LEC 東京リーガルマインド 複製 頒布を禁じます 平成 30 年度不動産鑑定士論文式試験 ズバリ的中 民法 問題 1 (50 点 ) 一戸建て住宅 ( 以下 甲建物 という ) を所有するAは Bとの間で 甲建物を代金 1,000 万円でAがBに売却する旨の契約 ( 以下 本件売買契約 という )

Similar documents
〔問 1〕 A所有の土地が,AからB,BからCへと売り渡され,移転登記も完了している

1 A 所有の土地について A が B に B が C に売り渡し A から B へ B から C へそれぞれ所有権移転登記がなされた C が移転登記を受ける際に AB 間の売買契約が B の詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で 当該登記の後に A により AB 間の売買契約が取り消された

〔問 1〕 Aは自己所有の建物をBに賃貸した

LEC 東京リーガルマインド 複製 頒布を禁じます 平成 29 年度不動産鑑定士論文式試験 ズバリ的中 鑑定理論 論文問題 問題 1 (50 点 ) 移行地に関する次の各問に答えなさい (1) 不動産の種別における移行地の定義について 見込地と比較した上で 説明しなさい (2) 移行地の個別的要因に

Unit1 権利能力等, 制限行為能力者 ( 未成年 ) 1 未成年者が婚姻をしたときは, その未成年者は, 婚姻後にした法律行為を未成年であることを理由として取り消すことはできない (H エ ) 2 未成年者が法定代理人の同意を得ないで贈与を受けた場合において, その贈与契約が負担付の

〔問 1〕 抵当権に関する次の記述のうち,民法の規定によれば,誤っているものはどれか

12

[ 民法 ] 次の文章を読んで, 後記の 設問 1 及び 設問 2 に答えなさい 事実 1.Aは, 年来の友人であるBから,B 所有の甲建物の購入を持ち掛けられた Aは, 甲建物を気に入り, 平成 23 年 7 月 14 日,Bとの間で, 甲建物を1000 万円で購入する旨の契約を締結し, 同日,B


知識を定着 重要チェック問題 問 題 ❶ 理解度を 重要チェック問題 で確認してみよう 宅建業者A 消費税課税事業者 が売主B 消費税課税事業者 からB所有の 土地付建物の媒介依頼を受け 買主Cとの間で売買契約を成立させた場合 Aが Bから受領できる報酬の限度額 消費税を含む は いくらか なお 土

#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

平成17年度 法科大学院(法務研究科)入学試験

買戻付売買契約書

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

< F2D96AF A88CA081408D C52E6A7464>

明確認書 を甲に提出する ( かし担保 ) 第 8 条乙は この契約締結後に かくれたかしがあることを発見しても 売買代金の減免若しくは損害賠償の請求又は契約の解除をすることができないものとする ただし 乙が消費者契約法 ( 平成 12 年法律第 61 号 ) 第 2 条第 1 項に規定する消費者

の実現が認められているもの意思表示を重要な要素とし 意思に基づいて 意思どおり法律効果が発生するもの 2 法律行為の種類 () 契約対立する 2 個以上の意思表示が合致して成立する法律行為 ex 売買契約など (2) 単独行為ひとつの意思表示だけの法律行為 相手方のある単独行為 ex 取消し 追認

ある 2 請求の趣旨 被告は, 原告に対し, 金 1800 万円及びこれに対する平成 18 年 9 月 1 日から 支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 請求原因 訴訟費用は被告の負担とする 仮執行の宣言 原被告間の売買契約の成立 原告の被告に対する所有権移転登記 引渡し債務について弁

平成20年~9月号~ Vo

借地権及び法定地上権の評価 ( 競売編 ) 出典 : 株式会社判例タイムズ出版 別冊判例タイムズ第 30 号 借地権の評価 第 1 意義 借地権とは 建物所有を目的とする地上権又は土地の賃借権をいう ( 借地法 1 条 借地 借家法 2 条 1 号 ) 第 2 評価方法 借地権の評価は 建付地価格に

