Company Research and Analysis Report FISCO Ltd. http://www.fisco.co.jp Important disclosures and disclaimers appear at the back of this document. 伪 伪 アジア No.1 総 合 マーケティングへ <3675> はマーケティングリサーチが 主 力 の 総 合 マーケティ ング 主 力 のリサーチ 事 業 のほかに モバイル/スマートフォン 向 け Web サイト アプリケーション システムの 企 画 開 発 運 用 などを 行 う 事 業 も 手 掛 ける 創 業 から 2008 年 10 月 の 東 証 マザーズ 市 場 への 上 場 までは 調 査 会 社 向 けのリサーチ 業 務 が 主 体 であった が 足 元 では 一 般 事 業 会 社 向 けが 拡 大 2012 年 以 降 上 海 シンガポールなどの 海 外 拠 点 の 開 設 や M&A を 行 い アジアを 中 心 に 8 ヶ 国 に 事 業 拠 点 を 保 有 2014 年 11 月 にアジア No.1 体 制 の 確 立 に 向 けた 中 期 経 営 計 画 (2015 年 12 月 期 ~ 2017 年 12 月 期 ) を 発 表 マー ケティングリサーチ 会 社 から 総 合 マーケティングへの 転 換 を 加 速 しつつある 企 業 調 査 レポート 執 筆 客 員 アナリスト 森 本 展 正 2014 年 12 月 期 決 算 は 売 上 高 が 前 期 比 29.4% 増 の 8,141 百 万 円 営 業 利 益 は 同 26.1% 減 の 536 百 万 円 と 2 ケタ 増 収 ながら 営 業 減 益 となった 2 ケタ 増 収 となったのは 2013 年 12 月 に 行 った 主 力 のリサーチ 事 業 での M&A が 通 期 で 寄 与 したことが 主 な 要 因 対 照 的 に 営 業 減 益 となったのは 消 費 税 増 税 の 影 響 による 消 費 低 迷 でリサーチ 事 業 の 需 要 が 減 少 したこ とと 業 容 拡 大 に 伴 う 人 員 増 加 や 本 社 移 転 に 伴 う 一 時 的 なコスト 増 新 規 事 業 投 資 やアジア での 事 業 展 開 加 速 に 絡 んだ 費 用 増 が 膨 らんだことなどによる 2015 年 12 月 期 から 事 業 領 域 と 事 業 エリアの 積 極 的 な 拡 大 を 行 い アジア No.1 へ 向 けた 土 台 づくりを 加 速 する 中 期 経 営 計 画 がスタート 初 年 度 の 売 上 高 は 同 81.0% 増 の 14,733 百 万 円 営 業 利 益 は 同 76.3% 増 の 945 百 万 円 と 大 幅 増 収 営 業 増 益 を 見 込 む 計 画 となっている 2014 年 11 月 に 完 全 子 会 社 化 した Kadence International Business Research Pte. Ltd. ( 以 下 Kadence) と 2015 年 2 月 に 連 結 子 会 社 化 した ( 株 ) リサーチ アンド ディベロプメント ( 以 下 R&D) がプラス 寄 与 するためだ 弊 社 では 足 元 の 業 績 推 移 を 見 守 る 一 方 で 2015 年 12 月 期 からスタートした 中 期 経 営 計 画 の 進 展 特 に 子 会 社 化 した Kadence と R&D とのリサーチ 事 業 のシナジー 効 果 の 顕 在 化 に 注 目 している 伪 伪 Check Point 先 行 投 資 の 一 時 的 なコスト 増 が 営 業 減 益 の 主 要 因 中 期 経 営 計 画 を 策 定 成 長 ペースを 持 続 更 に 加 速 へ 積 極 的 な M&A のシナジー 効 果 の 顕 在 化 により 成 長 ペースが 加 速 1
業 績 推 移 ( 百 万 円 ) ( 百 万 円 ) 売 上 高 ( 左 軸 ) 営 業 利 益 ( 右 軸 ) 期 期 期 期 期 期 期 予 伪 伪 会 社 概 要 沿 革 M&A を 通 じ 事 業 基 盤 を 拡 大 2013 年 に 持 株 会 社 制 へ 移 行 同 社 は リサーチ 事 業 IT ソリューション 事 業 などを 展 開 する 子 会 社 を 傘 下 に 置 く 持 ち 株 会 社 で でマーケティング 領 域 において 幅 広 いサービスを 展 開 日 本 のほか 欧 米 ア ジア 8 ヶ 国 に 拠 点 を 保 有 する 同 社 の 起 源 は 2003 年 4 月 に 設 立 