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参考資料 3 放射性物質の分析方法について 1. 放射線の種類放射線とは 荷電粒子 (α 線 陽子 重イオン等 ) 電子(β 線 ) 中性子等からなる高エネルギー粒子線と γ 線や X 線の波長の短い電磁波を総称したものである 一般には 物質を通過する際にその相互作用により物質を直接あるいは間接に電

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No. QCVN 08: 2008/BTNMT 地表水質基準に関する国家技術基準 No. QCVN 08: 2008/BTNMT National Technical Regulation on Surface Water Quality 1. 総則 1.1 規定範囲 本規定は 地表水質

高 1 化学冬期課題試験 1 月 11 日 ( 水 ) 実施 [1] 以下の問題に答えよ 1)200g 溶液中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 整数 ) 2)200g 溶媒中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 有効数字 2 桁 ) 3) 同じ

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土壌溶出量試験(簡易分析)

1/120 別表第 1(6 8 及び10 関係 ) 放射性物質の種類が明らかで かつ 一種類である場合の放射線業務従事者の呼吸する空気中の放射性物質の濃度限度等 添付 第一欄第二欄第三欄第四欄第五欄第六欄 放射性物質の種類 吸入摂取した 経口摂取した 放射線業 周辺監視 周辺監視 場合の実効線 場合

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< イオン 電離練習問題 > No. 1 次のイオンの名称を書きなさい (1) H + ( ) (2) Na + ( ) (3) K + ( ) (4) Mg 2+ ( ) (5) Cu 2+ ( ) (6) Zn 2+ ( ) (7) NH4 + ( ) (8) Cl - ( ) (9) OH -

IC-PC法による大気粉じん中の六価クロム化合物の測定

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木村の有機化学小ネタ セルロース系再生繊維 再生繊維セルロースなど天然高分子物質を化学的処理により溶解後, 細孔から押し出し ( 紡糸 という), 再凝固させて繊維としたもの セルロース系の再生繊維には, ビスコースレーヨン, 銅アンモニア

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

キレート滴定

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2 号機及び 3 号機 PCV - 分析内容 原子炉格納容器 (PCV) 内部調査 (2 号機平成 25 年 8 月 3 号機平成 27 年 10 月 ) にて採取された (LI-2RB5-1~2 LI-3RB5-1~2) を試料として 以下の核種を分析した 3 H, Co, 90 Sr, 94 N

2004 年度センター化学 ⅠB p1 第 1 問問 1 a 水素結合 X HLY X,Y= F,O,N ( ) この形をもつ分子は 5 NH 3 である 1 5 b 昇華性の物質 ドライアイス CO 2, ヨウ素 I 2, ナフタレン 2 3 c 総電子数 = ( 原子番号 ) d CH 4 :6

品川清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

フォルハルト法 NH SCN の標準液または KSCN の標準液を用い,Ag または Hg を直接沈殿滴定する方法 および Cl, Br, I, CN, 試料溶液に Fe SCN, S 2 を指示薬として加える 例 : Cl の逆滴定による定量 などを逆滴定する方法をいう Fe を加えた試料液に硝酸

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練馬清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

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分析化学講義資料 ( 容量分析 ) 林譲 (Lin, Rang) 容量分析概要容量分析法 (volumetric analysis) は滴定分析法 (titrimetric analysis) とも呼ばれている この方法は, フラスコ中の試料液の成分とビュレットに入れた濃度既知の標準液 (stand

試料名 除染装置スラッジ試料の分取 除染装置スラッジを保管場所 (Dピット) から採取した *1 一時保管していたスラッジ試料は 1 手で容器 (10 ml) を振り撹拌した後 ピペッターで約 1 mlずつ分取した 上澄み液試料とともに分析施設へ輸送した 試料名 試料量 採取日 分取日 1 約 1

