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第 7 回岐阜大学教職大学院 開発実践報告会 発表題目一覧 2016( 平成 28) 年 1 月 30 日 ( 土 ) 開会行事 (8:45~9:00) 報告 Ⅰ: ストレートマスター (9:00~1) 氏名種別実習校コース題目時間 1 今村優希 SM 実習 : 岐阜県立大垣北高

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副学長 教学担当 中村 久美 新しい大学づくりに向けた教育の展開 巻頭言 2012年6月に文部科学省が公表した 大学改革実行プラン は 激動の社会における大学機能の再構築を掲げています 教学に関し ては ①学生の主体的な学びの創出や学修時間の拡大化をはじめと する大学教育の質的転換 ②グローバル化に

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筑波大学の使命 筑波大学は その建学の理念に 変動する現代社会に不断に対応しつつ 国際性豊かにして かつ 多様性と柔軟性とを持った新しい教育 研究の機能及び運営の組織を開発 し 更に これらの諸活動を実施する責任ある管理体制を確立する と掲げ 我が国における大学改革の先導的役割を果たす 研究力開学以

TSRマネジメントレポート2014表紙

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5. 政治経済学部 ( 政治行政学科 経済経営学科 ) (1) 学部学科の特色政治経済学部は 政治 経済の各分野を広く俯瞰し 各分野における豊かな専門的知識 理論に裏打ちされた実学的 実践的視点を育成する ことを教育の目標としており 政治 経済の各分野を広く見渡す視点 そして 実践につながる知識理論


SFE -GC/MS SFE-GC/MS -LC/MS/MS 2 LC/MS/MS GC/MS SFE-GC/MS SFE-GC/MS / -LC/MS/MS Dr.Ehrenstorfer GmbH sigma-aldrich

Microsoft Word - 医療学科AP(0613修正マスタ).docx

メディアデザイン学科ディプロマ ポリシー メディアデザイン学科は 科学的市民 の育成という教育理念のもとに以下の資質や能力を身につけ 所定の授業 科目を履修して卒業に必要な単位を修得した学生に 学士 ( 工学 ) の学位を授与します 1. コミュニケーション力論理的な思考力 記述力 発表と議論の能力

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看護学部教育課程概念図 大学の基本理念 人間重視を根幹とした人材の育成 地域社会への積極的な貢献 大学の教育目標 学術研究の高度化等に対応した職業人の育成 まちづくり全体により大きな価値を生みだす 知と創造の拠点 教育目標 育成する人材像 的確な実践力を有する人材の育成 人間性を尊重した対人関係形成

阿見町の教育(平成29年度).indb

Microsoft Word (下線あり)新旧対象(大学評価基準)(31年度実施分)

計画の今後の方向性

住環境テ サ イン学科 建築環境工学住居 建築デザイン 准教授または講師教授または准教授 住環境設備 住環境工学 環境工学演習 環境計画演習ほか住居計画 住環境デザイン概論 設計演習ほか 博士 ( または Ph.D) の学位を有する方 もしくは取得を目指して研究を進めている方 博士 ( または Ph



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保健科学研究_第3号

, 地域包括支援センターの組織と人材 2. 1 福祉専門職の歴史と特性

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知識の創造を目指した多分野連携によるフォーラム型授業の提案

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2 年次 以降 : 授業開始は 2 週目 ~ 平成 30 年度看護学専攻 ( 研究者育成コース ) 時間割 10:30-12:00 特別研究特別研究特別研究 特別研究特別研究特別研究特別研究 特別研究特別研究 特別研究 特別研究については 担当教員と相談の上決定する 修士課程 ( 医科学獣医科学専攻

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2019 年度 コース履修の手引 教職コース 司書教諭コース 学芸員コース

自己点検・評価表

事業者名称 ( 事業者番号 ): 地域密着型特別養護老人ホームきいと ( ) 提供サービス名 : 地域密着型介護老人福祉施設 TEL 評価年月日 :H30 年 3 月 7 日 評価結果整理表 共通項目 Ⅰ 福祉サービスの基本方針と組織 1 理念 基本方針

選択評価事項C 水準判定のガイドライン(案)

自動車工学科ディプロマ ポリシー 自動車工学科は 科学的市民 の育成という教育理念のもとに以下の資質や能力を身につけ 所定の授業科目を履 修して卒業に必要な単位を修得した学生に 短期大学士 ( 自動車工学 ) の学位を授与します 1. コミュニケーション力論理的な思考力 記述力 発表と議論の能力を有

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Microsoft Word - 平成27年度 自己評価委員会報告書

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平成 25 年度教育課程普通科 教科科目 標準単位数 1 年 平成 25 年入学生 2 年 3 年 文系生物理系創造文化系 文系生物理系創造文化系 平成 24 年入学生 平成 23 年入学生 1 年 2 年 3 年 1 年 2 年 3 年 国語 国語表現 Ⅰ 2 E 2 E 2 E 2 E 2 国語