されたネットリサーチ 事 業 を 主 力 とするマーケティング リサーチ 会 社 ( 株 ) 2006 年 5 月 に ( 株 )EC ナビ ( 現 ( 株 )VOYAGE GROUP<3688> : 総 合 オンラインショッピングサイト EC ナビの 運 営 会 社 ) とその 子 会 社 ( 株 ) リサーチパネル (モニター 管 理 会 社 ) と 資 本 業 務 提 携 した 2008 年 10 月 の 東 証 マザー ズ 市 場 上 場 を 機 に 積 極 的 な M&A を 通 じた 事 業 基 盤 の 拡 大 に 注 力 2013 年 6 月 に ( 株 ) クロス マーティングを 新 設 し 持 ち 株 会 社 制 へ 移 行 した 主 力 のリサーチ 事 業 の 事 業 規 模 は 大 手 のインテージ <4326> マクロミルに 次 ぐ 2 番 手 グ ループを 形 成 顧 客 は 電 通 リサーチ ( 当 時 ) などの 大 手 市 場 調 査 会 社 が 主 体 であったが 2008 年 の 東 証 マザーズ 市 場 上 場 以 降 は 一 般 事 業 会 社 向 けに 注 力 したことにより 顧 客 基 盤 を 拡 大 している 同 時 に 積 極 的 な M&A を 通 じ 国 内 外 での 事 業 基 盤 の 拡 大 にも 着 手 国 内 では 2011 年 8 月 に ( 株 ) インデックスからモバイル 向 けソリューション 事 業 の 一 部 を 譲 受 IT ソリューショ ン 事 業 を 開 始 2015 年 2 月 にはマーケティング リサーチの 企 画 設 計 実 施 及 びコンサル を 手 掛 ける R&D を 関 連 会 社 から 連 結 子 会 社 化 している 海 外 では 中 国 上 海 (2012 年 5 月 ) シンガポール (2013 年 9 月 ) に 連 結 子 会 社 をそ れぞれ 設 立 し 事 業 拠 点 を 整 備 する 一 方 で 2013 年 8 月 にインドの Markelytics ( 欧 米 メイ ンのクライアントを 持 つマーケティング リサーチ 会 社 本 社 : インド バンガロール) 及 び MedePanel Online Inc. ( 疾 病 ごとの 医 療 従 事 者 患 者 専 用 モニターの 管 理 運 営 会 社 本 社 は 米 国 ニュージャージー) を 買 収 したのに 続 き 2014 年 11 月 に 欧 米 アジア 8 ヶ 国 で 市 場 調 査 事 業 を 展 開 するマーケティングリサーチ Kadence( マーケティング リサーチ 事 業 及 び 子 会 社 等 の 経 営 管 理 を 手 掛 ける) を 子 会 社 化 した 2
会 社 概 要 沿 革 の 沿 革 年 月 沿 革 2003 年 4 月 東 京 都 渋 谷 区 にて 創 業 2006 年 5 月 VOYAGE GROUP 及 びその 子 会 社 リサーチパネルと 資 本 業 務 提 携 2008 年 10 月 東 証 マザーズ 市 場 上 場 2011 年 8 月 インデックスよりモバイルソリューション 事 業 の 一 部 を 譲 受 し 子 会 社 クロス コミュニケー ションが 営 業 を 開 始 2012 年 5 月 中 国 上 海 に 子 会 社 Cross Marketing China を 設 立 2013 年 4 月 UNCOVER TRUTH を 設 立 2013 年 6 月 を 設 立 し 持 株 会 社 体 制 へ 移 行 2013 年 8 月 Markelytics 社 及 び MedePanel 社 の 株 式 取 得 2013 年 9 月 シンガポールに 子 会 社 Cross Marketling Asia を 設 立 2013 年 11 月 ユーティルを 完 全 子 会 社 化 2014 年 5 月 本 社 を 新 宿 に 集 約 2014 年 11 月 Kadance を 完 全 子 会 社 化 2015 年 2 月 関 連 会 社 リサーチ アンド ディベロプメントを 連 結 子 会 社 化 伪 伪 事 業 の 内 容 リサーチ 事 業 は 調 査 会 社 から 一 般 企 業 まで 広 範 囲 にわたる 顧 客 層 同 社 が 手 掛 ける 事 業 は 主 力 のリサーチ 事 業 (2014 年 12 月 期 売 上 高 の 81.8%) のほかに IT ソリューション 事 業 ( 同 16.9%) 及 び Web マーケティングとプロモーションを 手 掛 けるその 他 の 事 業 ( 同 1.3%) からなる 1 インターネットリサーチは 調 査 依 頼 に 沿 ってアンケートプロ グラムを 作 成 