経営 V iewpoint 相 談自己株式の取得に係る会計と税務について 宮澤正彦相談部東京相談室 自己株式の取得については 平成 18 年に資産の取得から資本の控除項目へと会計基準が変更されました この改正に伴い 税法も取扱いが変更されました 自己株式の取得についての手続きや留意

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

自己株式の消却の会計 税務処理 1. 会社法上の取り扱い取得した自己株式を消却するには 取締役会設置会社の場合は取締役会決議が必要となります ( 会 178) 取締役会決議では 消却する自己株式数を 種類株式発行会社では自己株式の種類及び種類ごとの数を決定する必要があります 自己株式を消却しても 会

【問】適格現物分配に係る会計処理と税務処理の相違

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

第1章 財務諸表

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

計算書類等

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

【表紙】

PG_第3期期末配当の取扱いに関するQA

日本基準基礎講座 資本会計

平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

自己株式とみなし配当 1. 自己株式取得の法務自己株式は 会計上は資本取引として認識し 純資産の部から取得価額を控除する形式で表示します ( 自己株式会計基準 7) 一方税務上では 発行法人の貸借対照表と自社株式の取引価額次第で みなし配当課税と所得税の源泉徴収が必要な場合があります 自己株式の取得

第 9 章純資産の会計 問題 43 問題 43 資本剰余金の振替え 借方科目金額貸方科目金額 次の独立した取引の仕訳を示しなさい ⑴ 資本準備金 2,000,000 円とその他資本剰余金 800,000 円を資本金とすることを株主総会で決議し その効力が生じた ⑵ 資本金 500,000 円を資本準

Invincible

金庫株を活用した事業承継対策 1. 概要 非上場株式を相続して相続税が発生する場合は 相続で取得した自社株を相続税の申告期限後 3 年以内に金 庫株すればみなし配当課税しない (= 譲渡所得とする ) 特例があります ( 措置法 9 条の 7) 所得税の特例の内容 ( 自己株式をみなし配当課税しない

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

投資主の皆様へ 平成 29 年 3 月 マリモ地方創生リート投資法人 第 1 期分配金の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます さて 本投資法人は 平成 29 年 2 月 14 日開催の役員会において 第 1 期 ( 平成 28 年 12 月期 ) の (A)

【H 改正】株主資本等変動計算書.docx

Q. 確定申告は必要ですか? A. 今回の配当によるみなし譲渡損益が特定口座の計算対象とならない場合 または源泉徴収の無い特定口座や一般口座でお取引いただいている場合につきましては 原則として確定申告が必要になります 申告不要制度の適用可否を含め 株主の皆様個々のご事情により対応が異なりますので 具

平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

株主各位 証券コード 7022 平成 29 年 6 月 23 日 大阪市北区中之島三丁目 3 番 23 号 取締役社長上田 孝 第 6 期期末配当の税務上の取扱いに関するご説明 拝啓日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます さて 当社は 平成 29 年 6 月 23 日開催の第 6 期定時株主

 

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上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

「中小企業の会計に関する指針《新旧対照表

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

A. 受贈者に一定の債務を負担させることを条件に 財産を贈与することを 負担付贈与 といいます 本ケースでは 夫は1 妻の住宅ローン債務を引き受ける代わりに 2 妻の自宅の所有権持分を取得する ( 持分の贈与を受ける 以下持分と記載 ) ことになります したがって 夫は1と2を合わせ 妻から負担付贈

3. 資本剰余金からの配当について ( ご参考 ) 今回の配当は 全額 その他資本剰余金 を配当原資とするため 資本の払戻し に該当し 一般的な 利益剰余金 を配当原資とする配当とは税務上の取扱いが異なります 今回の配当は 所得区分が 配当所得 ( みなし配当 ) 部分と みなし配当以外 の部分に分

営 業 報 告 書

に相当する金額を反映して分割対価が低くなっているはずですが 分割法人において移転する資産及び負債の譲渡損益は計上されませんので 分割法人において この退職給付債務に相当する金額を損金の額とする余地はないこととなります (2) 分割承継法人適格分割によって退職給付債務を移転する場合には 分割法人の負債

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

第10期

課税上の取扱い

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

科目 期別 損益計算書 平成 29 年 3 月期自平成 28 年 4 月 1 日至平成 29 年 3 月 31 日 平成 30 年 3 月期自平成 29 年 4 月 1 日至平成 30 年 3 月 31 日 ( 単位 : 百万円 ) 営業収益 35,918 39,599 収入保証料 35,765 3

