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PC農法研究会

目 的 大豆は他作物と比較して カドミウムを吸収しやすい作物であることから 米のカドミウム濃度が相対的に高いと判断される地域では 大豆のカドミウム濃度も高くなることが予想されます 現在 大豆中のカドミウムに関する食品衛生法の規格基準は設定されていませんが 食品を経由したカドミウムの摂取量を可能な限り

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11 表 1 平成 5 野菜の 1a 当たり収量 及び ( 全国 ) 計 1 a 当たり収量 対前比 1 a 当たり収量 ( 参考 ) 対平均収量比 481,1 1,551, 11,451, 99 nc nc 根 菜 類 169,5 5,144, 4,6, 98 nc nc

コシヒカリの上手な施肥

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Microsoft Word - ⑦内容C【完成版】生物育成に関する技術.doc

DOJOU_SHINDAN

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Ⅲ-3-(1)施設花き

取組の詳細 作期の異なる品種導入による作期分散 記載例 品種名や収穫時期等について 26 年度に比べ作期が分散することが確認できるよう記載 主食用米について 新たに導入する品種 継続使用する品種全てを記載 26 年度と 27 年度の品種ごとの作付面積を記載し 下に合計作付面積を記載 ( 行が足りない

15 表 1 平成 7 野菜の 1a 当たり収量 及び ( 全国 ) 計 品目 1 a 当たり収量 対前比 1 a 当たり収量 474,7 1,654, 11,66, 99 nc nc 根 菜 類 164,7 5,11, 4,49, nc だ い こ ん,9 4,6 1

新梢では窒素や燐酸より吸収割合が約 2 分の1にまで低下している カルシウム : 窒素, 燐酸, カリとは異なり葉が52% で最も多く, ついで果実の22% で, 他の部位は著しく少ない マグネシウム : カルシウムと同様に葉が最も多く, ついで果実, 根の順で, 他の成分に比べて根の吸収割合が高い

表 30m の長さの簡易ハウス ( 約 1a) の設置に要する経費 資材名 規格 単価 数量 金額 キュウリ用支柱 アーチパイプ ,690 直管 5.5m 19mm ,700 クロスワン 19mm 19mm ,525 天ビニル 農 PO 0.1mm

Ⅱ-3 環境負荷低減技術 ( 1) 土壌分析結果を生かした施肥量削減 1 技術の内容土壌分析により土壌養分の量を把握し 現況の養分量にあわせ施肥量を加減する方法である 2 期待される効果養分が過剰にある場合は施肥量を減らすことができ 肥料のコスト低減にもつながる 特に施設園芸や果樹園 茶園では土壌中

2 地温 : 15~25 の温度帯に緩効性効果が一番高い 30 を超えると ウレアーゼ抑制材の分解が加速する上 微生物の繁殖も速くなり 微生物の活性を抑える効果が低くなる 3 土壌 ph: 弱酸性土壌 (ph5.5) からアルカリ性土壌 (ph8.0) まで土壌 ph が高いほど緩効性効果も高くなる

植物生産土壌学5_土壌化学

窒素吸収量 (kg/10a) 目標窒素吸収量 土壌由来窒素吸収量 肥料由来 0 5/15 5/30 6/14 6/29 7/14 7/29 8/13 8/28 9/12 9/ 生育時期 ( 月日 ) 図 -1 あきたこまちの目標収量確保するための理想的窒素吸収パターン (

圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

平成 26 年度補正予算 :200 億円 1

     くらぶち草の会の野菜、畑作栽培技術

研究成果報告書

スプレーストック採花時期 採花物調査の結果を表 2 に示した スプレーストックは主軸だけでなく 主軸の下部から発生する側枝も採花できるため 主軸と側枝を分けて調査を行った 主軸と側枝では 側枝の方が先に採花が始まった 側枝について 1 区は春彼岸前に採花が終了した 3 区 4 区は春彼岸の期間中に採

3 園芸作物 < 果菜類 > 1-1 トマト [ ハウス ] ア導入すべき持続性の高い農業生産方式の内容 トマトは主に道央 道南および道北の施設で栽培され 作型は促成 ( ハウス加温 マルチ ) 半促成 ( ハウス マルチ ) 抑制 ( ハウス ) などである 品種は 桃太郎 ハウス桃太郎 桃太郎

野菜の栽培特性に合わせた土づくりと施肥管理 Ⅱ INDEX 野菜の栽培特性に合わせた土づくりと施肥管理 Ⅱ 1. 根菜類の土づくり 3 2. 根菜類の施肥の問題 4 3. ダイコン栽培の実際 5 4. ニンジン栽培の実際 7 5. ジャガイモ栽培の実際 9 6. サツマイモ栽培の実際 岐

