バイオ燃料

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第 3 章隠岐の島町のエネルギー需要構造 1 エネルギーの消費量の状況 ここでは 隠岐の島町におけるエネルギー消費量を調査します なお 算出方法は資料編第 5 章に詳しく述べます (1) 調査対象 町内のエネルギー消費量は 電気 ガス 燃料油 ( ガソリン 軽油 灯油 重油 ) 新エ ネルギー (

Microsoft Word - ○茨城県バイオマス活用推進計画

B.2 モニタリング実績 (1) 活動量 ( 燃料消費量 生成熱量 生産量等 ) 記号 モニタリング項目 定義 単位 分類 1 モニタリング方法 概要 頻度 実績値 モニタリング実績 計測対象期間 ( 年月日 ~ 年月日 ) 備考 F PJ,biosolid プロジェクト実施後のバイオマス固形燃料使

バイオマスタウン構想

バイオマスタウン構想

資料4 国土交通省資料

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資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

バイオマス比率をめぐる現状 課題と対応の方向性 1 FIT 認定を受けたバイオマス発電設備については 毎の総売電量のうち そのにおける各区分のバイオマス燃料の投入比率 ( バイオマス比率 ) を乗じた分が FIT による売電量となっている 現状 各区分のバイオマス比率については FIT 入札の落札案

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福井県建設リサイクルガイドライン 第 1. 目的資源の有効な利用の確保および建設副産物の適正な処理を図るためには 建設資材の開発 製造から土木構造物や建築物等の設計 建設資材の選択 分別解体等を含む建設工事の施工 建設廃棄物の廃棄等に至る各段階において 建設副産物の排出の抑制 建設資材の再使用および

番号文書項目現行改定案 ( 仮 ) 1 モニタリン 別表 : 各種係 グ 算定規程 ( 排出削 数 ( 単位発熱量 排出係数 年度 排出係数 (kg-co2/kwh) 全電源 限界電源 平成 21 年度 年度 排出係数 (kg-co2/kwh) 全電源 限界電源 平成 21 年度 -

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はじめに

Microsoft Word - 阿蘇市バイオマスタウン構想020210aso.doc

プラ協マテリアル2017.indd

参考資料2 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況 2016年

第 1 部森林及び林業の動向 森林 林業の再生に向けた新たな取組 東日本大震災 で森林 林業 木材産業に甚大な被害 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律 の成立 生物多様性に関する新たな世界目標 ルールの採択 国際森林年 林業 木材産業関係者が天皇杯等を受賞 木材の需要拡大の背景 ( )

1

参考資料3(第1回検討会資料3)

参考 内部評価結果調書 ( 施策評価 4) 施策名 新しいしいエネルギーエネルギーの導入導入と活用 担当部局 農林水産環境部 担当部局長の氏名 緒方和之 PLAN 総合計画 ( 前期基本計画 ) 基本方針 ( 政策 ) 計画項目 ( 施策 ) Ⅱ 環境循環都市 2 新しいエネルギーの導入と活用 施策

2

家庭生ごみ 堆肥化 飼料化 バイオプラスチック化 水素化 炭化 固形燃料化 流体燃料化 ( メタン エタノール ) 3 廃食用油廃食用飼料化 BDF 化 4 木質系 5 汚泥系 製材廃材 建設廃材 剪定枝 堆肥化 木質材料化 堆肥化 木質材料化 堆肥化 飼料化 ボイラー発電 ( 薪 チップ ペレット

各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

資料2 食品廃棄物系バイオマスのエネルギー利用システムについて

西部ガスが供給するガスの二酸化炭素排出係数および使用量の原油換算方法について



株式会社日清製粉グループ本社 第158期中間事業報告書

Microsoft PowerPoint - 資料4-2_131216現状分析

別添 4 レファレンスアプローチと部門別アプローチの比較とエネルギー収支 A4.2. CO 2 排出量の差異について 1990~2012 年度における CO 2 排出量の差異の変動幅は -1.92%(2002 年度 )~1.96%(2008 年度 ) となっている なお エネルギーとして利用された廃

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資料2 再生利用対象製品の追加について


PowerPoint プレゼンテーション

H28秋_24地方税財源

2357

PowerPoint プレゼンテーション

1 平成 22 年度の取組み結果 平成 22 年度の取り組み結果は 下記のとおりです 温室効果ガスの総排出量 平成 22 年度 温室効果ガス総排出量 (t-co2) 26,876 27, % 具体的取り組み 平成 22 年度 電気使用量 (kwh) 37,334,706 38,665,4

