実 践 事 例 報 告 報 文 女 子 新 体 操 選 手 を 対 象 とした 2 カ 月 に わたる 食 教 育 の 効 果 小 久 保 友 貴 *1 近 藤 珠 里 *1 多 田 由 紀 *2 山 田 美 恵 子 *3 木 皿 久 美 子 *4 森 佳 子 *1 日 田 安 寿 美 *2 石 崎 朔 子 *3 *2 川 野 因 *1 東 京 農 業 大 学 大 学 院 農 学 研 究 科 *2 東 京 農 業 大 学 応 用 生 物 科 学 部 栄 養 科 学 科 *3 日 本 女 子 体 育 大 学 体 育 学 部 *4 上 智 短 期 大 学 Effect of Dietary Education during Two Months among Rhythmic Gymnasts Yuki Kokubo *1, Juri Kondo *1, Yuki Tada *2, Mieko Yamada *3, Kumiko Kisara *4, Keiko Mori *1, Azumi Hida *2, Sakuko Ishizaki *3, Yukari Kawano *2 *1 Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture; *2 Department of Nutritional Science, Faculty of Applied Bioscience, Tokyo University of Agriculture; *3 Faculty of Sports and Health Sciences, Japan Women's College of Physical Education ; *4 Sophia Junior College 要 旨 : 新 体 操 は 容 姿 の 美 しさも 勝 つために 必 要 な 要 素 となるため 女 子 新 体 操 選 手 は 食 事 制 限 を 中 心 とした 減 量 を 繰 り 返 していることが 多 いと 報 告 されている また 先 行 研 究 から たんぱく 質 摂 取 量 が 少 ないことや 菓 子 類 摂 取 が 多 いこと 欠 食 する 選 手 が 多 いことが 特 徴 として 挙 げられた そこで 講 義 形 式 の 集 団 食 教 育 が 食 意 識 や 食 品 選 択 にどのような 影 響 を 及 ぼすかについて 検 討 することを 目 的 とした 大 学 女 子 新 体 操 選 手 20 名 を 対 象 とした 2 カ 月 間 に 計 5 回 の 食 教 育 ( 以 下 介 入 )を 実 施 し 介 入 前 介 入 後 介 入 終 了 2 カ 月 目 ( 以 下 2 カ 月 後 )に 身 体 計 測 食 事 調 査 食 生 活 アンケートを 行 った その 結 果 豆 類 摂 取 量 は 介 入 前 に 比 べて 介 入 後 で 有 意 に 増 加 し 2 カ 月 後 は 介 入 後 の 摂 取 量 が 維 持 されていた 菓 子 類 摂 取 量 および 欠 食 回 数 は 期 間 をとおして 変 化 が 見 られなかった 以 上 の 結 果 から 新 体 操 選 手 を 対 象 とした 2 カ 月 にわたる 集 団 食 教 育 の 実 施 は 食 習 慣 や 食 品 選 択 に 影 響 を 及 ぼすことが 示 唆 された キーワード: 女 子 大 学 生 新 体 操 食 教 育 Ⅰ 緒 言 新 体 操 は 高 度 の 柔 軟 性 と 跳 躍 力 に 支 えられ 巧 みな 手 具 操 作 によって 行 われる 採 点 競 技 である 採 点 競 技 では 技 術 に 加 えて 美 しい 容 姿 が 選 手 にとっ ては 重 要 な 要 素 となる したがって 選 手 はより 細 い 身 体 を 維 持 しなければならず 年 間 を 通 して 食 事 制 限 を 中 心 とした 減 量 を 繰 り 返 していることが 多 い 1,2) 新 体 操 選 手 は 極 端 に 少 ない 食 事 量 偏 っ た 食 事 内 容 コンビニエンスストアの 利 用 頻 度 が 高 い 清 涼 飲 料 水 や 菓 子 類 の 摂 り 