~~ 各種感染症の流行状況について ~~~ R 更新愛媛県感染症情報センター 文中第 35 週 (8/26 ~ 9/1) ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) < 手足口病 > 手足口病の定点あたり報告数は 第 34 週 2.2 人 第 35 週 2.2 人と横ばいに推移していま

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今週前週今週前週 2/18~2/24 インフルエンザ ヘルパンギーナ 4 4 RS ウイルス感染症 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 7 4 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目

Microsoft Word - WIDR201839

熊本県感染症情報 ( 第 50 週 ) 報告期間 インフルエンザ 水 痘 突発性発しん ヘルパンギーナ マイコプラズマ肺炎 クラミジア肺炎 ( ロタウイルス ) 第 43 週第 44 週第 45 週第 46 週第 47 週第 48 週第 49 週第 50 週第 47 週第 48 週第 49 週 7

6/10~6/16 今週前週今週前週 インフルエンザ 2 10 ヘルパンギーナ RS ウイルス感染症 1 0 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 8 10 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目 )

Microsoft Word - WIDR201826

2019 年 7 月 4 日 ( 木 ) 愛知県保健医療局健康医務部健康対策課感染症グループ担当内田 久野内線 ダイヤルイン 手足口病警報を発令します!! 愛知県では 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律 に基づき 県内の小児科を標榜する

A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 第 50 週の報告数は 前週より 39 人減少して 132 人となり 定点当たりの報告数は 3.00 でした 地区別にみると 壱岐地区 上五島地区以外から報告があがっており 県南地区 (8.20) 佐世保地区 (4.67) 県央地区 (4.67) の定点当たり報告数は

報告は 523 人 (14. 5) で前週比 9 と減少した 例年同時期の定点あたり平均値 * (16. ) の約 9 割である 日南 (37. 3) 小林(26. 3) 保健所からの報告が多く 年齢別では 1 歳から 4 歳が全体 の約 4 割を占めた 発生状況 ( 宮崎県 ) 定

熊本県感染症情報 ( 第 14 週 ) 県内 165 観測医の患者数 (4 月 4 日 ~4 月 10 日 ) 今週前週今週前週 インフルエンザ 百日咳 0 0 RS ウイルス感染症 10 8 ヘルパンギーナ 6 5 咽頭結膜熱 A 群溶血性連鎖球菌咽頭炎 感染性胃腸炎

10/3~10/9 今週前週今週前週 インフルエンザ 7 1 百日咳 1 0 RS ウイルス感染症 ヘルパンギーナ 咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 急性出

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Microsoft Word - 被災地の感染症予防 詳細版 final as of docx

熊本県感染症情報 ( 第 31 週 ) 県内 170 観測医の患者数 (7 月 28 日 ~8 月 3 日 ) 今週前週今週前週 インフルエンザ 0 1 百日咳 0 0 RS ウイルス感染症 7 0 ヘルパンギーナ 咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎

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第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)]               平成24年7月12日

報告風しん

00_ _令和元年8月前線大雨関連感染予防_統合フル_Final

事務連絡 令和元年 6 月 21 日 ( 公社 ) 岡山県医師会 ( 一社 ) 岡山県病院協会 御中 岡山県保健福祉部健康推進課 手足口病に関する注意喚起について このことについて 厚生労働省健康局結核感染症課から別添のとおり事務連絡が ありましたので 御了知いただくとともに 貴会員への周知をお願い

Microsoft Word - H300717【プレスリリース】夏休みの感染症対策について

マイコプラズマ肺炎 第 30 週の報告数は 前週より 1 人減少して 14 人となり 定点当たりの報告数は 1.17 でした 対馬地区 (3.00) 県央地区 (2.00) 及び県北地区 (2.00) の定点当たり報告数は 他の地区より多いため注意が必要です 本疾患は 5~12 歳に特に多く 初秋か


2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で 前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者

Ⅰ 第 30 週の発生動向 (2017/7/24~2017/7/30) 1. 手足口病については むつ保健所管内で警報が発令されました 東地方 + 青森市保健所管内 弘前保健所管内 上十三保健所管内で警報が継続しています 三戸地方 + 八戸市保健所管内では 定点当たり報告数の増加が続いており 警報レ

Microsoft PowerPoint - 51w 梅毒

(Microsoft Word \212\264\220\365\217\307\217T\225\361.doc)

Microsoft Word - 【要旨】_かぜ症候群の原因ウイルス

Microsoft Word - tebiki_51-60.doc

定点報告疾患 ( 定点当たり報告数の上位 3 疾患の発生状況 ) (1) インフルエンザ 第 51 週のインフルエンザの報告数は 1025 人で, 前週より 633 人多く, 定点当たりの報告数は であった 年齢別では,10~14 歳 (240 人 ),7 歳 (94 人 ),8 歳 (

疾患名 平均発生規模 ( 単位 ; 人 / 定点 ) 全国 県内 前期 今期 増減 前期 今期 増減 県内の今後の発生予測 (5 月 ~6 月 ) 発生予測記号 感染性胃腸炎 水痘

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感染症の基礎知識

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鹿児島県感染症発生動向調査事業 感染症のホームページアドレス 咽頭結膜熱の報告数は, 前週と同数の 59 人 ( 定点当たり 報告数 1.09) でした 保

