アパマンショップホールディングス 8889 ジャスダックスタンダード 2012 年 11 月 29 日 ( 木 ) Company Research and Analysis Report FISCO Ltd. Important disclosures

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2017 年 12 月期第 2 四半期決算 ( 平成 29 年 12 月期第 2 四半期決算 ) 補足説明資料 FACT SHEETS 2017 年 8 月 7 日 目次 2017 年 12 月期 ( 平成 29 年 12 月期 ) 第 2 四半期決算

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平成21年3月期 決算補足説明資料

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連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

2020年1月期第1四半期 決算概要

2009 年 12 月期第 2 四半期決算 ( 平成 21 年 12 月期 ) 補足説明資料 FACT SHEETS 2009 年 7 月 31 日 東京建物株式会社 目次 2009 年 ( 平成 21 年 )12 月期第 2 四半期決算 ( 連結 )

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2016年1月期 第1四半期 決算概要

Company Research and Analysis Report FISCO Ltd. 大幸薬品 4574 東証 1 部 伪 クレベリン伪 LED の市場規模は数千億円 大幸薬品 <4574> は 正露丸 セイロガン糖衣 A を中心とする医薬品事

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目次 1. 経営成績営業利益分析 / 海外売上高 / 貸借対照表 2. 業績予想 ( 修正 : 有 ) 3. 研究開発費 / 減価償却費 / 設備投資 4. 株価の状況 5. トピックス P.2 P.10 P.14 P.16 P

連結財政状態計算書分析 資産 3,832 億円増 6 兆 2,638 億円 その他 +23 6,264 有形固定資産が減少したものの ビッグローブな どの連結子会社化に伴う資産の増加 au WALLET クレジットカード事業の拡大やau 携帯電話端末の 営業債権及びその他の債権 +16 割賦販売によ

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Research Report by Shared Research Inc. 四半期事業セグメント 事業セグメント ( 四半期累計 ) ( 百万円 ) 1Q 1-2Q 1-3Q 1-4Q 1Q 1-2Q 1-3Q 1-4Q 売上高 2,866 5,897

2017 年度決算概要 Ⅰ 年度連結業績概要 Ⅱ 年度連結業績予想 Ⅲ. 補足資料 シャープ株式会社 2018 年 4 月 26 日 見通しに関する注意事項 本資料に記載されている内容には シャープ株式会社及び連結子会社 ( 以下 総称して シャープ という ) の計画 戦略

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10年分の主要財務データ

業績推移 売上高 営業利益 期 期 期 期 期 ( 予 ) 伪決算動向伪 斡旋事業が好調で半期ベースでは 5 年ぶりの増収 (1) 2014 年 9 月期第 2 四半期累計業績の概要 4 月 28 日付で発表された 2014 年 9 月期第 2 四半期累計 (2013 年 10 月 年

2017年度 決算説明会資料

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1. 概要直近 5 ヵ年売上高 ROE 推移 3,000,000 2,500,000 2,000,000 1,500,000 1,000, ,000 40% 30% 20% 10% 0% -10% -20% 左表は 直近 5 ヵ年の売上高及び ROE 推移である 2007/3 期にボーダ

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四半期事業セグメント 事業セグメント ( 四半期累計 ) ( 百万円 ) 1Q 1-2Q 1-3Q 1-4Q 1Q 1-2Q 1-3Q 1-4Q 売上高 2,866 5,897 8,705 11,352 3,019 6,323 9,245 12,311 前期比 -72.9% 6.8% 8.0% 7.

プレゼン

科目 期別 損益計算書 平成 29 年 3 月期自平成 28 年 4 月 1 日至平成 29 年 3 月 31 日 平成 30 年 3 月期自平成 29 年 4 月 1 日至平成 30 年 3 月 31 日 ( 単位 : 百万円 ) 営業収益 35,918 39,599 収入保証料 35,765 3

2015年1月期 決算概要

連結財政状態計算書分析 資産 1,85 億円増 5 兆 8,72 億円 ジュピターショップチャンネルの新規連結化な 営業債権及び現金及びその他の債権現金同等物 その他の流動資産 +22 5,87 どに伴う資産の増加に加え au WALLET クレジッ トカード事業の拡大 au 携帯電

平成 23 年 3 月期 決算説明資料 平成 23 年 6 月 27 日 Copyright(C)2011SHOWA SYSTEM ENGINEERING Corporation, All Rights Reserved

3. その他 (1) 期中における重要な子会社の異動 ( 連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動 ) 無 (2) 会計方針の変更 会計上の見積りの変更 修正再表示 1 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 無 2 1 以外の会計方針の変更 無 3 会計上の見積りの変更 無 4 修正再表示 無 (3)

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017



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第101期(平成15年度)中間決算の概要

第 16 回ビジネス会計検定試験より抜粋 ( 平成 27 年 3 月 8 日施行 ) 次の< 資料 1>から< 資料 5>により 問 1 から 問 11 の設問に答えなさい 分析にあたって 連結貸借対照表数値 従業員数 発行済株式数および株価は期末の数値を用いることとし 純資産を自己資本とみなす は

計算書類等

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2017 年度第 1 四半期業績の概要 年 8 月 9 日 日本生命保険相互会社

リコーグループサステナビリティレポート p

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証券コード : 年 3 月期第 2 四半期決算 2018 年 10 月 30 日 ( 火 )

2017 年 3 月期決算説明資料 2017 年 5 月 15 日 近鉄グループホールディングス株式会社 ( 証券コード 9041)



決算説明会プレゼンストーリー案の検討

平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主

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2017年6月期第1四半期 決算説明資料

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平成 29 年 12 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 平成 29 年 11 月 7 日 上場会社名 株式会社太陽工機 上場取引所 東 コード番号 6164 URLhttp:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 ) 渡辺 登 問

