G1158 シリーズ G11475~G11478 シリーズ 近赤外イメージセンサ (.9~1.67 µm/2.55 µm) G1158/G11475~G11478 シリーズは 近赤外マルチチャンネル分光測光用に設計された InGaAsリニアイメージセンサです これらのリニアイメージセンサは InGaAsフォトダイオードアレイとCMOSチップ上に形成されたチャージアンプ オフセット補償回路 シフトレジスタ およびタイミング発生回路で構成されています チャージアンプは CMOSトランジスタアレイで構成され InGaAsフォトダイオードアレイの各画素に接続されています 各画素からの信号は電荷蓄積モードで読み出されるため 近赤外域で高い感度と安定した動作が得られます 従来品に比べてデータレートが上がり 高ゲイン時のリニアリティ特性も向上しています パッケージは気密封止されており信頼性に優れています CMOSチップ上の信号処理回路は 外部電圧によって 2 種類の変換効率 (CE: conversion efficiency) から選択できます 特長 用途 低ノイズ 低暗電流 2 種類の変換効率から選択可能飽和対策回路を内蔵 CDS 回路 * 1 を内蔵サーミスタ内蔵簡単動作 ( タイミング発生回路を内蔵 * 2 ) 高分解能 : 25 μmピッチ (G1158-512SA, G11475~G11478-512WB) 近赤外マルチチャンネル分光測光 放射温度計 非破壊検査装置 *1: チャージアンプでは 積分容量をリセットする際に発生するリセットノイズが支配的になります しかし 蓄積時間終了後の信号とリセット直後の信号の差をとる CDS 回路により リセットノイズを大幅に低減しています *2: シフトレジスタを動作させる際に 従来はイメージセンサの外部から PLD (Programmable Logic Device) などにより 複数のタイミングを入力していました 本イメージセンサは タイミング発生用の CMOS 回路を内蔵しています CLK と Reset を入力するだけで すべてのタイミングをイメージセンサ内部で発生します 浜松ホトニクス株式会社 1
セレクションガイド 型名 冷却 イメージサイズ (mm) 総画素数 有効画素数 G1158-256SA 256 256 1 段電子冷却 12.8.5 G1158-512SA 512 512 G11475-256WB 256 256 G11475-512WB 512 512 G11476-256WB 256 256 G11477-256WB 2 段電子冷却 12.8.25 256 256 G11477-512WB 512 512 G11478-256WB 256 256 G11478-512WB 512 512 開口率 (%) 1 専用駆動回路 - - 構成 型名 画素サイズ画素ピッチ [µm (H) µm ()] (µm) パッケージ G1158-256SA 5 5 5 28ピンメタル G1158-512SA 25 5 25 ( 外形寸法図を参照 ) G11475-256WB 5 25 5 G11475-512WB 25 25 25 G11476-256WB 5 25 5 28ピンメタル G11477-256WB 5 25 5 ( 外形寸法図を参照 ) G11477-512WB 25 25 25 G11478-256WB 5 25 5 G11478-512WB 25 25 25 窓材 サファイア ( 反射防止コーティングあり ) サファイア ( 反射防止コーティングあり ) 受光部拡大図 ブロック図 CLK RESET dd ss INP inp Fvref Cf_select AD_trig AD_sp ideo + & CMOS IC x H InGaAs 256 512 x H 3 5 1 25 25 5 25 5 + - KMIRC13JA KMIRC111JA 2
絶対最大定格 項目 記号 条件 Min. Typ. Max. 単位 供給電圧 dd, INP, Fvref inp, PDN Ta=25 C -.3 - +6 クロックパルス電圧 clk Ta=25 C -.3 - +6 リセットパルス電圧 (res) Ta=25 C -.3 - +6 ゲイン選択端子電圧 cfsel Ta=25 C -.3 - +6 動作温度 Topr 結露なきこと * 3-2 - +7 C 保存温度 Tstg 結露なきこと * 3-4 - +85 C はんだ付け条件 - 26 C 以下 1 秒以内 - サーミスタ許容損失 Pd_th Ta=25 C - - 4 mw *3: 高湿環境においては 製品とその周囲で温度差があると製品表面が結露しやすく 特性や信頼性に影響が及ぶことがあります 注 ) 絶対最大定格は 絶対に超えてはならない値を示します 絶対最大定格を超えると たとえ1 項目だけで瞬時であっても製品の品 質を損なうおそれがあります 絶対最大定格の範囲内で必ず使用してください 推奨端子電圧 (Ta=25 C) 項目 記号 Min. Typ. Max. 