B3.並列運転と冗長運転(PBAシリーズ)

Similar documents




Microsoft Word - 46流力・ANSS14リーフレット_final.docx

NJM78L00 3 端子正定電圧電源 概要高利得誤差増幅器, 温度補償回路, 定電圧ダイオードなどにより構成され, さらに内部に電流制限回路, 熱暴走に対する保護回路を有する, 高性能安定化電源用素子で, ツェナーダイオード / 抵抗の組合せ回路に比べ出力インピーダンスが改良され, 無効電流が小さ

絶対最大定格 (T a =25 ) 項目記号定格単位 入力電圧 V IN 消費電力 P D (7805~7810) 35 (7812~7815) 35 (7818~7824) 40 TO-220F 16(T C 70 ) TO (T C 25 ) 1(Ta=25 ) V W 接合部温度

NJM78M00 3 端子正定電圧電源 概要 NJM78M00 シリーズは,NJM78L00 シリーズを更に高性能化した安定化電源用 ICです 出力電流が 500mA と大きいので, 余裕ある回路設計が可能になります 用途はテレビ, ステレオ, 等の民生用機器から通信機, 測定器等の工業用電子機器迄

NJM78L00S 3 端子正定電圧電源 概要 NJM78L00S は Io=100mA の 3 端子正定電圧電源です 既存の NJM78L00 と比較し 出力電圧精度の向上 動作温度範囲の拡大 セラミックコンデンサ対応および 3.3V の出力電圧もラインアップしました 外形図 特長 出力電流 10

EFE SERIES 基ユ板a_EFE_1 記載内容は 改良その他により予告なく変更する場合がありますので あらかじめご了承ください EFE 3 UL EN 電圧 CSA C22.2 EN (300M ) N 特長 型名呼称方法 デジタル制御回

Microsoft Word GMTT400V カタログD.doc

VF-P7-...J..9005

Microsoft Word - サイリスタ設計

Microsoft Word GMTT200V カタログE.doc

目次 目次 ご使用の際の注意事項 各部の名称と機能 YCT-6 YCT-3 コントローラーのご使用方法 時刻の設定 3 温度の設定 3 3 操作 3 4 の設定 4 5の設定 5 6 範囲の設定 5 7 ランプが点滅した場合 5 トラブルシューティング 6 定格 仕様 6 必ずお守りください ご使用

elm1117hh_jp.indd

PowerPoint Presentation

三端子レギュレータについて 1. 保護回路 (1) 正電圧三端子レギュレータ ( 図 1) (1-1) サーマルシャットダウン回路サーマルシャットダウン回路は チップの接合温度が異常に上昇 (T j =150~200 ) した時 出力電圧を遮断し温度を安全なレベルまで下げる回路です Q 4 は常温で

出力電圧ランク 品名 出力電圧 品名 出力電圧 品名 出力電圧 NJU774*F15 1.5V NJU774*F28 2.8V NJU774*F4 4.V NJU774*F18 1.8V NJU774*F29 2.9V NJU774*F45 4.5V NJU774*F19 1.9V NJU774*F

Microsoft Word - TC4011BP_BF_BFT_J_P8_060601_.doc

光 詳細スペック 最新スペックは各メーカーのカタログ ホームページでご確認下さい 調 FKK 製調光器 / ドライバーユニットスペック 仕 様 適用品番サイズ *1 重量入力 最大出力電流 最大接続電源容量 注記 希望小売価格 ( 円 ) DC24V 器具用調光器 FMC-24 W70.0 H120

Microsoft PowerPoint - ›žŠpfidŠÍŁÏ−·“H−w5›ñŒÚ.ppt

スライド 1

三菱MDUブレーカ省エネ支援機器

PIC の書き込み解説 PICライターを使うときに間違った使い方を見受ける 書き込み失敗の原因は知識不足にある やってはいけないことをしている 単に失敗だけならまだしも部品を壊してしまう 正しい知識を身に着けよう 書き込みに必要なピンと意味 ICSPを意識した回路設計の必要性 ICSP:In Cir

目次 目次 ご使用の際の注意事項 各部の名称と機能 YCT-6 カバータイプ YCT-3 カバータイプ 3 コントローラーのご使用方法 時刻の設定 4 温度の設定 4 3 操作 4 4 の設定 5 5の設定 6 6 範囲の設定 6 7 ランプが点滅した場合 6 トラブルシューティング 7 定格 仕様