北清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7 4

“にがり”の成分や表示等についてテストしました

はそれぞれ 4~7 歳と推定された 当該ユメカサゴの検体は 4 個体を混合したものだったことから 今回の測定値は 4 個体の平均濃度を示しており 4 個体のそれぞれの濃度を知ることは出来ない このため 測定に供さなかった魚の頭部 ( 骨等の可食部以外の部位を含む ) を細断し これを検体として個体別

i ( 23 ) ) SPP Science Partnership Project ( (1) (2) 2010 SSH

注釈 * ここでニッケルジメチルグリオキシム錯体としてのニッケルの重量分析を行う場合 恒量値を得るために乾燥操作が必要だが それにはかなりの時間を要するであろう ** この方法は, 銅の含有量が 0.5% 未満の合金において最も良い結果が得られる 化学物質および試薬 合金試料, ~0.5 g, ある

練馬清掃工場 平成 29 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

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JAEA-Testing DOI: /jaea-testing 東京電力 ( 株 ) 福島第一原子力発電所の廃炉に向けた放射性廃棄物に係る化学分析作業手順 Procedures of Chemical Analysis of Radioactive

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0 棄却限界値検出限界値 ない 分布 ある 分布 バックグラウンド 検出されない 検出されるかもしれない 検出される 図 2 検出限界値のイメージ AT1320A/C で出力される検出限界値 通常 検出限界値の算出には試料を測定したときの計数値を使用しますが AT1320A/C で出力される検出限界

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参考資料

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日本食品成分表分析マニュアル第4章

イオン化傾向 イオン化傾向 1 金属の単体はいずれも酸化されて陽イオンになりうる 金属のイオンのなりやすさを表したものをイオン化傾向という イオン化傾向 K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb (H) Cu Hg Ag Pt Au e- を出してイオンになりやすい酸化されやすい イ

足立清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

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有明清掃工場 平成 28 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

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中央清掃工場 平成 29 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 主灰 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) 汚水処理汚泥 ( 含有試験 ) 7

世田谷清掃工場 平成 27 年度環境測定結果 1 排ガス測定結果 1 (1) 煙突排ガス 1 (2) 煙道排ガス 2 2 排水測定結果 3 3 焼却灰等測定結果 5 (1) 不燃物 ( 含有 性状試験 ) 5 (2) 飛灰処理汚泥 ( 含有 溶出試験 ) 6 (3) スラグ ( ガス化溶融 )( 含

2016 年度分 水 道 名美唄市水道課 浄水場名 浄水方法急速ろ過検査機関名 原水水質 桂沢水道企業団 美唄浄水場 水源名石狩川水系美唄ダム水源種別表流水 ( ダム直接 ) 番 号 項目名基準値最高値最小値平均値測定回数 [ 基準項目 ] 1 一般細菌 100/ml 以下

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本品約2g を精密に量り、試験液に水900mLを用い、溶出試験法第2法により、毎分50回転で試験を行う

表 1. HPLC/MS/MS MRM パラメータ 表 2. GC/MS/MS MRM パラメータ 表 1 に HPLC/MS/MS 法による MRM パラメータを示します 1 化合物に対し 定量用のトランジション 確認用のトランジションとコーン電圧を設定しています 表 2 には GC/MS/MS

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年度試料試料数発表等 2-26 水処理設備出入口水 建屋内瓦礫ホ ーリンク コア 瓦礫伐採木 立木落葉 土壌 27 水処理設備出入口水 廃棄物試料の分析状況 1 4 号機タービン建屋滞留水等 集中 RW 地下高汚染水 淡水化装置濃縮水 高温焼却炉建屋地下滞留水 処理後水 ( セシウム吸着装置 第二セ

化学 1( 応用生物 生命健康科 現代教育学部 ) ( 解答番号 1 ~ 29 ) Ⅰ 化学結合に関する ⑴~⑶ の文章を読み, 下の問い ( 問 1~5) に答えよ ⑴ 塩化ナトリウム中では, ナトリウムイオン Na + と塩化物イオン Cl - が静電気的な引力で結び ついている このような陽イ

農環研のモニタリング調査と福島原発事故の影響調査(第29回土・水研究会 講演要旨)

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福島水試研報第16号 平成25年3月

すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 :

