コンテンツの時代 研究会 世界のコンテンツ市場の現状と展望に関する調査 ( 一部抜粋 ) 平成 31 年 3 月 1 日商務情報政策局コンテンツ産業課
界のコンテンツ市場の現状と展望に関する調査 ( 一部抜粋 ) 掲載の各種データは 研究会の取りまとめに当たって現在設計中のシミュレーションゲーム ( コンテンツ関連企業のマネジメント層が未来のコンテンツ市場を体感して理解を深めるための研修ゲーム ) のパラメータの一部に導入予定
1. マクロ経済動向 (2018 年人口動態 : 男女年代別 ) OECD が発表している 2018 年の男女年代別の人口をまとめたもの 日本及びフランスでは高齢化が進んでいる インド インドネシアにおいては 人口ピラミッドが富士山型となっており人口の自然増が多く また若年層の割合も高い 日本アメリカフランス 20,000 10,000 0 10,000 20,000 60,000 40,000 20,000 0 20,000 40,000 60,000 10,000 5,000 0 5,000 10,000 10,676 10 代以下 10,163 42,883 10 代以下 40,990 8,064 10 代以下 7,677 6,305 6,008 23,202 22,058 3,916 3,838 7,393 7,135 21,984 21,605 4,122 4,080 9,402 9,182 20,049 20,327 4,141 4,211 7,919 7,949 21,004 21,888 4,132 4,348 8,146 8,649 17,882 19,687 3,720 4,096 10,914 15,396 15,222 20,077 3,747 5,450 インド中国インドネシア 400,000 200,000 0 200,000 400,000 200,000 100,000 0 100,000 200,000 60,000 40,000 20,000 0 20,000 40,000 60,000 253,944 10 代以下 228,636 181,628 10 代以下 156,027 48,184 10 代以下 45,808 120,448 109,619 111,957 99,694 20,977 20,357 105,189 98,145 114,070 106,807 20,150 20,346 82,977 78,691 113,756 108,589 18,176 17,921 62,524 39,129 20,522 60,586 39,882 25,293 103,110 70,860 42,235 98,077 68,075 47,190 13,526 7,766 13,638 8,029 3,973 5,225 出所 :OECD のデータを基に作成 2
1. マクロ経済動向 ( モバイルインターネット加入者 ) スマートフォンフォン普及率の推移参照すると 中国 インドでは普及率が年々増加しており またモバイルインターネット加入者も増加 他方 アメリカ インドネシア 日本 フランスのモバイルインターネット加入者はほぼ横ばい ( 百万人 ) 1,150 1,100 1,050 1,000 950 900 850 800 750 700 650 600 550 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 744 193 121 109 38 30 中国 インド アメリカ インドネシア 日本 フランス 1,116 1,092 1,036 1,076 992 897 945 847 795 805 712 638 561 481 406 328 299 303 282 293 233 258 273 287 296 243 161 175 112 145 114 115 127 111 113 113 116 115 117 49 78 62 92 103 114 55 56 57 35 45 40 48 53 50 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2.5G 以上のモバイルデバイスアクセス 出所 :PwC グローバルエンタテイメント & メディアアウトルック 2018-2022 3