失敗しない堆肥の使い方と施用効果

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温度 平成 23 年平均平成 23 年最高平成 23 年最低平均気温 ( 平年値 ) 最高気温 ( 平年値 ) 最低気温 ( 平年値 ) 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 図 1 生育期間中の気温推移 ( 淡路農技内 ) 降水 3 量

Microsoft PowerPoint - ~ [互換モード]

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バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版)

農家圃場における    メタン発酵消化液を用いた              栽培実証試験

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リン酸過剰の施設キュウリほ場(灰色低地土)における基肥リン酸無施肥が収量に及ぼす影響

Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 -

1 考え方および注意点 (1) 土壌診断基準化学性については 作物全般において良好な生育および収量を得るために基本的に満たすべき基準を示した 物理性については 作物全般において良好な生育および収量を得るために望ましい基準を示した (2) 作物栄養診断基準各園芸作物が正常に生育した場合の栄養状況の目安

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隔年結果

チャレンシ<3099>生こ<3099>みタ<3099>イエット2013.indd

あけぼの255_01

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注 ) 材料の種類 名称及び使用量 については 硝酸化成抑制材 効果発現促進材 摂取防止材 組成均一化促進材又は着色材を使用した場合のみ記載が必要になり 他の材料については記載する必要はありません また 配合に当たって原料として使用した肥料に使用された組成均一化促進材又は着色材についても記載を省略す

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p1_10月月報用グラフ

今後の管理のポイント [懸案事項] ①早期作型における2番花 房の花芽分化遅延 ②炭そ病とハダニ類の発生 拡大 [対策] ①寒冷紗を被覆して 花芽分化を誘導する 2番花房 の花芽分化を確認して被覆を除去する 被覆期間の目安 9月25 10月20日 ②定期的に薬剤による防除を行う 特に葉かぎ後の 葉か

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シシリアンルージュ栽培講習会

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目次 はじめに 1 液肥を使うための畑の準備 2 液肥のまきかた 2 液肥の散布は 少量で多回数 が効果的 2 液肥は野菜の株元へ散布する 2 天気が良い時に液肥を散布しましょう 3 液肥の成分 4 液肥の効果を補いたい場合 4 野菜への使い方 こまつな 5 レタス 6 ほうれんそう 7 ちんげんさ

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JA ふじかわ農産物セミナー ( 第 8 回 ) 峡南地域普及センター 基本的な植物生理について 植物の一生 1 発芽 2 根の発達 3 茎葉の生育 4 花芽分化 5 果実の発育 野菜の利用部位による分類葉茎菜類 ホウレンソウ コマツナ ネギなど根菜類 ダイコン ニンジン サツマイモなど果菜類 キュ

DOJOU_SHINDAN

Microsoft Word - 05 野菜づくりの基礎知識本文

附則この要領は 平成 4 年 1 月 16 日より施行する この要領は 平成 12 年 4 月 3 日より施行する この要領は 平成 30 年 4 月 1 日より施行する 2

山形県における 水稲直播栽培の実施状況 平成 28 年 8 月 26 日 ( 金 ) 山形県農業総合研究センター 1 1 山形県における水稲直播栽培の現状 1 (ha) 2,500 2,000 1,500 1, 乾田直播 湛水 ( 点播 ) 湛水 ( 条播 ) 湛水 ( 散播 )

Taro-ハウストマト養液土耕マニュ

PowerPoint プレゼンテーション

土壌化学性診断 土壌の化学性関係項目を分析し 作物生育等との関係を解析し 改善すべき点をアドバイスします 診断メニューは 全項目診断 改善経過を見る主要項目のみの診断や微量要素の過不足が疑われる場合の診断とともに 解析 診断のみといったメニューを取り揃えています 一般分析土壌の施肥特性など把握すると

18 これらの観点から, 今後の消費ニーズに応えていくためには内容成分にも言及し, 食味が良くて有効成分が多く, 有害成分の少ないチンゲンサイの栽培を検討する必要がある 本試験では品種, 収穫時期, 換気方法, 窒素施肥量がチンゲンサイ中のビタミン, 還元糖, 含量に及ぼす影響を検討したので, その

農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援

Ⅲ-2-(1)施設野菜

仙台稲作情報令和元年 7 月 22 日 管内でいもち病の発生が確認されています低温 日照不足によりいもち病の発生が懸念されます 水面施用剤による予防と病斑発見時の茎葉散布による防除を行いましょう 1. 気象概況 仙台稲作情報 2019( 第 5 号 ) 宮城県仙台農業改良普及センター TEL:022