し 予 め 調 査 に 協 力 することを 承 諾 している 登 録 モニター ( 回 答 者 ) に 依 頼 ネットを 通 じて 回 答 を 収 集 す る 同 社 は 170 万 人 以 上 のア ンケートモニターを 保 有 モニ ターは 基 本 属 性 だけでなく シニア/ 携 帯 電 話 利 用 / 自 動 車 保 有 / 化 粧 品 利 用 といった 約 20 のカテゴリーに 分 類 され ており 対 象 者 を 限 定 した 調 査 にスムーズに 対 応 できるよ うになっている 2 定 量 調 査 は 消 費 者 の 行 動 パターン 意 識 や 嗜 好 を 数 量 的 に 捉 えるための 調 査 商 品 の 特 性 に 合 わせ 前 述 のイン ターネットのほか 郵 便 電 話 を 利 用 した 調 査 さらに 会 場 に 調 査 協 力 者 を 集 めてアン ケート 回 収 やインタビューを 行 う CLT 調 査 ( 会 場 調 査 ) など によりデータを 収 集 する 3 定 性 調 査 は 消 費 者 ユー ザとの 対 話 を 通 じて 商 品 に 対 する 踏 み 込 んだ 評 価 や 意 見 を 集 める 調 査 手 法 仮 説 の 検 証 潜 在 意 識 の 把 握 新 商 品 の 評 価 などを 調 査 するとき に 用 いられる 座 談 会 形 式 で 調 査 協 力 者 にインタビューを 行 うフォーカスインタ ビュー 調 査 協 力 者 と 1 対 1 でインタビューを 行 うデプスイ ンタビュー 調 査 協 力 者 の 自 宅 または 会 社 を 訪 問 し ア ンケートやインタビューを 行 う ホームビジットなどがある ゼグメント 別 売 上 構 成 比 ( 年 月 期 ) リサーチ 事 業 ソリューション 事 業 その 他 の 事 業 (1) リサーチ 事 業 調 査 企 画 内 容 に 沿 ってアンケートプログラムを 開 発 し 調 査 協 力 者 からインターネット サー バ 上 でアンケートを 回 収 するインターネットリサーチ 1 を 中 心 とする 定 量 調 査 サービス 2 や 定 性 調 査 サービス 3 などを 提 供 する 顧 客 は 調 査 会 社 のほか 広 告 代 理 店 シンクタンク コンサルティング 会 社 一 般 事 業 会 社 (メディア 出 版 化 工 品 メーカー 携 帯 電 話 会 社 ソー シャルゲーム 家 電 など 幅 広 い 業 種 に 分 散 ) 官 公 庁 学 校 など 3
事 業 の 内 容 (2) IT ソリューション 事 業 モバイルやスマートフォンを 中 心 に Web サイト アプリケーション システムの 企 画 開 発 運 用 プロモーションまでのサービスに 必 要 なあらゆる 機 能 をワンストップで 提 供 する 主 要 ユーザは 証 券 や FX 取 引 など 金 融 機 関 や 大 手 旅 行 代 理 店 など 広 範 囲 にわたる 尚 首 都 圏 で 難 しくなっている 人 材 確 保 し 開 発 力 を 強 化 するために 函 館 市 に 函 館 テクニカルセンター を 開 設 した 今 後 100 人 規 模 の 開 発 体 制 の 構 築 を 目 指 す 計 画 となっている (3) その 他 の 事 業 Web マーケティング 事 業 とプロモーション 事 業 からなる Web マーケティング 事 業 は Web 及 びスマートフォンサイト 内 分 析 ツール USERDIVE の 販 売 及 びツールを 活 用 したコンサ ルティングサービスを 提 供 一 方 プロモーション 事 業 はサンプリングサービスの 提 供 及 びサ イト 運 営 に 関 する 事 業 等 を 行 う Web サイトに 訪 れたユーザの 動 きをヒートマップと 動 画 で 可 視 化 するツール 事 業 の 内 容 と 主 要 会 社 事 業 名 事 業 内 容 主 な 関 係 会 社 リサーチ 事 業 ネットリサーチを 含 め マーケティング リサーチに 関 する 事 業 全 般 リサーチパネル リサーチ アンド ディベロプメント Cross marketing China Cross marketing Asia MedePanel Online Markelytics Solutions India ユーティル Kadence International Business Research ITソリューション 事 業 モバイル 向 けサービスの 企 画 開 発 クロス コミュニケーション 運 用 事 業 及 びプロモーション 事 業 その 他 の 事 業 Web マーケティング Web/Mobile マーケティング