内田ゼミ 仮想通貨分析

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80 X 1, X 2,, X n ( λ ) λ P(X = x) = f (x; λ) = λx e λ, x = 0, 1, 2, x! l(λ) = n f (x i ; λ) = i=1 i=1 n λ x i e λ i=1 x i! = λ n i=1 x i e nλ n i=1 x

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参考

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内田ゼミ 仮想通貨分析 中村多田 充育心

目次 背景 目的 仮説 検証 検証結果 結果分析 今後の展望

目次 背景 目的 仮説 検証 検証結果 結果分析 今後の展望

背景 What is 仮想通貨??

背景 仮想通貨とは 一言でいうとインターネット上の新しい通貨のようなもの ( 金融庁 HP 国会提出法案 ( 第 190 回国会 ) 法律 理由 http://www.fsa.go.jp/common/diet/190/01/riyuu.pdf より参照 ) インターネットが高速で普及し インターネットのなかでは国境の壁がなくなりつつある その中で 世界で通用する通貨があれば便利だろうという多くの人の思いから誕生したものであり 今後の経済で大きな影響を与えると注目されているものである (bitcoin.jp https://bitcoin.org/bitcoin.pdf より参照 )

背景 そのような背景で 仮想通貨について我々は調査 分析しようと考えた 仮想通貨は 2016 年頃から取引が活発になり かつ毎日休みなく行われている取引によってデータが蓄積されてきたため ある程度意味のある分析が出来る基盤が整ったといえる

背景 https://bitcoin-kaikata.com/how-to-make-money/ https://style.nikkei.com/article/dgxmzo2618013 0W8A120C1PPD000/

目次 背景 目的 仮説 検証 検証結果 結果分析 今後の展望

目的 仮想通貨のリターンに影響する リスク尺度の発見

目次 背景 目的 仮説 検証 検証結果 結果分析 今後の展望

参考資料 先行研究 β が高いほど期待リターンが高い 石野 (2018) 内田 (2015) 小規模ポートフォリオほど 高い超過収益を得ていた 榊原 (1983) 小型株効果岡田 (2006)

仮説 仮説 1 コインの β が高い仮想通貨ほどリターンが高い

仮説 仮説 2 規模の小さい仮想通貨ほどリターンが高い

データ 2018 年 9 月 18 日時点の時価総額に関して全コインの中で Top100 の仮想通貨データを用いて分析した 各仮想通貨の時価総額 (marketcap) 取引量 (volume) の日次データを収集 (coinmarketcap https://coinmarketcap.com/ より参照 ) 東証小型株指数 マザーズ指数の日時データを収集 (kabutan https://kabutan.jp/ より参照 ) * 期間については各コインが一般的に取引が開始されてから 730 日間

検証の流れ を X と Y に該当するものを設定 異常収益率のデータの作成 記述統計 X について単変数分析を行い調べる X が Y にどう影響を与えるのかを回帰分析を行い調べる

X に関して リスク尺度を X とする リスク尺度としては 3 つの β と規模を使用 株と同様に考えて betas: 小型株指数に対する β betam: マザーズ指数に対する β betav: 代表的な仮想通貨に対する β 代表的な仮想通貨とはビットコインとイーサリアムを使用

β の推計 推計に用いた式コインのリターン - 金利 =α+β( マーケットポートフォリオリターン - 金利 )+u データの期間としては 当該コインが一般的に取引開始されてから 182 日間 マーケットポートフォリオとしては前述の 3 つを使用

Y に関して 仮想通貨のリターンを Y とする 仮想通貨のリターンとしては 超過リターンを使用 各時点の運用環境を調整した通貨本来のリターンを見るため超過リターン = 仮想通貨リターン - ベンチマークリターンベンチマークリターン : 小型株リターン マザーズリターン 代表的な仮想通貨のリターンのいずれかを用いる

検証の流れ 仮想通貨のリスク指標を作成 異常収益率のデータの作成 記述統計 X について単変数分析を行い調べる X が Y にどう影響を与えるのかを回帰分析を行い調べる

異常収益率とは 異常収益率の算出においては 一般的に用いられている次の 2 つの測定方法 (CAR,BHAR) をおこなった ( 鄭 2010) t 日の日次収益率 =(t 日の時価総額 - t-1 日の時価総額 )/t-1 日の時価総額 CAR はコイン i の t 日の日次収益率から当該コインから ベンチマークの t 日の日次収益率をひいて 一般的に取引されてから n 日間 (n=182,365,730) にわたり足し合わせて計算される CAR=Σ( 当該コインの超過リターン ) 第 2 に BHAR も同様に BHAR=Π(1+ 当該コインの超過リターン )-Π(1+benchmark return)

volume と market cap 取引量 (volume) と時価総額 (market cap) については 分析ではそれぞれの自然対数を用いる :lnvolume, lnmarketcap

検証の流れ 仮想通貨のリスク指標を作成 異常収益率のデータの作成 記述統計 X について単変数分析を行い調べる X が Y にどう影響を与えるのかを回帰分析を行い調べる

