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2008年6月XX日

欠であり 運輸交通分野を中心に膨大なインフラ投資が必要になると見込まれる これらのインフラ整備にあたっては 案件ごとにマスタープランから工事まで段階を踏んで検討 建設が進められるが 対象地の地形などを確認 把握するため 検討段階に応じた精度の地図が必要となる 現在 同国では基本的な測地基準点網が整備

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社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

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1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

アジェンダ (1) 実践的 IT 人材育成の取り組み背景について (2) 当取り組みにおける 実践的 地域活性化に向けた産学連携プログラムについて 育成スケジュール カリキュラム概要 カリキュラム詳細 (3) H23 H24 年度カリキュラム成果紹介 郡山駅前活性化に資する活動について 特定業種に向

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2014 年度事業計画書 2014 年 3 月 25 日 一般社団法人日本テレワーク協会 1

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4-(1)-ウ①

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504 特定事業等に係る外国人の入国 在留諸申請優先処理事業 1. 特例を設ける趣旨外国人研究者等海外からの頭脳流入の拡大により経済活性化を図る地域において 当該地域における特定事業等に係る外国人の受入れにあたり 当該外国人の入国 在留諸申請を優先的に処理する措置を講じることにより 当該地域における

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研究は重要項目とされている 本事業は CERMEL と長崎大学の共同研究を通じて 1 対象地域におけるウイルス感染症の流行状況の解明 2 新規に同定されたウイルスの性状解析 3 公衆衛生対策上優先度の高いウイルスに対する診断法の開発を行い ガボン側研究機関のウイルス感染症研究開発の能力向上に貢献する

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02 IT 導入のメリットと手順 第 1 章で見てきたように IT 技術は進展していますが ノウハウのある人材の不足やコスト負担など IT 導入に向けたハードルは依然として高く IT 導入はなかなか進んでいないようです 2016 年版中小企業白書では IT 投資の効果を分析していますので 第 2 章

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

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事務連絡 平成 26 年 4 月 23 日 各実施機関実施責任者殿 各実施機関事務連絡担当者殿 文部科学省科学技術 学術政策局 人材政策課 科学技術人材育成費補助金により雇用する研究者等に係る人件費の取扱いについて 旧科学技術振興調整費 ( 以下 旧調整費 という ) の課題を実施する研究者等の人件

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01 【北海道】

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(2) 当該国における地震防災分野の開発政策と本事業の位置づけネパール政府は 2009 年に災害リスク国家管理戦略を制定し 対象災害の一つとして地震を上げている 地震防災分野は 2009 年に設置された National Platform for Disaster Risk Reduction にお

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資料1-1 「職業実践専門課程」の実態等に関する調査研究(最終報告資料)

27 年度当初予算 28 年度要求主な増減理由円)平 7 単 位 2 : 8 百年万度予訳(成 ( 目 ) 啓発広報費 2 平成 26 年度限りの経費 ( 重要事項に関する戦略的国際広報諸費に統合 ) 計 0 0 算内