神戸市感染症発生動向調査週報 1 年 月 11 日作成 全数把握対象感染症発生状況 ( 三類感染症細菌性赤痢 ) 女 5 代 - 1 年 月 5 日 1 年 月 日 sonnei(d 群 ) 分離 同定による病原体の検出 ( 便 ) なし 接触感染 第 13 週報告患者の家族 全数把握対象感染症発生

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インフルエンザ、鳥インフルエンザと新型インフルエンザの違い

顎下腺 舌下腺 ) の腫脹と疼痛で発症し そのほか倦怠感や食欲低下などを訴えます 潜伏期間は一般的に 16~18 日で 唾液腺腫脹の 7 日前から腫脹後 8 日後まで唾液にウイルスが排泄され 分離できます これらの症状を認めない不顕性感染も約 30% に認めます 合併症は 表 1 に示すように 無菌

後などに慢性の下痢をおこしているケースでは ランブル鞭毛虫や赤痢アメーバなどの原虫が原因になっていることが多いようです 二番目に海外渡航者にリスクのある感染症は 蚊が媒介するデング熱やマラリアなどの疾患で この種の感染症は滞在する地域によりリスクが異なります たとえば デング熱は東南アジアや中南米で

蚊を介した感染経路以外にも 性交渉によって男性から女性 男性から男性に感染したと思われる症例も報告されていますが 症例の大半は蚊の刺咬による感染例であり 性交渉による感染例は全体のうちの一部であると考えられています しかし 回復から 2 ヵ月経過した患者の精液からもジカウイルスが検出されたという報告

サーバリックス の効果について 1 サーバリックス の接種対象者は 10 歳以上の女性です 2 サーバリックス は 臨床試験により 15~25 歳の女性に対する HPV 16 型と 18 型の感染や 前がん病変の発症を予防する効果が確認されています 10~15 歳の女児および

鹿児島県感染症発生動向調査事業 ( 内容に関するお問い合わせ : 健康増進課感染症保健係 ) 感染症のホームページアドレス 第 20 週の手足口病の定点当た

Microsoft Word - 案1 week14-21

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Infectious Diseases Weekly Report FUKUSHIMA IDWR 2017 年 第 35 週 (8 月 28 日 ~9 月 3 日 ) 福島県感染症発生動向調査週報 福島県感染症情報センター ( 福島県衛生研究所 ) 福島市方木田字水戸内 16 番


第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)]               平成24年7月12日

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Microsoft Word - 最終_緊急風疹情報2019年第10週.docx

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インフルエンサ 及び小児感染症の疾病別推移グラフ 平成 年 京都市 _ 本年 全国 _ 本年 京都市 _ 過去 5 年平均値 全国 _ 過去 5 年平均値 6 インフルエンザ 8 手足口病 RS ウイルス感染症

第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)]               平成24年7月12日

山梨県週別発生動向 疾病推移状況定点報告数定点報告数定点報告数定点報告数 インフルエンザ横ばいです 平年並みです RS ウイルス感染症減少しています平年並みです 咽頭結膜熱

<B 型肝炎 (HBV)> ~ 平成 28 年 10 月 1 日から定期の予防接種になりました ~ このワクチンは B 型肝炎ウイルス (HBV) の感染を予防するためのワクチンです 乳幼児感染すると一過性感染あるいは持続性感染 ( キャリア ) を起こします そのうち約 10~15 パーセントは

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別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに

インフルエンサ 及び小児感染症の疾病別推移グラフ 平成 年 京都市 _ 本年 全国 _ 本年 京都市 _ 過去 5 年平均値 全国 _ 過去 5 年平均値 6 インフルエンザ 8 手足口病 RS ウイルス感染症.5 伝染性紅斑 りんご病

はじめに 高齢者施設等で抵抗力が低い利用者をケアするには 介護スタッフの感染予防が必要です 施設は重度の利用者が中心になり さまざまな基礎疾患を抱えているため 感染しやすい状態の方が急増しています 介護スタッフが感染源にならないための予防策と 介護スタッフ自身の安全なケアの方法が重要となってきます

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第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)]               平成24年7月12日

流行の推移と発生状況 疾病名推移発生状況疾病名推移発生状況 インフルエンザ RS ウイルス感染症 咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘 手足口病 伝染性紅斑 突発性発疹 百日咳 ヘルパンギーナ 流行性耳下腺炎 急性出血性結膜炎流行性角結膜炎 細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎 マイコ


彼を知り己を知れば 百戦殆うからず 彼 = 感染症 己 = カラダの仕組み取り巻く環境など 百戦殆うからず は少し言い過ぎですが 感染症を未然に防ぐことや重症化を防ぐには非常に重要です

プール


2018 年 5 月 11 日 岡山県感染症週報 2018 年第 17 週 ( 4 月 23 日 ~ 4 月 29 日 ) 2018 年第 17 週 ( 4 / 23~ 4 / 29) の感染症発生動向 ( 届出数 ) 全数把握感染症の発生状況 第 16 週 3 類感染症 腸管出血性大腸菌感染症 3

インフルエンザ(成人)


<< インフルエンザ >> 区別 別報告定点当り. 平成 3 年 2 月 5 日 ~ 3 月 日 [ 平成 3 年 ~ ] 鶴見神奈川 西 中 南 港南保土ケ谷 旭 磯子金沢港北 緑 青葉都筑戸塚 栄 泉 瀬谷 定点数

02別添:日本脳炎ワクチン接種に関するQ&A[H28.3月版]

