第三内科 ( 糖尿病 内分泌内科 腎臓内科 ) 後期研修プログラム 1 プログラムの名称および研修の目的 1) プログラムの名称山梨大学医学部附属病院第三内科後期臨床研修プログラム 2) 研修の目的当科では, 代謝 内分泌疾患, 腎 膠原病疾患の診療を通して, 内科医としての基礎的能力を養成するとともに, 専門医として必要とされる専門的臨床技能の習得とともに, それらの疾患における病態を 臨床医学的および生命科学的に把握できる最新の知識を学習し, 自ら科学的な思考を深めることができる資質を高めることを目標とする 本プログラムには, 臨床および基礎研究を優先する大学院コースと, より多くの臨床研修を優先する専門医コースを設けているが, 両コースともに可能な限り早い専門医取得を目指す 2 当診療科の特徴とプログラムの概略 1) 当診療科の特徴当科は, 山梨県全域から紹介される糖尿病をはじめとする代謝 内分泌疾患, 腎 膠原病疾患 ( 透析を含む ) の診療を担当している ライフスタイルの変化により当科が担当している疾患はいずれも急増しており, 専門医の重要は非常に多い 代謝疾患としては, 糖尿病 高脂血症 肥満症の診療を行っているが, そのうち糖尿病では, 一般的な診療の他に1 型糖尿病を特に専門としており, 持続血糖値測定 (CGM) やインスリンポンプ (CSII) による治療等および臨床および基礎研究を行っている 内分泌疾患では, 患者数が最も多い甲状腺疾患を専門とし, 臨床および基礎研究を行っているが, すべての内分泌臓器の疾患をカバーしている 腎疾患は, 腎生検による診断をはじめ, 血液透析までの診療を行うとともに, 糖尿病や高血圧の増加とともに増加している動脈硬化と腎疾患を研究テーマとしている リウマチ 膠原病では, 関節リウマチ 膠原病 血管炎疾患についての専門的な診療を行っている 2) プログラムの概略大学院に入学し, 臨床研修とともに臨床 基礎研究を行い,4 年後に学位取得を目指す大学院コース ( 専門医も取得可能 ) と, より多くの臨床研修を主目的とする専門医コース ( 学位取得も可能 ) がある 大学院コース大学院に入学し, 臨床研修を行うとともに, 基礎あるいは臨床研究を行い, 学位取得とともに専
門医資格の取得を目指す その後は, 国内外への留学, 関連病院での臨床研修などが可能である 専門医コース最初の1 年間あるいは2 年間は大学病院にて主治医として入院患者の診療を行い, その後, 関連病院での研修を行う 後期研修 1 年目 ( 卒後 3 年目 ) を関連病院にて行うことも可能である 社会人大学院やより専門的な臨床研修 研究を目的とする国内留学も可能である 3 当プログラムにて取得できる資格と, 受験に必要とされる研修経験各資格は, 各学会への入会が必須である なお, 大学院の在学年数も, 教育病院での研修年数と同等として扱われる 1) 認定内科医卒後臨床研修 2 年間 + 教育病院 ( または教育関連病院 ) での内科研修 1 年間内科 9 分野からそれぞれ1 症例を含む12 例, 外科転科あるいは外科担当症例 3 例, 救急 2 例, 剖検 1 例の病歴要約 自ら行った症例報告の資料 ACLS の受講票を提出 以下の資格は資格取得 ( 主要要件のみ記載 ) が前提となる 2) 総合内科専門医認定内科医取得後, 教育病院での内科研修 3 年間 ( その期間に教育関連病院での研修期間を含む場合は教育病院 1 年間を含むことが必須 ) 計 20 例の病歴要約と2 例の剖検例を提出筆頭著者 ( 演者 ) の臨床研究あるいは症例研究の業績 2 編 3) 糖尿病学会専門医認定内科医取得後, 認定教育病院での研修 3 年間 ( 学会会員 3 年間 ) 筆頭著者 ( 演者 ) の糖尿病臨床研究あるいは症例研究の業績 2 編 40 例の入院糖尿病患者の治療経験 4) 内分泌 代謝専門医認定内科医取得後, 認定教育病院での研修 3 年間 ( 学会会員 5 年間 ) 内分泌代謝疾患臨床に関する学会発表 又は論文発表が5 編以上 ( 少なくとも2 編は筆頭者 ) 内分泌代謝疾患各分野の症例治療経験 5) 甲状腺学会専門医 学会会員歴 5 年以上
甲状腺臨床に関する論文または本学会での学会発表が総計 7 編以上 ( そのうち 3 つは筆頭 ) 甲状腺疾患各分野の症例治療経験 6) 腎臓専門医 認定内科医取得後, 認定教育病院での研修 3 年間 ( 学会会員 5 年間 ) 腎疾患各分野の症例治療経験 7) 日本透析医学会専門医 認定内科医取得後, 認定教育病院での研修 5 年間 ( 学会会員 5 年間 ) 学会出席ならびに業績について 30 単位を満たしていること 8) リウマチ専門医 認定教育病院でのリウマチ学研修 5 年間 ( 学会会員 5 年間 ) 日本リウマチ学会専門医資格維持施行細則による研修単位を 30 単位以上取得 9) 老年病専門医 認定教育病院での研修 3 年間 ( 学会会員 3 年間 ) 4 募集定員 大学院コース :5 名 専門医コース :5 名 5 プログラム指導責任者 山梨大学医学部附属病院第三内科科長小林哲郎 6 指導医 平成 25 年 4 月時点 ( 卒後 8 年以上のみ掲載 ) 氏名職名経験年数専門医資格 小林哲郎 教授 39 年 糖尿病学会専門医, 内分泌学会指導医, 及び専門医 遠藤登代志 准教授 35 年 内分泌学会指導医, 甲状腺学会専門医, 會田薫 講師 32 年 内分泌学会専門医, 糖尿病学会専門医, 太田一保 講師 28 年 内分泌学会指導医, 甲状腺学会専門医, 大森正幸 25 年 リウマチ学会専門医, 甲状腺学会専門医,
