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図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22

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土木工事書類スリム化ガイドの発行にあたり 関東地方整備局では 平成 20 年度の 土木工事書類作成マニュアル 策定を契機に 工事書類の簡素化に努めています また 平成 27 年度より 工事書類の提出方法を事前協議で明確にすることで 紙媒体の提出に加えて電子データを提出する二重提出の防止に向けて取り組

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北海道型 SMA のきめ深さは, 所定の箇所数の測定値の平均で,0.9mm 以上とされている. 平成 26 年度の施工におけるきめ深さは, 約 9% 規格値以下のデータが確認されるものの,0.8mm 以下のデータは出現せず, 概ね良好な結果であると考えられる. 次に, 締固め度の状況を確認した. 北

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締固めに関する土木研究所の取組について ( 独 ) 土木研究所先端技術チーム橋本毅

盛土施工の効率化と品質管理の向上技術に関する研究 盛土工事で行われる土の締固めにおいて 効率的 効果的な施工手法及び対象となる土質に応じた最適な締固め機械の選定 施工時品質管理を行うため 実現場に近い状況での締固め実験を行い基礎データの収集 分析を実施しています. 締固め管理技術 締固め管理技術の実態調査締固め管理技術の体系化 技術評価 施工技術 ( 締固め機械 ) RI 試験 ( 密度 ) 締固め機械の特性検証 整理 現場での適用性検証 ブルドーザ 品質管理手法の検討 提案 平板載荷試験 ( 強度 ) 施工データ ( リアルタイム ) 品質管理データ ( リアルタイム ) 出来形計測 GPS 3 次元マシンコントロール / 品質管理情報収集 タイヤローラ 振動ローラ 道路土工 TS GPS を用いた施工機械走行測定システム ( 情報化施工 ) ランマ コンパクタ

盛土施工手法及び品質管理向上技術に関する研究 民間 10 社との共同研究として主に下記の事項を目的として研究を行っています. 大型締固め機械の締固め特性の検証 狭隘部に用いる小型締固め機械の締固め特性の検証 加速度応答システムの適用範囲の検証 小型締固め機械に搭載された加速度応答システムの適用性の検証 その他品質管理手法の検証 共同研究相手企業 ( 順不同 ) ( 株 ) 大林組鹿島道路 ( 株 ) 西松建設 ( 株 ) ( 株 ) 間組 ( 株 ) 不動テトラ前田建設 ( 株 ) コベルコ建機 ( 株 ) 酒井重工業 ( 株 ) 三笠産業 ( 株 ) 西尾レントオール ( 株 )

使用機械 大型機械 Pneumatic Tired Roller 11ton Vibratory Roller 11ton Bulldozer 10ton 小型機械 Vibratory plate compactor (non reversible) 70kg Rammer 60kg Vibratory plate compactor (reversible) 300kg Hand-Guided Roller 600kg

Test Field ( 土木研究所内 ) -Layer thickness : 30cm on foundation ground (2.8m) -Number of passes : Total 16 passes Foundation ground Layer thickness 締固め回数試験地盤 基礎地盤

測定項目 密度 φ100mm 100mm 100mm Core Sampling RI Gauge Soil Density Gauge 地盤剛性 土中土圧土中加速度 Soil Tester Handy FWD Plate bearing test 土圧計加速度計

これまでの実験状況 Heavy Equipment Light Equipment Machine Pneumatic Tired Roller 11ton Vibratory Roller 11ton Bulldozer 10ton Rammer 60kg Plate (non Reversible) 70kg Plate (Reversible) 300kg Hand-Guide Roller 600kg Sand w=10% w=15% w=16% (wopt) w=17% Cohesive soil w=25% (wopt) :Water seeps from the ground. It is difficult to run.