記述統計 β の値 variable mean t p50 z N betas 0.00 0.48 0.00 0.73 99 betam 0.00 0.48 0.00-0.51 99 betav 0.98 16.86*** 1.07 8.01*** 99 仮想通貨のリターンは小型株やマザーズの指標とは連動性が低いが bitcoin や ethereum とは連動性高い

記述統計 仮想通貨は小型株よりも高いリターンを得られている variable mean t p50 z N abscar6 2.32 9.01*** 1.92 7.48*** 99 abscar12 2.81 9.06*** 2.35 7.80*** 99 abscar18 3.14 8.58*** 2.36 7.76*** 99 abscar24 3.39 8.76*** 2.54 7.87*** 99 absbhr6 2.34 8.92*** 1.92 7.48*** 99 absbhr12 2.86 8.88*** 2.35 7.78*** 99 absbhr18 3.21 8.34*** 2.36 7.75*** 99 absbhr24 3.48 8.50*** 2.54 7.86*** 99 abscar6 小型株指数の CAR 6 か月の場合

記述統計 仮想通貨はマザーズ株よりも高いリターンを得られている variable mean t p50 z N abmcar6 2.31 8.95*** 1.90 7.46*** 99 abmcar12 2.81 8.98*** 2.40 7.79*** 99 abmcar18 3.14 8.60*** 2.24 7.77*** 99 abmcar24 3.38 8.70*** 2.49 7.85*** 99 abmbhr6 2.34 8.86*** 1.89 7.45*** 99 abmbhr12 2.86 8.79*** 2.40 7.78*** 99 abmbhr18 3.21 8.36*** 2.25 7.76*** 99 abmbhr24 3.46 8.44*** 2.47 7.82*** 99 abmcar6 mothers 指数の CAR 6 か月の場合

記述統計 仮想通貨は大きなコインよりも高いリターンを得られている variable mean t p50 z N abvcar6 1.82 7.42*** 1.46 6.93*** 97 abvcar12 2.22 7.57*** 1.53 7.29*** 97 abvcar18 2.35 7.29*** 1.72 7.21*** 97 abvcar24 2.34 7.11*** 1.79 7.14*** 97 abvbhr6 1.79 7.29*** 1.39 6.91*** 99 abvbhr12 2.21 7.35*** 1.51 7.27*** 99 abvbhr18 2.34 7.06*** 1.56 7.20*** 99 abvbhr24 2.33 6.88*** 1.72 7.12*** 99 abvcar6 ビットコイン, イーサリアムの平均を指標とした CAR 6 か月の場合

検証方法 単変数分析 回帰分析の 2 つの分析を行った

検証の流れ 仮想通貨のリスク指標を作成 異常収益率のデータの作成 記述統計 X について単変数分析を行い調べる X が Y にどう影響を与えるのかを回帰分析を行い調べる

検証方法 単変数分析はサンプルを特定のベータで 2 分割して 仮想通貨の中でベータが高いものとベータが低いものでリターンを比較した

検証結果 variable Group Obs Mean Std. Err. t abscar6 0 40 3.02 0.46 2.31** 1 59 1.84 0.28 abscar12 0 40 3.62 0.53 2.19** 1 59 2.26 0.36 abscar18 0 40 4.13 0.62 2.27** 1 59 2.47 0.43 abscar24 0 40 4.69 0.67 2.86*** 1 59 2.51 0.44

検証結果 variable Group Obs Mean Std. Err. t absbhr6 0 40 3.06 0.47 2.30** 1 59 1.86 0.29 absbhr12 0 40 3.69 0.56 2.15** 1 59 2.30 0.37 absbhr18 0 40 4.23 0.66 2.21** 1 59 2.53 0.45 absbhr24 0 40 4.82 0.71 2.80*** 1 59 2.57 0.46

検証結果 variable Group Obs Mean Std. Err. t abmcar6 0 47 2.82 0.39 1.90 1 52 1.85 0.34 abmcar12 0 47 3.75 0.49 2.96*** 1 52 1.96 0.37 abmcar18 0 47 4.32 0.61 3.19*** 1 52 2.08 0.38 abmcar24 0 47 4.75 0.64 3.54*** 1 52 2.14 0.40

検証結果 variable Group Obs Mean Std. Err. t abmbhr6 0 47 2.86 0.40 1.90 1 52 1.87 0.34 abmbhr12 0 47 3.83 0.51 2.94*** 1 52 1.98 0.38 abmbhr18 0 47 4.44 0.65 3.18*** 1 52 2.10 0.39 abmbhr24 0 47 4.90 0.68 3.51*** 1 52 2.17 0.41

検証結果 variable Group Obs Mean Std. Err. t abvcar6 0 48 1.58 0.36-0.97 1 49 2.05 0.33 abvcar12 0 48 2.26 0.47 0.13 1 49 2.19 0.36 abvcar18 0 48 2.51 0.54 0.49 1 49 2.20 0.37 abvcar24 0 48 2.45 0.55 0.34 1 49 2.23 0.37

