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Transcription:

機関リポジトリの拡がり オーバーレイジャーナル 電子出版システム 業績 DB 連携 NII ポータル研修資料 2007 年 8 月 22 日 ( 水 ) 於国立情報学研究所 1 金沢大学情報部情報企画課内島秀樹 機関リポジトリの拡がり 1

機関リポジトリ機能の拡張 3 つのテーマ 目的 IRに付加価値を加えて 研究者 利用者支援を行なうこと 方法 IRに他のシステムを連携させることで付加価値を生み出す プロジェクト CSI 事業領域 2の研究テーマとして現在実施中 3つのテーマと機能拡張 (1) オーバーレイジャーナル 千葉大学 ( 機能 ) 学会発信支援 ( 連携システム ) 目次情報からIRへのリンク機能 (2) 業績 DB 連携 早稲田大学 金沢大学 信州大学 ( 機能 ) コンテンツ登録支援 ( 連携システム ) 教員業績データベース (3) 電子出版システム 早稲田大学 広島大学 長崎大学 ( 機能 ) 学内刊行物発信支援 ( 連携システム ) 電子出版システム 機関リポジトリの拡がり 2

オーバーレイジャーナル (1) オーバーレイジャーナルとは何か? (1) 複数のリポジトリに登録された論文 ( デジタルコンテンツ ) を第三者の雑誌 ( 電子ジャーナル ) が査読し 雑誌に登載する ( ボーンデジタル ) (2) 第三者の雑誌は 各 IRのデジタルコンテンツへ雑誌としての諸条件を付与して インターネット上で掲載論文として再公開する (3) 雑誌としての諸条件とは タイトルページや目次情報 コンテンツへのリンク機能 メタデータなどの諸条件 ( インターネット時代の新機能 ) (4) 本質的には リポジトリの論文 ( デジタルコンテンツ ) は査読と掲載による認知を受けることになる ( 査読という本質機能の保持 ) (5) つまり まずリポジトリとデジタルコンテンツがあり それを査読して認知した上で オンライン上の雑誌機能をオーバーレイすることがオーバーレイジャーナルの本質になる 図 1 機関リポジトリの拡がり 3

図 1 リポジトリ A 論文 A1 論文 A2 論文 A3 オーバーレイジャーナルのモデル 査読による論文の認知第三者の学術雑誌 オーバーレイ機能 オーバーレイジャーナル α 表紙 目次 巻号数リンク 索引化 リポジトリ B 論文 B1 論文 B2 論文 B3 リポジトリ X 論文 X1 論文 X2 論文 X3 オーバーレイジャーナル β 表紙 目次 巻号数リンク 索引化 オーバーレイジャーナル σ 表紙 目次 巻号数リンク 索引化 機関リポジトリの拡がり 4

オーバーレイジャーナル (2) オーバーレイジャーナルの定義と具体例 (1) 具体例 Annals of mathematics と arxiv.org との関係 Annals of mathematics が arxiv にアップされた論文を査読してリンク (2)Peter Suber の定義 ( 著者の自主的意思により ) アーカイブに登録されたプレプリントの投稿を受付け 査読を行なうオープンアクセスジャーナル 論文が受理 ( おそらく改訂後 ) されたら 受理済みを示す幾つかの指示とともにポストプリントもアーカイブに登録される そのような指示の一つは 雑誌名を含む新しい引用である もう一つは 雑誌のオンライン TOC (Table of Contents) からのリンクがあり得る 三番目は ファイルに関連付けられたメタデータがあり得る オーバーレイジャーナルは一つ或いは多数のアーカイブと関連付けることが可能である オーバーレイジャーナルは受理された論文を配布するための装置を持たず 既存の相互運用可能なアーカイブ群を使用するからである それは査読のみを行なう最小限の雑誌 (minimalist journal) である http://www.earlham.edu/~peters/fos/guide.htm より抄訳 機関リポジトリの拡がり 5