UNCOVER TRUTH UI UX コンサルティング プロモーション サンプリングサービス サイト 運 営 伪 伪 強 みと 事 業 リスク 国 内 最 大 規 模 のアンケート 回 収 力 が 強 み 同 社 の 強 みは 主 力 のインターネットリサーチにおいて 170 万 人 超 のアンケートモニター を 保 有 しており アンケートの 回 収 力 という 点 において 国 内 最 大 規 模 の 1 つであること 加 え て アンケート 作 成 が 自 動 化 され 速 さ 安 さが 主 流 となるなかで ユーザ 企 業 のニーズに 合 わせたより 精 度 の 高 いデータを 得 るためアンケートをカスタマイズ 設 計 していることを 挙 げる ことができる これらが 評 価 され 調 査 会 社 広 告 代 理 店 を 通 さない 一 般 事 業 会 社 からの 直 接 販 売 が 拡 大 し 売 上 成 長 の 原 動 力 となっている 事 業 のリスクとしては リサーチ 事 業 において (1) 景 気 変 動 の 影 響 を 受 けやすいこと (2) 事 業 の 参 入 障 壁 が 低 いため 価 格 競 争 に 陥 りやすいという 業 界 に 共 通 した 一 般 的 なリスク を 挙 げることができる 加 えて 同 社 特 有 のリスクとしては 2014 年 12 月 期 に M&A をした Kadence の 業 績 はその 会 社 それぞれの 人 脈 ( 特 に 各 国 の 代 表 者 ) に 依 存 しており 人 材 の 進 退 が 同 社 の 業 績 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 がある 点 に 留 意 する 必 要 がある なお こ のリスクを 最 小 限 に 抑 えるため 同 社 では Kadence の 買 収 条 件 に 成 功 報 酬 条 項 を 織 り 込 ん でいる 取 得 価 格 は 1,399 万 米 ドルから 2,899 万 米 ドルの 範 囲 で 2015 年 から 2017 年 の 業 績 達 成 状 況 に 応 じて 取 得 価 格 が 変 動 する 条 件 となっている 4
強 みと 事 業 リスク 加 えて IT ソリューション 事 業 でシステムの 開 発 を 行 うことから 不 採 算 案 件 の 発 生 リスク を 挙 げることができる ただ 10 ~ 30 百 万 円 規 模 のリスク マネジメントが 容 易 な 比 較 的 小 さい 規 模 の 案 件 が 主 流 となっているため 不 採 算 案 件 が 発 生 し 業 績 に 大 きな 影 響 を 与 える 可 能 性 は 低 いと 考 えられる 伪 伪 決 算 動 向 先 行 投 資 の 一 時 的 なコスト 増 が 営 業 減 益 の 主 要 因 2014 年 12 月 期 業 績 は 売 上 高 が 前 期 比 29.4% 増 の 81.41 億 円 営 業 利 益 は 同 26.1% 減 の 5.36 億 円 と 2 ケタ 増 収 ながら 営 業 減 益 となった 2 ケタ 増 収 となったのは 主 力 のリサー チ 事 業 で 2013 年 8 月 に M&A をした Markelytics 及 び MedePanel と 2013 年 11 月 に 子 会 社 化 した ( 株 ) ユーティルが 通 年 で 寄 与 (3 社 合 計 で 791 百 万 円 のプラス 寄 与 ) したためだ 2014 年 5 月 に 本 社 を 東 京 都 中 央 区 から 新 宿 区 ( 東 京 オペラシ ティ) へ 移 転 すると 同 時 に 子 会 社 も 移 転 している にもかかわらず 営 業 減 益 になったのは (1) 既 存 リサーチ 事 業 売 上 高 が 消 費 税 増 税 によ る 影 響 により 需 要 が 減 少 し 競 争 激 化 したことにより 利 益 率 が 低 下 (2) 業 容 拡 大 に 伴 う 積 極 的 な 人 員 増 加 (350 百 万 円 ) や 本 社 移 転 コスト 負 担 (114 百 万 円 ) 新 規 事 業 投 資 やア ジアへの 事 業 展 開 に 絡 んだ M&A 費 用 などの 一 時 的 な 費 用 (106 百 万 円 ) がマイナス 要 因 と して 働 いたこと が 要 因 2014 年 11 月 に 期 初 計 画 を 下 方 修 正 ( 売 上 高 8,600 百 万 円 8,202 百 万 円 営 業 利 益 838 百 万 円 514 百 万 円 ) したが これはリサーチ 事 業 の 落 ち 込 みが 想 定 以 上 で 期 初 計 画 比 