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(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専


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改正労働基準法

等により明示するように努めるものとする ( 就業規則の作成の手続 ) 第 7 条事業主は 短時間労働者に係る事項について就業規則を作成し 又は変更しようとするときは 当該事業所において雇用する短時間労働者の過半数を代表すると認められるものの意見を聴くように努めるものとする ( 短時間労働者の待遇の原

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短時間 有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針 について ( 同一労働同一賃金ガイドライン ) 厚生労働省雇用環境 均等局有期 短時間労働課職業安定局需給調整事業課

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て 労働者派遣契約書に休業手当等の支払いに要する費用を確保するための費用負担等に関する事項を記載していないもの (1 派遣元事業所 ) ウ派遣料金額の明示派遣労働者に対して 書面の交付 ファクシミリを利用してする送信又は電子メールの送信の方法により労働者派遣に関する料金の額を明示していないもの (5

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女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

イドライン が策定されたところです こうした中 平成 30 年 6 月 29 日に第 196 回通常国会で成立した 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 以下 働き方改革関連法 という ) に基づく改正後の労働基準法において 建設業については 平成 31 年 4 月の法施行から5

制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 対象者: 営業職の正社員 労働時間の清算期間: 毎月 1 日から末日までの1か月 1 日の所定労働時間は 8 時間 清算期間内の総労働時間: 1 日あたり8 時間として 清算期間中の労働日数を乗じて得られた時間数 ただし 清算期間内を平均し1

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1 適用範囲 対象事業場 対象となる事業場は 労働基準法のうち労働時間に係る規定 ( 労働基準法第 4 章 ) が適用される 全ての事業場です 対象労働者 対象となる労働者は 労働基準法第 41 条に定める者及びみなし労働時間制が適用される労働者 ( 事業場外労働を行う者にあっては みなし労働時間制

この冊子を手に取っている皆さんへ

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過労死等の防止のための対策に関する大綱 ( 平成 30 年 7 月 24 日閣議決定 ) の概要 ~ 過労死をゼロにし 健康で充実して働き続けることのできる社会へ ~ 第 1 はじめに 1 これまでの取組 過労死等防止対策推進法の成立 施行の背景 過労死等の防止のための対策に関する大綱の策定 見直し

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き 労働者がその範囲内で各日の始業及び終業の時刻を選択して働くことにより 労働者が仕事と生活の調和を図りながら効率的に働くことを可能とし 労働時間を短縮しようとする制度である 整備法においては 子育てや介護 自己啓発など様々な生活上のニーズと仕事との調和を図りつつ 効率的な働き方を一層可能にするため

2 取組実績 ( 選択した取組事項について記入すること ) (1) 労働時間等設定改善委員会の設置等労使の話し合いの機会の整備 ( 労働時間等の設定の改善に関する特別措置法第 7 条第 2 項の規定による衛生委員会のみなしを含む ) 労働時間等設定改善委員会などの設置の有無 名称 話し合いの機会の頻

参考資料No.7 参議院における附帯決議

主に 労働時間 及び 同一労働同一賃金 に関する法整備 1 時間外労働の上限規制 ( 罰則付き ) 原則 月 45 時間 年 360 時間が上限 特別な事情で超過する場合も 月 100 時間未満 年 720 時間以内 複数月平均 80 時間以内で この 特例が認められるのは年 6 か月以内 施行日

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改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

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「高年齢者雇用安定法《のポイント

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貨物自動車運送事業のモデル三六協定およびその届 様式第 9 号 ( 第 17 条関係 ) 時間外労働休日労働に関する協定届 事業の種類 事業の名称 事業の所在地 ( 電話番号 ) 貨物自動車運送事業 新宿運輸株式会社 新宿区西新宿 ( ) 延長することができる時間

基発第 号

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09資料4-3<統合版> (300216差し替え)雇用型テレワークガイドライン(案)

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

項目 3. 長時間労働の是正 4 法改正による時間外労働の上限規制の導入 ( その 1) 36 働く人の視点に立った課題 長時間労働者の割合が欧米各国に比して多く 仕事と家庭の両立が困難 週労働時間 49 時間以上の労働者の割合 : 日 21.3% 米 16.6% 英 12.5% 仏 10.4% 独