ディプロマ ポリシー カリキュラム ポリシー 経営学部 経営学科 経営学部経営学科では 厳格な成績評価にもとづいて履修規程に定められた科目区分ごとの卒業必要単位数およびコース別の履修要件等をすべて満たしたうえで 総計 1 単位以上を修得し さらに経営 流通 マーケティング 情報システム 国際経営など

イ養護教諭二種免許状 養護教諭一種免許状 養護教諭二種免許状を有する者が 養護教諭一種免許状の授与を受けようと する場合は 次の表に定めるところにより 在職年数を満たし 単位を修得し なければなりません ( 別表第 6) 養護教諭二種免許状を有する者 1 のアは 保健師助産師看護師法第 7 条に規定

福祉科の指導法 単位数履修方法配当年次 4 R 2 年以上 科目コード EC3704 担当教員佐藤暢芳 ( 上 ) 赤塚俊治 ( 下 ) 2017 年 11 月 20 日までに履修登録し,2019 年 3 月までに単位修得してください 2014 年度までの入学者が履修登録可能です 科目の内容 福祉科

ライフプランニング学科ライフデザインコース 学科 専攻名ミッション ( 教育目標 ) 到達目標到達目標に対応する授業科目 年 年 3 年授業科目春春春春組織のミッション到達目標 ( 綱 ) 到達目標 ( 細 ) 科目区分 科目区分 科目区分 3 家庭を経営する専門的知識と能力を身につけている に関す

様式 4 2 第2章 㸺 ᴗᑐ ᆅ య ഛィ 㸼 య ഛ᪉㔪 ィ ᆅ ࠊᅄ᪉ ᐊ ᕷ㐨 ᅖ ࡍ ࡀࠊ Ᏻ ᛶ 㓄 ࡋࠊᖜဨ ᗈ ༡ ཬ す 㐨 ࢡࢭࢫ㐨 ࡋ ᙜ タ Ẹ㛫 タࡀ㐃ᦠࡋࠊᗈሙ ࡋࡓ 㛤ദ ࠊከୡ௦ ὶ ฟࡋ ࡍࠋ ᅗ㸸 ᡂண ἣ ఫᏯᆅ 㓄 ࡋࡓ㓄 ィ ᾭᏛ ࢭ ࢱ ࠊ ᆅ 㒊 ᕝ ᆅ

教育目的 教育目標について (1) 多くの短期大学が複数の学科等を設置しています その場合 それぞれの学科等では建学の精神や教育理念から導き出された より具体的な教育目的や教育目標を掲げているものと思います ( 例えば 設置認可の際に 設置の趣旨 等で示されたもの等 ) ここでは全学的に示された教育

や保育 教育の実践が学べるように 教育実践研究 Ⅰ Ⅱ 保育実践研究 Ⅰ Ⅱ を演習として配置している 子どもの健康研究領域では 子どもの健康領域に関する研究を主とする医療系科目およ び心理学を配置している 講義として 子どもの心や身体の領域の関する科目には 小児医学特論 Ⅱ 子どもの心身医療特論

13-10月267号.indd

Taro-14工業.jtd

1.(1) 名古屋美容専門学校教育理念 美容に必要な基礎教育と専門的実践教育を行い 豊かな知性と誠実な心を持ち 社会に貢献できる人材を育成する (2) 名古屋美容専門学校学則 第 1 章総 則 ( 目的 ) 第 3 条本校は 教育基本法の精神に則り 学校教育法に従い 美容に必要な基礎教育と専門的実践


トルコギキョウ 3,4 月出荷作型における発蕾期以降の温度および電照管理方法が開花, 切り花形質に及ぼす影響 83 Effects of Long-Day Treatment and Temperature Control after

3 4

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

医学教育別冊 医学教育白書 2006年版('02~'06)

PowerPoint プレゼンテーション

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Microsoft Word - 3

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教育者としてのラダー レベルレベル 1A レベル 1B レベル 2 レベル 3A レベル 3B 役割 責任 授業 : 単発試行 補佐実習 : 継続的指導下 授業 : 単元責任実習 : 頻回指導下 授業 : 科目責任実習 : 時々指導下 自立 授業 : 複数科目責任実習 : 自立 指導 授業 : カリ

Microsoft Word - 123 26 第2章 単位と卒業要件 docx

認知症医療従事者等向け研修事業要領

日タイ修好130周年記念特別展「タイ~仏の国の輝き~」プレスリリース

Microsoft Word 第2報2020年度以降の大学入学者選抜‐山梨大


履修モデル 1 短期大学士 ( ) 二種免許状 保育士 認定ベビーシッター の区分 資格 単位数保育士 資格必要単位数 保育士 認定ベビーシッター 卒修業科選目択必 個々の学生の得意な分野を伸ばし 魅力のある保育者を育てる 子どもの保健 Ⅰ 1 必修 必修 4 保育原理 1 必修 必修 2 児童家庭