688 百 万 円 の 売 上 高 下 振 れになったことが 主 な 要 因 で 需 要 減 少 の 状 況 にあったことが わかる なお 修 正 計 画 に 対 して 実 績 は 売 上 高 はおおむね 予 想 どおり 営 業 利 益 は 若 干 の 上 振 れで 着 地 した 2014 年 12 月 期 の 業 績 ( 単 位 : 百 万 円 ) 13/12 期 14/12 期 実 績 売 上 比 修 正 計 画 実 績 売 上 比 前 期 比 修 正 計 画 比 売 上 高 6,292-8,202 8,141-29.4% -0.7% 売 上 原 価 3,764 59.8% 5,062 62.2 34.5% 売 上 総 利 益 2,528 40.2% 3,078 37.8 21.8% 販 管 費 1,802 28.6% 2,542 31.2 41.1% 営 業 利 益 725 11.5% 514 536 6.6-26.1% 4.3% 経 常 利 益 750 11.9% 500 521 6.4-30.5% 4.3% 当 期 利 益 438 7.0% 250 245 3.0-44.0% -1.8% セグメント 別 に 見 ると 主 力 のリサーチ 事 業 は 前 期 比 23.4% 増 の 6,663 百 万 円 と M&A 効 果 で 2 ケタの 伸 びを 記 録 した 対 照 的 に セグメント 利 益 は 人 員 増 による 採 用 費 人 件 費 増 や 本 社 移 転 関 連 コストの 増 加 により 同 1.5% 減 の 1,335 百 万 円 と 微 減 益 を 強 いられる 格 好 となっ た なお 継 続 事 業 ベース ( 子 会 社 ) の 販 売 チャネル 別 売 上 高 の 状 況 を 見 ると 予 想 を 下 回 ったものの 一 般 事 業 会 社 向 けの 販 売 は 順 調 に 拡 大 を 続 ける 格 好 と なっている 一 方 IT ソリューション 事 業 は 積 極 的 な 営 業 展 開 による 新 規 顧 客 開 発 に 加 えて 既 存 顧 客 からの 開 発 案 件 も 継 続 的 に 受 注 したことで 売 上 高 は 同 56.6% 増 の 1,372 百 万 円 へ 拡 大 し 好 調 を 持 続 セグメント 利 益 は 人 員 増 によるコスト 増 がマイナス 要 因 として 働 いたものの 売 上 増 と 採 算 管 理 の 強 化 徹 底 の 効 果 が 相 まって 同 300.6% 増 の 211 百 万 円 と 大 幅 増 益 を 記 録 した 5
決 算 動 向 また その 他 の 事 業 は Web 解 析 ツール USERDIVE の 導 入 企 業 が 100 社 を 突 破 した ことで 売 上 高 は 同 541.8% 増 の 106 百 万 円 と 大 幅 に 増 加 したものの 立 ち 上 げ 費 用 を 吸 収 できず 53 百 万 円 の 営 業 損 失 ( 前 期 は 60 百 万 円 の 営 業 損 失 ) にとどまった 伪 伪 財 務 状 態 M&A による 負 債 比 率 の 上 昇 は 一 時 的 2014 年 12 月 期 末 の 財 務 状 況 について 見 ると 総 資 産 残 高 は 前 期 末 比 3,860 百 万 円 増 加 し 7,872 百 万 円 となった Kadence の BS 取 込 みにより 売 上 債 権 ( 同 390 百 万 円 増 ) 仕 掛 品 ( 同 296 百 万 円 増 ) 及 びのれん ( 同 1,455 百 万 円 増 ) が 増 加 したことに 加 えて 本 社 移 転 に 伴 い 建 物 ( 同 248 百 万 円 増 ) 工 具 器 具 及 び 備 品 ( 同 158 百 万 円 増 ) 敷 金 ( 同 224 百 万 円 増 ) が 増 加 したことが 主 要 因 一 方 負 債 を 見 ると M&Aの 資 金 調 達 から 有 利 子 負 債 が 短 期 長 期 合 わせて 前 期 末 比 2,536 百 万 円 増 加 したほか 買 入 債 務 ( 同 284 百 万 円 増 ) 未 払 金 ( 同 249 百 万 円 増 ) も M&A の 影 響 によりそれぞれ 増 加 し 合 計 では 同 3,521 百 万 円 増 加 し 4,975 百 万 円 となった また 純 資 産 は 利 益 剰 余 金 が 同 210 百 万 円 増 加 したために 合 計 では 同 340 百 万 円 増 加 の 2,897 百 万 円 へ 増 加 した M&A のための 資 金 調 達 のため 長 短 借 入 金 が 増 加 し 結 果 として 自 己 資 本 比 率 は 2013 