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(2) サマリー情報 1 ページ 1. 平成 29 年 3 月期の連結業績 ( 平成 28 年 4 月 1 日 ~ 平成 29 年 3 月 31 日 ) (2) 連結財政状態 訂正前 総資産 純資産 自己資本比率 1 株当たり純資産 百万円 百万円 % 円銭 29 年 3 月期 2,699 1,23

旭情報サービス (9799) 平成 28 年 3 月期第 1 四半期決算短信 ( 非連結 ) 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. サマリー情報 ( 注記

平成31年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

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財剎諸表 (1).xlsx

目次 1 グループ概況 2 国内生命保険事業 3 業績見通し 参考 グループ各社の概況 1

2018 年度第 3 四半期業績の概要 年 2 月 1 4 日 日本生命保険相互会社 Nippon Life Insurance Company

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( 参考 ) 個別業績の概要平成 29 年 9 月期第 1 四半期の個別業績 ( 平成 28 年 10 月 1 日 ~ 平成 28 年 12 月 31 日 ) (1) 個別経営成績 ( 累計 ) (% 表示は 対前年同四半期増減率 ) 売上高営業利益経常利益四半期純利益 百万円 % 百万円 % 百万

ご説明用資料 2018 年度決算概要 2019 年度業績予想 2019 年 5 月 15 日 Copyright (C) 2019 Toyo Business Engineering Corporation. All rights Reserved. 事業セグメント ソリューション事業 SAPを始め

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当期実績前期実績 ( 平成 ~ 平成 ) ( 平成 ~ 平成 ) 業績予想前期比業績予想比 売 上 高 186, , ,400 +7,438 3,331 営 業 利 益 10,971 12,750 11,410 1,779

(訂正・数値データ訂正)「平成25年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について

株式会社ゴールドクレスト (8871) 平成 26 年 3 月期第 1 四半期決算短信 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. 四半期連結財務諸表 3

日本基準基礎講座 資本会計

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

2018 年 12 月期 決算補足資料 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 2019 年 2 月 14 日 JASDAQ コード : 6425 JASDAQ コード :6425

添付資料の目次 1. 連結財務諸表 2 (1) 連結貸借対照表 2 (2) 連結損益計算書及び連結包括利益計算書 4 (3) 連結財務諸表に関する注記事項 6 ( セグメント情報等 ) 6 2. 個別財務諸表 7 (1) 個別貸借対照表 7 (2) 個別損益計算書

2. キャッシュ フローの状況 (1) 営業活動によるキャッシュ イン 6,095 億円 ( 前期比 +290 億円 ) ビジネス 観光ともにご利用が順調に推移し 当社の運輸収入が増加したことに加え 法人税等の支払額が減少したことなどにより 営業活動の結果得られた資金収入は増加 (2) 投資活動によ

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平成○年○月期 第○四半期財務・業績の概況(連結)


決算補足説明資料 2011年3月期(10/4~11/3)

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目次 業績動向 今後の見通し


目次 : 1. 主要指標 2 2. 中間連結財務諸表 (6ヶ月累計) (1) 中間連結貸借対照表 3 (2) 中間連結キャッシュ フロー計算書 5 (3) 中間連結損益計算書 6 (4) セグメント情報 7 1

野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

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住友化学レポート2017

Transcription:

8889 ジャスダックスタンダード Company Research and Analysis Report FISCO Ltd. http://www.fisco.co.jp Important disclosures and disclaimers appear at the back of this document. 企業調査レポート執筆客員アナリスト佐藤譲 3 期連続の増益で収益体質の改善を確認 住宅用賃貸斡旋業務で日本最大級のアパマンショップを展開する持ち株会社 212 年 9 月期の連結業績は 非コア事業の売却等で売上高は前期比 9.3% 減と 5 期連続の減収となったものの 営業利益は同 5.9% 増 経常利益は同 57.4% 増とそれぞれ 3 期連続で増益となり 収益体質の改善が着実に進んでいることが確認された コア事業である斡旋事業においては アパマンショップの FC 店舗数拡大と 1 店舗当たりの収益性向上を背景にして収益拡大が続いている 同社の強みは豊富な賃貸物件情報量だけでなく 集客するための多彩なキャンペーン企画力 収益性を高めるための経営指導力にある このため FC 加盟に関する問い合わせも多く 212 年 9 月期末で 1, 店舗に達した店舗数の拡大は今後も続く見通しだ もう 1 つのコア事業であるプロパティ マネジメント事業も 子会社や保有不動産の売却により 212 年 9 月期は管理戸数が一時的に減少したが 管理戸数当たりの収益性は向上しており増益が続いている 213 年 9 月期の会社業績予想は 売上高が前期比 1.6% 減 経常利益が同 18.2% 増と引き続き減収増益計画となっている コア事業に関しては微減収と保守的にみており 増額の余地がありそうだ なお 今回は決算発表と同時に 214 年 9 月期を最終年度とする中期計画の修正も発表した 前回の計画に対して 214 年 9 月期の売上高を 46,5 百万円から 41,2 百万円へと引き下げたが 利益ベースでは前回数値を維持した 売上高の減額要因は非コア事業の売却に伴うもので 実際の進捗状況では斡旋事業が計画を上回るペースとなっており 経常利益段階までは計画を上回る可能性が十分あると弊社ではみている Check Point 212 年 9 月期の当期純利益は前期比 3,219 百万円増と大幅な改善 アパマンショップ店舗数は直営店を含めて1, 店舗に到達 213 年 9 月期は売上総利益の増加分が営業利益の増加となる見通し 3 カ年の中期経営計画 ( 単位 : 百万円 ) 売上高 営業利益 5, 47,37 4, 45, 4, 35, 3, 25, 42,583 2,187 38,617 38, 2,316 2,6 41,2 3, 3,5 3, 2,5 2, 2, 15, 1, 5, 1,673 1,5 1, 5 1/9 期 11/9 期 12/9 期 13/9 期予 14/9 期予 1

