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Transcription:

ワムシの効果的な栄養強化方法 井上 顕 1. 目的 種苗生産に使用するワムシの効果的な必須脂肪酸 強化方法を検討する ( V, ホ ンフ *1, ドコサ *1.5) のように記載した この例では 日目朝に規定量の V を, 日目方に 定量ポンプで朝まで規定量の を, 1 日目朝に規定 量の 1.5 倍のドコサを投餌したことを示している 2. 方法 なお V は常に規定量なので投餌量を省いた 規定投 ワムシは 型岡山株 Branchionu rotundiformis( クロ 餌量は, ワムシ 1 億個体当たり, V と を.1 リッ レラ工業由来 ),L 型近代株 B. plicatilis ( 本センタ トル, ドコサを 2g とした ー由来 ), 型タイ株 B. rotundiformis-sp の 3 種類を サンプリングは, 2,~5, 万個体のワムシをプ 使用した L 型, 型は, 2 年 7 月, 3 年 月 ~ 8 月, T 株は 4 年 3 月 1 日にサンプリングし, 水温 29 ~ 31 で培養した 一次培養のエサは, 濃縮淡水クロレラ ( クロレラ ランクトンネットで回収し, 水道水で洗浄後凍結保 存した 脂肪酸分析は, クロレラ工業に依頼した 本稿では3 種のn -3HUFA 脂肪酸 ( 以下, HUFA), の分析結果について検討した 工業社製 : 生クロレラ V12, 以下, V), 濃縮ナンノ クロロプシス ( 以下, CN), 原液ナンノクロロプシ ス ( 以下, 原液ナンノ ) およびパン酵母 ( 鐘淵化学 工業社製 : グリーンイースト) を適宜使用した 表 1 に, 一次培養のワムシの培養環境を示した 二次培養で使用する強化剤は, スーパー生クロレ 3. 結果と考察 型ワムシ (1) 強化剤の特性 a)12 表 2 に 投餌 時間後を 1% としたときの脂肪 ラ V12( クロレラ工業社製 : 以下, ), ドコサ 酸含有量比率を示した 各脂肪酸含有量は, 投餌 ユーグレナドライ ( 秋田十篠化成社製 : 以下, ドコ 時間後がピークとなり, メーカーの使用説明と一致 サ ), CN を使用した 一次培養から二次培養へ植え した それ以降の減少量は, が最大で, 次に 継いだ日を 日目とした 強化剤投餌時刻は, 日 目朝 1: ~ 11:, 日目方 1:3 ~, 1 日 の順になった この傾向は, 異なった投餌量 でも同じであった 目朝 8: ~ 8:3 とした 二次培養の餌料系列は, 投 餌時刻毎の種類と量及び定量ポンプ使用の有無を 表 1 ワムシの培養環境 ワムシ水槽 培養方法 エサ 図 表 型 1kLポリカーボネート 荏原式連続培養 V 1 5kL 円形 バッチ式 原液ナンノ CN V パン酵母 1 5kL 円形 バッチ式 V 2~4 2~4 L 型 1kLアルテミアふ化漕 バッチ式 V 5~9 5, 5kL 円形 バッチ式 原液ナンノ CN V パン酵母 5,,8 5, T 株 5kL 円形バッチ式原液ナンノ CN V パン酵母 1-112 -