卒業認定 学位授与の方針 ( ディプロマ ポリシー ) と学習評価の観点のマトリクス表 学修評価の観点 : 特に重点を置いている 〇 : 重点を置いている 知識 理解 技能 思考力 判断力 表現力 関心 意欲 態度 主体性 多様性 協働性 卒業認定 学位授与の方針 DP1 建学の理念を実践する力 D

l. 職業以外の幅広い知識 教養を身につけたいから m. 転職したいから n. 国際的な研究をしたかったから o. その他 ( 具体的に : ) 6.( 修士課程の学生への設問 ) 修士課程進学を決めた時期はいつですか a. 大学入学前 b. 学部 1 年 c. 学部 2 年 d. 学部 3 年 e

01 【北海道】

3 年生からは航海と機関の各コースに分かれた専門授業が多くなり 将来の進路に直結した内容を学修する 5 年生の卒業研究では課題や問題に対して自ら解決し他に伝える表現力などを学ぶ 大型練習船実習は4 年後期 5ヶ月 6 年前期 ( 社船実習も有る ) で行なわれ 船員に必要な実践力を身につける 3.

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3 高齢者 介護保険を取り巻く現状 1 人口 高齢化率本市は高齢化率が 45% を超えており 本計画の最終年度である 2020( 平成 32) 年度には 高齢化率 48.0% 2025( 平成 37) 年度には高齢化率 49.7% まで増加することが推計されます また 2018( 平成 30) 年以

Microsoft Word - 2-1先端DPCPAP-0131.docx

Microsoft PowerPoint 榔本è−³äººè³⁄挎.pptx

ICT による新しい学び 急速な情報通信技術 (ICT) の進展やグローバル化など 変化の激しい社会を生きる子供たちに 確かな学力 豊かな心 健やかな体の調和のとれた 生きる力 を育成することがますます重要になってきています 2

が可能となる 博士後期課程は 博士前期課程の分野での学習 研究をさらに発展させ 大学や研究所 企業など で自律的に研究できる人材を養成することを目的とする 修了後の進路は以下のとおりである 1 博士前期課程修了生の多くは 首都大学東京や他大学の博士後期課程に進学し 修士論文で取り組んだ研究を継続する

別表 (1) 免許状の種類及び資格 免許状の種類 所要資格 教科に関する科目 大学における最低修得単位数 教科又は 特別支援教育に関する科目 中 専修免許状修士の学位を有すること 学 校 一種免許状学士の学位を有すること 教 二種免許状短期大学士の学位を有すること

eラーニング 学 習 管 理 システム(LMS)を 活 都 用 竹 したメタボリック 茂 樹 症 候 群 向 け 保 健 指 導

第 1 節キャリア教育の理解 6) 情報リテラシー ( コンピュータリテラシー 情報処理 ネット利用の方法とリスク ) 7) 自校教育 ( 建学の精神 教育目標 ) 8) キャリアデザインなど ( 出典 : 川島啓二 大学と学生 2008 年 5 月号 ) 2 初年次教育で重視されていること 1)

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慢性期看護.indb

調査結果からみえてきたこと 大学教育改革の渦中にあった 8 年間の学生の意識や学びの変化をまとめると 以下 3 点です (1) アクティブ ラーニング形式の授業が増え 自己主張できる学生が増加 大学の授業で際立って増加しているのが アクティブ ラーニングの機会です 特にこの 4 年間で ディスカッシ

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

小川佳代 中岡泰子 富田喜代子 前田宏治 加藤孝士 高橋順子 石原留美 尾崎八代 中澤京子 三木章代 吉村尚美 江口実希 の関連を 女性のライフサイクルの中で 視野を拡 大して検討する必要があると考えた これらの 実践は 保育所や地域の子育て支援センターを拠点 A 県内子育て支援セン

認定こども園法改正に伴う幼稚園免許状授与の所要資格の特例について(概要資料)

大学院看護学研究科教育課程及び履修方法に関する規程 ( 準拠 ) 第 1 条本規定は 人間環境大学大学院学則第 28 条 2 項に基づき 教育課程及び履修方法について定める 2 本学大学院の教育は 授業科目の授業及び学位論文の作成等に対する指導 ( 以下 研究指導 という ) によって行うものとする