経常利益はコア事業の収益と金融収支の改善で増益 (1)212 年 9 月期の決算概要 212 年 9 月期の連結決算は 売上高が前期比 9.3% 減の 38,616 百万円 営業利益が同 5.9% 増の 2,316 百万円 経常利益が同 57.4% 増の 1,353 百万円 当期純利益が 93 百万円 ( 前期は 3,126 百万円の損失 ) となった 事業の集中と選択によりノンコア事業の売却や保有不動産の売却を実施してきたことで 売上高に関しては 5 期連続の減収となったが 経常利益はコア事業である斡旋事業やプロパティ マネジメント (PM) 事業の収益改善 有利子負債削減に伴う金融収支の改善などにより 3 期連続で 2 ケタ増益となるなど 収益体質の改善が着実に進んでいることが確認された 直近の会社計画に対しても 売上高は期中に実施した子会社の売却等の影響により 若干計画を下回ったものの 利益ベースでは有利子負債削減による支払利息の減少に伴い 計画を上回る結果となった 連結業績の推移 売上高 経常利益 ( 百万円 ) ( 百万円 ) 7, 64,27 8, 6, 59,218 7, 52,25 5, 47,37 6, 6,776 42,583 38,616 5, 4, 4, 3, 3, 2, 1,353 2, 1, 421 33 48 859 1, 7/9 期 8/9 期 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 212 年 9 月期業績 ( 直近会社計画 vs 実績 単位 : 百万円 ) 会社計画 実績 前期比 計画比 売上高 4, 38,616-9.3% -3.5% 営業利益 2,3 2,316 5.9%.7% 経常利益 1,2 1,353 57.4% 12.8% 当期純利益 4 93-132.5% 注 ) 直近会社計画は第 3 四半期決算発表時点 2

部門別でみると 主力の斡旋事業は FC 店舗を中心にアパマンショップ店舗数が 1, 店舗と 211 年 9 月期比で 88 店舗増加したこと 直営店 1 店舗当たりの関連サービス収入が拡大したことなどにより 売上高は前期比 17.4% 増の 9,577 百万円と順調に拡大したが 加盟店の反響獲得のためのキャンペーン企画などの先行投資を積極的に行ったことで セグメント利益は同 1.8% 減の 1,77 百万円となった プロパティ マネジメント (PM) 事業は子会社売却や保有不動産の売却などを行ったことで管理戸数が減少したほか 不採算物件の整理も行ったことから 売上高は前期比 6.5% 減の 26,75 百万円と減少したが セグメント利益は業務の効率化やコスト削減を推進したことで 同 18.6% 増の 1,9 百万円と増益となった PI ファンド事業に関しては引き続き事業の凍結 保有不動産の売却を進めており 売上高は前期比 32.8% 減の 2,496 百万円 セグメント利益は同 46.7% 減の 114 百万円となった その他事業に関しては本業以外のキャピタル マネジメント事業やコンストラクション事業などの売却によって 売上高は前期比 17.1% 減の 1,633 百万円 セグメント損益は同 29 百万円の赤字 ( 前期は 4 百万円の黒字 ) となった なお 子会社のシステムソフト <7527> に関しては増収増益となっている セグメント別収益の推移 ( 単位 : 百万円 ) 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 伸び率 売上高斡旋 7,12 8,181 8,158 9,577 17.4% プロパティ マネジメント 32,226 29,819 27,889 26,75-6.5% PI ファンド 6,81 4,866 3,714 2,496-32.8% コンストラクション 4,534 2,965 2,7 - - その他 3,278 2,757 1,971 1,633-17.1% 内部消去 -1,439-1,282-1,219-1,165 - 合計 52,52 47,37 42,583 38,616-9.3% セグメント利益斡旋 757 935 1,82 1,77-1.8% プロパティ マネジメント 477 67 851 1,9 18.6% PI ファンド -36 757 215 114-46.7% コンストラクション 126 44 148 - - その他 -195-46 4-29 - 本社費用及び内部消去 -96-687 -87-549 - 合計 22 1,673 2,187 2,316 5.9% 利益率斡旋事業 1.6% 11.4% 22.1% 18.5% プロパティ マネジメント 1.5% 2.2% 3.1% 3.9% PI ファンド -.5% 15.6% 5.8% 4.6% コンストラクション 2.8% -1.7% 7.1% - その他 -6.%.2% 2.% -1.8% 合計.4% 3.5% 5.1% 6.% 3

当期純利益は前期比 3,219 百万円増と大幅な改善 (2) 増減益分析 212 年 9 月期業績の増減益要因を損益計算書からみると 売上総利益段階 ( 売上高 - 売上原価 ) では 前期比 599 百万円の減少となっている 原価率は 75.% から 74.% と改善しているため 減収によって売上総利益が減少したことがわかる 内訳としてはコア事業である斡旋事業 PM 事業の 2 事業では 93 百万円の増加であったのに対して コア事業以外や子会社の事業売却に伴う売上総利益の減少が 696 百万円 ( 調整額を含めず ) となっており 事業の集中と選択を進めたことが 売上総利益減少の主因だったと言える 損益計算書 ( 連結 単位 : 百万円 ) 8/9 期 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 前期比増減額 売上高 59,218 52,52 47,37 42,583 38,616-3,966 ( 対前期比 ) -7.9-11.3-9.9-1. -9.3 売上原価 43,224 41,993 36,576 31,949 28,582-3,367 ( 対売上比 ) 73. 8. 77.3 75. 74. 販管費 15,535 1,37 9,58 8,446 7,718-728 ( 対売上比 ) 26.2 19.6 19.1 19.8 2. 営業利益 458 22 1,673 2,187 2,316 128 ( 対前期比 ) -92.4-52. 66.5 3.8 5.9 ( 対売上比 ).8.4 3.5 5.1 6. 営業外収益 1,746 1,829 781 227 7-156 受取利息 配当金 169 76 33 27 8-19 その他 1,577 1,753 748 2 62-138 営業外費用 1,783 1,746 1,975 1,556 1,34-521 支払利息 割引料 1,259 1,323 1,261 915 692-223 その他 524 423 714 641 342-299 経常利益 421 33 48 859 1,353 493 ( 対前期比 ) -93.8-28. 58.4 79.1 57.4 ( 対売上比 ).7.6 1. 2. 3.5 特別利益 1,262 212 5,918 1,845 567-1,278 特別損失 9,225 3,164 8,387 6,598 273-6,324 税引前利益 -7,42-2,624-1,988-3,892 1,647 5,539 ( 対前期比 ) nm nm nm nm nm ( 対売上比 ) -12.5-5. -4.2-9.1 4.3 法人税等 61-3,596-5,148-561 1,476 2,37 ( 実効税率 ) -.8 137 259 14.4 89.6 少数株主利益 -431-65 11-24 77 281 当期純利益 -7,33 1,36 3,58-3,126 93 3,219 ( 対前期比 ) nm nm 195.2 nm nm ( 対売上比 ) -11.9 2. 6.5-7.3.2 一方 販売管理費はノンコア事業の縮小 売却を中心に事業のスリム化を図ったことで 前期比で 728 百万円減少し 結果 営業利益は 128 百万円の増益となった 営業外収支においては 有利子負債の削減が順調に進み 金融収支が前期比 24 百万円改善したこと 211 年 9 月期に発行した優先株式の発行費用 254 百万円が無くなったことなどにより前期比で 365 百万円の改善をみせ 結果 経常利益は前期比 493 百万円の増加となった 4

