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シンガポールにおける 個 人 所 得 税 の 申 告 について シンガポールにおける 個 人 所 得 税 の 申 告 について 制 度 の 概 要 や 課 税 所 得 の 範 囲 注 意 すべき 点 は 以 下 のとおりである 1. 個 人 所 得 税 の 制 度 の 概 要 個 人 所 得 税 の 計 算 期 間 は 歴 年 となっていて 源 泉 徴 収 制 度 はないため 対 象 年 度 終 了 後 確 定 申 告 により 所 得 を 申 告 することとなる その 後 申 告 内 容 にもとづき 内 国 歳 入 庁 (Inland Revenue Authority of Singapore, IRAS)が 発 行 する 賦 課 通 知 に 従 って 納 税 を 行 う 制 度 になっている 従 って 2013 年 中 の 所 得 は 2014 年 に 納 税 を 行 うことにな り 2013 年 の 暦 年 は 2014 賦 課 年 度 (YA2014)とよばれる 2. 個 人 所 得 税 申 告 に 関 しての 雇 用 主 の 義 務 雇 用 主 には 各 従 業 員 の 歴 年 中 の 所 得 について 所 得 証 明 を 翌 年 の 3 月 1 日 までに 発 行 する 義 務 があり 所 得 証 明 を 発 行 する 方 法 として 2 つの 方 法 がある 1 FORM IR8A ( 所 得 証 明 書 )を 作 成 し 各 従 業 員 に 配 布 する この 場 合 従 業 員 は 雇 用 主 から 受 取 った FORM IR8A をもとに 確 定 申 告 を 行 う 2 各 従 業 員 の 所 得 を IRAS のウェブサイトで IRAS に 直 接 報 告 (Auto-Inclusion Scheme ) この 場 合 各 従 業 員 の 給 与 所 得 は オンライン 上 の 各 従 業 員 の 確 定 申 告 書 に 自 動 的 に 反 映 される なお 従 業 員 数 が 14 人 以 上 となる 雇 用 主 または IRAS から 通 知 を 受 けた 雇 用 主 は 2の 方 法 を 採 用 しなければならない また 今 後 2への 移 管 がさらに 進 むことに なる 3. 確 定 申 告 の 手 続 き 確 定 申 告 は 原 則 として IRAS のウェブサイトにアクセスしてオンラインで 行 う オンラインで 申 告 が 出 来 ない 場 合 には IRAS に 申 告 用 紙 の 発 行 を 依 頼 することになる 申 告 期 限 は 毎 年 4 月 18 日 ( 紙 ベースでの 申 告 の 場 合 毎 年 4 月 15 日 )となってい る 申 告 手 続 きは 通 常 会 社 から 受 取 った 所 得 証 明 をもとに 従 業 員 本 人 が 行 うが 駐 在 員 の 場 合 社 宅 や 社 用 車 など 所 得 の 計 算 内 容 が 複 雑 であることから 所 得 証 明 書 (IR8A) の 作 成 申 告 手 続 きをまとめて 会 計 事 務 所 に 委 託 するのが 一 般 的 である 1

4. 所 得 税 の 支 払 い 方 法 所 得 税 の 支 払 いは IRAS から 賦 課 通 知 を 受 取 ってから 1 カ 月 以 内 に 行 うことになっ ている 申 告 手 続 きを 実 施 後 通 常 は 1~2 カ 月 で 賦 課 通 知 が 発 行 されるが ときに は 賦 課 通 知 の 発 行 までに 6 カ 月 以 上 かかるケースもある また 自 動 引 き 落 としの 登 録 をしている 場 合 最 大 12 カ 月 の 分 割 払 いにすることも 可 能 である 5. 課 税 対 象 の 所 得 課 税 対 象 の 所 得 は シンガポールを 源 泉 とする 所 得 のみとなっている シンガポール に 送 金 された 時 点 で 課 税 対 象 となっていたシンガポール 国 外 源 泉 所 得 については 2004 年 1 月 1 日 から 非 課 税 となっている(ただし パートナーシップをとおして 受 取 ったものは 除 く) また シンガポール 国 内 源 泉 所 得 においても 下 記 のものは 非 課 税 となっている キャピタル ゲイン 不 動 産 や 株 式 などの 投 資 の 売 却 益 は 原 則 として 非 課 税 となっている ただし 売 買 益 を 目 的 にこれらの 資 産 を 取 得 売 却 していると IRAS が 判 断 した 場 合 には 課 税 対 象 とな る 認 可 された 金 融 機 関 からの 預 金 利 息 受 取 利 息 の 中 でも 非 課 税 となるのは 認 可 された 金 融 機 関 からの 預 金 利 息 のみであり 法 人 や 個 人 に 対 する 貸 付 金 に 関 する 受 取 利 息 などは 課 税 対 象 となる シンガポール 法 人 からの 受 取 配 当 金 シンガポール 法 人 からの 受 取 配 当 は 2008 年 12 月 31 日 までは インピュテーショ ン システムとワンティア システムが 併 用 されているが 2009 年 1 月 1 日 からワン ティア システムに 完 全 移 管 し 株 主 のレベルでは 非 課 税 となっている 2