地域みらい学科食とヘルスマネジメントコース 科目 / 学年 1 年次 単位 2 年次 単位 合計単位 旭の女性とみらい 2 地域みらい学 Ⅱ 1 基礎教育科目 日本語表現 2 地域みらい学 Ⅰ 1 外国語科目 英語 2 10 体育理論 1 体育実技 1 小計 9 1 キャリア入門 1 カウンセリング

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成松美枝 : 日本における看護学科の養護教諭養成に関する調査研究 その他 日本における看護学科の養護教諭養成に関する調査研究 成松美枝 聖隷クリストファー大学看護学部 A research on the training of Yogo teacher in the department of nu

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高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

「諸外国の大学教授職の資格制度に関する実態調査」1

. 実施方法 公表学校関係者評価の実施については 平成 8 年度に行われた 自己点検評価 を学校関係者評価委員の皆さまにご確認いただき 自己点検評価の各項目に対するご意見と評価を取りまとめました また 評価結果については 今後の各校における教育活動や学生指導等 学校運営の改善に活かすとともに教育水準

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

一般看護師領域 キャリアレベル ミドル (Ⅲ) 退院支援看護師育成プログラム ~ 希望を地域へつなぐ ~

看護部 : 教育理念 目標 目的 理念 看護部理念に基づき組織の中での自分の位置づけを明らかにし 主体的によりよい看護実践ができる看護職員を育成する 目標 看護職員の個々の学習ニーズを尊重し 専門職業人として成長 発達を支援するための教育環境を提供する 目的 1 看護専門職として 質の高いケアを提供

Transcription:

帝京科学大学紀要 Vol.4 208 pp.9-97 地域包括ケアを推進できる人材育成のための看護教育にむけた カリキュラム改正のプロセス 堀之内若名 岡村千鶴 田中博子 定村美紀子 大西奈保子 糸井和佳 佐藤亜月子 田中樹 小薬祐子 武政奈保子 2 齋藤益子 帝京科学大学 2 前帝京科学大学 The process of curriculum revision for nursing education for human resource development that can promote Community based integrated care Wakana HORINOUCHI Chizuru OKAMURA Hiroko TANAKA Mikiko SADAMURA Naoko ONISHI Waka ITOI Atsuko SATO Itsuki TANAKA Yuko KOGUSURI Nahoko TAKEMASA 2Masuko SAITO キーワード カリキュラム 看護学教育 地域包括ケア 人材育成 Keywords curriculum Nursing education Community based integrated care human resourse development Ⅱ 医療科学部看護学科 Ⅰ はじめに 少子高齢化が進展し超高齢社会を迎えたわが国で は 厚生労働省が 地域包括ケアシステム の構築 カリキュラム改正の経緯 1 大学教育における教育の質保証やカリキュラム 改正の背景 に向けて動いている 看護基礎教育においては 大 2008 年の中央教育審議会答申 学士課程教育の構 学における看護系人材養成のあり方に関する検討会 築に向けて 4 を受け 各大学での自主的な改革を で 看護学教育モデル コア カリキュラム 1 が 通じた学士課程教育における3つのポリシー ディ 作成され その中でも地域包括ケアシステムにおけ プロマポリシー DP カリキュラムポリシー CP る看護実践能力の育成について記されている 本学 アドミッションポリシー AP の策定や見直しが行 の看護学科は開設当初より 幅広い視野を持ち 地 われている DP とは 各大学 学部 学科等の教 域医療に貢献できる看護師を育てる ことを学びの 育理念に基づき どのような力を身に付けた者に卒 特色とし 地域看護学領域の学修にも取り組んでき 業を認定し 学位を授与するのかを定める基本的な ていた しかしながら このような社会情勢の変化 方針であり 学生の学修成果の目標ともなるもので を見据えたこと また教育課程の編成にあたり質保 ある CP とはディプロマポリシーの達成のために 証のために取り組むべき課題として 学生に身に付 どのような教育課程を編成し どのような教育内容 けさせることに関しては 専門分野の細かな知識や 方法を実施し 学修成果をどのように評価するのか 能力を数多く列挙するのではなく 将来にわたって を定める基本的な方針であり DP と CP の二つは 職業人あるいは市民として世界と関わっていくため 卒業までに学生が身に付けるべき資質 能力と そ の基礎となり基本となるようなものを重視すべきこ れを達成するための具体的な教育課程の編成 実施 2 とという答申 を踏まえ 207 年より新カリキュラ 学修成果の評価の在り方等を示すものであり その ムを導入した 看護基礎教育においては 教育課程 一体性 整合性が強く求められる AP とは 各大 カリキュラム とは学生たちが 学校の教育目的に 学 学部 学科等の教育理念 DP,CP に基づく教育 即して望ましい成長 発達 変化 を遂げるために 内容等を踏まえ どのように入学者を受け入れるか 必要な諸条件を 彼らに提供する意図的 組織的な を定める基本的な方針であり 受け入れる学生に求 3 教育内容の全体計画である とされている 本稿では 時代のニーズに見合う教育を更に充実 させるべく行った今回の看護学科カリキュラム改正 める学習成果を示すものである5 これら3つのポリシーの一体性 整合性をふまえ た教育課程の構築が喫緊の課題となっている の経緯と概要について報告し 今後のカリキュラム 編成の資料とすることを目的とする 9

