資料 4 長野県 SDGs 推進企業登録制度 ~ 県内企業の SDGs 取組推進に向けて ~ 平成 31 年 3 月長野県
長野県総合 5 か年計画 しあわせ信州創造プラン 2.0 (2018 スタート ) の目標と SDGs しあわせ信州創造プラン 2.0 の目標 確かな暮らしが営まれる美しい信州 ~ 学びと自治の力で拓く新時代 ~ 確かな暮らし とは誰もが 明日への希望を持って日々の生活を送ることができ 万一の場合には温かな支援を受けることができるという安心があること 誰一人取り残さない という SDGs の理念 美しい とは 先人によって守り育てられてきた豊かな自然や農山村の原風景 地域に息づく郷土への誇りや絆を大切にする心 子どもから大人まで未来に向かってひた向きに努力している姿 持続可能な地域 社会 学びと自治の力 とは与えられるだけの受動的な教育ではなく 自らを高めるために主体的に学び これを社会や組織の中で共有し 各人が協働して地域の課題を解決していこうとする力 ゴール 17 の基盤となる力 経済 社会 環境の三側面の統合的解決へのエンジン 2
関東経済産業局と長野県の連携による地域 SDGs コンソーシアムの取組 月取組内容月取組内容 5/25 地域 SDGs コンソーシアムキックオフ会議 講演 地域中小企業 自治体連携による SDGs の重要性 ( 慶應義塾大学蟹江憲史教授 ) や意見交換 2/4 第 5 回コンソーシアム SDGs 推進に向けた新たな仕組み決定 (SDGs 推進企業登録制度など ) 7/13 9/6 11/2 12/20 第 1 回コンソーシアム コンソーシアムの目的等の意識共有 長野県総合 5 か年計画の説明 意見交換 第 2 回コンソーシアム 先進事例発表 ( 大川印刷代表取締役大川哲郎様 ) 最新の SDGs 関連の動向 ( 慶應義塾大学蟹江憲史教授 ) ( ジェトロ本部貿易制度課等 ) 第 3 回コンソーシアム SDGs 推進に積極的な企業からのプレゼン ( セイコーエプソン 様 MS&AD インターリスク総研 様 ) SDGs 推進に向けた新たな仕組み検討 第 4 回コンソーシアム SDGs 推進に向けた新たな仕組み検討 2/6 2/8 3/15 4 月 4/26 当初予算 ( 案 ) 発表 (SDGs 関連制度 予算等 ) 県内企業を対象としたワークショップ ( 登録制度を活用し 企業の取組と SDGs の関連付けなど 42 社参加 ) 中小企業 自治体等連携による SDGs の可能性 シンポジウム 2019( 東京 ) 登録制度 関連事業スタート予定 長野県 SDGs シンポジウム ( 長野市 ) (G20 関係閣僚会合関連事業 ) コンソーシアム参画メンバー (14 者 団体 ) 慶應義塾大学蟹江憲史教授 クレアン 長野県経営者協会 長野県中小企業団体中央会 長野県商工会議所連合会 長野県商工会連合会 八十二銀行 長野銀行 長野県信用組合 長野県信用金庫協会 長野県立大学ソーシャル イノヘ ーション創出センター JETRO 長野 関東経済産業局 長野県 コンソーシアムオブザーバー 三井住友海上火災保険 セイコーエプソン ( 公財 ) 地球環境戦略研究機関 3
SDGs の認知度 課題 長野県内中小企業の認知度約 13%(H30.10 月関東経済産業局調査 ) ( 関東圏中小企業の認知度約 16%) 県内企業や有識者の声 SDGsに取り組む課題として 何から取り組めばいいのか分からない という声が多数を占める 既にSDGsに貢献する企業活動を行っているにもかかわらず 自社の取組と SDGsとの関係に気づいていない中小企業が多くある 投資家等からSDGsの取組状況を聞かれること 海外取引などでSDGsの対応を求められることがある 大学生など若い世代は確実にSDGsを意識している 商品の選択のみならず 就職先としてもSDGsに取り組む企業は優位性を有する 4
SDGs 推進企業登録制度の検討 県内企業に対し 企業活動とSDGsの気付き 具体的なアクションにつながるツールを提供 SDGs 推進や持続可能経営に取り組むための非財務情報などのポイントを整理ポイント等を踏まえ 1 企業の経営方針等で 環境 社会 経済 の3 側面について宣言 ( 目標設定 ) 2 SDGsのゴール ターゲットと企業の取組を関連付け 長野県 SDGs 推進企業登録制度 登録企業のPR 県 HP 等への掲載 登録マークによるPR SDGsに取り組む大手企業との商談会などマッチング支援など 登録制度等の活用 企業の知名度 付加価値の向上 リスク管理への活用 新たな販路の確保 資金調達支援 人材確保 社内人材の育成など 5