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A6/25 アンモニウム ( インドフェノールブルー法 ) 測定範囲 : 0.20~8.00 mg/l NH 4-N 0.26~10.30 mg/l NH ~8.00 mg/l NH 3-N 0.24~9.73 mg/l NH 3 結果は mmol/l 単位でも表示できます 1. 試料の

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処分した廃棄物 ( 平成 23 年 5 月分 ) 種類焼却灰破砕不燃物合計重量 (t) 塩化物イオン 月 1 回平成 23 年 5 月 17 日 μs/cm 月 1 回平成 23 年 5 月 17 日 アルキル水銀 検出されないこと 0.00

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1.2 塩化物量測定方法 a) 試料は フレッシュコンクリート又はそのコンクリートからウェットスクリーニングによって分離したモルタルとし 1~3l 程度で測定対象のコンクリートから代表的な試料を採取するようにする なお 場合によっては付属の加圧ろ過器によってブリーディング水を採取したり フレッシュコ


- 2 - 二前号に掲げるもの以外のポリ塩化ビフェニル廃棄物及びポリ塩化ビフェニル使用製品別表第二の第一に定める方法

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2 及び 3 号機 PCV - 試料の性状 分析内容 PCV 内部調査 (2 号機 2013 年 8 月 3 号機 2015 年 10 月 ) にて採取された (LI- 2RB5-1~2 LI-3RB5-1~2) を試料として 以下の核種を分析した ICP-AES を用いた元素分析も実施した 3 H

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1. 日本近海における海水及び海底土の放射能調査 1.1 調査の概要この調査は 核実験等が海洋の自然環境に及ぼす影響を把握するために実施しており 日本近海の海水及び海底土に含まれる人工放射性物質の分布状況 経変化等を把握するものである 海水については昭和 34 (1959 ) に 海底土については同 48 (1973 ) にそれぞれ調査を開始し 以来継続して実施している 本報告は平成 18 (2006 ) の調査結果をまとめたものである 1.1.1 調査海域試料の採取点は 図 1-1 に示すとおりである 海水は 印 海底土は 印で示した なお 採取点に付した数字は試料番号である 1.1.2 試料採取試料の採取は 本庁海洋情報部所属の測量船及び管区海上保安本部所属の巡視船 測量船で行った 海水はポリエチレン製のバケツを用いて表面海水約 20 リットルを採取し 直ちに塩酸 (40mL) を加えた 海底土はスミス マッキンタイヤ型採泥器を用いて採取し 表層部の約 2 cmを分取した 採取された試料数は 海水 28 試料 海底土 9 試料であり 各海域ごとの試料数及び採取機関は次のとおりである 調 査 海 域 海 水 海底土 採取機関 黒 潮 域 8 - 本庁 十管区 親 潮 域 3 - 二管区 日 本 海 14 - 本庁 一 七 八管区 オホーツク海 3 - 一管区 沿 岸 海 域 - 9 本庁 六 八 十管区 試 料 数 計 28 9-1 -