堀之内若名 岡村千鶴 田中博子 定村美紀子 大西奈保子 糸井和佳 佐藤亜月子 田中樹 小薬祐子 武政奈保子 齋藤益子 2 看護学科におけるカリキュラム改正のきっかけ ショップ 表1 を開催した ワークショップのね 本学科は 202 年 足立区で初の4年生看護学科と らいは カリキュラム検討委員会で検討したモデル して開設された 開設当初の本学科のカリキュラム 案 カリキュラムモデル 実習案を含む について の特徴は 建学の精神である 人類の将来を正しく の更なる改正の示唆を得る ことであり 内容はカ 見据え 生命の尊厳を深く学び 自然と人間の共生 リキュラム改正に向けた経緯と保健師教育課程 養 に貢献できる人材を育成し 持続可能な社会の発展 護教諭教育課程導入の提案 グループワーク 発表 に寄与する に基づき 高度な専門知識と実践的な と意見交換であった 問題解決能力を身に着けていくことができるように グループワークでは カリキュラム検討委員会の 構築したことである さらに地域からの要請を踏ま メンバーがファシリテーターとして参加した この え 広い視野と豊かな教養をもち地域社会の健康問 ワークショップでは 職位ごとの役割を踏まえて自 題について意欲的に取り組む力を備えた 地域社会 由に発言できるように職位ごとのグループワークを の保健医療福祉に貢献できる看護師育成のための教 行った テーマは 看護師教育課程における専門 育内容の充実を図っていることである コースの充実 に向けた具体的な専門科目の検討 で 少子高齢化が進展し 超高齢社会を迎えたわが国 あったが 看護学科ディプロマポリシー カリキュ においては 人々のニーズは増大 多様化している ラムポリシー アドミッションポリシーの整合性 入院期間は短縮し 疾患や障がいを持ちながら地域 保健師教育課程設置の意義 実習計画についてなど で生活する人々が増えており 医療 看護サービス 幅広い意見交換がなされた 表2に看護学科の3つ の提供は施設完結型から地域完結型へと移行してき のポリシーを示す グループワークでは様々な意見 ている 2025 年には 団塊の世代が後期高齢者世代 が出されたが 要点をまとめると表3のとおりであ に突入することから 医療や介護の需要がさらに増 る 看護学科全教員が参加し 専門領域を超えたグ 大することが見込まれている その後も高齢者人口 ループワークを行ったことは この後のカリキュラ は増加を続け 2042 年に 3,863 万人でピークを迎え ム改正への大きな弾みとなった その後は減少に転じると推計されている 総人口が 減少するなかで高齢者が増加することにより高齢化 率は上昇を続け 2055 年には 国民の 2.5 人に1人 が 65 歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計さ 表 カリキュラム検討委員会企画 夏季ワークショップ 決めよう 2 年後の看護学科カリキュラム 時間 れている6 少子高齢社会の現状に対しては様々な 政策が打ち出されているが 認知症高齢者や高齢者 1. カリキュラム改正に向けて 0:00 :00 のみの世帯など 介護を必要とする人々が住み慣れ ①保健師養成課程 養護教諭養成課程の導入と 看護師養成課程におけ る専門コース の充実を図る ことに至った経緯 ②保健師養成課程 養護教諭養成課程導入に関する提案 ③実習計画の変更案について た地域でその人らしく人生の最期の時まで暮らし続 けることができるように支援していく人材を育成す 内容 学科長挨拶 2. グループワークのねらい :00 3:30 テーマ 看護師養成課程における専門コースの充実に向けた具体的な選 ることは喫緊の課題である 厚生労働省は地域を基 択科目の検討 盤とした 地域包括ケアシステム を推進している 各グループの発表と意見交換 これにより 従来の病院完結型から医療 ケアと生 3:30 5:00 ①グループ 6 分 ( 発表 ) 全グループ発表後 質疑応答 5 分 全体を通しての意見交換 まとめ 活が一体化した地域完結型の体制への転換が図られ ている このような様々な社会背景の変化を受け 205 年 3 保健師教育課程の導入と 教員の専門性を活か に第1回の卒業生を送り出し さらなる看護教育の した看護師教育課程の充実のための新カリキュ 質保証のために時代の要請に即したカリキュラムへ ラム と再検討していくことが近々の課題であることがカ 地域包括ケアの要として時代とともに移り変わる リキュラム検討委員会のメンバー間で確認された 社会のニーズに対応するために 地域の個別的問題 カリキュラム改正に向け 看護学科として大きく を明確化し 住民の健康増進能力を高める個人 家 舵をきったのは 205 年8月に行われたワークショッ 族 集団 組織への継続的支援 さらに住民のニー プである 205 年8月 25 日 決めよう 2年後の ズを吸い上げシステム化や施策化できる人材となる 看護学科カリキュラム というテーマ設定のもと 保健師を育成するとともに 教員の専門性を活かし カリキュラム検討委員会主催による看護学科ワーク た看護師教育課程の充実を図り 看護の専門性をよ 92