登録制度のビジュアルイメージ SDGs 達成に向けた宣言書 ( 要件 1) 株式会社 代表取締役 当社は SDGs の内容を理解し 以下を宣言するとともに SDGs 達成に向けて 3 側面に対し総合的に取り組みます 経営理念 方針等 (SDGs に関連して ) 弊社の経営理念である すべての人々が幸せを感じられる社会の実現 は SDGs の達成と目的を同じくするものであり 社員一人ひとりがそのことを自覚し それぞれの役割を果たしていくことにより SDGs の達成に貢献していきます SDGs 達成に向けた取組内容 ( 要件 2) (1) 環境 1 SDGs 達成に向けた取組 製造工程において排出される CO 2 排出量削減 2 2030 年に向けた指標 CO 2 排出量の 50% 削減 (2019 年度 t 2030 年度 t) 3 指標に対する進捗測定 総務部が年 1 回 CO 2 排出量を測定し 自社の HP に公表 (2) 社会 1 SDGs 達成に向けた取組 女性管理職比率を引き上げ 2 2030 年に向けた指標 女性管理職比率の 20% 増加 (2019 年度 % 2030 年度 %) 3 指標に対する進捗測定 総務部が年 1 回女性管理職比率を自社の HP に公表 (3) 経済 1 SDGs 達成に向けた取組 地元の木材を活用した新商品開発 2 2030 年に向けた指標 地元木材活用の商品数増加 (2019 年度 商品 2030 年度 商品 ) 3 指標に対する進捗測定 決算時に集計し 結果を HP で公表 6
要件 2 の具体的なイメージ 1 2 長野県 SDGs 推進企業登録制度 ( 仮称 ) における要件 2(SDGs の観点で市場 社会から期待される非財務情報 ) 項目リスト ( 例示 ) 差別の禁止 性別 年齢 人種 出身などによる差別がないことを確認している SDGs 達成に向けた取組内容 ( 要件 2) 留意事項 チェック欄 の該当する項目をチェックしてください 取組レベル の の項目は すべてチェックが入ることが 登録の必要条件です 具体的な取組 の項目は チェック内容に関する自社の取組について記載してください また 取組内容に関連する行政等の認証 認定制度等( ) を取得している場合は その旨記載願います ( 職場いきいきアドバンスカンパニー認証制度 信州福祉事業所認証 評価制度 ( 信州ふくにん ) 森林認証制度 森林 CO2 吸収評価認証制度 長野県県産材 CO2 固定量認証制度等 ) チェ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 カテ取組ックチェック内容具体的な取組ゴリレベル欄 ハラスメント禁止 セクハラ マタハラ パワハラ等のハラスメントを防ぐ ルール 教育 相談体制が整備されている 5.1 5.2 5.5 5.1 5.2 5.5 8.5 8.7 8.8 8.5 8.8 10.2 10.3 16.1 16.2 16.7 16.1 3 労働時間 過度な長時間労働が行われていない 8.5 8.8 4 外国人労働者 外国人労働者の差別 人権侵害がないことを確認している 4.4 8.7 8.8 10.2 10.3 5 6 人権 労働 労働安全衛生 作業中の事故等を防ぐため 安全で衛生的な労働環境が整備されている メンタルヘルス 労働者のメンタルヘルスを良い環境で維持できるように施策を実施している 3 8 3 7 ダイバーシティ経営の促進 多様な人材 ( 女性 外国人 障がい者 高齢者等 ) を活かし 十分に活躍できる環境が整備されている 5.1 5.5 8.5 10.2 10.3 8 人材育成 労働者に適切な能力開発 教育訓練の機会を提供している 4 8 9 9 雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保 雇用形態に関わらず 同一労働同一賃金等の原則に沿った対応を行っている 