(2) 特定機関からの報告の受理及び聴取に関すること (3) 特定機関に対する監査に関すること (4) 外国人家事支援人材の保護に関すること (5) 特定機関において外国人家事支援人材の雇用の継続が不可能となった場合の措置に関すること (6) その他 本事業の適正かつ確実な実施のために必要なこと 3

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Ⅲ コース等で区分した雇用管理を行うに当たって留意すべき事項 ( 指針 3) コース別雇用管理 とは?? 雇用する労働者について 労働者の職種 資格等に基づき複数のコースを設定し コースごとに異なる配置 昇進 教育訓練等の雇用管理を行うシステムをいいます ( 例 ) 総合職や一般職等のコースを設定し

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子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

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4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため

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することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

プロフェッショナル制度 ) 創設の4つである なかでも 高度プロフェッショナル制度は過重労働を招くとして批判も大きく 今後 国会で改正労働基準法案が審議される際には 創設の是非や制度設計をめぐって大きな議論が生じることが予想される 2. 高度プロフェッショナル制度の特徴 (1) 幅広い適用除外の範囲

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共通事項 1 キャリアアップ 管理者情報 ( 氏名 ): 役職 ( 配置日 ): 年月日 2 キャリアアップ管理者 の業務内容 ( 事業所情報欄 ) 3 事業主名 印 4 事業所住所 ( - ) 5 電話番号 ( ) - 6 担当者 7 奨励金対象労働者数 ( 全労働者数 ) 9 企業規模 ( 該当

第 11 条育児休業を終了して復帰する教職員の年次有給休暇については 理事長が別に定める ( 育児短時間勤務 ) 第 12 条小学校就学の始期に達するまでの子と同居し 当該子を養育する教職員が申し出た場合には 当該子がその始期に達するまで 当該教職員の所定勤務時間を 6 時間とすること ( 以下 育

4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

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1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

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愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

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れている者 個人事業所で5 人以上の作業員が記載された作業員名簿において 健康保険欄に 国民健康保険 と記載され 又は ( 及び ) 年金保険欄に 国民年金 と記載されている作業員がある場合には 作業員名簿を作成した下請企業に対し 作業員を適切な保険に加入させるよう指導すること なお 法人や 5 人


個人情報の保護に関する規程(案)

(発表用)260819 求人内容及び労働条件の適正化発表資料(案)

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Transcription:

都道府県労働局長殿 基発 0 4 0 1 第 2 5 号 雇均発 0401 第 39 号 平成 31 年 4 月 1 日 厚生労働省労働基準局長 ( 公印省略 ) 厚生労働省雇用環境 均等局長 ( 公印省略 ) 当面の労働時間対策の具体的推進について 労働時間対策については 当面の労働時間対策の具体的推進について ( 平成 23 年 4 月 1 日付け基発 0401 第 19 号 ) により推進してきたところであるが 平成 30 年 7 月に 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 ( 平成 30 年法律第 71 号 以下 働き方改革関連法 という ) が公布され これにより改正された労働基準法 ( 昭和 22 年法律第 49 号 ) や労働時間等の設定の改善に関する特別措置法 ( 平成 4 年法律第 90 号 以下 労働時間等設定改善法 という ) などが 平成 31 年 4 月から順次施行されることを踏まえ 当面の労働時間対策の具体的な進め方を下記のとおり定めたので これに基づき労働時間対策を的確に推進されたい なお 当面の労働時間対策の具体的推進について ( 平成 23 年 4 月 1 日付け基発 0401 第 19 号 ) は 本通達をもって廃止する 記 第 1 基本的考え方働き方改革関連法は 急速に少子高齢化が進展する中 働く方の働き方に関するニーズが多様化し 非正規雇用で働く方の待遇を改善するなど 働く方がそれぞれの事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現することが重要とされ このことは 働く方の就業機会の拡大 職業生活の充実や労働生産性の向上を促進し 働く方の意欲や能力を最大限に発揮できるようにし ひいては日本経済における成長と分配の好循環につながるものである 1