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子どもの病気とホームケア

高知県感染症発生動向調査 ( 週報 ) 2015 年第 46 週 (11 月 9 日 ~11 月 15 日 ) お知らせ 百日咳に注意して! 定点医療機関当たりの報告数は第 45 週の 0.00 から第 46 週では 0.10 となっています 高知市 中央東で増加し 高知県全域では注意報値を超えてい

<< インフルエンザ >> 区別 別報告定点当り 2. 平成 3 年 月 29 日 ~ 3 月 4 日 [ 平成 3 年 ~ ] 鶴見神奈川 西 中 南 港南保土ケ谷 旭 磯子金沢港北 緑 青葉都筑戸塚 栄 泉 瀬谷 定点数


Ⅲ 全把握対象疾患 結核 ( 二類全把握対象疾患 ): 東地方 人 三戸地方 人 上十三 人 (8 年計 : 人 ) 腸管出血性大腸菌感染症 ( 三類全把握対象疾患 ): 弘前 人 (8 年計 :5 人 ) アメーバ赤痢 ( 五類全把握対象疾患 ): 八戸市 人 (8 年計 : 人 ) カルバペネム

Microsoft PowerPoint - 感染対策予防リーダー養成研修NO4 インフルエンザ++通所

クチ ワ ン で安心 予防接種は集団生活前に子育て応援券を有効活用 感染症発生動向速報 ( 平成 31 年第 10 週分 3 月 4 日 ~3 月 10 日 ) インフォメーション 予防接種をご確認くださいこの春から保育所 幼稚園に通い始めるお子さんも多いと思います 一般に乳幼児は感染症に対する抵抗

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肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが ウイルスだけを狙うことができず 感染した肝

横浜市感染症発生状況 ( 平成 30 年 ) ( : 第 50 週に診断された感染症 ) 二類感染症 ( 結核を除く ) 月別届出状況 該当なし 三類感染症月別届出状況 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月計 細菌性赤痢

2. トイレの後には必ず手洗いをしましょう! 調査から 15.4% の方がトイレの後に手を洗わないことがあるという結果が得られました ( 小便後又は大便後に手を洗うのどちらかを選択しなかった方 どちらも選択しなかった方 トイレで手を洗わないを選択した方 の合計 ) Q10 特にこれからの季節に流行す

記号の説明 前からの推移 : 倍以上の減少.~ 倍未満の減少. 未満の増減.~ 倍未満の増加 倍以上の増加流行状況 : 空白発生なし 僅か 少し やや多い 多い 非常に多い 定点当り患者数について 過去 年間の標準偏差値に感染症の種類毎に係数を乗じた値を 等分し 流行状況の目安として 段階で表示して

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案1 SIDMR

Ⅲ 全把握対象疾患 結核 ( 二類全把握対象疾患 ): 青森市 人 (8 年計 :3 人 ) 腸管出血性大腸菌感染症 ( 三類全把握対象疾患 ): 弘前 人 八戸市 人 上十三 人 むつ 人 (8 年計 : 人 ) 百日咳 ( 五類全把握対象疾患 ): 弘前 3 人 (8 年計 :3 人 ) Ⅳ 病

Transcription:

~~ 各種感染症の流行状況について ~~~ R1. 9 6 更新愛媛県感染症情報センター 文中第 35 週 (8/26 ~ 9/1) ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) < 手足口病 > 手足口病の定点あたり報告数は 第 34 週 2.2 人 第 35 週 2.2 人と横ばいに推移しています 地域別にみると 今治保健所で多発 四国中央保健所 宇和島保健所でやや多い状態です 手足口病は夏風邪の一種です 5 月から 8 月頃に流行し 1 歳から 4 歳までの乳幼児がよくかかります 症状は病名の通りで 手 足 口の中に発疹が出来てきます 発疹は水疱 ( 水ぶくれ ) になったり 破れたりすることもあります 2~3 割の子供が 38 度以上の発熱を起こします 口の中の発疹が破れると 刺激のあるものを食べたときなどに痛がるようになります 一方手足の発疹は痛み かゆみは生じないのが普通ですが 時に軽い痛みを感じることがあるようです 病因となるのは 何種類かのウイルス ( コクサッキー A 群やエンテロウイルス等 ) ですが 基本的に予後は良好な疾患です しかし EV71( エンテロウイルス 71) は 急性髄膜炎や急性脳炎などの中枢神経系合併症の発生率が他のウイルスより高いことが知られており 注意が必要です 潜伏期間 感染から発症まで3 日 ~5 日程度とされている 症状 38 前後の発熱 咽頭痛 手のひら 足の裏および口腔内に特有の水疱 ( すいほう ) 性の発疹が出来るが 一週間ほどで消失する 合併症として下痢を伴うことがある まれに髄膜炎や心筋炎の合併症があるので 経過中のたびたびの嘔吐や頭痛には注意が必要 * 手足口病に特定の治療法や予防接種はありません 予防法としては 風邪をひいている子供に近づかないということになります ( 液体せっけんでの手洗いをしっかりしましょう ) * 治療は主に口の痛みに対処し 水分を補給する対症療法が中心になります 特に治療しなくても発疹は1 週間以内には自然に治ります * 熱いものや刺激の強いものは避け 味の薄いものを 牛乳 麦茶 みそ汁などで水分を補給します 脱水状態にならないよう 水分の補給は充分に行いましょう