過 ぎといった 問 題 点 から たんぱく 質 やビタミン 類 の 摂 取 が 不 足 する 可 能 性 が 高 いと 報 告 されている 2,3) 小 板 橋 らの 調 査 においても たんぱく 質 摂 取 量 が 少 ないことや 菓 子 類 の 摂 取 量 が 多 いこと また 欠 食 をする 選 手 が 多 いことが 女 子 新 体 操 選 手 における 問 題 点 として 挙 げ られている 4) このような 問 題 点 から 骨 折 などのけ が 成 長 抑 制 月 経 不 順 鉄 欠 乏 性 貧 血 などを 引 き 受 理 日 : 平 成 21 年 2 月 9 日 採 択 日 : 平 成 21 年 8 月 19 日 連 絡 責 任 者 : 小 久 保 友 貴 156 8502 世 田 谷 区 桜 丘 1 1 1 東 京 農 業 大 学 大 学 院 農 学 研 究 科 食 品 栄 養 学 専 攻 公 衆 栄 養 学 研 究 室 TEL FAX 03 5477 2453 E mail:61080003@nodai.ac.jp 22 日 本 栄 養 士 会 雑 誌 第 52 巻 第 12 号 2009 年 (52 1084)
起 こす 危 険 性 が 指 摘 され 選 手 へ 適 切 な 食 生 活 のあ り 方 を 指 導 することが 重 要 とされている 1,5) そこで 本 研 究 では 女 子 新 体 操 選 手 を 対 象 に 講 義 形 式 の 集 団 食 教 育 が 食 意 識 や 食 品 選 択 にどのような 影 響 を 及 ぼすかについて 検 討 することを 目 的 とし た なお 本 研 究 の 教 育 内 容 は 1スーパーやコン ビニエンスストアなどでも 販 売 され 入 手 が 容 易 で ある 2 購 入 後 手 を 加 えずともすぐに 食 べられる 3 買 い 置 きができる 4 植 物 性 の 良 質 たんぱく 質 供 給 源 である といった 理 由 から 大 豆 および 大 豆 製 品 を 中 心 とした 豆 類 の 利 用 を 薦 めることとし た Ⅱ 方 法 1 対 象 者 N 大 学 新 体 操 部 に 所 属 する 女 子 学 生 のうち 研 究 への 参 加 に 同 意 が 得 られた 21 名 を 対 象 とし その うち すべての 調 査 に 参 加 できた 20 名 を 解 析 対 象 とした 食 教 育 を 行 うにあたっては 事 前 に 対 象 者 に 本 研 究 の 趣 旨 および 研 究 方 法 について 十 分 な 説 明 を 行 い 本 人 または 保 護 者 から 文 書 による 同 意 を 得 た なお 本 研 究 を 実 施 するにあたり あらかじ め 研 究 計 画 書 を 東 京 農 業 大 学 人 を 対 象 とする 実 験 調 査 等 に 関 する 倫 理 委 員 会 に 提 出 し 承 認 を 得 た 2 介 入 方 法 2 カ 月 間 に 計 5 回 の 講 義 形 式 による 食 教 育 ( 以 下 介 入 )を 実 施 し 身 体 状 況 や 食 物 摂 取 状 況 の 変 化 か ら 食 教 育 の 効 果 を 評 価 した 評 価 は 介 入 前 介 入 後 ( 介 入 前 から 2 カ 月 目 ) 2 カ 月 後 ( 介 入 前 から 4 カ 月 目 )の 計 3 回 実 施 した( 図 1) 身 長 はヤガミ 社 製 ハンドル 大 型 身 長 計 YL 65 を 用 い 体 重 体 脂 肪 率 は TANITA 社 製 TBF 310 を 用 いた 2~3 週 間 の 習 慣 的 な 栄 養 素 等 および 食 品 群 別 摂 取 量 は 五 訂 増 補 日 本 食 品 標 準 成 分 表 に 準 拠 した 半 定 量 食 物 摂 取 頻 度 調 査 法 (エクセル 栄 養 君 FFQg 建 帛 社 )を 用 いて 算 出 した なお 本 調 査 は 各 食 品 の 目 安 量 を 基 準 として 量 および 頻 度 を 乗 ずることで 1 日 あたりの 平 均 摂 取 量 を 把 握 するも ので 質 問 票 の 妥 当 性 については 既 に 報 告 