表 2 投餌 時間後を 1% としたときの脂肪酸含有 に,2 次培養の餌料系列 (V, ドコサ *1+*.3) で行 量比率 投餌量 規定量.7 倍 経過時間 3 時間 時間 15 時間 時間 15 時間 2 時間 24 時間 78% 1% 57% 1% 53% 44% 4% 78% 1% 85% 1% 8% 82% 88% 78% 1% 79% 1% 84% 75% 79% b) ドコサ 表 3 と表 4 に, ドコサ投餌 を1% としたと ったときの翌朝のワムシ 両試験区の脂肪酸含有量は, ほぼ同じレベルだっ た 一次培養で得たナンノ由来の高い 含有量は, 3 日間でほぼ保有していない可能性が示唆された (2) 栄養強化方法 a) 朝に使用するワムシ 二次培養最初のエサとして V,, ドコサを投餌 きの 時間後,15 時間後の各脂肪酸含有量比率を示し したときの朝の脂肪酸含有量状態を図 2 に示した た 各脂肪酸含有量は, 時間後で そ 参考までに, 二次培養最初のエサ投餌 時間後 ( れぞれ平均 78% 84% 99%,15 時間後では,54% 74% 方 ) の脂肪酸含有量を とドコサについて同図に 95% と投餌 にピークになった それ以降の 減少量は, が最大で, 次に の順に なった この傾向は, 異なった投餌量でも同じであ った c) ナンノ 以下の 2 種類の方法で培養したワムシの脂肪酸含 有量を図 1 に示した 記載した 二次培養最初のエサを強化剤にすること で, 翌朝の脂肪酸含有量は で 2.5 倍, で 1.5 倍, で 3.5 倍に増加した 最も脂肪酸含有量が 高かったものは,( *1, *1) と,( *1, ドコ サ *1.5) の餌料系列であった これらは,( V, ドコ サ *5) よりも脂肪酸含有量が高かった 方の栄養強化剤を定量ポンプで給餌したときの 15kL 水槽で頻繁に原液ナンノと CN を給餌し,2 朝の脂肪酸含有量を図 3 に示した 参考までに, 二 次培養で V のみ 2 日間培養したワムシに方ドコサ *1 次培養最初のエサ投餌 時間後 ( 方 ) の脂肪酸含 と *.2 を添加したときの翌朝のワムシ 有量を について同図に記載した 定量ポンプを 2V のみを添加した連続培養装置で培養したワムシ 使用したときは, 使用しなかったときと比較して, 表 3 ドコサ投餌 を 1% としたときの 時間後の脂肪酸含有量比率 経過時間 8:3 平均 投餌量 規定量 規定量 1.5 倍 1.5 倍 1.5 倍 5 倍 等倍 5 倍 7% 75% 74% 83% 75% 82% 8% 91% 78% 77% 79% 87% 83% 8% 82% 8% 94% 84% 85% 83% 97% 13% 1% 18% 9% 12% 99% 表 4 ドコサ投餌 を1% としたときの 15 時間後の脂肪酸含有量比率 投餌時刻 投餌量規定量 5 倍 平均 58% 5% 54% 79% 9% 74% 89% 12% 95% 2 日目方 5kL 水槽培養 ト コサ *1+*.2 3 日目朝 連続培養 (V, ト コサ *1+*.3) 1 日目朝 図 1 3 日後のナンノ由来の 含有量 - 113 -

脂肪酸含有量 mg/1g 朝ト (V *1) (V ト コサ *1) (V ト コサ *1.5) (V ト コサ *5) (*1) 方サンフ ル (*1 *1) (*1 ト コサ *1) (*1 ト コサ *1.5) ( ト コサ *1) 方サンフ ル ( ト コサ *1 ト コサ *1.5) (V,*1) (V, ホ ンフ *1) (V, ホ ンフ *2) 抜いた後ホ ンフ *1 - 朝 *1 (*1, *1) ( *1, ホ ンフ *1) 図 2 二次培養最初のエサと 1 日目朝の脂肪酸含有量図 3 方 ~ 朝の定量給餌と 1 日目朝の脂肪酸含有量 では 1.5 ~ 2.8 倍, では 1.3 ~ 1.7 倍, では 3.2 ~ 5.2 倍になった た 餌料系列 1: 日目で種苗生産水槽へ給餌する方 以上の結果から, 脂肪酸含有量 ( 特に と ) は, 二次培養最初の餌を V から強化剤にすることで 増加し ( 図 2), 前日方のエサを定量ポンプで給餌 することで, さらに高くなることが分かった ( 図 3) 定量ポンプによるドコサ強化は行っていないが, 法, 試験区は ( *1 ), ( ドコサ *1) の2 区 餌料系列 2: 日目朝 V 使用し, 日目方と 1 日目朝強化剤を添加する方法, 試験区は ( V, V, ド コサ*1),( V, *1, *1),( V, *1, ドコサ*1.5), ( V, ドコサ *1.5, ドコサ *1.5) の4 区 と比較して大きな差はないと推定され, 経費が 餌料系列 3: 日目から 1 日目朝まで強化剤を添 の 2 倍かかるので, 朝に投餌するワムシには,( *1, ホ ンフ *1) が最も経済的かつ効果的な栄養強化方 法だと考えられる b) 方使用するワムシ 以下の 3 グループの餌料系列で培養を行い, 餌料 添加完了 と 時間後の脂肪酸含有量を調べ 加する方法, 試験区は ( *1, *1, ドコサ *1), ( *1, *1, ドコサ *1.5), ( *1, ドコサ *1.5, ドコサ *1) の3 区 結果を図 4 に示した 時間後の HUFA が最も高 いのは( *1, ドコサ*1.5, ドコサ*1) であった だけをみると ( *1) が最も高く, この値は朝試験 脂肪酸含有量 mg/1g 1, (*1) 餌料系列 1 餌料系列 2 餌料系列 3 ( 推定 ) 時間後 ( ト コサ *1) ( 推定 ) 時間後 (V,V, ト コサ *1) ( 推定 ) 時間後 (V,*1,*1) (V,*1, ト コサ *1.5) 時間後 (V, ト コサ *1.5, ト コサ *1.5) 時間後 (*1,*1, ト コサ *1) 時間後 (*1,*1, ト コサ *1.5) 時間後 (*1, ト コサ *1.5, ト コサ *1) 時間後 図 4 型における強化剤添加方法別に分けた餌料系列と脂肪酸含有量の経時変化 ( 推定 ): は表 2, ドコサは表 3 より求めた - 114 -