特別損益において 同社はここ数年 事業構造改革に伴い多額の損益を計上してきたが 212 年 9 月期に関しては特別利益として補助金収入 289 百万円 固定資産売却益 134 百万円などを計上した一方で 特別損失では減損損失 133 百万円を計上した以外は 軽微な損失にとどまった この結果 税引前利益は前期比で 5,539 百万円の大幅増益となった 実効税率に関しては 89.6% と高くなっているが これは法人税改正に伴い 繰延税金資産の一部を取り崩したことによるもの また 少数株主利益が前期比 281 百万円増加したが これはシステムソフト (9 月末時点の出資比率 63.5%) の当期純利益が 211 年 9 月期 434 百万円の損失から 212 年 9 月期は 198 百万円の黒字に転化したことが大きい 以上から 212 年 9 月期の当期純利益は前期比 3,219 百万円増加の 93 百万円と大幅な改善となった 有利子負債残高 ( 百万円 ) 8, 7, 67,123 65,654 6, 5, 53,379 4, 3, 2, 38,256 34,941 1, 8/9 期 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 貸借対照表上でも構造改革の成果が顕在化 (3) 貸借対照表とキャッシュフロー計算書の概要 貸借対照表の変化については表の通りで 資産側においては繰延税金資産が長短あわせて 1,48 百万円減少しているほか 保有不動産 ( 土地建物 ) 売却により有形固定資産が 1,265 百万円 のれん代が 1,83 百万円減少したのが主な変化となっている 一方 負債側では有利子負債の減少分 3,315 百万円を除けば 大きな変動項目はなかったと言える 財務の安全性指標となる DE レシオは 5.2 倍 EBITDA 倍率は 8.8 倍とそれぞれ改善が進んでおり 貸借対照表上でも順調に構造改革の成果が表れてきていることが伺える 5

貸借対照表 ( 連結 単位 : 百万円 ) 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 前期比増減額 流動資産 42,292 11,151 7,822 8,223 41 現預金 4,884 5,324 4,6 4,44 344 繰延税金資産 792 888 961 755-26 固定資産 51,36 66,18 48,422 44,499-3,923 有形固定資産 2,182 36,412 2,49 19,225-1,265 無形固定資産 21,39 17,829 16,668 15,438-1,23 のれん 18,928 17,178 16,38 14,955-1,83 投資等 1,138 11,866 11,264 9,835-1,429 繰延税金資産 3,461 7,855 8,357 7,155-1,22 総資産 93,788 77,374 56,339 52,797-3,542 流動負債 54,244 5,343 6,751 16,323 9,571 固定負債 34,376 17,34 42,436 29,88-13,348 ( 有利子負債 ) 65,654 53,379 38,256 34,941-3,315 純資産 5,168 9,996 7,15 7,385 234 資本金 5,556 6,312 7,212 7,212 資本準備金 5,159 5,916 6,816 6,816 利益剰余金 -4,87-1,774-4,967-4,857 11 自己株式 -2,434-2,434-2,434-2,434 負債純資産合計 93,788 77,374 56,339 52,797-3,542 ( 主要指標 ) EBITDA 2,786 4,284 3,965 3,953 EBITDA 倍率 23.6 12.5 9.6 8.8 DEレシオ 2.4 6.7 5.8 5.2 注 )EBITDA( 営業利益 + 減価償却費 + のれん代 ) EBITDA 倍率 ( 有利子負債 EBITDA) DEレシオ ( 有利子負債 自己資本 ) キャッシュフロー計算書に関しては まず営業キャッシュフローで前期比 213 百万円の増加となっている 税引前純損益が大幅に改善したにも関わらず 営業キャッシュフローが微増にとどまったのは 211 年 9 月期に実際のキャッシュアウトを伴わない多額の減損損失を計上したことによるものである 投資活動におけるキャッシュフローは 前期比 8,845 百万円の減少となった 保有不動産などの有形固定資産の売却額が大幅に減少したことが主因となっている このため 有利子負債の返済額も大幅に減少し 結果 212 年 9 月期末の現金及び現金同等物の残高は 28 百万円増の 3,853 百万円となっている キャッシュフロー計算書概要 ( 単位 : 百万円 ) 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 前期比増減額 営業キャッシュフロー 1,48 1,677 2,365 2,579 213 税引前純損益 -2,624-1,988-3,892 1,647 5,539 減価償却費 1,253 1,424 65 57-142 のれん償却額 1,312 1,187 1,127 1,129 1 減損損失 1,433 5,123 4,149 133-4,16 法人税等の支払額 523-1,77-61 -73 527 投資キャッシュフロー 2,86 2,145 9,71 855-8,845 有形固定資産売却による収入 252 1,868 9,755 2,42-7,713 財務キャッシュフロー -1,982-3,155-12,66-3,114 9,545 有利子負債収支 -1,946-4,46-13,85-3,34 1,51 現金及び現金同等物の期首残高 2,854 4,2 4,164 3,572-591 連結除外に伴う現預金減少額 - -55 - -39-39 現金及び現金同等物の期末残高 4,2 4,164 3,572 3,853 28 注 ) 内訳項目に関しては主要項目のみを記載 6