8.5 10.2 10.3 10 健康経営 従業員への健康投資による生産性の向上等の組織の活性化に取り組んでいる チャレンジ 3 8 11 廃棄物 廃棄物の管理を適切に行い また削減に努めている 11.6 12.3 12.4 12.5 14.1 12 エネルギー 自社のエネルギー使用量を把握し エネルギー利用の効率化を進めている 7.3 13 13 環境 温室効果ガス 自社の温室効果ガスの排出量を把握し 削減を進めている 7.2 7.3 12.4 13.3 14 有害化学物質 法令等で規制されている有害化学物質を把握し 使用量の削減及び適切な使用に努めている 3.9 6.3 11.6 12.4 15 生物多様性 自社活動が生物多様性や生態系に悪影響を及ぼさないよう配慮している 6.6 15 7
要件 2 の具体的なイメージ チェック欄 チェック内容 取組レベル 具体的な取組 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 16 3R の推進 リデュース リユース リサイクルの推進を行っている 6.3 11.6 12 12.5 13 14 15 17 水の管理 自社の水の利用状況を適切に管理し 利用効率の改善に努めている チャレンジ 6.4 6.6 18 環境 環境マネジメントシステム ISO14001 または同等の環境マネジメント規格を取得している チャレンジ 3.9 6 7 12 13.3 14 15 19 環境情報開示 自社の環境の取り組みに関する情報を収集し 開示している チャレンジ 12.6 20 再生可能エネルギーの利用 再生可能エネルギーの利用を進めている チャレンジ 7.2 13 21 天然資源の持続的利用 天然資源の持続的利用に配慮した調達を行っている チャレンジ 12.2 13 14 15 22 汚職 贈収賄防止 汚職 贈収賄を禁止する方針を掲げ 社員に教育している 16 16.5 23 24 25 26 公正な事業慣行 公正な競争 不正競争行為に関与しない方針を掲げ 社員に教育している 知的財産保護 知的財産を保護するよう 適切な取り組みを進めている 個人情報保護 個人情報を適切に管理している 紛争鉱物 紛争鉱物を取り扱っていないことを確認している 16 16 チャレンジ 16 8.2 8.3 9 27 サプライチェーン管理 サプライヤー 事業パートナー等に対し 人権侵害 ( 低賃金労働 児童労働 劣悪な労働環境等 ) の防止 生物多様性や生態系への悪影響の防止 倫理面での適切な対応 ( ハラスメント 汚職 贈収賄防止 ) のための取り組みを要請している チャレンジ 5 8 10 12 13 14 15 16 17 28 製品 サービスの安全性 自社の製品 サービスの安全性を確保するための仕組みを構築している 3.9 12.4 29 30 製品 サービス 品質保証 顧客に品質のよいモノやサービスを提供するための仕組みを確立している 環境配慮製品 ライフサイクルで環境に配慮した製品の開発 設計を進めている 9 チャレンジ 6 12 13 14 15 31 社会課題解決製品 サービス 社会課題を解決する製品 サービスの開発 展開を進めている チャレンジ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 8
要件 2 の具体的なイメージ チェック欄 チェック内容 取組レベル 具体的な取組 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 32 社地会域貢貢献 33 献 地域への影響への配慮 自社事業が地域に及ぼす影響に配慮し 適切に取り組んでいる 社会貢献活動 寄付 ボランティア等を含む 社会貢献活動に積極的に取り組んでいる 4 9 11 12 14 15 17 チャレンジ 4 11 14 15 17 34 地域資源の積極的利用 地域資源の積極的利用 ( 地消地産 地産外商 ) を行っている チャレンジ 8 9 11 12 13 35 法令遵守 法令遵守の考え方が社内に十分浸透している 16 36 内部管理体制 経営理念 ( 及び SDGs との関係 ) 経営目標の社内への共有が行われている 8 9 17 37 法令遵守 法令遵守が確実に行われるよう 