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堀之内若名 表3 岡村千鶴 田中博子 夏季ワークショップ 定村美紀子 大西奈保子 糸井和佳 佐藤亜月子 田中樹 小薬祐子 武政奈保子 齋藤益子 グループワークのまとめ ᨵṇ ࡅ 㸼 㸱3㸦 ࢩ ࢩ ࠊ ࢩ ࠊ ࢩ 㸧 ᛶ ᚲせᛶ Ꮫ タ ᛕ ࠕᆅᇦ ᙉ ㆤᖌ ᣦࡋࠊ ௦ ὶ ࡔ ᵓ ࡋ ࡋ ᆅᇦໟᣓࢣ ௦ ᢸ ㆤᖌ ಖ ᖌ ᡂࡋ ࡃᚲせᛶ ಖ ᖌᩍ ㄢ Ꮫ 㑅ᢤ ᮇ ࡘ ウ ᚲせᛶ ㆤᖌᩍ ㄢ Ꮫ ࡀ ᐇ ࡁ ᑓ㛛ࢥ ࢫ ᚲせᛶ ከ 㐃ᦠࡀ Ꮫ ᡂࡍ ᚲせᛶ 㣴ㆤᩍㅍ ᡂㄢ ᮏᏛᩍ ࢭ ࢱ ά ࡋ ᖌᩍ ㄢ ࡃ ධᏛᐃဨ ウ ᚲせᛶ㸦ᐃဨቑ ᐇ タ ಖࡀᚲせ 㸧 ⴠ ᑐᛂ ウࡀᚲせ㸦 ㄞ 㸧 㸺ᐇ 㐍ᗘ ኚ ࡘ 㸼 ᐇ ༢ ࡋ ᇶ ㆤᏛᐇ Ϩ 㝔௨እ ᐇ ࡁ ධヨ ᮇ ࡋࠊ㡿ᇦ ᐇ 㛤ጞ ࡁ Ꮨᐇ 㸦ᇶ ㆤᏛᐇ ϩ㸧 ᬮ ᮇ ࡁ り高めることのできるカリキュラムへ改正すること 護の対象の QOL を高める看護実践力の強化を図る となった 改正前と改正後のカリキュラムについて ために 科目区分の再編成を行った 看護の基礎 は表4の通りである カリキュラムの変更方針として 本学科の特徴で ある生活者の視点で住民に寄り添い支援する科目の 臨床看護 地域の看護 看護の発展 という区分 から 看護の基本 看護援助の方法 看護の実 践 看護の発展 という系統的な区分編成とした ひとつとして配置していた 地域看護学 に関連す 看護の発展 では 認知症ケア論 リプロヘルス る科目 地域看護学概論 地域看護支援論Ⅰ Ⅱ ケア論 スピリチュアルケア論 ホリスティック Ⅲ 地域看護学実習 に関連する科目を充実させて ケア論 看護セミナーⅠ 看護セミナーⅡ 看護 公衆衛生看護学などの保健師教育課程の科目とする 研究Ⅲ の7科目を新設し 看護師教育課程の充実 こと 看護学の発展や地域社会の人々の健康に貢献 を図ることとした できる看護専門職を育成するための教育をさらに充 3 新たな教育課程としての保健師教育課程の導入 実させることとした 教育課程の具体的な変更は以 地域包括ケアの連携の要となる保健師を育成する 下の4点である ために新たな保健師教育課程を導入した 保健師教 1 基礎分野での授業科目の充実 育課程科目として 公衆衛生学 公衆衛生看護学 2 専門分野での科目区分の再編成 概論 公衆衛生看護方法論Ⅰ 公衆衛生看護方法 3 新たな教育課程としての保健師教育課程の導入 論Ⅱ 公衆衛生看護方法論Ⅲ 公衆衛生看護学演 4 2年次後期の臨地実習の充実 習Ⅰ 公衆衛生看護学演習Ⅱ 公衆衛生看護学実 詳細について以下に述べる 習 の8科目を新設し これらを含む保健師教育課 1 基礎分野での授業科目の充実 程の科目をすべて履修した学生は保健師国家試験受 基礎分野では新設科目 科目を設置し 基礎分野 の授業科目の充実を図った 医療科学部全体の科目 験資格を得られるものとした 4 2年次後期の臨地実習の充実 区分の標準化に則り 学生が科目を選択するうえで 在宅看護学実習Ⅰ 老年看護学実習Ⅰ を2年 の選択肢の幅を持たせた 他学科と同じ科目 共通 後期に設置した 地域包括ケア時代を担う看護師を 科目の活用 を学ぶことにより 早期から医療者と 育成するためには 地域で暮らす人々と出会い そ して多職種連携の必要性や知識を身につける基礎教 してその人々の生活を支援する多職種の理解を深化 育の充実を図ることができると考えた させていくためには 早期の段階で臨地実習を導入 2 専門分野での科目区分の再編成 し地域包括ケアを実践していくための基盤をつくっ 専門分野では 在宅 地域への継続的な看護や看 94 ていくことが教育上重要であり さらにこれらの実

