平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~



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スライド 1

定款

2 前 項 に 定 める 日 に 支 給 する 給 与 は 総 額 給 与 を12 分 割 した 額 ( 以 下 給 与 月 額 という ) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 及 び 業 績 手 当 並 びに 前 月 分 の 超 過 勤 務

2 前 項 前 段 の 規 定 にかかわらず 年 俸 制 教 職 員 から 申 し 出 があった 場 合 においては 労 使 協 定 に 基 づき その 者 に 対 する 給 与 の 全 額 又 は 一 部 を 年 俸 制 教 職 員 が 希 望 する 金 融 機 関 等 の 本 人 名 義 の 口


4-3-4共立蒲原総合病院組合職員の育児休業等に関する条例

社 会 保 障 税 一 体 改 革 ( 年 金 分 野 )の 経 緯 社 会 保 障 税 一 体 改 革 大 綱 (2 月 17 日 閣 議 決 定 ) 国 年 法 等 改 正 法 案 (2 月 10 日 提 出 ) 法 案 を 提 出 する または 法 案 提 出 を 検 討 する と された 事

取 り 消 された 後 当 該 産 前 の 休 業 又 は 出 産 に 係 る 子 若 しくは 同 号 に 規 定 する 承 認 に 係 る 子 が 死 亡 し 又 は 養 子 縁 組 等 により 職 員 と 別 居 することとなったこと (2) 育 児 休 業 をしている 職 員 が 休 職 又

平 均 賃 金 を 支 払 わなければならない この 予 告 日 数 は 平 均 賃 金 を 支 払 った 日 数 分 短 縮 される( 労 基 法 20 条 ) 3 試 用 期 間 中 の 労 働 者 であっても 14 日 を 超 えて 雇 用 された 場 合 は 上 記 2の 予 告 の 手 続

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(4) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている.

第5回法人課税ディスカッショングループ 法D5-4

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東近江行政組合職員の育児休業等に関する条例

四 勤 続 20 年 を 超 え30 年 までの 期 間 については 勤 続 1 年 につき100 分 の200 五 勤 続 30 年 を 超 える 期 間 については 勤 続 1 年 につき100 分 の100 2 基 礎 調 整 額 は 職 員 が 退 職 し 解 雇 され 又 は 死 亡 した

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m07 北見工業大学 様式①

(2) 勤 続 5 年 を 超 え 10 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の140 (3) 勤 続 10 年 を 超 え 20 年 までの 期 間 については 勤 続 期 間 1 年 につき 本 俸 月 額 の100 分 の180 (4)

別 紙 第 号 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 議 案 高 知 県 立 学 校 授 業 料 等 徴 収 条 例 の 一 部 を 改 正 する 条 例 を 次 のように 定 める 平 成 26 年 2 月 日 提 出 高 知 県 知 事 尾

○00106 年俸制適用職員給与規則( 改正)

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2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

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退職手当とは

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

平成16年度

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平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

(4) ラスパイレス 指 数 の 状 況 ( 各 年 4 月 1 日 現 在 ) (H25.4.1) (H25.4.1) (H25.7.1) (H25.7.1) (H25.4.1) (H25.7.1)

3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額

国 家 公 務 員 の 年 金 払 い 退 職 給 付 の 創 設 について 検 討 を 進 めるものとする 平 成 19 年 法 案 をベースに 一 元 化 の 具 体 的 内 容 について 検 討 する 関 係 省 庁 間 で 調 整 の 上 平 成 24 年 通 常 国 会 への 法 案 提

1 総括

接 支 払 制 度 を 活 用 するか 意 思 を 確 認 する 確 認 に 当 たっては 次 の 各 号 に 掲 げる 事 項 について 書 面 により 世 帯 主 の 合 意 を 得 て 代 理 契 約 を 締 結 するものとする (1) 医 療 機 関 等 が 本 市 に 対 し 世 帯 主

技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77

H28記入説明書(納付金・調整金)8

国立大学法人東京医科歯科大学職員の労働時間、休暇等に関する規則(案)

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 ( 平 成 年 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 福 岡 県 技 能 労 務 職 歳 1,19,98 9,9 歳 8,

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,6 243,7 185,8 222,9 261,9

(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 概 要 国 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている 総 合 的

Microsoft Word 日本年金機構職員退職手当規程(規程第36号)