表紙01

スライド 1

畜産環境情報 < 第 63 号 > 1. 畜産の汚水から窒素を除去するということはどういうことか 2. 家畜排せつ物のエネルギー高度利用 南国興産を例に 3. 岡山県の畜産と畜産環境対策 4. 兵庫県の畜産と畜産環境対策について

資料2-1 環境省説明資料

PowerPoint プレゼンテーション

資料2 紙類の判断の基準等の設定に係る検討経緯について

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資料 4 平成 26 年報告書に提言された取組のうち 回収率目標達成アクションプラン以外の取組状況について 平成 29 年 12 月 4 日 経 済 産 業 省 環 境 省

京都市立看護短期大学の四年制化に関する考え方 21 3

センタリング

スマートグリッドと電気自動車

トピックス

お知らせ

プロジェクト概要 ホーチミン市の卸売市場で発生する有機廃棄物を分別回収し 市場内に設置するメタン発酵システムで嫌気処理を行なう また 回収したバイオガスを利用してコジェネレーション設備で発電および熱回収を行ない市場内に供給する さらに メタン発酵後の残さから堆肥メタン発酵後の残さから堆肥 液肥を生産

佐賀市バイオマスバイオマス産業都市構想 平成 26 年 7 月佐賀市

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様式 2 作成年度 平成 28 年度 森林整備加速化 林業再生基金変更事業計画書 区分 : 強い林業 木材産業構築緊急対策 区分 : 林業成長産業化総合対策 福井県

5. 再生可能エネルギーの導入による低炭素化効果の精査 年における再生可能エネルギーの導入推計量 年における再生可能エネルギー導入推計量の考え方と総括 (1) 2050 年における導入推計量の試算方針 本検討では再生可能エネルギーの種別それぞれについて 205

第16回税制調査会 別添資料1(税務手続の電子化に向けた具体的取組(国税))

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政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

1 プロジェクト実施者の情報 1.1 プロジェクト実施者 ( 複数のプロジェクト実施者がいる場合は代表実施者 ) ( フリガナ ) エンジニアウッドミヤザキジギョウ実施者名キョウドウクミアイエンジニアウッド宮崎事業協同組合住所 宮崎県都城市吉尾町 プロジェクト代

再エネカタログ indb

UIプロジェクトX

npg2018JP_1011

0 事前準備 公共施設等の更新費用比較分析表作成フォーマット の作成に当たっては 地方公共団体の財政分析等に関する調査研究会報告書 公共施設及びインフラ資産の更新に係る費用を簡便に推計する方法に関する調査研究 における更新費用試算ソフト ( 以下 試算ソフト という ) を用います 試算ソフトは今回

メタン発酵の基礎知識 糸状性 Methanosaeta 連球状 Methanosarcina 5

渡良瀬遊水地のヨシ等利活用再生可能エネルギー導入計画 概要版 本業務は 渡良瀬遊水地のヨシをはじめ市内で排出される各種バイオマスを活用することにより い かなるエネルギー利用が可能になるのか その方向性と具体的な燃焼設備導入のモデルケースを想定す るとともに これによる地域活性化の可能性を検討した


平成 21 年度資源エネルギー関連概算要求について 21 年度概算要求の考え方 1. 資源 エネルギー政策の重要性の加速度的高まり 2. 歳出 歳入一体改革の推進 予算の効率化と重点化の徹底 エネルギー安全保障の強化 資源の安定供給確保 低炭素社会の実現 Cool Earth -1-

表紙1_4

4 木質バイオマス発電設備 (2 万 kw 未満 木質バイオマス燃料の年間利用率 80% 以上と見込まれるもの ) < 下記要件のいずれかを満たすもの > 年間稼働率 80% 以上と見込まれるもの kw あたりの資本費一定以下 2,000kW 未満 62 万円 /kw 以下 2,000kW 以上 2

3 流動比率 (%) 流動資産流動負債 短期的な債務に対する支払能力を表す指標である 平成 26 年度からは 会計制度の見直しに伴い 流動負債に 1 年以内に償還される企業債や賞与引当金等が計上されることとなったため それ以前と比べ 比率は下がっている 分析にあたっての一般的な考え方 当該指標は 1

北杜市新エネルギービジョン

4 チップ化試験結果チップ化試験の結果から販売に向けた 次の 2 つのポイントが明らかになりました 1 現場の数量調査と利用方法が違うため端材と末木枝条は分別した方が良い 2 端材と末木枝条の搬出のために 作業路を修理することはできないので 搬出しやすい箇所に まとめておくことが重要である この結果