オーバーレイジャーナル (3) 千葉大学のオーバーレイジャーナル 図 2 (1) 千葉医学雑誌学会誌のオーバレイジャーナル学会のHPにcuratorの検索窓があり 学会誌分を一括検索コンテンツは学会事務局より提供目次情報からのリンクただし 紙媒体は継続して学会事務局が刊行している (2) 公共研究 21 世紀 COEの雑誌拠点 HPにcuratorの検索窓があり 公共研究分を一括検索コンテンツは学会事務局より提供目次情報からのリンクただし 紙媒体は継続して拠点事務が刊行している (3) 今後の課題ボーンデジタル化の推進 投稿 査読 編集機能の提供 ( 電子出版 ) 機関リポジトリの拡がり 6

図 2 Curator とオーバーレイジャーナル CSI 報告会資料より抜粋 ( 許諾済み ) 千葉医学雑誌 千葉医学会発行の学会誌 公共研究 21 世紀 COE 発行のオピニオン誌 検索窓による雑誌限定検索 フルテキストへのリンク CURATOR 学内研究成果出版 発信の支援 機関リポジトリの拡がり 7

オーバーレイジャーナル (4) オーバーレイジャーナルと機関リポジトリの意味図 3 (1)IRが大学の学術情報流通の密接なパートナーとなる 紀要や学内刊行物をオーバーレイ的に発信する可能性より積極的な発信支援と 学内におけるIRの位置づけの強化 (2) 学術発信のボーンデジタル化の推進が可能となる ( 進化形 ) (3) 機関リポジトリが学術情報発信のプラットフォームとなる ( 将来形 ) インターネット時代の新たな学術コミュニケーションのスタイル ポストグーテンベルグ時代 (Harnad) の出版活動のモデル この場合は 査読機能のみに特化した第三者の雑誌がIRをはじめとするデジタルアーカイブにオーバーレイすることが条件 機関リポジトリの拡がり 8

紙媒体の実質オープンアクセス ( しかし 紙での流通は OA ではない ) 学術情報のオープンアクセス環境 交換 配布 リポジトリ 目次情報リンク機能メタデータ 図 3 紀要 学内刊行物紙媒体 目次情報リンク機能メタデータ 紀要 学内刊行物紙媒体 リポジトリリポジトリリポジトリ 電子出版システムの利用可能性 研究者 研究者 研究者 機関リポジトリの拡がり 9

電子出版システム (1) CSI 事業領域 2 ( 主担当 ) 早稲田大学 ( 連携 ) 広島大学 長崎大学 目的紀要 学内刊行物掲載論文を IR へ簡便に登録可能とすること 概要学内刊行物の電子出版 ( 査読 編集を含む ) を可能とするシステム の開発と配布 プロジェクトの内容 (2006 年度実施済み ) (1) カナダのオープンソース Open Journal System の日本語化 (2) 独自日本語査読システムの開発 ( 株 ) ウイザード (3) 両システムと IR との連携システムの開発 プロジェクトの内容 (2007 年度実施予定 ) (2) 学内刊行物の電子出版システム採用のプロモート (3) テスト ex. 早稲田商学学位論文のデジタル化への応用 (4) テスト結果の公開 機関リポジトリの拡がり 10

電子出版システム (2) オープンソースとしての電子出版システムの目的とは? (1) 学術情報の発信を自前で実施することにより 学術コミュニケーションのコントロールを取り戻す (2) インターネット時代 電子化時代に相応しいボーンデジタルの学術雑誌を創刊する (3)IR のようなただのセルフアーカイブではない ビジネスモデルを持った学術雑誌を創刊する ( オープンアクセスか embargo 付か?) (4) 図書館から見れば 研究者の学術情報発信の支援 オープンアクセスの支援を実施できる (5) リポジトリやハーベスタとの連携が可能であり 学術雑誌の視認性の向上が期待できる (6) 国内的には 学術発信の現代化 ( 近代化?) が可能となる 機関リポジトリの拡がり 11

