復興大臣 竹下亘様 要望書 平成 27 年 1 月 29 日 福島県南相馬市長桜井勝延

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福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

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平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

(審31)資料5-1 住民意向調査の結果及び住民帰還等に向けた取組について

平成 30 年 3 月 6 日 大熊町住民意向調査調査結果 ( 速報版 ) 復興庁 福島県 大熊町 調査の概要 1. 調査対象 : 世帯の代表者 (5,218 世帯 ) 2. 調査時期 : 平成 30 年 1 月 4 日 ~1 月 18 日 3. 調査方法 : 郵送配布 郵送回収 4. 回答者数 :

る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

中間指針第四次追補に関するQ&A集

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平成 24 年 11 月 6 日 大熊町住民意向調査調査結果 ( 速報版 ) 復興庁福島県大熊町 調査の概要 1. 調査対象 : 全世帯主 ( 分散避難している場合は それぞれの代表者 ) 5,378 世帯 2. 調査時期 : 平成 24 年 9 月 7 日 ( 金 )~9 月 24 日 ( 月 )

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当面の事業概要 < 平成 25 年度 > 実施設計業務委託 < 平成 26 年度 > 市道 1504 号線電線共同溝整備工事 道路改築工事 < 平成 27 年度 > 市道 1504 号線電線共同溝整備工事 市道 1504,1505,1507 号線道路改築工事 < 平成 28 年度 > 市道 1504

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老発第    第 号

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4-5 福島 震災復興 租税特別措置等により達成しようとする目標 政策の達成目標と同じ 租税特別措置等による達成目標に係る測定指標 仮設施設の整備数 8 有効性等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 東日本大震災で

また, 区域外の道路部分については, 区域内の道路の整備後に, 交通量等の利用状況をみて, 検討していきます 4 常磐自動車道の側道沿いの一方通行の道路について, 一方通行の制限を解除できないのか また, この道路の交通量についても調査を実施した上で, 区域外の道路の整備をしなければならないのではな

原発被災自治体の今後の財政と町民町税等の負担 伊藤久雄 ( 認定 NPO 法人まちぽっと理事 ) 東日本大震から はや 8 年 執拗な国や福島県の帰還政策のもとでも 容易に帰還はすすまない 帰還政策の帰趨は 帰還した人々 帰還しなかった ( できなかった ) 人びとの生活基盤と それぞれの市町村財政

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

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☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針第二次追補(政府による避難区域等の見直し等に係る損害について)」

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資料 1 復興 8 年間の現状と課題 平成 31 年 3 月 8 日

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災害公営住宅藤が原アパート入居者募集 ( 随時募集 ) 災害公営住宅入居者募集について 県営藤が原アパート5 号棟は, 東日本大震災により住宅を失った方のための公営住宅 ( 賃貸住宅 ) です 現在, 入居者を随時募集しています 申込書類を提出された方を先着順で受付しておりますので, どうぞお気軽に

目次 はじめに P1 1. 避難指示の解除と帰還に向けた取組を拡充する P3 (1) 帰還に向けた安全 安心対策 (2) 復興の動きと連携した除染の推進等 (3) 福島再生加速化交付金を活用した帰還支援の着実な実施 (4) 避難指示解除の見通しの提示とそれに向けた環境整備の加速 (5) 帰還のための

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

資料 4 平成 29 年 1 月 27 日記者会見 土地区画整理事業に関する土地利活用意向調査の実施結果について 復興推進本部都市整備推進室 1 土地利活用意向調査の目的 市内 4 地区の土地区画整理事業は 平成 29 年度末を目標に全ての宅地引渡しが完了できるよう鋭意工事を進めております 地権者へ

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第3 復興整備計画 参考様式集

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住宅を新築する場合の支援制度 1 被災者生活再建支援金 ( 加算支援金 ) 自然災害 ( 津波 地震 ) により 住宅が全壊 半壊解体した世帯 又は長期避難世帯が 新しい住宅を建設 購入する場合に支給されます 支給額 : 最大 200 万円 複数世帯 :200 万円 単身世帯 150 万円 申請期限

避難状況 1. 避難先自治体 いわき市相馬市南相馬市 福島市 郡山市 会津若松市白河市 福島県内のの市町村 福島県外 n = 1, 現在の住居形態 応急仮設住宅 ( プレハブ型 無償 ) 応急仮設住宅

