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に 正当な理由がない限り無償で交付しなければならないものであるとともに 交付が義務付けられている領収証は 指定訪問看護の費用額算定表における訪問看護基本療養費 訪問看護管理療養費 訪問看護情報提供療養費及び訪問看護ターミナルケア療養費の別に金額の内訳の分かるものとし 別紙様式 4を標準とするものであ

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第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

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に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者とする 3 病院等に入院等したことにより 本市の区域内に住所を変更したと認められる第 1 項各号に該当する者については 同項の規定にかかわらず受給資格者としない 4 第 1 項及び第 2 項の規定にかかわらず 次の各号のいずれかに該当する者は

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当該年度の四月一日から同年度の十二月三十一日までの当該会員市町村の前期高齢被保険者に係る拠出対象額 当該年度の当該会員市町村の前期高齢被保険者に係るアに掲げる額並びに後期高齢者支援金及び病床転換支援金の納付に要した費用の額との合計額の十二分の九 Ⅱ 当該年度の前年度の前期高 齢者交付金の額 ( 三ヶ

機関と調整する ) 次の 1 から 3 により算出し それを合計して支払いを行うことと なりますので 各保険医療機関においては 別紙様式により 当該保険医療機関等の 平成 23 年 5 月の入院 外来別の診療実日数を併せて届け出るものとなります 1 入院分平成 22 年 11 月 ~ 平成 23 年

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Transcription:

平成 30 年 3 月 13 日 国民健康保険における被保険者証と高齢受給者証の一体化の推進 ( 概要 )- 行政苦情救済推進会議の意見を踏まえたあっせん - 総務省行政評価局は 国民健康保険における高齢受給者証の交付に関する行政相談を受け 行政苦情救済推進会議に諮り その意見を踏まえて 平成 30 年 3 月 13 日 厚生労働省にあっせんしました ( 行政相談の要旨 ) 国民健康保険の被保険者のうち 70 歳以上 75 歳未満の者は 医療機関で診療を受ける際に 市町村から交付される国民健康保険被保険者証 ( 以下 被保険者証 という ) に加えて国民健康保険高齢受給者証 ( 以下 高齢受給者証 という ) を提示しなければならない しかし 市町村によっては カードサイズの被保険者証と別にはがきサイズの高齢受給者証を交付しており 携帯に不便である ( 注 ) 本相談は 栃木行政評価事務所 ( 現栃木行政監視行政相談センター ) が受け付け たものであり 平成 27 年 1 月 1 日から 29 年 8 月 31 日までに 同様の相談がほか に 4 件寄せられている ( 制度の概要等 ) 被保険者証はカードサイズのみ 一方 高齢受給者証は 市町村がカードサイズ又ははがきサイズを選択 また 市町村は 被保険者証と高齢受給者証を一体化 ( カードサイズ ) して交付することが可能 被保険者証と高齢受給者証を一体化して交付したことにより 別々に交付した場合よりもその後の毎年の経費 ( 発行 郵送費等 ) が削減された市町村あり 都道府県が 一体化を推進することにより 当該都道府県内の全ての市町村において 今後一体化を実施する予定の都道府県あり ( あっせん要旨 ) 厚生労働省は 市町村における被保険者証と高齢受給者証の一体化の推進に資するよう 1 全国の都道府県における一体化の推進状況及び市町村における一体化の取組状況 2 都道府県による市町村への一体化の支援策を把握し その情報を地方公共団体に提供する必要がある 1

国民健康保険における被保険者証及び高齢受給者証の概要 1 被保険者証及び高齢受給者証の交付市町村は 国民健康保険の被保険者に係る様式第 1 号による被保険者証を交付しなければならない ( 国民健康保険法施行規則 ( 昭和 33 年厚生省令第 53 号 以下 施行規則 という ) 第 6 条第 1 項 ) また 被保険者が 70 歳以上 75 歳未満の場合 市町村は 被保険者証に加えて様式第 1 号の 4 又は様式第 1 号の 5 による高齢受給者証を 有効期限を定めて交付しなければならない ただし 被保険者証に一部負担金の割合及び高齢受給者証を兼ねる旨を明記した場合は 高齢受給者証を交付する必要はない ( 施行規則第 7 条の 4 第 1 項 ) 2 被保険者証及び高齢受給者証の様式被保険者証の様式は プラスチックその他の材料を用い 使用に十分耐え得るもので 大きさは 縦 54 mm 横 86 mmと定められている ( 施行規則様式第 1 号 )( カードサイズ ) 一方 高齢受給者証については 以下の二つの様式が定められおり 市町村がいずれかを選択する 1 縦 128 mm 横 91 mm ( 施行規則様式第 1 号の 4)( はがきサイズ ) 2 プラスチックその他の材料を用い 使用に十分耐え得るもので 大きさは 縦 54 mm 横 86 mm ( 施行規則様式第 1 号の 5 被保険者証と同じカードサイズ ) 3 高齢受給者証の有効期限市町村は 被保険者証の有効期限を定めることができるとされており それぞれ任意に有効期限を定めている また 市町村は 高齢受給者証に有効期限を定めなければならないとされているが 具体的な期限について法令等に規定はない ただし 被保険者が療養の給付を受けた日が 7 月以前か 8 月以降かによって一部負担金の算定基礎とする所得の範囲が異なるため 全ての市町村が 8 月 1 日から翌年の 7 月 31 日までを有効期限としている 以上のことから 高齢受給者証と被保険者証の携帯の利便性を向上させる方法として 1 はがきサイズの高齢受給者証を被保険者証と同じカードサイズにする又は 2 高齢受給者証と被保険者証を一体化することが考えられる なお 2 を採用する場合 大きさはカードサイズで 有効期限は 8 月 1 日から翌年の 7 月 31 日までとして交付することとなる 2