年 12 月 期 末 の 61.3% から 34.5% へ 大 幅 な 低 下 となった ただ 2013 年 から 2015 年 2 月 の R&D の 連 結 子 会 社 化 までで 当 面 の M&A が 一 巡 したとみられること キャッシュ フローが 黒 字 を 確 保 しやすい 事 業 構 造 であるため 財 政 状 態 は 今 後 改 善 するものと 予 想 される 6 貸 借 対 照 表 ( 単 位 : 百 万 円 ) 12/12 期 13/12 期 14/12 期 増 減 額 変 動 要 因 流 動 資 産 2,047 2,479 4,164 1,684 現 金 預 金 862 779 1,407 628 売 上 債 権 940 1,409 1,799 389 その 他 244 289 956 666 仕 掛 品 +290 固 定 資 産 1,040 1,532 3,708 2,175 のれん 601 2,056 1,455 総 資 産 3,088 4,011 7,872 3,860 建 物 +248 敷 金 +224 工 具 器 具 及 び 備 品 +158 流 動 負 債 985 1,438 4,343 2,905 短 期 借 入 金 - 1,831 1,831 1 年 以 内 返 済 予 定 長 期 借 入 金 78 134 320 185 買 入 債 務 422 614 897 283 その 他 484 688 1,294 605 未 払 金 +249 固 定 負 債 52 16 631 615 長 期 借 入 金 520 520 総 負 債 1,070 1,454 4,974 3,520 資 本 金 274 274 274 0 純 資 産 2,017 2,557 2,897 339 利 益 剰 余 金 +210 負 債 純 資 産 3,088 4,011 7,872 3,860 営 業 CF 502 445 453 8 投 資 CF 156-361 -2,270-1,908 Kadance 株 式 取 得 +1,510 本 社 移 転 による 固 定 資 産 取 得 +257 敷 金 預 入 +357 財 務 CF -205-178 2,434 2,612 Kadance 株 式 取 得 の 短 借 +1,718 運 転 投 資 資 金 のための 短 借 +928 現 金 及 び 現 金 同 等 物 期 末 残 高 862 779 1,407 628
伪 伪 成 長 戦 略 中 期 的 な 成 長 ペースを 更 に 加 速 へ 同 社 は 提 携 によるアンケートパネル 構 築 ネットリサーチシステムへの 投 資 営 業 人 員 拡 大 によるビジネス 規 模 の 拡 大 リサーチャー 確 保 によるクオリティの 担 保 などネットリサーチ 市 場 拡 大 のタイミングを 捉 えた 的 確 な 資 本 投 下 により ネットリサーチ 分 野 において 市 場 を 上 回 る 成 長 を 維 持 し 2014 年 12 月 期 まで 11 期 連 続 増 収 を 確 保 してきた ( 百 万 円 ) マーケットリサーチ 市 場 の 推 移 ネットリサーチ その 他 の 調 査 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 年 出 所 : 会 社 資 料 を 基 にフィスコ 作 成 この 成 長 ペースを 持 続 さらに 加 速 することを 狙 い 2015 年 12 月 期 から 2017 年 12 月 期 までの 3 ヶ 年 中 期 経 営 計 画 を 策 定 2014 年 11 月 に 公 表 した 具 体 的 には その 3 ヶ 年 を 事 業 領 域 と 事 業 エリアの 積 極 的 な 拡 大 を 図 り アジア No.1 のマーケティング とし ての 土 台 づくりを 加 速 させる 期 間 として 位 置 付 け 既 存 事 業 人 材 戦 略 新 規 事 業 海 外 展 開 の 4 点 において 様 々な 施 策 をするというもの 具 体 的 には (1) 既 存 事 業 : リサーチ 事 業 の 着 実 な 成 長 と 収 益 基 盤 の 確 立 を 図 る (2) 人 材 戦 略 : 2014 年 12 月 までに 大 量 採 用 した 人 員 の 育 成 底 上 げを 推 進 (3) 新 規 事 業 : IT ソリューション 事 業 や Web マーケティング 事 業 の 育 成 と 領 域 拡 大 の 推 進 (4) 海 外 展 開 : 拠 点 のないエリアへの 拠 点 設 置 によるアジア 全 域 におけるネットワークの 確 立 という 内 容 になっている 計 画 公 表 時 の 具 体 的 な 数 値 目 標 は 2017 年 12 月 期 売 上 高 15,725 百 万 円 営 業 利 益 1,440 百 万 円 を 目 指 す 内 容 であった しかし 2015 年 2 月 に 連 結 子 会 社 化 した R&D の 影 響 が 反 映 されていないため その 影 響 を 精 査 し 数 値 目 標 を 見 直 して 公 表 する 予 定 になっている 7