アパマンショップ店舗数は直営店を含めて 1, 店舗に到達 部門別の状況は以下のとおり (4) 斡旋事業 斡旋事業は 不動産賃貸に関して 賃貸斡旋フランチャイズ (FC) 業務 と 直営店舗展開 を主に行っている 同社の特徴は インターネットや TV 雑誌など多様なメディアを活用した広告戦略を積極的かつ効率的に展開していることで 特に来店者の 9 割以上がインターネットを見て来店するなど インターネットを活用した情報提供力に定評がある 斡旋事業の 212 年 9 月期の売上高は前期比 17.4% 増の 9,577 百万円 セグメント利益は同 1.8% 減の 1,77 百万円となった 減益の要因は前述したように 反響数の拡大を狙ったキャンペーン企画等の積極施策を行ったことによるもので 1 店舗当たりの売上高 収益性に関しては着実に向上してきている アパマンショップ店舗数は直営店を含めて 9 月末時点で 1, 店舗に到達した 反響数の増加等 FC 加盟店の店舗収益向上等を背景に 既存加盟店による増店傾向が強まった 不動産賃貸業界におけるアパマンショップのブランド力は圧倒的で FC 加盟に関する問い合わせ件数は 年間で 4 件を超えるほどの人気ぶりをみせている 豊富な不動産物件の情報量だけでなく 多彩なキャンペーン企画による集客力の強さ 収益向上のためのアパマンショップ本部による経営指導力の高さなどがブランド力の強さの背景となっている アパマンショップ店舗数 ( 店 ) 1,1 1, 9 8 7 6 FC 店 直営店 93 9 912 63 64 7 84 836 842 1, 67 933 5 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 実際 反響数の伸びは前期比で 26% 増と大幅に伸びており 来店客の成約率に関しても 212 年 9 月期実績で 56.6%( 直営店舗 ) となっている 業界平均が 3% 台の水準となっているなかで 抜きんでた数値となっている 7

また 同社が 3 年前から取り組みを強化している関連サービス収入に関しても 212 年 9 月期の売上高は前期比 36.8% 増の 1,575 百万円と好調に推移した 関連サービス収入の主なものは 入居者が契約する保険やインターネット NHK 新聞などの取次手数料となる 売上総利益率は 94% 台と高く 1 店舗当たりの収益性向上に大きく貢献していると言えよう 関連サービス売上高 ( 連結 ) ( 百万円 ) FC その他 直営店 1,8 1,6 1,575 1,4 1,2 1, 93 1,151 918 8 6 466 633 4 2 437 517 657 1/9 期 11/9 期 12/9 期 直営店 1 店舗当たり関連サービス売上高と総利益率 ( 百万円 ) 12 直営店 1 店舗当たり売上高 売上総利益率 1.6 1% 1 9. 98% 8 6 4 7.2 94.2% 94.1% 94.6% 96% 94% 2 92% 1/9 期 11/9 期 12/9 期 9% 8

直営店舗に関する収益性に関しては グラフの通り 1 店舗当たりの売上高 営業利益 営業利益率ともに右肩上がりで伸びている 1 店舗当たり売上高に関しては業界トップの水準にある 売上高や営業利益 利益率が拡大 向上している主因は 前述した関連サービス収入の増加によるものだが そのほかでは法人契約による社宅借上げの件数が増加していることもプラスに寄与している 法人の契約者数は 211 年 9 月期の 2 社から 212 年 9 月期は 4 社を超えており 全国に展開しているアパマンショップのネットワーク網が法人開拓でも活かされた格好となっている 直営店 1 店舗当たり売上高 ( 百万円 ) 売上高 関連サービス収入比率 7 16.5% 18.5% 2% 6 13.4% 15% 5 53.7 54.5 57.4 1% 4 5% 3 注 ) 売上高 期中平均店舗数 1/9 期 11/9 期 12/9 期 % 直営店 1 店舗当たり営業利益 利益率 営業利益 利益率 ( 百万円 ) 18 28.3% 3.% 16 14 2.8% 24.7% 25.% 12 2.% 1 8 6 11.2 13.4 16.2 15.% 1.% 4 2 5.% 1/9 期 11/9 期 12/9 期 注 ) 営業利益 期中平均店舗数営業利益は店舗で発生する原価 販売管理費に基づき算出.% 9

