和歌山県橋本市におけるダイオキシン類汚染の対策事例

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177 箇所名 那珂市 -1 都道府県茨城県 市区町村那珂市 地区 瓜連, 鹿島 2/6 発生面積 中 地形分類自然堤防 氾濫平野 液状化発生履歴 なし 土地改変履歴 大正 4 年測量の地形図では 那珂川右岸の支流が直線化された以外は ほぼ現在の地形となっている 被害概要 瓜連では気象庁震度 6 強

既存構造物がある場合の基礎地盤の液状化対策案 国土交通省の 都市防災推進事業 ( 市街化液状化対策事業 ) と連動して住宅地域を囲む周辺道路 下水 ( ライフライン ) の液状化対策と協同して住宅地の液状化対策を実施する 対策工法 WG ( 加倉井 中井 秋葉 田村 畑中 ) 都市防災推進事業 (

9 箇所名 江戸川区 -1 都道府県東京都 市区町村江戸川区 地区 清新町, 臨海町 2/6 発生面積 中 地形分類 盛土地 液状化発生履歴 近傍では1855 安政江戸地震 1894 東京湾北部地震 1923 大正関東地震の際に履歴あり 土地改変履歴 国道 367 号より北側は昭和 46~5 年 南

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久喜市液状化対策検討結果報告会概要書 (1) 検討経過 久喜市液状化対策検討委員会では平成 24 年 5 月より 南栗橋地区における 液状化の原因究明 再液状化の可能性 一体的な液状化対策に有効な工法 などについて検討してまいりました 平成 24 年 12 月には 本日同様 それらの中間報告をいたし

Kaiapoi

CDM 工法とは CDM (Cement Deep Mixing: 深層混合処理工法 ) とは, スラリー化したセメント系改良材を軟弱地盤 ( 砂質土を含む ) 中に注入し, 撹拌混合することで固化する軟弱地盤改良法 CDM 施工機械の基本構成 管理項目 スラリー量 深度 速度 回転数 電流値 確実

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内容 1. 東日本大震災における河川堤防被害の概要 2. 東日本大震災における液状化対策工の効果 3. 堤体液状化の評価と対策工法の検討 4. 河川堤防の耐震性照査手法の高度化 5. まとめと今後の課題 2

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3. 対象地区での被災 東日本大震災では 安食地区は約 2km に亘り被災した 当時の現場条件や被災状況 被災のメカニズムを以下のとおり整理した 被災状況 全体的に堤防天端が沈下し 川裏法面において縦断的な亀裂や沈下が生じている なお 川表側に液状化の噴砂のあとは見られるが 法面には大きな変状は見ら

はじめに 宅地造成等規制法が昭和 36 年に制定されてからおよそ半世紀を経過しました この間 平成 18 年には同法制定以来初めての抜本改正が行われています この改正は 阪神 淡路大震災 ( 平成 7 年 ) 新潟県中越地震 ( 平成 16 年 ) などで被災例が多かった大規模盛土造成地に対応するの

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建設の施工企画 特集 53 地盤改良 間欠エアーとインナースクリューを併用した静的締固め工法の紹介 STEP 工法 森 利 弘 服 部 正 裕 サンドコンパクションパイル工法は 砂質土 粘性土のいずれにも適用できる経済性 施工性に優れ た地盤改良工法であるが 大型のバイブロハンマーを用い

土層強度検査棒 計測データ例 kn/ m2 45 滑り面の可能性ありとした箇所の条件 : 地下水に飽和していること 及び SS 試験で 100kg 以下で自沈する箇所であること 土層強度検査棒による地盤強度計測結果グラフ 粘着力 計測値 30 T2 O5 25 M4 M3 20 滑り面

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あなたの宅地は大丈夫か -地震による谷埋め盛土造成地被害事例と安全性調査方法-

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図 -3.1 試験湛水実績図 平成 28 年度に既設堤体と新設堤体が接合された抱土ゾーンにおいて調査ボーリングを実施し 接合面の調査を行った 図 -2.2に示すように 調査ボーリングのコア観察結果からは 新旧堤体接合面における 材料の分離 は認められなかった また 境界面を含む透水試験結果により得ら

5. 被害の概要札幌市東区東 15 丁目 ( 屯田通り ) では約 3.0km にわたって道路陥没が発生し, 交通障害が生じた. 加えて, 札幌市北区の西 4 丁目北 34 条 ~37 条においても道路陥没が発生した. 札幌市清田区里塚 1 条では宅地造成地盤の液状化が生じ, 道路や家屋に著しい沈下