第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第 12 1 の ( 注 ) 参照 ) 同項の削除の是非について どのように考えるか 中間

第 1 章 不動産の売却を検討されるお客様へ いらっしゃいませ! 初めての方も安心して お任せください 初めてだから 不安だわ PROFILE 夫 60 歳妻 65 歳 戸建てからマンションに買い換え検討中 子供も独立したし 広すぎるこの家は 売却しようか 売却までの流れ 物件調査 価格査定 媒介契

第 2 章契約の成立と有効性 1 契約の成立 赤字は講座紹介コメントです 1, 契約の成立 (1) 契約の成立要件 契約は, 申し込みの意思表示と承諾の意思表示の合致によって成立する (2) 合致の程度実は論文でも重要だったりする論点を再確認できます 内心において合致していれば, 外形において合致し

日本における不動産取引に関連する法律 日本の民法では 契約関係にある当事者同士が対等 公平であることが原則とされている 一方 土地や建物などの不動産を売買するときや賃貸借するときは 事業者と消費者との間に交渉力や情報量などに差が生じる こうしたことがトラブルにつながることを防ぐために 不動産取引の様

Microsoft Word - H22民事要件事実論.doc

03宅建表01.indd

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

ウ譲渡人について倒産手続の開始決定があった場合エ債務者の債務不履行の場合 (3) 譲渡禁止特約付債権の差押え 転付命令による債権の移転 2 債権譲渡の対抗要件 ( 民法第 467 条 ) (1) 総論及び第三者対抗要件の見直し (2) 債務者対抗要件 ( 権利行使要件 ) の見直し (3) 対抗要件

民法 ( 債権関係 ) の改正における経過措置に関して 現段階で検討中の基本的な方針 及び経過措置案の骨子は 概ね以下のとおりである ( 定型約款に関するものを除く ) 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置 民法総則 ( 時効を除く ) における改正後の規定 ( 部会資

koku-2.xdw

制限行為能力者 1 マンションの管理組合法人Aが マンション管理業者Bとの間で管理委託契約締結の前に Bが管 理業務主任者をして 重要事項の説明をさせ その後 本件契約を締結した 本件契約を締結した Aを代表する理事Cが本件契約締結後に行為能力を喪失したときは その後 C以外のAの理事に よって本件

宅地建物取引主任者資格試験対策

<4D F736F F D B A815B836782CC8A C98C5782E9834B C4>

目的とする建物や 老朽 損傷等が著しい建物 大規模な修繕が必要と認められる建物は除きます 物件登録に当たっては 書類による確認のほか 所有者立会いのもと 市の職員が現地調査を行い 登録可能かどうかの確認をさせていただきます その結果により 空き家の物件登録ができない場合もありますので あらかじめご了

( 事案の全体像は複数当事者による複数事件で ついての慰謝料 30 万円 あり非常に複雑であるため 仮差押えに関する部 3 本件損害賠償請求訴訟の弁護士報酬 分を抜粋した なお 仮差押えの被保全債権の額 70 万円 は 1 億円程度と思われるが 担保の額は不明であ を認容した る ) なお 仮差押え

日南町定期借地権付

民事系 第 問 [ 商法 ] 川﨑作成解答例 全員の承認があり, 取締役会の承認があったと評価される余地はある しかしながら, 条 項の重要な事実の開示がない 取締役会の承認を必要とした趣旨からすれば, 利益の衝突を来すか否かを判断するに足りる事実, 本件でいえば, 乙の事業の内容, Bの関与の程度

A. 受贈者に一定の債務を負担させることを条件に 財産を贈与することを 負担付贈与 といいます 本ケースでは 夫は1 妻の住宅ローン債務を引き受ける代わりに 2 妻の自宅の所有権持分を取得する ( 持分の贈与を受ける 以下持分と記載 ) ことになります したがって 夫は1と2を合わせ 妻から負担付贈

