平成 26 年 4 月 1 日一部改正使用成績調査 特定使用成績調査編 本編は 薬事法第 14 条の 4 及び第 14 条の 6 に基づく医薬品及び医療機器の再審査 再評価申請の際に提出すべき資料の収集のために行われる製造販売後調査 ( 使用成績調査及び特定使用成績調査 )( 以下 使用成績調査等 ) に適用するものとする 本編は 薬事法第 14 条の 4 第 4 項 薬事法第 14 条の 6 第 4 項並びに医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 16 年 12 月 20 日付厚生労働省令第 171 号 )( 以下 GPSP 省令 ) 及び医療機器の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令 ( 平成 17 年 3 月 23 日厚生労働省令第 38 号 )( 以下 医療機器 GPSP 省令 ) に基づき使用成績調査等を実施するための手順書である 第 1 章総 長 ( 使用成績調査等の申請等 ) 第 1 条総長は 使用成績調査等に関する使用成績調査等担当医師 ( 以下 担当医師 ) と使用成績調査等依頼者 ( 以下 依頼者 ) との使用成績調査等実施の合意の成立を確認後 依頼者から受託研究依頼書 (MCC 様式 B-1) を 担当医師から受託研究申請書 (MCC 様式 B-2) を次の最新の資料とともに提出させるものとする (1) 使用成績調査等の実施要綱 (2) 使用成績調査等の実施計画書 (3) 使用成績調査等の調査票 (4) 医療用医薬品 ( 医療機器 ) 製品情報概要 (5) 医薬品インタビューフォーム ( 医療機器にあってはこれにかわるもの ) (6) その他委員会が必要と認める資料 ( 使用成績調査等の実施の決定等 ) 第 2 条総長は 使用成績調査等の実施を決定する前に 受託研究審査依頼書 (MCC 様式 B-5) 及び前条の最新の資料を委員会に提出し 使用成績調査等の実施について委員会の意見を求めるものとする 2 総長は 委員会が使用成績調査等の実施を承認する通知があった場合 使用成績調査等の実施を承認することができる 3 総長は 委員会が使用成績調査等の実施を不承認として却下する決定を下し その 旨を通知してきた場合は 使用成績調査等の実施を決定することはできない 4 総長は 第 2 項及び第 3 項の決定の内容を 依頼者に 受託研究審査結果報告書 (MCC 様式 B-6) の写しとともに受託研究決定通知書 (MCC 様式 B-7-1) を 使用成績調査等担当医師に受託研究審査結果報告書 (MCC 様式 B-6) の写しとともに受託研究決定通知書 (MCC 様式 B-7-2) により通知するものとする 1
( 使用成績調査等実施の契約等 ) 第 3 条総長は 委員会の意見を聴いて使用成績調査等の実施を了承した場合 依頼者と研究受託契約書 (MCC 様式 B-8) により契約を締結するものとする 2 研究受託契約書 (MCC 様式 B-8) による契約内容を変更する場合は 本条第 1 項に準じて研究受託変更契約書 ( 様式 B-9) により変更契約を締結するものとする ( 使用成績調査等の変更 ) 第 4 条総長は 使用成績調査等期間中 依頼者及び担当医師から委員会の審査の対象となる文書が追加 更新又は改訂された場合には 依頼者及び担当医師から それらの当該文書の全てを速やかに提出させるものとする ( 使用成績調査等の実施期間の延長 ) 第 5 条総長は 依頼者及び担当医師から使用成績調査等の実施期間を延長したいとの申し出があった場合は 委員会に意見を求めるものとする 2 総長は 委員会が使用成績調査等の実施期間の延長を承認する決定を下し その旨を通知してきた場合 使用成績調査等の実施期間の延長を承認することができる 3 総長は 委員会が使用成績調査等の実施期間の延長を不承認とする決定を下し その旨を通知してきた場合 使用成績調査等期間の延長を了承することはできない 4 総長は 第 2 項及び第 3 項の決定の内容を 依頼者に受託研究審査結果報告書 (MCC 様式 B-6) の写しとともに受託研究決定通知書 (MCC 様式 B-7-1) を 担当医師に 受託研究審査結果報告書 (MCC 様式 B-6) の写しとともに受託研究決定通知書 (MCC 様式 B-7-2) により通知するものとする ( 使用成績調査等の中止 中断及び終了 ) 第 6 条総長は 依頼者が使用成績調査等の中止又は中断を決定し その旨を文書で通知してきた場合は その文書の写しとともに 担当医師及び受託研究審査委員会に研究の中止 