電子出版システム (3) Open Journal System (OJS) とは何か? 図 1,2 3 参照 (1) ブリティシュコロンビア大学のジョン ウィリンスキーが始めた Public Knowledge Project(PKP) によって開発されたオープンソース (2)PKP によるオープンソースは OJS Open Conference System PKP Harvester の 3 つから成る (3) これらのソフトは GNU GPL open source license として公開 (2002) (4)OJS は 投稿 査読 編集実務 オンライン雑誌としての公開が可能 1 ローカルにインストールし 管理する 2 編集者が要件 セクション 査読プロセスなどを設定する 3 コンテンツの投稿と管理をすべてオンラインで行なう 4 エンバーゴ付オープンアクセスを可能にする購読モジュール 5 包括的なインデックス作成 5 読書ツール読者によるコメントツール 機関リポジトリの拡がり 12

図 1 OJS を使ったオープンアクセスジャーナル例 ACS Digital Library(Austrarian Computer Society) 機関リポジトリの拡がり 13

図 2 OJS を使ったオープンアクセスジャーナル例 ACS Digital Library(Austrarian Computer Society) 機関リポジトリの拡がり 14

図 3 OJS を使ったオープンアクセスジャーナル例 ACS Digital Library(Austrarian Computer Society) 機関リポジトリの拡がり 15

電子出版システム (5) 電子出版システムと機関リポジトリの連携査読誌と非査読誌でシステムを使い分ける 図 4 図 5 参照 (1) 査読誌 OSJ 利用 (2) 非査読誌 ( 紀要 ) や学位論文ウィザード開発システム利用 (3) 投稿 査読 編集 採録 WEB 公開までの機能を提供 (4) どちらも印刷はオプション (5) 電子出版システムに メタデータとPDFを作成 格納 (6) 図書館が確認の上 メタデータとPDFをIRに転送 ( 連携開発 ) (7) 効果 1 学会や紀要編集委員会から見れば編集作業の簡易化 (8) 効果 2 図書館から見れば ボーンデジタルコンテンツをIRに容易に登録し 発信可能となる ( コンテンツ収集の効果 ) (9) 効果 3 大学の学術情報発信のボーンデジタル化と視認性の向上 機関リポジトリの拡がり 16

図 4 OJS と機関リポジトリの連携イメージ 機関リポジトリの拡がり 17

図 5 電子出版システムと機関リポジトリ DSpace 早稲田大長崎大 紀要 学位論文の公開支援とテスト (CSI) 図書館による支援 E-Repository 広島大 索引サービス検索エンジン PKP Harvester OSJ( 査読誌 ) メタデータ論文 PDF 論文投稿システム ( 非査読誌 学位論文 ) ハーベスタ OAISter JuNii+ 無償公開 (CSI) 学会紀要編集委員会学位論文認定機関 機関リポジトリの拡がり 18

業績 DB と機関リポジトリ連携 (1) CSI 事業領域 2 ( 主担当 ) 金沢大学 ( 連携 ) 早稲田大学 九州大学 目的業績 DB を更新時に論文を IR に送信可能とすることにより コンテンツの登録を簡便化し IR の充実を図ること 概要 DSpace と業績 DB の連携システムを開発し 無償配布すること 連携は 業績 DB から DSpace へのコンテンツ送信と業績 DB から DSpace のコンテンツへのリンク機能の 2 つを可能とする 図 1,2 参照 プロジェクトの内容 (2006 年度実施済み ) (1) 業績 DB からデータを受け取る DSpace 側のアップロードツールの開発 ( 無償 ) (2) 業績 DB 側がアップロードツールのデータを受け渡す改修 (3)(1) のアップロードツールの無償公開と (2) の改修の仕様の公開プロジェクトの内容 (2007 年度実施予定 ) (1) 業績 DB から DSpace のコンテンツへのリンク機能の実装 (2)(1) のリンク機能のツールの公開 ( 無償配布 ) (3) 学内での実装結果の公開 機関リポジトリの拡がり 19

