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活動指標及び 活動指標標準仕様書 導入手順書策定数 ( 改定を含む ) 活動見込 31 活動見込 2 活動指標及び 活動指標 RPA 補助事業の完了数 活動見込 31 活動見込 5 活動指標及び AI 実証地域の完了数 活動指標 活動見込 31 活動見

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4-(1)-ウ①

公共工事等における新技術活用システムについて 別添 公共工事等に関する優れた技術は 公共工事等の品質の確保に貢献し 良質な社会資本の整備を通じて 豊かな国民生活の実現及びその安全の確保 環境の保全 良好な環境の創出 自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであり 優れた技術を持続的に創出して

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手法 という ) を検討するものとする この場合において 唯一の手法を選択することが困難であるときは 複数の手法を選択できるものとする なお 本規程の対象とする PPP/PFI 手法は次に掲げるものとする イ民間事業者が公共施設等の運営等を担う手法ロ民間事業者が公共施設等の設計 建設又は製造及び運営

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変更履歴 バージョン日時作成者 変更者変更箇所と変更理由 RIGHTS R ESER VED. Page 2

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目次

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

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事業事前評価表

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間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

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定量的な成果目標の設定が困難な場合 定量的な目標が設定できない理由及び定性的な成果目標 事業の妥当性を検証するための代替的な達成目標及び実績 活動指標及び活動実績 ( アウトプット ) 単位当たりコスト 代替目標 各国賓客の招待外交の表舞台に相応しい施設としての機能を維持するため また 安定して一般

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目的 予算の状況 資金の流れ 活動実績 成果実績 事業所管部局による点検 評価項目評価に関する説明 広く国民のニーズがあり 優先度が高い事業であるか 国が実施すべき事業であるか 地方自治体 民間等に委ねるべき事業となっていないか 不用率が大きい場合は その理由を把握しているか 支出先の選定は妥当か

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事業事前評価表 ( 技術協力プロジェクト ) 1. 案件名 ( 和文 ) ハノイ公共交通改善プロジェクト ( 英文 ) The Project for Improving Public Transportation in Hanoi 2. 協力概要 (1) プロジェクト目標とアウトプットを中心とした概要の記述ベトナム社会主義共和国 ( 以下 ベトナム ) のハノイ市において バス運行管理や交通管理 広報などの実務能力育成に関するパイロット活動の実施を通じて ハノイ市関係者の公共交通利用促進のための施策実施能力を向上させることを目的とする (2) 協力期間 (3) 協力総額 ( 日本側 ) 2011 年 6 月頃 ~2014 年 6 月頃 (3 年間 ) 3.2 億円 (4) 協力相手先機関 (5) 国内協力機関ハノイ市人民委員会 ( 交通部 公安部 プロパガ国土交通省 地方自治体ンダ委員会など ) (6) 裨益対象者及び規模 等ハノイ市交通部 ( 約 50 名 ) 公安部 (20 名 ) プロパガンダ委員会 (10 名 ) 3. 協力の必要性 位置付け (1) 現状及び問題点ベトナムの首都ハノイを含む都市部では 車両の急激な増加に伴い 交通混雑の問題が日々深刻化してきており 国家的な社会問題となっている ハノイ市政府では 中央政府と連携して公共交通を主体とした新たな交通体系の構築に向けた取組みを始めており 2010 年のバス路線数は 10 年前の 30 路線から増加し 66 路線となった しかし 都市交通全体でのバス交通の分担率は まだ 10% 程度であり 依然としてオートバイや自家用車などの私的交通機関の利用が移動手段の大半を占め道路混雑の主な要因となっている ハノイ市では 2007 年の首相決定に基づき 2020 年までに 5 路線の都市鉄道を整備する計画があり 既に日本やフランス アジア開発銀行 世界銀行などの支援により 地下鉄などの都市鉄道やバス専用路線 (BRT) などの整備が開始されようとしている この中で バス交通は 今後 地下鉄などの都市鉄道などと連携して フィーダー交通として面的なネットワークを強化するとともに 公共交通全体として利便性 快適性を向上させる必要がある しかし 現在のハノイ市におけるバス交通の総合的なサービス水準はまだ必ずしも高いものとは言えない 現地におけるヒアリング調査の結果 例えばバス走行路線やバス停の位置は必ずしも利用客に便利であるとは言えず バスの到着情報はなく心理的な待ち時間も長く 運転手は乗降客にとって必ずしも安全な運転をしているとはいえず 利便性 快適性の両面で 市民からの評価は高くないことが分かっている またバス利用者の 60% が学生による通学利用であり バスはお金がない人の乗り物というイメージとなってしまっている 1

