パネルディスカッション: USDM で 良 かったことと 困 ったこと 2014-11-21 派 生 開 発 推 進 協 議 会 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 0
パネリスト 南 部 妙 水 アンリツエンジニアリング 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 技 術 者 斎 藤 芳 明, 富 士 ゼロックス 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 マネジャ 高 橋 久 憲 エクスモーション 技 術 の 提 供 者 推 進 者 外 部 支 援 者 鈴 木 三 紀 夫 独 立 コンサルタント 技 術 の 提 供 者 推 進 者 内 部 支 援 経 験 あり 司 会 林 好 一 SRA Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 1
題 材 USDM の 導 入 に 際 して なぜ 導 入 しようと 思 ったか どのように 効 果 を 判 断 したか 導 入 でどのような 障 壁 がありどのように 克 服 したか の 実 践 に 際 して 実 際 に 得 られた 効 果 失 敗 やそれに 対 しての 工 夫 新 たな 気 付 き という 技 法 の 得 意 なことと 不 得 意 なこと 扱 いやすいことと 扱 いにくいこと Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 2
南 部 妙 水 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 技 術 者 導 入 の 動 機 効 果 の 判 断 障 壁 その 克 服 XDDP を 導 入 した 結 果 USDM を 使 うことになった XDDP 導 入 の 理 由 : ウォーターフォール 崩 しのプロセス を 続 ける 限 り これ 以 上 の 品 質 改 善 も 効 率 化 もないと 思 っていたから 社 内 では USDM 単 体 を 導 入 しているプロジェクトもある 外 乱 が 少 ないのにも 関 わらず 毎 回 の 製 品 バージョンアップで 苦 労 する 要 求 定 義 や 仕 様 の 抜 け 漏 れ 勘 違 いが 多 かった 社 内 に 既 に 使 用 者 がいて 簡 単 そうでもあったので 採 用 した XDDP USDM とも 導 入 障 壁 は 特 になかった 必 要 性 を 感 じて 切 羽 詰 まって 導 入 した 一 桁 の 少 人 数 で 始 めた Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 3
南 部 妙 水 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 技 術 者 実 践 での 効 果 失 敗 工 夫 気 付 き 仕 様 が 整 理 でき 一 覧 性 も 良 いので 仕 様 ミスが 起 きにくい 変 更 が 適 切 に 記 述 できているならば お 客 様 に 提 示 しても わかりやすい と 好 感 ただ 変 更 を 記 述 する ということ 自 体 が 難 しい 人 がいる 標 準 プロセスや 文 書 テンプレートがあるために USDM 記 述 がゆがむ 最 初 に 仕 様 を 決 める= 機 能 仕 様 工 程 仕 様 を 書 いたもの= 機 能 機 能 仕 様 書 に 書 くこと=テンプレートとして 提 供 されている 章 立 てを 埋 める そのため 仕 様 書 は USDM 最 上 位 レベルに 機 能 仕 様 書 の 章 タイトル その 下 に 節 タイトル その 下 に after の 機 能 仕 様 というものも 書 き 方 を 説 明 しても 頭 が 切 り 替 わらない 人 が 多 いので 工 夫 が 要 る 練 習 を 何 度 かさせる ピアレビューの 前 に 書 き 方 をチェックする 書 き 慣 れた 人 が 要 求 を 最 初 に 一 つ 書 いておく 読 み 手 に 合 わせた 記 述 も 難 しいので 書 き 方 を 適 切 なタイミングでチェ ック 自 分 にしかわからない または 逆 に 丁 寧 すぎて 時 間 の 無 駄 書 き 方 のチェックをどのタイミングで 入 れるかが 工 数 を 無 駄 にしないポイントだと 思 って います テンプレート 文 化 に 慣 れた 人 ほど 全 部 書 き 終 わるまで 人 に 見 せたがらない Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 4
南 部 妙 水 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 技 術 者 USDM という 技 法 の 良 否 適 不 適 機 能 仕 様 書 の 代 わりにするのは 厳 しい 新 規 ( 追 加 ) 部 分 の 仕 様 記 述 に 向 いていない 開 発 の 最 後 に 機 能 仕 様 書 を 更 新 する 必 要 がある 微 妙 な 粒 度 の 追 加 をどう 扱 うかいつも 悩 む モジュール 単 位 で 追 加 する 場 合 はモジュール 仕 様 を 別 文 書 に 起 こすのですが 例 えば 何 らか の 計 算 を 行 っているロジックに 新 しい 数 式 を 追 加 するような 場 合 数 式 そのものを 別 紙 とし てしまうと 既 存 変 数 との 兼 ね 合 い 等 が 表 現 できずしかしUSDMの 中 に 混 ぜ 込 むと 仕 様 が 大 きすぎたりと... 文 章 を 書 くのが 苦 手 な 人 には 扱 いづらいかも そういう 人 は 形 式 言 語 を 使 うなど 別 の 記 法 を 選 んだ 方 が 良 いだろう 本 質 ではないが 英 語 で before-after 形 式 を 維 持 するのが 難 しかった 工 夫 した 書 き 方 例 : Before)... After)... Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 5
