第 4 回審議会 資料 4 H30.10.4 ごみ減量 資源化の目標について 1. 現行計画の目標達成状況と今後の予測 (1) 現行計画の目標達成状況現行計画の数値目標の内, 家庭系ごみ原単位目標は平成 29(2017) 年度の時点で既に平成 34(2022) 年度目標を達成しています 低下傾向にある資源化率の目標は未達成となっており, 最終処分量は目標であるゼロを維持しています 平成 30(2018) 平成 34(2022) 平成 29 年度指標中間目標年度最終目標年度現状 1 家庭系ごみ原単位 385g/ 人日 380g/ 人日 374.2g/ 人日 2 家庭系ごみ資源化率 44% 45% 41.3% 総資源化率 46% 47% 43.5% 3 最終処分量ゼロゼロゼロ 各指標の計算方法 1 家庭系ごみ原単位 = 家庭系ごみ排出量 資源物収集量 - 集団回収量 人口 365(366) 2 家庭系ごみ資源化率 = 資源物収集量 + 集団回収量 家庭系ごみ排出量 3 総資源化率 = 資源物収集量 + 中間処理施設資源化量 + 集団回収量 ごみ総排出量 (2) 現行計画の施策を維持した場合のごみ量予測について 現行計画に定めたごみ減量 資源化のための施策を維持し, 引き続き市民の皆さんのご協力がいただけた場合,1 人 1 日あたりの可燃 不燃 有害 粗大ごみ排出量 ( 家庭系ごみ原単位 ) は, 平成 34(2022) 年度に 367.6g/ 人日になると予測されます 図 1 現行計画の施策を維持した場合の家庭系ごみ原単位予測 400 g/ 人日 374.2 367.6 350 家庭系ごみ原単位 ( 実績 ) 家庭系ごみ原単位 ( 予測 ) 300 H22 H29 H34 H38 1
一方リサイクルについては, 現行計画の施策を維持し, 市民の皆さんが現状の水準で分別にご協力いただいたとしても, 古紙類やびん 缶など資源物の排出量そのものの減少が予測され, 平成 34(2022) 年度には総資源化率が 42.1%, 家庭系ごみ資源化率が 40.0% と, 低下傾向となることが予測されます 図 2 現行計画の施策を維持した場合の資源化率予測 50% 総資源化率 ( 実績 ) 総資源化率 ( 予測 ) 家庭系ごみ資源化率 ( 実績 ) 家庭系ごみ資源化率 ( 予測 ) 44.7% 45.1% 44.2% 43.5% 43.4% 42.9% 42.6% 42.3% 42.1% 41.8% 41.6% 41.4% 41.2% 41.0% 40% 42.3% 42.3% 41.8% 41.3% 41.2% 40.5% 40.3% 40.2% 40.0% 39.9% 39.8% 39.8% 39.7% 39.6% 30% H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 H38 H39 排出原単位に将来人口 ( 図 3) をかけると, 年間のごみ排出量が算出されます 排出原単位は減少傾向が見込まれますが, 人口が増加するため, 年間ごみ量はほぼ横ばいになるものと予測されます ( 図 4) なお, 事業系ごみは引き続き増加するものと予測されます 人口 ( 人 ) 300,000 図 3 調布市の人口予測 ( 各年 10 月 1 日 ) 200,000 224,026 224,283 226,291 229,220 231,904 235,420 238,405 240,361 241,472 241,712 233,680 236,961 239,512 240,972 241,652 100,000 人口実績 推計 0 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 H38 H39 (2013) (2014) (2015) (2016) (2017) (2018) (2019) (2020) (2021) (2022) (2023) (2024) (2025) (2026) (2027) 調布市の将来人口推計 ( 平成 30 年 3 月 ) の基本推計に基づく 2
図 4 ( 参考 ) 現行計画の施策を維持した場合の年間ごみ 資源量予測 家庭系ごみ ( 実績 ) 家庭系ごみ ( 予測 ) 資源物 ( 実績 ) 資源物 ( 予測 ) 事業系可燃ごみ ( 実績 ) 事業系可燃ごみ ( 予測 ) 年間排出量 40,000 31,672 32,138 21,465 t / 年 20,000 22,323 6,164 7,249 0 H22 H29 H34 H38 3
