コース:基礎訓練  ユニット:④身体診察

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⑵ ⑶ ⑷ ⑸ ⑴ ⑵

2 片脚での体重支持 ( 立脚中期, 立脚終期 ) 60 3 下肢の振り出し ( 前遊脚期, 遊脚初期, 遊脚中期, 遊脚終期 ) 64 第 3 章ケーススタディ ❶ 変形性股関節症ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 1

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神経診察のチェックポイント (OSCE より高いレベルを目指す ) 岐阜大学神経内科 老年学教授下畑享良 shimohata@gmail.com 神経診察で大事なことは, 左右の比較, 安全確認, 感染予防, 不快な刺激への配慮!! 検査の説明は言葉だけでなく, 自分でもやってみせ分かりやすくする 1) 意識レベルの診察 意識障害は Japan coma scale もしくは Glasgow coma scale で行う Japan Coma Scale( 刺激に対する覚醒の度合いで分類 ) I. 覚醒している (1 桁の点数で表現 ) * 0 意識清明 * 1(I-1) 見当識は保たれているが意識清明ではない * 2(I-2) 見当識障害がある * 3(I-3) 自分の名前 生年月日が言えない II. 刺激に応じて一時的に覚醒する (2 桁の点数で表現 ) * 10(II-1) 普通の呼びかけで開眼する * 20(II-2) 大声で呼びかけたり 強く揺するなどで開眼する * 30(II-3) 痛み刺激を加えつつ 呼びかけを続けると辛うじて開眼する III. 刺激しても覚醒しない (3 桁の点数で表現 ) * 100(III-1) 痛みに対して払いのけるなどの動作をする * 200(III-2) 痛み刺激で手足を動かしたり 顔をしかめたりする * 300(III-3) 痛み刺激に対し全く反応しない R( 不穏 ) I( 糞便失禁 ) A( 自発性喪失 ) をつけて JCS200-I などと表す Restlessness, Incontinence, Apallic state 刺激は 呼びかけ 大声 体の揺さぶり 疼痛刺激の順 に行う 疼痛刺激は青あざが残らないように注意する 疼痛刺激のスマートな方法?

Glasgow Coma Scale(3 項目による評価にて意識レベルを判断 ) 記述は E 点 V 点 M 点 合計点 と表現される 正常は 15 点満点で深昏睡は 3 点 点数は小さいほど重症である 意識障害を, 上記の 3 項目を順に確認しながら診察することが大切!! 開眼機能 (Eye opening) E * 4 点 : 自発的に またはふつうの呼びかけで開眼 * 3 点 : 強く呼びかけると開眼 * 2 点 : 痛み刺激で開眼 * 1 点 : 痛み刺激でも開眼しない 言語機能 (Verbal response) V * 5 点 : 見当識が保たれている * 4 点 : 会話は成立するが見当識が混乱 * 3 点 : 発語はみられるが会話は成立しない * 2 点 : 意味のない発声 * 1 点 : 発語みられず 運動機能 (Motor response) M * 6 点 : 命令に従って四肢を動かす * 5 点 : 痛み刺激に対して手で払いのける * 4 点 : 指への痛み刺激に対して四肢を引っ込める * 3 点 : 痛み刺激に対して緩徐な屈曲運動 * 2 点 : 痛み刺激に対して緩徐な伸展運動 * 1 点 : 運動みられず まず開眼しているか, 開眼していれば言語機能 ( 見当識 ), 運動反応を確認. 閉眼していれば呼びかけ, それで開眼したら言語機能 ( 見当識 ), 運動反応を確認. 呼びかけても開眼しなければ, 強く呼びかける. それでもダメなら, 痛み刺激 ( 爪床圧迫 ) を加える.

2) 認知機能の診察 認知機能は以下のテストや改訂長谷川式知能評価スケールを行う ⑴ 見当識 : 時 ( 年月日, 曜日 ) 人 場所を尋ねる 記憶 : 1 遠隔記憶 ( 生年月日 出生地, 出身小学校 ), 2 近時記憶 ( 朝の食事 昨日の天気 ) 3 即時記憶 (3 4 桁の数字の逆唱 ) 記憶の評価は, 上記の 3 つの観点から確認することが大切! 常識 : 総理大臣の名前 テレビで話題の事件などを問う ⑵ 計算 serial sevens test: 100-7 93-7 86-7

2) 脳神経の診察 脳神経 12 種類は確実に覚える 嗅いで見る動く車の三の外, 顔耳のどに迷う副舌 ( 語呂合わせ )

