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パワーインダクタ および高誘電率系チップ積層セラミックコンデンサの動的モデルについて 1 v1.01 2015/6 24 August 2015

パワーインダクタの動的モデルについて 2 24 August 2015 24 August 2015

動的モデルの必要性 Q. なぜ動的モデルが必要なのか? A. 静的モデルでは リアルタイムに変化するインダクタンスを反映したシミュレーション結果が得られないから パワーインダクタが使用される回路において パワーインダクタに流れる電流は一定ではない インダクタンス値は 動作時では一定ではない 3

インダクタンス [μh] パワーインダクタの電流 - インダクタンス特性例 4 3 2 2520サイズ積層パワーインダクタ measured at 1MHz (20 ) LQM2HPN3R3MG0 LQM2HPN1R5MG0 LQM2HPN1R0MG0 1 0 0 400 800 1200 1600 電流 [ma] フェライトを使用したパワーインダクタは 大きな電流が流れるとフェライトが磁気飽和に近づくため その過程で透磁率が低下します インダクタンスは透磁率に比例することから インダクタンスも低下することになります パワーインダクタに直流電流を流したときの上図の特性 ( 直流重畳特性 ) は それを示しています 4

インダクタンス [μh] 当社の従来モデルと実測値との比較 (1) 当社インダクタの従来の等価回路モデル ( 例 ) 電流 電流が変化しても各素子の定数は変化しない ( 直流重畳特性は反映されない ) (2) 従来モデルと実測値との比較 2 LQM2HPN1R0MG0 1 シミュレーション値 ( 従来モデル ) 0 測定値 0 400 800 1200 1600 (1) の従来モデルでは 直流重畳特性は反映されていません 電流 [ma] 5

電流依存モデル ( 動的モデル ) の提案 電圧源 従来モデル 容量性 誘導性 L 2 R 2 機能追加 I 2 V x2 L 2 R 2 主共振 L 1 R 1 電流 I 1 V x1 L 1 R 1 従来モデル 電流依存モデル 従来モデルのいくつかの素子に対して電流依存性をもたせることで リアルタイムな電流の変化にともなうインダクタンスの変化に対応した動的モデルを実現しました 6

リプル電流 [ma] 動的モデルと実測値との比較 (1/2) 検証例 :DC-DC コンバータにおけるリプル電流の比較 2000 1500 出力電流 1500mA 実測値および動的モデル 従来モデル 1000 1000mA 500 0 実測値 500mA 動的モデル従来モデル 0 0.5 1 時間 [μs] 従来モデルでは インダクタの電流依存特性が反映されていないため 実測値から外れたシミュレーション結果となっています 一方 動的モデルでは実測値に近い結果が得られました 7

効率 [%] 動的モデルと実測値との比較 (2/2) 検証例 : DC-DC コンバータにおける電源効率の比較 100 従来モデル 90 80 動的モデル 70 実測値 効率 = 出力 [W] 入力 [W] 60 1 10 100 1000 出力電流 [ma] 動的モデルによるシミュレーションでは より実測に近い結果を得ることができました インダクタの動的モデル以外の要素があるため シミュレーションと実測値とは完全に一致していません 8

当社インダクタの動的モデルのダウンロード 本モデルは 当社 Web サイトにてライブラリとして公開しています Cadence PSpice http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/pspice Cadence Spectre http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/spectre Synopsys HSPICE http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/hspice Linear Technology LTspice http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/ltspice [ 収容製品 ] パワーインダクタ :LQMxxP シリーズ Cadence および PSpice は Cadence Design Systems, Inc. の米国およびその他の国における登録商標または商標です HSPICE は Synopsys, Inc. の米国およびその他の国における登録商標または商標です 9

当社パワーインダクタの動的モデルの使用例 - PSpice - 入出力ノード 品番 回路データ 使用例 使用する mod ファイルを追加 直流重畳電流値は 自動的に検知 ノード N001 と 0 の間に LQM2MPNR24MGH を追加 10

当社パワーインダクタの動的モデルの使用例 - Spectre - 入出力ノード 品番 回路データ 使用例 使用する mod ファイルを追加 直流重畳電流値は 自動的に検知 ノード N001 と 0 の間に LQM2HPN1R0MGH を追加 11

当社パワーインダクタの動的モデルの使用例 - HSPICE - 入出力ノード 品番 回路データ 使用例 使用する mod ファイルを追加 直流重畳電流値は 自動的に検知 ノード N001 と 0 の間に LQM2MPNR24MGH を追加 12

当社パワーインダクタの動的モデルの使用例 - LTspice - シンボルファイル ( 拡張子.asy) LTspice がインストールされているフォルダにある sym フォルダ以下に 任意のフォルダを作成して保存する 例 ) C: Program Files (x86) LTC LTspiceIV lib sym murata_inductor 暗号化済み非線形 SPICE ファイル ( 拡張子.mod) LTspice がインストールされているフォルダにある sub フォルダ以下に mod ファイルを直接保存する 例 ) C: Program Files (x86) LTC LTspiceIV lib sub 参照元の回路 ( 例 :test1.asc) と同じフォルダに.mod ファイルを保存することも可能 それ以外のフォルダに保存する場合は コマンド.inc を使用して参照する メニューの Edit -> Component から保存したファイルを選択 パワーインダクタ動的モデル ( 直流重畳電流値は 自動的に検知 ) 13