地域包括ケアを推進できる人材育成のための看護教育にむけたカリキュラム改正のプロセス ࠉ ᴫせ 表 4 カリキュラムの概要 ኚ ๓ ኚ ᚋ ᴗ ศ ᒚಟ᪉ἲ ཬ ᴗせ 㛫 ゎ ᚲಟ ༢ ༢ ௨ ಟᚓ ࡍ ࡇ ᚲಟ ༢ ඹ ࢥ ࢣ ࢩ ༢ ௨ ಟᚓ 㸦ᇶ ศ㔝㸧 ࡍ ࡇ 㛫 ቃ ࢭ ᩍ㣴 ඹ ᚲಟ ༢ 㸦ᇶ ศ㔝㸧 ༢ ௨ ಟᚓ ࡍ ࡇ ༢ ᒚಟ᪉ἲ ᒚಟ᪉ἲ ཬ ཬ ᴗせ ᴗせ 㸦 ㆤᖌᏛ 㸧 㸦ಖ ᖌᏛ 㸧 ᴗ ศ ᚲಟ ༢ ᚲಟ ༢ 㑅ᢥ 㑅ᢥ ༢ ௨ ༢ ௨ ಟᚓࡍ ࡇ ಟᚓࡍ ࡇ ࢥ ሗ ࢣ ࢩ ゝㄒ ಖ య ࢭ ᑓ㛛ᇶ 㸦ᑓ㛛ᇶ ศ 㔝㸧 ࡇࡇ య ࡋࡃ ᗣ ࢩࢫ ㆤ ᇶ ᡂ ㆤᏛ ᖺ ㆤᏛ ᑠඣ ㆤᏛ ᗋ ㆤ ᑓ㛛 ẕᛶ ㆤᏛ 㸦ᑓ㛛ศ㔝㸧 ㆤᏛ ᆅᇦ ㆤᏛ ᆅᇦ ㆤ ᅾᏯ ㆤᏛ ㆤ ᒎ ༢ 㸦 ᴗせ 㸧 ࡇࡇ య ࡋࡃ ᚲಟ ༢ ᚲಟ ༢ ᚲಟ ༢ ᑓ㛛ᇶ ༢ ༢ 㸦ᑓ㛛ᇶ ศ ௨ ಟᚓࡍ ௨ ಟᚓࡍ ༢ ௨ ಟ 㔝㸧 ࡇ ࡇ ᚓࡍ ࡇ ᗣ ࢩࢫ ㆤ ᇶᮏ ㆤ ᪉ἲ ᑓ㛛 㸦ᑓ㛛ศ㔝㸧 ㆤ ᐇ㊶ ᚲಟ ༢ ㆤ ᒎ ༢ ௨ ಟ ᚓࡍ ࡇ ༢ ༢ 㸦 ᴗせ 㸧 ᚲಟ ༢ ༢ ᚲಟ ༢ ௨ ಟᚓࡍ ಟᚓࡍ ࡇ ࡇ ༢ ༢ 㸦ಖ ᖌᅜᐙヨ㦂 㦂 ㈨᱁ ᚓࡍ ሙ పᚲせ ༢ ༢ 㸧 習体験を学習の動機づけにしていきたいと考え こ 29 年度のカリキュラム改正と保健師教育課程設置を の時期に設定した 目指し活動を進めた 看護師教育を充実させるため の新たな科目の概要や担当教員の配置をどのように Ⅲ 動き出した新カリキュラム するべきか また実習時期が早まり一度の受け入れ この改正を行うにあたり カリキュラム検討委員 人数が大幅に増えた 在宅看護学実習Ⅰ 老年看護 会は2年間を要し活動を行ってきた 2 年間の活動 学実習Ⅰ では新たな実習施設の開拓と指導体制を の概要は表5のとおりである ワークショップを機 どのように整えていくか が課題となった 公衆衛 会に 看護学科として保健師教育課程設置について 生看護学においても新たな実習施設の開拓や授業概 の合意を得た カリキュラム検討委員会では 平成 要の作成など 様々に取り組むべき課題は膨大であっ 95