大型締固め機械の締固め特性 (Sand : w=16%) 1.80 Upper layer 0-10cm 1.80 Middle layer 10-20cm 1.75 1.75 1.70 1.70 Dry Density(g/cm3) 1.65 1.60 1.55 1.50 Dc=95% Dc=90% Dry Density(g/cm3) 1.65 1.60 1.55 1.50 1.45 1.40 PTR Bulldozer Vibratory Roller 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Number of Passes 1.45 1.40 PTR Bulldozer Vibratory Roller 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Number of Passes 1.80 Lower layer 20-30cm 1.75 1.70 Dry Density(g/cm3) 1.65 1.60 1.55 1.50 1.45 PTR Bulldozer Vibratory Roller 1.40 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Number of Passes

小型締固め機械の締固め特性 (Sand : w=16%) 1.8 Upper layer 0-10cm 1.8 Middle layer 10-20cm 1.7 1.7 Dry Density(g/cm3) 1.6 1.5 1.4 Dc=95% Dc=90% Dry Density(g/cm3) 1.6 1.5 1.4 1.3 1.2 Plate (non Reversible) Rammer Plate (Reversible) H-G Roller 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Number of Passes 1.3 1.2 Plate (non Reversible) Rammer Plate (Reversible) H-G Roller 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Number of Passes 1.8 Lower layer 20-30cm 1.7 Dry Density(g/cm3) 1.6 1.5 1.4 1.3 Plate (non Reversible) Rammer Plate (Reversible) H-G Roller 1.2 0 2 4 6 8 10 12 14 16 Number of Passes

締固め機械の適用性検証 Machine Upper layer 0-10cm Sand (w=wopt=16%) Middle layer 10-20cm Lower layer 20-30cm Number of passes Heavy Equipment Light Equipment Pneumatic Tired Roller 11ton Vibratory Roller 11ton Bulldozer 10ton Rammer 60kg Plate (non Reversible) 70kg Plate (Reversible) 300kg Hand-Guide Roller 600kg :Dc>95% :95%>Dc>90% :90%>Dc 4-6 2-4 NOT recommended 4-6 2-4 4-6 2-4

乱れ率 1w=10% 2w=15% 3w=16% 1.0 αシステム 15 CCV 0.8 0.6 10 0.4 0.2 5 0.0 0 0.0 10.0 20.0 30.0 0.0 10.0 20.0 30.0 地盤変形係数 (kn/m 2 ) 地盤変形係数 (kn/m 2 ) 110% 215% 316% αシステム高い相関性低い相関性 CCV CCV 値 11

乱れ率 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 α システム 1w=10% 2w=15% 3w=16% 15 CCV 10 5 CCV 値 0.0 1.40 1.50 1.60 1.70 1.80 乾燥密度 (g/cm 3 ) 0 1.40 1.50 1.60 1.70 1.80 乾燥密度 (g/cm 3 ) 110% 215% 316% αシステム高い相関性低い相関性 CCV 12

小型締固め機械に搭載された加速度応答システム適用性検証実験 使用機械 BOMAG BPR45/55D with ECONOMIZER 機械質量 (kg) 396 振動起振力 (kn) 45 振動振動数 (Hz) 70 締固め幅 (mm) 550 表示パネル 加速度計 + 表示パネル ( 演算モジュール ) を装備 表示パネルは10 個の黄色 LEDにて構成点灯個数で演算処理された地盤剛性を表示 ( 点灯個数が大きいほど剛性が高い ) 加速度センサ

小型締固め機械に搭載された加速度応答システム適用性検証実験 実験結果 (LED 点灯個数ー締固め度 地盤反力係数 ) 締固め度 (0~30cm 平均 )(%) 102 100 98 96 94 92 90 88 0 1 2 3 地盤剛性値 (K30 相当値 )(MN/m 3 ) 140 120 100 80 60 40 20 0 0 1 2 3 平均 LED 点灯個数 平均 LED 点灯個数 含水比 11% 含水比 15% 含水比 16% 含水比 18% 平均 LED 点灯個数 - 締固め度 含水比 11% 含水比 15% 含水比 16% 含水比 18% 平均 LED 点灯個数 - 地盤剛性 LED 点灯個数と締固め度の関係は 各含水比毎に大きく異なる LED 点灯個数と地盤剛性の関係は 含水比によらずほぼ一意的

その他品質管理手法 SDG(Soil Densuty Gauge) : Transtech System 社 ( 米 ) 対象の電気抵抗 (Electrical impedance) から, 密度 含水比を計算し表示する.

欧州調査報告 土木研究所でのこれら研究を発展させるために, 欧州 ( ドイツ ) における盛土締固め品質管理の実態調査を行いました. 以下,BASt( ドイツ連邦高速道路研究所 ) および施工現場での盛土締固め品質管理に関する調査結果を示します.