なお 期日管理や退去時のリフォーム等のみのサービスを行う準管理戸数に関しては 212 年 9 月末時点で 9,679 戸と前年同期比で 7,83 戸減少した格好となっているが これは 212 年 4 月より準管理戸数の計上基準を 準管理委託申し込み以降に他社に管理業務等を委託した物件を除外した物件の総戸数 ( 入居中及び空室の合計数 ) に変更したためで この影響により 28, 戸強が目減りした格好となっている このため 実際には準管理戸数の契約数は着実に伸びており 売上高も約 2 百万円強と堅調に推移した格好となっている 準管理戸数の推移 ( 戸 ) 12, 11,58 113,738 1, 8, 64,87 72,733 76,152 87,445 98,482 85,42 9,679 6, 4, 2, 1/9 1/12 11/3 11/6 11/9 11/12 12/3 12/6 12/9 ( 月末 暦年 ) 注 ) 準管理 : 期日管理や過去時リフォームなどのみ対応するサービス形態直営店のみの数値 PM 事業は 3 期連続の減収も利益ベースでは順調に拡大 (5) プロパティ マネジメント (PM) 事業 PM 事業では アパマンショップ ブランドと高いリーシング力を核として 賃貸管理 と サブリース を手がけている 売上収入としては 賃貸管理業務に伴う手数料とサブリース業務 ( 不動産オーナーから賃貸物件を定額の家賃で一定期間借り上げ 同社が自ら貸主となって賃貸物件を運用すること ) による賃料収入からなる サブリース業務においては 入居率の良し悪しが収益性に直結することになる PM 事業の 212 年 9 月期売上高は前期比 6.5% 減の 26,75 百万円 セグメント利益は同 18.6% 増の 1,9 百万円となった 売上高に関しては連結子会社の売却や保有不動産の売却を進めたことで 3 期連続の減収となったが 利益ベースでは順調に拡大して収益体質の改善が進んでいる 1

管理戸数の推移はグラフの通りで 212 年 9 月期は事業再編による子会社の売却やファンド売却 解約 保有不動産の売却などによって合計 5, 戸の減少要因が発生したほか 不採算だったサブリース物件の解約も進めたことで 9 月末時点では 58,87 戸と前年同月比で 6,27 戸減少した ただ 不採算物件の解約を進めたことや リフォーム時の内装材や掃除などのコスト削減を進めた効果で 1, 戸当たりの営業利益は着実に増加している 管理戸数の推移 ( 戸 ) 8, 7, 6, 5, 4, 45,476 13,117 73,9 37,26 賃貸管理 サブリース 69,964 68,54 32,797 31,421 ( 減少要因 ) 事業再編による譲渡 2,5 戸ファンド売却 解約 2, 戸保有不動産売却 5 戸 65,77 3,182 58,87 28,497 3, 2, 1, 32,359 36,64 37,167 36,633 34,895 3,373 7/9 8/9 9/9 1/9 11/9 12/9 ( 月末 ) 1, 戸当たりの売上高 営業利益 5 45 4 35 3 25 9.9 売上高 13.1 営業利益 ( 百万円 ) ( 百万円 ) 17.2 438 428 442 2 15 1 5 2 1/9 期 11/9 期 12/9 期 なお 212 年 9 月末の入居率は全国平均で 9.8% と前年同月比で 2.1 ポイント低下した 既存の契約戸数に関しての入居率は上昇しているが 新規受託戸数が営業強化の効果によって夏場以降増加しており これら新規受託物件の増加が全体の入居率を押し下げる格好となった ちなみに 新規受託管理戸数は 4,37 戸と 211 年 9 月期の約 8 倍と急増している このため 4 年連続で減少が続いた管理戸数も 213 年 9 月期以降は再び増加に転じるものと見込まれる 11

管理受託戸数の推移 ( 戸 ) 1,2 1, 1,6 8 6 536 64 72 62 4 2 132 172 232 162 122 123 29 34 9 月 1 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 211 年 212 年 PI ファンド事業では含み益で業績面に寄与する可能性も (6)PI ファンド事業 PI ファンド事業は 投資不動産の運用 バリューアップ や 私募ファンドの運用 の 3 つのサービスを行ってきたが リーマンショック以降の不動産投資ファンド市場の収縮によって多額の損失を計上したことで 現在は新規の投資は行っておらず 保有資産の処理を進めている段階にある このため同事業の 212 年 9 月期の売上高は前期比 32.8% 減の 2,496 百万円 セグメント利益は同 46.7% 減の 114 百万円と事業縮小が続いた格好となっている 現状 保有不動産に関しては簿価ベースで 18,387 百万円まで縮小してきており このうち北九州小倉駅前の大型物件だけで約 15,4 百万円の簿価を占めることから 保有不動産の整理もほぼ最終段階にきているものと思われる 同社では小倉駅前の大型商業施設物件以外はすべて売却し 有利子負債の削減を進めていく方針だ 保有不動産が売却時に含み益となっていれば 固定資産売却益として今後 業績面で寄与する可能性はある 小倉駅前の物件に関しては まだどのように処理していくかは未定となっている 保有不動産の推移 9/9 期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 物件数 ( 件 ) 27 215 124 18 簿価 ( 百万円 ) 52,378 37,97 21,121 18,387 家賃収入 ( 百万円 ) 3,938 3,815 2,411 1,966 12

その他事業は本業以外の事業売却が影響 (7) その他事業 その他の事業として システム開発を手がける子会社のシステムソフト <7527> や アパマンショップネットワークで手がける アパマンショップホームプランナー のフランチャイズ事業 ( 資材販売等の各種サービス ) などが含まれている その他事業の 212 年 9 月期の売上高は 前期比 17.1% 減の 1,633 百万円 セグメント利益は同 29 百万円の損失 ( 前期は 4 百万円の黒字 ) となった 本業以外のコンストラクション事業の事業売却が影響したものとみられる 連結子会社のシステムソフト <7527> に関しては増収増益となっている システムソフトが 212 年 5 月に 携帯電話やスマートフォンなどモバイル端末における SEO( 検索エンジン対応の最適化 ) コンサルティング事業を手掛けるアップトゥーミーを完全子会社化したことも 収益拡大の要因となっている なお のシステムソフトへの出資比率はアップトゥーミーの買収に伴って 71.6% から 63.5% に低下している 13