2. 基本方針と数値目標 ( 案 ) (1) 基本方針 1 と数値目標 ( 案 ) 基本方針 1 家庭系ごみの削減 目標設定の考え方 ( 案 ) もう一踏ん張りのごみ削減で, 多摩地域トップクラスを目指します 現行計画策定以降, 市はごみ減量に向けた具体策の提示や, 市民へのわかりやすい広報に努め, 市民とともに考え行動しながら, 家庭系ごみの減量を推進してきました 現行計画における家庭系ごみ原単位の目標を大幅な前倒しで達成したことは, 市民の皆さんのごみ減量努力が反映されているとともに, 現行計画に定めた施策が一定の効果を上げているものと考えられます 現行計画に定めたごみ減量 資源化のための施策を維持し, 引き続き市民の皆さんのご協力をいただけた場合,1 人 1 日当たりの可燃 不燃 有害 粗大ごみ排出量 ( 家庭系ごみ原単位 ) は, 平成 34(2022) 年度に 368g/ 人日になると予測されます 平成 34(2022) 年度に向けては, 現行計画の施策を維持し, 引き続きごみの排出抑制を進めます さらに, 新たな課題である食品ロス削減の取組や,PR 啓発による分別徹底の推進などを進め, 多摩地域でトップクラスを目指して, 家庭系ごみ原単位を 360g/ 人日とすることを計画目標とします なお, 事業系ごみの減量目標については, 本計画の目標年次までの取組の効果を評価 検証した上で, 平成 35(2023) 年度以降の一般廃棄物処理基本計画の策定時に反映するものとします 数値目標 1 家庭系ごみ原単位の目標値 家庭系ごみ原単位 策定年度平成 25 年度 390.2g/ 人日 現状平成 29 年度 374.2g/ 人日 目標平成 34 年度 360g/ 人日 家庭系ごみ原単位 = 家庭系ごみ排出量 資源物収集量 - 集団回収量 人口 365(366) 4
g/ 人日 390 390 390 386 図 4 家庭系ごみ原単位の目標値 ( 案 ) 380 378 374 370 現行計画の施策を維持した場合 368 360 目標 目標 360 350 H25 (2013) H29 (2017) H34 (2022) もう一踏ん張りで 1 人 1 日 8 グラムのごみ減量 平成 34(2022) 年度目標の家庭系ごみ原単位目標 360 グラムは, 現行計画の施策を維持した場合の予測値 368 グラムよりも, さらに 8 グラムの削減となります 1 人 1 日あたりもう 8 グラムのごみ減量 2 人家族なら 16 グラム 3 人家族なら 24 グラム 食べ残しをしない, 生ごみを一絞りする, 容器を買ったお店に返すなど, まだやってないな, もう少しできるな, という取組を見つけて試してみませんか? 食べ残しをしない 冷蔵庫で腐らせない ご飯一杯 140 グラム ミニトマト一個約 20 グラム もらわない レジ袋 LL(45 号 ) 8 グラム 生ごみの水を切る 水切りネットで一絞り 16 グラム マイボトルを使う 500ml ペットボトル 25 グラム 資源にする 牛乳 1 リットルパック 30 グラム 発泡トレイ 5 グラム 5
参考 1: 多摩 26 市の家庭系ごみ原単位 ( 平成 29 年度 ) 立川市西東京市府中市国分寺市小金井市三鷹市調布市東村山市東久留米市東大和市清瀬市昭島市日野市多摩市狛江市武蔵野市羽村市八王子市国立市町田市福生市稲城市小平市武蔵村山市青梅市あきる野市 0 200 400 600 358.0 359.4 363.2 368.4 370.9 373.2 374.2 389.7 405.5 411.5 414.5 421.1 422.3 427.4 432.4 435.0 438.0 443.4 446.4 454.0 457.9 464.3 492.2 495.4 499.9 623.4 平均 425.0 7 位 g/ 人日 資料 : 多摩地域ごみ実態調査平成 29 年度版 ( 公財 ) 東京市町村自治調査会より作成 参考 2: 平成 29 年度の可燃ごみ組成分析結果 グラフは, 平成 29 年度の家庭系可燃ごみの組成分析結果です ( 平成 29 年 8 月, 平成 30 年 2 月の 2 回の平均 ) 可燃ごみの約 3/4 は, 厨芥類 ( 生ごみ ) と紙類で占められていることが分かりま す 全体の 52.5% と最も多い厨芥類 ( 生ごみ ) の中には, 食べ残しや未利用食品とい った 食品ロス が含ま れています その割合 は, 可燃ごみ全体の 9.9% となっています 紙類 (23.5%) や布類 (2.7%), プラスチック 類 (6.4%) の中にも, まだ資源化できるもの, 例えば雑がみや容器包装 プラスチックなどがある 程度含まれているものと 考えられます ゴム 皮革類 2.7% プラスチック類 6.4% 草木類 0.4% 布類 ( 繊維類 ) 2.7% その他可燃物不燃物 0.4% 11.6% 6 紙類 23.5% 厨芥類 52.5% 未利用食品 6.9% 食べ残し 3.0% 調理くず 42.6%