手足口病は 出席停止の疾患ではありませんが 感染力が強いので 症状が軽く熱が無くても 感染拡大を防ぐために 水疱が枯れるまでは登園を控えましょう 手足口病の発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 8 名報告されています < ヘルパンギーナ > ヘルパンギーナの定点あたり報告数は 第 34 週 0.6 人 第 35 週 0.7 人と横ばいに推移しています ヘルパンギーナは 咽頭結膜熱 ( プール熱 ) や 手足口病と同じく毎年初夏から秋にかけて流行する 夏型感染症いわゆる 夏かぜ の代表的な疾患です ウィルスによる喉の炎症で 突然の高熱とノドの痛みを特徴とします この疾患は 重症化することはほとんどありませんが 口内炎によるのどの痛みから水分が取れず 脱水症状を起こすことがあります こまめな水分補給を心がけましょう 潜伏期間 おおよそ 4 日 ~7 日症状 38 以上の高熱が突然出て 2~4 日前後続きます ( 熱性まひを引き起こすことも稀にある ) その間に ノドの腫れが小水疱や潰瘍へと進んでいきます これらの疾患は 基本的に予後は良好ですが まれに髄膜炎や脳炎などを併発することがありますので 発熱以外に頭痛 嘔吐などの症状が出現した場合は十分注意しましょう 患者の鼻やのどの分泌物 便などに排出されるウイルスが 経口 飛沫 接触などによりヒトからヒトに感染しますので 手洗いを励行するとともに タオルやコップの共用は避けるなど 感染予防に努めましょう 特別な治療法は無いので 安静と水分補給を心がけて下さい 〇オレンジジュース等柑橘系の飲物は ビタミンと水分補給が出来ますが ノドの痛みの ある時は 刺激が強いので避けた方が良いでしょう ヘルパンギーナの発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 1 名報告されています < 咽頭結膜熱 ( プール熱 ) > 咽頭結膜熱の定点あたり報告数は 第 34 週 0.6 人 第 35 週 0.4 人と横ばいに推移しています 地域別にみると 西条保健所で多い状態です この感染症は例年夏季に流行し 患者の感染経路は 咳やくしゃみなどの飛沫感染と ウイルスが付着したタオル ドアノブ等を介した接触感染が中心です 液体せっけんを

用いた手洗いを励行し タオルやコップの共用は避け 水泳前後は シャワーや手洗いを念入りに行いましょう 夏かぜ疾患のひとつで プールを介して流行することが多いので プール熱 とも呼ばれています また 結膜炎を引き起こし はやり目 と呼ばれることもあります 夏季 ( 主に 4 月 ~10 月頃 ) に 幼児 ~ 学童を中心に流行します 潜伏期間 おおよそ4 日 ~7 日 症 状 1 高熱 38 ~40 の高熱が4~5 日前後続きます 2 咽頭炎 ノドが赤くなり 痛みを伴うことの多い扁桃腺炎を起こしやすくなります 3 結膜炎 その為 食欲不振 不機嫌 よだれが出る事 もありますが 5~7 日位で症状は軽減されます 両側又は片側の結膜が充血します 眼が痛い 目やに 光がまぶしい 等の症状があります その他 一般的な風邪の症状 ( 頭痛 寒気 鼻水等々 ) もあります 特別な治療法は無いので 脱水症にならないよう充分 水分を摂るようにしましょう 熱やノドの痛み 結膜炎の症状が消えても 2 日経過するまでは 出席停止です 咽頭結膜熱 ( プール熱 ) の発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 0 名報告されていません < 感染性胃腸炎 > 感染性胃腸炎の定点当たり報告数は 第 34 週 4.8 人から第 35 週 5.4 人と増加しました 地域別にみると 四国中央保健所でやや多い状態です 細菌が増殖しやすい高温 多湿の時期ですので 調理と食事の前 トイレの後は液体せっけんと流水でしっかりと手を洗うなど 感染予防に努めましょう 感染性胃腸炎は 細菌 ウイルスなどの感染性病原体による嘔吐 下痢を主症状とした感染症の総称です 夏の時期は 腸炎ビブリオ 病原性大腸菌 カンピロバクターなどの細菌が原因となっていることが多く また 秋から冬の時期は ノロウイルス ロタウイルスなどのウイルスが主原因となって流行し ピークは 12 月頃です 調理と食事の前 トイレの後は液体せっけんと流水でしっかりと手を洗うなど 感染予防に努めましょう 感染予防 3 つのポイント (1) 清潔 : 細菌をつけない (2) 迅速 低温保存 : 細菌をふやさない (3) 加熱 : 細菌をやっつける を こころがけ細菌性食中毒を予防しましょう