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新潟県中越沖地震を踏まえた地下構造特性調査結果および駿河湾の地震で敷地内の揺れに違いが生じた要因の分析状況について

ブレースの配置と耐力

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土量変化率の一般的性質 ❶ 地山を切土してほぐした土量は 必ず地山の土量 1.0 よりも多くなる ( 例 ) 砂質土 :L=1.1~2.0 粘性土 :L=1.2~1.45 中硬岩 :L=1.50~1.70 ❷ 地山を切土してほぐして ( 運搬して ) 盛土をした場合 一般に盛土量は地山土量 1.0

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1.1 阪神 淡路大震災環境省は 阪神 淡路大震災 ( 平成 7 年 1 月 17 日発生 ) の際に兵庫県及び神戸市の協力を得て 大気中の石綿濃度のモニタリング調査を実施した 当時の被災地における一般環境大気中 (17 地点 ) の石綿濃度の調査結果を表 R2.1 に 解体工事現場の敷地境界付近に

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0.45m1.00m 1.00m 1.00m 0.33m 0.33m 0.33m 0.45m 1.00m 2

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残存耐力有無の閾値となる変形率に対象施設の桟橋高さを乗じることにより, 残留水平 変位に関する残存耐力評価指標を予め算出する. 算出した残存耐力評価指標と被災後の外 観調査で得られる施設天端の残留水平変位と比較することにより, 速やかに鋼部材の応力 状態の概要を把握することができる. dir = 残

各主体における基準 考え方まとめ 第 1 回検討会 (8/1) 資料に一部加筆 高規格堤防建築 ( 戸建て住宅 ) 土地区画整理 主体 河川管理者 施主 住宅メーカーなど 共同事業者 ( 地方公共団体など ) 目的 高規格堤防としての安全性の確保高規格堤防特別区域における通常の土地利用 地盤強度に応

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下図は 緊急復旧工事実施箇所のほか 関東地整における大規模な被災が発生した 箇所を加えた計 78 箇所において 治水地形分類図から基礎地盤微地形を判読したものである 大規模災害が生じた箇所の治水地形分類は 自然堤防 旧河道 旧落掘 氾濫平野が多い 大規模災害箇所 ( 東北 関東 )/ 治水地形分類

内容. 液状化判定法の検証 2. 細粒分を含む砂の液状化強度評価式の見直し 3. 埋立地で発生した液状化に関する分析 4. 造成年代 ( 液状化履歴 ) に係る遠心模型実験 2

0720_最終_耐震性能検証法チラシ案3種サンプル

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191 m 3 である 鋼材, コンクリートになると木材と比較してその放出量は桁違いに大きくなる また注目すべきは, 製品中の炭素貯蔵量である 木材は多くの炭素を貯蔵していることが示されているが, 鋼材 コンクリートは炭素貯蔵効果がない このように, 建築 土木分野において地球環境問題に対する取り組

NETIS 登録 登録番号 KK A PJG 協会

1 想定地震の概要南海トラフで発生する地震は 多様な地震発生のパターンが考えられることから 次の地震の震源域の広がりを正確に予測することは 現時点の科学的知見では困難です そのため 本市では 南海トラフで発生する地震として 次の2つの地震を想定して被害予測調査を行いました (1) 過去の地震を考慮し

3. 既設基礎の耐震診断フロー ( 案 ) 既設基礎の耐震補強の必要性の有無は 現行の耐震耐震設計法 1) および求める耐震性に応じて判断する必要がある 特に自治体などでは既設橋梁の耐震診断すらも遅れており 国土強靭化に向け早期の対応が求められている その際に 適正な耐震診断のためには当然土木技術者

分野毎の検討における体制・検討フロー(案)

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徴は地震の振動による建物の損壊より 液状化を要因とする地盤沈下や地盤の移動により 建物が沈下 傾斜したり 道路 下水道管 水道管などが損傷した点です 液状化による被害は 津波のような多数の死者が出るものではありませんが 個人資産である家屋や 道路 水道 下水道などのライフラインに大きな被害をもたらし

L 型擁壁 (CP-WALL) 構造図 S=1/30 CP-WALL(B タイプ ) H=1900~2500 断面図 正面 背面図 製品寸法表 適用 製品名 H H1 H2 B 各部寸法 (mm) B1 B2 T1 T2 T3 T4 T5 水抜孔位置 h1 h2 参考質量 (kg) (

第 45 回国土地理院報告会平成 28 年 6 月 8 日 ( 水 ) 於 : 日経ホール 液状化リスク評価のための地形 地盤分類情報の効率的整備手法の開発 国土地理院地理地殻活動研究センター地理情報解析研究室中埜貴元 Ministry of Land, Infrastructure, Transp