2. 地主が変わった場合 契約はどうなる? [Q] 地主が土地を処分したのですが 新しい地主から条件を変えて契約を結びなおすよう要求されています 地主が変わると前の地主との契約は無効になってしまうのですか [A] 借地人名義の建物の登記があれば 土地の利用を継続できます 借地人と土地の買主との土地の

アガルートアカデミー宅地建物取引士試験総合講義業法 第 1 宅地 建物 取引 業 とは 宅地建物取引業 ( 宅建業 ) を営むためには 原則として 免許を受ける必要があります (3 条 1 項 ) 宅地建物取引業 とは 宅地または建物の取引を業として行うことをいいます (2 条 2 号 ) 宅地 建

jusetsu.doc

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

経 ViewPoint 営相談 借地権の法務に関する基礎知識 堂本隆相談部東京相談室 借地権とは 建物の所有を目的とする土地の賃借権または地上権をいいます 他人が所有する土地に建物を建てる場合 その所有者である地主との間で土地賃貸借契約を締結するとき発生する権利 あるいは 地上権の

宅建の民法 法律上の能力 ( 意思能力 行為能力 ) 代理時効物権変動共有担保物権債務不履行連帯 保証債務債権譲渡 債権の消滅債権の消滅契約の効力 契約の解除担保責任賃貸借 使用貸借請負不法行為相続 2

第一号様式 ( 第四条関係 ) (A4) 住宅宿泊事業届出書 ( 第一面 ) 住宅宿泊事業法第 3 条第 1 項の規定により 住宅宿泊事業の届出をします この届出書及び添付書類の記載事項は 事実に相違ありません 年月日 殿 届出者 商号又は名称氏名 ( 法人である場合においては 代表者の氏名 ) 電

契約書(標準)

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

差押債権目録索引


3311

Microsoft Word - 民法 2012年 七戸

平成16年版 真島のわかる社労士

Asakura ミニマムテキスト 2 所有権保存登記の抹消 (1) 申請人 所有権登記名義人が単独で申請する (2) 添付情報 a 登記識別情報 所有権登記名義人の登記識別情報が必要 b 印鑑証明書 所有権登記名義人が単独で申請するが, 真意で申請したことを確認するために必要

2. 本サービスの申込者において 本規約に反する事由 本サービスへの申込みが適当でない と当社が判断する事由等がある場合には 当社は 本サービスへの申込みを承諾しないこ とがあります 第 5 条 ( 利用契約の成立時期 ) 1. 当社が当該申込みを承諾したときに利用契約が成立するものとします ネット

早めに始めた方が有利!「早期学習開始のすすめ」

機種変更応援プログラムご利用規約

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

< 賃貸住宅管理業者登録制度 > 国土交通省では 賃貸住宅管理業の適正化を図るため 平成 23 年から任意の登録制度として賃貸住宅管理業者登録制度を実施しています 賃貸住宅管理業者登録制度では サブリースを含む賃貸住宅管理業の遵守すべきルールを設けており 登録業者は このルールを守らなければなりませ

- 0 -

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

2 補助対象住宅について 16 中古住宅の定義は 申請日において新築から 2 年を超えている住宅又は既に人が住んだことがある住宅であり 居住の用に供することを目的として建築した住宅をいいます 17 マンションの定義は 二以上の区分所有者が存する建物で 人の居住の用に供する専有部分のあるものであって

目次はじめに... 1 民法総則... 5 第 1 法律行為の主体 制限行為能力者の詐術 取消しと無効の二重効 法律行為の解釈... 6 第 2 意思表示 虚偽表示 (94 条 ) 条 2 項類推適用 錯誤無

法学概論11

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

項目 でんさいの譲渡 ( 手形の裏書に相当 ) でんさいを譲渡する場合は 当該でんさいを保証していただく取扱いになります ( 手形の裏書に相当 ) すなわち 債務者が支払えなかった場合には ( 支払不能 *4) でんさいを譲渡したお客様は 債権者に対して 支払義務を負うことになります 債権者利用限定