平成 31 年度予算案 の概要について 平成 30 年 12 月 人材開発統括官

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事業事前評価表 国際協力機構人間開発部高等 技術教育課 1. 案件名国名 : ルワンダ国案件名 : トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト フェーズ 2 The Project for Strengthening the Capacity of Tumba College of Technology Phase2 2. 事業の背景と必要性 (1) 当該国における技術教育 職業訓練 (Technical and Vocational Education and Training :TVET) セクターの現状と課題ルワンダ国は 2000 年に中長期的な国家開発計画 VISION 2020 を策定し 一人当たりのGDPを2000 年の220 米ドルから2020 年までに900 米ドルにすることを目標に掲げている 1 2000 年のカガメ大統領就任以後 同国は7% 前後の高い経済成長率を維持しており 一人当たりGDPは2011 年までに360 米ドル 2 へと成長した 特に VISION 2020 の中では 農業中心の経済基盤から知識ベース経済 (Knowledge-based Economy) の実現が目標として掲げられており 人的資源開発 とりわけ産業 / 科学技術分野の人材育成に取り組んでいる TVETセクターにおいては TVETシステムの構築 及び産業界のニーズに合ったTVETの実施を目的に 2008 年 4 月にTVET 政策が策定され 同政策に基づき2009 年に TVET 関連活動の調整部門として 教育省の下に雇用開発局 ( Workforce Development Authority:WDA) が設立された これらの結果 技能訓練校の数が2010 年の61 校から2012 年には116 校に増え 学生数も2 年間の間に約 2 倍に増加する等 TVETへのアクセス面において大幅な改善が確認されている 3 しかしながら 2012 年現在も農林業がルワンダのGDPの約 3 割 同労働人口が約 9 割を占めており 4 依然として零細農業を中心とした産業構造のままである また 16 歳から35 歳の若年人口 416 万人 5 のうち 42% が潜在的失業状態にあり 6 若年層の技術能力強化及び雇用の創出が依然として大きな課題となっている 産業界の求める技術レベルと実際に輩出される技術者のレベルにおける乖離も 1 2000 年基準 中所得国入りを目指しており 目標値は 2012 年に 900USD から 1,240USD に修正された 2 2000 年基準 世界銀行 (2012 年 ), The World Bank Database(http://data.worldbank.org/) 3 Ministry of Education (2012 年 ), Joint Review of the Education Sector 2012 発表資料 4 CIA (2011 年 ), the World Factbook 5 ルワンダの人口は 1,094 万人 6 AfDB,OECD,UNDP,UNECA (2012 年 ), African Economic Outlook 2012 1

強く指摘されており 全体の求職者のうち70% が求められる技術レベルを満たしていない状況である 7 結果としてTVET 機関の卒業生の就職率は25% 8 と非常に低い 特に 中堅技術者や実践力のあるエンジニアについては需要の60% 程度しか供給できておらず 9 人材不足が依然として深刻である TVETにおける現状の背景には TVETセクターの制度面の弱さ TVET 機関の実施計画力不足 関係者個々人の能力不足がある 制度 組織面では TVET 機関と産業界との連携の不足 TVET 機関 特に民間 TVET 機関におけるモニタリング 業績評価システムの不在 低報酬による教員の意欲の欠如 必要な訓練機材の不足 最新のカリキュラムの欠如 実践技術の質を審査する仕組み 制度の不足 TVET 機関の運営能力不足などが指摘されている 技術面では 教員の実践力及び教授力の低さなどがTVETの質の向上の障害となっている また 社会全般において技術力を軽視する傾向も指摘されている 上記の現状に鑑み WDAにより TVET 機関の各種基準 ( 施設 教員のレベル コースの質等 ) の設定 同基準に基づいたアセスメントの実施 TVET 資格枠組みの開発 職能に基づいたカリキュラムの開発 教員のトレーニング (Training of Trainers:TOT) などが進められている また 2008 年 6 月に打ち出された統合ポリテクニック 10 地域センター (Integrated Polythechnic Regional Center:IPRC) の構想の実現に向け調整がなされている 同構想によると IPRC は 資格レベル ( 高等 中等など ) の異なるコースを一手に提供すると同時に 県内のTVET 機関の監督 調整を行うものであり 今後 IPRCの設置が国内 4 県全てで予定されている (IPRCキガリは設置済み) いずれの施策も試行段階にあり カリキュラムの開発 TOTについては 対象がまだ一部のTVET 機関 ( 主として後期中等教育レベル ) に限られている また 新しい組織であるWDAには十分な政策実施能力やサービス提供能力が備わっていないことから TVETシステムの構築にはまだ流動的な要素が多く含まれている (2) 当該国における TVET セクター ルワンダの開発政策と本事業の位置づけルワンダ国政府の国家開発計画 経済開発 貧困削減戦略 (EDPRS)2008-2012 では持続可能な経済成長と社会開発を目標に 3 つの基幹プログラムの一つとして 雇用と輸出に向けた成長プログラム を掲げている 同プログラムの一環として人材育成の強化が目指されており 教育セクターにおいては 9 年間の基礎教育の拡充率と質の向上 高等教育の質の向上と並び TVET 教育へのアクセス拡張及び質の向上が優先事項となっている 特に経済成長の観点から 市場 7 ルワンダ政府 (2007 年 ), National Employment Policy 8 ルワンダ国政府の国家開発計画 経済開発 貧困削減戦略 (EDPRS)2008-2012 (2007 年 ) 9 AfDB,OECD,UNDP,UNECA (2012 年 ), African Economic Outlook 2012 10 職業能力開発を取り扱う高等教育機関を指す 2