これまで バス交通自体の整備 強化については 2000 年以降 EU やドイツなどによる技術協力が部分的に行われてきたが 今後は 交通部が中心に公安部 ( 交通警察 ) などと連携して バス交通のサービス向上を含む バスが利用する道路交通の改善や私的交通の利用規制などを含めた市全体としての総合的な取り組み ( 能力強化 ) を進めていくことが緊急の課題となっている 特に 日本はハノイ市都市鉄道 1 号線と 2 号線の建設に円借款を通じた支援を行っており これら都市鉄道の利用促進を図るためにも フィーダー交通としてのバスの利便性 快適性の向上を図り 都市公共交通全体のサービス向上を支援していく必要がある (2) 相手国政府国家政策上の位置付けベトナム政府は ハノイ市やホーチミン市などの主要都市において悪化する交通混雑を緩和するため 2007 年に政府通達 (No.32/2007/NQ-CP) 交通の安全と混雑対策の強化 を出し 対策を推進している 2008 年には地下鉄などを含む公共交通網の整備を目標とした 2020 年ハノイ交通計画マスタープラン (Decision 90/2008/QD-TTg) が承認され 日本やフランス 世界銀行などからの資金支援により地下鉄や BRT などの整備が進められている バス交通に関しても 2020 年までのバス交通の開発戦略 が首相決定として 2010 年末頃に出される予定である (3) 我が国援助政策との関連 JICA 国別援助実施方針援助実施方針上の位置付け ( プログラムにおける位置付け ) わが国外務省の対ベトナム国別援助計画 ( 平成 21 年 7 月 ) では 都市交通整備 が 重点分野のひとつである 経済成長促進 国際競争力強化 の 都市開発 運輸交通 通信ネットワーク整備 における開発課題として位置づけられている なお これまでの支援の実績としては 2007 年に ハノイ総合都市開発計画調査 (HAIDEP) を実施し ハノイ市の公共交通を中心とした都市開発戦略を提案し ベトナム政府はこの提案に基づき ハノイ市の都市鉄道 5 路線を含む 2020 年交通計画を首相承認した このうち 1 号線と 2 号線の 2 路線については 既に日本の円借款による資金協力が決まっている このほか ハノイ市交通部 ハノイ市公安部などを対象とした ハノイ交通安全人材育成プロジェクト (TRAHUD) が 2006 年 7 月から 2010 年 3 月まで実施され 交通安全対策 交通管理政策に関する技術支援が通じて行われた このプロジェクトを通じて 今後のハノイ市としては 複数建設される都市鉄道を効果的に管理 運用し 渋滞対策ためにこれら公共交通の利用促進を図ることが 喫緊の課題として認識されており 本プロジェクトの要請に繋がったものである 4. 協力の枠組み 1 主な項目 (1) 協力の目標 ( アウトカム ) 1 協力終了時の達成目標 ( プロジェクト目標 ) と指標 目標値 プロジェクト目標 バス交通の利用促進のためのパイロット活動を通じて ハノイ市関係者 1 本プロジェクトの成果 2 から成果 4 に係る指標の具体的内容及び上位目標 プロジェクト目標 成果の各種指標の基準値及び目標値については プロジェクト開始後 6 ヶ月以内に調査の上設定する予定 2