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

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市税に係る減免措置調査票 所属名 此花区役所 1 減免対象 市税の税目 ( 該当に 印 ) 減免内容 ( 該当条例等 ) 個人市民税 法人市民税 固定資産税 軽自動車税 事業所税 児童遊園の用に供する固定資産 条例第 4 条の 3 第 4 号規則 (1) 政策目的地域コミュニティの中核的組織として

3. 市街化調整区域における土地利用の調整に関し必要な事項 区域毎の面積 ( 単位 : m2 ) 区域名 市街化区域 市街化調整区域 合計 ( 別紙 ) 用途区分別面積は 市町村の農業振興地域整備計画で定められている用途区分別の面積を記入すること 土地利用調整区域毎に市街化区域と市街化調整区域それぞ

事務連絡平成 23 年 6 月 1 日 都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 都道府県総務主管部 ( 局 ) 市区町村主管課 御中 厚生労働省保険局国民健康保険課総務省自治税務局市町村税課 東日本大震災により被災した被保険者に係る国民健康保険料 ( 税 ) の減免に対する財

事務連絡 平成 29 年 4 月 3 日 各都道府県財政担当課各都道府県市区町村担当課各指定都市財政担当課 御中 総務省自治財政局公営企業課 平成 29 年度における東日本大震災に係る地方公営企業施設の災害復旧事業等に対する地方財政措置等について 東日本大震災に係る災害復旧事業等については 平成 2

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

事業番号 復興交付金配分計画総括表 基幹事業名 ( 単位 : 千円 ) 基幹事業効果促進事業 配分額配分額 事業別配分額 6,870,097 0 A-4 埋蔵文化財発掘調査事業 8,550 0 C-1 農山漁村地域復興基盤総合整備事業 ( 集落排水等の集落基盤 農地等の生産基盤整備等 ) 38,82

1. 避難指示区域の考え方 ( ア ) 固定資産税評価額に補正係数をかけて事故前価値を算定する方法 1. 当該不動産が新築であると仮定した場合の時価相当額を算定する 2. A) まず 事故前の固定資産税評価額を元に経年減点補正率 ( 減価償却分 ) を割り戻して 当該建物の新築時点での固定資産税評価

地域再生計画 1 地域再生計画の名称 DMO による広域観光連携 2 地域再生計画の作成主体の名称 石巻市 東松島市 3 地域再生計画の区域 石巻市及び東松島市の全域 4 地域再生計画の目標 4-1 圏域の現状 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災から5 年が経過した これまで 復興

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

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三ケ島工業団地周辺地区 第一回勉強会

(2) 被災代替住宅用地の特例について 特例の概要 被災住宅用地の所有者等が当該被災住宅用地の代替土地を平成 33 年 3 月 31 日までの間に取得した場合 当該代替土地のうち被災住宅用地相当分について 取得後 3 年度分 当該土地を住宅用地とみなし 住宅用地の価格 ( 課税標準 ) の特例を適用

平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

NO. 2 事業名 埋蔵文化財発掘調査事業 ( 鹿島区 ) 事業番号 A-4-2 事業実施主体 南相馬市 交付期間 H24-H26 総交付対象事業費 55,014( 千円 ) 復興事業 ( 防災集団移転 ) に伴い市内に所在する遺跡について 発掘調査事業を実施する 鹿島区内遺跡数 9 遺跡 対象面積

第 3 号様式 ( 第 3 条関係 ) 不燃化推進特定整備地区整備プログラム 品川区 豊町 丁目 二葉 3 4 丁目及び西大井 6 丁目地区 平成 25 年 11 月第 1 回変更認定平成 27 年 10 月第 2 回変更認定平成 29 年 3 月 品川区

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( 例 2) 特定被災区域にある住家と区域外にある住家を行き来して生活しており 特定被災区域の家が被災したが 住民票は区域外にある場合 公共料金の支払等により生活実態が確認されれば対象として差し支えない ( 例 3) 学生で特定被災区域外に居住している ( 区域外に住民票 ) が 特例により 特定被