斎 藤 芳 明 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 マネジャ 導 入 の 動 機 要 求 や 仕 様 のヌケ モレ 変 更 に 伴 う 影 響 箇 所 の 見 落 としや2 次 障 害 など 上 流 工 程 に 起 因 した 障 害 については 慢 性 的 な 発 生 が 続 いていた 1. それまでのSPIの 主 たる 活 動 ( 現 場 に 根 付 いた 活 動 )は ソースコードに 混 入 した 不 具 合 をいかに 早 期 に 抽 出 するかであり 設 計 までの 工 程 におけるプロセスや 手 法 における 組 織 的 な 改 善 の 取 り 組 みが 弱 かった 2. XDDPの3 点 セットによる 設 計 方 法 や 考 え 方 が 1 の 解 決 策 としてピッタリはまること 3 点 セットによる 設 計 手 法 は 現 存 の 保 有 スキルで 取 り 組 み 開 始 が 可 能 であることは 導 入 に むけてトライする 大 きな 要 因 となった(ボトムアップ 活 動 のスタート) 3. 組 織 への 正 式 な 導 入 決 定 は パイロットで 実 施 した 結 果 としての 品 質 指 標 の 改 善 状 況 や 開 発 者 自 身 の 実 感 をレビュー 内 容 を 受 けて 組 織 で 判 断 した 導 入 の 効 果 の 判 断 1. 組 織 やプロジェクトにおいて 品 質 や 生 産 性 の 改 善 状 況 をレビューするために 継 続 的 に 計 測 してきているいくつかの 共 通 指 標 が XDDP 導 入 によってどう 変 化 するかで 判 断 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 6
斎 藤 芳 明 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 マネジャ 導 入 の 動 機 効 果 の 判 断 障 壁 その 克 服 プロセス 改 善 活 動 の 重 点 項 目 として 開 発 現 場 設 計 者 推 進 者 協 同 で 課 題 解 決 を 実 行 1. XDDP の 全 面 導 入 に 対 する 課 題 を 分 析 して 10 のカテゴリに 分 類 課 題 は 現 場 からヒアリングした 2. 10 の 課 題 に 対 して 施 策 を 立 案 実 施 組 織 内 Web サイトに 数 多 くのノウハウを 掲 載 これまでの 実 践 経 験 から コンサルティング 外 部 業 者 によるXDDPトレーニング 等 から カテゴリ 別 に 整 理 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 7
斎 藤 芳 明 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 マネジャ 実 践 での 効 果 失 敗 工 夫 気 付 き 効 果 はUSDM 単 体 での 効 果 という 形 でなく 設 計 までのプロセスにXDDPを 適 用 した 結 果 としての 効 果 で 見 ている XDDPを 導 入 した 多 くのサブシステムにおいて 開 発 ~ 評 価 期 間 における レビューやテストで 抽 出 された 全 不 具 合 件 数 のうち 開 発 上 流 のピアレビ ューにて 抽 出 解 決 した 不 具 合 件 数 が 占 める 割 合 ( 弊 社 ではこれを 欠 陥 阻 止 率 としている)に 明 らかな 改 善 あり これにより コード 欠 陥 密 度 も 同 様 に 改 善 傾 向 にあり KLOC/ 人 月 でみる 生 産 性 については ほぼ 従 来 と 同 じトレンドにあり 明 らかな 生 産 性 向 上 にはまだ 至 っておらず XDDP のスキル 向 上 が 必 要 効 果 が 出 なかったサブシステムの 主 な 要 因 は スペックアウト 不 足 と 委 託 先 におけるXDDPのスキル 不 足 が 主 たる 要 因 USDMを 始 め XDDPの3 点 セット 作 成 においては 慣 れるまでは3 点 セ ットを 作 成 すること 自 体 が 目 的 になってしまう 傾 向 がみられる あくまでも 設 計 のためのコミュニケーションツールなのである 決 してドキュメンテーシ ョンではないという 感 覚 を 持 ってもらうための 推 進 側 からの 情 報 発 信 を 強 化 している Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 8
斎 藤 芳 明 技 術 の 利 用 者 内 部 推 進 者 マネジャ USDM という 技 法 の 良 否 適 不 適 実 際 にやってみて 実 感 する 有 効 性 : 要 求 の 理 由 を 明 確 にする 点 は 要 求 のモレを 見 つけるうえで 有 効 要 求 と 仕 様 を 階 層 構 造 でとらえるため 要 求 や 仕 様 のヌケ モレを 見 つける 上 で 有 効 Before/After による 表 現 や 設 計 者 を 主 語 とした 表 現 は 変 更 の WHAT を 特 定 するうえで 有 効 扱 いにくいこと USDM の 技 法 そのものよりも エクセルに 記 述 するとい う 面 での 扱 いにくさについての 声 が 多 い 実 装 が 無 い 仕 様 変 更 を USDM に 記 述 しにくかった USDM/TM をエクセルで 作 成 することから 各 担 当 者 が 更 新 して 作 成 する 必 要 があるが エクセルは 複 数 人 で 同 時 に 矛 盾 なく 編 集 で きるようになっていない 変 更 履 歴 を 表 示 できない 変 更 箇 所 の 特 定 には 大 変 有 効 だが システム 全 体 がどう 動 くかがUSDM( 変 更 要 求 仕 様 書 ) だけだとわからない その 他 : 弊 社 では USDM による 仕 様 の 特 定 方 法 を そのままプロジェクトリスクマネジメントに おけるリスク 事 象 の 特 定 手 法 として 応 用 している 大 変 有 効 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 9