就 業 規 則 ( 福 利 厚 生 ) 第 章 福 利 厚 生 ( 死 亡 弔 慰 金 等 ) 第 条 法 人 が 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 民 間 社 会 福 祉 施 設 等 職 員 共 済 規 程 に 基 づき 群 馬 県 社 会 福 祉 協 議 会 との 間 において 締 結 す

第 7 条 職 員 の 給 与 に 関 する 規 程 ( 以 下 給 与 規 程 という ) 第 21 条 第 1 項 に 規 定 す るそれぞれの 基 準 日 に 育 児 休 業 している 職 員 のうち 基 準 日 以 前 6 月 以 内 の 期 間 にお いて 在 職 した 期 間 がある 職

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公営住宅法施行令の一部を改正する政令―公営住宅法施行令例規整備*

別紙3

月 収 額 算 出 のながれ 給 与 所 得 者 の 場 合 年 金 所 得 者 の 場 合 その 他 の 所 得 者 の 場 合 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 収 入 を 確 かめてください 前 年 中 の 年 間 総 所 得 を 確 かめ

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1

平成28年岩手県条例第8号

●労働基準法等の一部を改正する法律案

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

独立行政法人物質・材料研究機構任期制職員給与規程

公立大学法人秋田県立大学給与規程(案)

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 22 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 号 給 の 給 料 月 額 ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 135, , , , , ,600

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    平成11年度余市町私立幼稚園就園奨励費補助金交付要綱

公平委員会設置条例

職 員 退 職 手 当 支 給 規 程 平 成 15 年 10 月 1 日 規 程 第 号 改 正 平 成 17 年 1 月 31 日 規 程 第 17-1 号 改 正 平 成 20 年 12 月 22 日 規 程 第 号 改 正 平 成 22 年 3 月 18 日 規 程

(3) 育 児 休 業 (この 号 の 規 定 に 該 当 したことにより 当 該 育 児 休 業 に 係 る 子 について 既 にし たものを 除 く )の 終 了 後 3 月 以 上 の 期 間 を 経 過 した 場 合 ( 当 該 育 児 休 業 をした 教 職 員 が 当 該 育 児 休 業

異 議 申 立 人 が 主 張 する 異 議 申 立 ての 理 由 は 異 議 申 立 書 の 記 載 によると おおむね 次 のとおりである 1 処 分 庁 の 名 称 の 非 公 開 について 本 件 審 査 請 求 書 等 について 処 分 庁 を 非 公 開 とする 処 分 は 秋 田 県

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 ( 単 位 : ) 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135, , , , , , ,

一 覧 表 ( 専 従 者 用 ) YES NOチャート( 専 従 月 額 単 価 用 ) (P.4)を 参 考 にしてください < 直 接 雇 用 者 > 一 覧 表 ( 専 従 者 用 )の 単 価 は 委 託 期 間 中 に 継 続 して 半 年 以 上 当 該 AMED 事 業

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

(6) 31 年 以 上 の 期 間 については 1 年 につき100 分 の120 2 前 項 に 規 定 する 者 のうち 負 傷 若 しくは 病 気 ( 以 下 傷 病 という 傷 病 は 国 家 公 務 員 共 済 組 合 法 ( 昭 和 33 年 法 律 第 128 号 ) 第 81 条

賦課の根拠となった法律及び条例(その2)

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 及 び の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 ( ベース) ,9 47,78 369,884 崎 県 , , ,

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (4 年 4 月 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 級 級 級 4 級 5 級 号 給 の 給 料 月 額 5, 85,,9,9 89, 最 高 号 給 の 給 料 月 額 4,7 7,8 54,7 88, 4, ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与

Microsoft Word - 04特定任期付職員(特任事務)給与規程【溶込】

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 現 況 ( 平 成 22 1 号 給 の 給 料 月 額 137,9 188,9 226,7 266,4 294,3 最 高 号 給 の 給 料 月 額 247,9 314,9 362,8 399,9 415,1 ( 注 ) 給 料 月 額 は 給 与 抑 制

技 能 労 務 職 平 均 年 齢 歳,7 平 均 給 料 月 額 歳 7,,8, 歳,9,57, 7,7 7,9 9,5 - (8,85) (5,) 類 似 団 体 5. 歳 9,8 9, 85, ( 注 ) 平 均 給 料 月 額 とは 平 成 5 年 月 日 現 在 における