欧州調査報告 ドイツにおける盛土施工および品質管理の考え方ドイツにおける施工では,End-Result だけが重要視される. 発注者は要求品質を提案するのみであり, どのような施工方法 ( 材料 機械 手法 ) を用いるかは基本的に感知しない ( 施工業者の自由 ). 対し フランス 英国 米国などでは 厳密な Method-Specification が存在する 材料 機械 施工厚さ パス回数などすべてが仕様として決められている 品質管理は後述の M1,M2,M3 から選択して行う. 選択は発注者から指定される場合と, 施工者が独自に選定する場合とがある.

欧州調査報告 盛土 ( 路床, 路体, 基層 ) に対する品質規格および品質管理手法は ZTV E-StB 2009 に記載されている.( 高速道路のみでなく, ほぼすべての盛土に適用されている ) ZTV E-StB 2009 にて 締固めの品質基準値が決められている 日本における基準値より高い. 路床最終面は密度 ( 締固め度 ) と地盤剛性 (Ev2) の 2 つにて基準が決められている.( 粘性土の場合は空気間隙率も加わる )

欧州調査報告 ドイツにおける盛土締固め品質管理手法の実態 M1: 統計的手法この手法は, 品質管理を抜き取り試験によって行う. サンプル数, 合否判定は統計手法に基づいた方法が規定されている. M2: 面的管理手法 (CCC) 測定システムを搭載した締固め機械にて, 連続的に品質を測定し管理する手法 合否判定は統計手法に基づいた方法が規定されている. また, 本手法は測定システムの校正手法および測定手法が重要であり, 技術文書 TP BF-Stb Part E2 1994, ガイドライン Code of Practice 1993 に記載されている. M3: 施工方法をSuperviseする方法施工手法は試験施工等に基づき, 発注者, 施工者の間で文書化される ( 材料, 含水比, 機械, 層厚さ, パス回数など ). 施工者は上記の施工手法が守られたか, 日々の報告書を提出する. 品質検査は施工後にウィークポイントと予想される点を規定の個数 (M1 法より少ない ) 行う. 合否判定は統計手法に基づいた方法が規定されている.M3 手法の歴史は古く, 戦後まもなくから使用されている. 現在 M1 はほとんど採用されない, また M2 も校正が煩わしいためあまり行われない. M1,M3 手法において, 密度や地盤剛性の測定方法およびウィークポイントの発見方法は, 特に規定されていない. ただし,M3 手法において, ローラに搭載された測定システムを用いることは, 便利で安価であるため多く利用されている. その場合は M2 に示すような校正は不要となる. M3 が日本におけるプロセス管理に最も近い. ただし施工後の品質測定は必ず行う. 日本の TS/GPS~ のように施工後の品質測定を行わないということはない.

欧州調査報告 欧州標準化委員会 (CEN) による European CCC Regulation の 4th Draft が 2012/10 に策定された 近い将来に CCC は欧州規格 (EN) となる模様 つまり 本規格に準拠したシステムなどに CE マークを添付することが可能になる 逆に CE マークがないシステムは欧州市場から締め出される可能性もある さらに ISO 化されて世界標準となる可能性もある

欧州調査報告 高速道路施工現場, 高速鉄道施工現場 高速鉄道施工現場では発注者 (DB) から M2 を使用して品質管理を行うよう指示されている したがって, 加速度システムを搭載した振動ローラを用いて, 施工 品質測定を行っていた. 本現場は, 距離が長く, 均一で良好な材料が入手できるため M2 手法が有効であるとのこと.( ただし M2 手法を採用している現場はドイツでも珍しいとのこと.) 両現場とも, 施工ツールとしてICソリューションを多数利用していた.(MGやMC 等も含む.) これらのツール利用に対して, 発注者からの指示, インセンティブ, などは一切ない. ( 発注者は要求仕様を示すのみで, 施工手法 ( 機器含む ) は施工者の自由である.) 発注者が提示する要求仕様を満足するためには, これらのツールが有効であることを施工者は理解しており, ドイツでは多く利用されている. ( 一般的に3Dデータは施工者が作成している.) 今回訪問した高速道路施工現場もそうであったが, 最近では施工後の維持管理 (20 年 ~30 年 ) を付託した契約も増えてきているとのこと.