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光束の評価方法に関して 目次 1. 概要 2. 評価方法 3. 注意事項 4. まとめ 1/6

1. 概要 本書では 日亜化学工業株式会社製 LED について積分球にて光束を評価する上での評価方法と注意事項を示します 2. 評価方法 通常 LED の光束を評価する際は積分球を用いて評価を行います 積分球のサイズも数 inch クラスのものから 1inch クラスまでの様々なサイズのものがありますが 弊社におきましては LED 単品の評価においては 1~2inch 程度のものを使うことが多いです LED 単品以外の状態で評価する場合 積分球のサイズは 測定するサンプルのサイズに応じて適切に選択する必要があります 照明機器の計測規格である LM79 において 4π 測定時 製品の表面積は積分球表面積の 2% 以下 細長い基板の場合は積分球直径の 2/3 以下が望ましいと言われます 4π 測定につきましては 弊社テクニカルデータ 光測定と単位について の 3 ページ目 7 項光度と立体角を参照下さい 弊社における LED 単品の測定概略図を図 1 に示します 光ファイバー FIBER OPTICS 基準バッフル :BAFFLE LED 固定治具 LED FIXTURE 内壁 :COATING (SPECTRAFLECT) LED 図 1.LED の積分球評価システムの概略図 3. 注意事項 評価方法に関して 適切な評価方法が行われないことで弊社測定値と相関がとれないケースがあります 不適切な評価方法の代表例として 以下の例が挙げられます 1 測定機器の校正 ( トレーサビリティ ) がとれていない 2 基板 ( 筺体 ) の吸収補正がされていない 3 弊社測定時の LED 温度と異なる温度にて評価を行っている次ページ以降に上述 3 例の詳細を記載させて頂きます 2/6

3-1. 測定機器の校正 ( トレーサビリティ ) がとれていないトレーサビリティとは 不確かさがすべて表記された切れ目のない比較の連鎖によって 決められた基準に結びつけられ得る測定結果又は標準の値の性質 基準は通常 国家標準または 国際標準 と定義されています (VIM( 国際計量基本用語集 ):1993(JIS Z 813 計測用語 ) より引用 ) これを分かりやすく表現すると 測定して得られた測定値 ( 分光分布 色度 光度 放射束 光束 ) は国家標準から得られる測定値と同じような値であり信頼できるということを示したもの となります 測定機器の校正が適切に行われていない場合 測定値が決められた基準と相関がとれておらず 弊社測定値と相関がなくなります 弊社における光束トレーサビリティ方法概略を以下の図 2 に示します 基準および測定機器 トレーサビリティ方法 一般測定器 国家基準 基準測定器 一般測定器 一般測定器 標準 LED 製作 標準 LED により校正 基準 LED 製作 基準 LED による校正 選別機選別機選別機選別機 基準 LED による校正 測定値はどのような測定についても常にある幅の疑わしさを持っており この測定結果の疑わしさを数値で表したものを不確かさと言います 不確かさ要因としては 以下のものが考えられます 1 計測器 ( 偏り ドリフト ノイズ etc) 2 測定対象物 ( 安定性 再現性 ) 3 測定プロセス ( 作業が複雑 難しい ) 4 外部からの不確かさ ( 校正不確かさ ) 5 環境 ( 温度 湿度 気圧 ) 図 2. 弊社における光束トレーサビリティ方法概略図 3/6

3-2. 基板 ( 筺体 ) の吸収補正がされていない積分球内において光束を測定する際 基準 LED と測定しようとする LED との間で形状などの違いにより両者の光りの吸収に差がある場合 その差を補正するための係数を吸収補正係数と言います 吸収補正係数が適切に乗されていなければ 実際は同じ光束値であっても 異なる値が測定されます また 基板実装状態にて 光束を評価する場合 評価対象自体が積分球内にて光りを吸収するため 基板実装状態における吸収補正係数が必要となります 参考として 積分球および開口部の大きさに対する吸収補正係数の関係を図 3 に示します 開口部は上述における光吸収部として考えることができ 積分球の大きさに対して開口部の大きさが大きくなるほど 開口部の影響により吸収補正係数の値が大きくなることが確認できます バッフル :BAFFLE 積分球直径 内壁 :COATING (SPECTRAFLECT) 光ファイバー FIBER OPTICS LED 開口部半径 LED 固定治具 補正係数 5 4.5 4 3.5 3 2.5 2 1.5 1.5 積分球直径 6inch 1inch 2inch.1.2.3.4.5.6 開口部半径 (m) 図 3. 積分球および開口部の大きさに対する吸収補正係数の関係 本測定結果は参考データとしてお取り扱い頂けますよう お願い申し上げます 3-3. 弊社評価時の LED 温度と異なる温度にて評価を行っている LED の光束を評価する際 発光時間が長いと 自身から発生する熱の影響により LED 自体の温度が上昇し LED の持つ温度特性により光束値が変化します そのため 弊社におきましては 通常 LED が自身から発生する熱の影響を受けにくい条件にて 評価を行っております 弊社における光束評価条件を図 4 に示します I F t p パルス幅 Pulse Width 項目記号 ( 単位 ) Item Symbol (Unit) Power LED Other LED パルス幅 Pulse Width t p [μs] 5 1 周期 Period T [μs] 5 1 デューティー Duty D=t p /T 1/1 1/1 t T 周期 Period 図 4. 弊社における光束評価条件概略 4/6

発光時間による光束への影響について LED への投入電力が大きい程 現れやすくなります 参考として 直流電流にて弊社.2W,1.W および 2.W 品を使用した Ts および相対光束の評価結果を図 5~1 に示します 尚 Ts は LED のはんだ接合部温度を示します.2W 品 IF=5mA 15 1.2 6 1. 12 9 6 3 15 12 9 6 3.2. 2 4 6 8 1 12 14 16 18 15 12 9 6 3 1.W 品 2.W 品 2 4 6 8 1 12 14 16 18 図 5 Ts および光束評価結果 図 7 Ts および光束評価結果. 2 4 6 8 1 12 14 16 18 図 9 Ts および光束評価結果 1..8.6.4.2. 1.2 1..8.6.4 1.2 1..8.6.4.2 IF=35mA IF=7mA 5 4 3 2 6 5 4 3 2 4 6 8 1.95.9.85.8 1..95.9.85 2.8 2 4 6 8 1 6 5 4 3 図 6 Ts および光束評価結果 ( 拡大 ) 図 8 Ts および光束評価結果 ( 拡大 ) 1..95.9.85 2.8 2 4 6 8 1 図 1 Ts および光束評価結果 ( 拡大 ) 本測定結果は参考データとしてお取り扱い頂けますよう お願い申し上げます 5/6

4. まとめ LED や LED 灯具の光束評価方法として積分球は適切と考えますが 適切な評価が行われないことで不確かな値が得られる場合があります 上述までの例はあくまで一例であり お客様の方にて使用される積分球や LED/LED 灯具によって最適な条件は異なるものと考えます そのため 本書は参考資料としてお取り扱い下さい 参考文献 IES LM-79 JIS Z813:2 計測用語 VIM( 国際計量用語集 ) JIS C 8152 6/6