Microsoft Word - cap4-2013chugoku-hirosima

目次 1. やまだわら の特性 _ 1 収量特性 1 2 品質 炊飯米特性 2 3 用途別適性 3 2. 生育の特徴 4 3. 収量 品質の目標 5 4. 各地域での主な作付スケジュール 6 5. 栽植密度 7 6. 肥培管理 1 施肥量 施肥時期 8 2 生育診断 9 7. 収穫適期

VII

20 石川県農業総合研究センター研究報告第 28 号 (2008) Ⅰ はじめに家畜ふん尿処理施設では 収集 運搬された家畜ふん尿は固液分離機に搬入され 固形分は堆肥化処理後 農耕地へ還元利用されている 液状分は好気発酵処理 さらに生物処理等の工程の順に適切な浄化処理が行われ その後 放流されている

茨城県農業総合センター園芸研究所研究報告第 13 号 半促成メロンの 4 月穫り栽培における品種選定および保温方法 金子賢一 小河原孝司 薄史暁 佐久間文雄 SelectionofUsefulCultivarsandaMethodofHeatInsulationinSe


資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

実証研究の目的 東日本大震災の被災地域である福島県浜通り地域において 花き生産を中心とした農業経営の収益性向上に貢献するため 夏秋トルコギキョウと低温性花きのカンパニュラ メジューム ( 以下カンパニュラ ) を効率的に組合せた周年生産体系の現地実証を行い その成果を普及させることを目的としています

H26 中予地方局産業振興課普及だより 新技術情報 -1 いちご新品種 紅い雫 ( あかいしずく ) 1. 紅い雫 の来歴県農林水産研究所が育成したいちご新品種 紅い雫 は あまおとめ ( 母親 ) 紅ほっぺ ( 父親 ) の交配により誕生し 平成 26 年 6 月 25 日に品種登録出願されました

千葉県 高品質サツマイモの安定供給による産地の強化 活動期間 : 平成 24 年度 ~ 継続中 1. 取組の背景千葉県の北総台地に位置する印旛 香取地域ではサツマイモ生産が盛んであり 当事務所では香取農業事務所と広域連携して サツマイモを中心とした露地野菜産地の振興を図っています 管内では 成田市東

ネギ 防除法

29 Ⅵ-1-(1)(2)環境保全型農業

11月表紙

カンキツの土づくりと樹勢回復対策 近年高品質果実生産のために カンキツ類のマルチ栽培や完熟栽培など樹体にストレスをかける栽培法が多くなっています それにより樹体への負担が大きく 樹勢が低下している園地が増えています カンキツ類を生産するうえで樹が適正な状態であることが 収量の安定とともに高品質生産の

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農耕地からの窒素等の流出を低減する - 農業環境収支適正化確立事業の成果から - 平成 14 年 3 月 財団法人日本農業研究所

付図・表

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材料および方法

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統計トピックスNo.92急増するネットショッピングの実態を探る

大分県農業共済組合 大分県農業共済組合作成 収入保険と既存制度の掛金及び補てん金の比較 ( 大分県 ) 品目 : 米 平均収入 100 万円作付面積 83a 単収 504kg/10a シナリオ 1 販売価格が 地域平均で シナリオ 2 販売価格が 個人のみで シナリオ 3 自然災害により 地域全体が

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委託試験成績 ( 平成 25 年度 ) 担当機関名 部 室名 実施期間 大課題名 課題名 目的 担当者名 山口県農林総合技術センター 農業技術部土地利用作物研究室 資源循環研究室 平成 24~26 年度 Ⅰ 大規模水田営農を支える省力 低コスト技術の確立 うね立て同時条施肥機を利用した被覆尿素の深層

6 有機質資材の施用

1 試験分類  効率的農業生産技術確立対策試験

2 作物ごとの取組方針 (1) 主食用米本県産米は 県産 ヒノヒカリ が 平成 22 年から平成 27 年まで 米の食味ランキングで6 年連続特 Aの評価を獲得するなど 高品質米をアピールするブランド化を図りながら 生産数量目標に沿った作付けの推進を図る また 平成 30 年からの米政策改革の着実な

二期作バレイショ栽培に適した

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i ( 23 ) ) SPP Science Partnership Project ( (1) (2) 2010 SSH

機関名 ( 地独 ) 北海道立総合研究機構農業研究本部 部署名 企画調整部企画課 記入者氏名 山崎敬之 電話番号 レーザー式生育センサを活用した秋まき小麦に対する可変追肥技術 レーザー式の生育センサを使って秋まき小

Transcription:

この冊子は の社会貢献広報事業として助成を受け作成されたものです 野菜の栽培特性に合わせた 土づくりと施肥管理 財団法人日本土壌協会

1. 野菜類の生育特性と養分吸収 1. 野菜類の生育特性と養分吸収 P 3 2. 養分吸収特性を考慮した野菜の施肥 P 5 (1) 栄養生長型野菜 ( 例 : ホウレンソウ ) (2) 栄養生長 生殖生長同時進行型野菜 ( 例 : キュウリ ) (3) 栄養生長 生殖生長不完全転換型野菜ア ) 間接的結球タイプの野菜 ( 例 : レタス ) イ ) 直接的結球型野菜 ( 例 : タマネギ ) 3. 施肥に当たって考慮すべき事項 P14 (1) 肥料の利用効率 (2) リン酸肥料の利用効率 (3) 有機肥料の施肥効率 (4) 効果的施肥法 作物への施肥は 収穫する作物の部位 ( 葉 子実 根等 ) の収量 品質が最も良くなるように行う必要があります このためには作物の生育特性に合わせその作物が必要とする量を必要な時期に施肥する必要があります 野菜類はホウレンソウのように茎葉を繁茂させる栄養生長段階で収穫するものや 茎葉を繁茂させつつ 果実の肥大をさせていくトマトなど生育特性や養分吸収特性は多様であります 大きく分ければ 常時連続的に養分が必要な野菜と生育後半に大量に養分が必要な野菜とがあります 作物への施肥管理はこうした作物の収穫する部位に合わせ生育特性 施肥特性を考慮して行っていく必要があります 2 3

2. 養分吸収特性を考慮した施肥 野菜のタイプ別養分吸収パターン ( 資料 : 相馬 ) 養分吸収のターン ルー 野菜の種類施肥のイント ( 主に窒素成分 ) 栄養生長型 栄養生長生殖生長同時進行型 ( つるぼけ抑制 ) 栄養生長生殖生長 全 換型 葉菜類 ホウレンソウ コマ ュンギ 弱抑制 トマト ス キュウリ ピーマン 強抑制 スイ ロン チ タマネギ ニンニ ラキ ウ イ レタス キ ベ ン 根類ダイコン ニンジン 根類バレイ ン トイ スイートコーン ロ コリー リ ラ ー 栄養生長 である葉部を生育最盛期に収穫する 栄養生長 である茎葉を 長させながら 生殖生長 である果実の肥大 充実を図り 連続的に収穫する 生長点に 激がもっとも強く作用し 球葉が形成されて 生育相が 換する 外葉の生長の後 球葉が形成されて 生育相が 換する 地上部は中期ピー 型 地下部は生育量並行型の ターンを示すが 地上部からの養分 行を要する 栄養生長は止葉の出現により停滞し 生殖生長に 換する 品質保持 ( 葉色維持 ) 等のため 肥料切れをさせないこと ホウレンソウは収穫時にも mg/100g 以上の残存 が必要 長期にわたって栽培され 連続的な肥効が必要で 追肥重点 栄養生長過多では 着果不安定となりやすい トマトは土壌無機態 を 10mg/100g 前後に維持した場合多収となる 基肥は栄養生長量 ( 初期生育 ) の確保 追肥は果実の肥大 充実と茎葉の 栄養生長過多では 着果不安定になりやすい 初期生育 で基肥重点するが 球肥大始期の肥効が必要 肥大期の 不足は肥大不良 過多は長球や 葉できになって肥大不良になる 収穫時には土壌中の を必要としない タマネギは球肥大始期に土壌無機態 が 3~5mg/100g あることが望ましい の 2/3~3/4 を基肥とし 残りは結球前に施用し 球の肥大 充実を図る 肥効は収穫期にも持続するが 効きすぎは良くない 基肥重点で 生育後期に の肥効が切れ 葉が黄化することが望ましい 間接的結球型野菜と同様基肥重点 追肥型の施肥法が適当 肥料は最近一般に過剰施用になりがちですが 過剰施用は極端な場合 濃度障害として現れ 作物の発芽不良 枯死をもたらします そこまで至らなくても栄養生長過多となり果菜類の着果が悪くなったり 時には他の養分の欠乏症を引き起こしたりします 施肥 ( 基肥 追肥 ) の原則は 1 作物が必要とする成分を 2 必要な量 3 必要な時期に 4 必要な位置に施用することです 作物への施肥時期や量は 各作物別の時期別及び全養分吸収量を基に決定されます その指針として各都道府県で施肥基準を策定しており ホームページ上に公開されています 施肥の際に参考にされると良いでしょう お住まいの都道府県の施肥基準が見当たらない場合は 気象条件の似通った都道府県の施肥基準を参考にしてみてください 特に作物生育に最も影響を与えるのは窒素成分であり 近年 養分バランスの崩れによる生育障害もみられます 残存養分量を土壌診断で明らかにし 施肥設計していくことが重要です また 気象条件と施肥は密接に関連しており 施肥設計や肥培管理には作物の生育状況を観察しつつ対応していくことが必要です 野菜に対する施肥は 養分吸収量 土壌からの供給量 肥料の利用率等を考慮して施肥時期 施用量を決めることが基本です 野菜の生育を支配する養分は窒素といっても良いくらい野菜の窒素に対する反応は敏感です 特に施設野菜などでは肥料養分が蓄積しやすく 残存窒素量を調べ基肥設計に組み込む必要があります 一般的に野菜栽培圃場では養分の蓄積程度が圃場や時期によって大きく異なるため 土壌診断に基づき施肥設計を立てることが重要です 土壌養分検定器 千葉県のハウス促成長期栽培における施肥基準 使用時期窒素りん酸加里対応 (k g/10a) 基肥 9 月下旬 24 29 24 有機質肥料 緩効性肥料 追肥 11 月中旬から 30 日ごとに 6 月中旬まで ( 計 8 回 ) 2 1 X8 回 計 40 37 40 2 高度化成 液肥 4 5