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

公募株式投資信託の解約請求および償還時

その他資本剰余金の処分による配当を受けた株主の

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営業報告書

野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

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基礎演習問題 2(P.198) (SS2 連結精算表 : 単純合算表 (XXX6 年 3 月 31 日 )) ( 千円 ) NO 連結精算表科目 貸 3CC 3C American ライン 単純合算 借 Inc. [7 純資産 ] A811 資本金 期首 貸 1,080, ,000 A8

iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

東京電力エナジーパートナー

2 会計処理 ( 単位 : 百万円 ) 新株の発行に伴う会計処理現金預金 2,000 資本金資本準備金 1,000 1,000 剰余金の配当に伴う会計処理 繰越利益剰余金 1,100 利益準備金 現金預金 100 1,000 自己株式の取得に伴う会計処理 自己株式 400 現金預金 400 自己株式

上場株式等の配当等に対する課税

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2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

1 口当たりの基準価額 口数 + 再投資されていない未収分配金 - 再投資されていない未収分配金に係る源泉所得税相当額 ( 注 ) - 信託財産留保額および解約手数料 ( 消費税相当額を含む ) 注 : 特別徴収されるべき都道府県民税の額に相当する金額 および復興特別所得税を含みます ( 以下同 )


2018年12月期.xls

法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

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財務諸表 金融商品取引法第 193 条の 2 第 1 項の規定に基づき 当社の貸借対照表 損益計算書 株主資本等変動計算書及び附属明細表については 有限責任あずさ監査法人の監査証明を受けております 貸借対照表 科目 ( 資産の部 ) 流動資産 2017 年度末 2018 年 3 月 31 日現在 (

( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

10 第 1 章 1 株式会社の設立 会社法 445 条 1 項 [ 株式会社の資本金の額 ] 株式会社の資本金の額は この法律 [ 会社法 ] に別段の定めがある場合を除き ( memo. ) 設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とする 株式会社

第 3 期決算公告 (2018 年 6 月 29 日開示 ) 東京都江東区木場一丁目 5 番 65 号 りそなアセットマネジメント株式会社 代表取締役西岡明彦 貸借対照表 (2018 年 3 月 31 日現在 ) 科目金額科目金額 ( 単位 : 円 ) 資産の部 流動資産 負債の部 流動負債 預金

野村アセットマネジメント株式会社 2019年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

[2] のれんの発生原因 企業 ( または事業 ) を合併 買収する場合のは 買収される企業 ( または買収される事業 ) のおよびを 時価で評価することが前提となります またやに計上されていない特許権などの法律上の権利や顧客口座などの無形についても その金額が合理的に算定できる場合は 当該無形に配

第4期 決算報告書

本資料の記載数値について 第一生命保険株式会社 ( 旧 第一生命 : 下図 A) は 2016 年 10 月 1 日付で 第一生命ホールディングス株式会社 に商号を変更し 事業目的をグループ会社の経営管理等に変更しています 旧 第一生命が営んでいた国内生命保険事業は 会社分割により 第一生命保険株式

第 33 期決算公告 浜松市中区常盤町 静岡エフエム放送株式会社代表取締役社長上野豊 貸借対照表 ( 平成 27 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 資産の部負債の部 Ⅰ. 流動資産 665,173 Ⅰ. 流動負債 141,626 現金及び預金 290,479 未払金

プルータスセミナー 新株予約権の税務について 株式会社プルータス コンサルティング 平成 18 年 12 月 7 日

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<TAC> 無断複写 複製を禁じます ( 税 18) 相上 (8)C10-1 相続税法 上級 演習 8 テキスト 2 第 8 回 - 解答 点 - 第一問 問 1 持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において 税負担の不当減少を防 止

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

ほくほくフィナンシャルグループ (8377) 2019 年 3 月期 4. 補足情報 株式会社北陸銀行の個別業績の概要 2019 年 5 月 10 日 代表者 ( 役職名 ) 取締役頭取 ( 氏名 ) 庵栄伸 問合せ先責任者 ( 役職名 ) 執行役員総合企画部長 ( 氏名 ) 小林正彦 TEL (0

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

1. みなし配当とは? A Q1. みなし配当の定義とみなし配当が生じる取引について教えてほしい みなし配当とは 以下 1~6 の事由により法人が株主へ金銭等の交付を行った場合において その交付金銭等の合計額がその法人の資本金等の額又は連結個別資本金等の額のうち交付の基因となった株式に対応する部分を