⑴ 目の診察瞼裂 瞳孔径遠くを見てもらう, 左右差がないか覗き込む対光反射光は不快な刺激であるので, その旨, 伝える! 正面, 遠くを見てもらう迅速な反射を確認するための光の当て方は? 視神経 後交連で左右連絡 E-W 核 動眼神経 直接対光反射光をあてた側の瞳孔収縮 間接対光反射反対側の瞳孔収縮 視野 対座法片眼ずつ, 患者さんの手で覆ってもらう 検者も同じ側の目を閉じる ( 覆っても良い ) 検者の指は中間点, 右上 右下 左上 左下 ⑵ 眼球運動 正面視 眼球運動 斜視がないか眼位をのぞきこんで確認する顔を動かさないように伝える, 顎にも指を添える水平 垂直 極位で眼振確認 複視の有無を確認指標は患者さんから 50cm 離す ⑶ 顔面の感覚 左右 3 領域を交互に触れ, 左右差の確認をする 触覚はテッシュペーパー 痛覚は楊枝 ⑷ 顔面神経 (3 つの筋について行う!) 前頭筋額にしわ寄せをしてもらう眼輪筋ぎゅっとつむる, まつげ徴候口輪筋イー鼻唇溝, 口角の位置の確認末梢性顔面神経麻痺は額のしわ寄せができない顔面上部の筋に分布する顔面神経の核が両側性の大脳皮質支配を受けているため, 反対側の顔面神経核が顔面上部の運動を代償する

⑸ 聴力 指こすり, ないし音叉. 左右行い, 最後に左右差を確認 ⑹ 舌咽 迷走神経 ( 舌圧子とペンライトを使用する ) 軟口蓋 咽頭後壁の動きアーと声を出してもらうカーテン徴候咽頭反射 (gag reflex) 舌圧子は感染性廃棄物 (7) 副神経 両側胸鎖乳突筋, 僧帽筋

(8) 舌下神経 ; 安静時と突出時の 2 つを観察する ( 頭頸部の診察と違いを確認 ) 舌の萎縮口を開けてもらい確認舌の偏位舌を突き出してもらい確認 ( 開口して舌を観察した後, 舌を突き出してもらう!) オトガイ舌筋は, 舌を前方に突出させる. 舌下神経 麻痺では患側の舌が前に出ず患側に偏位する

3) 上肢運動機能 不随意運動 (2-4) の診察 1 Barré 徴候 ( 肢位 ) 両上肢を前方に伸ばし, 手掌を上に向け, 指をぴったりつけ伸ばす閉眼し,10 秒程度観察 ( 意義 ) 上肢の麻痺 2 安静時振戦 ( 肢位 ) 手を膝の上に置くなど ( 意義 ) 上肢の不随意運動 ( 錐体外路徴候 ) 3 姿勢時振戦 ( 肢位 )Barré 徴候と同じだが, 閉眼は不要 ( 意義 ) 上肢の不随意運動 ( 錐体外路徴候 ) 4 固定姿勢保持困難 (asterixis) Cf; 羽ばたき振戦 ( 肢位 ) 両上肢を前方に伸ばし, 手掌を下にし, 手背を背屈させる ( 意義 ) 代謝性脳症 ( 肝不全, 腎不全に伴うなど ) 4) 下肢運動機能の診察 大切なことは安全確保!! やって見せる [ 立位で ] ⑴ Romberg テスト ( 肢位 ) 足のつま先をきっちり揃えること, 閉眼の前にふらつかないことをまず確認することが大切! ( 意義 病変部位 ) 脊髄後索 ⑵ 歩行 Mann の肢位 継ぎ足歩行 (tandem gait) ( 肢位 ) ( 意義 病変部位 ) 小脳 (3) 下肢のバレー徴候 ( 肢位 ) 腹臥位にし, 膝を 45 度の確度で上げる ( 見えないので閉眼は不要 )

5) 感覚系の診察 ⑴ 上肢 下肢 触覚 痛覚 ( 上肢 ) 上腕 前腕 手 ( 下肢 ) 大腿 下腿 足 左右交互に触れる ( 触覚はテッシュペーパー 痛覚は楊枝 ) ⑵ 下肢の振動覚振動させた音叉を患者さんの手背や胸骨で体験してもらい, 徐々に弱まり, 消失することを説明. 振動を感じなくなったら はい と言ってもらう. 時計を見て時間を測る. 両側行う. 6) 小脳機能の診察 ( 口頭説明と, 手や足を使っての具体的な説明を両方する!) 必ず両側行う! ⑴ 指 鼻 指試験 ( 図 6) 検者の指先が患者さんに近すぎないようにする ( 患者さんの腕が十分伸びるようにする ). 指の位置もすこしずつ動かして変えること! 測定障害, 運動分解, 運動時振戦 ⑵ 手回内 回外試験できるだけ早くやってもらうように言う ⑶ 踵 膝試験 ( 図 7)