2. 養分吸収特性を考慮した施肥 (1) 栄養生長型野菜ホウレンソウ 1ホウレンソウの生育相と養分吸収特性栄養生長型野菜の代表的品目であるホウレンソウの生育期間は温度条件などにより異なりますが 播種から収穫まで約 30 日 ~ 100 日と短期間です 生育適温は 10 ~ 20 ですが 被覆資材 品種などを活用して周年生産されています 作型は大きく分けて次の作型が代表的です 1 春まき栽培 (3 ~ 5 月 ) 2 夏まき栽培 (6 ~ 8 月 ) 3 秋まき栽培 (9 ~ 11 月 ) 4 冬まき栽培 (12 ~ 2 月 ) ホウレンソウは比較的多肥を好む作物で特に窒素は硝酸態窒素を好みます 生育が進むにつれ窒素の吸収量は比例的に増加します 従って 収穫時に作物の活性を保つ必要があり 収穫時に無機態窒素 5mg /100g 以上の残存窒素を確保する必要があります 2ホウレンソウの施肥管理の重点栽培期間が短いため 全量基肥を基本とし 土壌中無機態窒素量を漸減させながらも収穫時に 5mg以上に維持する必要があります すなわち 作物の活性を維持していくため 5mgは必要で このレベルを下回るときは活性を失い葉の退色 黄化が生じ生育が停滞します 多量の降雨後 5mgを切るような溶脱しやすい土壌では葉色が低下します 降雨などによる溶脱のため 肥切れが生じないよう地力窒素の培養や有機質肥料などの活用が栽培期間が短いにも関わらず必要です ホウレンソウの生育に最適な無機窒素濃度は 土壌の種類によって多少の違いはあるものの 作土 ( 乾土 ) l00g 中 10 ~ 15mg で これを 10a 当たりの施肥窒素量 ( 全面散布し作土とよく混和 ) に換算すると おおむね 10 ~ 15kg に相当します なお 2 作 3 作目のホウレンソウの栽培に当たっては残存窒素量を評価し減肥を行う必要があります ホウレンソウは土壌酸性に弱い作物で 好適な現場での ph メーター測定 ph は 6.0 ~ 7.0 であり 土壌診断により適正レベルになるよう改善する必要があります 生育ステージの異なるホウレンソウ圃場 2500 2000 1500 1000 500 標 収量 0 5 10 15 秋冬どりホウレンソウの窒素吸収量と可販収量との関係 ( 資料 : 千葉県農試 ) 6 7

2. 養分吸収特性を考慮した施肥 (2) 栄養生長 生殖生長同時進行型野菜キュウリ 1キュウリの生育相と養分吸収特性キュウリは寒地から暖地まで様々な気象条件で栽培されており 作型も複雑に分化しています 代表的な作型の例は下図のとおりです キュウリの養分吸収は定植後 1ヶ月位までの栄養生長期は比較的緩慢ですが その後 開花し果実が肥大してくる生殖生長になると養分吸収は活発になり 特に加里 石灰 窒素の吸収が増大してきます キュウリは収穫が始まると 茎葉の生長と果実の肥大 収穫が並行して進むので 栽培期間通じて安定した養分の供給が必要です 栄養生長と生殖生長のバランスをとるためには土壌中の無機態窒素の濃度の変動を少なくする必要があります 果菜類の地上部の生長に及ぼす EC の影響 キュウリは 濃度障害に弱いため EC を高めないようにする必要があります 左図 ( 埼玉県園試 ) にあるようにトマトが EC2.0mS/ cmあたりで良好な生育を示すのに対し キュウリは 1.0mS/ cmとかなり低いところに好適濃度があります その濃度の適応幅も狭く EC を高めない肥料選択等にも配慮する必要があります 2キュウリの施肥管理の重点キュウリ ( トマト等も同様 ) は生育期間が長く 養分の連続供給が必要です 施肥は追肥が重点になります キュウリは収穫開始から終了時までで 土壌中の無機態窒素濃度が 10mg程度を切ると減収します 肥切れは花落ちとなり収量低下をもたらします キュウリ栽培に適する土壌無機態窒素は 促成栽培で 10 ~ 20mg 抑制摘心栽培で生育前半 15 ~ 25mg 後半 10 ~ 15mgが適当であるとされています 参考 : 農文協野菜栽培の基礎知識 健全に育っているキュウリ 8 9