されてい る 6) さらに より 正 確 に 摂 取 量 を 把 握 するため に 選 手 にあらかじめ 撮 影 してもらった 食 事 写 真 か ら 主 食 のポーションサイズを 管 理 栄 養 士 が 確 認 し 栄 養 素 等 および 食 品 群 別 摂 取 量 を 算 出 する 際 に 反 映 させた また 朝 食 昼 食 夕 食 の 欠 食 状 況 などの 食 習 慣 や 食 事 に 対 する 意 識 体 調 についてはアンケ ート 用 紙 を 用 いて 調 べた 試 合 は 介 入 後 の 9 月 に 全 日 本 学 生 新 体 操 選 手 権 大 会 が 開 催 された 3 食 教 育 の 内 容 表 1 は 計 5 回 の 食 教 育 で 実 施 した 教 育 テーマと その 内 容 を 示 した 具 体 的 には 1 1 日 1 品 大 豆 製 品 を 食 べよう 2 朝 食 を 摂 ろう 3バランスの 良 い 食 事 とは 4 賢 いお 菓 子 の 選 び 方 5 貧 血 予 防 の 食 習 慣 (まとめ)とした その 際 教 材 として 大 豆 お よび 大 豆 製 品 を 用 いた 料 理 レシピのリーフレット や お 菓 子 のエネルギー 含 有 量 などを 紹 介 した 小 冊 調 査 時 期 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 食 教 育 期 間 (5 回 の 集 団 教 育 ) 1) 身 体 計 測 2) 半 定 量 食 物 摂 取 頻 度 調 査 3) 食 生 活 アンケート 試 合 全 日 本 学 生 新 体 操 選 手 権 大 会 図 1 研 究 プロトコール (52 1085) JOURNAL OF THE JAPAN DIETETIC ASSOCIATION Vol. 52 No. 12, 2009 23
子 お菓子のカロリーガイドブック を配付した 図 2 4 統計処理 結果は平均値±標準偏差で示した 身体特性 栄 養素等および食品群別摂取量の差の検定には 繰り 返しのある一元配置分散分析を行い 有意差が認め 表 1 食教育の内容 テーマ 内 容 第1回 豆類の成分と機能性 1 日 1 品大豆製品を 身近な大豆製品とその利用法 食べよう 第2回 朝食を摂ろう 朝食の重要性 朝食における大豆 大豆製品の レシピ紹介 第3回 バランスの良い食事 とは 食事バランスガイドの活用 主食 副菜 主菜の整った食事 第4回 賢いお菓子の選び方 自分のお菓子の摂取状況 栄養成分表示について お菓子のカロリーガイドブッ ク 活用法 第5回 貧血と競技力とのかかわり 貧 血 予 防 の 食 生 活 総復習 まとめ られた場合は Tukey HSD 多重比較検定を用い た アンケート用紙で回答された結果は Kruskal Wallis 検定によって介入前 介入後 2 カ月後の 差 の 検 定 を 行 っ た デ ー タ 解 析 は Windows 版 SPSS ver. 16. 0 を用い 有意水準は 5 未満と した Ⅲ 結 果 1 対象者の特性 対象者の平均年齢は 19. 5±0. 9 歳であった 一人 暮らしの選手は 18 名であり 自宅からの通学生は 2 名であった 介入前のアンケート調査のうち 料理作りは好きか という質問に対し 好き と 答えたのは 7 名であった 食事を自分で作ってい 図 2 お菓子のカロリーガイドブック の一部 24 日本栄養士会雑誌 第 52 巻 第 12 号 2009 年 52 1086
るか という 質 問 に 対 しては ほとんど 作 らない および 全 く 作 らない が 計 13 名 であった そし て 選 手 として 適 切 な 食 生 活 をしていると 思 うか と い う 質 問 に 対 し て 常 に し て い る が 0 名 時 々している が 2 名 あまりしていない が 8 均 値 は 19.1 kg/m 2 18.6 kg/m 2 18.7 kg/m 2 であ った 体 重 および BMI は 介 入 前 と 比 べて 介 入 後 2 カ 月 後 においてそれぞれ 有 意 に 減 少 した しか し 体 脂 肪 率 には 期 間 を 通 して 有 意 な 変 化 が 見 られ なかった( 表 3) 名 わかっているができない が 7 名 全 くして いない が 3 名 であった( 表 2) 3 栄 養 素 等 摂 取 量 食 品 群 別 摂 取 量 の 変 化 多 くの 栄 養 素 等 摂 取 量 は 介 入 期 間 を 通 して 有 意 な 2 身 体 測 定 値 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 の 体 重 の 平 均 値 はそれ ぞれ 48. 