高 橋 久 憲 技 術 の 提 供 者 推 進 者 外 部 支 援 者 前 提 私 が 支 援 している 案 件 は USDM を 使 って 既 存 システム 全 体 の 要 求 仕 様 を 整 理 するというものが 多 く 以 下 の 意 見 はそのような 使 い 方 を 想 定 した 場 合 について 書 いたものです そのため 派 生 開 発 で USDM を 使 って 変 更 要 求 仕 様 を 書 くという 場 合 に は 当 てはまらない 場 合 があるかもしれません 導 入 の 動 機 効 果 の 判 断 障 壁 その 克 服 USDM の 以 下 の 特 徴 が 要 求 仕 様 を 定 義 する 際 に 有 効 であると 感 じたため 要 求 と 仕 様 が 明 確 に 区 別 されている 理 由 の 説 明 が 必 須 である 特 別 なツールを 必 要 としない 点 も 導 入 しやすい 障 壁 : 既 存 のドキュメントを 捨 てられない 対 策 :USDM と 既 存 の 機 能 仕 様 を 共 存 させる Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 10
高 橋 久 憲 技 術 の 提 供 者 推 進 者 外 部 支 援 者 実 践 での 効 果 失 敗 工 夫 気 付 き ベテランしか 知 らなかったことを 掘 り 起 こし 書 き 残 すことができた 既 存 の 処 理 の 必 要 性 やより 良 い 仕 様 がないかを 再 検 討 するきっかけになっ た USDM の 読 み 方 を 説 明 しなくてもすぐに 理 解 してもらえることが 多 い 文 章 力 や 思 考 整 理 力 といったスキルが 非 常 に 求 められる Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 11
高 橋 久 憲 技 術 の 提 供 者 推 進 者 外 部 支 援 者 USDM という 技 法 の 良 否 適 不 適 得 意 なこと 要 求 の 分 割 詳 細 化 要 求 仕 様 の 抜 け 漏 れの 防 止 要 求 仕 様 に 関 する 情 報 の 詳 細 な 記 述 テキストによる 記 述 不 得 意 なこと 処 理 の 流 れを 分 かりやすく 示 すこと 要 求 間 の 関 係 が 複 雑 だった 場 合 にそれらの 関 係 性 を 明 示 すること 要 求 の 獲 得 図 や 表 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 12
鈴 木 三 紀 夫 技 術 の 提 供 者 推 進 者 内 部 支 援 導 入 の 動 機 効 果 の 判 断 障 壁 その 克 服 要 件 定 義 書 の 品 質 を 向 上 させるために 様 々な 情 報 を 収 集 していた 集 めた 情 報 の 中 に USDM があった 事 前 調 査 をしていたところ ある 現 場 から 導 入 希 望 があった 適 用 したのは 保 守 プロジェクト 長 年 同 じお 客 様 のシステムの 保 守 しているメンバーがいるプロジェクト 業 務 知 識 およびお 客 様 担 当 者 との 人 間 関 係 などに 関 しては 考 慮 せずに USDM の 適 用 に 集 中 できるメリットがある USDM では 要 求 と 仕 様 の 両 方 の 記 述 ができることが 利 点 であるが 詳 細 に 仕 様 を 詰 めることに 抵 抗 感 があり まずは 要 求 と 理 由 の 記 述 だけにし た 従 来 と 異 なるフォーマットを 使 ったため お 客 様 のご 理 解 に 時 間 がかかっ た Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 13
鈴 木 三 紀 夫 技 術 の 提 供 者 推 進 者 内 部 支 援 実 践 での 効 果 失 敗 工 夫 気 付 き 要 求 変 更 を 行 うとき 理 由 に 遡 って 検 討 できたため 無 駄 な 議 論 が 少 な かった 適 用 プロジェクトでは それなりの 効 果 は 感 じてもらったが 次 案 件 では 元 に 戻 った また 他 プロジェクトへの 展 開 が 出 来 なかった USDMの 導 入 の 効 果 を 要 求 の 理 由 が 分 かること に 絞 る 工 夫 を 行 な い 効 果 を 感 じやすくした USDMだけでは 要 求 抽 出 または 要 求 獲 得 には 不 十 分 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 14
鈴 木 三 紀 夫 技 術 の 提 供 者 推 進 者 内 部 支 援 USDM という 技 法 の 良 否 適 不 適 得 意 なこと 一 部 の 仕 様 を 抽 出 しやすい 不 得 意 なこと 要 求 抽 出 または 要 求 獲 得 そのもの 要 求 変 更 や 仕 様 変 更 が 多 発 するプロジェクトの 適 用 Copyrights 派 生 開 発 推 進 協 議 会 2014 2014-11-21 15