中断報告書 (MCC 様式 B-15-1 MCC 様式 B-15-2) を速やかに通知するものとする なお 研究の中止 中断報告書 (MCC 様式 B-15-1 MCC 様式 B-15-2) には 中止又は中断についての詳細が説明されていなければならない 2 総長は 担当医師から使用成績調査等を中止又は中断し その旨を受託研究終了 ( 中止 ) 報告書 (MCC 様式 B-12) により報告された場合は その報告書の写しとともに 依頼者及び委員会に受託研究 ( 中止 ) 通知書 (MCC 様式 B-13-1 MCC 様式 B-13-2) により速やかに通知するものとする 3 総長は 担当医師から使用成績調査等を終了し その旨を受託研究終了 ( 中止 ) 報告書 (MCC 様式 B-12) により報告された場合は その報告書の写しとともに 依頼者及び委員会に受託研究 ( 中止 ) 通知書 (MCC 様式 B-13-1 MCC 様式 B-13-2) により速やかに通知するものとする 2
第 2 章受託研究審査委員会 ( 受託研究審査委員会等の設置 ) 第 7 条総長は 使用成績調査等を行うことの適否その他の使用成績調査等に関する調査審議を行わせるため 委員会をセンター内に設置する 2 前項の受託研究審査委員会は 本手順書治験編で定める治験審査委員会と同一の機関とする 3 第 1 項の受託研究審査委員会は 総長が別に定める審査委員会業務手順書に基づき運営するものとする 第 3 章使用成績調査等担当医師 ( 使用成績調査等担当医師の要件 ) 第 8 条使用成績調査等担当医師 ( 以下 担当医師 ) は 以下の要件を満たさなくてはならない (1) 担当医師は 教育 訓練及び経験によって 使用成績調査等を適正に実施しうる者でなければならない (2) 担当医師は 使用成績調査等実施計画書 製品情報及び使用成績調査等依頼者が提供するその他の文書に記載されている使用成績調査等薬の適切な使用法に十分精通していなければならない (3) 担当医師は 薬事法第 14 条の 4 第 4 項 薬事法第 14 条の 6 第 4 項 GPSP 省令並びに医療機器 GPSP 省令を熟知し これを遵守しなければならない (4) 担当医師は 合意された募集期間内に必要数の適格な被験者を集めることが可能であることを過去の実績等により示すことができなければならない (5) 担当医師は 合意された期間内に使用成績調査等を適正に実施し 終了するに足る時間を有していなければならない (6) 担当医師は 使用成績調査等を適正かつ安全に実施するため 使用成績調査等の予定期間中に十分な数の適格なスタッフを確保でき また適切な設備を利用できなければならない ( 被験者の選定 ) 第 9 条担当医師は 被験者の選定に当たって 次の事項に従わなければならない (1) 使用成績調査等を実施する際の個々の被験者の選定に当たっては 人権保護の観点から 及び使用成績調査等の目的に応じ 健康状態 症状 年齢 性別 同意能力 担当医師等との依存関係 他の使用成績調査等への参加の有無等を考慮し 使用成績調査等に参加を求めることの適否について慎重に検討されなければならない (2) 同意の能力を欠く者については 当該使用成績調査等の目的上 被験者とすることがやむを得ない場合を除き 原則として被験者としない (3) 社会的に弱い立場にある者を被験者とする場合には 特に慎重な配慮を払わなければならない 3
( 被験者の同意の取得 ) 第 10 条担当医師は 被験者が使用成績調査等に参加する前に 被験者に対して説明文書 ( 同意文書を含む ) を用いて十分に説明し 使用成績調査等への参加について自由意思による同意を文書により得るものとする 2 使用成績調査等担当医師は 被験者が使用成績調査等に参加する前に 前項の規定に従って記名押印又は署名された同意説明文書を被験者に渡さなければならない また 被験者が使用成績調査等に参加している間に 同意説明文書が改訂された場合は 使用成績調査等担当医師は その都度 新たに前項の規定に従って記名押印又は署名した同意文書の写し及び改訂されたその他の説明文書を被験者に渡さなければならない 3 担当医師は 使用成績調査等への参加に関し 被験者に強制したり又は不当な影響を及ぼしてはならない 4 同意説明文書並びに説明に関して口頭で提供される情報には 被験者に権利を放棄させるかそれを疑わせる語句 又は担当医師 がんセンター 依頼者の法的責任を免除するかそれを疑わせる語句が含まれていてはならない 5 口頭及び文書による説明並びに同意文書には 被験者が理解可能で 