伪 伪 2015 年 12 月 期 の 業 績 予 想 積 極 的 な M&A のシナジー 効 果 の 顕 在 化 により 成 長 ペースが 加 速 2015 年 12 月 期 は 売 上 高 が 前 期 比 81.0% 増 の 14,733 億 円 営 業 利 益 が 同 76.3% 増 の 945 億 円 と 大 幅 な 増 収 営 業 増 益 を 見 込 む 会 社 計 画 となっている 尚 当 期 利 益 が 同 93.9% 増 の 476 百 万 円 と 営 業 利 益 伸 び 率 を 上 回 る これは 第 1 四 半 期 決 算 で R&D の 株 式 取 得 時 の 負 ののれん 101 百 万 円 を 特 別 利 益 として 計 上 するためだ 2015 年 12 月 期 の 会 社 計 画 ( 単 位 : 百 万 円 ) 13/12 期 14/12 期 15/12 期 実 績 売 上 比 実 績 売 上 比 実 績 売 上 比 前 期 比 売 上 高 6,292-8,141-14,733-81.0% リサーチ 事 業 5,400 85.8% 6,663 81.8% 12,892 87.5% 93.5% IT ソリューション 事 業 876 13.9% 1,372 16.9% 1,691 11.5% 23.3% その 他 の 事 業 17 0.3% 106 1.3% 150 1.0% 41.1% 売 上 原 価 3,764 59.8% 5,062 62.2% - - - 販 管 費 1,802 28.6% 2,542 31.2% - - - 営 業 利 益 725 11.5% 536 6.6% 945 6.4% 76.3% 経 常 利 益 750 11.9% 520 6.4% 900 6.1% 72.9% 当 期 利 益 438 7.0% 245 3.0% 476 3.2% 93.9% 業 績 が 急 拡 大 するのは 2014 年 12 月 期 に M&A をした Kadence ( 売 上 高 増 加 寄 与 3,401 百 万 円 ) と R&D ( 同 2,350 百 万 円 ) を 子 会 社 化 したことが 主 な 要 因 加 えて 生 産 性 の 向 上 を 図 ることや 消 費 回 復 によるリサーチ 価 格 の 改 善 などが 寄 与 すると 見 込 まれることなどに よる 具 体 的 な 営 業 増 益 要 因 としては 前 期 に 行 った 人 員 増 に 伴 う 人 件 費 増 (205 百 万 円 ) や 新 規 連 結 によるのれん 償 却 費 増 加 (90 百 万 円 ) などがマイナス 要 因 として 働 くものの 既 存 会 社 のリサーチ 事 業 の 売 上 増 加 に 伴 う 利 益 増 加 (276 百 万 円 ) IT ソリューション 事 業 及 びその 他 の 事 業 の 売 上 増 加 に 伴 う 利 益 増 加 (134 百 万 円 ) 新 規 連 結 による 利 益 増 加 (259 百 万 円 ) などがプラス 要 因 として 働 くためだ セグメント 別 では リサーチ 事 業 売 上 高 は 前 期 比 93.3% 増 の 12,892 百 万 円 へ 急 拡 大 す る 見 通 し これは 上 記 の 新 規 連 結 子 会 社 2 社 の 寄 与 により 国 内 (2014 年 12 期 売 上 高 6,069 百 万 円 2015 年 12 期 8,889 百 万 円 ) 海 外 事 業 ( 同 594 百 万 円 同 4,003 百 万 円 ) とも に 拡 大 するためだ 一 方 IT ソリューション 事 業 売 上 高 は 開 発 体 制 の 強 化 による 受 注 拡 大 を 図 ることで 同 23.2% 増 の 1,691 百 万 円 を 計 画 また その 他 の 事 業 では USERDIVE を 単 に 販 売 するだけでなくコンサルを 絡 めた 付 加 価 値 サービスのウエイトを 高 めることなどか ら 売 上 高 は 同 41.1% 増 の 150 百 万 円 を 見 込 んでいる 弊 社 では R&D の 収 益 をほとんど 見 込 まないこと 消 費 税 増 税 に 伴 うマイナス 影 響 が 一 巡 することにより 国 内 市 場 調 査 市 場 の 需 給 改 善 が 見 込 まれること 本 社 移 転 による 子 会 社 R&D ユーティルとのシナジー 効 果 に 拍 車 が 掛 かる 傾 向 にあることなどを 考 慮 すると 2015 年 12 月 期 の 会 社 計 画 は 保 守 的 であるとみる 8