2. 養分吸収特性を考慮した施肥 (3) 栄養生長 生殖生長不完全転換型野菜 1レタスの生育相と養分吸収特性レタスは高温で花芽分化し抽台するので 温度の制約が栽培時期を決める要因となります 主な作型は 1 温暖地では春どり 2 寒地 寒冷地では夏秋どり 3 暖地では冬どりです 養分の吸収は 生育初期が少なく 外葉形成後期から球肥大期にかけて急激な養分吸収の増大がみられます 他の結球野菜と比較して加里の吸収が多く 石灰の吸収量も多いのが特徴です 養分供給を一時的に遮断する実験によると 生育初期のリン酸と結球開始期以降の窒素及び加里の欠乏が収量の減少に大きく影響します 特に窒素は球の肥大に大きく影響します レタスは酸性土壌では生育が悪く 特に ph5.0 以下になるとその害がはっきり出てきます 一方 髙 ph では腐敗球や微量要素欠乏症が発生しやすくなります また レタスは有機物の施用効果の最も大きい野菜で 窒素供給源として良質堆肥等有機物を施用することが重要です 2レタスの施肥管理の重点レタスにおいても窒素の過不足は収量 品質に大きな影響を及ぼします 窒素過剰の場合 異常球が発生しやすく また 糖やビタミン C が低下します レタスは地力窒素による肥料成分のほうが生育に大きな影響を与えます 土壌中の有機物が分解して発現する窒素 ( 地力窒素 ) の供給量は 地力 作型によって大きく変わってきます 一方 秋どり作型では 地力窒素は生育初期から 82% と高い割合を占め その後少し減少するものの収穫期には 80% に達していました このように 高温期に地力窒素の発現が多いことがわかります このような窒素の動態を考慮した場合 主要生産県の標準的なレタスの施肥量は 10a 当たり窒素 15kg リン酸 18kg 加里 20kg とされていますが 低温期の作型は多肥に 高温期の作型は少肥にする必要があります 有機物からの窒素吸収量を考えても 2 割程度の減肥は可能であり また タケノコ球などのレタスの異常結球を避けるためなどからも必要です 定植直後のレタス 収穫期のレタス 10 11

2. 養分吸収特性を考慮した施肥 1タマネギの生育相と養分吸収特性タマネギは生育期間が長く 秋まき栽培で 230 日 ~ 270 日 春まき栽培で 190 日程度です 北海道では春まき栽培が行われていますが 都府県では秋まき栽培が普通です 生育期間が長い割には養分吸収量 施肥量とも少ないのが特徴です 秋まき栽培では地上部の生長が盛んになる 3 月頃から養分吸収量が著しく増加します タマネギの生育は地上部の発育期と球の肥大充実期とに分けられますが 窒素 リン酸 加里ともに気温の低い冬期の吸収量はわずかです 気温が上昇し 地上部の生育が旺盛となるに従い加里 窒素 リン酸の吸収が増加します 千葉県タマネギ圃場での生育段階 (11 月上旬定植 ~ 5 月末収穫開始 ) 2タマネギの施肥管理の重点タマネギは浅根性であるので 肥効を高めるため根に近い位置に施用するのが望ましく マルチ栽培では三要素全量基肥が普通です 窒素は外葉の旺盛な生長とともに吸収され 土壌中無機態窒素量は漸減します 球肥大始期 ( 秋植えでは 4 月下旬頃 春植えでは 7 月中旬頃 ) 土壌中に 3 ~ 5mgの無機態窒素量が存在することが望ましいですが 不足すると球の肥大充実が劣り 過剰に存在すると窒素が後効きし 栄養生長過多となり 球肥大が抑制されたり長球が増えたりして 規格内収量を減らすことになります 下図は 北海道のタマネギ産地での球肥大開始時点の無機態窒素含量とタマネギ収量との関係を調査したデータですが 3 ~ 5mgの無機態窒素量が存在している圃場の収量が高くなっています タマネギ土壌無機態窒素量 (7 月中旬 ) とタマネギ収量 ( 相馬 ) 4 月下旬の生育 玉肥大開始 5 月下旬の収穫期 タマネギを毎年作付している圃場で窒素 リン酸 加里を標準量 ( 窒素 20kg /10a) 施用した区と 1/2 施用した区 無施用区の 3 区設けて収量の比較試験結果があります ( 右図 : 兵庫県農業技術センター資料を改変 ) これを見ると収量に最も影響の大きいのは窒素とリン酸で 無施用区ではそれぞれ約 2 割減収しています タマネギの生育にとって特に重要な養分は窒素とリン酸です 三要素の施用量の違いがタマネギ生育 収量に及ぼす影響 処理区 葉重 (g/ 株 ) 球重 (g/ 株 ) 灰色腐敗 (%) 抽台 (%) 標準施肥 53 183 0 0.5 窒素 0 34 141 0 2.0 窒素 1/2 46 193 0 0 リン酸 0 46 143 0 0 リン酸 1/2 51 186 0.5 1.5 カリ 0 58 209 0 0 カリ 1/2 56 202 0 1.0 12 13

