EnSight 10.1の新機能

Similar documents
Python によるジオプロセシング スクリプト入門

Python によるジオプロセシング スクリプト入門

作業環境カスタマイズ 機能ガイド(応用編)

EnSight 10.1の新機能

やってみようINFINITY-製品仕様書 品質評価表 メタデータ 編-

Microsoft PowerPoint - Borland C++ Compilerの使用方法(v1.1).ppt [互換モード]

すると メインメニューと呼ばれる DC さくらのメインウィンドウ部が表示されます ( 下の画面がスクリーンシ ョットです ) メインメニューは ウィンドウ右上の ボタンを押すと閉じます リスト内のアイテムは ダウンロードのタスクを表します ダウンロード状況を把握できます メニュー項目やボタンの説明は

目次 No. 内容 メニュー名 ページ番号 事前準備 IEバージョン情報確認 互換表示設定 (IE9 IE0 IEの場合 ) 信頼済みサイトへの登録 (IE0 IEの場合 ) 4 受注データを (IE0 IEの場合 ) 6 5 リストを出力する為の設定 (IE0 IEの場合 ) 7 6 ( その)(

事前にご確認をお願いします InternetExplorerを起動し 右上のツールボタン インターネットオプション を左クリックします を左クリックし Internet Explorer10 設定手順書 2 / 23

IME( 日本語入力システム ) の確認 変更方法 / プロパティ確認の手順 ************************************************************************************ ドキュメント目次 IME( 日本語入力システム )

RS-MS1A ~オフライン地図について~

スライド 1

目次 第 1 章はじめに 取扱いについて 記載内容について... 6 第 2 章基本操作 Word Online を開く 文書 ( ドキュメント ) を作成する 文書 ( ドキュメント ) を開く.

ご利用のコンピュータを設定する方法 このラボの作業を行うには 事前設定された dcloud ラボを使用するか 自身のコンピュータをセットアップします 詳細については イベントの事前準備 [ 英語 ] とラボの設定 [ 英語 ] の両方のモジュールを参照してください Python を使用した Spar

Word 押印メニューバー使用ガイド

各種パスワードについて マイナンバー管理票では 3 種のパスワードを使用します (1) 読み取りパスワード Excel 機能の読み取りパスワードです 任意に設定可能です (2) 管理者パスワード マイナンバー管理表 の管理者のパスワードです 管理者パスワード はパスワードの流出を防ぐ目的で この操作

目次 第 1 章はじめに 取扱いについて 記載内容について... 6 第 2 章基本操作 OneNote Online を開く ノートブックを開く ノート ( セクション ) を作成する... 11

monologue Sound Librarian 取扱説明書

フローチャート自動生成ツール yflowgen の使い方 目次 1 はじめに 本ツールの機能 yflowgen.exe の使い方 yflowgen.exe の実行方法 制限事項 生成したファイル (gml ファイル形式 ) の開

ご利用の前に 目次 推奨環境とソフトウェアのバージョン 推奨環境について Windows8 Windows8.1 について Internet Explorer のバージョン確認 SAMWEB の初期設定 セ

マクロの実行許可設定をする方法 Excel2010 で 2010 でマクロを有効にする方法について説明します 参考 URL:

生存確認調査ツール

monologue Sound Librarian 取扱説明書

1 ログインとログアウト 1.1 ログイン ログイン画面で [ password ] 欄にパスワードを入力します (図 1) 図 1 ログイン画面 正しくログインができると Ubuntu のデスクトップ画面 図2 が表示されます 図2 Ubuntu デスクトップ画面 2

はじめに 動作環境の全ブラウザで 本書の設定を行ってください 本設定を行わない場合 システムが 正常に動作しない可能性がありますので 必ず設定をお願いいたします また 本書の中で 画 像に番号を付与している箇所以外の設定は お使いの環境のままでご使用ください 参考 : 動作環境の全ブラウザについては

ご利用の前に 目次 - 0. 推奨環境とソフトウェアのバージョン 推奨環境について Windows8 Windows8. について Internet Explorer のバージョン確認 SAMWEB の初期設定 セキュリティ設定..