東洋インキグループの環境データ(2011〜2017年)

事業者におけるエネルギー管理者の位置づけ 特定事業者 エネルギー管理統括者 [ 事業者全体としての取組 ] 経営的視点を踏まえた取組 中長期計画作成の取りまとめ 現場管理に係わる企画立案 実務の実施 ( マニュアルなどの作成 ) 事業者の代表者 補佐 条件 : 法律上 事業の実態を統括管理する者 を

平成 27 年度 環境にやさしい企業行動調査 結果のまとめ 調査期間 平成 28 年 10 月 28 日 ( 金 )~ 平成 28 年 12 月 28 日 ( 水 ) 調査対象及び回収状況 : 調査対象 回収数 回収率 上場企業 1, % 非上場企業 3,170 1,364 4

200kW 未満 272 万円 /kw 以下 200kW 以上 1,000kW 未満 109 万円 /kw 以下 1,000kW 以上 3 万 kw 未満 39 万円 /kw 以下 4 木質バイオマス発電設備 (2 万 kw 未満 木質バイオマス燃料の年間利用率 80% 以上と見込まれるもの ) <

はじめに.indd

資料 3 1 ごみ減量化についての課題分析 1) 原因の抽出 課題 : どうして 家庭ごみの排出量が減らないのか? ごみが 減らな い原因 1 使い捨て製品やすぐにごみになるものが身の回りに多い 2ごみを減らしたり リサイクルについての情報が少ない 3 分別収集しているごみの品目が少なく 資源化が十

(2) 技術開発計画 1 実施体制 環境省 明和工業株式会社 ( 共同実施者 ) 国立大学法人東京工業大学 (2) ガス利用システムの技術開発エンジン発電機の試験運転における稼働状況の確認 評価 (3) 軽質タール利用技術開発エンジン発電機を用いた燃焼試験 (4) トータルシステムの技術開発物質 熱

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24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

イノベーションの担い手の活動状況07

Microsoft Word 修正竹田市バイオマスタウン構想書.doc

バイオマスエネルギー地域自立システムの       導入要件・技術指針

Qfuel, ベースラインエネルギー使用量 GJ/ 年 Qheat, 事業実施後使用熱量 GJ/ 年 事業実施前のボイラーのエネルギー消費効率 4 % Fheat, ΔTheat, 事業実施後の設備で加熱された温水の使用量又は熱媒油の流量事業実施後の設備で加熱された温水又は熱媒油の熱利用前後の温度差

ツールへのデータ入力前にすべきこと 一般廃棄物処理に係るフロー図を作成 < 収集 : 直営 > < 直接搬入 > 粗大ごみ **t <A 破砕施設 : 直営 > <D 最終処分場 > 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 粗大ごみ **t 燃やすごみ **t アルミ缶 **t スチール缶 **t びん

バイオテクノロジーを利用した省エネ・資源循環技術


地球温暖化対策のための税の効果について 1. 平成 20 年 11 月中央環境審議会グリーン税制専門委員会 環境税等のグリーン税制に係るこれまでの議論の整理 より 税収を温暖化対策の費用に充てる 又は温暖化対策に係る減税に活用する場合 CO 2 削減に関し大きな効果が見込める ( 前略 ) 環境利用

(2) サービス指標の目標値に対する達成度の評価 共通サービス指標 稼働率稼働率については KSKは目標値 99.9% に対して実績値 % e-tax は目標値 99.5% に対して実績値 99.9% KSKのオープンは目標値 99.9% に対して実績値 99.9% となっており それぞ

第 1. 基本的事項 1. 都道府県の森林整備及び林業 木材産業の現状と課題 1 森林整備の現状と課題本県の人工林面積の主な樹種別の構成割合は スギ 71% アテ 12% マツ 9% である 齢級構成は 10~11 齢級をピークとした偏った構成となっており 保育や間伐を必要とする 9 齢級以下のもの

様式第 1 号 ( 第 3 条 第 5 条関係 ) 地球温暖化対策計画 作成 報告書 ( 義務 ) ( 宛先 ) 埼玉県知事 提出者 代表取締役社長 個人事業者にあっては 住所及び氏名 ( 自署又は記名押印 ) 平成 30 年 7 月 20 日 北海道札幌市白石区菊水 6 条 3 丁目 1-26 株