検証結果 variable Group Obs Mean Std. Err. t abvbhr6 0 49 1.56 0.36-0.94 1 50 2.02 0.33 abvbhr12 0 49 2.26 0.48 0.17 1 50 2.16 0.36 abvbhr18 0 49 2.52 0.56 0.54 1 50 2.17 0.37 abvbhr24 0 49 2.46 0.57 0.39 1 50 2.20 0.37

結果分析 ハイリスクな (β が高い ) 仮想通貨ほどハイリターンになるという関係が成立していない むしろ ローリスク ハイリターンになっている

検証の流れ 仮想通貨のリスク指標を作成 異常収益率のデータの作成 記述統計 X について単変数分析を行い調べる X が Y にどう影響を与えるのかを回帰分析を行い調べる

検証結果 abscar6 Coef. t R2 betas -16.59-1.96 lnvolume -0.26-3.18*** 0.28 _cons 5.97 3.83 abscar6 Coef. t R2 betas -16.43-1.96 lnmarketcap -0.40-3.42*** 0.29 _cons 9.21 4.03 abscar6 Coef. t R2 betas -15.06-1.82 lnmarketcap -0.30-2.51** 0.33 lnvolume -0.19-2.18** _cons 10.2651 4.49 サンプル数 99

検証結果 absbhr6 Coef. t R2 betas -17.07-1.97 absbhr6 Coef. t R2 betas -16.91-1.97 absbhr6 Coef. t R2 betas -15.49-1.84 lnvolume -0.27-3.21*** _cons 6.11 3.83 0.28 lnmarketcap -0.41-3.44*** _cons 9.42 4.04 0.28 lnmarketcap -0.31-2.52** lnvolume -0.19-2.21** 0.33 _cons 10.51 4.50 サンプル数 99

検証結果 abmcar6 Coef. t R2 betam -7.72-0.86 abmcar6 Coef. t R2 betam -5.40-0.59 abmcar6 Coef. t R2 betam -4.20-0.47 lnvolume -0.27-3.27*** _cons 6.04 3.79 0.26 lnmarketcap -0.41-3.40*** _cons 9.29 3.94 0.27 lnmarketcap -0.31-2.48** lnvolume -0.20-2.30** 0.31 _cons 10.45 4.43 サンプル数 99

検証結果 abmbhr6 Coef. t R2 betam -7.94-0.86 abmbhr6 Coef. t R2 betam -5.56-0.60 abmbhr6 Coef. t R2 betam -4.33-0.48 lnvolume -0.28-3.30*** _cons 6.18 3.80 0.26 lnmarketcap -0.42-3.42*** _cons 9.51 3.94 0.27 lnmarketcap -0.32-2.49** lnvolume -0.21-2.33** _cons 10.71 4.44 0.31 サンプル数 99

検証結果 abvcar6 Coef. t R2 betav -0.12-0.25 abvcar6 Coef. t R2 betav 0.04 0.07 abvcar6 Coef. t R2 betav 0.04 0.08 lnvolume -0.24-2.89*** 0.19 lnmarketcap -0.42-3.45*** 0.22 lnmarketcap -0.34-2.70*** 0.25 _cons 5.30 3.17 _cons 8.82 3.82 lnvolume -0.17-1.97 _cons 9.81 4.22 サンプル数 97

検証結果 abvbhr6 Coef. t R2 betav -0.11-0.24 abvbhr6 Coef. t R2 betav 0.07 0.14 abvbhr6 Coef. t R2 betav 0.09 0.19 lnvolume -0.25-3.00*** 0.20 lnmarketcap -0.42-3.55*** 0.23 lnmarketcap -0.33-2.69*** 0.26 _cons 5.23 3.23 _cons 8.80 3.87 lnvolume -0.17-1.96 _cons 9.72 4.25 サンプル数 97

目次 背景 目的 仮説 検証 検証結果 結果分析 今後の展望

結果分析 株とは違い β はリスク尺度として機能していない 一方 株と同様に 規模 (Volume,Maeketcap) がリスク尺度として機能している

目次 背景 目的 仮説 検証 検証結果 結果分析 今後の展望

今後の展望 仮想通貨のパフォーマンスは米ドル ナスダック 金価格に強く連動しているといわれているので 各指標について検証していきたい

参考資料 先行研究 金融庁 HP 国会提出法案 ( 第 190 回国会 ) 法律 理由 (http://www.fsa.go.jp/common/diet/190/01/riyuu.pdf) bitcoin.jp(https://bitcoin.org/bitcoin.pdf) 内田交謹(2015) すらすら読めて奥までわかるコーポレートファイナンス 創成社 石野雄一(2018) ざっくりわかるファイナンス 光文社 coinmarketcap (https://coinmarketcap.com/) kabutan (https://kabutan.jp/) 榊原茂樹(1983) CAPMの再検証と企業規模効果 国民経済雑誌 第 147 巻第 5 号 88-112ページ 岡田克彦(2006) 小型株効果と企業規模- 割安株効果との新たな関係 - 証券アナリストジャーナル 第 44 巻第 7 号 97-108ページ 鄭義哲(2010) 研究開発投資と株式収益率 経営財務研究 第 25 巻第 1 号 2-15ページ

おわり 御清聴ありがとうございました