表 5 栄養強化剤投餌 を 1% としたときの 時間後の各脂肪酸含有量比率 強化剤 ト コサ 投餌時刻 8:3 8:3 一次培養のエサ V12 CN V12 CN 平均 V12 CN V12 CN 平均 投餌量 等倍 3 倍 5 倍 3 倍 3 倍 等倍 3 倍 5 倍 3 倍 3 倍 2 倍 2 倍 2 倍 2 倍 82% 77% 75% 8% 54% 7% 92% 74% 7% 72% 75% 18% 8% 92% 7% 89% 95% 81% 8% 77% 3% 8% 88% 78% 7% 78% 79% 11% 5% 88% 7% 8% 111% 85% 1% 8% 72% 99% 113% 13% 85% 88% 94% 111% 74% 113% 85% 9% 表 栄養強化剤投餌 を 1% としたときの 15 時間後の各脂肪酸含有量比率 強化剤投餌時刻 ドコサ 一次培養のエサ V12 CN 平均 V12 CN 投餌量 等倍 3 倍 5 倍 3 倍 3 倍 2 倍 2 倍 87% 5% 3% 71% 49% 59% 72% 5% 1% 7% 47% 52% 9% 7% 19% 41% 19% 71% 4% 82% 92% 84% 9% 2% 区の ( *1, ホ ンフ *1) ( 図 3) とほとんど変わら と 8:3), 一次培養の餌 ( V と CN), 投餌量 ( 規定 なかった 後で述べるタイ株では方試験区 ( *1, 量等倍 ~ 5 倍 ) を変え, 脂肪酸含有量を調べた 栄 ホ ンフ *1, *1) の HUFA が極端に多くならなか ったことを考慮すると,( *1), つまり 日目で種 苗生産水槽へ給餌する方法が, 細菌増殖軽減や経済 的な面から優れた方法と考えられる 養強化剤投餌 を 1% としたときの 時間 後, 15 時間後の比率をそれぞれ, 表 5, 表 に示し た ドコサ試験区では, 投餌時刻 一次培養のエサ 投餌量に関係なく,, 含有量ピークが 3 c) 昼使用するワムシ 時間後にあり, 時間後でそれぞれピークの平均 昼に使用するワムシは, 種苗生産水槽への添加時 75%, 79%, 15 時間後で平均 59%, 7% であった 刻, 2 次培養への植え継ぎ時刻によって, 強化方法 規定投餌量だった 15 時間後の含有量は 時間後より を選択する必要がある しかし, 昼使用するワムシ 高かったが, それは 3時間後の はともに を, 全く異なった餌料系列で強化することは大きな 79.4mg/1g とかなり低いためと思われた 含 作業量の増加となる a) 朝使用するワムシ で提 案した餌料系列 ( *1, ホ ンフ *1) と, b) 方 使用するワムシ で提案した餌料系列 ( *1) の作 業線上に次の 2 つ強化方法が考えられる 一つは, ( *1, ホ ンフ *1) のワムシ全体量を増やし, 1 日目の朝再強化剤を添加する方法で, もう一つは, ( *1, ホ ンフ *1.5 ~ 2) で方から翌日までポ ンプ給餌して 18 ~ 24 時間強化を行う方法である 有量はばらつきがあった 試験区では, はっきり としたピークがみられなかった b) ナンノ 1kL アルテミアふ化漕で V を投餌した L 型と, 5kL 水槽で CN を投餌した L 型を使用し, 二次培養 の餌料系列 ( V ドコサ*3 ドコサ*3) と( V *1 ドコサ*3) 2 種類の脂肪酸含有量をそれぞれ図 5 と図 に示した CN で一次培養したワムシの 含有量は, V で一次培養したワムシより低くなった L 型ワムシ (1) 強化剤の特性 a) ドコサ また, 一次培養で得られた と が減少して いくことがわかった 吉松ら 1) は, 型ワムシをイ カ肝油で栄養強化し, 同様な結果を得ている 栄養強化剤の種類 ( ドコサ ), 投餌時刻 ( - 115 -