4. 事業化プロジェクト 4.1 基本方針 これまで築いてきた木質バイオマスによる地域熱供給システムを一層高度化し 安心 安全で 低炭素化社会にふさわしいモデル都市を実現します 未利用となっている圃場残渣や食品加工残渣 家畜排泄物等を 本町の特産品であるアスパラガスやにらの畑に良質な堆肥として循環利

様式第 1 別紙 1 所在地は郵便番号から記載 ( 以下同様 ) 様式第 1 交付申請書の代表者の職 氏名と一致 代表事業者 ( 設備保有者 目標保有者 ) 1 法人 事業実施責任者 経理責任者 代表事業者の事務連絡先 2 整備計画書 法人名 リース株式会社 法人所在地 110- 東京都千代田区 主

第45回雇用WG 資料

Transcription:

別添 1 熱利用エコ燃料の導入量の目安の考え方 (1) 短期的な導入量 2010 年度の導入量目標は 京都議定書目標達成計画により定められているので ここでは 各バイオマスのエコ燃料への変換可能量を試算した これらのエコ燃料変換可能量の数字から 目標達成に必要となる熱利用比率を算定した なお エコ燃料変換可能量は 各バイオマスを既存の技術を用いてすべて熱利用した場合を仮定した数字であり 実際にはバイオマスの性状に応じて熱利用以外のマテリアル利用も行われていることから これはエコ燃料への変換を進めるべき量を表すものではない点に留意が必要である 1 家畜ふん尿 含水量の多いウェット系バイオマスとして メタン発酵するものとして試算した エコ燃料変換可能量 =8,900[ 万 t] (1-0.83 *1 ) 300[Nm 3 /dry-t] *2 0.6 *3 35.6[MJ/Nm 3 *4 ] 250 万原油換算 kl *1 家畜ふん尿の含水率を 83% に設定 ( 出所 : バイオマス情報ヘッドクォーター資料 ) *2 固形物乾量当たりの発生量 250~350[Nm 3 /dry-t] より設定 ( 出所 : バイオガスシステムの現状と課題 ( 社 ) 日本有機資源協会 2003 年 11 月 ) 2 食品廃棄物 ウェット系バイオマスとして メタン発酵するものとして試算した エコ燃料変換可能量 =2,200[ 万 t] (1-0.9 *1 ) 550[Nm 3 /dry-t] *2 0.6 *3 35.6[MJ/Nm 3 ] *4 70 万原油換算 kl *1 食品廃棄物の含水率を 90% に設定 ( 出所 : バイオマス情報ヘッドクォーター資料 ) *2 固形物乾量当たりの発生量 500~600[Nm 3 /dry-t] より設定 ( 出所 : バイオガスシステムの現状と課題 ( 社 ) 日本有機資源協会 2003 年 11 月 ) 2-64

3 紙現状で有効利用されている分 ( 約 2,000 万 t) については分別収集されており含水率が低いことから ドライ系バイオマスとして直接燃焼するものとして試算した 非有効利用分 ( 約 1,600 万 t) については一般廃棄物として混合されており含水率が高いことから ウェット系バイオマスとしてメタンガスを回収するものとして試算した 直接燃焼分 =2,000[ 万 t] (1-0.1 * 1 ) 16.0[MJ/kg-dry] * 2 740 万原油換算 kl *1 含水率を 10% と想定 *2 固形物乾量当たりの低位発熱量を 3,820[kcal/kg-dry] と想定 メタン発酵分エコ燃料変換可能量 =1,600[ 万 t] (1-0.1 * 1 ) 550[Nm 3 /dry-t] *2 0.6 *3 35.6[MJ/Nm 3 ] *44 440 万原油換算 kl *1 含水率を 10% と想定 *2 固形物乾量当たりの発生量 550[Nm 3 /dry-t] に設定 ( 湿潤量当たりバイオガス発生量 440[Nm 3 /dry-t]( 出所 : 京都市調べ ) より含水率 20% と想定して算出 ) 4 下水汚泥 ウェット系バイオマスとして メタン発酵するものとして試算した エコ燃料変換可能量 =7,500[ 万 t] (1-0.97 *1 ) 350[Nm 3 /dry-t] *2 0.6 *3 35.6[MJ/Nm 3 ] *4 40 万原油換算 kl *1 下水汚泥の含水率を 97% に設定 ( 出所 : 国土交通省調べ ) *2 固形物乾量当たりの発生量 300~400[Nm 3 /dry-t] より設定 ( 出所 : バイオガスシステムの現状と課題 ( 社 ) 日本有機資源協会 2003 年 11 月 ) 2-65