地方公共団体における取組 1 高齢受給者証のカードサイズ化又は被保険者証との一体化にかかる経費当局が抽出した 2 市町村において 高齢受給者証のカードサイズ化又は被保険者証との一体化に要した経費は次表のとおりであり 高齢受給者証と被保険者証を一体化した場合は 経費の削減が見込まれる 表高齢受給者証のカードサイズ化又は被保険者証との一体化に要した経費 区分 A 市 B 市 取組の内容 はがきサイズからカードサイズへの変更 はがきサイズからカードサイズへの変更 被保険者証との一体化 システム改修費 600 万円 算出困難 405 万円 発行 郵送費等 300 万円増加 ( 毎年 ) 90 万円増加 ( 毎年 ) 122 万円減少 ( 毎年 ) 経費の増減の主な理由 材質を変更 ( 紙から再生 PET 樹脂へ ) したため 材質を変更 ( 紙から再生 PET 樹脂へ ) したため 単独での高齢受給者証の発行が不要となったため ( 注 )1 当省の調査結果による 2 B 市は 高齢受給者証の様式について 当初はがきサイズからカードサイズへ の変更を行い その後被保険者証との一体化を行っている 2 都道府県における一体化の推進 取組状況当局が抽出した 21 都道府県における高齢受給者証と被保険者証の一体化に係る方針は 以下のとおりである 1 一体化を推進 :9 都道府県 2 今後推進の要否を検討 :4 都道府県 3 現時点では 一体化を推進する予定なし :8 都道府県 1 の一体化を推進している 9 都道府県については 当該都道府県内の全ての市町村において 今後一体化を実施する予定としており 都道府県が 被保険者証と高齢受給者証の一体化を推進することにより 当該都道府県内の市町村における一体化が進むと考えられる 3

3 都道府県から市町村への支援当局が抽出した 21 都道府県内で 現在一体化を実施しない市町村においては 実施のあい路について次のような意見があった 1 一体化のために必要なシステム改修費の捻出が困難 2 一体化を実施すると 国民健康保険料の決定 通知と被保険者証の更新に係る業務を同時期に行わなければならなくなり 対応が困難 これに対し 一体化を推進している 9 都道府県の中には 次のような取組を行っている都道府県があった 1 市町村に対し システム改修費を削減するために自治体クラウドの導入を推奨 2 市町村に対し 事務負担を軽減するために国民健康保険団体連合会に業務を委託することを推奨 また 1 都道府県から 実施のあい路を解消して一体化を実現するためには 市町村に任せるのではなく 都道府県による強いリーダーシップが必要である との意見があった 厚生労働省の意見 被保険者証及び高齢受給者証の交付に係る業務は自治事務であり 一体化の実施の是非は市町村の判断に委ねている なお 本件に関しては 全国の都道府県に対し 被保険者証と高齢受給者証の一体化が可能とされていることに留意し 市町村等に周知徹底するよう通知を発出している ( 健康保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う国民健康保険関係法令の改正及び施行上の留意事項について ( 平成 14 年 9 月 24 日付け保国発第 0924001 号都道府県民生主管部 ( 局 ) 長宛て厚生労働省保険局国民健康保険課長通知 )) 4

行政苦情救済推進会議の意見 行政苦情救済推進会議の主な意見は 次のとおりである 1 被保険者証及び高齢受給者証を一体化した場合 毎年の作成経費が削減されることを地方公共団体に示す必要がある 2 システム改修や事務負担の問題について 自治体クラウドの利用や国民健康保険団体連合会への業務委託で対応するという方法は 合理的なものと考えられ 厚生労働省が これらの情報を集約して地方公共団体に提供することは意義がある 参考 行政苦情救済推進会議 総務省に申出のあった行政相談事案の処理に民間有識者の意見を反映させ るための総務大臣の懇談会 ( 昭和 62 年 12 月発足 ) 本件を付議した会議の構成員は 次のとおりである ( 座長 ) 松尾邦弘 弁護士 元検事総長 江利川毅 埼玉県立大学理事長 公益財団法人医療科学研究所 理事長 小野勝久 公益社団法人全国行政相談委員連合協議会会長 梶田信一郎 元内閣法制局長官 斎藤 誠 東京大学大学院法学政治学研究科教授 高橋 滋 法政大学法学部教授 南 砂 読売新聞東京本社取締役調査研究本部長 5

参考 被保険者証及び高齢受給者証の様式 ( 原寸大 ) 被保険者証 ( カードサイズ ) 高齢受給者証 ( カードサイズ ) 又は ( はがきサイズ ) 被保険者証と高齢受給者証の一体化 ( カードサイズ ) 6