図 1 業績 DB と機関リポジトリ連携モデル 金沢大学教員総覧 アップロード 金沢大学学術情報リポジトリ KURA CGI でのデータ受渡 入力データ研究者氏名 科研個人番号 論文タイトル 論文掲載雑誌名掲載雑誌巻号数業績 ID+ 論文ファイル リンク情報返戻 リンクデータの返戻機能 アップロードツール DSpace のワークフローに教員総覧の入力データが自動的に import される 研究者自ら入力論文送付 登録の可否の通知著作権の許諾 embargo 図書館によるメタデータと論文ファイルの点検 登録 機関リポジトリの拡がり 20

図 2 業績 DB と機関リポジトリ連携モデル 業績 DB 側著者名科研番号論文情報論文業績 ID 書名などからハンドル名でアイテムにリンク (OpenURL) 業績 ID で論文を同定しハンドル名を埋め込む 各大学で実費で実装 アップロードツール CGI のパラメータに組み込む XML 自動変換 Import 形式に自動変換自動的に import ( 昨年度実装 ) 無償配布ツール OpenURL 業績 ID とハンドルを対で返す ( 今年度実装 ) DSpace 側 仮 community 仮 collection に import Workflow を設定し 許諾のない論文は却下し 削除 アイテムマッパーにより本来の community Collection にマッピング 業績 ID とハンドル名を夜間バッチで業績 DB 側に転送 ( 仕様は来年度 ) 機関リポジトリの拡がり 21

業績 DB と機関リポジトリ連携 (2) - 追加機能概要 < 業績 DB 側の追加機能 > 各大学で実装 ( 仕様は公開 ) (1)DSpace のアップロードツールを呼び出す機能 (2) 論文単位に sequential な番号を振る (= 業績 ID) (3) アップロードツールに書誌データをアップする機能 CGI のパラメータに組み込む (4)DSpace 側からハンドル名と業績 ID の対を受け取り データベースを更新する (5) 論文タイトルなどから ハンドル名で DSpace のアイテムにリンクを飛ばす (OpenURL) (6)DSpace とのデータマッチング ( 前もって設定する ) <DSpace 側の追加機能 > アップロードツール ( 無償配布 ) (1) 業績 DB から書誌データとコンテンツを受け取り XML に変換して DSpace 側サーバの所定のディレクトリに配置 (2)DSpace に import できる形式に変換 import 用のディレクトリ構成を自動作成 (3)ingest 仮 community, collection に一括登録 ( 自動 手動 ) (4)workflow で編集 却下 登録を手動で実施 機関リポジトリの拡がり 22

業績 DB と機関リポジトリ連携 (3) 期待される効果 (1) 教員にとってIRより業績 DBの方が入力 更新のインセンティブが高い ( 図書館のメリット ) (2) 教員にとって業績 DBの更新とIRへの論文送付を一度で行なえるメリットがある (one input multiuse)( 研究者のメリット ) (3) 業績 DBと連携することにより IRの学内での視認性を高め IRの位置づけを明確化することが可能になる ( 図書館のメリット ) (4) 図書館にとっては コンテンツ収集のアドボカシーをシステムが代行してくれることを意味する ( 図書館のメリット ) (5) メタデータなどは 業績 DBの書誌データを流用できて省力化になる (6) 業績 DBからIRのコンテンツへのリンクにより 大学の研究の視認性がさらに高まる (5は図書館のメリット 6は大学と研究者のメリット ) 機関リポジトリの拡がり 23