今期業績見通しと中期計画 売上総利益の増加分が営業利益の増加となる見通し (1)213 年 9 月期の業績見通し 213 年 9 月期の業績見通しは 売上高が前期比 1.6% 減の 38, 百万円 営業利益が同 12.2% 増の 2,6 百万円 経常利益が同 18.2% 増の 1,6 百万円 当期純利益が 968.8% 増の 1, 百万円となり 1 株当たり利益は 512.8 円と急増する見通しとなっている 部門別の見通しでは斡旋事業が前期比 1.8% 減の 9,4 百万円 PM 事業が同 1.1% 減の 25,8 百万円とそれぞれ微減収を見込んでいる PI ファンド事業を含めたその他の事業も微減収として計画に織り込んでいる 一方 売上総利益では斡旋事業が 6.5% 増の 5,56 百万円 PM 事業が同.4% 増の 3,65 百万円 その他の事業で微減の 1,14 百万円となり 売上総利益合計では前期比 3.1% 増の 1,35 百万円を見込んでいる また 販売管理費に関しては 212 年 9 月期とほぼ同水準の 7,75 百万円を計画しており 売上総利益の増加分が営業利益の増加となる見通しだ 計画の前提となる各数値はグラフの通りで アパマンショップ店舗数は 5 店舗増加の 1,5 店舗 ( うち直営店は 23 店舗増 ) 管理戸数は 6,13 戸増加の 65, 戸をそれぞれ見込んでいる アパマンショップ店舗数 ( 店 ) FC 店 直営店 1,2 1,1 1, 9 9 912 64 7 1, 67 1,5 9 1,1 1 8 7 836 842 933 96 1, 6 5 1/9 期 11/9 期 12/9 期 13/9 期予 14/9 期予 14

今期業績見通しと 中期計画 管 理 戸 数 の 推 移 ( 戸 ) 8, 7, 6, 68,54 65,77 58,87 65, 71, 5, 4, 3, 2, 1, 1/9 期 11/9 期 12/9 期 13/9 期予 14/9 期予 斡旋事業は新たな収入源の増加で計画を上回る可能性も (2) 斡旋事業 アパマンショップ店舗数の拡大計画に関しては 同社のブランド力の強さから判断すれば計画は保守的な印象を受ける 斡旋事業を減収とみている背景として 同社では直営店舗のオープンが後半に集中すること FC 店舗の新設数減少により加盟金など一時的収入の減少などを見込んでいることによる ただ 前述したように関連サービス収入を中心に直営店 1 店舗当たりの売上高 営業利益は拡大基調が続いており また 213 年 9 月期より新たに自動車の割賦販売取次ぎや高齢者世帯 独居世帯向けに 見守りセキュリティサービス の取次ぎを開始するなど 新たな収入源も増えることから 売上高 利益ともに会社計画を上回ってくる可能性も十分あると言えよう 自動車割賦販売取次ぎに関しては 金融機関と提携して 11 月末からサービスを開始する また 見守りセキュリティサービス の主な特徴に関しては表の通りで 高齢者の孤立死対策や防犯対策の一環として同社でも取次サービスを開始する 同サービスは日本社宅サービス <8945> の関連会社であるスリー S がシステムの開発並びに 見守りセキュリティサービス の運営を手掛ける セコムの防犯サービスの 4 分の 1 と安価な設定でサービス提供できるのが特徴となっており 全国賃貸管理ビジネス協会の推奨商品にも指定されている 孤立死問題も含めたセキュリティ対策の重要性が増すなかで 同社でも普及拡大に注力していく方針だ 11 月より予約申し込みを受け付け 213 年 1 月からのサービス開始が予定されている なお 同サービスに関しては PM 事業で契約している全国の不動産オーナーにも販売していく計画となっている 15

今期業績見通しと中期計画 見守りセキュリティサービス の特徴 端末は室内であればどこにでも設置可能 通信手段は NTT ドコモの FOMA 回線を利用したパケット通信で インターネット接続不要ランニングコストは従来サービスより安価に設定 人感センサーを内蔵しており 留守宅に不法侵入を検知すると 警報アラームの鳴動と同時に利用者への通知メールを送信 留守宅の監視サービスだけに留まらず 在宅中における 安否確認 サービスも可能に 見守りセキュリティサービス スリー S 会社資料より引用 PM 事業は低単価の賃貸管理 ( 一般 ) の比率上昇で減収見通し (3) プロパティ マネジメント (PM) 事業 PM 事業に関しては 管理戸数の前提が前期比 1.4% 増の 65, 戸と増えるなかで 微減収とみている 管理戸数の増加に関しては新規受託で約 8, 戸 解約数で約 2, 戸 純増数では約 6, 戸を同社では見込んでいる 前下半期の契約実績が 3,4 戸強となっており 当上半期分に関してもほぼ目途が立っていると予想されることから 計画を達成する可能性は十分あるとみられる こうしたなかで 会社側が 213 年 9 月期も減収を見込んでいるのは 売上単価の低い賃貸管理 ( 一般 ) の比率が上昇するためだとしている ちなみに 1, 戸当たりの年間売上高はサブリースで約 6 百万円だが 賃貸管理 ( 一般 ) だと 2~3 百万円と低くなる 同社の四半期ベースの売上高に関しては グラフの通りまだ減少トレンドが続いており 保有不動産売却による管理戸数減少の影響もでてくるとみられるため 現段階では会社計画を上回るかどうかはまだ流動的と言えそうだ 16