Microsoft Word - 制度の案内2015.doc

頭書 ⑷ 借主及び緊急連絡先 借主氏名 法人の場合 ( 商号 ) 個人の場合 ( 氏名 ) 担当者氏名 緊急連絡先 ( 自宅 ) ( 携帯 ) 頭書 ⑸ 貸主及び管理業者 貸主 氏名 管理業者 商号又は名称 所在地 TEL ( ) 賃貸不動産管理業協会会員番号 賃貸不動産管理業協会の会員である場合に

譲渡契約書

売買契約書(日の出)

新旧比較表

    「一家に一人、法務ドクター」の勧め

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

5 根抵当権者の会社分割 61 根抵当権者の会社分割 Ⅰ ケース概要甲野銀行は 乙野商事に対する融資取引の担保として乙野商事所有の土地につき根抵当権の設定を受けていたが その後 丙川銀行を承継会社とする吸収分割が行われた 今般 当該確定前の根抵当権について 他の事由により登記を行うこととなったため

1/12 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱平成 24 年 7 月 10 日告示第 256 号改正平成 26 年 3 月 20 日告示第 46 号平成 26 年 3 月 31 日告示第 88 号平成 27 年 3 月 31 日告

<4D F736F F D2094DB944690BF8B818C8892E BC96BC8F88979D8DCF82DD816A2E646F63>

売買, 消費貸借, 定型約款などの契約に関するルールの見直し 2020 年 4 月 1 日から 売買, 消費貸借, 定型約款などの契約に関する民法のルールが変わります 2017 年 5 月に成立した 民法の一部を改正する法律 が 2020 年 4 月 1 日から施行されます この改正では, 契約に関

不動産売買契約書

無効から取消しへ 4 第 1 項の規定による意思表示の 取消しは 善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない 旧法改正法第 96 条第 96 条 2 相手方に対する意思表示につい 2 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合におて第三者が詐欺を行った場合においては 相手方がその

保証契約とは しゅさいむしゃ が 保証契約 とは, 借金の返済や代金の支払などの債務を負う 主債務者 その債務の支払をしない場合に, 主債務者に代わって支払をする義務を負うことを約束する契約をいいます なお, 連帯保証契約 とは, 保証契約の一種ですが, 主債務者に財産があるかどうかにかかわらず,

短答式試験問題集 [ 民法 ] - 1 -

契約書(標準)

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

基本問題 1 第 1 問抵当権変更債務者更改による新債務担保 登記記録に次のような登記事項の記録 ( 登記事項一部省略 ) がある甲区分建物について, 平成 28 年 6 月 28 日, 司法書士法務太郎は, 関係する当事者全員から後記事実関係を聴取し, 登記の申請手続に必要なすべての書類を受領する

土地売買契約書

不動産売買契約書

201204shijyo.pdf

残余財産

2 譲渡禁止特約の効力改正前は 譲渡禁止特約を付した場合は債権の譲渡はできない ( ただし 特約の存在を知らない第三者等には対抗できない ) とされていましたが 改正法では このような特約があっても債権の譲渡は効力を妨げられないことを明記しました ( 466Ⅱ 1) ただし 3に記載するとおり 債務

楽天証券ポイント利用規約

Microsoft Word - MVNO啉åfi†å›²è³¦è²©å£²å¥‚紗紗款+201607ï¼›.docx

2 売渡人は 買受人が前条に定める支払義務を履行したときは 契約保証金は 民法第 557 条に定める手付金とは解さず 売買代金の一部に充当するものとする 3 第 1 項の契約保証金は 違約金が発生した場合 違約金の一部に充当する 4 第 1 項の契約保証金は 第 19 条に定める損害賠償額の予定又は

第 6 条 ( 物件の引渡し ) 1. 賃貸人が賃借人に対して 物件を賃借人の指定する日本国内の場所に着荷することをもって引き渡しとします 2. 賃貸人が賃借人に対して天災 地変 火災 戦争 内乱 その他不可抗力 ( 賃貸人の責によらないものに限る ) により物件の納入を完了できないことが明らかな場