HP Primeバーチャル電卓

コンテンツ作成基本編

CubePDF ユーザーズマニュアル

三重県電子調達システム < 本書の目的 > 2014/4/10 Internet Explorer 9.0 設定手順書 更新 2014 年 4 月より 三重県公共事業電子調達システムは新システムへ移行しました システムの移行に伴い 電子入札に利用するパソコンの設定変更作業が必要になります 本書は 現

目次 第 1 章はじめに 取扱いについて 記載内容について... 6 第 2 章基本操作 Excel Online を開く ファイル ( ブック ) を作成する ファイル ( ブック ) を開く..

目次 はじめに ツールのインストール ソフトウェアを起動する 画像ファイルの選択... 7 位置の調整... 8 背景色の設定 進捗バーの設定 パスワード設定 ユーザー情報の設定 設定

200_CAD(画面回りの機能)の基本操作

コンテンツ作成基本編

intra-mart EX申請システム version.7.2 事前チェック

古本査定ソフト開発

Microsoft Word - editage_trackchange_word2007.doc

情報処理

MF mypresto インストールガイド 目次 新規インストールの手順 (Windows 版 )... 2 MF mypresto の起動 (Windows 版 )... 7 新規インストールの手順 (Mac 版 )... 8 MF mypresto の起動 (Mac 版 ) 新規イン

目次 はじめに プロファイルとモードについて キーボードのバックライトをカスタマイズする サポートに問い合わせる はじめに 1 Corsair ゲーミングのハードウェアとソフトウェアのインストール 2 ファームウェアのアップデート 3 プロファイルとモードについて 4 キーボードの

PALNETSC0184_操作編(1-基本)

TREND CA Ver.3 手順書

Another HTML-lint 導入マニュアル(JSP)版

(1)IE6 の設定手順 (1)IE6 の設定手順 1) 信頼済みサイトの追加手順 1: ブラウザ (Internet Explorer) を起動します 手順 2: ツール / インターネットオプション / セキュリティ メニューを選択します 手順 3: セキュリティ タブの 信頼済みサイト を選択

AQUOSケータイ3 オンラインマニュアル

目次 No. 内容 メニュー名 ページ番号 事前準備 IEバージョン情報確認 互換表示設定 (IE9 IE0 IEの場合 ) (IE0 IEの場合 ) 4 受注データを (IE0 IEの場合 ) 6 5 ( その)(IE0 IEの場合 ) 7 6 ( その)(IE0 IEの場合 ) 8 7 (IE9

PowerPoint プレゼンテーション

Wordの学習

(Microsoft Word - Word\216\300\217K\212\356\221b1.doc)

問題 1 次の文章は 作業環境について述べたものである を解答群 { } より選び その記号で答えよ にあてはまる適切なもの 設問 1. < 図 1>はルーラーの一部である 1に示されるインデントマーカーを移動することにより を設定することができる < 図 1> { ア. 1 行目のインデントイ.

目次 1. プロフィール画像工房の概要 3 2. プロフィール画像の作成 8 3. プロフィール画像の登録 まとめ 27 レッスン内容 プロフィール画像工房 インターネット上に提供されているさまざまなサービス ( これ以降 サービス と記述します ) を利用するときには 利用するユーザー

スライド 1

目次 はじめに第章議長権限について 1 自由会議モードと議長会議モード 2 議長になることでできる操作 第 2 章議長専用の機能紹介第章議長専用メニューの使い方 1 会議モードの変更 2 ミュート 3 映像同期化 4 レイアウト同期化 5 会議室の入室制限 6 録画の制限 7 プライベートチャット制

リコーデジタルサイネージクイックガイド

PowerPoint プレゼンテーション

Windows8.1基礎 ファイル管理

(3) ソフトウェアのアップデート (3-0) アップデートの開始 今すぐアップデート ボタンをクリックする (3-1) 最新版のダウンロード準備完了 ポップアップウィンドウポップアップウィンドウをクリックする ( マークは避けてクリックすること ) (3-2) ダウンロード準備完了 Java(TM

シヤチハタ デジタルネーム 操作マニュアル

RW-5100 導入説明書 Windows7 用 2017 年 7 月 シャープ株式会社

3 アドレスバーに URL を入力し ( 移動ボタン ) をタップします 入力した URL のホームページに移動します ネットワークへのログオン 画面が表示された場合は ユーザー名 を確 認し パスワード を入力して OK をタップしてください ホームページがうまく表示されないときは Opera B

内容 1 はじめに インストールの手順 起動の手順 Enterprise Architect のプロジェクトファイルを開く 内容を参照する プロジェクトブラウザを利用する ダイアグラムを開く 便利な機能.