2. 各コンテンツの現状と展望 ( 日本の例 ) 音楽 日本の音楽業界の消費者課金市場全体の 81% を占めており 市場規模はほぼ横ばいで推移する見込み 内訳をみると ライブ 音楽ストリーミング市場の拡大が予測され 特に音楽ストリーミングの収入は 2017 年 ~2022 年の 5 年間で 4 倍に拡大 一方 フィジカル (CD 等 ) 販売はこれまで他国より高いシェアを維持してきたものの 音楽ダウンロード市場と同様 縮小する見込み 日本音楽業界収入予測 年平均成長率 各コンテンツ収入の占める割合 広告やその他の収入 6,911 19% 1,340 5,571 ( 百万米ドル ) (~2017) (2018~2022) () (2017) (2022) 5,883 6,005 ライブ 4.6% 2.0% 28.1% 38.9% 34.2% 1,567 1,875 2,056 音楽ダウンロード -6.5% -21.3% 8.7% 6.3% 2.0% 消費者収入 81% 5,571 482 45 3,478 368 525 3,115 120 1,931 音楽ストリーミング フィジカル販売 84.8% 26.1% -2.7% -10.4% 0.8% 62.4% 8.9% 52.9% 32.2% 31.6% 1,898 合計 1.4% 0.4% 2017 2022 出所 :PwC グローバルエンタテイメント & メディアアウトルック 2018-2022 ( 年平均成長率評価基準 ) :10% 以上〇 :5%~10% :0%~5% :0% 以下 4
2. 各コンテンツの現状と展望 ( 日本の例 ) 映像 日本の映像業界の消費者課金市場は全体の 35% を占めており 市場規模は拡大していく見込み OTT 市場は SVOD( 定額 ) TVOD( ダウンロード ) ともに増加の見込みとなる一方 ホームビデオ (DVD Blu-ray/ セル レンタル含む ) 市場は縮小傾向で推移することが予測され これらから消費者が DVD を所有するよりも 様々なコンテンツを楽しめる動画配信を選択している また テレビから OTT へのシフトも進む 日本映像業界収入予測 年平均成長率 各コンテンツ収入の占める割合 27,059 ( 百万米ドル ) 13,813 (~2017) (2018~2022) () (2017) (2022) 12,590 2,517 ホームビデオフィジカル * -2.6% -4.7% 37.1% 25.4% 18.2% 広告やその他の収入 消費者収入 65% 17,479 35% 9,580 9,580 3,557 3,221 1,698 960 144 250 3,203 4,937 2,049 2,151 2017 5,168 2,250 3,476 402 2022 テレビ 映画館 OTT SVOD OTT TVOD 合計 11.2% 0.9% 4.8% 1.9% 22.3% 10.1% 14.9% 10.0% 7.1% 1.9% 33.6% 17.7% 10.0% 1.5% 39.2% 16.3% 17.1% 2.0% 37.4% 16.3% 25.2% 2.9% (*) ホームビデオフィジカル DVD Blu-ray/ セル レンタル 出所 :PwC グローバルエンタテイメント & メディアアウトルック 2018-2022 ( 年平均成長率評価基準 ) :10% 以上〇 :5%~10% :0%~5% :0% 以下 5
2. 各コンテンツの現状と展望 ( 日本の例 ) 出版 日本の出版業界の消費者課金市場は全体の 76% 電子書籍市場は書籍 雑誌 新聞ともに増加傾向 他方で 日本では電子書籍は出版書籍より販売価格が低いため それにより売上の減少を招いていることも考えられる 日本出版業界収入予測 年平均成長率 各コンテンツ収入の占める割合 広告やその他の収入 34,459 24% 8,388 26,071 9,077 ( 百万米ドル ) (~2017) (2018~2022) () (2017) (2022) 25,813 8,493 24,692 8,223 書籍フィジカル 書籍デジタル -1.7% -0.7% 34.8% 32.9% 33.3% 18.9% 4.9% 5.0% 10.1% 13.3% 1,300 2,593 雑誌フィジカル -2.7% -1.4% 18.9% 17.1% 16.7% 消費者収入 76% 26,071 4,921 144 4,420 550 3,290 4,120 747 雑誌デジタル 新聞フィジカル 26.0% 6.3% -2.5% -3.6% 0.6% 40.3% 2.1% 36.9% 3.0% 32.1% 10,512 9,512 7,931 新聞デジタル 20.3% 9.2% 0.5% 1.0% 1.5% 合計 -0.3% -0.9% 117 245 381 2017 2022 出所 :PwC グローバルエンタテイメント& メディアアウトルック2018-2022 ( 年平均成長率評価基準 ) :10% 以上 〇 :5%~10% :0%~5% :0% 以下 6
