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多重伝送と多重アクセス コミュニケーション工学 A 第 4 章 多重伝送と多重アクセス 多重伝送周波数分割多重 (FDM) 時分割多重 (DM) 符号分割多重 (CDM) 多重アクセス 多重伝送 地点から他の地点へ複数チャネルの信号を伝送するときに, チャネル毎に異なる通信路を用いることは不経済である. そこでつの通信路を用いて複数チャネルの信号を伝送するのが多重伝送である. 多重伝送の概念図 チャネル チャネル 2 多重通信路 チャネル 分離チャネル2 チャネル N チャネル N 図 4. 多重伝送 安達 : コミュニケーション工学 A 安達 : コミュニケーション工学 A 2 複数チャネルの信号が重ならないことが必要 最も分かりやすい方法は, チャネルの信号スペクトルが重ならない ( 直交化 ) ようにお互いに異なる搬送波周波数を用いる方法である. ディジタル通信では, 送信パルスの時間位置を各チャネルでずらす方法を用いることができる. 最近では, 多重伝送する信号に, 信号より周波数帯域幅の広い符号系列を乗算して伝送する方式も使われている. 代表的な多重伝送方式 周波数分割多重 (Frequency Dvson Mulplexng: FDM) 時分割多重 (me Dvson Mulplexng:DM) 符号分割多重 (Code Dvson Mulplexng: CDM) 多重アクセス 多数の送信者がつの伝送路を共有して送信するのが多重アクセスである. 受信点はつである. 代表的な多重アクセス方式 周波数分割多重アクセス (Frequency Dvson Mulple Access: FDMA) 時分割多重アクセス (me Dvson Mulple Access:DMA) 符号分割多重アクセス (Code Dvson Mulple Access: CDMA) 多重アクセスの概念図 送信者 送信者 2 受信点通信路 送信者 N 図 4.2 多重アクセス 安達 : コミュニケーション工学 A 3 安達 : コミュニケーション工学 A 4

周波数分割多重 (FDM) 伝送路の周波数帯域を分割し, 複数チャネルの信号の周波数スペクトルがお互いに重ならないようにして伝送する. 周波数スペクトルの配置例 チャネル 2 3 図 4.3 周波数分割多重 (FDM) N 時分割多重 (DM) アナログ信号をナイキスト周波数で標本化する. PAMを用いるとき, 送信パルスはナイキスト間隔で伝送すればよいので, 空き時間ができる. これを利用して複数チャネルのパルスをつの通信路で伝送するのが時分割多重 (DM) である. 複数のチャネルのパルスが互いに重ならないように, ナイキスト間隔内で順番に伝送する. チャネル の チャネル 2 の 通信路 ch ch2 ch ch2 ch ch2 チャネル の チャネル 2 の 安達 : コミュニケーション工学 A 5 ナイキスト間隔 (8kHz 標本化のとき25s) 安達 : コミュニケーション工学 A 9 PCM を用いた 24 チャネル DM 5.2s チャネル チャネル2 チャネル24 チャネル 音声制御ビット 7ビット ナイキスト間隔 25s フレーム同期ビット 図 4.4 PCM を用いた 24 チャネル DM 信号のビット系列 チャネルあたりのビットレート ( 伝送速度 ) 音声信号を標本化周波数 8kHz で標本化し,7 ビット PCM 符号化する. 標本あたり 7 ビットになるが, これに制御信号 ( ダイアル信号など ) を付け加える. こうすると チャネルあたりのビットレートは 64k(= 8k (7+)) ビット / 秒となる. 24 チャネル分の時分割多重 25s(=/8kHz) 毎に, チャネル当たり 8 ビットであるから 24 チャネル合計で (7+) 24 ビットのパルスを伝送することになる. その最後にフレーム同期ビットを ビット伝送する. これは各チャネルの正確な時間位置を示すためである. 従って, 合計で 93 ビットになるので総合ビットレートは.544M(= 93/25s) ビット / 秒となる. 安達 : コミュニケーション工学 A 安達 : コミュニケーション工学 A 2

ISDN ( サービス統合ディジタル網 ) の例 多重される信号は音声ばかりとは限らない. 音声信号やファクスやデータ伝送など, 様々なディジタル情報を多重化して伝送することが要求されている. サービス統合網 (ISN)+ディジタルル統合網(IDN) 972 年 CCI( 現 IU) で提案日本では988 年,NがISDNサービスを開始アクセスリンクのディジタル化によってようやく実現 ISDNサービスには回線交換とパケット交換サービスとがある ISDNの基本インターフェース 2B+D B: 64kbps でユーザデータを伝送 D: 6kbps で通信制御データとパケットト形式のユーザデータを伝送 B チャネル (64kbps) B2チャネル (64kbps) Dチャネル (6kbps) B (8 ビット ) 48 ビット (25 秒 ) ケーブル B2 B B2 (8ビット)(8ビット) (8ビット) D( 各 ビット ) 図 4.5 ISDN の基本インタフェース 安達 : コミュニケーション工学 A 3 安達 : コミュニケーション工学 A 4 符号分割多重 (CDM) 符号分割多重は, 周波数分割多重や時分割多重と違って, かなり理解が難しい. 複数チャネルの信号は時間的にも周波数的にもお互いに重なっているからである. 信号より周波数帯域幅の広い拡散系列を乗算して伝送するのであるが, お互いに異なる拡散系列を用いるのが符号分割多重である. 任意の2つの拡散系列間の相互相関がに近いことが要求される. チャネル 送信データ, チャネル 2 送信データ, NRZ - - 拡散系列 + 拡散系列 2 通信路 相関器 v 拡散系列 v 2 拡散系列 2 d d チャネル 受信データ v > v 2 < チャネル2 受信データ v 2 > v 2 < 図 4.6 符号分割多重伝送 (CDM) 安達 : コミュニケーション工学 A 6 安達 : コミュニケーション工学 A 7