細菌 ウィルスなどの感染性病原体による嘔吐 下痢を主症状とした感染症の総称です 毎年秋から冬にかけて流行しますが その多くはウィルス感染 ( ノロウィルス ロタウィルス等 ) が原因です 夏期は カンピロバクターや下痢原性大腸菌などの細菌性病原体の検出数が増加しています ノロウイルスについて ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は 一年を通して発生していますが 特に冬季に流行します ノロウイルスは手指や食品などを介して 口から感染し ヒトの腸管で増殖し おう吐 下痢 腹痛などを起こします 健康な方は軽症で回復しますが 子どもやお年寄りなどでは重症化したり 吐ぶつを誤って気道に詰まらせて最悪の場合 死亡することがあります ノロウイルスについてはワクチンがなく また 治療は輸液などの対症療法に限られます 従って 皆様の周りの方々と一緒に 次の予防対策を徹底しましょう (1) 患者のふん便や吐ぶつには大量のウイルスが排出されるので 食事の前やトイレの後などには せっけん ( 液体せっけんが良 ) で必ず手を洗いましょう (2) 下痢やおう吐等の症状がある方は 食品を直接取り扱う作業をしないようにしましょう (3) 胃腸炎患者に接する方は 患者のふん便や吐ぶつを適切に処理し 感染を広げないようにしましょう * 特に 子どもさんやお年寄りなど抵抗力の弱い方は 加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱して食べましょう また 調理器具等は使用後に洗浄 殺菌しましょう ( 厚生労働省 HP より ) 前述にもあるように 特にこれといった治療法が無いので しっかり予防対策をするしかありません 皆さんそれぞれが気をつけてノロウイルスが発症しないようにしましょう ノロウィルス感染症の特徴ノロウィルス ロタウィルスともに 下痢 嘔吐を主徴とする胃腸炎をおこしますが ノロウィルスは ロタウィルスに比べ 幅広い年齢層に罹患する傾向があります 秋から年末にかけてはノロウィルスが 1 月 ~4 月にかけてはロタウィルスが主に流行します ノロウィルスは 2 枚貝 ( カキ等 ) の生食による食中毒がよく知られていますが わずかなウィルスが口の中に入るだけでも感染するため ヒトからヒトへの感染力も非常に強いウィルスです 症状 潜伏期間 ( 感染から発症まで ) は 24~48 時間で 主症状は吐き気 嘔吐 下痢 腹痛で 発熱は軽度です 通常これらの症状が 1~2 日続いた後 治癒し後遺症もありません 激しい嘔吐や下痢により急激に水分を失いますので 特に乳幼児や高齢者では脱水症に気をつけて 充分な水分補給をする必要があります * 下痢止め薬は 病気の回復を遅れさせる事があるので 使用しません ロタウイルスについて ロタウィルス感染症の特徴乳幼児の冬の急性下痢症の最も主要な原因がロタウィルスによる感染症です

生後 6 か月 ~2 歳の乳幼児に多くみられ 5 歳までにほとんどの小児が経験します 米のとぎ汁のような白色の下痢便が特徴で そのため白痢あるいは仮性小児コレラとも言われていました 主な症状は嘔吐と下痢ですが ノロウイルスよりも発熱を伴う場合が多く 重症度が高いとされています 通常 1 歳児を中心に流行がみられますが 保育所 幼稚園 小学校などの小児や 病院 老人ホーム 福祉施設などの成人でも集団発生がみられることがあります 激しい嘔吐や下痢により急激に水分を失いますので 特に乳幼児では脱水症状に気をつける必要があります 症状 潜伏期間 ( 感染から発症まで ) は 約 2 日で 激しい嘔吐 (1 日 5~6 回 ) 下痢が特徴ですが 3 日 ~8 日程度で治まります 発熱は半日から 1 日で終わる場合が多く 2 日を超える例は余りありません ロタウイルスのように局所感染を起こし潜伏期間が短い感染症では 感染後の免疫が不完全かあるいは 免疫が成立しても持続しない (1 年以内 ) ので たびたび再感染を起こします ノロウィルスと同様 激しい嘔吐や下痢により急激に水分を失いますので 特に乳幼児や高齢者では脱水症に気をつけて 充分な水分補給をする必要があります * 下痢止め薬は 病気の回復を遅れさせる事があるので 使用しません 感染予防対策 1 せっけんを用いた手洗い励行 特に食事や調理の前 トイレの後には 石けんを使用し ( 液体石けんが望ましい ) 流水で十分に洗い流す 2 高温 多湿の気候なので 細菌が増殖しやすいため 食品の取扱いにも気をつけましょう 感染性胃腸炎の発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 37 名報告されています < RS ウィルス感染症 > 県内の定点当たり報告数は 第 34 週 2.6 人から第 35 週 3.2 人と増加しました 地域別にみると 八幡浜保健所以外の保健所で多い状態です この疾患は 2 歳以下の乳幼児を中心に流行し 発熱や鼻汁 咳などのかぜ様症状の後 気管支炎や肺炎などに重症化する場合があります 乳幼児で激しい咳 痰が絡んだ咳や息苦しそうな様子がみられたら 早めに医療機関を受診してください 感染予防のため * 咳エチケットや手洗いを励行しましょう * 咳エチケット (1) 咳やくしゃみが出るときは 他の人から顔をそらす (2) 咳やくしゃみが出るときはマスクをする (3) 手のひらで咳やくしゃみを受けた時はすぐに手を洗う

