(Microsoft PowerPoint - \202T\220\273\225i\210\300\221S\213Z\217p\211\333\212`\214\264.pptx)



Similar documents
untitled

は 固 定 流 動 及 び 繰 延 に 区 分 することとし 減 価 償 却 を 行 うべき 固 定 の 取 得 又 は 改 良 に 充 てるための 補 助 金 等 の 交 付 を 受 けた 場 合 にお いては その 交 付 を 受 けた 金 額 に 相 当 する 額 を 長 期 前 受 金 とし


第316回取締役会議案

鋼 橋 の 損 傷 1 腐 食 2 疲 労 2

Microsoft Word 印刷ver 本編最終no1(黒字化) .doc

<4D F736F F D208BE091AE8DDE97BF82CC88F892A38E8E8CB182CC8AEE91622E646F63>

Microsoft Word - jigyoukeikakusho.docx

図 表 1 1,000 万 円 以 上 高 額 レセプト ( 平 成 25 年 度 ) 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷 病 名 順 位 月 額 医 療 費 主 傷

減圧軽油水素化脱硫装置の運転再開中、熱交換器からガス漏洩・爆発・火災

<4D F736F F D208DE3905F8D8291AC8B5A8CA48A948EAE89EF8ED0208BC696B18BA492CA8E64976C8F BD90AC E378C8E89FC92F994C5816A>

<4D F736F F D20D8BDB8CFC8BCDED2DDC482A882E682D1BADDCCDFD7B2B1DDBD8B4B92F E646F63>

損 益 計 算 書 ( 自 平 成 23 年 4 月 1 日 至 平 成 24 年 3 月 31 日 ) 金 額 ( 単 位 : 百 万 円 ) 売 上 高 99,163 売 上 原 価 90,815 売 上 総 利 益 8,347 販 売 費 及 び 一 般 管 理 費 4,661 営 業 利 益

<4D F736F F D F93878CA797708F4390B3816A819A95CA8B4C976C8EAE91E682538B4C8DDA97E12E646F6378>

1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

JTCCM製品認証審査要綱

<4D F736F F D20836E E819592E88C5E B F944E82548C8E89FC90B3816A5F6A D28F57>

事 業 概 要 利 用 時 間 休 館 日 使 用 方 法 使 用 料 施 設 を 取 り 巻 く 状 況 や 課 題 < 松 山 駅 前 駐 輪 場 > JR 松 山 駅 を 利 用 する 人 の 自 転 車 原 付 を 収 容 する 施 設 として 設 置 され 有 料 駐 輪 場 の 利 用

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

Microsoft Word - ②270717【お知らせ】原因調査報告について(局HP用)

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

<8C9A90DD94AD90B696D88DDE939982CC8DC48E918CB989BB82C98AD682B782E98E9696B18EE688B CC FC90B3816A2E786477>

高濃度硫化水素削減のための汚泥脱気装置の開発

<93798D488E7B8D488AC7979D977697CC5F F96DA8E9F2E786264>

1. 業 務 概 要 貨 物 情 報 登 録 済 の 貨 物 に 対 して システムを 介 さずに 行 われた 税 関 手 続 きについて 税 関 が 許 可 承 認 等 を 行 った 旨 を 登 録 する また システムで 行 われた 以 下 の 税 関 手 続 き( 以 下 輸 出 申 告 等

FFR554BL_554KL.indd

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

ができます 4. 対 象 取 引 の 範 囲 第 1 項 のポイント 付 与 の 具 体 的 な 条 件 対 象 取 引 自 体 の 条 件 は 各 加 盟 店 が 定 めます 5.ポイントサービスの 利 用 終 了 その 他 いかなる 理 由 によっても 付 与 されたポイントを 換 金 すること

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

歩 行 距 離 20m 以 下

Transcription:

平 成 23 年 度 製 品 センター 製 品 安 全 業 務 報 告 会 Product Safety Technology Center ガラス 製 品 の 事 故 について 製 品 安 全 センター 製 品 安 全 技 術 課 柿 原 敬 子

説 明 内 容 収 集 した 事 故 情 報 の 中 から ガラスが 使 用 されている 製 品 の 事 故 情 報 の 概 要 事 故 調 査 事 例 異 物 による 破 損 傷 による 破 損 熱 による 破 損 2

ガラスが 使 用 されている 製 品 の 事 故 情 報 nite 事 故 情 報 より ガラスの 種 類 で 分 類 すると ソーダ 石 灰 ガラス( 汎 用 ガラス) ほうけい 酸 ガラス( 耐 熱 ガラス) まほうびん 照 明 用 セード 蛍 光 灯 食 器 容 器 びん 等 ポット 食 器 容 器 等 強 化 ガラス 石 英 ガラス 物 理 強 化 ( 風 冷 強 化 ) イオン 強 化 ( 化 学 強 化 ) 積 層 強 化 テレビ 台 テーブル なべのふた 食 器 棚 等 のガラス ヘルスメーター 食 器 等 食 器 食 器 ハロゲンヒーター カーボンヒーター 等 のガ ラス 管 等 原 因 が 判 明 したものでは 異 物 傷 熱 過 度 な 応 力 の 負 荷 製 造 時 の 欠 点 (ひずみ 偏 肉 あわ 等 ) 等 3