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

(16)レクリエーション 事 業 助 成 金 の 給 付 (17) 福 利 厚 生 資 金 の 貸 付 (18)その 他 目 的 を 達 成 するために 必 要 な 事 業 ( 用 語 の 定 義 ) 第 3 条 この 規 程 において 次 の 各 号 に 掲 げる 用 語 の 定 義 は それぞれ

3 職 員 の 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 ( ベース) 43.7 歳 32, , ,321

スライド 1

第 9 条 の 前 の 見 出 しを 削 り 同 条 に 見 出 しとして ( 部 分 休 業 の 承 認 ) を 付 し 同 条 中 1 日 を 通 じて2 時 間 ( 規 則 で 定 める 育 児 休 暇 を 承 認 されている 職 員 については 2 時 間 から 当 該 育 児 休 暇 の

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(5) 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しの 実 施 状 況 について 概 要 の 給 与 制 度 の 総 合 的 見 直 しにおいては 俸 給 表 の 水 準 の 平 均 2の 引 き 下 げ 及 び 地 域 手 当 の 支 給 割 合 の 見 直 し 等 に 取 り 組 むとされている

(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

公表表紙

(2) 特 別 障 害 給 付 金 国 民 年 金 に 任 意 加 入 していなかったことにより 障 害 基 礎 年 金 等 を 受 給 していない 障 がい 者 の 方 に 対 し 福 祉 的 措 置 として 給 付 金 の 支 給 を 行 う 制 度 です 支 給 対 象 者 平 成 3 年 3

(5) 給 与 改 定 の 状 況 には 事 委 員 会 が 設 置 されていないため 勧 告 はありません 1 月 例 給 民 間 給 与 公 務 員 給 与 A B 24 年 度 事 委 員 会 の 勧 告 ( 参 考 ) 較 差 勧 告 給 与 改 定 率 国 の 改 定 率 AB ( 改 定

国立大学法人 東京医科歯科大学教職員就業規則

( 月 額 で 支 給 されるもの) 扶 養 手 当 住 居 手 当 通 勤 手 当 ( 1 2) 単 身 赴 任 手 当 寒 冷 地 手 当 等 1 傷 病 手 当 金 出 産 手 当 金 又 は 休 業 手 当 金 ( 以 下 傷 病 手 当 金 等 という ) と 報 酬 との 調 整 につい

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 (24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 最 高 号 給 の 給 料 月 額 243,7 37,8 35

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財団法人山梨社会保険協会寄付行為

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国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

①表紙

Transcription:

第 2 回 社 会 保 険 料 労 働 保 険 料 の 賦 課 対 象 となる 報 酬 等 の 範 囲 に 関 する 検 討 会 平 成 24 年 9 月 20 日 資 料 1 通 勤 手 当 について

1 これまでの 通 勤 に 要 する 費 用 に 関 する 考 え 方 では 通 勤 手 当 の 金 額 が 実 費 弁 償 的 に 算 定 される 場 合 でも それは 通 常 使 用 者 が 負 担 すべきものとして 整 理 される 出 張 の 旅 費 等 と 異 なり あくまでも 賃 金 の 一 部 として 整 理 されている 税 制 との 賦 課 ベースの 違 いについては 資 料 3 参 照 保 険 料 の 算 定 対 象 からのみ 外 すことの 論 点 は 後 述 1. 通 勤 手 当 の 性 格 について 通 勤 手 当 について 通 勤 に 要 する 費 用 を 支 弁 するために 支 給 される 手 当 であり 労 働 の 対 償 として 支 払 われるものとして 労 働 基 準 法 上 の 賃 金 の 一 部 として 整 理 されている 労 働 基 準 法 の 規 定 は 参 考 1 なお 最 低 賃 金 においては 算 定 対 象 を 基 本 的 な 賃 金 に 限 定 すると 言 う 考 え 方 から 通 勤 手 当 を 含 む 各 種 手 当 は 最 低 賃 金 の 算 定 対 象 から 外 れている ( 参 考 2) 通 勤 に 要 する 費 用 通 勤 に 要 する 費 用 は 使 用 者 が 支 給 することは 義 務 付 けられておらず 使 用 者 が 負 担 しなければならないという 法 律 はない ( 通 勤 手 当 の 支 払 いを 強 制 する 法 律 はない ) 通 勤 手 当 と 旅 費 の 違 い 通 勤 手 当 と 異 なり 旅 費 は 通 常 使 用 者 が 負 担 すべきものとして 現 物 又 は 実 費 弁 償 で 支 給 されることから 労 働 の 対 償 としての 賃 金 の 一 部 にはならない 通 勤 手 当 に 関 する 支 給 の 状 況 就 労 条 件 総 合 調 査 (H22)によれば 30 人 以 上 の 企 業 で91.6%で 支 給 されている なお 過 去 の 調 査 からは 91.3%(H17) 86.6%(H11)と 支 給 割 合 が 上 昇 している 通 勤 手 当 の 支 給 については 全 額 支 払 われる 企 業 上 限 がある 企 業 定 期 券 等 で 現 物 支 給 される 企 業 新 幹 線 通 勤 制 度 がある 企 業 など 様 々な 実 態 がある