スライド 1

NJM 端子負定電圧電源 概要 NJM7900 シリーズは, シリーズレギュレータ回路を 1 チップ上に集積した負出力 3 端子レギュレータ IC です 放熱板を付けることにより,1A 以上の出力電流にて使用可能です 用途はテレビ, ステレオ等の民生用機器から通信機, 測定器等の工業用電

降圧コンバータIC のスナバ回路 : パワーマネジメント

TA78L05,06,07,08,09,10,12,15,18,20,24F

NJU72501 チャージポンプ内蔵 圧電用スイッチングドライバ 概要 NJU72501はチャージポンプ回路を内蔵し 最大で3V 入力から 18Vppで圧電サウンダを駆動することができます このチャージポンプ回路には1 倍 2 倍 3 倍昇圧切り替え機能を備えており 圧電サウンダの音量を変更すること

力率 1.0(100%) の場合 100% の定格出力まで有効電力として発電し 出力できます 力率 0.95(95%) の場合は 定格出力の 95% 以上は有効電力として出力できません 太陽光発電所への影響 パワコンの最大出力が 95% になるので 最大出力付近ではピークカットされます パワコンの出

形式 :PDU 計装用プラグイン形変換器 M UNIT シリーズ パルス分周変換器 ( レンジ可変形 ) 主な機能と特長 パルス入力信号を分周 絶縁して単位パルス出力信号に変換 センサ用電源内蔵 パルス分周比は前面のスイッチで可変 出力は均等パルス オープンコレクタ 電圧パルス リレー接点パルス出力

NCB564個別00版

フォト IC ダイオード S SB S CT 視感度に近い分光感度特性 視感度特性に近い分光感度特性をもったフォトICダイオードです チップ上には2つの受光部があり 1つは信号検出用受光部 もう1つは近赤外域にのみ感度をもつ補正用受光部になっています 電流アンプ回路中で2

Microsoft Word - NJM7800_DSWJ.doc

ZMPMCD_エコめがねモバイルパックマルチコネクト_PCS-SVセンサ間通信ケーブル加工マニュアル_安川電機(P2P2H)

Power.indb

BD9328EFJ-LB_Application Information : パワーマネジメント

名称 型名 SiC ゲートドライバー SDM1810 仕様書 適用 本仕様書は SiC-MOSFET 一体取付形 2 回路ゲートドライバー SDM1810 について適用いたします 2. 概要本ドライバーは ROHM 社製 2ch 入り 180A/1200V クラス SiC-MOSFET

Product News (IAB)

Microsoft PowerPoint - Portable Power Supply 01.pptx

3.5 トランジスタ基本増幅回路 ベース接地基本増幅回路 C 1 C n n 2 R E p v V 2 v R E p 1 v EE 0 VCC 結合コンデンサ ベース接地基本増幅回路 V EE =0, V CC =0として交流分の回路 (C 1, C 2 により短絡 ) トランジスタ

光変調型フォト IC S , S6809, S6846, S6986, S7136/-10, S10053 外乱光下でも誤動作の少ない検出が可能なフォト IC 外乱光下の光同期検出用に開発されたフォトICです フォトICチップ内にフォトダイオード プリアンプ コンパレータ 発振回路 LE

EcoSystem 5 Series LED Driver Overview (369754)

Microsoft Word - N-TM307取扱説明書.doc

高音質で知られている SDTrans384 をアルミケースに格納し Ultra Low Noise Power Supply 基板から個別に電力を供給する改造を施した機材です [ 概略 ] フェニックス社の R コアトランス 2 個を電源トランスに採用しました Ultra Low Noise Pow

単相モータ 各種使用機械に 幅広いラインアップでおこたえします 分相始動式開放防滴型 コンデンサ始動式開放防滴型 コンデンサ始動式防滴保護形 分相始動式開放防滴型 ( 防振型 ) コンデンサ始動式全閉外扇型