今期業績見通しと中期計画 PM 事業の四半期売上高の推移 ( 百万円 ) 7,4 7,161 7,2 7,4 6,975 7, 6,749 6,764 6,8 6,672 6,6 6,469 6,4 6,17 6,2 6, 5,8 5,6 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 11/9 期 12/9 期 PI ファンド事業は引き続き保有不動産の売却を進める方針 (4)PI ファンド その他事業 PI ファンド事業は引き続き保有不動産の売却を進めていく方針のため 売上高 営業利益ともに減収が続く見通し ただ 前述したように保有不動産が売却時に含み益となっていれば 特別利益で固定資産売却益が発生する可能性はある 一方 その他事業では連結子会社のシステムソフトが 213 年 1 月以降は持分適用会社に変更となる予定となっており この影響がでてくるものとみられる 同業のパワーテクノロジーとの合併に伴うもので 1 月以降の出資比率は従来から約半減の 32% に低下することが見込まれている 具体的な影響額に関しては未確定だが システムソフト ( パワーテクノロジー合併前 ) の 213 年 9 月期の連結業績計画 ( パワーテクノロジーの影響額除く ) は 売上高が 1,996 百万円 営業利益が 379 百万円となっており このうちの 9 か月分に関しては少なくとも減少要因になるものとみられる 但し 営業外収支に計上される持分法投資利益がパワーテクノロジーとの合併により拡大するため 経常利益 純利益段階では影響額は殆どニュートラルか むしろパワーテクノロジーの収益が拡大している部分だけ プラスになってくる可能性もある ちなみに パワーテクノロジーの会社概要は Web マーケティング支援事業が中心で SEO に強みを持っている 首都圏において大手企業を中心にサービスを提供しており 顧客の事業開発サポート並びにそこから派生するサイト ツール開発運営 最近ではシステム系の開発支援なども手掛けるなど 順調に業績を伸ばしている企業だ アパマンショップの Web 戦略においても今後 少なからずプラスに寄与してくるものと思われる システムソフト パワーテクノロジーの業績推移 ( 単位 : 百万円 ) システムソフト ( 連結 ) パワーテクノロジー ( 単独 ) 決算期 1/9 期 11/9 期 12/9 期 1/3 期 11/3 期 12/3 期 売上高 1,5 1,2 1,499 1,72 1,637 1,917 営業利益 17 2 25 37 583 612 経常利益 22 4 184 311 584 614 当期純利益 9-434 198 177 34 354 17

今期業績見通しと中期計画 214 年 9 月期は減収要因がなくなり売上高の本格的拡大へ (5) 中期計画 今回は決算発表と同時に 214 年 9 月期を最終年度とする中期計画の修正も発表した ( 表参照 ) 前回の計画に対して売上高を 46,5 百万円から 41,2 百万円へと引き下げたが 利益ベースでは前回数値を維持した 売上高の減額要因は非コア事業の売却に伴うもの 実際の進捗状況では斡旋事業が計画を上回るペースとなっており 経常利益段階までは計画を上回る可能性が十分あると弊社ではみている 中期 3 カ年計画 ( 単位 : 百万円 ) 12/9 期予 13/9 期予 14/9 期予 12/9 期実 13/9 期予 14/9 期予 売上高 4, 42,5 46,5 38,617 38, 41,2 斡旋事業 8,9 9,5 1,3 9,577 9,4 1,9 PM 事業 27,3 29,5 32,7 26,76 25,8 27,5 その他の事業 3,8 3,5 3,5 2,964 2,8 2,8 売上総利益 1,8 11,4 12,4 1,35 1,35 12,4 斡旋事業 5,5 6,1 6,7 5,222 5,56 7,1 PM 事業 3,7 4,1 4,5 3,637 3,65 4,2 その他の事業 1,6 1,2 1,2 1,175 1,14 1,1 販売管理費 8,5 8,8 9,4 7,718 7,75 9,4 営業利益 2,3 2,6 3, 2,316 2,6 3, 経常利益 1,2 1,6 2, 1,353 1,6 2, 当期純利益 4 6 1, 94 1, 1, なお 斡旋事業 PM 事業の売上総利益が 214 年 9 月期に大きく伸びるのは 減収要因が無くなることで 売上高が本格的に拡大に転じる見通しとなっているためだ また 販売管理費も同時に 9,4 百万円と大きく増える計画となっており これは直営店舗の拡大に伴う人員増強 (4 人 /1 店舗 ) など人件費の増加が見込まれるためだが やや堅めに見積もっているようで 市場環境に大きな変化がなければ経常利益ベースで会社計画を上回る可能性は十分あると弊社ではみている なお 当期純利益に関しては特別損益の状況 あるいは繰延税金資産の取り崩しなどによって 大きく変化する可能性がある 斡旋事業主要数値目標 ( 上 ) PM 事業主要数値目標 ( 下 )( 単位 : 百万円 ) 14/9 期計画 12/9 期実 14/9 期計画 賃貸斡旋店舗数 1,1 1, 1,1 FC 加盟店 1, 833 1, 直営店 1 67 1 直営 1 店舗当たり売上高 ( 百万円 ) 6 58 6 直営 1 店舗当たり営業利益 ( 百万円 ) 15 16 16 14/9 期計画 12/9 期実 14/9 期計画 管理戸数 88, 58,87 71, 賃貸管理 53, 3,373 4,1 サブリース 35, 28,497 3,9 入居率 ( 契約戸数 / 管理戸数 ) 93% 以上 88.7% 93% 以上 1, 戸当たり営業利益 ( 百万円 ) 18 17 19 18

財務数値目標 ( 単位 : 百万円 ) 12/9 期予 13/9 期予 14/9 期予 12/9 期実 13/9 期予 14/9 期予 資産合計 54,8 53,4 52,4 52,798 51,3 49,8 負債合計 47,2 45,2 43,2 45,411 42,9 4,4 ( 有利子負債 ) 36,3 34,3 32,3 34,941 32,5 3, 純資産合計 7,55 8,15 9,15 7,385 8,35 9,35 自己資本 7, 7,6 8,6 6,729 7,55 8,4 自己資本比率 12.8% 14.2% 16.4% 12.7% 14.7% 16.9% EBITDA 3,9 4,2 4,6 3,953 4,2 4,6 EBITDA 倍率 9.3 倍 8.2 倍 7. 倍 8.8 倍 7.7 倍 6.5 倍 株主還元策について 業績の拡大で配当原資は 14 年 9 月期には確保できる見通し 最後に 株主還元策について簡単に触れておく 株主還元として現在無配が続いている配当金について 会社側では 出来る限り早い時期での復配を目指したいが 時期としては未定 とのスタンスを変えていない ただ 業績が順調に拡大すれば会社法上の配当原資が早くて 213 年 9 月期 遅くとも 214 年 9 月期には確保できる見通しで そうなれば復配の可能性も現実味を帯びてこよう 19

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