( 参 考 1) 労 働 基 準 法 上 の 賃 金 に 関 する 規 定 ( 抄 ) 第 十 一 条 この 法 律 で 賃 金 とは 賃 金 給 料 手 当 賞 与 その 他 名 称 の 如 何 を 問 わず 労 働 の 対 償 として 使 用 者 が 労 働 者 に 支 払 うすべてのものをいう 第 十 二 条 この 法 律 で 平 均 賃 金 とは これを 算 定 すべき 事 由 の 発 生 した 日 以 前 三 箇 月 間 にその 労 働 者 に 対 し 支 払 われた 賃 金 の 総 額 を その 期 間 の 総 日 数 で 除 した 金 額 をいう ただし その 金 額 は 次 の 各 号 の 一 によつて 計 算 した 金 額 を 下 つてはならない 一 賃 金 が 労 働 した 日 若 しくは 時 間 によつて 算 定 され 又 は 出 来 高 払 制 その 他 の 請 負 制 によつて 定 められた 場 合 においては 賃 金 の 総 額 をその 期 間 中 に 労 働 した 日 数 で 除 した 金 額 の 百 分 の 六 十 二 賃 金 の 一 部 が 月 週 その 他 一 定 の 期 間 によつて 定 められた 場 合 においては その 部 分 の 総 額 をその 期 間 の 総 日 数 で 除 した 金 額 と 前 号 の 金 額 の 合 算 額 2 前 項 の 期 間 は 賃 金 締 切 日 がある 場 合 においては 直 前 の 賃 金 締 切 日 から 起 算 する 3 前 二 項 に 規 定 する 期 間 中 に 次 の 各 号 のいずれかに 該 当 する 期 間 がある 場 合 においては その 日 数 及 びその 期 間 中 の 賃 金 は 前 二 項 の 期 間 及 び 賃 金 の 総 額 から 控 除 する 一 業 務 上 負 傷 し 又 は 疾 病 にかかり 療 養 のために 休 業 した 期 間 二 産 前 産 後 の 女 性 が 第 六 十 五 条 の 規 定 によつて 休 業 した 期 間 三 使 用 者 の 責 めに 帰 すべき 事 由 によつて 休 業 した 期 間 四 育 児 休 業 介 護 休 業 等 育 児 又 は 家 族 介 護 を 行 う 労 働 者 の 福 祉 に 関 する 法 律 ( 平 成 三 年 法 律 第 七 十 六 号 ) 第 二 条 第 一 号 に 規 定 する 育 児 休 業 又 は 同 条 第 二 号 に 規 定 する 介 護 休 業 ( 同 法 第 六 十 一 条 第 三 項 ( 同 条 第 六 項 において 準 用 する 場 合 を 含 む )に 規 定 する 介 護 をするための 休 業 を 含 む 第 三 十 九 条 第 八 項 において 同 じ )をした 期 間 五 試 みの 使 用 期 間 4 第 一 項 の 賃 金 の 総 額 には 臨 時 に 支 払 われた 賃 金 及 び 三 箇 月 を 超 える 期 間 ごとに 支 払 われる 賃 金 並 びに 通 貨 以 外 のもので 支 払 われた 賃 金 で 一 定 の 範 囲 に 属 しないものは 算 入 しない 5 賃 金 が 通 貨 以 外 のもので 支 払 われる 場 合 第 一 項 の 賃 金 の 総 額 に 算 入 すべきものの 範 囲 及 び 評 価 に 関 し 必 要 な 事 項 は 厚 生 労 働 省 令 で 定 める 6 雇 入 後 三 箇 月 に 満 たない 者 については 第 一 項 の 期 間 は 雇 入 後 の 期 間 とする 7 日 日 雇 い 入 れられる 者 については その 従 事 する 事 業 又 は 職 業 について 厚 生 労 働 大 臣 の 定 める 金 額 を 平 均 賃 金 とする 8 第 一 項 乃 至 第 六 項 によつて 算 定 し 得 ない 場 合 の 平 均 賃 金 は 厚 生 労 働 大 臣 の 定 めるところによる 2 ( 賃 金 の 支 払 ) 第 二 十 四 条 賃 金 は 通 貨 で 直 接 労 働 者 に その 全 額 を 支 払 わなければならない ただし 法 令 若 しくは 労 働 協 約 に 別 段 の 定 めがある 場 合 又 は 厚 生 労 働 省 令 で 定 める 賃 金 について 確 実 な 支 払 の 方 法 で 厚 生 労 働 省 令 で 定 めるものによる 場 合 においては 通 貨 以 外 のもので 支 払 い また 法 令 に 別 段 の 定 めが ある 場 合 又 は 当 該 事 業 場 の 労 働 者 の 過 半 数 で 組 織 する 労 働 組 合 があるときはその 労 働 組 合 労 働 者 の 過 半 数 で 組 織 する 労 働 組 合 がないときは 労 働 者 の 過 半 数 を 代 表 する 者 との 書 面 による 協 定 がある 場 合 においては 賃 金 の 一 部 を 控 除 して 支 払 うことができる 2 賃 金 は 毎 月 一 回 以 上 一 定 の 期 日 を 定 めて 支 払 わなければならない ただし 臨 時 に 支 払 われる 賃 金 賞 与 その 他 これに 準 ずるもので 厚 生 労 働 省 令 で 定 める 賃 金 ( 第 八 十 九 条 において 臨 時 の 賃 金 等 という )については この 限 りでない