形式 :AEDY 直流出力付リミッタラーム AE UNIT シリーズ ディストリビュータリミッタラーム主な機能と特長 直流出力付プラグイン形の上下限警報器 入力短絡保護回路付 サムロータリスイッチ設定方式 ( 最小桁 1%) 警報時のリレー励磁 非励磁が選択可能 出力接点はトランスファ形 (c 接点

elm73xxxxxxa_jp.indd

ACモーター入門編 サンプルテキスト

目次 目次 ご使用の際の注意事項 各部の名称と機能 DFC DFC4 3 コントローラーのご使用方法 時刻の 4 操作 4 3 温度の 5 4の 68 5操作方法 8 6チャイルドロックの 8 7 追加のと方法 9 8 予約のと方法 0 トラブルシューティング / 定格 仕様 必ずお守りください ご

<4D F736F F D E096BE8E9197BF5F984193AE F B40945C432E646F63>

RS-422/485 ボード取扱説明書 RS-422/485 ボード取扱説明書 Revision 0.3 コアスタッフ株式会社技術部エンジニアリング課 Copyright 2009 Core Staff Co.,Ltd. All Rights Reserved - 1 of 17

PLZ-5W_ KPRI21.pdf

モジュール式アナログアンプ 形式 VT-MSPA1-1 VT-MSPA1-10 VT-MSPA1-11 RJ 形式 : 改訂 : シリーズ 1X H6833_d 特長 内容 電磁比例圧力弁の制御に適しています : DBET-6X DBEM...-7X (Z)D

クローン機能について 保存先が HDLH シリーズの場合マスタースレーブファイル 設定のコピー HDLH シリーズ 台をそれぞれマスター / スレーブとして構成し マスターの設定やファイルをスレーブに保存します ファイルの保存はレプリケーション機能を利用しておこなわれます 社内 LAN マスター故障

PART NO. Z , IA Jan セットアップガイド 直流安定化電源 PWR シリーズ 400Wタイプ 800Wタイプ 1600Wタイプ PWR400L PWR800L PWR1600L PWR400M PWR800M PWR1600M PWR400H

等価回路図 絶対最大定格 (T a = 25ºC) 項目記号定格単位 入力電圧 1 V IN 15 V 入力電圧 2 V STB GND-0.3~V IN+0.3 V 出力電圧 V GND-0.3~V IN+0.3 V 出力電流 I 120 ma 許容損失 P D 200 mw 動作温度範囲 T o

24-28 FAS14 技術相談.indd

H4

プラグイン01_FRL-230(233,236).indd

PowPak Softswitch for Japan

Microsoft Word - XPC4ソフトマニュアル.doc

第 5 章 推奨配線及びレイアウト 内容ページ 1. 応用回路例 プリント基板設計における推奨パターン及び注意点 Fuji Electric Co., Ltd. MT6M12343 Rev.1.0 Dec

(Microsoft Word - E0-0299Z BID-40D18N \203f\201[\203^\203V\201[\203g_ doc)

<4D F736F F D E9E8AD48AB78B D8CF08AB795FB8AB78B CC895E935D92E28E7E95FB964082C62E646F63>

Product News (IAB)

Jan/25/2019 errata_c17m11_10 S1C17 マニュアル正誤表 項目 リセット保持時間 対象マニュアル発行 No. 項目ページ S1C17M10 テクニカルマニュアル システムリセットコントローラ (SRC) 特性 19-3 S1C17M20/M

RWS-B SERIES RWS50B ~ RWS600B RWS1000B, RWS1500B(/ME 含む ) 単出力 50W ~ 1500W a_rws-b_3 ページ a_rws-b_16 ページ 5 特長 基本性能を維持し付加機能の最適化を図った シンプルファンクションモデル 長寿命 :

01

Microsoft Word - 80c08d3be78df73e f4a4e8a8940ab000fdaa2e doc

製品概要

ハードディスクキャビネット PRIMERGY SX30 [ PG-R1DC7, PG-DC107 ]

ZMPMCD_エコめがねモバイルパックマルチコネクト_PCS-SVセンサ間通信ケーブル加工マニュアル_山洋電気(単相)

P PF3W.indd

3.3 モータ運転の留意点 ギヤモータをインバータで運転する場合 ギヤモータをインバータで運転する場合 以下のような注意事項があります 出力軸トルク特性に対する注意事項ギヤモータの出力軸トルク 9544 モータ出力 (kw) SI 単位系 T G = (N m) 出力軸回転数 (r/min) < ギ