( 指標 ) 実施された対策の数と内容 の公共交通利用促進のための施策実施能力が向上する 2 協力終了後に達成が期待される期待される目標 ( 上位目標 ) と指標 目標値 上位目標 1 ハノイ市の公共交通利用者数が増加する ( 指標 ) バス利用客の数と全移動手段 ( 全トリップ ) に対する割合 上位目標 2 ハノイ市の公共交通のイメージが向上する ( 指標 ) バス利用客の満足度が向上する 上位目標 3 ハノイ市のバス交通の利便性 快適性が向上する ( 指標 ) バス利用客の満足度が向上する (2) 成果 ( アウトプット ) と活動 成果 1 ハノイ市関係者の公共交通利用促進策に関する政策立案能力が向上する ( 指標 ) ドラフトされた / 決定された政策と計画 ( 具体的には 年間活動計画に新たな取り組みが追加されることを想定 ) ( 活動 ) 1-1 文献を用いた政策事例収集と分析 1-2 日本と第三国における研修への参加 1-3 公共交通政策に関するハンドブックの作成 1-4 ハノイ市幹部 職員に対するセミナーの実施 1-5 ハノイ市が本プロジェクトを通じて実施する対策の決定 1-6 パイロット活動のハノイ市による評価と実際の政策 計画への反映 成果 2 ハノイ市交通局(HDOT) のバス運行管理に関する実務能力が向上する ( 指標 ) パイロット活動 ( 具体的には バス停位置の工夫 乗り継ぎ利便性の向上 定時制の向上などの活動を想定しているが 現状分析の上確定 ) の結果 ( 活動 ) 2-1 ハノイの公共交通に関する現状分析 2-2 運行管理に関する課題の特定と それを改善するためのパイロット活動の準備 2-3 パイロット活動実施の承認 2-4 パイロット活動の実施と結果の評価 2-5 効果的な次なる対策の実施 成果 3 バス交通の利便性と快適性の向上のため ハノイ市警察とハノイ市交通部の交通管理に関する実務能力が向上する ( 指標 ) パイロット活動 ( 具体的には バス優先 専用レーンの実験 バス走行道路における交差点の工夫 駐車管理の強化などの活動を想定しているが 現状分析の上確定 ) の結果 ( 活動 ) 3

3-1 公共交通に関連する交通管理の現状分析 3-2 交通管理に関する課題の特定と それを改善するためのパイロット活動の準備 3-3 パイロット活動実施の承認 3-4 パイロット活動の実施と結果の評価 3-5 効果的な次なる対策の実施 成果 4 ハノイ市関係者の公共交通に係る広報能力が向上する ( 指標 ) パイロット活動 ( 具体的にはバス交通の利便性等を説明し イメージ向上と利用促進のための活動を想定しているが 現状分析の上確定 ) の結果 ( 活動 ) 4-1 公共交通の広報に関する現状分析及びパイロット活動の特定 / 準備 4-2 パイロット活動の実施と結果の評価 4-3 パイロット活動の自主的実施 (3) 投入 ( インプット ) 1 日本側 日本人専門家( 交通政策 / 計画 公共交通管理 交通管理 公共交通インフラ / 機材 ) 約 66M/M( なお 事業開始後の現状把握調査により詳細決定の予定 ) 現地専門家 現地コンサルタント カウンターパート研修 (10 名 約 2 週間 3 回 分野はプロジェクト開始後に決定 ) 機材供与( オフィス機材 パイロット活動に必要な機材など ) セミナー ワークショップ( 必要資機材 短期専門家の派遣 ) パイロット活動実施の支援( 施設 機材の購入 土木工事の実施 キャンペーン活動等 ) 2ベトナム側 カウンターパートの配置 事務所スペースの供与 事務所運営維持経費 セミナー ワークショップの会場 パイロット活動の実施経費( 広報キャンペーン経費 土木工事費用 ) 効果的な次の対策の実施 その他のローカルコスト (4) 外部要因 ( 満たされるべき外部条件 ) 1 前提条件 プロジェクト開始に関するベトナム側の承認が得られること 2 成果達成のための外部条件 プロジェクト開始承認に基づき 必要な CP の参加と CP 予算が確保される 3 プロジェクト目標達成のための外部条件 PTA 設立にあたり CP に大きな人事の変更がない 4