1 L 型アルテミアふ化槽 V12 培養 ト コサ *3 昼 L 型大型池 CN 培養 ト コサ *3 昼 1 L 型アルテミアふ化槽 V12 培養 *2 昼 L 型大型池 CN 培養 *2 昼 図 5 VあるいはCNで培養したL 型ワムシ二次培養の餌料系列 (V, ドコサ *3, ドコサ *3) と脂肪酸含有量 図 VあるいはCNで培養したL 型ワムシ二次培養の餌料系列 (V,*1, ドコサ *3) と脂肪酸含有量 (2) 栄養強化方法 a) 朝使用するワムシ 図 7 に,( V, ドコサ*1.5 ~ 5) としたときの1 日 り,( *2, ドコサ *3) の 1 日目朝の脂肪酸含有量 は, 型 ( *1, ドコサ *1.5) と同レベルであった ( 図 2, 8) この結果から L 型ワムシの 1 日目朝の 目朝の脂肪酸含有量を示した 脂肪酸含有量は, 規 脂肪酸含有量を 型と同レベルまで栄養強化するた 定量と 3 倍量では大きな違いはなく, 5 倍量が最も めには, 給餌量が 2 倍以上必要であると考えられる 高い値を示した また 型ワムシの同じ餌料系列の 給餌量の増加は経済的なデメリットである 定量ポ 脂肪酸含有量と比較すると, 型 ( V, ドコサ *1.5) ンプを使用したとき, 型の脂肪酸含有量が大きく と L 型 ( V, ドコサ *3) は同レベル, 型 ( V, ドコ 変化したことを考えると, 今後 L 型でも同様な方法 サ *5) と L 型 ( V, ドコサ *5) は 型の方が多かっ た ( 図 2, 7) 餌料系列 ( V, ドコサ*3) と( *2, ドコサ*3) の 1 日目朝の脂肪酸含有量は,,, それぞれで, 後者は前者の 35%, 23%, 421% を試験し, 効果的な強化方法を模索する必要がある b) 方に使用するワムシ 図 9 に, 餌料系列 ( *2), ( V, *2), ( V, ト コ サ *3, ト コサ *3), ( V, ト コサ *5, ト コサ *5) の投餌完了 3 となった ( 図 8) 日目朝に を添加することで, 時間後と 時間後の脂肪酸含有量を示した 餌料系 脂肪酸含有量が増加することは 型と同じ結果にな 列 ( *2), ( V, *2), ( V, V, *2) の間で比 1 L 型アルテミアふ化槽 V12 培養 ト コサ *1 23 時 朝 ト コサ *3 1 23 時朝 ト コサ *5 23 時 朝 図 7 ドコサの投餌量別脂肪酸含有量の経時変化 - 11 -

HUFA 脂肪酸 mg/1 朝 *2 ト コサ *3 昼 図 8 餌料系列 ( *2, ドコサ *3) における脂肪酸含有量の経時変化 脂肪酸含有量 mg/1g 1, (*2) 時間後 (V,*2) 時間後 (V,V,*2) 時間後 (*2, ト コサ *3, ト コサ *3) 時間後 (V,*2, ト コサ *3) 時間後 (V, ト コサ *3, ト コサ *3) 時間後 (V, コサ *5, ト コサ *5) 時間後 図 9 L 型の強化剤添加方法別に分けた餌料系列と脂肪酸含有量の経時変化 較すると, 強化剤添加までに V を入れる培養時間が いないため, 今後の検討課題として残った また昼 長くなるほど, HUFA 量が低下した また最も高い 使用するワムシの強化方法は, 型ワムシ c) 昼使 脂肪酸含有量を示した餌料系列は,( *2, ト コサ*3, 用するワムシ と同じ方法が考えられる ト コサ *3) であった しかし, 時間後の脂肪酸含有 量を餌料系列 ( *2, ト コサ *3, ト コサ *3) と ( *2) で比較したとき, 前者の方が 2 倍の 量が得られ た以外は, ほぼ同じであった この の増加は, が へ短鎖化 ( retroconversion) した結果と タイ株 図 1 に 3 年の 型および L 型の栄養強化方法 の結果を受けて行ったタイ株の脂肪酸含有量の経時 変化を示した 定量ポンプを使用することで朝の脂 考えられる 餌料コストは, 前者は後者の 4 倍であ 肪酸含有量が高く維持でき, そのレベルは 型岡山 り, 強化を目的にしないのであれば, 餌料系列 株と同じであることがわかった また, 一次培養で ( *2), つまり 日目朝 を規定量 2 倍添加し, 時間後に種苗生産水槽へ給餌する方法が, 細菌増殖 軽減や経済的な面から優れた方法と考えられた た 得られたナンノ由来の がしだいに減少するという特性は, 株に留まらず, 種超えても同じ傾向にあると考えられた だし, 定量ポンプによる夜間の強化剤添加を行って - 117 -

1, 1, 一次培養 朝 *1 昼 時間後 ホ ンフ *1 朝 朝 *1 昼 時間後 図 1 タイ株の脂肪酸含有量の経時変化 4. 参考文献 1 ) 吉松隆夫, 林雅弘. 高密度ワムシの栄養強化技術. 養殖 ; 1997,( 5); 7-78. - 118 -