のニーズにあった労働力の供給における TVET の役割が重視されており 中央レベルで TVET システムの強化を行いつつ 成果主義アプローチ 卒業生のフォローアップ支援メカニズムの構築 就職斡旋 起業の促進 インフォーマルセクターと貧困者のニーズに合ったプログラムの提供に力を入れるとしている なお 2012 年 10 月現在 次期 EDPRS の策定が進んでおり 4 つの主題のうちの一つとして 生産性と若年雇用 が設定されており 経済成長の継続と貧困削減のため 生産性の高い労働力の育成が求められている 教育セクターにおける基幹政策である 教育セクター戦略プラン (ESSP) 2010-2015 においては ポスト基礎教育分野( 後期中等教育 教員教育 TVET 高等教育 ) の目標として 教育サービスへのアクセスの改善と労働市場のニーズを満たす技能の習得を掲げている ポスト基礎教育分野全般における優先分野として 1) 労働の現場とのリンクの強化による技能の向上 2) 中央レベルの関係機関の調整 3) 教育 TVET 機関のモニタリング 4) 民間セクター WDA 教育 TVET 機関との間のリンクの強化 によるセクター運営の改善が挙げられている TVET 分野では 教育サービスへのアクセスの拡張を進めつつ 質の強化 IPRC の設置や資格枠組みの構築によるシステムの合理化 教員の教授能力の強化 教員 学生の現場への参加による最新技能教育の確保 学校運営の強化などに取り組むこととされている また 2012 年 10 月現在 次期 EDPRS の策定に伴い ESSP の改定作業も進行中である 基本的には現行 ESSP を受け継ぎつつ TVET の強化が打ち出される見込みである 上記政策における TVET 強化の方針を受け 2008 年には TVET 政策が策定された 同政策では 1)TVET 活動における助言 計画 調整 モニタリング 評価が確実に行われること 2) 企業のニーズと国際基準にマッチした理論と実践のトレーニングを全セクターにて提供すること 3) 産業セクターの労働力ニーズを満たすこと 4) 卒業生に職業に必要な技能を習得させること 5) 職業倫理とプロフェッショナル精神を育成すること を目標としている それらの目標を達成するための優先分野は TVET システムの構築 TVET プログラムへのアクセスの改善 TVET プログラムの質の改善 TVET 教員の質の向上 TVET プログラムへの持続可能な資金供給の確保 の 5 つとされている 本事業は 上記の枠組みの中で TVET 機関の一つであるトゥンバ高等技術専門学校 (Tumba College of Technology: TCT) を強化し TCT を通じ TVET 機関のモデルとなるようなアプローチをルワンダ政府に対して提供していくことを目指すものである 前述のとおり ルワンダ国は TVET 政策の整備を着実に進めており TVET 教育へのアクセスについても大幅な改善が確認されているが 各 TVET 校における政策実施 反映段階において具体的な方策が提示できておらず 結果として産業人材の不足が深刻な課題となっている 係る状況の中 本 3