(2) 基本方針 2 と数値目標 ( 案 ) 基本方針 2 さらなるリサイクルの推進 目標設定の考え方 ワンステップ上の分別徹底で, 資源化率の維持を目指します 資源化率は低下傾向にありますが, これは新聞紙や雑誌といった古紙類の排出量そのものが減少しているためであり, 市民の皆さんの分別協力が特段悪くなっているためではありません 資源の排出量の減少は, 排出抑制の観点から必ずしも悪いことではありません しかし, 組成分析調査結果を見ると, 可燃ごみの中には資源化可能な紙類や, 分別されない容器包装プラスチックが未だ混入しているものと推測されます ( 前ページ参考 2) そこで, 資源分別をさらに徹底し, 資源化率を平成 29(2017) 年度実績の水準に維持することを計画目標とします 数値目標 2 家庭系ごみ資源化率, 総資源化率の目標値 家庭系ごみ資源化率 策定年度平成 25 年度 42.9% 現状平成 29 年度 41.3% 目標平成 34 年度 41% 総資源化率 策定年度平成 25 年度 46.0% 現状平成 29 年度 43.5% 目標平成 34 年度 43% 家庭系ごみ資源化率 = 資源物収集量 + 集団回収量 家庭系ごみ排出量 総資源化率 = 資源物収集量 + 中間処理施設資源化量 + 集団回収量 ごみ総排出量 7
図 5 家庭系ごみ資源化率, 総資源化率の目標値 ( 案 ) 50% 総資源化率 家庭系ごみ資源化率 45% 40% 46.0% 42.9% 44.7% 45.1% 42.3% 42.3% 44.2% 41.8% 43.5% 43% 41.3% 41% 42% 40% 現行計画の施策を維持した場合 目標 35% H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 参考 3: 多摩 26 市の総資源化率 ( 平成 29 年度 ) 0% 20% 40% 60% 小金井市国分寺市調布市東村山市立川市西東京市府中市三鷹市武蔵野市東久留米市狛江市東大和市清瀬市国立市羽村市昭島市福生市青梅市多摩市日野市小平市八王子市武蔵村山市町田市稲城市あきる野市 56.5% 45.6% 43.5% 43.2% 42.4% 42.2% 40.5% 40.0% 39.9% 39.5% 37.6% 36.5% 36.5% 36.3% 36.1% 35.9% 35.7% 35.1% 35.1% 34.9% 34.2% 33.9% 33.8% 32.3% 31.5% 31.2% 平均 37.4% 3 位 資料 : 多摩地域ごみ実態調査平成 29 年度版 ( 公財 ) 東京市町村自治調査会より作成 8
(3) 基本方針 3 と数値目標 ( 案 ) 基本方針 3 適正かつ安定的な処理の確保 目標設定の考え方 ( 案 ) 最終処分量ゼロを維持します 本市では, 平成 25 年のクリーンプラザふじみの稼働後も, 可燃物を焼却した後の焼却残渣のエコセメント化, リサイクルセンターでのプラスチック等の選別残渣のエネルギー回収により, 最終処分量ゼロを維持しています 引き続き, 適正かつ安定的な処理を確保し, 最終処分量ゼロを維持していきます 数値目標 3 最終処分量の目標値 策定年度平成 25 年度 ゼロ 現状平成 29 年度 ゼロ 目標平成 34 年度 ゼロ 適正処理 ってなんだろう? 可燃ごみを焼却処理したり, 不燃ごみなどを破砕 選別して資源を取り出したりすることを 中間処理 といいます ふじみ衛生組合の焼却施設 クリーンプラザふじみ と破砕 選別施設 リサイクルセンター は, どのような 適正処理 を目指しているのでしょうか 生活環境に影響がないことごみの中間処理に当たり, まず排出ガスや臭気, 騒音などで施設周辺の生活環境に影響がないようにするのは当然のことです クリーンプラザふじみやリサイクルセンターでは, 厳しい排出ガス自主規制値を定め, 臭気 騒音等の対策を徹底しています エコセメント事業のシンボルマークエコタロー 資源の有効利用と最終処分の ゼロ化 へ リサイクルセンターでは機械や手選別によって, 金属類やプラ スチックなどの資源物を選別し, 選別残渣は焼却処理していま す 焼却残渣 ( 焼却灰 ) は東京たま広域資源循環組合のエコセメ ント化施設でセメント化し, 有効利用しています ( 右の写真 ) 地球環境への配慮 土木 建築工事やコンクリート製品に使われるエコセメント 施設の維持 管理の際の省エネはもちろんのこと, ごみ焼却エネルギーを利用して発電 売電する ことにより, 地球温暖化防止に貢献しています 適正処理 を支えるのは 正しい分別 です モバイルバッテリーなどの充電池やガスボンベが火災事故の原因になったり, 水銀含有物が焼却対象ごみに混入して焼却施設が停止したりすることもあります リサイクルだけではなく, 適正処理 のための分別にも取組みましょう 9