ものとする 5 甲は乙に対して 所有権移転登記が完了したときは 遅滞なくその旨を通知しなければならない 甲は 登記識別情報通知を乙に引渡し 乙は 受領書を甲に提出する 6 この契約による所有権移転登記に要する登録免許税その他の登記に要する一切の費用は 乙の負担とする ( 売買物件の引渡し ) 第 7

とを条件とし かつ本事業譲渡の対価全額の支払と引き換えに 譲渡人の費用負担の下に 譲渡資産を譲受人に引き渡すものとする 2. 前項に基づく譲渡資産の引渡により 当該引渡の時点で 譲渡資産に係る譲渡人の全ての権利 権限 及び地位が譲受人に譲渡され 移転するものとする 第 5 条 ( 譲渡人の善管注意義

<4D F736F F D E30332E A2D EE688B58A4A8E6E A882E682D1837C E815B81698B40945C92C789C1816A82C68B4

Taro-土地売買契約書(延納払).j

スポンサー企業 増減資により 再生会社をスポンサー企業の子会社としたうえで 継続事業を新設分割により切り分ける 100% 新株発行 承継会社 ( 新設会社 ) 整理予定の事業 (A 事業 ) 継続事業 会社分割 移転事業 以下 分社型分割により事業再生を行う場合の具体的な仕組みを解説する の株主 整

untitled


Transcription:

平成 30 年度不動産鑑定士論文式試験 ズバリ的中 民法 問題 1 (50 点 ) 一戸建て住宅 ( 以下 甲建物 という ) を所有するAは Bとの間で 甲建物を代金 1,000 万円でAがBに売却する旨の契約 ( 以下 本件売買契約 という ) を締結した 以上の事実を前提として 次の設問 ⑴ 及び⑵のそれぞれに答えなさい なお 各設問は独立した別個の問である ⑴ 本件売買契約の締結後 甲建物の引渡し 移転登記と代金の支払がなされる前に Aの火の不始末により甲建物に火災が発生し 甲建物は滅失した この場合において AとBの法律関係について 論じなさい 2018 論文直前ファイナル模試問題 1 平成 30 年 3 月 16 日に A 不動産会社はBとの間で 自社の所有する甲建物につき 引渡し及び登記の移転を同年 4 月 2 日 代金の支払いを同年 5 月 5 日とする売買契約を締結した 以上の事実を前提として 以下の各設問に答えなさい なお 各設問は それぞれ独立しているものとする ⑴ 平成 30 年 4 月 1 日に A 不動産会社の従業員 Cのタバコの火の不始末 ( 軽過失 ) によって甲建物が全焼した この場合 BはA 不動産会社に対して債務不履行責任を追及できるか 履行補助者の故意 過失で出題 2018 必修論点総ざらい講座問題 12 以下の各設問に答えなさい なお, 各設問はそれぞれ独立しているものとする また, 失火責任法については考慮しなくてよい ⑴ 個人で宅建業を営むAは, 自己の所有する甲建物をBへ売却した しかし, 後日, 甲建物の引き渡し直前にAの従業員 Cの焚火の不始末により, 甲建物が焼失してしまった この場合 Bは, Aに対して売買契約に基づく債務不履行責任を追及できるか 履行補助者の故意 過失で出題