1.1.3 測定項目各試料の測定核種は次のとおりである ストロンチウム- 90 ( 90 Sr 半減期 29 ) 海水セシウム-137 ( 137 Cs 半減期 30 ) ストロンチウム- 90 海底土セシウム-137 コバルト- 60 ( 60 Co 半減期 5.3 ) プルトニウム-239+240 ( 239 Pu 半減期 24,100 ) ( 240 Pu 半減期 6,560 ) 1.2 放射能測定 1.2.1 放射化学分析各試料は 核種ごとに次の化学処理を行い分離精製し ベータ線計測あるいはアルファ線計測を行った 化学収率の補正は Pu では添加した 242 Pu の計測値から 海底土の Sr では標準添加法を用いる原子吸光光度法及びイットリウム (Y) 担体添加法により その他の核種ではいずれも添加した担体の回収重量から求めた (1) 海水 [ 90 Sr] 試料に水酸化ナトリウム溶液を加え 水酸化マグネシウムと共沈させ ろ過する 得られた上澄み液 ろ液を酸性とした後 Y 担体を加え2 週間以上放置する これに水酸化ナトリウム溶液を加え 90 Sr と放射平衡にある 90 Y を水酸化物として沈殿させ ろ別した ( 上澄み液 ろ液は 137 Cs の分析に用いる ) 沈澱物を塩酸で溶解し りん酸水素ビス (2-エチルヘキシル) 抽出法 さらに Dowex50WX8 を用いる陽イオン交換法によって Y を分離精製し これをしゅう酸塩として沈澱させ ろ別 乾燥して計測試料とした [ 137 Cs] 90 Sr の分析中に得られた上澄み液 ろ液を酸性とした後 りんモリブデン酸アンモニウムを加え Cs を吸着させ ろ別した ろ別したりんモリブデン酸アンモニウムを水酸化ナトリウム溶液で溶解し Duolite C-3 を用いる陽イオン交換法で Cs を分離精製した後 これを塩化白金酸塩として沈澱させ ろ別 乾燥して計測試料とした (2) 海底土化学処理に先立ち 採取試料を乾燥 粉砕し 目開き2mmのふるいを通過した部分を分析試料とした [ 239+240 Pu] 乾土 50gを用い 242 Pu 標準液を添加した後 熱 8.4M 硝酸で浸出し 浸出液を蒸発濃縮した後 熱 8.4M 硝酸に溶解し 過酸化水素で処理し 陰イオン交換樹脂カラム (Dowex1- X8) に通し Pu(Ⅳ) を吸着させた 8.4M 硝酸及び 10M 塩酸で樹脂を洗浄後 よう化アンモニウ - 2 -

ム- 塩酸溶液で Pu(Ⅳ) を Pu(Ⅲ) に還元し溶離した 分離精製した試料はステンレススチール板上に電着して計測試料とした [ 137 Cs] 乾土 50g を用い 470 で有機物を熱分解した後 熱 8M 塩酸で浸出し 浸出液に りんモリブデン酸アンモニウムを加え Cs を吸着させ ろ別した 以後の処理は海水と同様である [ 60 Co] 乾土 300g を用い 470 で有機物を熱分解した後 熱 8M 塩酸で浸出し 浸出液を陰イオン交換樹脂カラム (Amberlite CG-400) に通し Co を吸着させた ( 流出液 洗液は 90 Sr の分析に用いる ) 吸着させた Co は 4M 塩酸で溶離した後 テトラヒドロフラン- 塩酸混液を Dowex5 0WX8 を用いる陽イオン交換法により分離精製し 銅板上に電着して計測試料とした [ 90 Sr] 60 Co の分析中に得られた流出液 洗液をアンモニア水で中和してアルミニウム化合物等を沈澱させ除去した ろ液に炭酸アンモニウムを加え Sr を沈澱させ ろ別した 沈澱物は硝酸で溶解し その溶液を煮沸して炭酸ガスを追い出した後 Y 担体を加え2 週間以上放置する 以後の処理は海水と同様である 1.2.2 測定各試料は次の機器を使用して測定した 試料測定核種使用機器 海水 90 Sr( 90 Y) 2π 低バックグランドガスフローカウンタ ( アロカ製 LBC-4202) 137 Cs 低バックグランドベータ線スペクトロメータ ( 富士電機製ピコベータ ) 90 Sr( 90 Y) 2π 低バックグランドガスフローカウンタ ( アロカ製 LBC-4202) 海底土 137 Cs 低バックグランドベータ線スペクトロメータ ( 富士電機製ピコベータ ) 60 Co 低バックグランドベータ線スペクトロメータ ( 富士電機製ピコベータ ) 239+240 Pu α 線スペクトロメータ (SEIKO EG&G 社製 OCTPL-U0450) - 3 -