( 別紙 ) 復興 創生期間 における東日本大震災からの復興の基本方針 1. 基本的な考え方 (1) 復興の現状 政府は 発災直後の平成 23 年 7 月に策定した 東日本大震災からの復興の基本方針 1 において 復興期間を平成 32 年度までの 10 年間と定め 復興需要が高まる平成 27 年度ま

文部科学省では 被災者の生活再建に関連して 就学援助のほか 教員やスクールカウンセラー ボランティアの配置を充実することにより 子供たちの学習支援や心のケアに向けた対応を行っています 被災児童生徒就学支援等事業 (H30 予算額 ( 案 ) 52 億円 (H29 予算額 62 億円 )) 東日本大震

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

新旧対照表

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平成 26 年度公共事業事後評価調書 1. 事業説明シート (1) ( 区分 ) 国補 県単 事業名道路事業 [ 国道橋りょう改築事業 ( 国補 )] 事業箇所南巨摩郡身延町波高島 ~ 下山地区名国道 300 号 ( 波高島バイパス ) 事業主体山梨県 (1) 事業着手年度 H12 年度 (2) 事

だ証明書の様式になっております 建物所在証明書 の様式は, 当ホームページからダウンロードすることができます Q3 警戒区域設定指示等の対象区域 特定避難勧奨地点に所在する建物の被災代替建物を取得する場合, 震災特例法の免税措置が受けられますか 特定避難勧奨地点 は, 警戒区域設定指示等の対象区域に

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資料2

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復興 5 年間の現状と課題 ( 概要 ) 復興期間 10 年の折り返し平成 23~27 年度 集中復興期間 平成 28~32 年度 復興 創生期間 インフラ復旧は概ね終了 住宅の再建が最盛期 被災者の心身のケアや 産業の再生が重要 福島においては 順次 避難指示を解除 住民の帰還に向けた環境整備を進

平成23年度都市・土地・PFI税制改正に対する要望

原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針 平成 28 年 12 月 20 日

事業番号 復興交付金配分計画総括表 基幹事業名 ( 単位 : 千円 ) 基幹事業効果促進事業 配分額配分額 事業別配分額 31,374, ,408 A-1 公立学校施設整備費国庫負担事業 ( 公立小中学校等の新増築 統合 ) 49,782 93,288 A-2 学校施設環境改善事業 (

宅地の補修工事に関する費用の貸付 被害建物に関する相談窓口 応急仮設住宅の提供 被災者生活再建支援金 住宅の応急修理制度 住宅の補修工事に関する費用の貸付 ( り災証明書の提出が必要です ) 被災家屋等

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

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4-3 地域再生計画の目標本事業により 視察ルートの開発 提供や視察案内等を通じて 新しいひとの流れづくり ( 交流人口の拡大 ) と併せ 地域のしごとづくり ( 雇用の創出 ) を実現する なお 本事業の実施にあたっては 本市 石巻市の連携の下 観光施設や交通事業者に加えて 宿泊施設や飲食業等のサ

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鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

東日本大震災からの復旧 復興に向けての特別意見 平成 23 年 7 月 8 日 全国町村会

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はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため

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原子力損害賠償の進捗状況について < 原子力損害賠償のご請求 お支払い等実績 > ご請求について 個人 年 7 月 13 日現在 法人 個人事業主など ご請求書受付件数 ( 延べ件数 ) 約 2,375,000 件約 481,000 件 本賠償の状況について 本賠償の件数 ( 延べ件数

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別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

(1) 当該団体が法人格を有しているか 又は法人格のない任意の団体のうち次の1~2の要件を全て満たすもの 1 代表者の定めがあること 2 団体としての意思決定の方法 事務処理及び会計処理の方法 並びに責任者等を明確にした規約その他の規定が定められていること (2) 関係市町村との協議体制を構築してい

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復興大臣 竹下亘様 要望書 平成 27 年 1 月 29 日 福島県南相馬市長桜井勝延