クラウドファイルサーバーデスクトップ版 インストールマニュアル 利用者機能 第 1.2 版 2019/04/01 富士通株式会社

平成 31 年 2 月 22 日 岐阜県電子入札システムクライアント PC の Internet Explorer 11 設定手順 ( 受注者用 ) 岐阜県電子入札システムを利用するには インターネットエクスプローラーの設定を行う必要があります 設定項目の一覧 ( クリックすると説明箇所へジャンプし

EDITOR を起動する 1. MS-3 をパソコンと USB ケーブルで接続し MS-3 の電源を入れます MS-3 とパソコンを USB ケーブルで接続しなくても ライブセットの編集はできます ただし パッチをエディットした結果を保存することはできません 保存にはパソコンとの接続が必要です パッ

EX-フォトビューアの起動方法と使い方

prologue Sound Librarian 取扱説明書

国土数値情報 XML シェープ変換ツール 操作説明書 平成 23 年 7 月 国土交通省国土政策局

Taro-QGIS 3.2

CS-DRC1操作説明書

電子紊品チェックシステム利用マニュアル

(Microsoft PowerPoint - \221S\211\346\226\312\225\\\216\246\225s\213\357\215\207\216\236\202\314\221\316\211\236\215\ _nipponlabo.pptx)

PowerPoint 2010 の使用を開始する 長い間 Microsoft PowerPoint 2003 を使用していたユーザーが PowerPoint 2010 に移行すると PowerPoint 2003 のコマンドやツールバーボタンがどこにあるのかわからなくなることがよくあります そのため

uCosminexus EUR 08-20新機能のご紹介

Microsoft Word - Ladder Tool 使çfl¨ã…žã…‰ã…¥ã‡¢ã…«ã…©ã…•ã…¼ã†ªã†Š_ docx

(Microsoft Word - 01PowerPoint\217\343\213\211C\203p\203^\201[\203\223\222m\216\257\225\\\216\206.doc)

creator_ver.12.0 新機能_CAD組み込み用.indd

建築業務管理システム 補足マニュアル Internet Explorer11 設定ガイド (Windows10 用 )

Microsoft Word - P doc

産能大式フローチャート作成アドインマニュアル

カルテダウンロード 操作マニュアル

SILAND.JP テンプレート集

Microsoft Word - EndNoteWeb( _.doc

UMLプロファイル 機能ガイド

Source Insight

ICカード

ワープロソフトウェア

第 1 章 : はじめに RogueWave Visualization for C++ の Views5.7 に付属している Views Studio を使い 簡単な GUI アプリケーションの開発手順を紹介します この文書では Windows 8 x64 上で Visual Studio2010

一般法人向け Office 365 の紹介 Office 2007 がデスクトップアプリケーションのスイートであるように 法人向けサブスクリプションの Office 365 は 最新バージョンの Office デスクトップアプリケーションを含む 強力なオンラインサービスを提供するスイートです Off

初めてのTekla BIMsight

起動する 起動方法は ご使用の OS により異なります 監視対象となるフォルダーの中にファイルが多数ある場合は 起動に時間がかかります 起動完了までお待ちください (6000 ファイルで約 4 分 ) [ スタート ] メニュー [( すべての ) プログラム ] [I-O DATA] [Sight

BACREX-R クライアント利用者用ドキュメント

コードテンプレートフレームワーク 機能ガイド 基礎編

Microsoft Word - RefWorksコース( _.doc

写真の達人 新機能の紹介 - 目次 - 番号 内 容 備 考 ( バージョンアップ理由 ) ページ 写真の達人 1 新しい電子納品要領 ( 案 ) に対応 P1 2 工事情報 (INDEX_C.XML) も出力できる電子納品要領 ( 案 ) を追加 P1 3 現場選択 工区選択 アルバムを開く のボ