事業では 特に教員の能力強化 学校運営能力の強化に焦点を絞って TCT 強化のためのさらなる仕組みづくりを行いつつ TCT でグッド プラクティスを生み出し ルワンダ政府の目指す TVET の質の改善を目指す 2007 年より実施した トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト ( フェーズ 1 事業 ) では TCT の学校運営基盤の構築 コース運営サイクルの確立 教職員の基礎能力強化 産業界とのリンクの構築の点で一定の成果が上がっており TVET セクター全般の改善に役立つ経験の発信も一部実施されている ルワンダ政府の TVET 政策改善のためのグッド プラクティス 11 を提供し得る能力と経験を有する TCT を対象とした今次事業は 極めて有用な効果が期待できる (3)TVET セクター ルワンダ地域に対する我が国及び JICA の援助方針と実績我が国の 対ルワンダ共和国国別援助方針 (2012 年 4 月 ) において 成長を支える人材育成 ( 科学技術教育 訓練 ) は重点分野の一つに位置付けられ 教育の質の向上や産学連携強化を支援することが方針とされている これを受け JICA は 科学技術教育 訓練プログラム のもと 本事業の先行案件に当たる トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト TVET セクター産業連携 国家 ICT 戦略 計画実施支援アドバイザー 等の技術協力を通じ 産学連携のモデル構築 普及や産業開発に資する科学技術人材の育成 輩出機能の強化を図っており 本事業は同プログラムの推進に貢献するものである (4) 他の援助機関の対応制度 政策レベルでは ドイツ ベルギー オランダが WDA の強化 TVET の各種システムの構築を支援している ドイツは 経済 雇用促進プログラム の一環として TVET セクターにおけるキャパシティ向上のため 世界銀行他のドナーと技術支援ファンドを設置し 現在 WDA のキャパシティ向上にかかるニーズ分析を実施している他 Competency Based Training(CBT) 12 システムの導入を支援している ベルギーは職能に基づいたカリキュラム開発 オランダは TVET 資格枠組みの構築などを支援している また 三者とも TVET の TOT システム構築のための協力を行っている 上記他援助機関の支援は いずれも政策整備及び行政能力強化に係る支援に 11 WDA が TVET 政策策定 改善のために参考とする TCT による実践経験により生み出された優良事例 12 産業界が主体となリ訓練参加者が習得すべき職務遂行能力 ( コンピテンシー ) や技術標準 ( コンピテンシー スタンダード ) を可能な限り具体的に設定し それらに国家が認証を与え 国家より公認を受けた訓練機関がこれらの基準に基づいて 出来るだけ実践的な方法によって訓練を行うという統的なアプローチ 4

特化しているところ 本事業は TVET 校のひとつである TCT と TVET セクター所管機関である WDA の双方に軸足を置き 政策の 実施段階 における課題の把握及び改善策の提案 実施支援をとおし TVET セクター全体の質向上に貢献するものである なお TVET セクターにおいては 教育省とドナーが参加して行われるセクターワーキンググループ会合において 主要政策の実施状況のモニタリングや予算のモニタリングが行われている 他方 各ドナー間における情報共有や連携強化については統一的な枠組みは無く 今後 WDA による調整が必要である 上記の他 上述の IPRC( 各県に設置予定 ) の強化支援をベルギー ( 南部県 ) 韓国 ( キガリ ) 中国( 北部県及び南部県 建設のみ ) 世界銀行( 東部県及び西部県 ) が実施中あるいは実施予定である 3. 事業概要 (1) 事業目的 ( 協力プログラムにおける位置づけを含む ) 本事業は トゥンバ高等技術専門学校 (TCT) において 教員及び学校運営の継続的な強化 改善システムを構築し また TCT のグッド プラクティスをルワンダ政府と共有し 他 TVET 機関への普及支援をすることにより TCT のモデル 13 機関化を図り もって他 TVET 機関のグッド プラクティス実践に寄与するものである 更に これらの実現により TVET セクター全体の質の改善が見込まれる (2) プロジェクトサイト / 対象地域名北部県トゥンバ (TCT 所在地 ) 及び首都キガリ (TCT 分校所在地 ) 他 (3) 本事業の受益者 ( ターゲットグループ ) TCT 教職員 120 人 TCT 学生 2100 人 外部者向けコースの学生 2300 人 (4) 事業スケジュール ( 協力期間 ) 2013 年 1 月 ~2017 年 12 月 ( 計 60 ヶ月 ) (5) 総事業費 ( 日本側 ) 6.8 億円 13 4.(1)4) プロジェクト実施上の留意点に本プロジェクトにおける モデル の定義を記載 5