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120 アースオーガー 圧砕機 110 クラッシュパイルハンマー クラムシェル クローラークレーン 100 コンクリートポンプ車 地盤改良機 振動ローラーダンプトラックトレーラーバイブロハンマーバックホウブルドーザー ブレーカー 70 ホイールクレーン 杭圧入引抜機 ロータリーパーカッシ

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マンホール浮き上がり検討例

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第16回比較防災学ワークショップ

立川市雨水浸透施設設置基準 1. 目的この設置基準は 立川市雨水浸透施設設置補助金交付要綱 ( 以下 要綱 という ) の雨水浸透施設の設置にあたり 必要な事項を定めることを目的とする 2. 用語の定義補助対象の雨水浸透施設とは 雨水浸透ます 及び 雨水浸透管 とし 雨水浸透施設の設置に伴い発生する

L 型擁壁 (CP-WALL) 構造図 S=1/30 CP-WALL(C タイプ ) H=600~700 断面図 正面 背面図 H T1 T2 T4 T3 T4 H2 H1 100 B1 B2 T5 H 連結穴 M16 背面 水抜孔 φ75 正面 水抜孔 φ90 h1 h2 製品寸法表

5.2 浸 透 に 対 する 堤 防 強 化 工 法 堤 体 を 対 象 と し た 強 化 工 法 難 透 水 性 材 料 被 覆 材 料 ( 土 遮 水 シート 等 ) 堤 防 強 化 工 法 断 面 拡 大 工 法 ドレーン 工 法 表 のり 面 被 覆 工 法 透 水 性 材 料 ドレーン

危険度判定評価の基本的な考え方 擁壁の種類に応じて 1) 基礎点 ( 環境条件 障害状況 ) と 2) 変状点の組み合わせ ( 合計点 ) によって 総合的に評価する 擁壁の種類 練石積み コンクリートブロック積み擁壁 モルタルやコンクリートを接着剤や固定材に用いて 石又はコンクリートブロックを積み

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重ねるハザードマップ 大雨が降ったときに危険な場所を知る 浸水のおそれがある場所 土砂災害の危険がある場所 通行止めになるおそれがある道路 が 1 つの地図上で 分かります 土石流による道路寸断のイメージ 事前通行規制区間のイメージ 道路冠水想定箇所のイメージ 浸水のイメージ 洪水時に浸水のおそれが

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図 東北地方太平洋沖地震以降の震源分布図 ( 福島第一 第二原子力発電所周辺 ) 図 3 東北地方太平洋沖地震前後の主ひずみ分布図 ( 福島第一 第二原子力発電所周辺 )

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1.4 河川堤防の浸透・地震複合対策技術の開発

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L型擁壁 宅造認定 H=3 5m ハイ タッチウォール KN0202-石乱積み 透水層 止水コンクリート 敷モルタル 基礎コンクリート 土粒子止めフィルター 直高H3.0m超 最大5.0mの プレキャストL型擁壁 宅造法に基づく国土交通大臣認定取得商品です 社団法人全国宅地擁壁技術協会による工場認

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3.7.2 試験ため池の既存堤体は施工方法が不明であることが多く 締固め不足の状態も想定される 締固め不足が原因で大規模地震時にすべり破壊が発生する可能性があるため 現況を適切に把握することが重要である (1) 土質試験 (a) 土質試験項目レベル2 地震動に対する耐震性能の照査に必要な土質試験は

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様式-1

ii 8. 河川法と漁港法との調整に関する協定 ( 抄 ) 運輸省港湾局と農林省水産庁生産部とに関連ある港湾災害復旧事業の処理について 76 第 2 漁港関係災害関連事業 Ⅰ 補助金交付要綱 1. 漁港関係災害関連事業等補助金交付要綱 77 Ⅱ 災害関連漁業集落環境施設復旧事業 1. 災

【 本 文 】マンホールの浮上防止対策に関する研究(浮上防止マンホールフランジ工法)

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6. 現況堤防の安全性に関する検討方法および条件 6.1 浸透問題に関する検討方法および条件 検討方法 現況堤防の安全性に関する検討は 河川堤防の構造検討の手引き( 平成 14 年 7 月 ): 財団法人国土技術研究センター に準拠して実施する 安全性の照査 1) 堤防のモデル化 (1)

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第 4 章軟弱地盤対策 4-1 適用 1. 本要領は 軟弱地盤上に道路を建設する場合に実施する各対策工法の設計に適用する 2. 本章にない事項は 表 4.1 の関係図書によるものとする 表 4.1 関係図書 関係図書発行年月発行 H29.4 道路土工構造物技術基準 同解説 ( 公社 ) 日本道路協会

