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アイデアをすぐに 実 行 に 移 すことができるわけでは なく 多 くの 場 合 ある 程 度 の 時 間 を 置 いてから 反 映 させるということになる そうした 場 合 に そのア イデアを 保 存 する 手 法 として メモを 残 すという 行 為 が 一 般 的 に 行 われている コンピュータを 使 用 している 際 メモを 取 ろうと したときに 考 えられる 方 法 としては まず 手 近 な 紙 にペンでメモを 残 すという 手 法 が 考 えられる この 方 法 はすばやく 手 書 きでメモを 取 ることができるた め アイデアの 保 存 方 法 として 広 く 用 いられている 手 段 である また 見 ていた 資 料 をプリントアウト した 紙 があればその 上 に 自 由 に 書 き 込 みを 行 うこと ができ 資 料 の 内 容 との 関 連 も 同 時 に 書 き 込 むこと ができる しかし この 方 法 では 近 くに 紙 とペンを 用 意 しておかなければメモを 取 ることはできず ま た 資 料 をプリントアウトするにも 手 間 がかかってし まう そのため 別 の 手 近 な 手 段 としてコンピュー タ 上 に 一 時 的 に 保 存 しておくことが 多 い コンピュータ 上 で 情 報 を 残 す 方 法 としてはメモ 帳 やワードパッドなどのようなワープロソフトを 使 用 してテキストデータとして 保 存 することが 考 えられ るが この 方 法 ではテキストデータしか 保 存 するこ とができず ユーザのアイデアを 十 分 に 反 映 させる ことができない また アプリケーションの 起 動 の 際 に 新 しいウインドウを 開 き その 上 で 情 報 を 書 き 込 むためにアイデアの 元 となった 情 報 をそのウイン ドウが 覆 い 隠 してしまうことや( 図 1) 使 用 する アプリケーションが 変 化 するために 行 う 作 業 の 切 り 替 えが 起 こるため アイデアを 忘 れてしまう 原 因 に もなる これらのことは メモ 帳 機 能 を 備 えたソフ トを 使 うなどした 場 合 にも 同 じことが 言 える そこで 本 研 究 では メモ 書 き の 支 援 を 行 うこと を 目 的 とし コンピュータ 上 で 紙 の 資 料 に 書 き 込 む ようなシステムの 作 成 を 目 指 す コンピュータ 上 で 様 々な 情 報 を 収 集 しているとき 見 ている 画 面 をそ のまま 実 世 界 の 紙 の 資 料 のように 用 いてメモを 取 れ るようにすることで ユーザのアイデアの 保 存 を 行 い またそのメモを 利 用 することでアイデアの 再 構 築 を 手 助 けするようなシステムの 作 成 を 目 指 す 本 研 究 では その 目 的 を 達 成 するために 必 要 な 機 能 に ついての 考 察 を 行 い それに 基 づいてシステムの 設 計 をした 以 下 では 第 二 章 に 我 々が 提 案 するシステム 手 書 きを 利 用 した 画 面 に 直 接 書 き 込 めるメモ 帳 につい て 述 べる また 第 三 章 ではその 試 作 システムの 実 装 について 説 明 を 行 う 図 1: 従 来 のワープロソフト 利 用 例 テキストを 入 力 するためのウインドウが 開 かれているため 見 て いた 情 報 が 覆 い 隠 されてしまっている 2 画 面 に 直 接 書 き 込 みができるメモ 帳 2.1 理 想 的 なシステム システム: 紙 の 資 料 の 上 に 書 き 込 むようなメモ 帳 ここでは 目 的 を 達 成 するためにどのようなシス テムが 必 要 であるか その 理 想 形 を 考 察 する 紙 の 上 のような 感 覚 の 入 力 方 法 本 システムでは 紙 の 資 料 の 上 にペンで 書 き 込 む ようなメモ 帳 を 目 指 す 紙 の 上 にペンでメモを 取 ることの 利 点 として 手 で 書 く 作 業 によって 記 憶 に 残 りやすいという 点 があ る また アイデアを 曖 昧 な 形 で 書 き 留 めることは 重 要 であり その 曖 昧 さ 流 動 性 が 多 くの 考 えを 探 ることを 支 援 するということがある そのため メモを 書 く 際 に 用 いる 手 段 としてキー ボードからのテキスト 入 力 やマウス 操 作 による 入 力 という 手 法 は 間 接 的 であり アイデアをうまく 保 存 できるとは 考 えにくい よって より 直 接 的 な 入 力 方 法 が 使 えると 良 い 表 示 画 面 の 保 持 ユーザのアイデアは 短 い 間 にも 失 われてしまうこ とがあり 新 たにウインドウを 開 くなどした 場 合 に も 別 の 情 報 が 入 ってきたりそれまでの 情 報 が 隠 れ てしまったりすることが 要 因 になりアイデアを 忘 れ てしまう 恐 れがある しかし 実 世 界 で 紙 の 資 料 の 上 にペンでメモを 書 いた 場 合 には その 資 料 の 情 報 そのものは 保 持 したまま 書 き 込 みが 行 えるため そ の 場 にある 情 報 が 失 われるということはない そのため アイデアを 思 いついた 時 点 でのPC 上 の 状 況 をできるだけ 崩 さないように 表 示 している 画 面 を 保 持 したままメモを 取 れる 状 況 が 望 ましい

