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Transcription:

~ 地盤調査の立場から ~ 地盤情報の有効活用に関する研究と提言 ( 一社 ) 全国地質調査業協会連合会情報化委員会委員長 国際航業株式会社 秋山泰久

本日の内容 地質 地盤リスクに関連する事象 地盤情報公開の現状 地盤情報の公開 利活用の方向性 地盤情報に関連する全地連の取組 地盤情報に関する全地連からの提言 1

地質 地盤リスクに関連する事象 2014 年横浜市マンション傾き問題 杭の支持層未達 データ改ざん等による人為的問題 被害は全国規模に 2016 年福岡市地下鉄七隈線延伸工事現場における道路陥没事故 当該箇所の様な特殊条件下においては 調査頻度が少なかったため 地山強度等の物性値や地層厚さを適正に評価することができなかった可能性が指摘されている 2017 年北陸新幹線柿原トンネル陥没事故 1982 年の造成時に切土 盛土を施工 特に陥没現場は高い部分に挟まれた低い土地で 地下水を多く持っているなど脆弱な地質であった可能性あり 今後調査により原因究明 日経アーキテクチュア HP: http://kenplatz.n ikkeibp.co.jp/at cl/bldnews/15/1 01500150/ 中日新聞 HP:http://www.chunichi.co.jp/kenminfukui/article/kenminnews/CK2017090902000215.html 毎日新聞 HP: http://mainichi.jp/graph/201 5/10/16/2015 1016ddm041 040160000c/ 001.html 地盤情報が共有化され 容易に利活 用できる状況であればリスク回避は可 能であった?? 福岡市地下鉄七隈線延伸工事現場における道路陥没に関する検討委員会報告書 : https://www.pwri.go.jp/jpn/kentou-iinkai/pdf/houkokusyo.pdf 鉄道 運輸機構 HP:http://www.jrtt.go.jp/08-2Press/pdf/h29/pressh290912.pdf 2

地盤リスクに関連する事象 国土交通省における CIM,i-Construction の推進 CIM は 計画 調査, 設計段階から 3 次元モデルを導入し その後の施工, 維持管理の各段階においても 3 次元モデルに連携 発展させ 併せて事業全体にわたる関係者間で情報を共有することにより 一連の建設生産システムの効率化 高度化を図るもの i-construction は ICT の全面的な活用 (ICT 土工 ) 等の施策を建設現場に導入することによって 建設生産システム全体の生産性向上を図り もって魅力ある建設現場を目指す取組 地質 地盤情報も共有化し活用 地盤情報の共有化が求められている!! CIM:Construction Information Modeling/Management ICT:Information and Communication Technology 3

地盤情報公開の現状 地盤情報の公開東京の事例 国土交通省 kunijiban 東京都東京の地盤 (GIS 版 ) http://www.kunijiban.pwri.go.jp/jp/ 足立区地盤ボーリングデータ https://www.sonicweb-asp.jp/adachi/map?theme=th_6 http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/jigyo/tech/start/03- jyouhou/geo-web/00-index.html 新宿区地盤情報閲覧システム http://www.city.shinjuku.lg.jp/seikatsu/ kenchikuc01_001000.html 国土交通省, 東京都, 区市町村それぞれが独自に公開 利用規約も行政により独自の規約により運用 位置情報も 付近 情報として公開している場合も それでも 公開しているだけまし と言えるのが現状 利用規約も含め統一したシステムで一括管理 公開が理想 4

地盤情報公開の現状 地盤情報の公開東京都の事例 東京の地盤 (Web 版 ) 東京の地盤 (Web 版 ) 高円寺 ~ 荻窪付近の拡大図 東京都の地盤 (Web 版 ) では 約 22,200 本のデータを公開 うち 約 8,000 本は市町村のデータ 市町村のデータを含めても 行政機関の事業に関連するデータである事から 住宅地等にデータ空白域が多く確認できる 環八 荻窪 阿佐ヶ谷 中央線 高円寺 環七 地盤情報の有効活用には データの空白域 を如何に減らすかが鍵 5