2. 各コンテンツの現状と展望 ( 日本の例 ) ゲーム 日本のゲーム業界の消費者課金市場全体の 95% を占めており 市場規模は今後拡大すると見込み 従来型ゲーム ( コンソール PC) については コンソールゲームの市場規模の拡大傾向は鈍化するものの PC ゲーム市場は今後も 10% 前後で拡大 また ソーシャルゲーム市場は今後も拡大し 2022 年にはゲーム売上市場の約 6 割を占めることが予測されている 日本ゲーム業界収入予測 年平均成長率 各コンテンツ収入の占める割合 広告やその他の収入 8,618 5% 391 ( 百万米ドル ) (~2017) (2018~2022) () (2017) (2022) 16,631 9 e- スポーツ - 28.5% 0.0% 0.0% 0.1% 13,270 3 9,810 ソーシャルゲーム 19.5% 4.5% 46.9% 59.3% 58.9% 消費者収入 95% 8,227 8,227 0 7,872 コンソールゲーム 2.0% 0.6% 31.3% 21.0% 17.3% 3,866 2,881 PC ゲーム 9.9% 8.6% 21.7% 19.6% 23.6% 2,791 2,575 1,787 2,604 3,930 合計 12.7% 4.6% 2017 2022 出所 :PwC グローバルエンタテイメント & メディアアウトルック 2018-2022 ( 年平均成長率評価基準 ) :10% 以上〇 :5%~10% :0%~5% :0% 以下 7
2. 各コンテンツの現状と展望 ( 日本の例 ) VR 日本の VR 市場は 2022 年までに年平均成長率 37% で成長する見込み VR ゲームに関しては 日本ではアーケードゲームの文化が根付いていることや 初期投資なしでプレイできることに起因して 会場型の VR の利用が増加 広告やその他の収入 109 0% 日本 VR 業界収入予測 2,859 35 年平均成長率 各コンテンツ収入の占める割合 ( 百万米ドル ) (2016~2017) (2018~2022) (2016) (2017) (2022) アプリ *1 439.8% -3.1% 3.4% 4.9% 1.2% 1,692 ゲーム *2 248.9% 40.8% 53.1% 49.5% 59.2% 消費者収入 ビデオ *3 291.3% 36.0% 43.6% 45.6% 39.6% 合計 273.8% 37.4% 109 58 4 47 407 20 201 185 1,131 *1:VR ヘッドセット用にダウンロードできる YouTube や映画などが観られるアプリ *2:VR ビデオゲームや体験型 VR *3:VR 用ビデオや 360 ビデオ 2016 2016 2017 2022 出所 :PwC グローバルエンタテイメント & メディアアウトルック 2018-2022 ( 年平均成長率評価基準 ) :10% 以上〇 :5%~10% :0%~5% :0% 以下 8
3. 各国における時間消費の傾向 ( 行動種類の再分類 ) 各国における時間消費傾向及びコンテンツ消費傾向を分析するため 統計データの分類を元に 1 コンテンツ消費の観点からコンテンツ消費できない 完全拘束時間 2 コンテンツをながら消費できる 隙間利用可能時間 3 コンテンツを消費可能な 自由時間 の 3 つに再分類 有償労働 主な仕事関連 副業関連 通勤 その他の仕事関連 無償労働 家事 育児 買い物 サービスの利用 ボランティア活動関連 家事関連に伴う移動 学業, 学習 自己啓発 訓練 学業 学校での授業 その他学校での行動 学校の宿題 家庭教師による勉強, 学習塾 予備校での勉強等 学校での学習 ( 学業 ) 中の休憩 通学 学習 自己啓発 訓練 ( 学業以外 ) 個人的ケア 睡眠関連 身体的ケア 食事 1 完全拘束時間有償労働 学業睡眠身体的ケア無償労働 ( 家事以外 ) 2 隙間利用可能時間食事無償労働 ( 家事全般 ) 自己学習 訓練休息移動 3 自由時間社会活動 スポーツ娯楽 ( コンテンツ ) 娯楽 ( 非コンテンツ ) 自由時間社会参加 宗教活動交際教養 趣味 娯楽教養 娯楽創作趣味としての菓子作り成果物を得る趣味 娯楽趣味としての園芸ペットの世話犬の散歩等趣味としての衣類等の作製趣味コンピュータの使用ゲームドライブ他に分類されない趣味 娯楽スポーツマスメディア利用読書新聞 雑誌テレビビデオ DVD ラジオ CD 音声ファイル休養 くつろぎその他移動調査 その他 出所 : 平成 28 年社会生活基本調査 ( 総務省統計局 ) データを基に作成 9
10 3. 各国における時間消費の傾向 ( 行動とコンテンツ消費相性 ) 隙間利用可能時間の中では 視線を奪わない音楽は他の種類のコンテンツと比較しても 家事をする時 歩く時 自己学習 訓練する時の並行消費が可能のため ながら消費 に最も向いており 最も消費されやすいコンテンツと考えられる 一方で カラオケ コンサート 映画館 PC 大型ゲーム機を使うゲーム等のコンテンツは消費場所が限られているため ながら消費 には向いていない 下図にあるコンテンツの消費相性については 個々人の傾向にも左右されると考えられるため 今後 更なる調査及び分析が有用ではないか 自由時間社会活動 スポーツ娯楽 ( コンテンツ ) 娯楽 ( 非コンテンツ ) 隙間利用可能時間食事無償労働 ( 家事 ) 自己学習 訓練休息移動音楽ソフト音楽映像ゲーム アプリ書籍カラオケコンサートラジオ放送映像ソフト映画館テレビ放送配信ゲームソフトオンラインゲームアプリアーケードゲーム書籍雑誌新聞配信配信