スクールCOBOL2002

Access 2010 の使用を開始する Access 2010 を開くと Backstage ビューが表示されます Backstage ビューには Access 2003 の * ファイル + メニューに表示されていたコマンドの多くが含まれています Backstage ビューでは 新規データベース

ClearCase - SD4_JP

図 1 アドインに登録する メニューバーに [BAYONET] が追加されます 登録 : Excel 2007, 2010, 2013 の場合 1 Excel ブックを開きます Excel2007 の場合 左上の Office マークをクリックします 図 2 Office マーク (Excel 20

編集する ファイルを開く マイクロデータの設定を行うファイルまたはファイルを開きます 開かれたファイルは編集画面に表示されて ブラウザ表示した時のプレビューも同時に表示されます HTML ファイルの選択 編集する ファイルを開くためにメインメニューから ファイル 開く を選びます ファイル選択ダイア

カルテダウンロード 操作マニュアル

Transcription:

EnSight の処理の自動化のためのテクニックのご紹介 CEI ソフトウェア株式会社 松野康幸 2016 年 11 月 4 日

本日の予定 EnSight の処理の自動化に向けて EnSight のコマンドでできること EnSight で利用できるコマンドの種類 コマンド ファイルの作り方 Python 形式のコマンドの作り方作成したコマンド ファイルの実行方法ユーザー定義ツールの作り方ユーザー定義ツールの使い方 バッチ処理用のコマンド ファイルの作り方 EnSight のバッチ モードでの実行 バッチ処理用のコマンド ファイルの作り方 2

EnSight のコマンドでできること EnSight 上でマウスおよびキーボードを使って操作された ほぼすべての動作がコマンドで実行 part: select_begin 1 part: select_end clip: begin clip: mesh_plane X clip: value MID-RANGE clip: tool xyz clip: end clip: create part: select_begin 1 part: select_end isos: begin isos: variable pressure isos: end isos: create コマンドを利用すると 3 普段 頻繁に行う定型の処理が 1 クリックで実行可能に コマンドのマクロ化 EnSight の GUI 上で行うパートの作成やパートのパラメーターの変更以外に 様々な制御が可能に 一般的なプログラミング レベルのコントロール

EnSight で利用できるコマンドの種類 EnSight で利用できるコマンドの記述方法は 以下の 2 種類 EnSight の独自形式 コマンド ダイアログの 履歴 にリストされる形式のコマンド ファイル 保存 このセッションのコマンド メニュー等から保存可能 変数や制御コマンド (while 文等 ) を使って ある程度のコントロールは可能 一般的なプログラミング レベルのコントロールは困難 Python 形式 Python の形式で作成されたコマンド 一般的な Python の制御文や既存モジュールを利用して 複雑なプログラミングや高度な処理が可能 EnSight 独自形式のコマンドから変換する必要がある 自動化処理で条件分岐等を行って コマンドの実行を細かくコントロールしたい場合は Python 形式のコマンドの利用を推奨 4

Python 形式のコマンドの作り方 1 Python 形式のコマンドの作成は 以下の 3 つの操作のみ 1 必要な可視化処理用のコマンドの作成 2 作成したコマンドのコマンド編集用ウィンドウへの読み込み ( 貼付け ) 3 EnSight の独自形式のコマンドの Python 形式への変換 1 必要な可視化処理用のコマンドの作成 可視化処理のコマンドは 実際に EnSight の操作画面上で操作して作成 コマンドは 以下の 3 通りの方法で保存 ファイル 保存 このセッションのコマンド メニューでファイル (.enc) に保存 このセッションのコマンド メニューから保存した場合は 起動後に実行された全てのコマンドが保存される 5

Python 形式のコマンドの作り方 2 1 必要な可視化処理用のコマンドの作成 ( つづき ) コマンド ダイアログでコマンド ファイル (.enc) を保存 記録 をチェックしている状態で実行された処理のコマンドが指定したファイルに記録される コマンド ダイアログからコマンドをコピー 6 操作画面で操作を行う前に 入力コマンド で # を入力しておくと 必要なコマンドの切り出しがしやすい