7 kg 47.3 kg 47.7 kg であり BMI 平 差 が 見 られなかった 平 均 摂 取 量 はエネルギーが 1,704 kcal たんぱく 質 は 50.1 g 脂 質 は 62. 3 g 炭 水 化 物 は 231 g 鉄 は 6.8 mg 亜 鉛 は 5. 6 mg ビタミン C は 59 mg であった 動 物 性 たんぱく 質 表 2 対 象 者 の 特 性 項 目 年 齢 21 歳 住 居 形 態 栄 養 教 育 を 受 けた ことがあるか 20 歳 19 歳 18 歳 カテゴリー 平 均 年 齢 ( 標 準 偏 差 ) 一 人 暮 らし 自 宅 はい いいえ 人 数 (n=20) % 1 10 5 4 19.4(0.9) 18 2 15 5 5 50 25 20 90 10 75 25 比 率 は 介 入 後 が 介 入 前 2 カ 月 後 に 比 べて 有 意 に 減 少 した( 表 4) 多 くの 食 品 群 別 摂 取 量 は 介 入 期 間 を 通 して 有 意 な 差 は 見 られなかった 平 均 摂 取 量 は 穀 類 が 239 g 緑 黄 色 野 菜 は 34 g その 他 の 野 菜 は 47 g 魚 介 類 は 17 g 肉 類 は 53 g 卵 類 は 21 g 乳 類 は 151 g 果 実 類 は 62 g 菓 子 類 は 133 g であった 豆 類 摂 取 量 は 介 入 後 が 介 入 前 に 比 べ 有 意 に 増 加 し 嗜 好 飲 料 摂 取 量 は 2 カ 月 後 が 介 入 後 に 比 べ 有 意 に 減 少 した ( 表 5) 料 理 作 りは 好 きか 好 き どちらでもない 7 10 35 50 4 豆 類 の 摂 取 頻 度 と 食 意 識 好 きではない 3 15 豆 類 の 摂 取 頻 度 は 介 入 前 に 毎 日 摂 取 する と 食 事 を 自 分 で 作 っ ているか 毎 日 作 る 時 々 作 る ほとんど 作 らない 全 く 作 らない 0 7 7 6 0 35 35 30 答 えた 者 は 0 名 週 5~6 回 が 2 名 であった し かし 介 入 後 は 毎 日 が 2 名 週 5~6 回 が 8 名 2 カ 月 後 は 毎 日 が 2 名 週 5~6 回 が 2 選 手 として 適 切 な 食 生 活 をしている と 思 うか 常 にしている 時 々している あまりしていない 0 2 8 0 10 40 名 と 介 入 後 に 毎 日 および 週 5~6 回 と 答 える 割 合 が 増 加 した( 表 6) わかっているができない 7 35 全 くしていない 3 15 表 3 身 体 計 測 値 の 変 化 項 目 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 p * 身 長 (cm) 159.6±3.6 159.6±3.8 159.8±3.7 0.116 体 重 (kg) 48.7±4.1 ab 47.3±3.5 a 47.7±3.9 b <0.001 B M I (kg/m 2 ) 19.1±1.3 ab 18.6±1.0 a 18.7±1.3 b <0.001 体 脂 肪 率 (%) 15.6±2.2 15.2±1.9 15.9±2.2 0.097 各 時 期 ともに n=20 値 は 平 均 値 ± 標 準 偏 差 ab : 同 符 号 間 で 有 意 な 差 を 認 めた(p<0.05 Tukey HSD 検 定 ) * : 繰 り 返 しのある 一 元 配 置 分 散 分 析 (52 1087) JOURNAL OF THE JAPAN DIETETIC ASSOCIATION Vol. 52 No. 12, 2009 25