高誘電率系チップ積層セラミックコンデンサの動的モデルについて 14 24 August 2015 24 August 2015

高誘電率系 MLCC における DC バイアス / 温度による静電容量の変化 (1/2) 静電容量変化率 -DC バイアス特性例 静電容量変化率 - 温度特性例 MLCC:0603 サイズ /R6 温特 /0.47μF/ 定格 6.3V 高誘電率系の積層セラミックコンデンサ (MLCC) は DC バイアスおよび温度によって 上図のように静電容量が変化します そのため 回路設計においてシミュレーション結果と実測値との間で乖離が生じることがありました 15

Z,ESR [ohm] Z,ESR [ohm] 高誘電率系 MLCC における DC バイアス / 温度による静電容量の変化 (2/2) 100 10 25deg., DC0V Mea-Z Mea-ESR Cal-Z Cal-ESR 100 10 85deg.,DC3.15V Mea-Z Mea-ESR Cal-Z Cal-ESR 1 1 0.1 0.1 0.01 0.01 0.1 1 10 100 1000 10000 0.1 1 10 100 1000 10000 Frequency [MHz] Frequency [MHz] 0603 サイズ /R6 温特 /0.47μF/ 定格 6.3V 赤線 : 計算値 (Cal) 青線 : 実測値 (Mea) シミュレーションと実測との乖離の低減をはかるため DCバイアスおよび温度を1 条件指定できる SPICEモデルを 当社設計支援ツール SimSurfing にて提供しています ( ) my Murata(https://my.murata.com/ja/web/mymurata/simsurfing_c) の より高機能なSimSurfing にてご利用いただけます 通常版 SimSurfing (http://www.murata.co.jp/simsurfing/ ) では DCバイアスのみ条件指定が可能です 上の左図は DC バイアス 0V/ 常温の条件の SPICE モデル 右図は DC バイアス / 温度の条件を反映した ) SPICE モデルより求めた Z と ESR の計算値と実測との比較です 両者ともよく一致しています 16

高誘電率系 MLCC における動的モデルについて 電流源 基本回路 DC バイアス依存と温度依存を反映させた SPICE モデルの例 当 SPICE モデルは 基本の等価回路モデルにおけるいくつかの素子に対して DC バイアスと温度の依存性をもたせることで DC バイアスと温度の変動に対応する動的モデルを実現しました 17

動的モデルを使用することによるメリット 動的モデル (DC バイアス自動設定 / 温度指定が可能な SPICE モデル ) を用いた場合下の回路を例として ある動作温度環境下で 各コンデンサに印加された DC バイアス電圧に応じた特性を 1 つのモデルにてシミュレーションが可能です PMIC DC1.5V 1μF DC0.8V 1μF DC1.2V 1μF New MLCC の動的モデル (DC バイアス / 温度の各条件が反映できる ) < 参考 > mymurata 版 SimSurfing からダウンロードした SPICE モデルを用いた場合本 SPICE モデルは DC バイアス / 温度をそれぞれ設定したモデルでダウンロードされます したがって 上記と同様のシミュレーションをする場合 3 種類の異なる DC バイアスを設定したモデルを用意する必要があります PMIC DC1.5V 1μF DC0.8V 1μF DC1.2V 1μF DC1.5V の SPICE モデル DC1.2V の SPICE モデル DC0.8V の SPICE モデル 18

当社 MLCC の動的モデルのダウンロード 本モデルは 当社 Web サイトにてライブラリとして公開しています Cadence PSpice http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/pspice Synopsys HSPICE http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/hspice Linear Technology LTspice http://www.murata.com/ja-jp/tool/library/ltspice [ 収容製品 ] MLCC: GRM/GCD/GCM/GJ4/GJ8/LLL/LLR の各シリーズ Cadence および PSpice は Cadence Design Systems, Inc. の米国およびその他の国における登録商標または商標です HSPICE は Synopsys, Inc. の米国およびその他の国における登録商標または商標です 19

当社 MLCC の動的モデルの使用例 - PSpice - 入出力ノード 温度指定方法の定義値は 呼び出し時に指定が無い場合のデフォルト値 品番 回路データ 使用例 使用する mod ファイルを追加 DC バイアス電圧値は 自動的に検知 ノード N001 と 0 の間に GRM219B31A226MEA0 を追加パラメータとして temperature=125 を設定 20

当社 MLCC の動的モデルの使用例 - HSPICE - 入出力ノード 温度指定方法の定義値は 呼び出し時に指定がない場合のデフォルト値 品番 回路データ 使用例 使用する mod ファイルを追加 DC バイアス電圧値は 自動的に検知 ノード N001 と 0 の間に GRM219B31A226MEA0 を追加パラメータとして temperature=125 を設定 21

当社 MLCC の動的モデルの使用例 - LTspice - シンボルファイル ( 拡張子.asy) LTspice がインストールされているフォルダにある sym フォルダ以下に 任意のフォルダを作成して保存する 例 ) C: Program Files (x86) LTC LTspiceIV lib sym murata_mlcc 動的 SPICE ファイル ( 拡張子.mod) LTspice がインストールされているフォルダにある sub フォルダ以下に mod ファイルを直接保存する 例 ) C: Program Files (x86) LTC LTspiceIV lib sub 参照元の回路 ( 例 :test1.asc) と同じフォルダに mod ファイルを保存することも可能 それ以外のフォルダに保存する場合は コマンド.inc を使用して参照する メニューの Edit -> Component から保存したファイルを選択 MLCC 動的モデル (DC バイアス電圧値は 自動的に検知 ) 温度入力 22