事故調査の手順 破片の 破片の回収と 回収と発生状況の 発生状況の把握 破片の回収率が高いほど原因究明率 が高くなる いつ どこで どのように割れたのか 使用状況などの情報を集める 破片の 破片の観察と 観察と復元 破片をルーペで観察し 破面の模様から破壊起点 進行方向を確認し 元 の形に復元する 起点 復元 進行方向 破損原因の 破損原因の追究 どのような力で割れたのかを推定する 4 平成23年度製品安全センター製品安全業務報告会

強 化 ガラス 物 理 強 化 ( 風 冷 強 化 ) 板 ガラスを 熱 処 理 してガラス 表 面 に 強 い 圧 縮 応 力 層 をつくり 破 壊 強 さ を 増 加 させ かつ 破 損 したときに 細 片 となるようにしたもの (JISR3206 強 化 ガラス より) 細 片 とは 50 50mmの 正 方 形 の 領 域 内 の 破 片 数 は 40 個 以 上 とする ( 厚 さ5mm 以 上 の 場 合 ) ひずみ 計 による 観 察 圧 縮 応 力 層 破 断 面 引 張 応 力 層 圧 縮 応 力 層 表 面 から 厚 みの1/6の 深 さまで 強 化 なべのふた 歪 検 査 器 (ルケオ LSM-401) 使 用 食 器 強 化 ガラス 層 の 概 念 図 ( 断 面 ) 5

鋼 球 落 下 試 験 1mの 高 さから1kgの 鋼 球 を 落 下 6

鋼 球 落 下 試 験 1mの 高 さから1kgの 鋼 球 を 落 下 7

異 物 による 破 損 事 例 1 事 故 の 概 要 テレビ 台 の 天 板 ガラスが 割 れ テレビが 落 下 して 破 損 した NITEへは 同 様 の 事 故 が111 件 報 告 さ れている 何 もしていないのに 突 然 割 れた 不 意 の 破 損 がほとんど 製 品 破 損 のみ 拡 大 被 害 軽 傷 59 件 52 件 1 件 販 売 時 期 2005 年 11 月 ~2009 年 10 月 まで 販 売 台 数 約 47 万 台 事 故 発 生 日 2006 年 2 月 10 日 ~2011 年 10 月 3 日 2011 年 2 月 にリコールを 行 い 製 品 の 回 収 を 実 施 DMで 購 入 者 に 連 絡 サイズ( 大 ) 1000( 幅 ) 400( 奥 行 き) 440( 高 さ) サイズ( 小 ) 800 ( 幅 ) 400 ( 奥 行 き) 440 ( 高 さ) 回 収 率 (2011 年 9 月 末 ) 25.7% ガラスの 厚 さ 8mm 8

破 面 の 調 査 回 収 した 事 故 品 異 物 が 介 在 する 破 片 9

異 物 の 調 査 凹 側 凸 側 ガラスの 厚 さ 8.3mm マイクロスコープによる 観 察 10

異 物 の 調 査 凸 側 凹 側 直 径 約 0.17mm マイクロスコープによる 観 察 11

異 物 の 分 析 EDX 付 電 子 顕 微 鏡 (( 株 )キーエンス VHー9800) 使 用 12

異 物 は 何 故 混 入 し 何 故 破 損 の 原 因 になるのか 原 料 溶 融 時 ステンレスなどの 金 属 粒 子 が 溶 融 ガラス 中 に 混 入 し 硫 化 ニッ ケルの 溶 解 液 滴 が 形 成 される 硫 化 ニッケルには 高 温 で 安 定 なα 相 と 低 温 で 安 定 なβ 相 がある ガラスの 製 造 過 程 で 低 温 で 不 安 定 なα 相 のまま 残 存 する 市 場 に 出 た 後 低 温 で 安 定 なβ 相 に 相 転 移 する 際 約 4%の 体 積 膨 脹 によ り 硫 化 ニッケルの 周 囲 に 発 生 したクラックの 進 展 により 突 然 破 損 に 至 る 圧 縮 応 力 層 異 物 の 体 積 膨 張 に よるクラックの 発 生 異 物 引 張 応 力 層 圧 縮 応 力 層 NEW GLASS Vol.No.3 2008 引 用 日 本 板 硝 子 テクノリサーチ( 株 ) 13