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グラベルドレーン工法 グラベルドレーン工法研究会 グラベルドレーン工法 ( 間隙水圧消散工法 ) 概要 : 地盤中に造成した砕石柱により 地震時に発生する過剰間隙水圧を早期に消散させ 液状化を防止する 突棒 投入ホッハ ーアースオーカ ー 投入ホッパー アースオーガーケーシングパイプ ケーシンク ハ イフ グラベルドレーン 砕石ドレーン 砕石杭砕石柱 1 2 3 4 5 1

振動レベル (db) グラベルドレーン工法 ( 間隙水圧消散工法 ) グラベルドレーン工法の特徴 施工時の騒音 振動が小さく 施工機近傍においても法規上の騒音規制値 (85dB) や振動規制値 (75dB) を十分満足し 都市部での施工に適している 騒音レベル (db) ミニコンポーザー工法 100 80 60 サンドコンパクションパイル工法 騒音規制値 85dB ディープバイブロ工法締固め砕石ドレーン工法 グラベルドレーン工法砕石ドレーン工法 40 1 10 距離 (m) 100 1000 施工時の騒音 100 サンドコンパクションパイル工法ミニコンポーザー工法 80 60 40 振動規制値 75dB ディープバイブロ工法締固め砕石ドレーン工法 グラベルドレーン工法砕石ドレーン工法 20 1 10 100 1000 距 離 (m) 施工時の振動 2

グラベルドレーン工法の特徴 施工にともなう周辺地盤の変状が極めて小さいため 既設構造物近傍での施工に適している 集合住宅近傍での施工 ( 千葉県浦安市 ) 既設岸壁での施工 ( 東京都品川区 ) 構造物直近部での施工 ( 千葉県市川市 ) グラベルドレーン工法の特徴 大規模地震に対する液状化防止効果が多数実証されている 場所 地震名 発生年月 マク ニチュート 対象構造物 適用箇所等 釧路港 釧路西港 釧路沖地震 H5 年 1 月 7.8 北海道東方沖地震 H6 年 10 月 8.1 十勝沖地震 H15 年 9 月 8.0 港湾施設 ( 岸壁背面地盤等 ) 同一地点で 3 度液状化防止 八戸港三陸はるか沖地震 H6 年 12 月 7.5 穀物サイロの基礎地盤 大阪市酉島地区 兵庫県南部地震 ( 阪神淡路大震災 ) H7 年 1 月 7.2 高規格堤防 ( 盛土前 ) およ び集合住宅基礎地盤 ( 地 盤改良直後 ) 福岡市百道浜地区 福岡県西方沖地震 H17 年 3 月 7.0 高速道路 ( 掘割道路 ) の基 礎地盤 効果 3

東日本大震災で確認された液状化防止効果 千葉県浦安市集合住宅の液状化対策 ( 事例 1) 千葉県香取市小見川河川堤防の液状化対策 ( 事例 2) 事例 1 浦安マリーナイースト及び周辺部の地震後状況 グラベルドレーン施工箇所 [A] ( 液状化被害無し ) グラベルドレーン : φ500 1,800~1,850mm L=15.0~15.1m ( 平成 4 年 6 月 ~ 平成 7 年 3 月施工 [20 工区 ]) 最大加速度 :174.3gal( 防災科学技術研究所 浦安市内 ) 震度 :5 強 拡大範囲 グラベルドレーン施工箇所 [B] ( 液状化被害無し ) 境川堤防 グラベルドレーン施工箇所 [A] グラベルドレーン施工箇所 [C] ( 液状化被害無し ) 小学校周辺 グラベルドレーン施工箇所 [B] グラベルドレーン施工箇所 [D] ( 液状化被害無し ) グラベルドレーン施工箇所 [C] 周辺道路 公園 グラベルドレーン施工箇所 [D] 地図出典 : 国土地理院電子国土基本図 http://portal.cyberjapan.jp/index.html 4

周辺の液状化被害 浦安市明海地区 グラベルドレーン配置 浦安市明海地区 平面図 断面図 5

グラベルドレーン工法の効果 浦安市明海地区 グラベルドレーン施工箇所 ( 液状化の痕跡なし ) 事例 2 小見川堤防対策箇所及び周辺地域の状況 グラベルドレーン : φ500 1,000mm L=9.0m ( 平成 8 年 4 月 ~ 平成 8 年 12 月施工 [2 工区 ]) 拡大範囲 最大加速度 :310.3gal( 防災科学技術研究所 香取市内 ) 震度 :5 強 2 対策箇所 未対策箇所 グラベルドレーン施工箇所 2 (L=600m) 堤体の変形なし 噴砂や亀裂は認められず 堤体の損傷 グラベルドレーン施工箇所 1 (L=370m) 未対策箇所 堤体下端の噴砂跡 1 対策箇所 堤体の損傷 堤内地側道路の損傷 地図出典 : 国土地理院電子国土基本図 http://portal.cyberjapan.jp/index.html 噴砂や亀裂は認められず 堤体の損傷 ( 亀裂 段差の発生 ) 6