( 参 考 2) 最 低 賃 金 における 通 勤 手 当 の 取 扱 い 最 低 賃 金 法 では 使 用 者 に 最 低 賃 金 の 適 用 を 受 ける 労 働 者 に 対 し その 最 低 賃 金 額 以 上 の 賃 金 を 支 払 うことを 求 めている 最 低 賃 金 の 実 効 的 な 効 果 を 確 保 するためには 最 低 賃 金 の 対 象 となる 賃 金 は 基 本 的 な 賃 金 に 限 定 する 必 要 があることから 賞 与 や 割 増 賃 金 など いわゆる 付 加 的 な 賃 金 は 最 低 賃 金 法 第 4 条 第 3 項 において 最 低 賃 金 の 対 象 となる 賃 金 から 除 外 する こととしている 同 法 第 4 条 第 3 項 第 3 号 で 除 外 される 賃 金 については 各 地 方 最 低 賃 金 審 議 会 で 最 低 賃 金 を 決 定 する 際 に 最 低 賃 金 の 対 象 となる 賃 金 からは 精 皆 勤 手 当 通 勤 手 当 家 族 手 当 を 除 外 することが 一 般 化 している < 参 考 最 低 賃 金 法 第 4 条 第 3 項 > 3 次 に 掲 げる 賃 金 は 前 二 項 に 規 定 する 賃 金 に 算 入 しない 一 一 月 をこえない 期 間 ごとに 支 払 われる 賃 金 以 外 の 賃 金 で 厚 生 労 働 省 令 で 定 めるもの 例 : 結 婚 手 当 賞 与 など 二 通 常 の 労 働 時 間 又 は 労 働 日 の 賃 金 以 外 の 賃 金 で 厚 生 労 働 省 令 で 定 めるもの 例 : 休 日 割 増 賃 金 など 三 当 該 最 低 賃 金 において 算 入 しないことを 定 める 賃 金 精 皆 勤 手 当 通 勤 手 当 家 族 手 当 3