問題 1 (50 点 ) 一戸建て住宅 ( 以下 甲建物 という ) を所有するAは Bとの間で 甲建物を代金 1,000 万円でAがBに売却する旨の契約 ( 以下 本件売買契約 という ) を締結した 以上の事実を前提として 次の設問 ⑴ 及び⑵のそれぞれに答えなさい なお 各設問は独立した別個の問である ⑵ 本件売買契約に基づき 甲建物の引渡し 移転登記と代金の支払がなされた後に Bは C との間で 存続期間を 5 年 賃料を月額 12 万円として 甲建物をBがCに賃貸する旨の契約 ( 以下 本件賃貸借契約 という ) を締結し 甲建物をCに引き渡した 本件賃貸借契約の締結から 2 年後 Cは 仕事上の都合で 1 年ほど 外国に出張することになった そこで 甲建物を不在にする間 旅行者に甲建物を使わせ 旅行者から対価の支払を受けることを考えた そして それから 1 年の間に Cは Bに無断で 合計 120 日間 さまざまな旅行者を甲建物に宿泊 滞在させ それらの旅行者から対価の支払を受けた なお 旅行者が甲建物に宿泊 滞在した際に 騒音やゴミ処理等に関して近所から苦情が来ることはなかった 本件賃貸借契約の締結から 3 年後 Bはこれらの事実を知った この場合において Bは 本件賃貸借契約を解除することができるかについて 論じなさい なお 解答に当たっては 民法以外の法律に関わる事項に言及する必要はない 2018 必修論点総ざらい講座問題 19 Aは, 自己所有の甲建物をBに一時使用でなく賃貸し引き渡した この事実を前提として, 以下の各設問に答えなさい なお各設問はそれぞれ独立しているものとする ⑴ その後,BはAに無断で甲建物を知人のCに転貸し( 期間 1 ヵ月 ), 引き渡した 転借後 Cは, 頻繁に友人を甲建物に招いては夜中まで騒ぐことが多く, 近隣からの苦情も絶えなかった この場合,AはBとの賃貸借契約を解除しうるか

問題 2 (50 点 ) Aは 甲土地及びそれに隣接する乙土地を所有しており ともにA 名義での所有権の登記がなされている 以上の事実を前提として 次の設問 ⑴ 及び⑵のそれぞれに答えなさい なお 各設問は独立した別個の問である ⑴ Bは 翌年海外駐在から帰国する予定の長男の家族と同居するために 三階建の住宅を建築するに適した土地を探していたところ A 所有の甲土地が売りに出ていることを知った Bは Aの代理人である宅地建物取引業者と交渉を行い Aに対しても上記土地利用の目的について伝えた上 1,500 万円で買い受ける旨の申込みをしたところ Aはこれを承諾し Bは代金 1,500 万円をAに支払った ところが 売買契約に先立ち Aの同席のもと宅地建物取引業者より行われた重要事項の説明が誤っており 甲土地の容積率 建蔽率ともに三階建ての住宅を建築するには不足するものであった この場合において Bは Aに対し 売買代金として支払った 1,500 万円の返還を請求したいと考えているが Bの請求の根拠を示したうえで その当否について論じなさい 2018 論文的中答練第 2 回問題 2 平成 30 年 7 月 1 日に,A は自己の所有する甲建物をBに 1,000 万円という廉価で売却 ( 以下この問において 本件売買契約 という ) した 以上を前提に, 以下の各設問に答えなさい なお, 各設問はそれぞれ独立しているものとする ⑵ 本件売買契約の背景には, 甲建物の近所に近い将来汚物処理場が建設されて環境が悪くなるので手放すなら今のうちであるという不動産業者 Cのウソがあった Aはかかるウソを真に受けて, 甲建物を Bに上記の通り 1,000 万円という廉価で売却し, 引き渡すと共に, 登記も Bに移転した その後 Cのウソに気付いたAは, 甲建物は自分が生まれ育った家であったことから, 何とかしてBから甲建物を取り戻したい 考えうるAの手段を複数挙げたうえで, その可否を論じなさい

2018 論文実戦答練第 1 回問題 1 Aは,B に騙されて, 自己の所有する甲土地の全部が市街化調整区域内に存するため予定していた建築物を建築できないと誤信し, 甲土地を時価よりも格安の代金でCに売却し, 登記も移転した 後日, 実際には甲土地の一部が市街化調整区域内に含まれているにすぎず, 予定建築物を建築できることを知ったAは, 甲土地を取り戻したいと考えている しかし,C は, すでに善意 有過失の Dに甲土地を転売し, 引渡しを済ませるとともに登記も移転していた この場合,A は,D に対し, 甲土地の返還を請求できるか 2018 分野別過去問解析 +α 答練第 1 回問題 2 Aは,B との間で,A の所有する土地 ( 以下この問において 本件土地 という ) をBに売却する旨の契約を締結した その契約によれば,AのBに対する所有権移転登記手続と同時に,B が売買代金の全額をAに支払うことになっていた しかるに,Bは, 当初より代金を支払う意思はなく, 約束の期日に代金の一部を支払っただけでAに所有権移転登記手続をさせ, 登記がBの名義となったことを確認すると直ちに本件土地をCに転売した この場合に,AがBとの売買契約を解消して本件土地を取り戻すための根拠となりうる法的主張を3つ指摘しなさい また, 各主張の当否を,Cを保護する規定の有無,Cの主観的要件(AB 間の事情についての善意 悪意 ),C の登記の有無及び消滅時効に関する規定の有無の観点から, 比較検討しつつ論述しなさい