保 存 した 情 報 の 利 用 また メモを 保 存 するだけでは 情 報 の 利 用 ができ ないため 適 切 な 方 法 で 保 存 したメモを 閲 覧 するこ とが 重 要 であり 自 分 が 欲 しいと 思 っているメモを 見 つける 検 索 機 能 は 必 要 である しかし 想 定 して いるメモは 手 書 きによる 入 力 が 主 であるため テキ ストデータなどよる 検 索 のみでは 十 分 な 検 索 を 行 う ことはできない よって 曖 昧 な 手 書 きでの 入 力 に おいても 適 切 な 検 索 結 果 が 得 られるような 方 法 が 必 要 とされる されてしまうことも 考 えられるため 編 集 後 のメモ はまた 別 の 新 しいメモとして 扱 う また 閲 覧 を 行 う 際 に 最 も 利 用 されることが 多 い メモは 最 後 に 編 集 されたものであると 考 えられる そのため システムを 起 動 させた 際 にはじめに 大 き く 表 示 するメモは 最 後 に 保 存 されたメモとする そして 効 率 的 に 自 分 が 欲 しいメモを 探 すために 検 索 機 能 を 実 装 する 検 索 に 用 いるキーワードなど についての 考 察 は2.3 章 で 述 べる 2.2 提 案 する 機 能 2.1で 述 べたシステムを 実 現 するため 本 研 究 では 主 な 機 能 として 以 下 のような 機 能 を 提 案 する 手 書 きによるメモの 書 き 込 み および 表 示 画 面 の 保 存 このシステムではペンインタフェースを 使 用 した 手 書 きでの 書 き 込 みを 行 う 手 書 きでの 書 き 込 みを 行 うことで ユーザは 紙 の 上 と 同 様 の 感 覚 で 文 字 や 図 などを 自 由 に 書 きとめることができる また 突 発 的 なアイデアはあいまいであることが 多 く 手 書 きでの 保 存 はそういったあいまい 性 を 保 存 するこ とにも 役 立 つ またメモを 取 る 際 保 存 する 情 報 はストロークデ ータだけではなく 表 示 している 画 面 のイメージも 同 時 に 保 存 を 行 う そうすることで 紙 の 資 料 の 上 に 書 き 込 みを 行 う 際 と 同 様 の 感 覚 で 書 き 込 むことが でき また 書 き 込 んだストロークの 位 置 や 表 示 され ている 画 面 内 の 情 報 との 関 連 なども 利 用 することが できるため ユーザのアイデア 保 存 の 支 援 をより 効 果 的 に 行 える ストローク 時 間 情 報 を 用 いた 検 索 および 閲 覧 保 存 したメモの 閲 覧 を 行 う 際 に 保 存 したメモを 一 つずつ 確 認 するのは 効 率 的 ではないため このシス テムでは 一 度 に 複 数 のメモを 確 認 できるサムネイル 形 式 での 表 示 を 採 用 する また 紙 の 資 料 の 場 合 ストロークを 大 量 に 書 き 込 んだ 際 に 背 景 となる 表 示 画 面 にある 情 報 が 隠 されてしまうことが 考 えられる しかし 本 システムはストロークデータと 背 景 とな る 表 示 画 像 データを 別 に 取 っているため 必 要 に 応 じてストロークの 表 示 をせず 保 存 した 画 像 のみの 閲 覧 も 行 えるようにする また 書 き 込 んだストロークの 時 間 軸 に 沿 った 再 生 を 行 う これによってメモを 取 った 際 に 書 き 込 ん だ 順 番 や 早 さなども 再 現 することができ イメージ の 再 現 をより 効 果 的 に 行 うことができると 考 えられ る このシステムでは 閲 覧 だけではなく 保 存 してあ るメモからさらに 編 集 することができるようにする その 際 編 集 後 のメモは 編 集 前 とは 違 った 形 に 変 更 ユーザのアイデアを 妨 げない 起 動 方 法 システムを 起 動 する 際 アイコンをクリックして 起 動 させる 方 法 ではアプリケーションの 切 り 替 えを 意 識 させる 必 要 があり