また 過労死を二度と繰り返さないため 長時間労働の是正を急務とし このような社会を実現する 働き方改革 を推進するため この法律改正が行われたものである その概要の1つに 働く方がその健康を確保しつつ ワーク ライフ バランスを図り 能力を有効に発揮できる労働時間制度等を構築することとされ 具体的には 長時間労働を抑制するため 時間外労働に上限を設け これに違反した場合には 罰則が設けられたほか 月 60 時間を超える法定時間外労働に係る5 割以上の割増賃金率の中小事業主への適用猶予の廃止や 年 5 日の年次有給休暇の時季指定の事業主への義務付け等が行われたところである これに加え 高度な専門的知識等を要する対象業務に就き かつ 一定額以上の年収を有するとともに 職務が明確に定められている方を対象として 法令に定める手続を経た上で 労働時間等に関する規定を適用除外とする一方 年間 104 日の休日確保等の健康確保措置を義務付ける新たな制度の創設を行うとともに フレックスタイム制の清算期間の上限について1 箇月から3 箇月に延長することとされたものである さらに 勤務間インターバルの努力義務の創設や 産業医 産業保健機能の強化等が行われたものである 上記のほか 仕事と生活の調和 ( ワーク ライフ バランス ) 憲章 ( 以下 憲章 という ) 及び 仕事と生活の調和推進のための行動指針 ( 以下 行動指針 という ) についても 平成 22 年 6 月 29 日の政労使トップ合意により改定され 2020 年までの数値目標として 労働時間等の課題について労使が話し合いの機会を設けている割合を 52.1%(2009 年 ) から全ての企業で実施 週労働時間 60 時間以上の雇用者の割合を 10.0%(2008 年 ) から 5 割減 年次有給休暇取得率 70% 等の目標が設定されているところである これらのことを踏まえ 働き方改革関連法が遵守されるべく周知啓発を図ることはもとより 労働時間等の設定の改善を通じた仕事と生活の調和の実現に向けた社会的機運の醸成に取り組むため 引き続き労働時間等見直しガイドライン ( 労働時間等設定改善指針 ( 平成 20 年厚生労働省告示第 108 号 )) の周知等を通じて 企業の取組の促進を図る 具体的推進策として 法定労働時間の遵守の徹底 時間外労働の削減 1 年単位の変形労働時間制等の労働時間制度の普及促進 適正な運用の確保はもとより 労働時間等設定改善委員会 労働時間等設定改善企業委員会の設 2

置等による労働時間等設定改善実施体制の整備 年次有給休暇の取得促進に係る対策を推進する なお これら対策を推進するに当たっては 過重労働による健康障害防止のための総合対策について ( 平成 18 年 3 月 17 日付け基発第 0317008 号 ) に基づく事業者が講ずべき措置の中の労働時間等に係る措置の周知徹底 指導等と密接な関連をもって実施するものである 以上のことを着実に推進するため 雇用環境 均等部 ( 室 ) と労働基準部が有機的かつ密接な連携を図りながら実施すること 第 2 仕事と生活の調和の実現に向けた主な取組等 1 仕事と生活の調和の実現に向けた社会的機運の醸成仕事と生活の調和の実現に向けた社会的機運の醸成を図るため 年度当初に働き方改革関連法の周知と相まった年間広報計画を策定し 都道府県等の関係機関と連携を図りつつ積極的な広報活動を実施すること 特に 時間外労働の削減と相まった労働時間等の設定の改善の促進を通じた仕事と生活の調和のとれた働き方の好事例等を収集し 事業主団体等へ情報提供する等の周知啓発を行うこと 2 労働時間等の設定の改善を促進するための支援 (1) 労働時間等設定改善法 労働時間等見直しガイドラインの周知労働時間等設定改善法 労働時間等見直しガイドラインについては 引き続き あらゆる機会を通じて周知啓発を図ること 特に 経営者に対し労働時間等見直しガイドラインの趣旨等を周知することが肝要であり そのためには 都道府県労働局及び労働基準監督署が同じ視点を持ち連携しながら行うことが重要である 具体的には 都道府県労働局においては労働局長をはじめ幹部が また 労働基準監督署においては労働基準監督署長自らが 事業主団体との会合及び地域を代表する事業主への訪問等の機会を活用し 積極的に周知啓発を図るよう努めること (2) 労働時間等の設定の改善に係る支援の実施事業主等に対する労働時間等の設定の改善を促進するための支援として 以下の事項を実施することとしているので 事業主等に対する積極的な活用を勧奨するとともに 次のことに留意すること ア働き方改革推進支援センター 3