3. 施肥設計に当たって考慮すべき事項 施肥設計する場合に考慮すべきこととして これまで述べてきた作物の養分吸収特性などとともに 1 土壌の肥沃度 2 肥料として利用する資材の養分の発現状況や利用効率 3 施肥法などがあります 土壌の肥沃度の中で作物の生育に最も影響の大きいのは 土壌中の有機物が分解して発現してくる無機態窒素でいわゆる地力窒素といわれるものです 地力窒素は土壌中の有機物が微生物の働きによって分解され発現してくる無機態窒素で この発現量は 温度 水分 酸素 土壌の種類 ph 腐植含量によって変化します これらの中で地力窒素の発現量に最も大きく影響するのは地温です 地力窒素は 15 以上で発現し始めてきて 20 ~ 25 で最も多く発現してくるとされています 野菜の中で特に地力窒素を好むレタスについて見てみると 地力窒素の発現量は作型などによって異なっています 長野県中信農試の調査結果によると 4 月 28 日播種の夏どり作型では生育初期の吸収窒素のうち 土壌由来のものは 16% と低く その後増加して収穫期には 74% に達しています また 7 月 29 日播種の秋どり作型では土壌由来の窒素は生育初期から 82% と高い割合を占め その後 少し減少するものの 収穫期には 80% に達しています これから 高温期に地力窒素の発現が多いことがわかります このように窒素の状況を考慮した場合 地力窒素の発現を考慮して施肥していく必要があります 標準的なレタスの施肥量は 10a 当たり窒素 15kg リン酸 18kg 加里 20kgとされていますが これを基本としつつ低温期の作型は多肥に 高温期の作型は少肥にする必要があります レタスの吸収窒素の由来別割合 注 ) 差引法による ( 資料 : 長野県中信農試 ) 無マルチ 施肥窒素量 1.0 kg /a 5 品種の平均 < 地力窒素の把握法 > 地力窒素は地温等により変化するもので 正確に把握することは難しいことです 地力窒素の診断法としては 作土を用いて 30 ( 最大容水量の 60% の水分状態 ) で 4 週間培養して発現してくる無機態窒素量を測定する方法と積算地温から地力窒素の無機化量を推定する方法があります これらの方法については一般の分析機関で対応しているところは少なく 現地で活用しにくい欠点があります 地力窒素の発現は土壌中の有機物含量が大きく影響するので 大雑把ではあるが 多くの分析機関で行っている腐植含量や全窒素含量により推定することができます これにより 大まかな把握をし 作物の栽培する時期 ( 高温期 低温期 ) を考慮するとともに 作物の生育状況などを見ながら施肥設計に生かしていくことが現場での現実的な対応と考えられます 14 15