TA7805,057,06,07,08,09,10,12,15,18,20,24F

形式 :WYPD 絶縁 2 出力計装用変換器 W UNIT シリーズ パルスアイソレータ ( センサ用電源付 2 出力形 ) 主な機能と特長 パルス入力信号を絶縁して各種のパルス出力信号に変換 オープンコレクタ 電圧パルス リレー接点パルス出力を用意 センサ用電源内蔵 耐電圧 2000V AC 密着

ドライブレコーダー

Series catalog

p ss_kpic1094j03.indd

Series catalog

第 5 章復調回路 古橋武 5.1 組み立て 5.2 理論 ダイオードの特性と復調波形 バイアス回路と復調波形 復調回路 (II) 5.3 倍電圧検波回路 倍電圧検波回路 (I) バイアス回路付き倍電圧検波回路 本稿の Web ページ ht

NJM2591 音声通信用ミキサ付き 100MHz 入力 450kHzFM IF 検波 IC 概要 外形 NJM259 1は 1.8 V~9.0 Vで動作する低消費電流タイプの音声通信機器用 FM IF 検波 IC で IF 周波数を 450kHz ( 標準 ) としています 発振器 ミキサ IF

2. スターデルタ始動その 1 全電圧始動と同様に最も一般的に用いられる始動方法です 減電圧始動の一種です 電動機の巻線を始動時にスターに接続し 始動後はデルタに接続します オープンスターデルタ始動とクローズドスターデルタの二種類が有ります 一般的にはオープンスターデルタ始動です 正式名称はオープン

高機能無停電電源装置(PY-UPAR15)

TC74HC00AP/AF

極小サイズ出力電圧可変型高圧電源 2W~2.6W 中高圧 DC-DC コンバータ 0V~470V 1000V 1500V 2000V MHV Series MHV シリーズは業界で初めて高圧電源を最新の SMT( 面実装技術 ) によって従来品の 1/5~1/6 に超小型化した出力電圧可変型の中高圧

Microsoft PowerPoint pptx

NJM2835 低飽和型レギュレータ 概要 NJM2835 はバイポーラプロセスを使用し 高耐圧 ローノイズ 高リップル除去比を実現した出力電流 500mAの低飽和型レギュレータです TO パッケージに搭載し 小型 2.2 Fセラミックコンデンサ対応 ノイズバイパスコンデンサ内蔵をしてい

反転型チャージポンプ IC Monolithic IC MM3631 反転型チャージポンプ IC MM3631 概要 MM3631XN は反転型のチャージポンプ IC です 入力電圧範囲の 1.8V ~ 3.3V を 2 個の外付けコンデンサを使用して負電圧を生成します パッケージは 6 ピンの S

Microsoft PowerPoint pptx

TDK Lambda HMS HMS ご使用の前に本取扱説明書を必ずお読みください 注意事項を十分に留意の上 製品をご使用ください ご使用方法を誤ると感電 損傷 発火などの恐れがあります 引火性のあるガスや発火性の物質がある場所で使用しないでください 火花が発生した場合に

TC74HC14AP/AF

JWTJWT 75 JWT75 JWT75 仕様規格 ( ご使用の前にご覧ください ) 型名 JWT JWT75-5FF JWT 仕様項目 単位 CH 電圧範囲 (*3) V AC85 ~ 265 または DC120 ~ 330 周波数範囲

PU1608_8頁構成

FSC FSC-110 通信仕様書 (CC-Link 通信プロトコル )

様々なバリエーションを持つ スタイルテックのユニットシリーズです 入力信号は とアナログに 出力は位相制御と に対応しています のメモリ機能を持ったモデルもラインナップしています 製品ラインナップ 型式 DS DSS DSPR DSSPR DSP DSSP DSL DSSL DSR DSSR DSA

RA-485実習キット

Transcription:

B3. 並列運転と冗長運転について 3.1 並列運転 ( 容量アップ ) PBA(PBA300F~PBA1500F(T)) シリーズにつきまして 並列運転をすることが可能です 1 並列運転とはの容量不足を補うために複数のを並列接続し 電流容量を増加させる方法です 2 PBA10F~PBA150F のモデルにつきまして 並列運転はできません 冗長運転のみ対応ができます ( 項 3.2 参照 ) 図 3.1.1 に並列運転時の配線を示します PBA1 ( マスター ) Vout Vout CN3 AUX RC1 AUXG PG PGG HN19 ( 工場出荷時から実装されています ) PBA2 ( スレーブ ) Vout Vout CN3 AUX RC1 AUXG PG PGG HPA3 ( オプションハーネス ) 図 3.1.1 PBA300FPBA1500F(T) 並列運転時の配線 B31