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Microsoft Word - メルマガQ&A(23.8.1問2)利益剰余金の資本組入(父確認中)

第 36 期決算公告 浜松市中区常盤町 静岡エフエム放送株式会社代表取締役社長上野豊 貸借対照表 ( 平成 30 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 資産の部 負債の部 Ⅰ. 流 動 資 産 909,595 Ⅰ. 流 動 負 債 208,875 現金及び預金 508,

会社法施行規則及び会社計算規則による株式会社の各種書類のひな型(計算書類及び連結計算書類)新旧対照表

第 76 期 計算書類 自平成 29 年 4 月 1 日至平成 30 年 3 月 31 日 大泉物流株式会社

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

包括利益の表示に関する会計基準第 1 回 : 包括利益の定義 目的 ( 更新 ) 新日本有限責任監査法人公認会計士七海健太郎 1. はじめに企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 以下 会計基準 ) が平成 22 年 6 月 30 日に

参考 企業会計基準第 25 号 ( 平成 22 年 6 月 ) からの改正点 平成 24 年 6 月 29 日 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 の設例 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 平成 22 年 6 月 30 日 ) の設例を次のように改正

計算書類等

(4) 買付け等の価格 普通株式 1 株につき 金 2,579 円 ( 注 ) 当社が 2018 年 10 月 30 日に公表した 株式分割及び定款の一部変更 配当予想の修正並びに株主優待の拡充に関するお知らせ に記載のとおり 当社は 本公開買付けにおける公開買付期間中である 2018 年 11 月

2019年3月期 中間期決算短信〔日本基準〕(連結):東京スター銀行

(****) 非課税口座に設けられる勘定は 毎年 非課税管理勘定 (NISA) 又は累積投資勘定 ( つみたて NISA) のいずれかに限ります 更に 2016 年 4 月 1 日から2023 年 12 月 31 日までの期間 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称ジュニアNISA)

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

完全子会社同士の無対価合併 1. 会社法の規制 100% 子会社同士が合併する場合は 兄弟合併とも言われます 実務上は新設合併はマイナーで 法律上の許認可の関係で一方が存続する吸収合併が一般的です また 同一企業グループ内での組織再編成の場合は 無対価合併が一般的です 簡易合併に該当する場合は 存続

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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営 V iewpoint 相 談自己株式の取得に係る会計と税務について 宮澤正彦部東京室 自己株式の取得については 平成 18 年に資産の取得から資本の控除項目へと会計基準が変更されました この改正に伴い 税法も取扱いが変更されました 自己株式の取得についての手続きや留意点などについては別に解説しました ( ) が 今回は会計と税務について発行会社と株主の取扱いや留意点などについて解説します 2009 年 4 月 27 日発行 特定の株主からの自己株式の取得について をご参照 ( なお 本文中 ( 会 ) は会社法 条 ( 法法 ) は法人税法 条 ( 法令 ) は法人税法施行令 ( 措法 ) は租税特別措置法 条 ( 措令 ) は租税特別措置法施行令 条 ( 会計 ) は 自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準 の番号を表記しています ) 自己株式の取得については 従来他の有価証券と同様に換金性のある会社財産として資産として取り扱っていましたが 平成 18 年に 自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準 が改定され資本の控除項目とされました この理由は自己株式の取得は株主との間の資本取引であり 株式所有者に対する会社財産の払戻しの性格を有することを主な論拠としています これに伴い 自己株式の取得や処分にかかる付随費用は 従来取得価額として加算していたものを損益計算書の営業外費用に計上することとなりました 税法上もこの変更に関連して18 年度の改正で 取扱いが変更されました 取引価格については 当事者間で任意に決めることができますが 税法上の時価以外で取得する場合は 受贈益等の課税問題が生じる可能性があるとされています ここでは 自己株式の取得と消却について解説し 処分については割愛します なお 紙幅の都合上 税法上の時価による取得を前提に改正後の会計と税務について解説します 1. 発行会社の処理 ( 取得 ) [1] 取得に関する財源上の制約 自己株式は無制限に取得できるものではなく 株主に交付する自己株式の対価の総額は その取得が効力を生じる日における分配可能額を超えることはできません ( 会 4611 二 三 ) 1