南相馬市では 市内の小高区を中心とする避難指示区域について 平成 28 年 4 月の避難指示解除を目指し 住民の帰還のためのインフラ整備や生活関連サービスの確保を進めるとともに 避難指示区域以外の地域においても 生活基盤や産業基盤の再生のための取り組みを全力で進めているところです しかし 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故から 3 年 10か月が経過した現在でも 2 万人以上の市民が市内外において避難生活を強いられていることや 市内に居住する市民についても 仕事や生活 そして放射線に対する不安等を抱えながら 精神的 身体的にも苦しい生活が続いており 原子力災害によって失われた生活や生業を取り戻すまでには至っておりません このことから 現在実施されている東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う減免措置等について 除染による放射線量の低減 医療 福祉サービス 働く場所及び住まいの確保など 全ての市民が安心して生活できる環境が整うまでの間 国の責任において支援を継続するとともに 市内の生活 産業基盤の再生の加速化と避難を余儀なくされている市民の早期帰還を達成するための一層の支援が必要であることから 下記の事項について要望します 記 1. 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う減免措置等について (1) 国民健康保険税 介護保険料 国民健康保険一部負担金及び介護サービス利用者負担額の減免措置の拡充と継続についてこれらの減免措置は 避難指示区域等により取り扱いが異なっていることから 今後 地域コミュニティの更なる分断を生じさせないよう 市全域を対象とすること また 減免措置の期間については 全市民が安心して暮らせる環境が整うまで継続すること -1-

(2) 土地 家屋に係る固定資産税の減額課税措置等の継続について地方税法の規定による土地 家屋に係る固定資産税の 2 分の 1 減額課税措置については 課税免除区域から除外されてから原則 3 年度分とされています しかし 原発事故から3 年 10か月が経過した現在でも 原発事故が終息していないことや放射線への不安などから 依然として2 万人もの市民が市内外での避難生活を強いられています また 地域経済を支える商工業等についても再開ができない事業者が多く見られるなど 原子力災害により土地 家屋の本来的な効用の低下 喪失及び使用上の支障が生じていることから 本市の実情に鑑みて 平成 27 年度以降についても減額課税措置を継続すること あわせて 市条例による土地 家屋に係る固定資産税の税負担の軽減に伴う減収分についても 震災復興特別交付税を継続して交付すること (3) 高速道路無料措置の延長と拡充について平成 27 年 3 月 31 日までとされている高速道路無料措置については 全市民が安心して暮らせる環境が整うまで継続するとともに 市全域を対象とすること 2. 小高区の復興と再生に不可欠な復興拠点の整備について避難住民の帰還 地域の再生を目的として 当市が実施する復興拠点整備事業において 既存制度の対象となっていない多世代交流センターや公園 健康増進施設の整備などについて 福島再生加速化交付金 や新たに創設される 中間貯蔵施設等に係る交付金 原子力災害からの福島復興交付金 を地域の実情に合わせて自由な形で活用できるよう十分に配慮すること -2-

3. 県営震災復興祈念公園及び国営追悼 祈念施設 ( 仮称 ) の整備について当該公園及び施設の整備地については 東日本大震災及び原子力災害により死者 1,103 人 ( 直接死 636 人 震災関連死 467 人 ) という 福島県浜通り地方の中でも最も甚大な被害を受けながらも 大震災と原子力災害を乗り越え 復興と再生に向けて取り組んでいる当市が適地であると考えることから 県営震災復興祈念公園及び国営追悼 祈念施設 ( 仮称 ) を整備すること 4. イノベーション コースト構想についてイノベーション コースト構想の具現化に向けては 既存の理念にとらわれないロボット産業の育成など新しい産業基盤の構築が必要であることから 予算化など具体的な取り組みを早急に進めること 5. 避難解除区域等における事業者の税制優遇措置等の強化について当市の地域経済は 原子力災害による商圏の喪失 人口流出 風評被害等により 4 年目を迎えた現在でも 依然として厳しい状況にあります 地域経済の再生は当市の復興の要であり 住民が帰還を判断する上で重要な要素であることから 現在措置されている避難解除区域等における事業者に対する税制優遇措置を更に強化するとともに 税制のみならず 事業再開と新規立地を促すためのあらゆる効果的な方策を講じること また 実態としては避難解除区域等と同様に経済的な不利益を被っている当市の30km圏外の区域 ( 鹿島区 ) についても 避難解除区域等に含めること -3-

