科 博士課程 3 (2016.4.1 2017.12.31) 小野鈴花東海大学大学院医学研究科 博士課程 2 小野寺和歌奈東海大学大学院医学研究科 修士課程 2 (2015.4.1 2016.3.31) 佐藤海東海大学大学院医学研究科 博士課程 1 三井駿東海大学大学院医学研究科 博士課程 1 白川涼平東海大学大学院医学研究科 修士課程 2 (2016.4.1 2017.12.31) (2) 相手国側研究代表者所属 職名 氏名四川大学華西医院神経内科 教授 Huifang Shang (3) 相手国参加者 ( 実施期間中の参加者全員 ( 途中から参加 / 不参加となった方も含む )) - 1 -
途中から参加 / 不参加となった場合は 参加期間も記入してください 氏名所属 職名 Xueping Chen Yongping Chen Bei Cao Chunyu Li 四川大学華西医院神経内科 講師四川大学華西医院神経内科 博士研究員 / 医師四川大学華西医院神経内科 医師 (2016.4.1 2017.12.31) 四川大学華西医院神経内科 医師 (2017.4.1 2017.12.31) *(1) (3) 共に代表者は除きます - 2 -
6. 研究実績概要 ( 全期間を通じた研究の的 研究計画の実施状況 成果等の概要を簡潔に記載してくださ い ) 本共同研究では 神経筋疾患の中でも最も過酷とされている筋萎縮性側索硬化症 (Amyotrophic Lateral Sclerosis; ALS) について 中国神経内科医師の協力のもとに ALS 患者とその家族 及び健常対照者の血液サンプルと臨床資料を収集することにより 東アジア人 ALS 患者リソースバンクの構築を推進するとともに ALS 患者における疾患責任 関連遺伝子の変異解析を行う そして 同定された変異遺伝子の分子機能及び遺伝子変異モデル動物の作出およびその分子病態解析を行うことを的とする 一方 世界のグローバル化の中で また人種により神経疾患発症の背景が異なることが明らかになりつつある現在 我が国の若手研究者がより積極的に日中の交流を深め 世界をリードするアジアの拠点形成の中心的存在となることが期待される 本研究では 日中連携体制の構築の基盤形成を通じて 次世代を担う若手研究者に日中協力の意義 可能性を理解してもらう絶好の機会を提供する 研究初 ( 平成 27 ) は 中国 四川大学 (2015 5 月 ) 及び日本 東海大学 (2015 11 月 ) において計 2 の共同研究会議を開催すると共に 2016 1 月には研究代表者が再訪中し 2015 の総括及び 2016 の研究計画の策定に向けての打ち合わせを実施することにより 研究活動の相互理解 情報共有について大きな成果をあげることができた また 東アジア人 ALS 患者リソースバンクについては 1,000 人以上の ALS 患者サンプルの収集が完了した 中国人 ALS 患者における遺伝子変異解析については 該当は CHCHD10 遺伝子 (FTD-ALS2 型原因遺伝子 ) の変異スクリーニングを実施し 患者における新たな遺伝子変異を 3 箇所同定することに成功した さらに 本共同研究開始以前での共同研究成果において同定された ALS 患者における SQSTM1 遺伝子の機能的解析については 動物実験を用いた解析により SQSTM1 機能喪失が ALS 疾患モデル動物の症状を悪化させることを明らかにした 研究 2 である平成 28 は 中国 四川大学 (2016 6 月 ) 及び日本 東海大学 (2016 9 月 ) において計 2 の共同研究会議を相互に開催することにより 研究活動の相互理解 情報共有について大きな成果をあげることができた 東アジア人 ALS 患者リソースバンクについては 1,500 人以上の ALS 患者サンプルの収集が完了した 中国人 ALS 患者における遺伝子変異解析については 前に同定した CHCHD10 遺伝子変異 及び動物実験を用いた SQSTM1 機能解析に関する研究論文を発表した さらに 新たな取り組みとして 500 名以上の中国人孤発性 ALS 患者において孤発例 ALS の疾患関連因子 NEK1 遺伝子変異スクリーニングを開始した 研究 3 である平成 29 は 中国 四川大学 (2017 5 月 ) 及び日本 東海大学 (2017 9 月 ) において計 2 の共同研究会議を相互に開催した 東アジア人 ALS 患者リソースバンクについては これまでの研究によりすでに 1,500 人以上の ALS 