分配可能額とは原則として 最終の決算期に係る貸借対照表から算出される剰余金の額から1 最終の決算期後その日までの剰余金の減少額 ( 現に剰余金の配当 自己株式の取得等をした額をいい 決算しなければ確定できない期間損益による変動を含みません ) を控除し 2 最終の決算期後その日までに生じた債権者保護手続きをた剰余金の増加額を加算した額をいいます なお 最終の決算期後その日までに臨時計算書類による決算を行った場合には その期間損益を反映させた額をいいます ( 会 4612 446) [2] 会計処理 1 自己株式として取得原価で計上します 2 付随費用は 損益計算書の営業外費用に計上します ( 借方 ) 自己株式 / ( 貸方 ) 現預金 ( 純資産の部の控除項目 ) 自己株式取得手数料 ( 営業外費用 ) [3] 税務処理 自己株式を取得した場合 その取得のために株主に支払った金銭等の額のうち その取得した株式に対応した資本金等の額を超える金額は みなし配当とされ源泉徴収の対象となります ( 法 241 四 ) この際の取得のために要した付随費用は 取得価額ではなく損金に算入します なお 金融商品取引所の開設する市場における購入や 合併に反対する被合併法人の株主等の買取請求に基づく買取りなどの一定の事由による自己株式の取得は みなし配当の対象から除かれます 税務上の仕訳 資本金等 ( 注 1) 現金預金 利益積立金 ( 注 2) 源泉所得税預り金 ( 注 3) 注 1: 算出方法 ( 法令 820イ ) 資本金等の減少額 = 資本金等の額 ( 1) 取得する自己株式数 / 発行済株式総数 ( 2) 1: 資本金等の額とは 株主の出資財産分に相当し 法人税の申告書別表五 ( 一 )Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書の差引合計額が該当します 2: 発行済株式数からは 既に保有している自己株式数は控除します なお 取得のために支払った金銭等の額を限度とする 2 以上の種類株式を発行している場合は 種類株式ごとに対応する資本金等に応じて計算します 注 2: みなし配当の額となる部分であり 算出方法は次のとおりです 利益積立金の減少額 = 自己株式取得のために支払った金銭等の額 資本金等の減少額 ( 注 1 の金額 ) 注 3: 算出方法利益積立金の減少額 ( 注 2 の金額 ) 源泉徴収税率 ( 原則 20%) 2

[4] 会計と税務との調整 会計上は 自己株式の取得のために支払った対価は純資産の部の株主資本の減少として取り扱いますが 税務上は 資本金等の額の減少と利益積立金の減少に区分して扱います したがって この差異を確定申告書の別表上で調整します 以上を具体例で解説します 設例 当社は 資本金 1 億円 ( 発行済株式数 2,000 株 ( 自己株式は保有していない ) です 株主との相対取引で 当社の株式 100 株を 9,000,000 円 (1 株当たり 90,000 円 ) で取得しました 株式取得直前の資本金等の額は 120,000,000 円 ( 資本金の額 1 億円 資本準備金 2,000 万円 ) です 取得に際しての購入手数料は 0 円で みなし配当に係る所得税の源泉徴収税率は 20% とします ( 会計上の仕訳 ) 自己株式 9,000,000 現金預金 8,400,000 源泉所得税預り金 600,000( 1) 1: 税務上の仕訳 ( 4) を参照のこと ( 税務上の仕訳 ) 資本金等 6,000,000( 2) 現金預金 8,400,000 利益積立金 3,000,000( 3) 源泉所得税預り金 600,000( 4) 2:(100,000,000+20,000,000) 100/2,000=6,000,000 3:9,000,000-6,000,000=3,000,000 4:3,000,000 20%=600,000 ( 別表調整の仕訳 ) 資本金等 6,000,000 自己株式 6,000,000 利益積立金 3,000,000 自己株式 3,000,000 [5] 計算書類 決算書類への記載は次のとおりです 1 貸借対照表への記載 Ⅰ. 株主資本 1. 資本金 ( 新株式申込証拠金 ) 2. 資本剰余金資本準備金その他資本剰余金 3. 利益剰余金利益準備金その他利益剰余金 4. 自己株式 ( 自己株式申込証拠金 ) Ⅱ. 評価 換算差額等 1. その他有価証券評価差額金 2. 繰延ヘッジ損益 3. 土地評価差額金 Ⅲ. 新株予約権 3