金重勝博 23 年 糖尿病学会専門医, 甲状腺学会専門医, 川口章夫 20 年 及び専門医 田中昌一郎 18 年 古屋文彦 15 年 糖尿病学会専門医, 秋山大一郎 診療 11 年 リウマチ学会専門医, 滝澤壮一 特任 11 年 一條昌志 医員 9 年 張磨則之 医員 8 年 7 研修内容および到達目標 1) 大学院コース a)1 年目 ( 卒後 3 年目 ) 大学院を前年度受験し, 大学院に入学する 臨床研修としては,3ヶ月毎に内分泌 代謝グループ, 腎グループ, 膠原病グループにローテーションし, それぞれ異なった指導医の指導を受ける 臨床研修の到達目標は下記の通りである 1 年目は, 臨床研修を優先して行うが, 研究グループの決定を行い, 可能な場合は研究を開始する b)2 年目 ( 卒後 4 年目 ) 臨床研修を1 年目に引き続き行いながら, 研究を本格的に開始する 臨床研修は引き続き3ヶ月毎に内分泌 代謝グループ, 腎グループ, 膠原病グループにローテーションする また, 研究を重点に置いたクールも設ける c)3 年目 ( 卒後 5 年目 ) 研究に重点を置きながら, 専門医取得に向けたより専門的な臨床研修を行う d)4 年目 ( 卒後 6 年目 ) 研究に重点を置き, 研究プロジェクトの完遂および博士論文の作成を行う 必要研修年数および症例数に達した場合は専門医の取得も目指す e)5 年目以降 ( 卒後 7 年目以降 ) 国内外への留学, 関連病院での臨床業務, 大学病院での臨床および教育業務などの進路があり, 希望およびその時点での状況に応じて選択する ( 後述の海外留学実績の項参照 ) 2) 専門医コース a)1 年目 ( 卒後 3 年目 ) 大学付属病院に医員として勤務する 勤務するためには前年度に大学への申請を行うため, 早めに医局長あるいは科長に申し出ておく 臨床研修としては,3 ヶ月毎に内分泌 代謝グループ, 腎グループ,
膠原病グループにローテーションし, それぞれ異なった指導医の指導を受ける 臨床研修の到達目標は下記の通りである 希望があれば, 関連病院での研修や研究も同時に行うことも可能である また, 社会人大学院に入学することも可能である b)2 年目 ( 卒後 4 年目 ) 臨床研修は引き続き3ヶ月毎に内分泌 代謝グループ, 腎グループ, 膠原病グループにローテーションする また, 専門医取得に向けたより専門的な臨床研修も開始する c)3 年目以降 ( 卒後 5 年目以降 ) 専門医資格取得にむけて, 専門的な臨床研修を行う 必要とされる年数および症例数に達した場合は, 専門医資格取得を試みる 必要に応じて, 関連病院での研修も行う 3) 到達目標 ( 後期研修の最終到達目標 ) 必要最低限の到達目標としては, 専門医の合格に値する専門医としての技能 知識を身につけることを目標とする さらに, 専門医として診療上の諸問題を解決でき, 専門医を目指す医師および研修医の指導および研究 ( 臨床的研究を含む ) を立案 遂行 指導しうる素養を身につけることを最終目標とする 8 週間スケジュール月曜日 : グループカンファレンス, 糖尿病療養指導カンファレンス ( コメディカルとの検討会 ) 血液透析当番, 病棟 外来診療火曜日 : 糖尿病教室, 病棟 外来診療水曜日 : 病棟 外来診療木曜日 : 教授回診, 血液透析当番, 医局会, 症例検討会, 透析カンファレンス, 病棟診療金曜日 : 病棟 外来診療月 火 金曜日には, 甲状腺超音波検査およびエコーガイド下生検を行っているため, 適宜参加すること 9 処遇大学院入学の場合は, 授業料の納付が必要であるが, リサーチアシスタントとして, 大学より給与が支払われる場合がある また, 規定の範囲にて医局より関連病院などで非常勤の勤務が指示され, 給与を得ることができる 医員として大学病院に勤務する場合, 大学よりの給与に加え, 規定の範囲において関連病院などでの非常勤勤務を行い, 追加給与を得ることができる 10 関連病院
常勤医派遣病院 山梨県立中央病院内分泌代謝科, 腎臓科 市立甲府病院内分泌代謝科, 腎臓科 国立甲府病院 社会保険山梨病院 市川三郷町立病院 社会保険鰍沢病院 塩山市民病院 山梨厚生病院 石和温泉病院 ( 人間ドッグ ) 当科出身医師常勤病院 東京警察病院 日赤医療センター 柏市立柏病院 富士吉田市立病院等 11 海外留学実績従来, 大学院修了後, 海外留学をするケースが多い 米国 NIH 13 名 UCLA 3 名ミシガン大 3 名ハーバート大 1 名アルゲニー大 ( ピッツバーグ ) 1 名カナダトロント大 1 名ベルギーベルギー自由大 2 名スイスジュネーブ大 1 名イタリアアントンドーン研究所 1 名