90 Sr 137 Cs 最大平均最小最大最小1.3 結果 平成 18 (2006 ) に採取した試料の測定結果を海水 海底土についてそれぞれ表 1-1 及び 表 1-2 に示し 測定値には計数誤差を付記した 1.3.1 海水 各核種の海域別の最大値 最小値及び平均値は下表のとおりである 核 種 平潮域 1.9 1.1 1.5 2.4 1.7 2.1 均黒 親潮域 1.6 1.3 1.4 2.1 日本海 2.3 1.1 1.5 2.8 1.4 2.2 オホーツク海 1.3 1.0 1.1 1.8 1.5 1.7 単位 :mbq/l 従来の値と比較するために 図 1-2 に 1972 ( 昭和 47 ) 以降の海域別平均値の経変化を示した これらの結果から 90 Sr 137 Cs ともに 各の値に多少の変動はあるものの 横ばいないしは減少傾向がみられた 1.3.2 海底土各核種の最大値 最小値及び平均値は下表のとおりである 核 種 90 Sr 137 Cs 239+240 Pu 最 大 0.17 3.8 1.9 最 小 21 0.64 0.25 平 均 8 1.9 0.99 単位 :Bq/kg- 乾土 従来の値と比較するために 図 1-3~1-6 に 90 Sr(1981 以降 ) 137 Cs(1981 以降 ) 60 Co (1974 以降 ) 及び 239+240 Pu(1983 以降 ) についてそれぞれ平均値 最大値及び最小値の経変化を示した これらの結果から 90 Sr 137 Cs 及び 239+240 Pu はともに 各の値に多少の変動はあるものの 長期的には横ばいないしは減少傾向がみられた 60 Co は 検出下限値未満の値で推移している - 4 -

凡例 : 海水 : 海底土 図 1-1 日本近海放射能調査の試料採取点及び試料番号 - 5 -

表 1-1 日本近海放射能調査結果 - 海水 ( 平成 18 ) ( 供試量 : 約 20L) 試料採取位置放射能濃度 (mbq/l) 採取月日番号緯度 (N) 経度 (E) 90 Sr Cs 黒 潮 域 1 33-00 137-20 2006. 8. 24 1.4 ± 0.3 2.3 ± 0.4 2 33-00 128-00 2006. 8. 27 1.7 ± 0.3 2.1 ± 0.3 3 31-00 131-30 2006. 9. 29 1.2 ± 0.2 1.7 ± 0.3 4 30-10 132-20 2006. 9. 29 1.3 ± 0.3 1.8 ± 0.3 5 30-05 130-50 2006. 9. 30 1.1 ± 0.2 2.1 ± 0.3 6 28-57 129-00 2006. 10. 1 1.9 ± 0.3 2.3 ± 0.3 7 30-00 128-00 2006. 10. 1 1.3 ± 0.2 ± 0.3 8 31-00 130-15 2006. 10. 2 1.9 ± 0.3 2.4 ± 0.3 平 親 潮 域 9 37-30 144-00 2006. 4. 29 1.3 ± 0.2 ± 0.3 10 39-00 144-00 2006. 4. 30 1.4 ± 0.2 2.1 ± 0.3 11 40-25 143-00 2006. 4. 30 1.6 ± 0.2 2.1 ± 0.3 平均 1.4 日 本 海 12 42-50 138-30 2006. 5. 24 1.3 ± 0.2 ± 0.3 13 43-10 140-00 2006. 5. 25 1.8 ± 0.3 2.3 ± 0.4 14 43-50 138-30 2006. 5. 25 2.3 ± 0.3 2.8 ± 0.4 15 43-50 141-00 2006. 5. 25 1.4 ± 0.3 2.1 ± 0.3 16 34-08 130-35 2006. 6. 5 1.6 ± 0.3 2.4 ± 0.3 17 34-08 129-45 2006. 6. 5 1.6 ± 0.3 2.2 ± 0.4 18 34-45 130-05 2006. 6. 8 1.3 ± 0.2 2.1 ± 0.3 19 37-30 135-30 2006. 6. 19 1.4 ± 0.3 1.4 ± 0.3 20 37-40 137-30 2006. 6. 19 1.3 ± 0.3 2.3 ± 0.3 21 39-30 138-20 2006. 6. 23 1.3 ± 0.2 2.7 ± 0.4 22 41-40 141-20 2006. 7. 3 1.1 ± 0.2 1.8 ± 0.3 23 37-00 135-30 2006. 8. 31 1.5 ± 0.3 2.4 ± 0.3 24 36-00 135-45 2006. 9. 3 1.3 ± 0.3 2.3 ± 0.3 25 35-35 135-20 2006. 9. 6 1.5 ± 0.3 2.1 ± 0.3 平 オホーツク海 26 44-40 145-00 2006. 9. 6 1.0 ± 0.2 1.8 ± 0.3 27 44-20 143-40 2006. 9. 7 1.0 ± 0.2 1.7 ± 0.3 28 45-10 143-30 2006. 9. 7 1.3 ± 0.2 1.5 ± 0.4 平 均 均 均 1.5 1.5 1.1 2.1 2.2 1.7-6 -

