Oracle Business Process Management(Oracle BPM)11.1.1.7 リリースの 新 機 能 Oracle BPMはビジネス ユーザーによるプロセスのコントロールと 改 善 を 可 能 にします このドキュメ ントでは Oracle BPM 11.1.1.7 製 品 リリースに 導 入 された 新 機 能 によって 企 業 が ビジネス プロセ スの 定 義 やフィードバック モデリング 設 計 から 実 装 と 管 理 までにわたるプロセス ライフ サイク ル 全 体 に 効 果 的 に 参 加 する 方 法 について 説 明 します さらに このリリースでは ユーザーが 適 応 型 ケース 管 理 機 能 を 利 用 できます Adaptive Case Management(ACM)は 設 計 時 には 定 かでないビジネス プロセスを ケース 管 理 中 のビジネス ニーズに 合 わせて 適 応 させる 必 要 がある 場 合 に 求 められる 柔 軟 性 を 提 供 します ビジネス 主 導 のプロセス 構 成 ビジネス ユーザーへの 権 限 付 与 は Oracle BPM 11g 製 品 が 最 初 にリリースされたときからの 主 題 であ り 製 品 ロードマップを 推 進 する 要 因 となっています Oracle BPMを 使 用 すると ビジネス ユーザー はBusiness Process Modeling Notation(BPMN)2.0を 使 用 してビジネス プロセスを 定 義 し 直 感 的 で 使 いやすいWebベースのモデリング ツールであるプロセス コンポーザ 内 でビジネス ルールを 作 成 できます プロセス モデルは 従 来 の 要 件 ドキュメントに 代 わり ITの 実 装 を 推 進 します また これ らのモデルは 普 及 や 習 得 を 目 的 とするプロセス ドキュメントの 役 割 も 果 たします さらに コンポー ザを 使 用 すると ビジネス ユーザーはビジネス プロセスの 定 義 だけでなく レビューやフィード バックも 行 えます オラクルはOracle BPM 11.1.1.7のリリースによって ビジネス ユーザーがツールを 使 用 して 達 成 でき ることの 限 界 に 挑 んでいます ビジネス プロセスのモデル 化 とビジネス ルールの 作 成 に 加 えて ビ ジネス ユーザーは ユーザー インタフェースの 設 計 ビジネス データのモデル 化 ビジネス サービスの 検 出 と ビジネス プロセスの 実 装 および 検 証 を Oracle BPMプロセス コンポーザ 内 でIT の 関 与 を 最 小 限 に 抑 えて 実 行 できます Oracle Web Formsを 使 用 したユーザー インタフェース 設 計 ヒューマン タスクのユーザー インタフェースを 設 計 することは プロセス 定 義 自 体 と 同 じくらい 重 要 であり ビジネス ユーザーの 少 なからぬ 関 与 を 必 要 とします Oracle BPMプロセス コンポーザ 内 に 新 しく 導 入 されたOracle Web Formsコンポーネントを 使 用 すると ビジネス ユーザーがUIパレット からコントロールをドラッグ アンド ドロップするだけで 機 能 豊 富 で 動 的 なユーザー インタ フェースをビジネス プロセスに 対 して 容 易 に 作 成 できます Oracle Web FormsはHTML 5テクノロジー とAJAXテクノロジーをベースとしており 事 前 にパッケージ 化 されたさまざまなコントロール(Date Money Phone Emailなど)が 製 品 に 付 属 しています 折 りたたみ 可 能 なセクションやタブ 複 数 列 な ど 多 様 な 方 法 でコントロールをグループ 化 でき 繰 返 し 項 目 にも 簡 単 に 対 応 できます 1
また 計 算 値 やUIコントロールの 有 効 化 / 無 効 化 検 証 の 実 行 など Webフォーム ルール(JavaScript) を 介 した 動 的 な 動 作 を 指 定 できます データベースやその 他 のバックエンド システムは RESTメカニ ズムを 介 して 統 合 できます また ビジネス ユーザーはスタンドアロン 方 式 でのフォームのプレ ビューやテストをいつでも 実 行 できます Webフォームを 設 計 したら 基 盤 プラットフォームによってフォーム 内 部 のペイロードが 自 動 的 に 導 出 され 対 応 するビジネス オブジェクトが 自 動 生 成 されてビジネス カタログに 追 加 されます これら のWebフォームは 簡 単 にヒューマン タスク 定 義 に 関 連 付 けることができ ヒューマン タスク ペイ ロードは 自 動 的 にWebフォーム ペイロードに 設 定 されます さらに UIを 先 に 設 計 してペイロードを 自 動 生 成 する フォームありきのシナリオに 加 えて 既 存 のデータ 定 義 を 使 用 してフォームを 