Python 形式のコマンドの作り方 3 2 作成したコマンドのコマンド編集用ウィンドウへの読み込み ( 貼り付け ) コマンド ダイアログの Python タブから コマンド編集用ウィンドウを開く コマンド ファイル (.enc) を保存した場合 : Python ファイルを編集 ボタンを押して 保存したコマンド ファイルを読み込む コマンド ダイアログからコマンドをコピーした場合 : 新規 Python ファイル ボタンを押し 開いたコマンド編集用ウィンドウに コマンドを貼り付ける ファイルを開く時に ファイル形式を Any files (*) にすると 7 EnSight 独自のコマンドのファイル (.enc) も表示される

Python 形式のコマンドの作り方 4 3EnSight の独自形式のコマンドの Python 形式への変換 変換するコマンドを選択 選択範囲をネイティブな Python 形式に変換 メニューで Python 形式のコマンドへ一括変換 選択状態のコマンド Python 形式に変換後のコマンド 8

作成したコマンド ファイルの実行方法 コマンド ファイルの実行方法は 以下の 3 つ 1 コマンド ダイアログから実行 2 EnSight 起動時にコマンド ファイルを指定して実行 3 ユーザー定義ツールにして実行 1 コマンド ダイアログから実行 2EnSight 起動時に -p オプションでコマンド ファイルを指定して実行 実行する度にファイルの読み込み操作が必要 EnSight 起動時にしか指定できない ( バッチ処理を行う場合の実行方法 ) 9 操作画面上で何度も実行したい場合は 3 ユーザー定義ツールにして実行 が便利

ユーザー定義ツールの作り方 1 ユーザー定義ツールは 独自に作成したコマンドを 1 つの機能として EnSight に登録しておき EnSight 上でマウス操作で利用できるツール ツール タイプのユーザー定義ツールとして登録した場合の表示例 ポップアップ メニュー タイプのユーザー定義ツールとして登録した場合の表示例 ユーザー定義ツールの作成で行う操作は 以下の 2 つのみ 1 作成したコマンド ファイルへのヘッダーの追加 2 ヘッダーを追加したコマンド ファイルを所定のフォルダーに置く 10

ユーザー定義ツールの作り方 2 1 作成したコマンド ファイルへのヘッダーの追加 ヘッダーの記述方法は Legacy extensions と Direct load extensions の 2 つ Legacy extensions は EnSight の独自形式のコマンドと Python 形式のコマンドの両方で利用可能な記述方法 Direct load extensions は Python 形式のコマンドのみで利用可能な記述方法 Python と Python 形式のコマンドの両方に個々の名前空間ができるので Python と EnSight で名前空間の衝突を回避できる ただし ヘッダーの追加だけでなく コマンド ファイルのエントリー ポイントとなる関数等も作成する必要がある Legacy extensions を利用した記述 以下のようなヘッダーをコマンド ファイルの先頭に追加 #ENSIGHT_USER_DEFINED_BEGIN #TEXT=GUI に表示される名前 #TOOLTIP= ツールチップに表示される名前 #ICON= アイコンとして使用される画像ファイル (PNG 形式 ) のファイル名 #NAME= ユーザー定義ツールの名前 #DESC= ユーザー定義ツールの説明 #TYPE= ユーザー定義ツールのタイプ ( ) #MODE= ユーザー定義ツールを表示 / 非表示を切り替えるためのフィルター #PTYPE= ユーザー定義ツールを表示 / 非表示を切り替えるためのフィルター #ENSIGHT_USER_DEFINED_END 11 ツール タイプのユーザー定義ツールは TYPE=TOOL ポップアップ メニュー タイプは TYPE=MENU を指定

ユーザー定義ツールの作り方 3 Direct load extensions を利用した記述 以下のようなヘッダーをコマンド ファイルの先頭に追加 #ENSIGHT_USER_DEFINED_BEGIN #FACTORY= コマンド ファイルのエントリー ポイントとなる関数名 #ENSIGHT_USER_DEFINED_END 実行するコマンドを関数として定義 ( 下記の例では create_arrows と定義 ) def create_arrows(): ensight.viewport.select_default() ensight.view_transf.function("global") ensight.clip.select_default() ensight.vctarrow.variable("velocity") ensight.vctarrow.end() ensight.vctarrow.create() 機能ごとにコマンドを関数化しておくと 再利用しやすくなるので便利です 例えば 外形面パートに対してベクトル矢印を作成する場合と 断面に対してベクトル矢印を作成する場合があった時に ベクトル矢印を作成する処理は 同じ関数が利用できるようになります 12