働き方改革関連法の施行に向けて 特に経営基盤が脆弱である中小企業 小規模事業者等を中心に技術的な支援を行うため 全都道府県に設置されている 働き方改革推進支援センター について 商工団体をはじめとした関係機関と連携が図られ 労務管理 企業経営等の専門家による個別相談支援が実施されるよう配慮すること イ時間外労働等改善助成金中小企業 小規模事業者が時間外労働の上限規制等に円滑に対応するため 生産性を高めながら労働時間の縮減に取り組む場合において助成金を支給するものであるが 特に中小企業や傘下企業を支援する事業主団体に対する助成金 ( 団体推進コース ) の積極的な活用がなされるよう配慮すること ウ特に時間外労働が長い事業場の事業主に対する自主的取組の推進自主点検等から 特に時間外労働が長い等改善が必要と考えられる事業場に対して 都道府県労働局に配置された働き方 休み方改善コンサルタント等 ( 以下 コンサルタント という ) を活用し 個別訪問や集団に対する研修会等を実施し 長時間労働の抑制 年次有給休暇の取得促進とともに 勤務間インターバル制度の導入を促すこと 3 長時間労働につながる取引慣行の見直しの推進労働時間等設定改善法では 他の事業主との取引において長時間労働につながる短納期発注や発注内容の頻繁な変更を行わないよう配慮することが事業主の努力義務となったところであり 個々の事業主の努力とともに 社会全体として長時間労働につながる取引が生じないよう配慮することが必要となっている このため 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律 ( 昭和 41 年法律第 132 号 ) 第 10 条の3に基づく協議会や 事業主団体との会合及び地域を代表する事業主への訪問等の機会を活用し 積極的に働きかけを行うこと 第 3 労働時間対策の具体的推進 1 労働時間等設定改善実施体制の整備労働時間等設定改善を推進するためには 企業において労働時間等をめぐる様々な問題について労使が日常的に話し合うとともに 話し合いの成果を適切に実施するための体制を整備することが重要である 4

さらに 行動指針における 2020 年までの数値目標である 全企業で実施 を達成するために 引き続き労働時間等設定改善委員会や労働時間等設定改善企業委員会の設置等による労働時間等設定改善実施体制の整備が図られるよう あらゆる機会を通じて周知啓発を図ること 2 法定労働時間の遵守の徹底依然として 一部の中小零細企業を中心に法定労働時間の認識が低いことから 働き方改革関連法の周知と併せ 引き続き集団指導等を実施するなどにより 法定労働時間の遵守の徹底を図ること 3 時間外労働の削減時間外労働については 行動指針における 2020 年までの数値目標である 週労働時間 60 時間以上の雇用者の割合を 10.0%(2008 年 ) から5 割減 を達成するため 働き方改革関連法による時間外労働の上限規制についての遵守に向けた周知啓発はもとより 中小企業事業主への対応については 労働基準法第 36 条第 1 項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準 ( 平成 10 年労働省告示第 154 号 以下 限度基準 という ) 等により 引き続き 労使の自主的努力による取組を基本として 以下により 時間外労働の削減を図ること (1) 労働時間管理の適正化等時間外労働の削減を図るためには その前提となる始業 終業の時刻を適正に把握するなど労働時間の管理を適正なものとする必要がある このため 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン ( 平成 29 年 1 月 29 日作成 ) により 労働時間管理の適正化のための指導を行うこと また 労働基準法第 37 条第 1 項の規定に基づき 1 箇月について 60 時間を超える時間外労働を行わせた場合は 5 割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないこと ( 中小企業については 平成 35 年 4 月 1 日から適用 ) について遵守の徹底を図ること (2) 時間外 休日労働協定の適正化時間外 休日労働協定に関する労働基準法等の関係法令 ( 以下 関係法令 という ) が労使当事者に遵守されるよう 労使の自主的な取組を促進する観点からもあらゆる機会を通じて周知及び指導を行うこと また 時間外 休日労働協定届が所轄労働基準監督署長に届け出られた場合には 関係法令等の適用関係を踏まえ 当該協定届の内容について必要な指導を行うこと 5