製 造 時 の 対 策 ヒートソーク 処 理 (HST : heat soak test) 出 荷 する 前 の 製 造 工 程 で 室 温 で 不 安 定 な α 相 の 硫 化 ニッ ケル 異 物 をβ 相 に 相 転 移 させ 自 ら 体 積 膨 張 を 起 こさせて ク ラックを 進 展 させ それらの 異 物 を 含 むガラス 板 そのものを 破 損 除 去 する 方 法 14

事 故 原 因 と 再 発 防 止 措 置 事 故 原 因 硫 化 ニッケルの 結 晶 相 の 相 転 移 による 体 積 膨 脹 でクラックが 生 じ これが 進 展 し 破 損 事 故 事 例 では ヒートソーク 処 理 は 行 われていなかった 再 発 防 止 措 置 として ヒートソーク 処 理 を 行 えば 異 物 の 残 存 が 低 減 されることから ヒートソーク 処 理 を 行 うことが 望 まれる 強 化 ガラスは 安 全 ガラスといわれているものの 破 損 時 には 内 部 応 力 が 一 気 に 解 放 され 破 片 が 飛 び 散 ることから 破 片 が 飛 び 散 らない 対 策 が 望 まれる 15

傷 による 破 損 事 例 2 事 故 の 概 要 未 使 用 のホーロー 両 手 なべのガ ラスぶたが 突 然 破 損 した 回 収 した 破 片 回 収 したふた 枠 に 残 存 していた 破 片 16

破面の調査 ハックルマーク グレーエリア 鏡面 フェザーマーク 破壊起点 17 平成23年度製品安全センター製品安全業務報告会

破 面 の 調 査 ワッシャーの 位 置 取 っ 手 取 り 付 け 部 なべに 残 存 していたガラス 片 起 点 部 起 点 部 ワッシャー 側 のガラス 表 面 についていた 傷 18

傷 の 発 生 要 因 取 っ 手 取 り 付 け 用 ネジ ワッシャーのバリ 19

熱 による 破 損 事 例 3 事 故 の 概 要 調 理 後 のなべのガラスぶたが 突 然 割 れた 事 故 品 なべ 枠 回 収 した 破 片 20

破 面 の 調 査 取 っ 手 取 り 付 け 部 取 っ 手 取 り 付 け 用 ネジ 起 点 はなかった ワッシャー 21

破 面 の 調 査 ドエルマーク 22

破 面 の 調 査 起 点 部 起 点 部 23

強 化 ガラス 破 損 のメカニズム 何 らかの 原 因 で 付 いた 傷 が 圧 縮 応 力 層 で 止 まっている 場 合 すぐには 破 損 せず そ の 後 通 常 では 問 題 とならない 振 動 や 温 度 変 化 等 により 内 部 の 引 張 応 力 層 までに 徐 々に 進 展 すると 応 力 バランスが 崩 れて ガラス 全 面 が 一 瞬 にして 割 れて 粉 々にな る 傷 傷 圧 縮 応 力 層 引 張 応 力 層 圧 縮 応 力 層 通 常 では 問 題 とならない 振 動 温 度 変 化 などで 進 展 24

事 故 原 因 と 対 策 ( 今 回 の 事 例 の 場 合 ) 事 例 2 事 故 原 因 ワッシャーのバリがガラス 表 面 に 接 触 し 傷 が 入 り その 傷 が 進 展 し 破 損 再 発 防 止 措 置 として バリの 管 理 を 徹 底 する 等 事 例 3 事 故 原 因 なべのふたをずらして 使 用 していた 事 から 局 部 的 に 過 熱 され 破 損 再 発 防 止 措 置 なべのふたはずらして 使 用 しないように 注 意 喚 起 する 等 25

破 損 事 故 を 低 減 するために nite 事 故 情 報 から 製 造 事 業 者 は 強 化 ガラスは ヒートソーク 処 理 を 行 えば 異 物 の 残 存 が 低 減 されること から ヒートソーク 処 理 を 行 うことが 望 まれる 強 化 ガラスは 安 全 ガラスといわれているものの 破 損 時 には 内 部 応 力 が 一 気 に 解 放 され 破 片 が 飛 び 散 ることから 破 片 が 飛 び 散 らない 対 策 が 望 まれる 等 26

破 損 事 故 を 低 減 するために nite 事 故 情 報 から 使 用 者 は 強 化 ガラスは 強 化 していないガラスと 比 較 し 強 度 は 強 いが 破 損 した 場 合 細 片 となって 飛 散 するおそれがあることを 認 識 し 取 り 扱 いには 注 意 する( 傷 を 付 けない 過 熱 しない 急 激 な 衝 撃 は 与 えない 等 )ことが 大 切 ガラスは 傷 に 弱 いので 傷 が 付 かない( 研 磨 材 入 りたわし 等 使 用 しない 硬 いものとぶつけない 等 )ような 使 用 を 心 がける 急 激 な 温 度 差 で 破 損 することがあるので 温 度 差 が 生 じないような 使 用 を 心 がける 等 27

ご 清 聴 ありがとうございました