3. 施肥設計に当たって考慮すべき事項 (1) 施肥した肥料の利用効率 施肥した肥料養分の利用率は ( 目標とする収量を得るために必要な養分量 - 土壌等から供給される量 )/ 施肥量によって求められます 一般的には窒素 30% ~ 40% リン酸 10% 加里 40% ~ 50% とされています 特に リン酸は土壌に吸着保持されやすい特徴があります その保持され方は土壌中の鉄 アルミニウムと結合し作物に吸収 利用しにくい形となっています この力は火山灰土で強く 施用したリン酸のうち作物に吸収 利用される割合は 5 ~ 10% に過ぎないといわれています 主要露地野菜の施肥窒素利用率 ( 千葉県資料を改変 ) 作物 作型 施肥窒素利用率 (%) 食用とうもろこしトンネル 31 キャベツ ほうれんそう 春どり冬どり 春どり夏どり秋冬どり (44) (17) 44 30 14 レタストンネル冬どり 35 エシャレット軟化ラッキョウ 12 しょうが根ショウガ 30 こかぶ 春どり夏どり秋どりトンネル冬どり 48 29 16 13 (2) リン酸肥料の利用効率 リン酸を施肥した場合 リン酸は土壌中のアルミニウム 鉄等と結合し根から吸収されにくい形態 になります こうしたことから リン酸の施肥効率が窒素 加里と比較してかなり低いです リン酸は右表にみられるように トマトの養分吸収に及ぼす地温の影響 ( 杉山 ) 地温によって養分吸収がかなり左右され 窒素 加里と比較して低温ではさらに吸 地温 硝酸態窒素 リン酸 カリ 水 収されにくい特徴があります 10 26.3mg 2.7mg 42.9mg 211l こうしたことから 温度の低い地域や 15 62.0mg 9.9mg 79.2mg 364l 温度の低い時期の作型ではリン酸を多め 20 86.9mg 22.1mg 112.6mg 512l に施用します リン酸施用に対する反応は野菜の種類によってかなり異なります リン酸の施用効果の高い野菜と してはタマネギなどがあり 低い野菜としてはダイコンなどがあります リン酸の施用効果の高い野菜と低い野菜 区分 主な野菜類 ごぼう春まき 28 さといも マルチ早堀りマルチ普通掘り 53 39 リン酸施用効果の高い野菜 リン酸施用効果の低い野菜 タマネギ キュウリ レタス インゲン豆 サラダ菜 ホウレンソウ等 コマツナ サントウサイ サトイモ サツマイモ ダイコン スイカ タイサイ等 (3) 有機肥料の施肥効率 有機肥料は一般に微生物に分解されて施肥効果が出てくるので無機肥料と比較して 効果の発現が 遅い特徴があります 特に 作物生育に最も影響の大きい窒素については地温によって無機化率が異 なり低温で低い 圃場条件における有機態窒素の無機化率 (%) また 有機質肥料の種類によって窒素の無機化のスピードが異なり 大豆油かすなどが早いです 有機質肥料を利用する場合 このような特性を把握して利用 大豆かす菜種かす魚かす C/N 比 5.91 6.77 4.83 1 か月後 73 57 57 3 か月後 88 77 75 する必要があります 骨 粉 4.23 72 85 16 17

(4) 効果的施肥法 肥料を施用する場合 肥料の施用位置等を変えることによって作物の生育をコントロールすることができるとともに 肥料費コストを低減したり 環境影響を軽減することができます こうした点から 肥料施用法は重要な問題であり 最近においては 肥料費コスト低減や環境影響の軽減の観点から重視されています 現在行われている主な施肥法としては次のようなものがあります 参考資料 [ 写真 ] 機器メーカー ( 富士平工業 ) [ 文献 ] 藤原俊六郎 安西徹郎 加藤哲郎 : 土壌診断の方法と活用 ( 農文協 )(1996) 現場の土づくり 施肥 Q&A'96 改訂版 : 関東土壌肥料専技会 全農東京支所肥料農薬部 (1996) 吉田澪 : やさしい土の話化学工業日報社 (2007) JA 肥料農薬部 : だれにでもできる土壌診断の読み方と肥料計算 (2010) 農林水産省各県作物別施肥基準 ( 本文中に掲載分は除く ) 全面施用全面全層施用 表面施用 苗箱施用 局所施用 側条施用 畦内施用 作条施用 深層施用など ( 局所施肥の場合 施肥精度が問題となるので機械施肥が前提で 畑作物では施肥 耕耘 播種 覆土 鎮圧を同時作業で行うものもある ) この中で主なものの概要は次のとおりである 全面全層施用 畦内施用 肥料 肥料 平成 23 年度 水田 畑作で最も一般的に行われている方法です 圃場表面に肥料を散布しロータリー撹拌し全層に鋤き込む方法で作業効率が良い 水田では脱窒防止対策としての意味があります 最近肥料費コスト低減や環境負荷低減の観点から重視されてきています 野菜作などで畦内の全層にのみに機械で施肥するものです 企画 編集 発行 : 財団法人日本土壌協会会長理事松本聰 101-0051 東京都千代田区神田神保町 1-58 TEL: 03-3292-7281~3 FAX: 03-3219-1646 E-Mail: mail@japan-soil.net URL: http://www.japan-soil.net 制作協力 : 株式会社イメージヴォックス この印刷物は 環境にやさしい 100% 再生紙と生分解性に優れた大豆インクを使用しています 18 19