特に 限度時間を超えて労働させることができる場合について 業務の都合上必要な場合 や 業務上やむを得ない場合 など恒常的な長時間労働を招くおそれがあるものと認められる内容を協定している場合は 関係法令等の周知を行うとともに 当該協定の適正化について必要な指導を行うこと さらに 時間外 休日労働協定の締結当事者である労働者の過半数代表者については 職制上の地位及び選出方法が労働基準法施行規則 ( 昭和 22 年厚生省令第 23 号 ) 第 6 条の 2 第 1 項に基づく要件を充足していることについて確認を徹底すること (3) 交替制勤務 恒常的な時間外労働等の改善指導次のような実態が認められた場合には 予備要員の配置 又は非操業日を設けた 3 組 2 交替制 4 組 3 交替制への変更 あるいは業務執行体制の見直しを行うなどにより 勤務体制の改善を図り 限度基準を超える恒常的な時間外労働が行われないよう指導すること ア 2 組 2 交替制により 24 時間連続操業を行っているものイ予備要員が置かれていない 3 組 3 交替制 2 組 2 交替制により 連勤が頻繁に行われているものウ一定期間内の所定労働日の大部分に及ぶ程度に時間外労働が恒常的に行われ その程度が甚だしいものエ深夜にわたる時間外労働がしばしば行われているもの 4 1 年単位の変形労働時間制等の労働時間制度の適正な運用の確保 1 年単位の変形労働時間制 フレックスタイム制 専門業務型 企画業務型裁量労働制 高度プロフェッショナル制度等の労働時間制度については 導入を検討している事業場が制度を適正に導入 運用できるよう的確な助言を行うとともに 制度が適用される労働者の適正な労働条件が確保されるよう事業主に対する指導を行うこと なお 裁量労働制については 業務量が過大である場合や期限の設定が不適切である場合には 労働者から時間配分の決定に関する裁量が事実上失われることがあることから 同制度の趣旨に適合した上での適正な導入 運用がなされるよう必要な指導を行うこと また 企画業務型裁量労働制については 対象業務の範囲等について適切な導入 運用がなされるよう 労働基準法第 38 条の 4 第 1 項の規定による同項第 1 号の業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るための指針 ( 平成 11 年労働省告示第 149 号 ) 等により指導を行うこと 6

さらに フレックスタイム制については 働き方改革関連法により 清算期間の上限が1 箇月以内から3 箇月以内に延長されたことなどを踏まえ 同制度の適正な導入 運用がなされるよう必要な指導を行うこと 平成 31 年 4 月 1 日から施行される高度プロフェッショナル制度については 労使委員会の開催等の当該制度を導入するための手続や 対象業務及び対象労働者の範囲が関係法令に沿った適正なものとなるよう 事業主に対する周知 指導を行うこと 5 勤務間インターバル制度の導入促進勤務間インターバル制度は 労働者の生活時間や睡眠時間を確保し 健康な生活を送るために重要な制度であり 労働時間等設定改善法において 事業主の責務として 健康及び福祉を確保するために必要な終業から始業までの時間の設定を講ずるように努めなければならないことが定められたところである ついては 勤務間インターバル制度を導入する中小企業への助成金の活用促進や 導入している企業の好事例の周知等 制度導入に向けた取組を推進すること 6 年次有給休暇の取得促進年次有給休暇は 労働者の心身の疲労を回復させ また 健康で充実した生活の実現にも資するものである しかし その取得状況をみると 労働者 1 人平均の年次有給休暇取得率は 平成 29 年が 51.1% と 18 年ぶりに5 割を超えたものの 依然として 数値目標である 70% とは大きな乖離がある このような中で 年次有給休暇の取得促進を図り 行動指針における数値目標を達成するためには 労使が協力して休暇の意義や在り方についてこれまで以上に意識を高めるとともに 年次有給休暇の取得計画表の作成 取得率の目標設定の検討等 年次有給休暇取得のための条件整備や環境づくりに具体的に取り組むことがより一層重要である このため 働き方改革関連法による年次有給休暇の確実な取得を徹底するとともに 労働時間等見直しガイドラインを踏まえた 次の取組を行うことにより 労使の自主的かつ積極的な取組の促進により 年次有給休暇の取得促進を図ること (1) 年 5 日の年次有給休暇の確実な取得等平成 31 年 4 月 1 日から すべての事業場において 10 日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し そのうち5 日については付与日 7