金沢大学学術情報リポジトリ KURA 3 全文を送信したい文献を選択 新規論文の場合 2007.8.22 は, まず別途登録 NIIポータルしておく必要あり研修 業績 DB と DSpace の連携イメージ (1) 業績 DB 側からの送信 金沢大学の研究業績 DB( SRA 製 ) からKURA(DSpace) に業績メタデータと全文ファイルを送信するイメージ KURAに送信されるデータが別ウィンドウで表示さ 1 教育研究等業績データベースにログインれる 金沢大の業績 DBはかなり項目数が多い 2 クリック 業績 DB に登録済の当該教員の業績リスト画面になります 逆に言うと, まず全文ファイルを送信するには, あらかじめ業績 DB に登録を行っておく必要あり 4 KURA へ送信 を押す IR 登録後, 業績 DB から IR へのリンクが張られるようにする計画 (H19 実施 ) うまく送信された後は, このメッセージが表示される 5 参照 を押した後, 送信したい全文ファイルをパソコンのデスクトップ等から選択 この段階では, 著作権ポリシーは未調査 6 決定 を押すと,KURA に書誌事項及び全文ファイルが送信される 一度送信を行った論文は送信不可 業績 DB と KURA とで項目が完全に対応していない *DSpace の upload.ini で対応を記述 科研費番号 = 個人 ID IR へ 各業績には業績 ID が付与され IR へ HTTP POST で送信 データは翌日 KURA へ 機関リポジトリの拡がり 24 次のポスターへ

金沢大学学術情報リポジトリ KURA 2007.8.22 NIIポータル研修 業績 DB と DSpace の連携イメージ (2)DSace 側で受ける画面 送信されたデータをKURAで受信し, 登録する画面イメージワークフローを組ん 1KURAに管理者 IDでログインである特定コレクションに投稿される ( この例では *** コレクションへ ) Import.cfgで設定 昨日送ったものが 編集作業待ち 状態になっている 完了 図書館作業用 のコミュニティに登録 2 作業を引き受けるをクリック 3 承認 却下 メタデータ編集 一旦中止 を選択 KURA に入れる場合は, 通常は [ メタデータ編集 を選択 必要があれば, 正式コレクションにマッピング 本当は移動させたい このコレクションのデフォルトを 全文非公開 にしておき, ファイルをPDFに差し替えた後に全文を公開 著者名は微調整が必要 各種 ID, 書誌事項についても微調整が必要 今回の開発の概要 (1) アップロードツール メタデータ + 全文ファイルの取り込み 業績 DB のメタデータを XML 出力して DSpace へ 全文ファイルは DSpace サーバの所定の場所へ (2)Import 用ファイル変換ツール (1) の XML を DSpace の Import ツールで扱える形に変換 業績 DB の項目名を DC タグ名に変換 (3)DSpace Import ツールのカスタマイズ 4 この画面でメタデータ編集 機関リポジトリの拡がり 25 この連携プログラムについては, 以下のサイトで公開予定業績データベース 機関リポジトリ連携プロジェクト http://www.lib.kanazawa-u.ac.jp/kura/achievement/index.html タイトルはきちんと所定の場所に入る この状態で, 送られてきたものについて著作権ポリシーを確認する = その間, 保留状態にしておく 著作権ポリシー OK ならば登録 不可の場合, 却下 もったいない? 全文ファイルを PDF に差し替えるといった作業は, ここではできない = 一旦登録した後, 差し替えを行う

最後にまとめ (1) オーバーレイジャーナルは IR が研究者の情報発信を援助し 大学の 学術情報発信にとってのインフラを提供する仕組み また同時に学術コ ミュニケーションのあり方を変える潜在的な力を持っている 学術情報発信支援 大学の情報インフラとしての IR (2) 電子出版システムは オーバーレイジャーナルと同じく 研究者の情報 発信を 投稿 査読 編集 雑誌発信のプロセスに立ち入って支援する 仕組み IR はその先端にたって論文の視認性を高める支援をする 学術情報発信支援 雑誌作成支援 大学の情報インフラとしての IR (3) 業績 DB 連携は研究者の論文登録支援を行ないつつ IR の位置づけを 強化し 論文数を定常的に増加させる コンテンツ登録支援 one-input multi-useシステムの構築大学の情報インフラとしてのir 図 1 参照 機関リポジトリの拡がり 26

図 1 オーバーレイ 電子出版 業績 DB 連携の全体の見取り図 学内でのシステム連携図 オーバーレイ機能 利用の可能性 業績 DB 投稿 転送とリンク 機関リポジトリ 投稿 電子出版のインターフェース 電子出版システム 研究者個人 学会 紀要編集委員会 学位論文審査機関 機関リポジトリの拡がり 27