患者サンプルの収集が完了し 今後さらに継続することにより 2,000 人以上のサンプルからなる ALS 患者リソースバンクの構築を指すこととした 動物実験を用いた SQSTM1 機能解析に関する研究では SQSTM1 の機能喪失に加えて SQSTM1 過剰発現の ALS 疾患症状への影響を明らかにするとともに ( 論文投稿中 ) ALS 原因遺伝子 ALS2 タンパク質疾患変異体の分子機能に関する研究成果についても取りまとめている ( 投稿準備中 ) さらに 前同定に成功した ALS 患者特異的 NEK1 遺伝子変異については 疾患変異体を含めた NEK1 の分子 細胞機能解析を開始した 本共同研究を通じて 若手人材交流を含めて強固な共同研究体制が構築された 今後は 2 9 ヶ月間で得られた未発表の研究成果を論文として公表するとともに 新たに見出された研究課題についてさらに共同研究を継続する計画である - 3 -
7. 派遣 受入実績 (1) 各研究期間中に相手国または相手国以外の国を訪問した日本側参加者氏名 派遣期間 主たる訪問 1 先 ( 相手国以外の国における訪問先には下線を引き 国名を明記してください 委託費から支出し た出張のみ記載してください ただし 日本国内出張は除きます ) 氏名 所属 職名 秦野伸二 東海大学医学 部 教授 小野鈴花 東海大学大学 院医学研究科 修士課程 2 小野寺和歌奈 東海大学 大学院医学研究科 修士課 程 2 佐藤海 東海大学大学院 医学研究科 修士課程 1 三井駿 東海大学大学院 医学研究科 修士課程 1 小計 6 名 ( 延べ人数 ) 期間 ( 現地到着日 ~ 現地出発日 ) 2016.1.23 2016.1.25 主たる訪問先 ( 機関名 国名 ) 2 秦野伸二 東海大学医学 四川大学 部 教授 大友麻子 東海大学医学 2016.6.25 2016.6.28 四川大学 部 助教 野崎昌久 東海大学大学 2016.6.25 2016.6.28 四川大学 院医学研究科 博士課程 2 小野鈴花 東海大学大学 四川大学 院医学研究科 博士課程 1 佐藤海 東海大学大学院 四川大学 医学研究科 修士課程 2 三井駿 東海大学大学院 四川大学 医学研究科 修士課程 2 白川涼平 東海大学大学 四川大学 院医学研究科 修士課程 1 小計 7 名 ( 延べ人数 ) - 4 -
3 秦野伸二 東海大学医学 部 教授 大友麻子 東海大学医学 部 助教 小野鈴花 東海大学大学 院医学研究科 博士課程 2 佐藤海 東海大学大学院 医学研究科 博士課程 1 三井駿 東海大学大学院 医学研究科 博士課程 1 白川涼平 東海大学大学 院医学研究科 修士課程 2 小計 6 名 ( 延べ人数 ) 合計 19 名 ( 延べ人数 ) - 5 -
(2) 各研究期間中に受け入れた相手国参加者氏名 来日期間 主たる訪問先 ( 振興会から滞在費等の支給 1 を受けた研究者に * 印をつけてください ) 期間氏名 所属 職名 ( 来日日 ~ 離日日 ) *Huifang Shang 四川大学 2015.11.6~2015.11.11 華西医院神経内科 教授 ( 左記 2 名同一日程 ) *Xueping Chen 四川大学華西医院神経内科 講師 主たる訪問先 ( 機関名 ) 東海大学医学部 ( 伊勢原校舎 ) 東海大学工学部 マイクロ ナノ研究 開発センター ( 湘南校舎 ) ( 左記 2 名同一日程 ) 小計 2 名 ( 延べ人数 ) 2 *Huifang Shang 四川大学 2016.9.30 日 2016.10.4 東海大学医学部 ( 伊勢原校舎 ) 華西医院神経内科 教授 ( 左記 3 名同一日程 ) 東海大学工学部 マイクロ ナノ研究 *Yongping Chen 四川大学 開発センター ( 湘南校舎 ) 華西医院神経内科 医師 ( 左記 3 名同一日程 ) *Bei Cao 四川大学華西医 院神経内科 医師 小計 3 名 ( 延べ人数 ) 3 *Huifang Shang 四川大学 2017.9.26 日 2017.9.30 東海大学医学部 付属病院 ( 伊勢原校 華西医院神経内科 教授 ( 左記 4 名同一日程 ) 舎 ) *Xueping Chen 四川大学 共同研究会議 ( 神奈川県箱根町 ) 華西医院神経内科 講師 ( 左記 4 名同一日程 ) *Yongping Chen 四川大学 華西医院神経内科 医師 *Chunyu Li 四川大学華西 医院神経内科 医師 小計 4 名 ( 延べ人数 ) 合計 9 名 ( 延べ人数 ) - 6 -