表 1-2 日本近海放射能調査結果 - 海底土 ( 平成 18 ) ( 供試量 : 239+240 Pu 137 Cs;50g 90 Sr 60 Co;300g) 試料採取位置水深放射能濃度 (Bq/kg- 乾土 ) 採取月日番号緯度 (N) 経度 (E) (m) Sr 137 Cs 60 Co 1 35-33.0 139-49.9 2006 6. 15 19 0.10 ± 07 2.5 ± 0.11 ( 00 ± 07 ) 1.5 ± 6 2 37-57.6 139-02.1 2006 6. 23 26 21 ± 03 0.64 ± 8 ( 04 ± 07 ) 0.25 ± 2 3 43-16.0 141-13.1 2006 6. 28 26 32 ± 03 0.93 ± 0.10 ( 04 ± 07 ) 0.57 ± 3 4 38-16.3 141-10.1 2006 7. 4 25 61 ± 05 1.9 ± 0.11 ( -01 ± 07 ) 1.0 ± 4 5 35-34.9 135-19.9 2006 9. 6 54 0.10 ± 05 3.1 ± 0.11 ( -05 ± 07 ) 1.2 ± 5 6 31-30.2 130-37.9 2006 9. 29 200 0.12 ± 05 1.2 ± 9 ( 06 ± 07 ) 1.4 ± 7 7 34-13.0 132-18.6 2006 10. 16 22 92 ± 06 ± 0.10 ( 10 ± 07 ) 1.9 ± 8 8 34-44.2 136-40.5 2006 11. 21 31 0.17 ± 08 3.8 ± 0.11 ( 00 ± 07 ) 0.59 ± 3 9 34-25.4 135-07.0 2006 11. 23 30 54 ± 06 1.4 ± 0.11 ( 03 ± 07 ) 0.48 ± 2 平均 8 1.9 --- 0.99 239+240 Pu 測定値が検出下限値未満の場合は ( ) を付記した - 7 -

mbq/l 8.0 7.0 90 Sr mbq/l 1 8.0 6.0 全海域 6.0 4.0 5.0 1972 1976 1980 1984 1988 1992 1996 2000 2004 4.0 3.0 1.0 黒潮域親潮域日本海 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 mbq/l 1 1 8.0 137 Cs mbq/l 全海域 25 20 15 10 5 0 1972 1976 1980 1984 1988 1992 1996 2000 2004 6.0 4.0 黒潮域親潮域日本海 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 図 1-2 日本近海海水中の 90 Sr, 137 Cs の経変化 - 8 -

Bq/kg- 乾土 1.0 0.9 0.8 0.7 最高 平均最低 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 1974 1979 1984 1989 1994 1999 2004 図 1-3 日本近海海底土中の 90 Sr の経変化 Bq/kg- 乾土 1 9.0 8.0 最高 平均最低 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 1.0 1974 1979 1984 1989 1994 1999 2004 図 1-4 日本近海海底土中の 137 Cs の経変化 - 9 -

Bq/kg- 乾土 1.2 1.0 0.8 最高 平均最低 0.6 0.4 0.2 1974 1979 1984 1989 1994 1999 2004 図 1-5 日本近海海底土中の 60 Co の経変化 Bq/kg- 乾土 5.0 4.5 4.0 3.5 最高 平均最低 3.0 2.5 1.5 1.0 0.5 1974 1979 1984 1989 1994 1999 2004 図 1-6 日本近海海底土中の 239+240 Pu の経変化 - 10 -