生 成 する 方 法 もサポートされます 後 者 の 場 合 データ 定 義 からWebフォームを 自 動 生 成 した 後 で 改 良 を 加 え てレイアウトを 改 善 できます これらのユーザー インタフェースが 完 成 してテストを 終 えたら Oracle BPMプロジェクトと 一 緒 に 本 番 環 境 に 実 装 できます または 最 初 のバージョン( 要 件 )として 使 用 し ITによる 改 善 を 加 えることもできます Webフォームのルック アンド フィールを 変 更 する には Oracle BPM Workspaceポータル 内 のOracle Application Developer Framework(ADF)スキン (CSS 標 準 と 同 様 )を 変 更 します つまり ビジネス ユーザーが 好 みのツールを 使 用 してユーザー インタフェースを 設 計 できるようにすることで 製 品 化 までの 期 間 を 短 縮 し 大 幅 にコストを 削 減 でき ます 2
Player Oracle BPMプロセス コンポーザのユーザーは Player 機 能 を 利 用 してビジネス プロセスをステップ ごとに 実 行 し ビジネス フローやビジネス ルール 関 連 ユーザー インタフェースを 検 証 できます ユーザーは あたかもプロセスにすべてのデータが 提 供 され ルールが 呼 び 出 された 状 態 で 本 番 実 行 し ているかのようにプロセスを 実 行 できます これにより 本 番 環 境 への 実 装 前 に プロセスが 期 待 どお りに 動 作 することを 確 認 できます Player 機 能 に プロセス ステップのスタブを 作 成 するDraft 機 能 を 組 み 合 わせると ビジネス ユーザーがビジネス プロセスを 段 階 的 に 開 発 し 検 証 できます この 場 合 のIT 開 発 者 の 役 割 は ビジネス ユーザーの 支 援 です IT 開 発 者 の 責 務 は 再 利 用 可 能 な 共 有 サービスやデータ 型 その 他 の 実 装 アーチファクトのビジネス カタログ(ライブラリ)を 作 成 するこ とです XSLTまたはXPATHのメカニズムを 使 用 した 複 雑 なマッピングや バックエンド アプリケー ションを 統 合 するためのアダプタ サービス カスタム 処 理 を 実 行 するスクリプトの 作 成 などの 作 業 は IT 開 発 者 に 委 任 されます しかし IT 開 発 者 による 変 更 はビジネス ユーザーと 共 有 可 能 であり ビジネ ス ユーザーによる 今 後 の 改 良 のためにビジネス ツール 内 で 参 照 できます このようにシームレスに やり 取 りできるのは BPMN 2.0がモデル 化 兼 実 行 言 語 であり ビジネスとITの 両 者 が 同 じメタデータを 共 有 しているためです 3
ビジネス オブジェクトのモデル 化 Oracle BPM 11.1.1.7リリースでは ビジネス オブジェクトと 呼 ばれるデータ 定 義 を Oracle BPMプロ セス コンポーザ 内 でユーザーが 設 計 できます これらのデータ 定 義 はゼロから 定 義 するか または 既 存 のデータ 定 義 がある 場 合 はXSD 形 式 でインポートできます ビジネス オブジェクトは 階 層 構 造 にで き デフォルト 値 も 指 定 できます ビジネス インジケータのモデル 化 Oracle BPMプロセス 分 析 コンポーネントは 標 準 ワークロードとプロセス メトリック 以 外 に ビジネ ス パフォーマンスを 測 定 するためのプロセス 固 有 データ(ビジネス インジケータとも 呼 ばれる)を 取 得 します サポートされるビジネス インジケータは3 種 類 あり Oracle BPM 11.1.1.7 以 降 では ビジ ネス ユーザーがOracle BPMプロセス コンポーザ 内 で 定 義 できます メジャー: 数 値 データであり 通 常 はプロセス 分 析 の 参 考 になる 値 を 表 します( 例 : 総 販 売 額 ) ディメンション:プロセス 分 析 データのスライス 方 法 を 指 定 します( 例 : 地 域 月 総 販 売 額 の 範 囲 ( 高 中 低 )) カウンタ: 反 復 の 集 計 に 便 利 です( 例 : 取 引 数 ) 4