並列運転時の注意点を以下に示します 1 並列する全てのの ±S 同士を接続し マスターの で ±S と ±M を接続して下さい ( 工場出荷時に各の には専用ハーネス :HN19 を実装しています ) スレーブの に実装されている専用ハーネス :HN19 をはずしてください ±S 同士の接続には オプションパーツ HPA3 をご利用ください 各の出力電流のばらつきは最大 10% 程度となりますので 出力電流の総和は下式で求まる値を超えない範囲でご使用ください 並列運転時出力電流 = 1 台あたりの定格電流 ( 台数 ) 0.9 2 並列台数が増えると 入力電流が増えますので 入力回路の配線設計 ( 回路パターン 配線 設備の電流容量 ) に充分注意してください 3 各からの負荷配線の配線インピーダンスが均等になるようご注意ください 出力バランス回路が動作しない場合があります 4 並列運転できる台数は 5 台以下です 51 台だけのボリューム操作で 並列接続したまま出力電圧の調整を行うことができます その場合 まず ボリューム操作しようとする ( マスター ) を 1 台決め それ以外の ( スレーブ ) のボリュームを時計方向いっぱいに回します 次に マスターのボリュームを回すと出力電圧を調整することができます 6 並列運転時にリモートセンシングを使用する場合 すべてのの / 同士を接続し 負荷へのセンシング線はマスターから接続してください 7 出力電圧 / 電力の違う製品の並列運転はできません 8 並列運転中に出力が停止 ( リモートコントロールによるオフ 入力遮断 故障など ) しますと 停止したの出力電圧確認用 LED は消灯します 91 台の出力電流が定格電流の 10% 以下になるとファンが停止し アラーム信号が出力される場合があります B32

3.2 冗長運転冗長運転は 以下の 2 種類があります 1) 冗長運転 (11 冗長運転 ) 2)N1 冗長運転 1 冗長運転 (11 冗長運転 ) 冗長運転 は バックアップ運転 ともいい 複数のを並列接続するという点では並列運転と同じですが 電流容量を増加させることが目的ではなく が故障した場合でもシステムを停止させないために予備のを接続する方法です 冗長運転を行う場合 メインと同じ定格 ( 並列運転しているときは同じ台数分 ) の予備を接続するのが一般的です ( 図 3.2.1 参照 ) 2N1 冗長運転通常の冗長運転の場合 複数のを並列運転させるシステムを構成するときに同を同数並列接続したものを予備システムとして準備する必要があります ( 図 5.2.1 参照 ) N1 冗長運転 の場合 システムに必要な電力を数台 (N 台 ) ので分担し 冗長用として 1 台のをシステムに接続する方法です この方法は 電力を分散化し装置の台数を増やすことで冗長運転となり 同系統のうち 1 台が故障してもシステムダウンとならないように 1 台を予備としており 予備は小電力のものでよいため 大電力システムの場合 通常の冗長運転より安価なシステムを構成できます なお 複数台ので大電力を得るためには通常電流バランス ( 並列運転 ) 機能のあるを使用しますが 一般の電流バランス機能付きは系統内の 1 台でも故障した場合 出力電圧が低下します これは 電流バランス機能を使用した場合 故障して出力電流が 0A にして電流バランスを保とうとするためです 負荷 負荷 図 3.2.1 通常の冗長運転接続方法 図 3.2.2 N1 冗長運転接続方法 PBA シリーズにつきまして 冗長運転 (11 冗長運転 ) N1 冗長運転できるモデルを以下に示します 冗長運転 (11 冗長運転 ) : 全モデル (PBA10F(W)~PBA1500F(T)) N1 冗長運転 :PBA300F~PBA1500F(T) B33