周辺の液状化被害 小見川堤防 グラベルドレーン配置 小見川堤防 断面図 7

グラベルドレーン工法の効果 小見川堤防 グラベルドレーン施工箇所 ( 液状化の痕跡なし ) 実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ) 調査箇所 北海道東方沖地震平成 6 年 10 月 4 日マグニチュード 8.1 釧路沖地震平成 5 年 1 月 15 日マグニチュード 7.8 今回の地震十勝沖地震平成 15 年 9 月 26 日マグニチュード 8.0 8

実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ) グラベルドレーン発掘による目詰まり防止確認調査 実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ) グラベルドレーン発掘による目詰まり防止確認調査 9

実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ) グラベルドレーン発掘による目詰まり防止確認調査 目視による目詰まりは認められない 実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ) グラベルドレーン発掘による目詰まり防止確認調査 グラベルドレーンφ400mm グラベルドレーン地山半径方向の通過質量百分率は一定であり ドレーン周辺から砂が入り込んでいるような傾向は認められない 10

実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ) 鉱物分析 (X 線回折 ) による 1 2 3 目詰まり防止確認調査 試料主要鉱物含有量 長石類石英リンケイ石 1 砕石相対的に中相対的に中相対的に少 2 砕石中の 2mm 以下の試料相対的に中相対的に中相対的に少 3 地山砂相対的に中相対的に多検出されず 砕石中の砂分と地山砂とは成分が異なることから ドレーン内部に地山砂の混入はないものと判断できる 実地震における液状化防止効果確認事例 1 ( 釧路沖地震 ~ 北海道東方沖地震 ~ 十勝沖地震 ) 1 西港第二ふ頭 ( 南側 ) 2 西港第一ふ頭 ( 西側 ) 3 西港第一ふ頭 ( 南側 ) 4 フィッシャーマンス ワーフ前 ( 平釧成路五沖年地一震月後 ) 液状化発生 グラベルドレーンによる対策工実施 液状化発生 グラベルドレーンによる対策工実施 被害なし 被害なし ( 平東成方六沖年地十震月後 ) ( 平成十十勝五沖年地九震月後 ) 被害なし被害なし被害なし被害なし 被害なし 被害なし 被害なし 被害なし 11

実地震における液状化防止効果確認事例 2 ( 阪神淡路大震災 ) グラベルドレーン施工箇所 実地震における液状化防止効果確認事例 2 ( 阪神淡路大震災 ) グラベルドレーン施工箇所 グラベルドレーン Φ500mm 1.8m グラベルドレーン Φ500mm 1.25m 12

実地震における液状化防止効果確認事例 2 ( 阪神淡路大震災 ) 地震にともなう地盤変状 地中変位測定データ 10m 20m 地下水位測定位置 30m グラベルドレーン施工箇所 10m 20m 実地震における液状化防止効果確認事例 2 ( 阪神淡路大震災 ) 地震時の地下水位変動 0.8m 地震発生 水位上昇は 80cm 程度に止まり 間隙水圧の上昇を抑制して液状化を防止 13

主な液状化対策工法のコスト比較 工法名振動締固め工法グラベルドレーン工法深層混合処理工法 概要 コスト比率 バイブロハンマーによりケーシングを地中へ貫入し 引抜き時に打ち戻しを行うことで材料 ( 砂等 ) を柱状に圧入する 地盤の密度を高めて ( 締固めて ) 液状化を防止する 地盤中に造成した砕石柱により 地震時に発生する過剰間隙水圧を早期に消散させ 液状化を防止する 地中に挿入した撹拌翼先端部にセメントスラリーなどの改良材を圧送し 撹拌翼の回転範囲内の軟弱土と改良材を撹拌混合させながらロッドを引抜き 円柱状に地盤を固結させて液状化を防止する 1.0 1.8 2.0 工費 1,500 円 /m 3 2,700 円 /m 3 3,000 円 /m 3 ( 格子状 ) 工費は目安値設計条件等に大きく影響されることに留意が必要 グラベルドレーン工法 ご清聴ありがとうございました グラベルドレーン工法研究会 14