ユーザー定義ツールの作り方 4 コンストラクタとなる init 関数と 作成した関数を実行するための run 関数を定義したクラスを作成 ( 下記の例では クラス名を Create_arrows_part と定義 ) ツール タイプのユーザー定義ツールの場合 クラスの引数で tool_extension を定義 init 関数では ユーザー定義ツールの名前等を定義 run 関数では 作成した関数 create_arrows を定義 class Create_arrows_part(tool_extension): def init (self): tool_extension. init (self,"create_arrows", file,1.0) self.settext("create vector arrows") self.setdesc("create vector arrows. (Direct load extensions)") self.settooltip("create vector arrows on Clip plane part. (Direct load extensions)") dir = os.path.dirname( file ) self.seticon(os.path.join(dir,"arrow.png")) def run(self): create_arrows() 13

ユーザー定義ツールの作り方 5 ポップアップ メニュー タイプのユーザー定義ツールの場合 クラスの引数で menu_extension を定義 init 関数では ユーザー定義ツールの名前等を定義 run 関数では 作成した関数 create_arrows の実行を定義 class Create_arrows_part(menu_extension): def init (self,name,parent,text="",tooltip="",desc="",icon=none): menu_extension. init (self,name, file,1.0) if (parent): parent.addchild(self) if (icon): self.seticon(icon) self.settext(text) self.setdesc(desc) self.settooltip(tooltip) self.setmode('all') self.setparttype('all') def run(self): create_arrows() 14

ユーザー定義ツールの作り方 6 エントリー ポイントとなる関数を定義 ( 下記の例では ctor と定義 ) ツール タイプのユーザー定義ツールの場合 作成したクラスのオブジェクト Create_arrows_part を定義 def ctor(parent): list = [] obj = Create_arrows_part() if (parent): parent.addchild(obj) list.append(obj) return list ポップアップ メニュー タイプのユーザー定義ツールの場合 作成したクラスのオブジェクト create_arrows_part と ユーザー定義ツールの名前等の引数を定義 def ctor(parent): list = [] text = "Create vector arrows Direct" desc = "Create vector arrows (Direct load extensions)" tooltip = "Create vector arrows on Clip plane part. (Direct load extensions)" obj = Create_arrows_part(tooltip, parent, text, desc) list.append(obj) return list 15 関数名として定義した ctor は ヘッダーの #FACTORY= で指定した名前になります

ユーザー定義ツールの作り方 7 2 ヘッダーを追加したコマンド ファイルを所定のフォルダーに置く ユーザーのホーム フォルダーの中にある.ensight101 extensions user_defined フォルダーにフォルダーを作成 ( 下記の例では sample_scripts を作成 ) ヘッダーを追加したコマンド ファイルを作成したフォルダーにコピー ( ヘッダーで画像を指定した場合は 画像ファイルもコピー ) 作成したフォルダー 16.ensight101 フォルダーは EnSight の最初の起動時に 自動的にユーザーのホーム フォルダーに作成されます このフォルダーで行ったコマンド ファイルの変更は そのユーザーのみに反映されます

ユーザー定義ツールの使い方 ( ツール タイプ ) 登録後 初めは ユーザー定義ツール ダイアログにのみ表示 ツール バーへの表示方法 ツール バーのポップアップ メニューから 機能ツールバーのカスタマイズ を開き 作成したユーザー定義ツールを 表示される機能アイコン に移動 17