適 応 型 ケース 管 理 適 切 に 定 義 されたBPMNプロセスを 使 用 すると 企 業 はプロセスを 追 跡 管 理 して 厳 密 に 定 義 された プロセスに 従 ったアクションを 義 務 付 けることができます しかし 前 もって 定 義 することなく ケー スの 進 展 とともに 発 生 する 事 象 に 合 わせてナレッジ ワーカーが 方 向 を 決 める 必 要 のあるプロセスもあ ります このような 場 合 に 必 要 になるのが 適 応 型 ケース 管 理 です 反 復 可 能 な 構 造 化 プロセス フローの 自 動 化 によって 企 業 は 相 当 な 利 益 とROIを 得 ましたが 動 的 で 非 定 型 の 非 構 造 化 データを 使 いこなすことで よりいっそう 大 きな 利 益 を 得 られます このような 非 線 形 プロセスは 知 識 集 約 型 であり 多 くの 場 合 ナレッジ ワーカーとも 呼 ばれるスキルの 高 い 担 当 者 がタ スクを 調 整 するために 実 行 します このプロセスの 成 果 はシステムではなくナレッジ ワーカーによっ て 決 まります ナレッジ ワーカーが 高 いビジネス 成 果 をあげるためには 高 い 柔 軟 性 適 応 性 タス ク 制 御 性 に 加 えて その 他 の 専 門 家 と 協 力 して 助 言 を 得 られることが 必 要 になります このような 種 類 のプロセスはおおまかに ケース プロセスまたは 単 にケースと 呼 ばれています 従 来 のBPMプラットフォームにはプロセス 定 義 が 必 要 であり 反 復 可 能 で 段 階 的 な 構 造 化 プロセスの 実 行 のみに 適 していました 従 来 のBPMプラットフォームにおける 柔 軟 性 は ビジネス ルールの 制 御 と タスク 再 割 当 てに 限 定 されており ケース ワーカーに 基 づく 非 定 型 プロセスの 実 装 は 困 難 です 適 応 型 または 先 進 のケース 管 理 プラットフォームは ケースをあらゆる 側 面 から 自 動 化 して 合 理 化 するよう に 特 別 に 設 計 されています Oracle BPM 11.1.1.7のリリースは 動 的 なケース 管 理 に 対 する 最 高 のサ ポートを 提 供 します オラクルのケース 管 理 とBPMN 製 品 だけが 単 一 プラットフォームで 構 造 化 プロ セスと 非 構 造 化 プロセスの 両 方 を 要 求 どおりに 連 携 処 理 します ケース 管 理 に 対 する 設 計 時 のサポート Oracle BPM 11.1.1.7を 使 用 すると ユーザーはケースを 定 義 して 一 連 のケース アクティビティと 関 連 付 けることができます ケース 定 義 はケース アクティビティに 加 えて ケース データ ケース ドキュメント ケース ルール ケース イベント ケース マイルストーン ケース 関 係 者 ケース 成 果 で 構 成 されます ケースの 進 捗 はケース マイルストーンで 示 されます ケース マイルストーン はケースに 含 まれるステージの 完 了 を 表 し 経 営 陣 向 けの 高 レベルのスナップショットを 提 供 するため ケースの 進 捗 を 確 認 するために 役 立 ちます ケースが 完 了 ステータスになるのは ケース 成 果 が 達 成 さ れたときです 5
ケース アクティビティはBPMNベースのプロセスまたはヒューマン ワークフローのタスクもしくは 通 知 であり 自 動 化 されたシステム ステップである 場 合 もあります このようなアクティビティは 必 須 またはオプションとして 指 定 でき ケースの 進 捗 に 従 ってさまざまな 時 点 でケース ワーカーが 利 用 できます ケース アクティビティのアクティブ 化 は ケース ルールかケース イベントに 基 づいて またはケース マイルストーンの 達 成 時 に 手 動 または 自 動 で 行 われます 事 前 定 義 されたケース アク ティビティに 加 えて ケース ワーカーによるケース アクティビティの 作 成 もサポートされています 6
コンテンツの 統 合 ケースは 多 数 のドキュメントを 使 用 し 通 常 非 構 造 化 コンテンツやメディアを 含 むさまざまなドキュ メントと 関 連 付 けられています ケースが 持 つコンテンツ 要 件 に 対 応 するため Oracle BPM 11.1.1.7で は Oracle Web Center Content 製 品 コンポーネントとケースが 統 合 されています ケース ドキュメン トは 組 込 みのコンテンツ 管 理 システムのケース インスタンス 固 有 フォルダ 内 に 格 納 されます また Oracle BPM 11.1.1.7は CMIS(Content Management Interoperability Services)インタフェースを 介 し たサード パーティのコンテンツ 管 理 システムとの 統 合 もサポートしています ケース イベント ケース イベントはケースの 動 的 な 側 面 において 大 きな 部 分 を 占 めています Oracle BPM 11.1.1.7では ケース イベントはケースの 内 部 イベント( 特 定 のケース マイルストーンの 達 成 ケース アクティ ビティの 完 了 ケース ルールのアクティブ 化 ) またはイベント デリバリ ネットワーク(EDN) 上 の 外 部 イベントとして 指 定 できます これらのイベントは ケースの 進 捗 状 況 データ タイムライ ンの 変 更 や マイルストーンのリセットだけでなく ケース 自 体 の 取 消 しや 終 了 の 原 因 になります ま た 特 定 のケース インスタンス フォルダに 追 加 されるケース ドキュメントに 対 してケース イベ ントを 関 連 付 けることもできます 7