またアイコンを 画 面 に 表 示 させておく 必 要 があるため 本 システムのコンセプ トに 反 する よってマウスジェスチャ あるいはシ ョートカットキーを 押 すことによる 起 動 方 法 を 採 用 する 2.3 検 索 機 能 について 検 索 のキーワードとして 用 いる 条 件 は 保 存 した ときの 時 間 情 報 入 力 したストローク 情 報 表 示 し ている 画 面 などが 考 えられる 以 下 で 検 索 に 用 い るキーワードについての 考 察 を 述 べる 時 間 情 報 の 利 用 まず 時 間 情 報 の 利 用 について 考 える 最 も 簡 単 に 時 間 情 報 を 利 用 するには メモを 書 き 込 んだ 時 点 で の 時 刻 をキーワードとして 使 うということがある また メモを 取 り 始 めた 時 刻 とメモを 保 存 した 時 刻 との 差 分 を 取 ることで メモを 取 っていた 時 間 の 長 さを 利 用 するということもできる メモを 取 ってい た 時 間 の 長 さを 利 用 することによって 書 き 込 みし ているときにどれくらい 悩 んでいたか あるいは 簡 潔 にメモを 書 いただけであるか などのユーザの 記 憶 をもとにした 検 索 も 可 能 になる ストローク 情 報 の 利 用 また 書 き 込 んだストロークの 性 質 も 検 索 のキー ワードとして 有 効 である まず 書 き 込 んだストロークの 数 および 長 さを 利 用 することで おおまかにどの 程 度 の 情 報 量 を 書 き 込 んだかが 判 断 できる また 時 間 情 報 と 組 み 合 わせ ることによって 単 位 時 間 あたりにどれくらい 集 中 的 に 書 き 込 みを 行 ったかなどの 判 断 も 可 能 である また 重 要 な 要 素 として ストロークの 形 状 が 利 用 できる 本 研 究 ではメモを 書 き 込 む 際 の 背 景 に 表 示

画 面 をそのまま 利 用 しているため それを 利 用 して 注 釈 をつける( 重 要 な 文 章 に 下 線 を 引 く 図 に 丸 を つけるなど)ことが 多 いと 予 想 される これらの 情 報 を 利 用 するため ストロークを 解 析 し 検 索 のキ ーワードとして 用 いることを 考 えている 一 例 を 図 2に 示 す ものが 見 つかればその 結 果 も 同 時 に 示 すなど あい まいさを 保 持 した 形 での 検 索 を 行 えるような 手 法 が 望 ましいと 考 える 3 提 案 システムの 実 装 本 研 究 では これまでに 提 案 した 機 能 を 二 つのシ ステムに 分 け 実 装 を 行 っている 二 つのシステム はそれぞれ メモを 書 きとめ 保 存 する システ ムと 保 存 したメモを 閲 覧 する システムに 分 けて いる 以 下 でそれぞれについて 説 明 する 図 2-A: 下 線 二 重 線 図 2-B: 丸 四 角 などによる 包 含 3.1 表 示 画 面 に 直 接 手 書 きでメモ メモを 書 き 込 むシ ステム このシステムでは 表 示 している 画 面 に 手 書 きで のストロークを 書 き 込 み 保 存 することができる システムを 起 動 させると 画 面 にストロークを 自 由 に 書 き 込 めるようになる システムが 起 動 してい る 例 を 図 3に 示 す ユーザは 画 面 上 にペンを 走 らせることで 自 由 にス トロークを 書 き 込 むことができる また 画 面 をタッ プすることでシステムはメモをセーブフォルダに 保 存 し 終 了 する 図 2-C: 矢 印 図 2-D:その 他 マークなど これらのような 形 状 のストロークがあるかどうか を 解 析 し その 数 により 検 索 を 行 う しかし 手 書 きによる 書 き 込 みにはあいまい 性 があり ユーザが 図 2で 示 したような 形 状 のストロークを 書 き 込 まな い 場 合 がある そのため 検 索 キーワードとして 用 いる 際 には 類 似 度 の 高 いいくつかの 解 析 結 果 を 同 時 に 利 用 することを 考 えている 現 在 予 定 している 方 法 としては 類 似 度 の 高 いものとして 解 析 された 形 状 を 類 似 度 の 高 い 順 から 上 位 3つまで 記 憶 しておき その 順 位 が 高 いほどキーワードのヒット 率 を 高 める という 方 法 を 考 えている また 時 間 情 報 を 用 いて 検 索 を 行 う 際 などであっ てもユーザの 記 憶 が 正 確 でない 場 合 があるため キ ーワードと 完 全 に 合 致 しなくともある 程 度 以 上 近 い 3.1.1 システムの 構 成 図 3:システムの 起 動 例 図 4 図 5はシステムの 構 成 図 である 図 4は 起 動 時 のウインドウ 生 成 についての 説 明 を 表 している このシステムを 実 行 したとき その 時 点 で 表 示 している 画 面 をキャプチャし そのイメー ジデータをウインドウに 貼 り 付 けて 表 示 させること で 背 景 を 保 持 したままウインドウに 操 作 が 行 える ようにしている