ハノイ市がバス交通発展に十分な予算を割り当てる 4 上位目標達成のための外部条件 バス車両を含む公共交通へのインフラ整備が実施される 公共交通利用促進策が ハノイ市によって強く推進される 5. 評価 5 項目による評価結果以下の視点からプロジェクトを評価した結果 協力の実施は適切と判断される (1) 妥当性以下の理由から妥当性は高いと見込まれる 1 ベトナム国のニーズ 政策に対する整合性ベトナムの特に都市部においては オートバイや自動車の交通量の増加に伴い 交通混雑の問題が深刻化してきており 公共交通網の整備が喫緊の課題となっている 3. 協力の必要性 位置づけ でも記述したとおり 本プロジェクトはニーズ及びベトナム政府 我が国の開発政策と整合している 2 ターゲットグループ選定の適切性新たな公共交通政策を具体化していくためには 公共交通を管理する機関だけではなく 道路交通を管理監督する機関や 取り締まりを担当する機関 市民へ啓発活動を行う機関などを含めた総合的な対策が重要であり 今回のプロジェクトでは これら業務の責任機関である交通部 警察部 プロパガンダ委員会などが連携して参加することとなっている このため ターゲットグループの選定は適切であると判断される 3 当該セクターにおける我が国の比較優位性我が国は 私的交通と比べて 公共交通の利用率が非常に高く バス交通についても 利用促進のための各種政策や それを実施するさまざまな運営形態 ( 公営企業 第三セクター 民間会社 ) を有している またバス運行に関わる路線網の工夫や バス利用客に対する進んだ情報提供サービスなど 多くのノウハウを有している分野である (2) 有効性以下の理由により 有効性は高いと見込まれる 1 プロジェクト目標と成果の因果関係プロジェクト目標である ハノイ市関係者の公共交通管理能力 の向上のためには 現在の唯一の公共交通であるバス交通を対象に バス運行管理者 ( ハノイ市交通部 ) の実務能力向上 ( 成果 2) だけでなく バスが利用する道路における交通管理の実務能力向上 ( 成果 3) そして 5

公共交通利用の促進のための広報能力の向上 ( 成果 4) の3つを総合的に実施することが必要である さらに ハノイ市関係者 ( 特に政策決定者 ) が 新たな公共交通政策の実施を指示 指導する能力の向上 ( 成果 1) を図ることが ハノイ市の組織として継続的な能力向上に不可欠であると考えられる このことから 本プロジェクトで取り上げた 4 つの成果を達成することが プロジェクト目標の達成に貢献できると考えられる 2 プロジェクト目標に至るまでの外部条件ハノイ市交通部では 現在のバス交通を管理する部局 (TRAMOC) を発展させる形で 将来の BRT や都市鉄道などの公共交通を管理する新たな部局 (PTA:Public Transporation Authority) を設立する動きもあり 今後大きな組織変更 人事の変更が発生する場合は プロジェクト目標達成の外部条件となりえるため 留意する必要がある (3) 効率性以下の理由により 効率的な実施が見込まれる プロジェクト目標は交通安全から公共交通に変わるものの 2010 年 3 月まで実施した ハノイ交通安全人材育成プロジェクト の主な体制や事務スタッフが継続されることになっており JICA の技術協力に関する準備 理解が既に得られていること またプロジェクトオフィスとオフィス資機材がそのまま用意されていることから プロジェクト立上げに要する双方の手続きコストを抑えることができる また ハノイ交通安全人材育成プロジェクト での工夫を踏襲し 現地の事情や人脈に精通したローカル専門家を雇用することも考慮されており 少ない日本人専門家の派遣期間をカバーする効率的な運営が見込まれる ただし CP による主体的な活動を担保するために プロジェクト開始に関する承認と 必要となる CP の参加と CP 予算の確保がされていることに留意する (4) インパクトこの案件の正のインパクトは 以下のとおり見込まれる 本プロジェクトを通じて 公共交通管理能力 ( 公共交通の運行管理能力 交通管理能力 公共交通を広報する能力 ) が高まり 実際のパイロット活動を踏まえた ハノイ市による更なる普及 実施が行われることにより 公共交通のイメージ向上 ( 上位目標 2) やバス交通の利便性 快適性の向上 ( 上位目標 3) が図られると期待される その上で さらにバス車両を含む公共交通へのインフラ投資 ( 本プロジェクトの対象外 ) が実施されれば 公共交通利用者数の増加 ( 上位目標 1) は達成は確実に見込むことができる 上位目標以外に予測されるインパクトとしては 本プロジェクト活動に交通大学や運輸交通省 を巻き込むことにより 公共交通促進のための交通政策に関するハノイ市における成功事例 6