交付金銭交付金銭 2 株主資本等変動計算書への記載 自己株式の取得は 当期中の株主資本の変動額 ( 減少額 ) として記載します 2. 発行会社の処理 ( 消却 ) 取得した自己株式は 期限の定めなく保有し続けることが可能ですが 消却することもできます 旧商法では会社による取得をず 株主が保有した株式を強制消却する方式もありましたが この方式は廃止され 会社法では株式の消却は取得した株式についてのみ行うことができることとされました 消却については 取締役会設置会社では 消却する自己株式の数を 取締役会が決議することで行い ( 会 178) それ以外の会社では株主総会の決議によります( 会 309) 株式の消却により発行済株式数が減少するため 登記を行う必要があります ( 会 911) なお 発行済株式総数が減少しても 発行可能株式総数は影響を受けない ( 相澤哲他 論点解説新 会社法 ( 商事法務 )) ため 発行可能株式総数について変更登記は不要です 会計上は 純資産の部に控除項目として計上された自己株式の帳簿価額相当額だけその他資本剰余金を減少させます ( 会計 473) 控除不足額が生じる場合は その他利益剰余金から控除します( 会計 523) ( 会計上の仕訳 ) その他資本剰余金 自己株式 ( その他利益剰余金 ) 法人税法上は 自己株式を消却しても資本金等の額を構成するものの中での振替えのため 税務上の仕訳は生じません ただし 貸借対照表上の自己株式がなくなることから 別表五 ( 一 ) 資本金等の額の計算に関する明細書 上の自己株式を消却させる必要があり 別表調整が必要となります 3. 株主の処理 自己株式の取得に応じた売却株主の課税関係を図解すると次のようになります 自己株式取得に応じた売却株主の課税関係 [ 取得価額が低い場合 ] [ 取得価額が高い場合 ] 資本金等の額 上記以外 資本金資本準備金利益準備金剰余金 取得価額譲渡益みなし配当 取得価額 みなし配当 この部分は 譲渡損とみなし配当が両建てとなります 4

[1] 法人株主の場合 1 会計処理株主が金銭等の支払いを受けた場合 その金銭等の額の合計額が 自己株式の取得会社 ( 発行会社 ) の資本金等の額のうち一定額を超えるときは その超える部分の金額はみなし配当とされます 支払われた金銭等の額のうち みなし配当とみなされた金額を控除した額が 譲渡対価とされます この譲渡対価と帳簿価額の差額は 通常の有価証券譲渡と同様 有価証券譲渡損益として計上します [ 売却益が生じる場合 ] ( 借方 ) 現預金 / ( 貸方 ) 有価証券 公租公課 有価証券譲渡益 受取配当金 [ 売却損が生じる場合 ] ( 借方 ) 現預金 / ( 貸方 ) 有価証券 有価証券譲渡損 受取配当金 公租公課 2 税務処理配当とみなされる額は 発行会社から通知されます この額は 発行会社の資本金等の額の減少額の算出方法に準じ 前述の発行会社の税務処理の金額 (2ページ注 1) を参照してください みなし配当額 = 交付金銭等の額 - 自己株式対応資本金等の額なお 配当金とみなされた金額は 益金不算入の適用を受けます この場合 発行会社への出資の割合に応じ 特定株式等又は特定株式等以外の株式として扱います 特定株式等の場合 ( 注 ) みなし配当金額から負債利子を控除した全額が 益金に不算入となります 注 : 特定株式とは 自己株式の取得の場合は 支払義務が確定する日の前日以前 6 月以上の期間 25% 以上所有していた法人の株式をいいます 特定株式等以外の株式の場合みなし配当金額から負債利子を控除した金額の50% が 益金に不算入となります なお この判定日は 効力の生じる日の前日です したがって 25% 以上保有していた会社が 自己株式の取得に応じる結果として保有比率が25% 未満となる場合には 特定株式等の適用を受けることができます ( 法令 22の21 一 ) [2] 個人株主の場合 1 会計処理個人株主が金銭等の支払いを受けた場合も 交付を受けた金銭等の額の合計額が 自己株式の取得会社 ( 発行会社 ) の資本金等の額のうち一定額を超えるときは その超える部分の金額は原則と 5