RS ウィルス感染症は 主に 2 歳以下の乳幼児を中心に流行する呼吸器感染症です 乳幼児がいるご家庭や保育園などの集団生活では ドアノブ 手すり おもちゃなど 手が触れる場所の消毒 ( アルコール消毒など ) が有効です このウィルスは冬から春にかけて流行し 乳幼児気道感染症の重要なウイルスです 感染力は非常に強く 2 歳頃までにほぼ 100% の子どもがかかります 一度かかっても免疫が十分に出来ないので何度もかかりますが くり返し感染しながら徐々に免疫ができ 症状は軽くなります 潜伏期は 2~8 日で 症状が現れる前でも感染することがあるうえ 症状が消えてからも 1~ 3 週間は 感染する力があると言われています RS ウイルス感染症では ふつう鼻水 咳 発熱などのかぜ症状があり 多くの場合 1~2 週間で治ります しかし 生後 1 年以内 特に生後 6 ヶ月以内の乳児や未熟児 循環器系の疾患を有する幼児では重症化しやすく 呼吸機能の弱い老人や慢性肺疾患患者 免疫不全患者においても重症化する傾向があるので注意が必要です 生後 2 歳までにほとんどの乳幼児がかかりますが 初めてかかった乳幼児の場合は鼻水から始まり その後 38~39 度の発熱と咳が続きます その中の 25~40% の乳幼児が細気管支炎や気管支炎 肺炎をおこします 再感染の幼児の場合は細気管支炎や肺炎などは減り 上気道炎が増えてきます 再感染の場合は一般的に症状は軽いようです 中耳炎を合併することもあります RS ウィルスに抗生物質は効きません 二次感染のおそれがあるときは抗生物質を使うことがありますが多くの場合は症状を抑える対症療法がほとんどです 他の かぜ と同じく 水分補給 睡眠 栄養 保温をして安静にして経過をみることになります 脱水があり飲めない 呼吸困難が強い 二次感染が重篤などの場合には 入院が必要となる事があります RS ウィルスの発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 4 名報告されています < インフルエンザ > インフルエンザは インフルエンザウイルスに感染することによっておこる病気です のどの痛み 鼻水 くしゃみ 咳といった普通の風邪の症状と似た症状もでますが 38 以上の急な発熱 頭痛 関節痛 筋肉痛など全身の症状が強く 更に 気管支炎 肺炎 小児では中耳炎 熱性けいれんなどを併発し 重症化することがあるなど 普通の風邪とは全く違う病気です また インフルエンザは流行が始まると 短期間に乳幼児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込むという点でも普通のかぜとは異なります 更に 冬季は他のシーズンに比べて死亡者が多いのですが インフルエンザが流行すると 高齢者での死亡率がふだんより高くなるという点でも大きな違いが見られます

インフルエンザは 潜伏期間がほとんどない 感染症 です 症状は まず高い発熱 (38 以上 ) があり その後風邪の症状が出てきます 人の体温は目覚めた時より夕方の方が高くなりますから 朝から 38 以上の熱があった場合は 要注意です 咳エチケット を心がけましょう 咳 くしゃみが出る時は 他の人にうつさないためにマスクを着用しましょう マスクがない時は ティッシュなどで口と鼻を押さえ 他の人から顔をそむけて 1m 以上離れましょう 鼻汁 痰などを含んだティッシュは すぐにゴミ箱に捨てましょう 咳をしている人にマスクの着用をお願いしましょう インフルエンザの発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 0 名報告されていません 1. 麻しん 2015 年 3 月 27 日付で 日本は 麻しんの排除状態にあること が WHO( 世界保健機関西太平洋地域事務局 ) により認定されました しかし 2018 年は海外からの輸入例を発端とし 全国各地で発生が相次いでいます 麻しんが流行している地域に旅行する前には 必ず麻しん含有ワクチンの接種歴を確認し 未接種未罹患の場合は 接種後に渡航を予定くださいますようお願いします < 麻しん ( はしか )> 麻しんは 感染力が非常に強く 一生のうちにほとんどの人が感染します 風邪症状から始まり 発熱しますが 3~4 日後に一旦熱が下がります その後再び熱が上がり (39 ~40 ) 全身に赤い発疹が出ます 肺炎 脳炎 中耳炎などの合併症を起こすこともあり 妊婦の方が発症すると流産することもあり 命をおとす危険性もあるので 是非予防接種を行って下さい * 麻しん ( はしか ) と風しんは違います ウイルスが違うので 湿疹が出るといっても全く別の病気です

風疹は 軽い風邪症状から始まり 発熱し 全身に赤い発疹がみられますが 麻疹に比べ熱も低く 症状も軽いです 麻疹に似ていますが 症状の出る期間も短いために 三日ばしか と呼ばれます 感染しても症状がでないこともあります 風疹ウイルスの感染によって発生する急性の発疹性感染症です 風疹ウイルストガウイルス科ルビウイルス属に属し エンベロープを持つ一本鎖 RNA ウイルです感染から 2~3 週間 ( 平均 16~18 日 ) の潜伏期間の後 発疹 発熱 リンパの腫れ ( 特に耳の後ろ 後頭部 首 ) が現れます ただ 発熱は患者の約半数に見られる程度です また 感染しても症状が出ないまま免疫ができる ( 不顕性感染 ) 人が 15~30% 程度はいると言われます 子供が感染した場合の症状は比較的軽いのですが まれに脳炎などの合併症を引き起こすことがあります 大人が感染すると 発熱や発疹の期間が子どもに比べて長く 関節痛がひどいことが多いとされています 妊娠初期に感染すると 胎児に異常が出る可能性があります 妊婦 特に妊娠初期の女性が風しんにかかると 胎児が風疹ウイルスに感染し 難聴 心疾患 白内障 精神や身体の発達の遅れなどの障害を持った赤ちゃんが生まれる可能性があります これらの障害を先天性風しん症候群と言います また 風疹にかかるとまれに脳炎 血小板減少性紫斑病 溶血性貧血などの軽視できない合併症をおこすことがあります 風疹の予防接種を行う主な目的の一つは 妊婦が風疹にかかることによって生まれてくる赤ちゃんが 先天性風疹症候群の障がいをもつことのないように またそのような心配をしながら 妊娠を続けることのないように あらかじめ予防することです ( 妊娠中の予防接種は出来ません ) さらに 多くの人が予防接種をうけると 個人が風疹から守られるだけでなく 他の人に風疹うつすことが少なくなり 社会全体が風疹から守られることになります 感染予防には予防接種が有効です 定期予防接種対象の方はなるべく早めに受けていただだく事をお勧めします 特に妊娠中の女性は予防接種が受けられないため 妊婦の周りにいる方 ( 妊婦の夫 子ども その他の同居家族 職場の同僚の方等 ) は 任意での予防接種を受けることをご検討ください 定期予防接種対象の方は 確実に受けていただくとともに 他の方も妊娠適齢期の方や予防接種歴不明の方など必要により 予防接種について かかりつけ医師や お近くの市町村 ( 保健センター等 ) にご相談下さい ** 接種対象児 ** 1 期 : 満 1 歳から2 歳未満 2 期 : 満 5 歳から7 歳未満で小学校入学前の2 年間は 忘れずに接種して下さい 麻しん 風しんの発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 四国中央市 0 名報告されていません