7) 腱反射および病的反射 正しい肢位をとること! リストを使って思い切りよくハンマーを振る ( 一度にトントンと複数回叩かない.1 回だけ叩く ) 叩く前にハンマーを見せながら, 叩くことを患者さんに伝える! 臥位での反射のほうが簡単. まずは臥位を覚える必ず両側行う!! 下顎反射 上腕二頭筋反射 ( 図 8) 上腕三頭筋反射 腕橈骨筋反射( 図 9) 膝蓋腱反射 ( 図 10) アキレス腱反射( 図 11) 順番もこの順番が普通! Hoffmann 反射 Babinski 反射 ( 図 12) ( 下線を付けた 2 つは検者は自分の指を当てて, 打鍵器でその指を叩く ) 下顎反射上腕二頭筋反射上腕三頭筋反射腕橈骨筋反射膝蓋腱反射アキレス腱反射 Hoffmann 徴候 Babinski 徴候 口を半開きにしてもらう, 自分の指を当ててその指を叩く肘を屈曲, へそのあたりに掌, 腱を指で押さえて指を叩く屈曲した肘の約 3 cm 近位部 ( 上 ) を叩く親指側, 手関節の 2~3 cm 近位部 ( 上 ) を叩く膝立て後, 膝を組んでもらう, 膝蓋腱 ( 膝蓋の下 ) を叩く 0 脚にし, 足関節を背屈した位置にロックする足の裏を楊枝でこすることを説明楊枝のとがっていない方でこする

反射の判定量的変化 ( 亢進 低下 消失 ) 質的変化 ( 筋収縮のすばやさ 大きさ ) 左右差 必ず左右を比較しながら行う! 亢進反射弓より上位中枢の抑制系の障害 ( 錐体路障害 ) 減弱 消失 反射弓のなかで下位運動ニューロン もしくは筋の障害 深部反射の記録法 消失 (-) 軽度低下 (±) 正常 (+) やや亢進 (1.5+) 亢進 (++) ベッドサイドでは, 必ず左右を比較しながら行なうことが大切! 右上腕二頭筋反射 左上腕二頭筋反射 右上腕三頭筋反射 左上腕三頭筋反射 右上腕二頭筋反射 右上腕三頭筋反射 左上腕二頭筋反射 左上腕三頭筋反射

8) 四肢の筋緊張 ( 筋トーヌス ) の診察 ⑴ 力を抜いてもらったあと 肘関節 ( 手首 膝関節 ) を他動的に動かす 適切なスピードで行う rigidity( 筋強剛 ) 鉛管様, 歯車様 錐体外路徴候 spasticity( 痙性 ) ジャックナイフ現象 錐体路徴候 9) 髄膜刺激症状の診察 ⑴ 項部硬直 ( 図 13) 枕をはずす. 頭を触り, 回すこと, 自分では動かさないことを伝える. まず左右へ rotate, つぎに頚部前屈 ⑵ ケルニッヒ徴候 ( 図 14) 股関節を曲げ 膝関節を押さえながら下腿を伸ばす 真直ぐ伸ばせれば正常

10) 上下肢の徒手筋力検査 以下のように力を入れてもらい, 検者はそれに抵抗を加える. 評価は Manual Muscle Test (MMT) にて 6 段階評価する 5 (normal) 4 (good) 3 (fair) 2 (poor) 1 (trace) 0 (zero) 最大の抵抗と重力に抗し 運動域全体にわたって動かせるある程度の抵抗と重力に抗し 運動域全体にわたって動かせる抵抗を加えなければ重力に抗して 運動域全体にわたって動かせる重力に抗さなければ運動域全体にわたって動かせる筋の収縮がかすかに認められるだけで 関節運動は起こらない筋の収縮も認められない 三角筋上腕二頭筋上腕三頭筋手根伸筋群手根屈筋群 両上肢を 90 度まで側方挙上してもらう力こぶを作ってもらう腕を伸ばしてもらう手背を上に向けて手関節を背屈してもらう手関節を掌屈してもらう

腸腰筋大腿四頭筋大腿屈筋群前脛骨筋 大腿部が腹部につくように股関節を屈曲してもらう膝関節をピーンと伸展してもらう膝関節を最大屈曲してもらう足関節を背屈してもらう 最後に 神経所見を取れるかどうかは神経系の医者じゃなくても必須 救急患者を診るとき とくに意識レベルの低下した患者を診るときに 神経所見をとれないことは医師として致命的 各神経所見が意味することをよく理解することが大切 参考図書 ベッドサイドの神経の診かた 改訂 18 版南山堂 2016