単位 電源電圧 dd 4.7 5. 5.3 差動リファレンス電圧 Fvref 1.1 1.2 1.3 ビデオラインリセット電圧 inp 3.9 4. 4.1 入力段アンプリファレンス電圧 INP 3.9 4. 4.1 フォトダイオードカソード電圧 PDN 3.9 4. 4.1 グランド ss - - クロックパルス電圧 High 4.7 5. 5.3 clk Low.4 リセットパルス電圧 High 4.7 5. 5.3 (res) Low.3 電気的特性 (Ta=25 C) 項目 記号 Min. Typ. Max. 単位 I(dd) 256 ch - 45 8 512 ch - 85 12 消費電流 Ifvref - - 1 Ivinp - - 1 ma Iinp - - 1 Ipdn - - 1 クロック周波数 fop.1 1 5 MHz ビデオデータレート DR.1 fop 5 MHz ビデオ出力電圧 High H - 4. - Low L - 1.2 - 出力オフセット電圧 os - Fvref - 出力インピーダンス Zo - 5 - kω AD_trig, AD_sp High - dd - trig, sp パルス電圧 Low - GND - サーミスタ抵抗 Rth 9. 1. 11. kω サーミスタB 定数 * 4 B - 395 - K *4: T1=25 C, T2=5 C 3
電気的および光学的特性 (Ta=25 C, dd=5, INP=inp=PDN=4, Fref=1.2, clk=5, fop=1 MHz, CE=16 n/e-) 項目 記号 条件 G1158 シリーズ * 5 G11475~G11478 シリーズ * 6 Min. Typ. Max. 型名 Min. Typ. Max. 単位 G11475 -.9 ~ 1.85 - 感度波長範囲 λ -.9 ~ 1.67 - G11476 -.9 ~ 2.5 - G11477 -.9 ~ 2.15 - µm G11478 -.9 ~ 2.55 - G11475-1.75 - 最大感度波長 λp - 1.55 - G11476-1.95 - G11477-1.95 - µm G11478-2.3 - G11475.9 1.1 - 受光感度 S λ=λp.9 1. - G11476.9 1.2 - G11477.9 1.2 - A/W G11478.9 1.3 - 変換効率 * 7 CE Cf=1 pf - 16 - - 16 - n/e- Cf=1 pf - 16 - - 16 - n/e- 感度不均一性 * 8 PRNU - ±3 ±5 - ±5 ±1 % 飽和出力電圧 sat 2.7 2.8-2.7 2.8 - 飽和電荷量 Csat CE=16 n/e - - 175 - - 175 - CE=16 n/e - - 17.5 - - 17.5 - Me- 読み出しノイズ * 9 Nread CE=16n /e- CE=16 n/e - - - 2 4 3 5 - - 2 4 3 5 µ rms 読み出しノイズ * 1 Nread CE=16 n/e- - - - - 22 5 CE=16 n/e - - - - - 4 1 µ rms ダイナミックレンジ Drange *11 675 14-675 14 - - * 12 - - - 54 127 - - 不良画素 * 13 - - - - - 5 % *5: 感度波長範囲 : Tchip=-1 C, それ以外の特性 : Tchip=25 C *6: Tchip=-2 C *7: 変換効率の切り替えについてはピン接続を参照 *8: 飽和の約 5%, 積分時間 =1 ms, 暗出力を減算後の画素ばらつき ( 先頭画素と最終画素を除く ) *9: G1158 シリーズ : CE=16 n/e - のとき積分時間 =1 ms, CE=16 n/e - のとき積分時間 =1 ms G11475~G11477 シリーズ : CE=16 n/e - のとき積分時間 1 ms, CE=16 n/e - のとき積分時間.1ms *1: G11478 シリーズ : CE=16 n/e - のとき積分時間 =1 ms, CE=16 n/e - のとき積分時間 =.1 ms *11: G1158/G11475~G11477 シリーズ *12: G11478 シリーズ *13: 感度不均一性 読み出しノイズ 暗電流が規格外の画素 暗出力特性 (CE=16 n/e-, G1158 シリーズ : Tchip=25 C, G11475~G11478 シリーズ : Tchip=-2 C) 暗出力 ( 暗出力不均一性 ) 暗電流 項目 記号 Min. Typ. Max. 