2. 日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) に要注意!! ウィルスを保有しているマダニに咬まれることによって発症する感染症です 日本紅斑熱は 病原体を保有するマダニに咬まれることで感染します マダニの活動が盛んな時期には 十分注意しましょう 春から秋にかけてマダニの活動が活発になります 農作業やレジャーなどで野山 畑 草むらなどに入る場合は 十分注意することが必要です 重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) とは 2011 年に初めて特定された SFTS ウイルスに感染することによって引き起こされる病気です 主な症状は発熱と消化器症状で 重症化し死亡することもあります 日本では 2013 年 1 月に初めて患者 (2012 年秋に死亡 ) が確認され その後過去にさかのぼって調査したところ 2005 年から 2012 年の間にさらに 10 名の方が SFTS にかかっていたことが確認されています 多くの場合は ウイルスを保有しているマダニ類に刺されることで感染します そのため マダニの活動時期である春から秋にかけては特に注意が必要です マダニ類は 固い外皮に覆われた比較的大型のダニで 成ダニでは吸血前で 3~8mm 吸血後は 10~20mm 程度の大きさです マダニは 食品等に発生するコナダニや衣類や寝具に発生するやヒョウダニなど 家庭内に生息するダニとは種類が異なり 主に森林や草地などの屋外に生息しています 野山や畑 草むらなど野外のいろいろなところに生息していますが それら全てが病原体をもっているわけではなく 人は病原体をもったダニ類に刺されることで感染します なお 人から人への感染はありません 重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) の症状 マダニに咬まれて 6 日から 2 週間ほど潜伏期間の後 原因不明の発熱や消化器症状 ( 食欲低下 嘔気 嘔吐 下痢 腹痛 ) が中心です その他の症状として 頭痛 筋肉痛 神経症状 ( 意識障害 けいれん 昏睡 ) リンパ節腫脹 呼吸不全症状 出血症状 ( 歯肉出血 紫斑 下血 ) などがあります 重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) の予防 * 重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) の感染を防ぐには マダニに咬まれないことが重要です 野山や畑 草むらなど ダニ類の生息場所に出かけるときにはダニ類に刺されないよう 次のことを心がけましょう 長袖 長ズボンまたは登山用のスパッツを着用しましょう サンダルなどの肌が見える靴は避けましょう 帽子 手袋や軍手を着用し 首にタオルを巻くなど 肌の露出を抑えましょう マダニが付いても見えやすい明るい色 ( 白色はダニが好むため注意 ) や マダニが付きにくい つるつるした素材の服がお勧めです DEET( ディート ) という成分を含んだ虫よけ剤はダニに効果的です 屋外活動後は すぐ入浴し わきの下 足の付け根 手首 ひざの裏 胸の下 頭などマダニに咬まれていないか確認してください