そのウインドウの 上 にペン 入 力 を 行 うことによっ てストロークを 追 加 し 表 示 することができ それに よって 表 示 画 面 に 直 接 書 き 込 むということを 実 現 さ せている 図 5:システム 構 成 図 2 図 4:システム 構 成 図 1 図 5はストロークデータ 及 びファイル 保 存 部 分 の 説 明 を 表 している ユーザがストロークをウインド ウ 上 に 書 き 込 むと ウインドウに 登 録 されているス トローク 解 析 クラスにストロークのデータを 送 る 受 け 取 ったストロークを 解 析 し ある 程 度 長 い 軌 跡 であればそれをストロークであると 解 釈 し 画 面 に 追 加 して 表 示 する 軌 跡 が 非 常 に 短 く かつ 入 力 し ている 時 間 も 非 常 に 短 い 場 合 それはタップが 入 力 されたと 解 釈 し ストロークの 追 加 は 行 わず その 時 点 でのメモを 保 存 し 同 時 にシステムを 終 了 させ る 保 存 が 行 われるとき セーブフォルダにストロー クデータとキャプチャした 画 像 データを 保 存 し デ ータリストに 追 加 する 3.2 保 存 したメモ メモを 閲 覧 するシステム このシステムは 上 記 のシステムで 保 存 したメモ の 閲 覧 を 目 的 としている システムの 起 動 画 面 を 図 6に 示 す システムを 起 動 するとこれまでに 保 存 したものの 中 で 最 後 に 保 存 されたメモが 大 きく 表 示 され 画 面 左 にあるサムネ イルをクリックすることで 対 応 するメモが 大 きく 表 示 される 本 システムに 現 在 実 装 されている 機 能 として 書 き 込 んだストロークのon/off 機 能 および 書 き 込 んだ ストロークを 時 系 列 に 沿 って 再 生 する 機 能 を 備 えて いる 図 6:システムの 起 動 画 面

3.2.1 システムの 構 成 システムの 構 成 を 図 7に 示 す 3.1で 説 明 したシステムによって 保 存 したデータ 及 びデータリストをもとに サムネイルデータを 持 つ クラスを 作 成 している サムネイルをクリックすると 対 応 したクラスが 持 っているストローク 及 び 画 像 データを 大 きな 画 面 に 表 示 する また ストロークデータと 画 像 データを 別 々に 保 持 しているため ストロークを 表 示 せずに 画 像 だけ を 表 示 することも 可 能 である これによって スト ロークのon/off 機 能 を 実 現 させている またストロークには 点 列 とともにそれぞれ 書 き 込 まれた 時 点 での 時 間 が 保 存 されているため その 時 間 データを 利 用 することで 書 き 込 んだときと 同 様 のスピードで 書 き 込 みを 再 現 する 機 能 を 実 装 した ただし 書 き 込 まれた 時 間 のブランクが 大 きすぎる 場 合 にそのまま 再 生 すると 非 常 に 長 い 時 間 がかかっ てしまうため ある 程 度 以 上 ( 自 由 に 設 定 できるよ うにする 予 定 )の 空 き 時 間 があった 場 合 にはその 時 間 は 無 視 するようにしてある 4 本 システムの 応 用 例 ここでは システムの 具 体 的 な 使 用 場 面 について 述 べる 4.1 利 用 ストーリー 例 えば ある 研 究 者 が 手 書 きの 研 究 についての 調 査 をコンピュータ 上 で 行 っていたとする その 際 の 行 動 として 次 のような 例 が 考 えられる 1. 研 究 者 は 関 連 する 研 究 論 文 を 見 つけ そのPDF ファイルを 開 いて 読 む 2. 重 要 だと 思 った 場 所 があったら 本 システムを 立 ち 上 げる とくに 興 味 のある 場 所 などには 下 線 を 引 いたり マークや 書 き 込 みなどをしたりして 画 面 ごと 保 存 する 3. 論 文 を 読 んでいるうちにその 研 究 の 詳 細 を 知 りたくなった 場 合 には 関 連 するwebページを 開 き 情 報 を 調 べていく そのような 場 合 にも 本 システム を 使 用 することで 論 文 とwebページを 同 時 に 表 示 し たまま 手 書 きでアイデアの 書 き 込 みが 行 える ( 図 8) 4. 