してみなし配当とされます この配当所得は総合課税であり 税率はこの所得を合算した合計所得金額に応じ15%( 所得税 5% 住民税 10%) から最高税率 50%( 所得税 40% 住民税 10%) となります 配当控除の適用はありますが 所得次第では 非常に重い税負担となります このみなし配当としての税負担を軽減するため 一定の要件を満たす相続株式を 発行会社に譲渡した場合は 売却収入の全額が譲渡収入とされ 取得価額との差額が株式の譲渡課税の対象となる特例があります この場合は その他の所得とは区分して この譲渡益に対し 申告分離課税で税率 20%( 所得税 15% 住民税 5%) が課税されます さらに 上場株式等の公開買付けに際し 個人株主が応じやすくするため 同様の特例措置があります 原則配当所得とみなされる金額 ( 発行会社の税務処理の金額 (2ページ注 1)) は 発行会社から通知されます ( みなし ) 配当所得 = 交付金銭等の額 - 自己株式対応資本金等の額ただし この場合 上記受取配当金は 所得区分に応じ 次の配当控除の適用があります ⅰ. 課税総所得金額 1,000 万円配当控除 = 配当所得 10% ⅱ. 課税総所得金額 >1,000 万円かつ ( 課税総所得金額 - 配当所得 )<1,000 万円配当控除 =イ+ロイ :( 配当所得 - 課税総所得金額のうち 1,000 万円を超える額 ) 10% ロ : 課税総所得金額のうち 1,000 万円を超える額 5% ⅲ. 課税総所得金額 >1,000 万円かつ ( 課税総所得金額 - 配当所得 )>1,000 万円配当控除 = 配当所得 5% 相続等による非上場株式譲渡の特例非上場株式 ( 金融商品取引所に上場されている株式及び店頭登録銘柄として登録されている株式以外の株式をいいます ) を その株式の発行会社に譲渡した場合で 次の要件を満たすときは 売却収入の全額が譲渡収入とされ 取得価額との差額が株式の譲渡課税の対象となります ( 措法 9の7) この場合は その他の所得とは区分して この譲渡益に対し 申告分離課税で税率 20% ( 所得税 15% 住民税 5%) が課税されます ( 措法 37の10) さらに この場合は その相続人に課された相続税額のうち 譲渡株式に対応する部分の一定額を その株式の取得費に加算して譲渡所得の金額を計算することができます ( 措法 39 措令 25の16) 相続または遺贈により財産を取得した個人で相続税を納付すべき株主である 相続税の申告書の提出期限の翌日以後 3 年を過する日までに譲渡するしたがって 1 相続した株式でも買取時期が要件を満たしていない場合 ( 一般的には 被相続人である株主の死亡後 3 年 10ヶ月過後 ) や 2 期間内であっても配偶者が相続した株式で 配 6

偶者の相続税の軽減特例の適用 を受けたため相続税が課されていない場合や 3 相続人が相続開始以前から所有していた株式は この特例を受けることはできません この適用を受けようとする個人は その会社に譲渡する時までに 適用を受けようとする者の氏名 住所 被相続人の氏名 死亡時の住所 死亡年月日 相続した株式数と譲渡株式数 など所定の事項を記載した書面を その会社を由してその会社の本店所在地の所轄税務署長に提出しなければなりません ( 措法 9の7 措令 5の2) 株式公開買付による特例金融商品取引所に上場されている株式を公開買付けに応じて売却した場合は 売却収入の全額が譲渡収入とされ 取得価額との差額が株式の譲渡課税の対象となります ( 措法 9の6 措法 37の 10) 保有株式を譲渡する場合の相手先 ( 発行会社かその他 ) による有利 不利上述のように 譲渡する相手先により株主が得る差益が 配当とされるか 売却益とされるか異なるため 株主の受け取る税引き後の手取りが異なることとなります 法人株主は 受取配当を税務上の益金としない受取配当益金不算入が適用される発行会社に譲渡するほうが有利といえます 他方 個人株主は 相手先が発行会社の場合 一般的には配当所得となるため 金額にもよりますが配当所得控除後の実質税率は譲渡所得に係る申告分離の税率 20% を超える場合が多いと思われます したがって 発行会社以外への譲渡が一般的には有利といえます なお 一定要件の相続株式で譲渡所得課税の特例の適用がある場合は 発行会社以外への譲渡と同じ扱いとなります 内容は 2008 年 8 月 12 日時点の情報に基づいて作成されたものです 本情報は 法律 会計 税務等の一般的な説明です 個別具体的な法律上 会計上 税務上等の判断や対策などについては専門家 ( 弁護士 公認会計士 税理士等 ) にごください また 本情報の全部または一部を無断で複写 ( コピー ) することは著作権法上での例外を除き 禁じられています みずほ総合研究所部東京室 03-3591-7077 / 大阪室 06-6226-1701 http://www.mizuho-ri.co.jp/service/membership/advice/ 7