地盤情報公開の現状 地盤情報の公開利用規約は.. Kunijiban の規約 第 3 条 ( 利用許諾の内容 ) 国土交通省等は 本利用規約に定める条件のもとで 本サイトで地盤情報を検索及び閲覧すること ファイルをダウンロードすること 及びボーリング柱状図や土質試験等の地盤情報を非独占的に閲覧 複製 頒布 貸与及び販売することを許諾する 静岡地質情報マップ 静岡県オープンデータカタログ 大半の公開サイトでは利用制限を設けている場合が多い 二次利用可能なデータの無償提供も国交省を始め, 産総研, 防災科研, 高知県など 20 余りの行政で実施 静岡県などは CC BY 2.1 JP で公開 提供 https://www.gis.pref.shizuoka.jp/ https://open-data.pref.shizuoka.jp/ 地盤情報は二次利用を前提とした オープンデータ として公開 提供する時代へ!! 6

地盤情報公開 利活用の方向性 福岡の報告書では... 地下空間に関する情報を出来るだけ収集するとともに その時々の最新の技術を用いて リスクを可能な限り低減させた より安全性を確保した設計 施工に努めるべきである そのため 地下空間に関する調査については効果的 効率的に行うとともに その目的に照らして必要かつ十分なものでなければならない 加えて 過去において周辺部で実施された地質調査等を官民問わず情報収集し 利活用できるようにすること ( 類似する条件下での都市 NATM 及び地下空間での工事における留意事項 より ) 地質リスクの回避には 官 のみならず 民 の情報が重要となる 情報空白域を減らすための有効な方法 手段 7

地盤情報の公開 利活用の方向性 地下空間の利活用に関する安全技術の確立について 答申 平成 29 年 9 月 8 日交付 国交省 HP:http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_005800.html 答申 : 今後の方向性と対応策 官民が所有する地盤 地下水等に関する情報の共有化 計画 設計 施工 維持管理の各段階における地盤リスクアセスメントの実施 地下埋設物の正確な位置の把握と共有化 施設管理者における老朽化状況の把握と対策の実施 関係者間の連携 地下工事の安全対策 液状化対策等の地下空間の安全に係る技術開発 官民が所有する地盤 地下水等に関する情報の共有化 国は 官民が所有する地盤情報等の収集 共有 品質確保 オープン化等の仕組みを構築 全ての地盤情報について 公共工事は 原則として収集 共有を徹底 ライフライン工事は 例えば 占用手続きにあわせて 民間工事は 依頼者の同意を得た上で収集 共有する仕組み等を構築 地盤情報等の品質を確保するため 地質調査等の実施に際して技術者の資格要件を付与 収集した情報のプラットフォームを構築 オープン化する仕組みを構築 8

地盤情報の公開 利活用の方向性 民間の情報を活用する事の意義 地質 地盤に関連するハザードマップなどのリスク情報の作成には ボーリングデータは不可欠 ( 解析地盤モデル作成 ) 現状のリスク解析では 公共の管理する少ない情報で実施 詳細なリスクを把握しているとは言えない? 個人のリスクは 住居だけではない 周辺のリスク, インフラのリスク等を回避できて 始めてリスク回避が可能となる 周辺リスク, インフラリスクの詳細は 東日本大震災の際も報道等余りされていない ( 報道しないで欲しいという要望 ) 報道される事で真実が判り 価値 が下がる事を懸念? リスクを把握し リスクを削減させる事が本来の姿 できる限りの詳細なリスクを把握するためには 情報を増やす事が必須 利用できるボーリングデータを増やす事が必須!! 9

地盤情報に関連する全地連の取組 ユビキタス ( 防災立国 ) 実証事業, オープンデータ戦略に基づく実証事業 ( 総務省 ) を 国交省の協力のもと実施 ボーリング柱状図 https://geonews.zenchiren.or.jp/kochi/ こうち地盤情報公開サイト 3 次元地盤モデル 高知市を中心とした地域を対象にボーリングデータ, 土質試験結果を公開 地質断面図,3 次元地盤モデルを始め孔内水位分布や浸水想定などハザード情報も合わせて表示可 10