ユーザー定義ツールの使い方 ( メニュー タイプ ) 登録後 コマンド ファイルのヘッダーで指定されたポップアップ メニューに表示 18

ユーザー定義ツールの使い方 ( 階層化 ) ユーザー定義ツールは 階層化されたメニューとして表示可能 tools.define や menu.define という特別なファイルを使用 ツール タイプ.ensight101 extensions user_defined フォルダーに作成したサブフォルダーの中に tools.define ファイルを置く tools.define ファイルで TYPE=TOOLDIR を定義 #ENSIGHT_USER_DEFINED_BEGIN #NAME=Sample menu #TEXT=Sample menu #TOOLTIP=Sample menu #ICON=sample.png #TYPE=TOOLDIR #ENSIGHT_USER_DEFINED_END ポップアップ メニュー タイプ.ensight101 extensions user_defined フォルダーに作成したサブフォルダーの中に menu.define ファイルを置く tool.define ファイルで TYPE=MENUDIR を定義 #ENSIGHT_USER_DEFINED_BEGIN #NAME=Sample menu #TEXT=Sample menu #TOOLTIP=Sample menu #ICON=sample.png #TYPE=MENUDIR #ENSIGHT_USER_DEFINED_END 19

GUI を表示するユーザー定義ツール CeiQtGenericDialog オブジェクトを使用して 簡単に GUI の表示が可能 from cei.qtgenericdlg import * def gui(): items=[] items.append(['var_name',item_var,"variable name:","please choose a variable.","",0]) dlg = CeiQtGenericDialog(items,None,"Create arrows part","ok","cancel") ret = dlg.doit() for i in dlg.getvalues(): if (i== 'var_name'): variable_name = dlg.getvalue(i) return ret, variable_name PyQt を使って より高度な GUI の作成も可能 20

EnSight のバッチ モードでの実行 バッチ モードでは EnSight を操作画面 (GUI) 表示なしで実行 EnSight を起動する時に -batch オプションを指定 実行する処理は -p オプションを使ってコマンド ファイルを指定 対話的な操作を行う必要がなく 複数の計算結果に対して 同じ処理を行い その結果の画像や動画ファイルを出力したい場合に有効 21

バッチ処理用のコマンド ファイルの作り方 1 バッチ処理で一般的に行われる主な処理 データの読み込み可視化処理結果のファイルへの出力 EnSight の操作画面で行ったデータ読み込みや 結果ファイルの出力のコマンドは データ ファイルがフルパスで直接記述されるため そのままでは複数の計算結果に対してコマンド ファイルを適用するのが難しい ファイル パスとファイル名を動的に変更できるようにした方が良い 22

バッチ処理用のコマンド ファイルの作り方 2 環境変数を使用した入出力データ ファイルの動的切り替え 必要な設定は 以下の 2 つ 1 EnSight 実行時に 独自の環境変数を定義し 入出力ファイルのファイル パスとファイル名をその環境変数の値に設定 2 指定の環境変数から入出力ファイルのファイル パスとファイル名を取得するようにコマンド ファイルを編集 1 環境変数の定義と 入出力ファイルのファイル名の設定 以下のような EnSight 実行用のバッチ ファイルを用意 @echo off set ENS_INPUT_FILENAME=%1 読み込むデータ ファイルのファイル パスを設定 set ENS_OUTPUT_FILENAME=%2 出力する動画ファイルのファイル名 ( 接頭子のみ ) set cur_dir=%~dp0 set cur_dir=%cur_dir:~0,-1% for /F "delims=" %%a in () do echo %%~na カレント ディレクトリを取得 23 call "%CEI_HOME% bin ensight101.bat" -batch -p %cur_dir% batch_command1.py

バッチ処理用のコマンド ファイルの作り方 3 2 コマンド ファイルの編集 編集する箇所は 3 つ 環境変数の値を読み込むコマンドの追加 データを読み込むコマンドのファイル名に 環境変数から取得した値を設定 ファイルを出力するコマンドのファイル名に 環境変数から取得した値を設定 import os input_filename = os.environ.get("ens_input_filename") output_filename = os.environ.get("ens_output_filename") ensight.data.replace(input_filename) ensight.file.animation_file(output_filename) 作成したバッチ ファイルの実行例 : run_ensight.bat C: results data1 data.case C: output data1 PRESSION_animation 24

コマンドの使い方に関するドキュメント コマンドの使い方については 以下のマニュアルをご覧ください Interface Manual( 英語 ) EnSight のインストール フォルダーの ensight101 doc Manuals の中にある InterfaceManual.pdf ファイル EnSight 10.1 Python 形式のコマンドの使い方 弊社ホームページの下記のページからダウンロードできます http://www.ceisoftware.co.jp/usersupport/download.html 25