(6) 相手国側実施機関トゥンバ高等技術専門学校 (TCT) 教育省雇用開発局(WDA) (7) 投入 ( インプット ) 1) 日本側専門家派遣 ( 約 150M/M) ( 総括 副総括 プロダクション ユニット (PU) 運営 情報技術 (IT) 電子 通信 (ET) 代替エネルギー(AE) 学校運営 評価サイクル 技術教育政策 機材計画他 ) 研修員受入 ( 詳細未定 ) 機材供与 (PU 活動に必要な機材 詳細未定 ) 第三国専門家派遣第三国研修在外事業強化費 ( セミナー / ワークショップ開催等 ) 2) ルワンダ国側カウンターパート配置プロジェクトオフィス提供施設 機材整備 メンテナンス費用教職員給与 手当学校運営経費 (8) 環境社会配慮 貧困削減 社会開発 1) 環境社会配慮 1 カテゴリ分類 C 2 カテゴリ分類の根拠本事業は 国際協力機構環境社会配慮ガイドライン (2010 年公布 ) に掲げる影響を及ぼしやすいセクター 特性及び影響を受けやすい地域に該当せず 環境への望ましくない影響は最小限であると判断されるため 2) ジェンダー 平等推進 / 平和構築 貧困削減 特になし (9) 関連する援助活動 1) 我が国の援助活動 トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト (2007 年 7 月 ~2012 年 7 月 ):TCT の設立から 実践的な高等技術者育成コース提供機関となるまで 6

を支援した 本事業では 同プロジェクトの成果をベースに TCT をさらに強化し 政策レベルへのインプットができる機関とすることを目指す TVET セクター産業連携専門家 (2010 年 9 月 ~2012 年 3 月 ):WDA に配置され TVET 機関による企業実習実施体制の整備支援の一環として TCT の企業実習に関する経験の他 TVET 機関との共有を支援した 企業実習に関する知見は 本事業においても TCT のグッド プラクティスの一事例と位置づけ 当該専門家の活動実績を活かし 引き続き WDA 及び他 TVET 校への共有を図る TVET 機関における産業連携促進アドバイザー ( 実施時期未定 ):WDA の能力強化 及び TVET 機関と産業界の連携強化を目的とした個別専門家の派遣が予定されている 同アドバイザーの活動によって 本事業の成果に基づく WDA への政策提言が見込まれ ボトムアップ トップダウンの双方向から TVET セクター全体の課題に取り組むことが可能となる 2) 他ドナー等の援助活動 直接的な連携活動はなし 4. 協力の枠組み (1) 協力概要 1) 上位目標 : ルワンダ国内の各 TVET 機関において TCT のグッド プラクティスが実践される 2) プロジェクト目標 : TCT が TVET セクター改善のための有効なアプローチをルワンダ政府に提供するモデル機関となる [ 指標 ] 1. TCT のグッド プラクティスの普及が WDA の活動計画に記載される 2. TCT の学生の卒業 1 年後の就職率が 80% を超える 3. 雇用者の TCT 卒業生に対する雇用 1 年後の満足度が 85% を超える 3) 成果及び活動 : 成果 1:TCT において実践的技術教育を提供するための継続的能力向上システムが構築される [ 指標 ] 1-1. プロダクション ユニット 14 運営管理ガイドラインが作成され 14 プロダクション ユニットとは TCT 内に設置され 実践的な技術教育の提供を目指し 教員の実践能力と経験を強化するために技術の実践活動 ( 製品開発 普及 受託研究 調査 コンサルティング業務 外部向け研修の実施等 ) を行うユニット 7