3.3 PBA 冗長運転方式について PBA(PBA300F~PBA1500F(T)) シリーズにおける 冗長運転の配線方法につきまして 以下の 3 種類があります 冗長運転方法 1: ダイオードを使用する冗長運転冗長運転方法 2: ダイオードを使用し 端子同士を接続する冗長運転冗長運転方法 3: オプションハーネス (HPA3) を使用する冗長運転 1 冗長運転方法 1: ダイオードを使用する冗長運転 PS1 V V D1 PS2 V V D2 図 3.3.1 ダイオードを使用する冗長運転 ( メリット ) の全ての故障モードに対してバックアップができる ( デメリット ) 出力電流のバランスが取れないため 11 冗長運転しかできない 負荷端では電圧がダイオードの Vf 分低下する ( 注意点 ) 負荷電流は 1 台分の定格電流値以下でご使用ください 出力電圧に差がある場合 出力電圧が高いほうのに負荷電流が偏ります 負荷電流のバランスを取るために内蔵のボリュームで出力電圧が同じになるように調整してください 信頼性向上 及び 1 台故障時の出力電圧変動値を小さくできます 出力状態で負荷側を接続 ( 活線挿抜 ) するとスパーク等が発生しますので 無通電状態で接続を行い その後入力を投入してください B34

2 冗長運転方法 2: ダイオードを使用し 端子同士を接続する冗長運転 PS1 V V D1 PS2 V V D2 図 3.3.2 ダイオードを使用し 端子同士を接続する冗長運転 ( メリット ) パワーラインの故障に対する冗長が可能 ( の故障の大半はパワーラインの故障 ) 電流バランスが取れるため N1 冗長運転が可能 ( デメリット ) 電流バランス制御部分が故障した場合 冗長できない 負荷端では電圧がダイオードの Vf 分低下する ( 注意点 ) 11 冗長運転時の負荷電流は 1 台分の定格電流値以下でご使用ください N1 冗長運転時の負荷電流は N 台で 1 台あたりの電流が定格電流 0.9 以下となるようにご使用ください 1 台故障時は出力電圧が 5% 程度変動することがあります リモートセンシング機能は使用できません 出力状態で負荷側を接続 ( 活線挿抜 ) するとスパーク等が発生しますので 無通電状態で接続を行い その後入力を投入してください B35

3 冗長運転方法 3: オプションハーネス (HPA3) を使用する冗長運転 PS1 V V PS2 V V HPA3 ( オプションハーネス ) PSn V V [PBA300F/600F/1000F/1500F] 図 3.3.3 オプションハーネス (HPA3) を使用する冗長運転 ( メリット ) 出力電流バランスが取れるため N1 冗長運転が可能 ダイオードを入れなくて良い ( ダイオードを使用した場合 ダイオードによる電圧ドロップや放熱を考える必要がある ) ( デメリット ) 2 次側 ( パワーライン 制御部分 ) が故障した場合 冗長できない ( 注意点 ) 11 冗長運転時の負荷電流は 1 台分の定格電流値以下でご使用ください N1 冗長運転時の負荷電流は N 台で 1 台あたりの電流が定格電流 0.9 以下となるようにご使用ください 1 台故障時は出力電圧が 5% 程度変動することがあります リモートセンシング機能は使用できません 復旧時など 出力状態で負荷側を接続 ( 活線挿抜 ) するとスパーク等が発生しますので 無通電状態で接続を行い その後入力を投入してください なお 無通電状態で出力側の接続を行っても出力側コンデンサへの充電電流が流れた際や制御回路が安定するまでの間 一瞬出力電圧が低下する場合があります 故障有無の確認はアラーム信号にて行ってください なお 負荷が全体の 10% 以下の場合はアラーム信号が出力される場合があります B36

Powered by TCPDF (www.tcpdf.org) 出力側に接続するダイオードは 出力電圧以上の耐圧 定格電流以上の順方向電流が必要です また ダイオードでの電圧降下 損失を低減するためショットキーバリアダイオードなどの Vf が低いものを推奨致します 出力ダイオードの損失が大きい場合は放熱器等を取り付けてください 出力ダイオードは同一特性で熱結合されるようにしてください 表 3.3.1 各運転方法の特徴 項番 運転方法 1 次側の故障 2 次側パワーラインの故障 2 次側制御部の故障 N1 冗長運転 備考 1 2 冗長運転方法 1 冗長運転方法 2 ( 2) ( 1) 1:11 冗長運転のみ可能 2: 電流ハ ランス制御回路の故障に非対応 3 冗長運転方法 3 : 対応可能 : 対応不可 技術お問合せは下記ホットラインまでお願いします フリーダイヤル : 0120528151 営業時間 9:00~12:00/13:00~17:00( 土日祝日を除く ) Emai l : apkaihatu@cosel.co.jp B37