ケース インタフェースに 対 するAPIサポート 最 後 になりますが これらすべてのアーチファクトはケース インタフェースを 介 してケース ワー カーに 表 示 されます ケース インタフェースはケースをあらゆる 角 度 から 見 た 情 報 を 提 供 し ケース の 履 歴 または 進 捗 を 表 示 します Oracle BPM 11.1.1.7には 適 切 に 定 義 されたAPIが 付 属 しており これを 使 用 してカスタム ケース インタフェースを 生 成 できます また 製 品 には これらのケースAPIを 使 用 して 高 度 なケース インタフェースを 構 築 する 方 法 を 紹 介 したサンプルが 同 梱 されています コラボレーティブで 高 性 能 な 作 業 管 理 機 能 改 良 された 新 しいBPM Workspace Oracle BPM 11.1.1.7リリースでは Oracle BPM Workspaceのユーザビリティと 機 能 面 が 大 きく 拡 張 され ています クリーンかつ 上 品 ですっきりした ビジネス 訴 求 力 のある 外 観 を 提 供 するため スキンとレ イアウトが 変 更 されました アプリケーション ビュー リンクはフローティング パネル 内 に 隠 され 非 表 示 にすることも ホームページに 固 定 することもできます Process Trackingページ 内 のプロセス インスタンス 表 とプロセス インスタンス 監 査 証 跡 を 使 用 すると ビジネス ユーザーは 各 自 のタスク だけでなく 関 連 するプロセス インスタンスのステータスを 追 跡 できます このリリースでは ユー ザーはプロセス 名 をクリックするだけで ホームページのTask Inbox 内 のタスク 項 目 からProcess Tracking 表 に 含 まれる 該 当 プロセス インスタンスに 簡 単 に 移 動 できます また このバージョンでは インライン 編 集 が 可 能 であり 優 先 順 位 などの 特 定 のタスク 要 素 をTask 表 内 で 変 更 できます 8
カスタム ビューとカスタマイズ ユーザーはウィザードを 使 用 して タスクのフレックス フィールドとプロセス レベルのフレック ス フィールドに 基 づく 列 を 追 加 することで Task InboxだけでなくProcess Instance 表 を 簡 単 にカスタ マイズできます カスタム ビューの 作 成 は タスクを 体 系 化 するためにOracle BPM Workspace 内 でよ く 使 用 される 機 能 です このリリースでは カスタム ビューをデフォルトのInboxビューやTask List ポートレットに 指 定 し Oracle WebCenterに 組 み 込 むことができます または その 他 のサード パー ティ ポータルをタスク ビューに 関 連 付 けることもできます タスク ビューとその 他 のカスタマイ ズは 別 のユーザーやグループと 簡 単 に 共 有 できます タスク 再 割 当 て バケーション ルール 委 任 タスク 向 けウィザードの 簡 略 化 Oracle BPM Suiteでは ビジネス ユーザーが 動 的 な 作 業 割 当 てを 柔 軟 に 実 行 できます ビジネス ユー ザーは 各 自 のタスクを 他 者 に 対 して 再 割 当 て 委 任 またはルート 変 更 できます 11.1.1.7リリースの Reassign Taskウィザードは 拡 張 されており プロセスに 参 加 するロールが 含 まれています また Oracle BPM Workspace 内 のVacation RuleエディタとDelegation Ruleエディタが 簡 略 化 されています こ のウィザードを 使 用 すると ユーザーは 複 数 の 検 索 を 実 行 して 再 割 当 てや 委 任 の 対 象 として 複 数 の ユーザーを 選 択 できます 9
堅 牢 なプロセス 管 理 とコンソール Oracle BPM 11g PS4 FPでは プロセス 定 義 を 変 更 して 実 行 中 のインスタンスに 新 定 義 を 適 用 できました 11.1.1.7リリースでは インスタンスへの 定 義 の 適 用 に 加 えて 実 行 中 インスタンスを 古 いバージョンか ら 新 しいバージョンへ 移 行 できます 移 行 対 象 には すべての 実 行 中 プロセス インスタンスまたは 選 択 したインスタンスを 指 定 できます Antを 使 用 すると 一 括 移 行 の 移 行 計 画 を 作 成 して 実 行 可 能 性 レ ポートを 実 行 することで どのインスタンスが 移 行 可 能 であるかを 特 定 できます 10