同ガイドラインに準拠した活動が実施される 1-2. TCT の教職員のプロダクション ユニット活動参加経験者数が プロジェクト終了時までに全体の 80% 以上となる 1-3. プロダクション ユニットが年間 6 個以上の活動プロポーザルを採択し 実施する 1-4. 教員の担当学科における知識 技術力が向上する [ 活動 ] 1-1. プロダクション ユニットの活動計画を作成する 1-2. プロダクション ユニット運営管理ガイドラインを策定する 1-3. プロダクション ユニット活動に係るニーズ調査を実施する 1-4. プロダクション ユニット活動を実施する 1-5. プロダクション ユニット活動に応じた技術研修を実施する 1-6. プロダクション ユニット活動結果のレビューを行う 成果 2:TCT において学校運営管理改善メカニズムが構築される [ 指標 ] 2-1. 学校運営にかかる PDCA サイクルが実践される 2-2. TCT 教職員の学校運営に対する満足度が向上する [ 活動 ] 2-1. 学校運営計画を策定する 2-2. TCT の現状を反映したモニタリングシステムを構築する 2-3. モニタリングを実施する 2-4. 課題を抽出する 2-5. 抽出された課題を TCT 教職員と共有する 2-6. 課題の要因及び改善策について TCT 教職員間で協議する 2-7. 改善策を実施する 2-8. 上記 2-3 から 2-7 の活動を繰り返し実施する 2-9. TCT の学校運営に関する内部満足度調査を実施する 成果 3 WDA と TCT が TVET セクター改善のために有益なグッド プラクティスを共有する [ 指標 ] 3-1. WDA と TCT の間でグッド プラクティスを共有する会議が定期的に開催される 3-2. TCT によるグッド プラクティスの他 TVET 機関への発信が WDA の活動計画に含まれる 3-3. グッド プラクティスを他 TVET 機関に普及するための WDA と TCT の共同イベントがプロジェクト期間中 5 回以上開催される [ 活動 ] 3-1. WDA と TCT が TVET セクターの質改善における課題を特定する 3-2. TCT が定期的に活動のレビューを行う 8

3-3. WDA と TCT が TCT のグッド プラクティスと教訓をまとめる 3-4. グッド プラクティスの普及に係る WDA の活動を TCT が支援する 4) プロジェクト実施上の留意点 1 モデルの定義 : ルワンダ国内の TVET 機関は 教育内容が前期中等教育から高等教育 ( 大学等 ) まで多岐のレベルに渡っており 取り扱う技術的内容も異なるため TCT の体制をそのまま他 TVET 校の手本とすることは適当ではなく WDA が TCT での実践経験をもとにグッド プラクティスを抽出し TVET セクター全体の課題を把握したうえで 他校に普及すべき内容を選定する必要がある よって 本事業においては プロジェクト目標に示すとおり ルワンダ国内 TVET セクターを改善するために有効なアプローチや教訓をルワンダ政府に対し提供すること 更に WDA により抽出されたグッド プラクティスの普及を技術的側面から支援することを モデル機関 としての TCT の役割として定義する 2 WDA の役割 :WDA は先行プロジェクト開始後に設立されており プロジェクトへの関わりは非常に限定されていた 本事業では TCT が中心的実施機関であるものの WDA も実施機関の一つと位置づけ 上記成果 3 に関する活動に参加する 3 上位目標の指標 : 本事業は プロジェクト期間内に TCT がグッド プラクティスを発信し それらが WDA の活動に反映されることを目標としており それによって 上位目標である TCT のグッド プラクティスの他の TVET 機関への適用 につながることが期待できる しかし そのためには グッド プラクティスの発信 政策化だけでなく 他の TVET 機関による実践を WDA が支援していくことが必要である 現在 WDA では民間企業等との連携に係る戦略枠組み (Partnership Strategy Framework) を策定中であり グッド プラクティス普及のための具体的アプローチが未確定であるところ プロジェクト開始当初には上位目標の指標は設定せず 今後政策方針が確定した段階で ルワンダ国側と協議のもと適切な指標を設定する (2) その他インパクトルワンダ国内の他 TVET 機関においてTCTのグッド プラクティスが実践されることにより TVETセクター全体の質改善が見込まれ 質の高い技術者やエンジニアの育成が促進される 9