( 基準日 ) から1 年以内に使用者が時季を指定して取得させなければならないことから 計画的な取得について必要な指導を行うこと また 労働基準法第 39 条第 6 項の規定に基づく計画的付与制度の積極的な活用は 年度当初に 個々の労働者の年次有給休暇の取得希望と企業の業務との調整を図り 年間を通じて年次有給休暇の取得を促進するために特に効果的であるため 十分な周知を図るとともに 必要な指導を行うこと その際 連続した休暇の取得促進に配慮するとともに 計画的付与制度の導入に向けた課題及び解決策について検討するよう併せて指導すること 加えて 労働基準法第 39 条第 4 項の規定に基づく時間単位付与制度についても周知を図ること (2) 年次有給休暇取得日数等の管理等平成 31 年 4 月 1 日から すべての事業場において 年次有給休暇を与えたときは 時季 日数及び基準日を労働者ごとに明らかにした書類 ( 以下 年次有給休暇管理簿 という ) を作成し 3 年間保存しなければならないことから 年次有給休暇管理簿が適正に作成 保存されるよう 必要な指導を行うこと さらに 業務量を正確に把握し 個人別年次有給休暇取得計画表の作成 年次有給休暇の完全取得に向けた取得率の目標設定の検討及び業務体制の整備 取得状況の把握等を行うよう必要な指導を行うこと その際 労働時間等設定改善委員会をはじめとする労使間の話合いの機会において年次有給休暇の取得状況を確認する制度を導入するとともに 取得率向上に向けた具体的な方策を検討するよう併せて指導すること (3) 年次有給休暇の取得促進に向けた機運の醸成年次有給休暇の取得については 周囲に迷惑がかかること 後で多忙になること 職場の雰囲気が取得しづらいことなどを理由に 多くの労働者がその取得にためらいを感じている 年次有給休暇の取得は 企業の活力や競争力の源泉である人材がその能力を十分に発揮するための大きな要素であって 生産性の向上にも資するものであり 事業主にとっても大きな意味を持つものである また 行動指針では 2020 年までの数値目標として 年次有給休暇の取得率 70% が掲げられているところであり 事業主からの積極的な取得の呼びかけ等による取得しやすい雰囲気づくりや 労使の年次有給休暇取得に対する機運の醸成に努めるよう指導すること 8

(4) 年次有給休暇の取得に伴う不利益取扱いの禁止年次有給休暇の取得に伴う不利益取扱いの禁止については その趣旨の周知徹底を図るとともに 精皆勤手当及び賞与の額の算定等に際して 年次有給休暇を取得した日を欠勤又は欠勤に準じて取り扱うことその他の不利益取扱いを行わないよう引き続き指導すること (5) 長期休暇制度の普及促進長期休暇制度については 労働時間等見直しガイドラインにおいて 事業主に対して 週休日と年次有給休暇と組み合わせた2 週間程度の連続した長期休暇の取得促進を図ることを促しており その普及促進に努めること 7 その他の具体的留意事項 (1) 局署窓口における対応及び相談体制の確立事業主等が労働時間等の設定の改善を行うに当たっては 労働時間法制や労働時間等見直しガイドラインの内容についての理解が肝要であることを踏まえ 労使から局署窓口に対し相談があった場合には きめ細やかな相談 支援を行うとともに 働き方改革推進支援センターやコンサルタントの積極的な活用を図ること (2) 関係行政機関等との連携広報活動の実施 事業主に対する指導等について効果的な実施を図るため 都道府県労働関係部局のほか関係行政機関等との連携を図ること (3) 労使団体との連携労働時間対策を円滑に推進するためには 労使の自主的な取組が重要であることから 都道府県や地域レベルでの主要な事業主団体や労働団体と日頃からの連携に配意し これらの団体の各種会議 広報誌等の活用を図ること 9