を ベトナムの他の都市に応用 普及することが考えられる なお 負のインパクトについては 現時点では見込まれない (5) 自立発展性以下の理由により 自立発展性は高いと見込まれる 1 政策 制度面 3. の (3) 相手国政府国家政策上の位置付け に記載されているとおり 公共交通の必要性は ベトナム政府の政策として確立しており さらにそれが強化される方向にある 2 組織 財政面 ハノイ交通安全人材育成プロジェクト を実施した結果 ハノイ市交通部と警察部 プロパガンダ委員会が連携をとりながら政策を進めていく体制が既に確立しており 本プロジェクトはこの体制を活用して 公共交通推進というテーマを推進していくことになっている プロジェクトに対する期待 オーナーシップが事前協議の段階から十分に確認されており 必要な予算についても 上記プロジェクトに引き続き 交通部が道路維持管理予算を柔軟に活用する予定である また バスの運行に関する補助金システムや関連施設の公共による整備の仕組みも既に確立している なお 本プロジェクト CP のひとつである交通部の TRAMOC については 現在世界銀行の支 援でハノイ公共交通総局 (PTA:Public Transporation Authority) への格上げが検討されてお り 組織体制面で 益々の強化が見込まれる 3 技術面バスの利便性 快適性を支える技術は 今後益々必要とされており ハノイ市交通部として今後とも追求していく予定となっている また 本プロジェクトでは 様々なパイロット活動の実施により 現地に合った新しい技術 施策を進めていく計画となっており このアプローチは過去のプロジェクトでも技術移転に効果的であったことから 適切な方法だと考えられる 6. 貧困 ジェンダー 環境等への配慮特になし 7. 過去の類似案件からの教訓の活用 ベトナム国 ハノイ交通安全人材育成プロジェクト (TRAHUD)/ 技術協力プロジェクト (2006 年 7~2010 年 3 月 ) では 直接的な CP だけでなく 広報の強化のためハノイ市プロパガンダ局を通じて多くのジャーナリストを巻き込んだり 交通技術に関するノウハウの蓄積のため大学などの高等教育機関を巻き込むなどの工夫を行った 本プロジェクトでも これら関係者の積極的な参加を促すことが重要である 一方 同プロジェクトの実施においては CP の主体者意識が小さかったという教訓もあり 7

本プロジェクトの事前協議で CP のより積極的な参加 (CP の指定 責任の明記 ) を協議文 書 (M/M) に残し合意する工夫も行った 8. 今後の評価計画 2012 年 9 月頃 中間レビュー 2013 年 9 月頃 終了評価調査 2017 年 事後評価調査 8