地盤情報に関連する全地連の取組 地盤情報データベースの活用事例熊本地震復興支援ボーリング柱状図緊急公開サイト ノート PC 専用サイト 公開期間 : 平成 28 年 4 月 16 日 ~ 平成 29 年 6 月 30 日 熊本 大分県内の情報を公開 国土地理院等が公開した被災地の空中写真や土地条件図等も重ね合わせによる表示可 公開終了前 1 ヶ月においても 450 余のアクセス数 地盤情報を閲覧したアクセス数 トップページは850 余のアクセス 11

地盤情報に関連する全地連の取組 地盤情報の品質確保 ( 資格制度等の運用 ) 地盤情報は 内容 項目及び精度が担保 されている事が重要 地質調査業務の品質確保 目に見えない情報を取扱う地質調査には高い技術力と技術者倫理が求められる これを担保するために 地質調査業者登録規程 を制定 国 地方自治体等が地質調査業務を発注する際の要件となっており 地質調査業務の品質が保持されている ボーリングを伴う地質調査には 専門資格である 地質調査技士 による品質確保が必要 ( 有資格者の活用 ) 国交省の電子納品では資格保有者に関する記述が求められている ( 主任技師, 現場代理人, コア鑑定者, ボーリング責任者の登録番号を記入 ) 地盤情報電子成果の品質確保 地質調査業務に精通し 電子成果品としての地質情報の品質管理能力を有する技術者として 地質情報管理士 の資格制度を制定 有資格者を活用する事で情報の品質を確保 国交省の電子成果品の作成においても 地質情報管理士 有資格者の活用が推奨されている 12

地盤情報に関連する全地連の取組 地盤情報の品質確保 ( ツールの提供 ) (NPO) 地質情報整備活用機構他と共同で 電子地図上でボーリング位置座標の読取りや位置確認などができる 位置座標の読取り 確認ウェブサイト など 計 8 種類のウェブサイトやツールを開発して一般に公開 https://www.web-gis.jp/nouhincheck/index.html 13

地盤情報に関連する全地連の取組 地盤情報の品質確保 ( 適切な業務発注のためのガイド ) 適切な地質調査業務実施による品質確保のため 発注者向けのガイドを作成 公開 https://www.zenchiren.or.jp/geocenter/guide/guide.pdf https://www.web-gis.jp/nouhincheck/index.html https://www.zenchiren.or.jp/geocenter/risk/georisk_guide_2017.pdf 14

地盤情報に関連する全地連の取組 地盤情報の品質確保 ( 作成データ品質確保のためのガイド ) 業務で作成 納品する地盤情報 ( 地盤データ ) の品質確保のため 実務者向けのガイドを作成 公開 地盤情報の電子納品ガイドブック:https://www.zenchiren.or.jp/geocenter/guide/ed_guide_high.pdf CIM 対応ガイドブック :https://www.zenchiren.or.jp/geocenter/guide/cim_guide_high.pdf https://www.web-gis.jp/nouhincheck/index.html 三次元地盤モデル作成の手引き:https://www.zenchiren.or.jp/geocenter/guide/sanjigen.pdf 15

地盤情報に関する全地連からの提言 提言 1 民間情報も含めた地盤情報一元管理 多くの情報を一元的に管理 オープンデータとする事で 地震動 液状化などハザード情報解析の精度向上が図れる 情報が増加すればするほど 地中に潜む 地質リスク への対応精度が向上する 住民自らの対応を始め インフラの対策など 全てが国民 ( 住民 ) のために結びつく 提言 2 地盤情報を取扱う専門機関の設立 官民の情報を効率良く収集 管理 運用するためには専門の機関が必要 取扱う地盤情報の品質を保証するため 幅広い知識と専門技術を有する技術者による効率的なチェック等が必須 16