単位 G1158-256SA -1 ±.1 1 G1158-512SA -.5 ±.5.5 G11475-256WB -2 ±.2 2 G11475-512WB -2 ±.2 2 G11476-256WB D -4 ±.4 4 G11477-256WB -5 ±.5 5 G11477-512WB -5 ±.5 5 G11478-256WB -1 ±1 1 G11478-512WB -1 ±1 1 G1158-256SA -1 ±1 1 G1158-512SA -5 ±.5 5 G11475-256WB -2 ±2 2 G11475-512WB -2 ±2 2 G11476-256WB ID -4 ±4 4 G11477-256WB -5 ±5 5 G11477-512WB -5 ±5 5 G11478-256WB -1 ±1 1 G11478-512WB -1 ±1 1 /s pa 4
分光感度特性 1.5 Tchip=25 C Tchip=-1 C Tchip=-2 C G11476 G11477 (Typ.) G11478 (A/W) 1..5 G1158 G11475.5 1. 1.5 2. 2.5 3. (µm) KMIRB15JA 窓材の分光透過特性 ( 代表例 ) 1 (Ta=25 C) 直線性変動率 (G1158 シリーズ, 代表例 ) 2 [Tchip=25 C, dd=5, INP=inp=PDN=4, Fvref=1.2, fop=1 MHz, CE=16 n/eˉ (G1158-512SA), 16 n/eˉ (G1158-512SA) 95 15 1 (%) 9 85 8 (%) 5-5 -1 75-15 7.5 1. 1.5 2. 2.5 3. -2 1 1 1 1 1 (µm) (m) KMIRB7JA KMIRB16JA 5
等価回路 PDN Cf_select S/H ideo INP Fvref CMOS KMIRC49JA タイミングチャート ( 各ビデオライン ) (G1162 ) CLK Reset ( ) 5 CLK AD_sp 5 CLK ( ) AD_trig 256CLK ideo 1 2 255 256 tf(clk) tr(clk) CLK tpw(clk) tr(res) tf(res) Reset tpw(res) KMIRC14JA 項目 記号 Min. Typ. Max. 単位 クロックパルス周波数 fop.1 1 5 MHz クロックパルス幅 tpw(clk) 6 5 5 ns クロックパルス上昇 / 下降時間 tr(clk), tf(clk) 2 3 ns リセットパルス幅 High 6 - - tpw(res) Low 284 - - clocks リセットパルス上昇 / 下降時間 tr(res), tf(res) 2 3 ns 6
接続例 CLK Reset AD_sp AD_trig Cf_select1 Cf_select2 INP PDN inp Fvref ADC dd ss ideo KMIRC56JB 7
ピン接続 ( 上面図 ) 256 512 Cf_select1 TE+ Therm Therm Case Cf_select2 Reset TE- AD_sp AD_trig dd GND INP CLK PDN Cf_select1 Reset_even TE+ AD_sp_even AD_trig_even Therm Therm Case CLK_even Cf_select2 Reset_odd TE- AD_sp_odd AD_trig_odd dd GND INP CLK_odd PDN Fvref inp Fvref inp ideo ideo_even ideo_odd KMIRC15JA 端子名 入出力 機能および推奨接続 備考 PDN 入力 InGaAsフォトダイオードのカソードバイアス端子 INPと同電位にしてください 4. AD_sp 出力 A/D 変換用のデジタルスタート信号 ~5 Cf_select1, 2 入力 * 14 CMOSチップ上のフィードバック容量 ( 積分容量 ) を選択する信号 または5 サーミスタ 出力 パッケージ内部の温度モニタ用サーミスタ - AD_trig 出力 A/D 変換用のサンプリング同期信号 ~5 Reset 入力 CMOSチップ上のチャージアンプのフィードバック容量を初期化するためのリセットパルス このパルスのHigh 期間によって蓄積時間が決まります ~5 CLK 入力 CMOSシフトレジスタを動作させるためのクロックパルス ~5 INP 入力 