地域包括ケアを推進できる人材育成のための看護教育にむけたカリキュラム改正のプロセス たが 担当教員ならびに委員会メンバーで協力し リキュラムの整合性 体系性 系統性を点検してい 情報共有を図りながら準備を整えている くことが必要であり そのためにカリキュラムマッ 特に配慮したのは 本学科は開設以来 看護学科 3つのポリシーから読み取ることができるように 幅 プやカリキュラムツリーを作成し カリキュラムを 可視化していくことが必要である9 広い視野を持ち 地域医療に貢献できる看護師を育 これらを含めた社会の情勢にあわせ 看護に求め てる ことを大切にしていたことから 看護師教育 られるものも変化していくことが予測される 公表 課程の 60 名の学生の学修をどのように充実させるか された看護基礎教育課程におけるコアカリキュラム ということであった 対策として 4年次に看護の の内容をふまえ 開設以来の 幅広い視野を持ち 専門性を深めるための選択科目 認知症ケア論 リ 地域医療に貢献できる看護師を育てる という根底 プロヘルスケア論 スピリチュアルケア論 ホリ にあるものを大事にしながら 時代にニーズに合わ スティックケア論 を設置し 学修の充実に努める せた看護職を育てることができるよう意識していく こととした さらに 看護研究もこれまでは研究計 ことが必要である 画立案で終了していたものを 学生の進度によって は実践することのできるコース 看護研究Ⅲ を 設定した また4年間の学修の総括を行うべく 看 本研究は 平成 29 年度帝京科学大学 教育推進特 別研究費の助成をうけて実施した 護セミナーⅠ 看護セミナーⅡ を設置した 引用 参考文献 Ⅳ 終わりに カリキュラム改正 新たな資格を取得できる教育 課程設置構想から2年の準備期間を経て 新たな保 健師教育課程を含むカリキュラム改正に至った. カ リキュラム検討委員会は各領域のメンバーから構成 され そのつど各領域 つまりは全学科教員の意見 の吸い上げに努めてきた また 事務局との連携も 課題であり 途中から専任事務局職員が配置された こと カリキュラム改正手続きに精通した職員 教 員の存在はカリキュラム検討委員会にとっても重要 であった 206 年3月中央教育審議会答申の 卒業認定 学 位授与の方針 教育課程編成 実施の方針 入学 者受け入れの方針 の策定及び運用に関するガイド ライン7 では カリキュラムポリシーはディプロマ ポリシーを踏まえた教育課程編成 当該教育課程 における学修方法 学修課程 学習成果の評価のあ り方等を具体的に示すこと また卒業認定 学位授 与に求められる体系的な教育課程の構築に向けて 初年次教育 教養教育 専門教育 キャリア教育等 の様々な観点から検討を行うことの留意が述べられ ている 今回のカリキュラム改正では 初年時教育 から学修進度にあわせた区分編成とし さらに4年 次の選択科目の増加など専門教育やキャリア教育も 視野にいれた構成となっている 最終的にカリキュ ラムには成果に関する評価要項が含まれる8 とされ るように 改正後のカリキュラムについては 3つ 1 文部科学省 看護学教育モデル コア カリ キュラム 学士課程においてコアとなる看護 実践能力 の修得を目指した学修目標 http:// www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kout ou/078/gaiyou/397885.htm 207. 大学教育の分野別質保証の 2 日 本 学 術 会 議 在り方について 200 pp3. http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo2-k00-.pdf 3 杉森みど里 舟島なをみ 看護教育学 第 4 版 補強版 医学書院 2009 pp8 学士課程教育の構築に向け 4 中央教育審議会 て 2008. 卒業 5 中央教育審議会大学分科会大学教育部会 認定 学位授与の方針 教育課程編成 実施の 方針 入学者受け入れの方針 の策定及び運用 に関するガイドライン 206 pp6. 6 厚生労働省 平成 29 年版 厚生労働白書 社会 保障と経済成長 第 部 社会保障と経済成長 第 章 わが国経済社会の中の社会保障 pp20 7 前掲書 5 pp6. 8 DIANE M.BILLINGS JUDITH A.HALST ED 奥宮暁子 小林美子 佐々木順子監訳 看 護を教授すること 大学教員のためのガイド ブック 第 4 版 第 5 章 カリキュラム開発の 概要 医歯薬出版 204 pp77. 9 前掲書 5 pp6. のポリシーの整合性をはかること 教育内容の評価 等 併せて行っていく必要があると感じている カ 97