伪 伪 株 主 還 元 連 結 経 常 利 益 10 億 円 達 成 時 に 連 結 配 当 性 向 20% がターゲット 同 社 では 株 主 に 対 する 利 益 還 元 を 経 営 上 の 重 要 課 題 の 1 つとして 認 識 キャッシュ フ ロー 等 の 状 況 を 勘 案 しながら 配 当 による 株 主 への 利 益 還 元 を 基 本 方 針 とする 配 当 方 針 は 連 結 経 常 利 益 10 億 円 達 成 時 に 連 結 配 当 性 向 20% にすることをターゲットにしている なお 達 成 後 については 経 営 環 境 を 鑑 み 再 度 検 討 することになっている 2015 年 12 月 期 は 3.7 円 の 配 当 金 の 支 払 いを 計 画 配 当 性 向 は 14.0% と 前 期 を 下 回 るよう に 見 える しかし これは 前 述 したように R&D の 負 ののれんの 特 別 利 益 計 上 があるためで この 影 響 を 除 いた 実 質 的 な 配 当 性 向 は 18.0% とターゲット 数 値 20% に 近 い 値 となる 加 えて 上 場 後 に 1 株 当 たり 利 益 の 増 大 株 価 の 上 昇 につながる 自 己 株 式 取 得 と 消 却 を 適 宜 実 施 している 今 後 についても 収 益 の 状 況 を 踏 まえながら 臨 機 応 変 に 実 施 するとみら れる 配 当 金 と 配 当 性 向 の 推 移 ( 円 ) 配 当 金 額 ( 左 軸 ) 配 当 性 向 ( 右 軸 ) 期 期 期 期 期 期 予 注 )2013 年 2 月 に1:2 2014 年 6 月 に1:3の 株 式 分 割 を 実 施 しており 配 当 金 は 遡 及 して 修 正 9
ディスクレーマー ( 免 責 条 項 ) 株 式 会 社 フィスコ ( 以 下 フィスコ という ) は 株 価 情 報 および 指 数 情 報 の 利 用 について 東 京 証 券 取 引 所 大 阪 取 引 所 日 本 経 済 新 聞 社 の 承 諾 のもと 提 供 しています JASDAQ INDEX の 指 数 値 及 び 商 標 は 株 式 会 社 東 京 証 券 取 引 所 の 知 的 財 産 であり 一 切 の 権 利 は 同 社 に 帰 属 します 本 レポートはフィスコが 信 頼 できると 判 断 した 情 報 をもとにフィスコが 作 成 表 示 したものですが その 内 容 及 び 情 報 の 正 確 性 完 全 性 適 時 性 や 本 レポートに 記 載 された 企 業 の 発 行 する 有 価 証 券 の 価 値 を 保 証 または 承 認 するものではありません 本 レポートは 目 的 のいかんを 問 わず 投 資 者 の 判 断 と 責 任 において 使 用 されるようお 願 い 致 します 本 レポートを 使 用 した 結 果 について フィスコはいかなる 責 任 を 負 うものではありません また 本 レポートは あくまで 情 報 提 供 を 目 的 としたものであり 投 資 その 他 の 行 動 を 勧 誘 するものではありません 本 レポートは 対 象 となる 企 業 の 依 頼 に 基 づき 企 業 との 電 話 取 材 等 を 通 じて 当 該 企 業 より 情 報 提 供 を 受 けていますが 本 レポートに 含 まれる 仮 説 や 結 論 その 他 全 ての 内 容 はフィスコの 分 析 によるもので す 本 レポートに 記 載 された 内 容 は 資 料 作 成 時 点 におけるものであり 予 告 なく 変 更 する 場 合 があり ます 本 文 およびデータ 等 の 著 作 権 を 含 む 知 的 所 有 権 はフィスコに 帰 属 し 事 前 にフィスコへの 書 面 による 承 諾 を 得 ることなく 本 資 料 およびその 複 製 物 に 修 正 加 工 することは 堅 く 禁 じられています また 本 資 料 およびその 複 製 物 を 送 信 複 製 および 配 布 譲 渡 することは 堅 く 禁 じられています 投 資 対 象 および 銘 柄 の 選 択 売 買 価 格 などの 投 資 にかかる 最 終 決 定 は お 客 様 ご 自 身 の 判 断 でなさ るようにお 願 いします 以 上 の 点 をご 了 承 の 上 ご 利 用 ください 株 式 会 社 フィスコ