入力段アンプリファレンス電圧 CMOSチップ上の信号処理回路を動作させるための供給電源です PDNと同電位にしてください 4. inp 入力 ビデオラインリセット電圧 CMOSチップ上の信号処理回路を動作させるための供給電源です 4. Fvref 入力 差動アンプリファレンス電圧 CMOSチップ上の信号処理回路を動作させるための供給電源です 1.2 ideo 出力 差動アンプ出力 アナログビデオ信号です 1.2~4. dd 入力 CMOSチップ上の信号処理回路を動作させるための供給電源 (+5 ) 5 GND 入力 CMOSチップ上の信号処理回路用グランド ( ) Case - この端子はパッケージに接続されています - TE+, TE- 入力 フォトダイオードアレイを冷却するための電子冷却素子用電源端子 - *14: 変換効率はCf_select 端子への供給電圧によって以下のように決定されます 変換効率 Cf_select1 Cf_select2 16 n/e- (Lowゲイン) High High 16 n/e- (Highゲイン) High Low Low: (GND), High: 5 (dd) 8
電子冷却素子の仕様 (Ta=25 C, dd=5, INP=inp=PDN=4, Fvref=1.2, clk=5, fop=1 MHz) 項目 条件 記号 G1158 シリーズ G11475~G11478 シリーズ Min. Typ. Max. Min. Typ. Max. 単位 電子冷却素子 / 許容電流 Ic max. - - 1.8 - - 2.8 A 電子冷却素子 / 許容電圧 c max. - - 5. - - 4. 温度差 * 15 * 16 DT 4 - - 5 - - C サーミスタ抵抗 Rth 9 1 11 9 1 11 kw サーミスタ許容損失 Pth - - 4 - - 4 mw *15: 受光部とパッケージ放熱部分の温度差 *16: 1 段電子冷却素子 : Ic=1.7 A, 2 段電子冷却素子 : Ic=2.6 A 電子冷却素子の温度特性 (Ta=25 C, dd=5, INP=inp=PDN=4, Fvref=1.2, clk=5, fop=1 MHz) G1158 シリーズ G11475~G11478 シリーズ 4. 3.5 (Typ..5 C/W) 7 6 7 6 (Typ..4 C/W) 6 5 3. 5 5 4 () 2.5 2. 1.5 4 3 2 ( C) () 4 3 3 2 ( C) 1. 1 2 1.5 1 1 2 (A) -1 1 2 (A) -1 3 KMIRB31JD KMIRB32JD 9
サーミスタの温度特性 (kω) 1 1 1 (Typ.) ( C) -4-35 -3-25 -2-15 -1-5 5 1 15 (kω) 281 28 155 117 88.8 68.4 53. 41.2 32.1 25.1 19.8 15.7 ( C) 2 25 3 35 4 45 5 55 6 65 7 (kω) 12.5 1. 8.6 6.53 5.32 4.36 3.59 2.97 2.47 2.7 1.74 1-4 -3-2 -1 1 2 3 4 5 6 7 ( C) KMIRB61JA 外形寸法図 ( 単位 : mm) 63.5 ±.15 53.3 ±.15 2.54 ±.15 R 1.59 38.1 ±.15 35.6 ±.15 27.2 ±.15 28 15 A B C 1. ±.2 6.35 ±.5 25.4 ±.15 22.9 ±.15 1.2 ±.15 3. ±.15 2.3 ±.15 1 2 14 : 1 ch 2.54 ±.15.45 ±.5 33.2 ±.3 : ±.3 ( ) : ±2 ( ) : InGaAs : FeNi : Ni/Au : FeNiCo : : 1.76 :.66 AR : (1.55 µm ) : : A B C G1158 G11475 G11478 6.15 ±.2 5.8 ±.2 7.25 ±.2 6.85 ±.2 3.4 ±.3 4.3 ±.3 KMIRA37JA 1
静電気対策 本製品は静電気に対する保護回路を内蔵していますが 静電気による破壊を未然に防ぐために 作業者 作業台 作業工具の接地などの静電 気対策を実施してください また 周辺機器からのサージ電圧を防ぐようにしてください 関連情報 www.hamamatsu.com/sp/ssd/doc_ja.html 注意事項 製品に関する注意事項とお願い 安全上の注意 イメージセンサ / 使用上の注意 技術情報 イメージセンサ / 用語の説明 本資料の記載内容は 平成 3 年 9 月現在のものです www.hamamatsu.com Cat. No. KMIR132J2 Sep. 218 DN 11