マダニに咬まれていた場合マダニに咬まれても痛みはなく 気が付かない場合が多いとされています マダニ類の多くは人や動物に取りつくと 皮膚にしっかりと口器を突き刺し 長時間 ( 数日から長いものは 10 日以上 ) 吸血します 吸血中のマダニに気がついた時は 無理に引き抜こうとすると マダニの一部が皮膚に残ったり マダニの体液を逆流させる恐れがあるため 皮膚科で処置してもらってください どうしてもすぐに医療機関を受診できない場合ワセリン除去法をお試しください たっぷりのワセリンで 刺咬部をダニごと被覆する 30 分間放置する ガーゼや布で拭き取る ダニが窒息して取れます あくまでも応急処置ですので 医療機関での受診をおすすめします マダニに咬まれて 6 日から 2 週間ほど潜伏期間の後 原因不明の発熱や消化器症状 ( 食欲低下 嘔気 嘔吐 下痢 腹痛 ) が中心です その他の症状として 頭痛 筋肉痛 神経症状 ( 意識障害 けいれん 昏睡 ) リンパ節腫脹 呼吸不全症状 出血症状 ( 歯肉出血 紫斑 下血 ) などがあります マダニに咬まれた後に 上記のような症状があった場合は医療機関を受診して下さい 以前 四国中央市で お一人亡くなられた方がいらっしゃいます 症状がある場合は ぜひ早めの受診をお勧めします < 日本紅斑熱とつつが虫病 > 日本紅斑熱の届出が第 35 週 (8 月 26 日から 9 月 1 日 ) に 1 例ありました 患者は 松山市保健所管内在住の 80 歳代女性で 死亡例として報告されました 県内在住者の死亡例は 1999 年の調査開始以降 2017 年に次いで 2 例目となりました 日本紅斑熱は 病原体 ( 日本紅斑熱リケッチア ) をもったマダニ類に刺されることで感染します つつが虫病は 病原体 ( ツツガムシ病リケッチア ) をもったツツガムシ ( ダニの一種 ) に刺されることで感染します 日本紅斑熱とつつが虫病の症状はよく似ています 日本紅斑熱は マダニ類に刺された後 2~8 日位 つつが虫病は ツツガムシに刺された後 10~14 日位で発症します 高熱 (38~40 度 ) や倦怠感 頭痛 悪寒を伴い 米粒大から小豆大の赤い発しんが現れますが かゆみや痛みを感じないのが特徴です ダニ類が刺した痕 ( 刺し口 ) がみられます この刺し口は 毛髪などで確認できない場合もありますが 診断をする上で重要な決め手となります これらの疾患は マダニが媒介する感染症です 野山 畑 草むらなどに入る場合は 肌が露出しない服装 ( 長袖 長ズボン 足を完全に覆う靴 帽子 手袋等の着用 ) を心がけ マダニに効果のある防虫スプレー (DEET 含有 ) を使用するなど マダニに咬まれないよう十分注意しましょう また マダニに咬まれた場合は 無理に引き抜こうとせず 医療機関 ( 皮膚科等 ) で処置してもらいましょう

各保健所に相談窓口が開設されていますのでご利用ください マダニに咬まれないよう注意しましょう < 水痘 ( みずぼうそう )> 水痘 ( みずぼうそう ) は 主に小児の病気ですが 成人でも稀にみられ その場合 重症化するリスクが高いと言われています 水痘は ワクチン接種により予防することができますので 対象者 (1 歳及び 2 歳児 ) は早めに受けましょう 水痘帯状疱疹ウィルスの感染により起こる病気です 以前は 水痘と帯状疱疹は別のウィルスによる病気と考えられていましたが 後に同じウィルスにより起こることが分かりました 初めてこのウィルスに罹患した時は 水ぼうそうを発症します 水ぼうそうが治った後も このウィルスは 感染した人の神経根に潜み続けます そして 抵抗力が低下したときに活動が始まり 帯状疱疹を発病します 潜伏期は 10 日 ~21 日です 感染予防対策 水痘 帯状疱疹ワクチン ( 生ワクチン ) の接種が予防の第一選択 日本では 定期接種外の任意接種とされています 水痘の発生状況定点報告 ( 第 35 週 8 /26 ~ 9 / 1 ) 四国中央市 0 名報告されていません < 四国中央市 その他の感染症の発生報告数 > 定点報告 ( 第 35 週 8 /26~ 9 / 1) 病名発生人数病名発生人数 突発性発しん 1 名 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0 名 マイコプラズマ肺炎 0 名 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 0 名 伝染性紅班 11 名 不明発疹症 0 名 後天性免疫不全症候群 ( エイズ AIDS) エイズと HIV 感染は同じではありません エイズは ヒト免疫不全ウイルス (HIV:Human Immunodeficiency Virus) に感染し

て起こる病気です HIV 感染後 体の中で HIV が増殖し 身体を病気から守る免疫機能が破壊され 普通は感染しない病原体に感染し易くなり 様々な感染症 ( 日和見感染症 ) を発症する状態を エイズ といいます HIV は感染しても症状が現れるまでの期間 ( 潜伏期 ) が長く 数ヶ月から 10 年以上も発病しないことがあります 近年 薬の開発が進み 発病を遅らせることができますが エイズを完治することはできません 感染を予防することが最も重要ですが ウイルスの感染を早く見つけ 発病をおさえる治療を行うことが大切です 愛媛県での傾向 愛媛県における HIV 感染者 エイズ患者の特徴は 次のとおりです 30 歳代を中心とした 20 歳以上の男性に多い 50 歳以上で発見される場合は既にエイズを発症しているケースが多い 感染経路は 国内での性的接触 ( 同性間が多いが異性間もある ) によるものが多い エイズについて不安や疑問をお持ちの方は保健所で相談窓口を設置しています またエイズ検査は無料 匿名で実施しています 県内 ( 東予地域 ) の保健所 保健所名所在地 電話番号検査受付日時 ( 祝祭日 年末年始を除く ) 備考 四国中央保健所 四国中央市三島宮川 4-6-53 TEL 0896-23-3360( 内 234) 毎週水曜日 10 時 30 分から 11 時 30 分 検査は要予約 西条保健所 西条市喜多川 796-1 TEL 0897-56-1300( 内 317) 毎週月曜日 10 時から 11 時 今治市旭町 1-4-9 今治保健所 TEL 0898-23-2500( 内 364 毎週火曜日 10 時から 11 時 228) 中予地域では 松山市保健所 中予保健所等にも相談窓口が設置されています