6. 居 住 者 と 非 居 住 者 納 税 者 は 居 住 者 と 非 居 住 者 に 区 分 され それぞれ 異 なる 税 率 が 適 用 される 外 国 人 の 場 合 当 該 歴 年 におけるシンガポールでの 滞 在 または 就 労 した 日 数 が 基 準 となる 分 類 シンガポールの 滞 在 / 就 労 日 数 課 税 方 法 ( 注 1) 非 居 住 者 60 日 以 内 免 税 61 日 ~182 日 非 居 住 者 の 税 率 ( 注 2)で 課 税 居 住 者 183 日 以 上 居 住 者 の 税 率 ( 累 進 税 率 )で 課 税 ( 注 1) 非 居 住 者 居 住 者 の 判 定 において シンガポールの 滞 在 日 数 / 就 労 日 数 には シンガポールでの 雇 用 に 関 して 海 外 に 出 張 していた 日 数 も 含 む ( 注 2) 給 与 所 得 の 場 合 一 律 15%で 計 算 した 金 額 か 居 住 者 の 税 率 で 計 算 した 金 額 の いずれか 大 きい 方 が 課 税 額 となる 特 例 : 当 年 の 滞 在 日 数 が 183 日 未 満 の 場 合 でも 翌 年 も 引 き 続 きシンガポールに 滞 在 し その 合 計 が 183 日 以 上 となる 場 合 には 当 年 においても 居 住 者 の 税 率 が 適 用 される また 昨 年 度 から 引 き 続 き シンガポールに 滞 在 している 場 合 で そ の 合 計 日 数 が 183 日 を 超 える 場 合 にも 当 年 の 滞 在 日 数 が 183 日 未 満 でも 居 住 者 の 税 率 が 適 用 される なお 居 住 者 の 2014 賦 課 年 度 の 税 率 は 以 下 のとおりである 所 得 額 累 進 税 率 初 めの S$20,000 0% S$20,001~S$30,000 2.0% S$30,001~S$40,000 3.5% S$40,001~S$80,000 7.0% S$80,001~S$120,000 11.5% S$120,001~S$160,000 15% S$160,001~S$200,000 17% S$200,001~S$320,000 18% S$320,001~ 20% 3

7. 駐 在 員 の 税 務 申 告 における 注 意 点 日 本 人 駐 在 員 が 個 人 所 得 税 の 申 告 を 行 うにあたって 注 意 すべき 点 として 下 記 がある 1) 日 本 で 受 取 る 給 与 の 取 扱 い 前 述 のように シンガポールでの 課 税 対 象 所 得 は シンガポール 国 内 源 泉 所 得 のみとな るが 駐 在 員 の 方 が 日 本 で 受 取 る 給 与 所 得 についてもシンガポールでの 課 税 対 象 となる これは 日 本 で 受 取 っているものについても シンガポールでの 就 労 に 対 する 対 価 であ ることから シンガポール 国 内 源 泉 所 得 とみなされるためである 2) 家 賃 の 取 扱 い 家 賃 の 取 り 扱 いは 2013 年 度 (YA2014)までは 賃 貸 契 約 の 方 法 および 家 賃 の 支 払 方 法 によって 以 下 のような 異 なる 取 扱 いとされている 契 約 形 態 および 支 払 方 法 課 税 所 得 の 金 額 1 会 社 名 義 で 契 約 し 家 賃 を 会 社 から 直 家 賃 以 外 の 課 税 所 得 の 10% 相 当 額 を 課 税 接 支 払 う 所 得 とする 2 それ 以 外 家 賃 の 実 額 が 課 税 対 象 となる しかし 2014 年 度 (YA2015)からは どのような 契 約 形 態 であっても 家 賃 の 実 額 が 課 税 対 象 となるため 留 意 が 必 要 となる また アパートに 備 え 付 けられている 家 具 については 種 類 ごとに 単 価 が 定 められてい て 単 価 個 数 で 課 税 対 象 所 得 額 が 計 算 される 例 えば テレビであれば 1 台 あ たり S$360/ 年 となる ( 当 年 度 中 の 賃 借 期 間 が 1 年 未 満 であった 場 合 は 日 割 り 計 算 をする ) 3) 会 社 が 個 人 所 得 税 を 負 担 する 場 合 会 社 が 個 人 所 得 税 を 負 担 する 場 合 その 金 額 についても 個 人 所 得 とみなされ 課 税 対 象 と なるので FORM IR8A および 税 務 申 告 書 で 所 得 税 が 会 社 負 担 される 旨 を 申 告 する 必 要 がある この 場 合 個 人 所 得 税 を 個 人 で 負 担 する 場 合 と 比 較 して 表 面 上 の 所 得 額 が 同 じでも 課 税 額 は 大 きくなる 4

4) その 他 のベネフィットの 取 扱 い 社 宅 や 個 人 所 得 税 の 会 社 負 担 以 外 にも 課 税 対 象 所 得 となるベネフィットとして さま ざまなものがあるが 代 表 的 なものは 下 記 のとおりである 社 用 車 に 関 するコスト 私 用 での 使 用 に 関 するコストとみなされる 部 分 が 課 税 対 象 となっている 車 両 の 種 類 や ザイズにより 計 算 式 が 定 められており 従 業 員 は 私 用 での 使 用 距 離 の 記 録 を 維 持 する 必 要 がある 一 時 帰 国 費 用 駐 在 員 および 家 族 の 一 時 帰 国 費 用 ( 出 張 目 的 を 除 く)を 会 社 が 負 担 する 場 合 実 額 の 20% 相 当 が 課 税 対 象 となる ただし 本 人 家 族 それぞれの 年 間 の 帰 国 回 数 について 制 限 が 設 定 されており それを 超 える 部 分 は 実 額 が 課 税 対 象 となる 通 勤 交 通 費 通 勤 交 通 費 は 本 来 は 従 業 員 本 人 が 負 担 すべきものであるとの 考 え 方 から 手 当 であっ ても 実 額 の 払 い 戻 しであっても 個 人 所 得 税 の 課 税 対 象 所 得 となる 5