8. 復興公営住宅入居要件の緩和について当市では 平成 28 年 4 月の避難指示解除を目標に復旧 復興を進めていますが 原発避難者に対する復興公営住宅の入居は 福島復興再生特別措置法で規定する居住制限者であることが条件であり 避難指示解除後に 復興公営住宅への入居を希望しても対象とならないことから 帰還が叶わないことも想定されるため 解除後においても希望する住民が入居できるよう入居基準の緩和を行うこと -4-6. 常磐自動車道及び国道 6 号の4 車線化と 復興インターチェンジ ( 仮称 ) の設置について常磐自動車道は 首都圏などとの広域的なアクセスの向上 経済や医療 そして 生活 文化 情報基盤などの交流 連携の形成 発展と緊急時におけるネットワーク機能の強化に資するものであると共に 被災地浜通り地方の復旧 復興における最重要の交通インフラです このことから 全線暫定 2 車線供用後速やかに4 車線化の整備に着手するとともに 地域振興 支援活動 緊急時の避難路の確保のための 復興インターチェンジ を南相馬市小高区に設置すること また 国道 6 号は 当地方の産業経済の発展や日常生活に大きく寄与する重要な幹線道路ですが 復旧 復興事業の進展 中間貯蔵施設への除去土壌等の搬出及び東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業の進捗等に伴い 今後さらに 工事車両等の交通量の激増が懸念されることから 交通渋滞緩和と地域住民の安全確保のため 4 車線化などの改良整備を早急に行うこと 7.JR 常磐線の早期全線再開について昨年 11 月 27 日に 浜通りの復興に向けたJR 常磐線復旧促進協議会 が開催されたところですが JR 常磐線は浜通り地方の復興と再生の要であり 住民の帰還や産業の再生に欠かすことの出来ない最重要のインフラであることから 全線復旧に向けた取り組みをより一層進め 一日も早い全線再開を図ること

9. 被害の実態に即した公正かつ公平な営業損害の継続について先般 本年 3 月以降の商工業者に対する営業損害賠償の素案が示されましたが 平成 28 年 2 月までの 1 年間で賠償を打ち切るといった内容は あまりにも一方的で 被害の実態を無視したものであり 到底受け入れることはできません 中間指針第 2 次追補にもあるとおり 営業損害に対する賠償は 被害者が従前と同じ又は同等の営業活動を営むことが可能となった日まで継続すべきと考えることから 商工業者が従前と同じ又は同等の営業活動を取り戻すまで損害賠償を継続すること 10. 東日本大震災復興交付金の期間延長と柔軟な制度運用について東日本大震災復興交付金事業については 集中復興期間である平成 27 年度までの5 年間の措置とされていますが 人材不足 用地取得の遅れ 資材 人件費等の高騰による入札不調などで復興事業がスケジュール通りに進んでいない状況にあることから 当市の実情を踏まえ すべての復旧 復興事業が完了するまでの十分な期間について 復興交付金事業を継続すること なお 市民が市に直接交付申請を行うがけ地近接等危険住宅移転事業については 建設工事の過密スケジュール等により 平成 27 年度までの工事完了を建設業者が担保出来ず 市で受付を行えない状況にあることから 期間の延長について早期に示すこと また 市街地復興効果促進事業については 地域の実情に応じて各市町村が機動的に事業を実施できるよう使途を決めずに市町村等へ先渡しするなど 自由度の高い極めて柔軟な制度とされています しかし その採択にあたり 震災前の状況との差異や事業の必要性等が厳しく求められるなど 結果として 地域のニーズに即した機動的な事業実施ができていない状況にあることから 市町村の自由な裁量で機動的に事業が実施できるよう 採択要件の緩和等 柔軟な運用を行うこと -5-

11. パークゴルフ場の整備について当市では 東日本大震災前 沿岸部にパークゴルフ場が整備されておりましたが 津波により甚大な被害を受けるとともに災害危険区域の指定や地盤沈下により 移転を余儀なくされたところです 施設の復旧に当たっては 原形復旧が基本であり 移転を伴うものについては 対象にならないこと 更に 施設敷地内にて災害廃棄物処理を行っているため 復旧のための災害査定ができない状況にあります 一方で 市内の高齢者は 避難生活等により運動不足による介護認定者の増加や生活不安に伴うストレスを抱えています また 双葉 相馬郡からは 4 千人を超える避難者が当市での生活を希望しており その多くが高齢者です このことから 健康の維持増進と地域間交流の促進によるコミュニティの再構築を早期に図ることを目的として整備を進めているパークゴルフ場の施設整備について 財政支援を行うこと 以上 -6-