周期 4 チップの拡散符号を用いる CDM 拡散された送信信号の生成 符号周期 (4 チップ ) データ長 直交拡散符号 送信データ NRZ - 拡散系列 (4 チップ ) 拡散された信号 - - - - - - - - 図 4.7 周期 4 チップの拡散符号を用いる CDM 安達 : コミュニケーション工学 A 8 - 送信データの 8 倍の速度の直交拡散系列の例を以下に示す. 符号周期 (8チップ) 安達 : コミュニケーション工学 A 9 チャネルのデータ信号をd とする. CDM信号 s CDM ( ) 相関検出 受信したCDM信号に拡散系列 c ( ) を乗積して積分 相関検出器出力 v v A d A d A d c ( ) s CDM ( ) c ( ) d 2 c ( ) d, 拡散系列をc A d (4.) A d c ( ) c ( ) d ( ) で表し の値を持つもの c ( ) c ( ) d (4.2) 安達 : コミュニケーション工学 A 2 相関検出 v A d 第 項はチャネルの送信信号 第 2項は他チャネルからの干渉 R c ( ) c ( ) dは拡散系列間の相互相関. 小さいことが要求される. 直交符号 : R を満足する拡散系列の集合が直交拡散符号. R A d, c ( ) c ( ) d, c ( ) c ( ) d (4.2) (4.3) 安達 : コミュニケーション工学 A 2

多重アクセス 多重アクセスとは, 多数の送信者が つの通信路を共有して送信することを言う. 受信点は つである. 携帯電話が良い例である. 多重伝送に対応して以下の 3 つの方法がある. 周波数分割多重アクセス (Frequency Dvson Mulple Access: FDMA) 時分割多重アクセス (me Dvson Mulple Access: DMA) 符号分割多重アクセス (Code Dvson Mulple Access: FDMA) DMA 第 2 世代携帯電話日本標準方式 (PDC) では DMA が用いられた. フルレート 同時に3ユーザが通信できる3チャネルDMA 2ミリ秒 (ms) に一回送信する交換局ハーフレート同時に6ユーザが通信できる6チャネルDMA. 4ミリ秒 (ms) に一回送信する 4ms ユーザ # 固定網へ 上りリンク (DMA) ユーザ #2 下りリンク (DM) ユーザ #6 PDC ハーフレート方式 安達 : コミュニケーション工学 A 22 上りリンクは時分割多重アクセス (DMA) 6ユーザが互いに時間が重ならないようにして時分割でへアクセスする. 各ユーザは4ミリ秒 (ms) に一回, 信号を送信する. 下りリンクは時分割多重 (DM) はつの搬送波に6ユーザのデータを時分割多重して送信する. 下り 上り 4ms ch 2 3 4 5 6 ch 2 3 4 5 6 5 6 ch 2 3 4 5 6 ch 2 3 4 時間 下り 上り 移動局 安達 : コミュニケーション工学 A 25 PDC ハーフレート PHS PDC と PHS の違い 安達 : コミュニケーション工学 A 24 4ms 下り ch 2 3 4 5 6 ch 2 3 4 5 6 上り 5 6 ch 2 3 4 5 6 ch 2 3 4 ch 2 下り時間上り移動局 5ms 3 4 ch 2 3 4 下り上り図 4.8 携帯電話における多重アクセス 安達 : コミュニケーション工学 A 26

第 3 世代の携帯電話 世界標準のシステムであり, 同じ携帯電話が世界中で使える. 日本では2 年 月よりサービスが開始された. 上りリンクと下りリンク 上り : 拡散符号系列のチップレートが 3.84MHzの符号分割多重アクセス (CDMA). 下り : 拡散符号系列のチップレートが携帯機 3.84MHzの符号分割多重 (CDM). 提供サービスと伝送速度 音声の他, インターネット通信や画像伝送. 最大 4Mbps 程度の伝送速度 ( 高速下りリンクパケットアクセス :HSDPA). 携帯機 交換局 固定網へ 下り (CDM) 携帯機 安達 : コミュニケーション工学 A 28 音声波形 CDMA ではユーザごとに異なる拡散符号系列を送信データに乗算して, そのスペクトルを拡散. 音声通信 ( およそ 8kHz) なのに, わざわざスペクトルを 5MHz に広げて通信. W(8kHz) 音声符号器 移動機 データ変調 B(5MHz) 拡散符号 拡散符号 データ復調 音声復号器 フィルタで取り出す 音声波形 安達 : コミュニケーション工学 A 29 まとめ 多重伝送 : 複数チャネルの送信データを一つの伝送路で伝送する. 周波数分割多重 (FDM) 時分割多重 (DM) 符号分割多重 (CDM) 多重アクセス : 多数のユーザが一つの中心局へアクセスするときに用いる. 周波数分割多重アクセス (FDMA) 時分割多重アクセス (DMA) 符号分割多重アクセス (CDMA) 携帯電話方式下り ( 移動機 ) リンク :FDM,DM, または CDM 上り ( 移動機 ) リンク :FDMA,DMA, または CDMA 安達 : コミュニケーション工学 A 32