5 製材工場等残材 含水量の少ないドライ系バイオマスとして 直接燃焼するものとして試算した =500[ 万 t] (1-0.15 * 1 ) 17.9[MJ/kg-dry] * 2 200 万原油換算 kl *2 低位発熱量 4,270[kcal/kg-dry] と想定 6 建設発生木材 ドライ系バイオマスとして 直接燃焼するものとして試算した =460[ 万 t] (1-0.15 * 1 ) 18.4[MJ/kg-dry] * 2 190 万原油換算 kl *2 低位発熱量 4,400[kcal/kg-dry] と想定 7 林地残材 ドライ系バイオマスとして 直接燃焼するものとして試算した =370[ 万 t] (1-0.15 * 1 ) 17.9 [MJ/kg-dry] * 2 150 万原油換算 kl *2 低位発熱量 4,270[kcal/kg-dry] と想定 8 農作物非食用部 ドライ系バイオマスとして 直接燃焼するものとして試算した =1,300[ 万 t] (1-0.15 * 1 ) 13.6 [MJ/kg-dry] * 2 390 万原油換算 kl *2 低位発熱量 3,250[kcal/kg-dry] と想定 2-66

(2) 中長期的な導入量 廃棄物系バイオマスと未利用バイオマスについて それぞれ以下の条件に基づき 試算を行った 廃棄物系バイオマス バイオマス発生量に対する利用率を 100% 利用分中に占める熱利用の比率を 50% とし 高度利用等によるエネルギー変換率を 80% とした エコ燃料変換量 = 賦存量 [ 万原油換算 kl] 利用率 [%] 熱利用比率 [%] 変換率 [%] = 賦存量 [ 万原油換算 kl] 100% 50% 80% 未利用バイオマス バイオマス発生量に対する利用率を 50% 利用分中に占める熱利用の比率を 80% とし 高度利用等によるエネルギー変換率を 80% とした エコ燃料変換量 = 賦存量 [ 万原油換算 kl] 利用率 [%] 熱利用比率 [%] 変換率 [%] = 賦存量 [ 万原油換算 kl] 50% 80% 80% 試算条件及び結果の一覧を表 2-12 に示す 表 2-12 中長期的な導入量の目安 ( 参考値 ) の一覧 ( 詳細 ) ( 単位 : 原油換算万 kl) 賦存量 バイオマス熱利用エコ燃料変換率利用率比率変換量 廃棄物系 家畜ふん尿 約 600 約 240 バイオマス 食品廃棄物 約 100 約 40 紙 約 1,400 約 560 下水汚泥 約 100 100% 50% 80% 約 40 製材工場等残材 約 230 約 90 建設発生木材 約 210 約 80 小計 約 2,640 - - - 約 1,050 未利用林地残材約 170 約 50 50% 80% 80% バイオマス農作物非食用部約 490 約 160 小計 約 660 - - - 約 210 合計 約 3,300 - - - 約 1,260 四捨五入により 合計欄の数値と内訳の計が一致しない場合がある 2-67

おわりに 本報告書では地球温暖化対策と循環型の資源 エネルギーの有効利用の観点から熱利用エコ燃料に係る内外の取組状況を評価した上で 普及拡大に向けた論点の整理を行い これらを踏まえて 現時点で最善と考えられる普及拡大シナリオについて取りまとめた 検討にあたっては 先行して取りまとめた輸送用エコ燃料と同様に 現在利用できる最新の知見 情報を収集し これらを踏まえたものとしている しかながら 輸送用エコ燃料と比較すると 取組の事例は着実に増えつつあるものの 技術的な検討や 本格的な熱利用に向けての技術開発 実証がまだ十分進んでいない面もあるため 今回取りまとめた普及目標や普及シナリオとその効果についても 必ずしも十分な精度や具体性を有していないところがある この分野における取組は 今後急速に進んでいくものと予想され 関連する技術開発や実証等の取組も大きく進展するものと見込まれ その潜在的なポテンシャルは大きく 将来温暖化対策として重要な役割を担いうるものと期待される したがって 今回取りまとめた普及拡大シナリオを踏まえて 今後の取組を具体化していくことが重要であるが それが進展してより具体性を持った検討が行える段階となった際には 改めて評価を行い より効果的な普及拡大シナリオへと改善していくことが必要である そのため 今後も絶えず内外の最新の知見 情報の収集に努め 温暖化対策と資源 エネルギーの有効利用に資する着実な目標達成に向けて的確な施策を展開しつつ 適宜これを評価し 必要な検討を継続するものとする