また 本事業の下で行うプロダクション ユニット活動では TCTの周辺地域コミュニティを対象とした活動も実施することから 地域住民も裨益することが見込まれる 5. 前提条件 外部条件 ( リスク コントロール ) (1) 事業実施のための前提条件プロダクション ユニットが設立される ( ユニット責任者の任命 オフィス設備の整備 ) (2) 成果達成のための外部条件 TVET 政策がプロジェクト期間中継続される (3) プロジェクト目標達成のための外部条件なし (4) 上位目標達成のための外部条件ルワンダ政府が継続して他 TVET 機関によるグッド プラクティスの導入を支援する 6. 評価結果 本事業は ルワンダ国の開発政策 開発ニーズ 日本の援助政策と十分に合致しており また計画の適切性が認められることから 実施の意義は高い 7. 過去の類似案件の教訓と本事業への活用 トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト (2007 年 7 月 ~2012 年 7 月 ) の終了時評価及び事業完了報告書において出された教訓のうち 以下を本事業に反映する 先行プロジェクトでは 産業界との連携強化に係る活動は カリキュラム内容への産業界のニーズ反映 学生の就業体験の機会提供 卒業生の就職チャンス拡大などの多くの効果を生んだ 各種の連携活動は他 TVET 機関が活用できるグッド プラクティスとなっており 一部は WDA による他 TVET 機関への普及も行われている 本事業においては WDA によるそれらのグッド プラクティスの普及を促進していく 10

先行プロジェクトでは 産業界及び NGO 政府機関からの依頼による個別事業 ( 外部向け IT コースの実施 TOT 研修の実施 ロボコン開催に係る技術セミナーの実施 外部受託調査等 ) の実施が教員の技術力向上に貢献した 本事業においては そのような技術の実践活動をプロダクション ユニットという形で制度化し 教員の技術力の継続的向上を図る 加えて 本案件における活動のひとつであるプロダクション ユニットの設置 運営については インドネシア ガジャマダ大学産学地連携総合計画プロジェクト (2006 年 4 月 ~2009 年 3 月 ) において導き出された教訓を踏まえ 以下の点に留意し活動を実施する 上述プロジェクトでは 同大学内での産学地連携強化を目指した活動が実施されたが 学外との窓口が複数混在し 産学地連携を一元的に実施する部局が存在しなかったため 産学地連携を大学組織全体として実施することが困難であったとの報告がなされている これを踏まえ 本事業においては TCT 学内におけるプロダクション ユニットの位置づけを明確にし 同ユニットの組織力強化に取り組む 加えて プロダクション ユニット活動の計画 調整 促進といった一連の活動を日常的に行う人材の育成を行う 更に 上述プロジェクトにおいては 大学教員が産学地連携に参加するインセンティブを提供できなかったため より広範な研究者を参加させるための措置検討が課題とされていた 本事業では TCT 教員がプロダクション ユニット活動に参加するインセンティブを与えられるよう プロダクション ユニットの運営体制を整備する 8. 今後の評価計画 (1) 今後の評価に用いる主な指標 4.(1) のとおり (2) 今後の評価計画事業中間時点事業終了 6 ヶ月前事業終了 3 年後 中間レビュー終了時評価事後評価 以上 11