可能な限り非専門的な言葉が用いられていなければならない 6 担当医師は 同意を得る前に 被験者が質問をする機会と 使用成績調査等に参加するか否かを判断するのに十分な時間を与えなければならない その際 担当医師は 全ての質問に対して被験者が満足するように答えなければならない ( 被験者に対する医療 ) 第 11 条担当医師は 使用成績調査等に関連する医療上の全ての判断に責任を負うものとする 2 総長及び担当医師は 被験者の使用成績調査等参加期間中及びその後を通じ 使用成績調査等に関連した臨床上問題となる全ての有害事象に対して 十分な医療が被験者に提供されることを保証するものとする また 使用成績調査等担当医師等は有害事象に対する医療が必要となったことを知った場合には 被験者にその旨を伝えなければならない 3 担当医師は 被験者に他の主治医がいるか否かを確認し 被験者の同意のもとに 主治医に被験者の使用成績調査等への参加について知らせなければならない 4 被験者が使用成績調査等の途中で参加を取り止めようとする場合 又は取り止めた場合には 被験者はその理由を明らかにする必要はないが 担当医師は 被験者の権利を十分に尊重した上で その理由を確認するための適切な努力を払わなければならない ( 総長の指示 決定等 ) 第 12 条担当医師は 委員会が使用成績調査等の実施を承認し 又は何らかの修正を条件に使用成績調査等の実施を承認し これに基づく総長の指示 決定が文書 (MCC 様式 B-7-2) で通知された後に その指示 決定に従って使用成績調査等を開始しなければならない 2 担当医師は 委員会が実施中の使用成績調査等に関して承認した事項を取り消し ( 使用成績調査等の中止又は中断を含む ) これに基づく総長の指示 決定が文書(MCC 様式 B-7-2) で通知された場合には その指示 決定に従わなければならない 4
3 担当医師は 委員会が当該使用成績調査等の実施を承認し これに基づく総長の指示 決定が文書 (MCC 様式 B-7-2) で通知された場合は 総長に速やかに受託研究費執行計画書 (MCC 様式 B-10) を提出するものとする また 当該使用成績調査等の変更についても 受託研究費執行計画書 (MCC 様式 B-11) を提出するものとする ( 使用成績調査等調査票の記録及び報告 ) 第 13 条担当医師は 使用成績調査等調査票を使用成績調査等実施要綱に従って作成し使用成 績調査等依頼者に提出しなければならない ( 使用成績調査等の中止又は中断等 ) 第 14 条使用成績調査等が何らかの理由で中止又は中断された場合には 担当医師は被験者に速やかにその旨を通知し 被験者に対する適切な治療及び事後処理を保証しなければならない 2 担当医師が使用成績調査等を中止又は中断した場合には 使用成績調査等担当医師は総長に速やかにその旨を文書 (MCC 様式 B-12) で報告するとともに 中止又は中断について文書 (MCC 様式 B-12) で詳細に説明しなければならない 3 担当医師が天災その他やむを得ない理由により使用成績調査等の継続が困難となった場合は 総長に使用成績調査等の中止の報告 (MCC 様式 B-12) をするか 又は使用成績調査等期間の延長を申請 (MCC 様式 B-3) するものとする ( 使用成績調査等の終了 ) 第 15 条年度内に使用成績調査等が終了した場合には 担当医師は総長にその旨を文書で通知し 使用成績調査等結果の概要を文書 ( 様式 B-12) で報告するものとする 2 年度内に使用成績調査等が終了しない場合は 総長に受託研究実施状況報告書 (MCC 様式 B-14) を提出するものとする ( 記録の保存 ) 第 16 条担当医師は 使用成績調査等の実施に係る文書を総長の指示に従って保存しなければ ならない 第 4 章記録の保存責任者 ( 記録の保存責任者 ) 第 17 条がんセンターにおいて保存すべき文書の記録の区分ごとの保存責任者は次のとおりとする (1) 診療録 検査データ 同意文書等 : 医事課長 (2) 使用成績調査等受託に関する文書等 : 治験 臨床研究管理室長 5
2 総長又は記録の保存責任者は がんセンターにおいて保存すべき必須文書が次条に定める期 間中に紛失又は廃棄されることがないように また 求めに応じて提示できるよう措置を 講じるものとする ( 記録の保存期間 ) 第 18 条総長は がんセンターにおいて保存すべき文書を 使用成績調査等終了後 5 年間保存するものとする ただし 使用成績調査等依頼者がこれよりも長期間の保存を必要とする場合には 保存期間及び保存方法について使用成績調査等依頼者と協議するものとする 6