論 文 を 読 み 終 えた 後 日 保 存 されているメモ 帳 を 見 たとき さらにアイデアが 浮 かんだときには 書 き 込 みを 追 加 するなど 編 集 を 加 えてメモの 内 容 を 充 実 させていく 本 システムは 表 示 している 画 面 を 保 持 したまま 自 由 にメモを 取 ることができる また 表 示 している 画 面 も 同 時 に 保 存 しておくため 起 動 しているアプリ ケーションが 複 数 あったとしても それらの 画 面 に またがった 関 連 や 図 なども 書 き 込 んで 保 存 すること ができる ( 図 8) 図 7:システム 構 成 図 3 3.3 実 装 環 境 本 研 究 のシステムの 実 装 にはJAVA 言 語 を 用 いた また ペンベースアプリケーションの 作 成 支 援 ツー ルキットSATIN[1]を 使 用 している ストロークデー タの 処 理 および 解 析 描 画 キャンバスはSATINのラ イブラリから 使 用 した 図 8: 本 研 究 のシステム 利 用 例

4.2 その 他 の 利 用 例 本 研 究 において 提 案 したシステムはアイデアの 保 存 のみにとどまらず 様 々な 情 報 の 保 存 を 行 う 際 に も 利 用 できる 本 システムは 書 き 込 んだストロークだけではなく そのときに 表 示 した 画 面 を 下 地 にして 保 存 するため 例 えば 旅 行 の 際 に 地 図 を 調 べてルートを 調 べようとす るときなど あらかじめ 地 図 を 開 いておいてから 本 システムを 起 動 させ その 上 に 手 書 きでルート や 注 釈 を 書 き 込 む 料 理 のレシピなどを 調 べて 画 面 に 表 示 させてい るとき 本 システムを 使 って 注 釈 情 報 を 書 き 込 ん で 保 存 しておく webでニュースサイトなどを 見 ているとき 興 味 のある 記 事 を 見 つけて 自 分 が 感 じたことを 画 面 とともに 手 書 きで 書 き 込 んで 保 存 する などの 応 用 ができると 考 えている 5 関 連 研 究 人 のアイデアについて 支 援 することや 手 書 き 入 力 によるメモを 目 的 とした 研 究 などは 以 前 からいく つか 行 われている 手 書 きでの 書 き 込 みを 保 存 するという 目 的 が 本 研 究 と 共 通 するシステムとして ScreenCrayons[2]があ る このシステムは 様 々なアプリケーションに 対 し て 注 釈 を 書 き 込 むことができ 注 釈 を 書 き 込 まれた 部 分 を 画 像 として 保 存 するというものである しか し 保 存 する 対 象 は 注 釈 をつけた 部 分 のみであり そ れに 対 して 本 研 究 は 背 景 などの 様 々な 情 報 を 利 用 し てユーザの 知 的 創 造 を 支 援 するということを 目 的 と している Electronic Cocktail Napkin[3]は 建 築 デザイ ンなどのメモを 目 的 としたシステムであり 手 書 き 入 力 を 使 用 してデザイナーの 知 的 創 造 を 補 助 するこ とも 目 的 としているという 点 でも 本 研 究 と 共 通 して いる ただしあくまでもデザインの 初 期 状 態 の 支 援 を 行 うものであり スケッチ 以 外 の 情 報 を 同 時 に 利 用 するということはしていない SmartCalendar/SmartWrite[4]はプログラムを 常 駐 さ せることで いつでも 好 きなときに 手 書 きのメモを 取 ることが 出 来 るシステムである しかし 背 景 と なる 画 像 は 既 存 の 写 真 データなどを 利 用 し 表 示 画 面 を 利 用 できないという 点 で 本 システムとは 異 なる インクデスクトップ[5]はタブレットPCにいくつかの 機 能 を 追 加 できるWindows XP 拡 張 パックの 機 能 の 一 つで ペン 入 力 によって 画 面 上 に 表 示 されたメモ 帳 に 自 由 な 書 き 込 みができるというものである し かし 実 際 には 表 示 画 面 全 体 に 書 き 込 みができるた め 我 々が 提 案 したシステムと 基 本 的 なコンセプト は 同 様 といえる しかし それらで 保 存 したメモの 利 用 法 などについては 考 えられていない また PenPlusプロ[6]というソフトは 本 システムと 同 様 に 表 示 画 面 に 自 由 に 書 き 込 みをし それを 保 存 すること ができる また 画 面 切 り 取 りやMicrosoft Wordや Excelなどとのデータの 連 携 も 可 能 にしている しか し これらは 本 