問題 2 (50 点 ) Aは 甲土地及びそれに隣接する乙土地を所有しており ともにA 名義での所有権の登記がなされている 以上の事実を前提として 次の設問 ⑴ 及び⑵のそれぞれに答えなさい なお 各設問は独立した別個の問である ⑵ Cは 居住用の建物を立てる目的で土地の購入を計画していたところ Aと旧知の仲である Dから乙土地を紹介され Cは Aとの間で 乙土地を 代金 2,500 万円で買い受ける旨の売買契約を締結した ところが Cは当初予定していた融資が受けられなかったため 代金のうち 1,500 万円のみの支払いしかできなかった このため Aは Cに対し 乙土地の引渡しは行ったものの 移転登記は行わなかった その後も Cは資金繰りのめどが立たず 残代金の支払は行われていない Aからこのような状況を聞かされていたDは 乙土地の登記がまだCに移転されていないことを奇貨として 自己が銀行から融資を受ける際に利用しようと考え Aには決して迷惑をかけないようにするとの念書を差し入れたうえで Aから乙土地を譲り受け 登記を経由した その後 銀行との交渉が不調に終わったDは 乙土地を Eに転売することにし 登記も移転した なお 転売の時点においてEは AC 間の売買の存在については認識していなかった この場合において Cは Eに対し 不動産移転登記手続き請求をすることができるかについて 論じなさい 2018 合格基礎答練第 2 回問題 2 Aは, 自己所有の甲土地をBに売却したが,A からBへの所有権移転登記はなされていない そこで,C は,B が所有権移転登記を経由していないのに乗じて, 専らBに対して損害を加える目的でAから甲土地を譲り受け,A からCへの所有権移転登記を済ませた その後,D は, このような事情を知らずに,Cから甲土地を買い受け,CからDへの所有権移転登記を済ませた この場合, Bは甲土地の所有権の取得を,Dに対して対抗できるか

2018 必修論点総ざらい講座問題 6 以下の各設問に答えなさい なお, 各設問はそれぞれ独立しているものとする ⑴ Cは,AがB 所有の甲土地を購入したものの, いまだ移転登記をしていないことを奇貨として,Aに高値で売りつけてやろうと思い,Bから甲土地を買い受け, 登記を備えた この場合, AはCに対して登記なくして甲土地の所有権を主張できるか また,CがBから甲土地を購入した目的を全く知らずに後日 Cから甲土地を買い受けたDに対して,Aは登記なくして甲土地の所有権を主張できるか 2018 論文実戦答練第 2 回問題 1 以下の各設問に答えなさい なお, 各設問はそれぞれ独立しているものとする ⑴ Aは平成 29 年 11 月 3 日に自己の所有する甲土地につきBと売買契約を結び, 同日,BはA に対して本件売買代金の一部を支払った その際, 残代金は, 同年 11 月 10 日に甲土地の引渡し及び登記の移転と同時に支払うことが約定された ところが, 同年 11 月 5 日にAの債権者 C が裁判所にAの財産に対する差押の申立てを行ったため,Aはその差押を免れるために慌てて友人のDと通謀して甲土地を友人のDに仮装譲渡し, 引渡しを済ませるとともに登記も移転してしまった 後日 Dの存在を知ったBは, 登記なくして甲土地の所有権をDに主張できるか