体制 仕組みが整備されている 16 38 39 40 41 組織体制 組織体制 企業活動が社会 環境に及ぼす影響に対応する担当 専門部署など体制が整備されている ステークホルダーとの対話 ステークホルダーと対話し 自社活動のステークホルダーへの影響を把握し 適切に対応している リスクマネジメント 法令遵守 環境安全衛生 労働環境などに関するリスクを特定 評価し マネジメントするプロセスが整備されている 企業の社会的責任 企業活動が社会 環境に及ぼす影響に対し 責任を持って対応する CSR(Corporate Social Responsibility) の取組を進めている 16 16 17 チャレンジ 16 チャレンジ 16 42 事業継続 事故や災害などの発生に伴う事業中断を想定した戦略を立案している チャレンジ 9 11 13 13.1 16 43 事業承継 事業承継に関する検討 対策を行っている チャレンジ 8 9 17 上記以外で自社において設定した取組項目 企業が独自に設定した SDGs に資する取組 具体的な取組内容 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 〇 ISO26000( 1) RBA(Responsible Business Alliance)( 2) 行動規範等を参考に 非財務情報 (SDGsの観点で市場 社会から期待される的な事項) について整理したもの 〇 SDGsのマッピングについては 各項目について 169のターゲットに直接的に当てはまる場合は 黒字 間接的 ( 結果として ) に寄与する17ゴールが当てはまる場合は 赤字で番号を記載 〇企業が県へ申請する際には チェック欄へのチェックとあわせ 具体的な取組 へ取組内容を記載 1 組織の社会的責任に関する国際規格 2 労働環境 製造プロセスの環境負荷に対する責任を持っていることを確認するための規定 9
登録に当たってのポイント整理 ( 予定事項含む ) 1 登録について 登録の要件としては 申請内容 要件 1 要件 2が基準に合致すると認められる場合とする また 経営者のみならず従業員など企業全体で要件への対応状況を検討 共有 登録された企業ついては 県の所定のホームページへ 企業名 取組内容等を掲載し PR また 各種 SDGsに関する事業等についてご案内 2 登録後の進捗管理 登録企業へは 要件 2でチェックのないチャレンジ項目に取り組んでいただくなどSDGs 達成の範囲の拡大を促進 ( 年 1 回見直し ( セルフチェック ) を行い 目標に向けた取組へチャレンジ ) 3 登録の期限 更新 この登録が企業にとっての ゴール になることのないよう 登録企業には毎年 SDGsに係る自社の取組を点検していただくとともに 新たな取組等の追加 変更があれば その旨の報告を受け 県はホームページでPR また 一定期間(3 年程度 ) の期限を設けるなど登録の更新規定を整備 10
SDGs に取り組む県内企業向け支援 入口支援 出口支援 SDGs に取り組む企業を増やすため 普及促進の取組を実施 1 SDGs についての理解 活用ノウハウ取得 ( セミナー等 ) 2 関連施策等の情報提供 3 伴走型支援 ( 専門家を派遣して伴走型のサポート (SDGs を経営計画へビルドイン PDCA のフォロー等 )) など 長野県 SDGs 推進企業登録制度 SDGs に取り組む地域企業をプレイアップ (SDGs 経営導入ツール ) SDGs を活用したヒ シ ネスモテ ル普及事業 SDGs に取り組む県内中小企業の経営力向上事業 ( 普及促進 モテ ル事業 ) SDGs 登録企業等に対し 波及効果の高い取組を実施 1 SDGs に関心の高い企業等とのマッチング 交流会 勉強会等の実施 ( ネットワーク形成 ) 2 登録企業の PR サポート 関連施策等の情報提供 3 登録時にコミットした取組等の達成に向けた支援 ( モデル事業 ) など 新たなインセンティブ 既存リソースも活用しながら総合的にサポート 産学官金の地域ステークホルダー等 ( 自治体 地域金融機関 経済団体 大学 研究機関 支援機関 県内外大手企業 海外展開支援機関等 ) 企業の SDGs への取組を加速する支援策を随時提供 11