2. 賃 金 の 一 部 である 通 勤 手 当 を 保 険 料 の 算 定 対 象 から 除 外 することについて < 理 論 上 の 課 題 > 現 在 賃 金 であるのに 保 険 料 算 定 対 象 に 含 まれていないものはない 通 勤 手 当 だけ を 算 定 対 象 から 外 すことについては その 根 拠 他 の 手 当 との 違 い 実 費 弁 償 的 でない( 上 限 付 きや 定 額 などの) 通 勤 手 当 の 整 理 通 勤 手 当 が 支 払 われない 会 社 に 勤 務 する 従 業 員 との 公 平 などの 整 理 が 必 要 なお 所 得 税 法 においては 通 勤 手 当 は 給 与 所 得 者 に 対 して 支 給 される 通 勤 手 当 は 通 勤 に 要 する 費 用 に 充 てられる 実 費 弁 償 的 なものと 考 え 方 から 通 常 必 要 と 認 められる 範 囲 までは 非 課 税 所 得 と 整 理 されている < 財 政 上 の 課 題 > 保 険 料 賦 課 ベースが 小 さくなり 保 険 料 収 入 が 減 少 その 影 響 により 保 険 料 賦 課 と 給 付 が 直 接 には 連 動 しない 制 度 給 付 においては 保 険 料 率 の 引 き 上 げが 必 要 となる 保 険 料 賦 課 と 給 付 が 直 接 連 動 する( 保 険 料 賦 課 標 準 となった 報 酬 ( 賃 金 ) 額 を 基 礎 に 給 付 額 が 算 定 される) 制 度 給 付 においては 給 付 内 容 の 算 定 の 基 礎 となる 標 準 報 酬 又 は 賃 金 日 額 が 減 少 することで 給 付 内 容 が 低 下 する 労 災 保 険 雇 用 保 険 において 給 付 の 際 の 賃 金 日 額 を 単 純 に 引 き 下 げれば 給 付 内 容 も 低 下 する 労 災 保 険 は 労 働 基 準 法 上 の 使 用 者 の 災 害 補 償 責 任 を 担 保 する 役 割 を 果 たしていることに 留 意 が 必 要 医 療 保 険 においても 標 準 報 酬 日 額 を 元 に 支 給 される 傷 病 手 当 金 出 産 手 当 金 は 低 下 する 4 < 社 会 的 影 響 の 課 題 > 企 業 規 模 業 種 所 得 水 準 などによる 通 勤 手 当 の 支 給 状 況 の 違 いによる 影 響 の 評 価 ( 一 般 的 には 大 企 業 から 中 小 企 業 へ 負 担 が 移 転 すると 考 えられる )

5 ( 参 考 3) 所 得 税 法 において 通 勤 手 当 を 賦 課 対 象 から 外 している 趣 旨 通 勤 手 当 については 昭 和 41 年 の 改 正 前 においても 少 額 な 現 物 給 与 は 強 いて 追 求 しないとす る 考 え 方 ないしは 勤 務 に 伴 う 実 費 弁 償 的 な 性 質 を 有 する 物 であるとの 考 え 方 のもとに 従 来 か ら 国 税 庁 の 取 扱 通 達 において 一 定 の 部 分 を 課 税 しないこととされていたのであるが この 取 扱 いにおいて 一 定 の 金 額 以 下 の 部 分 を 非 課 税 とし 基 礎 控 除 の 概 念 を 取 り 入 れていることは 免 税 思 想 に 通 ずる 少 額 不 追 求 の 考 え 方 に 即 応 していないこと ( 略 ) 等 の 理 由 から これを 法 制 化 すべきであるとする 意 見 が 従 来 から 強 かった また 昭 和 31 年 から 国 家 公 務 員 にも 通 勤 手 当 が 支 給 されることとなり 一 般 的 に 通 勤 用 定 期 乗 車 券 ないしはこれの 購 入 代 価 としての 通 勤 手 当 の 支 給 が 社 会 慣 行 化 されて 給 与 所 得 者 の 殆 ど がその 支 給 を 受 けるようになった ( 昭 和 41 年 の 人 事 院 調 査 では 全 給 与 所 得 者 のうちの89% が 通 勤 手 当 の 支 給 を 受 けている )これらのことから 昭 和 41 年 の 税 制 改 正 で 給 与 所 得 者 に 対 して 支 給 される 通 勤 手 当 は 通 勤 に 要 する 費 用 に 充 てられる 実 費 弁 償 的 な 物 と 考 え 一 般 の 通 勤 者 について 通 常 必 要 と 認 められる 範 囲 内 のものは 非 課 税 とすることを 所 得 税 法 において 明 定 したものである - コンメンタール 所 得 税 法