システムとは 違 い 書 き 込 んだ 内 容 に 関 連 した 保 存 データの 検 索 などの 利 用 法 について は 考 えられていない また データを 保 存 し それを 再 利 用 するという 目 的 のシステムとして 紙 copi[7]というシステムがあ る これはWebページやメールなどのデータを 取 り 込 んで 保 存 し 自 由 なときに 再 利 用 ができるというも のである また 重 要 度 や 単 語 による 検 索 機 能 もあ る これによって ユーザにとって 重 要 な 情 報 を 保 存 することができるという 点 で 本 研 究 と 共 通 してい るが 手 書 きによる 入 力 を 行 うことはできない ま た Microsoft OneNote[8]にも 機 能 拡 張 されたメモ 帳 機 能 がある このソフトは 様 々なメディアやアプリ ケーションのデータとの 共 有 ができ また 手 書 きで のメモを 残 すことも 可 能 である しかし ウインド ウが 新 たに 開 くためアイデアの 元 となる 情 報 を 覆 い 隠 してしまうことや 様 々な 機 能 があるために 操 作 が 煩 雑 になってしまっているという 問 題 がある 6 まとめと 今 後 の 課 題 本 研 究 では 手 書 きで 画 面 に 直 接 書 き 込 めるメモ 帳 システムの 提 案 および 実 装 を 行 った 現 在 のシス テムでは 手 書 きで 表 示 画 面 に 自 由 な 書 き 込 みをし てメモを 保 存 することができ また 保 存 したメモを 閲 覧 するシステムも 同 時 に 利 用 することでアイデア の 保 存 またメモの 利 用 を 行 うことができる 今 後 の 課 題 としては 未 実 装 であるメモの 検 索 機 能 の 実 装 やペン 入 力 だけでは 十 分 でない 場 合 を 考 慮 しキーボード 入 力 への 対 応 また 現 在 のシステムに おけるタップによる 保 存 方 法 が 適 切 であるかどうか の 考 慮 作 成 したシステムの 有 効 性 の 評 価 などを 行 っていく 必 要 があると 考 えている 参 考 文 献 [1]Hong, J. and Landay, J.A. 2000. SATIN: A Toolkit for Informal Ink-based Applications. In Proceedings of User Interfaces and Software Technology: UIST 2000, pp.63-72. [2]Dan R. Olsen Jr. and Trent Taufer and Jerry Alan Fails. ScreenCrayons: Annotating Anything, In Proceedings of the 17th Annual ACM Symposium on User Interface Software and Technology, pp.165-174. [3]Gross,M.D and E.Do. Demonstrating the Electronic Cocktail Napkin: a paper-like interface for early design, Conference Companion, ACM Conference on Human Factors in Computing (CHI 96), pp.5-6. [4] 美 崎 薫, 加 藤 直 樹. SmartWrite: 紙 のシンプルさを 追 求 した 手 書 きメモツールの 開 発, In Proceedings

of Workshop on Interactive Systems and software 2005 (WISS 2005), pp. 37-42. 日 本 ソフトウェア 科 学 会 [5]Microsoft : Microsoft Windows XP Tablet PC Edition : Microsoft 拡 張 パック for Windows XP Tablet PC Edition http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/tabletpc/d ownloads/enhancementpack/default.mspx [6]プラスソフト : PenPlusプロ http://www.plussoft.co.jp/penplus/pro/ [7]kamilabo.jp : 紙 copi http://www.kamilabo.jp/copi/index.html [8] Microsoft : OneNote http://www.microsoft.com/japan/office/onenote/prodinf o/default.mspx