表 4 栄 養 素 等 摂 取 量 の 変 化 項 目 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 p * エ ネ ル ギ ー (kcal) 1,668±442 1,776±399 1,668±284 0.444 た ん ぱ く 質 (g) 49.8±16.3 50.6±12.6 50.4±12.4 0.974 脂 質 (g) 62.3±22.6 63.5±20.6 61.1±16.0 0.862 炭 水 化 物 (g) 222±53 247±48 224±39 0.125 ナ ト リ ウ ム (mg) 2,392±952 2,374±952 2,530±894 0.621 カ リ ウ ム (mg) 1,792±555 1,885±526 1,703±394 0.434 カ ル シ ウ ム (mg) 579±189 641±155 564±200 0.099 リ ン (mg) 781±217 799±189 783±191 0.926 鉄 (mg) 6.7±2.1 7.4±2.0 6.5±1.6 0.214 亜 鉛 (mg) 5.6±1.9 5.5±1.4 5.7±1.4 0.929 レ チ ノ ー ル 当 量 (μg) 414±141 393±121 375±117 0.215 ビ タ ミ ン D (μg) 2.7±1.8 2.1±1.5 2.4±1.3 0.268 ビ タ ミ ン K (μg) 113±53 114±39 111±46 0.981 ビ タ ミ ン B1 (mg) 0.82±0.30 0.87±0.24 0.80±0.21 0.586 ビ タ ミ ン B2 (mg) 1.02±0.30 1.07±0.22 1.00±0.25 0.491 ビ タ ミ ン B6 (mg) 0.61±0.28 0.56±0.21 0.59±0.18 0.725 ビ タ ミ ン B12 (μg) 2.96±1.57 2.45±1.49 2.68±1.32 0.398 ビ タ ミ ン C (mg) 60±29 61±27 55±23 0.713 コ レ ス テ ロ ー ル (mg) 245±107 214±59 239±69 0.236 食 物 繊 維 総 量 (g) 9.0±3.0 9.6±2.3 8.9±2.2 0.563 食 塩 (g) 6.2±2.4 6.2±2.4 6.6±2.2 0.702 た ん ぱ く 質 E 比 率 (%) 11.8±1.5 11.4±1.0 12.0±1.6 0.184 脂 質 E 比 率 (%) 33.2±5.6 31.6±4.7 32.7±5.3 0.298 炭 水 化 物 E 比 率 (%) 55.0±6.3 57.0±5.0 55.3±6.4 0.211 動 物 性 たんぱく 質 比 率 (%) 44.1±8.9 a 37.2±8.2 ab 42.0±8.7 b 0.003 緑 黄 色 野 菜 比 率 (%) 41.5±23.7 44.1±18.1 45.0±16.8 0.756 各 時 期 ともに n=20 値 は 平 均 値 ± 標 準 偏 差 ab : 同 符 号 間 で 有 意 な 差 を 認 めた(p<0.05 Tukey HSD 検 定 ) * : 繰 り 返 しのある 一 元 配 置 分 散 分 析 E:エネルギー 表 5 食 品 群 別 摂 取 量 の 変 化 項 目 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 p * 穀 類 (g) 213± 85 255± 75 249± 53 0.068 緑 黄 色 野 菜 (g) 38± 24 32± 17 31± 21 0.440 その 他 の 野 菜 (g) 59± 43 42± 26 40± 28 0.102 豆 類 (g) 33± 27 a 57± 34 a 52± 35 0.030 魚 介 類 (g) 19± 20 15± 18 17± 17 0.691 肉 類 (g) 56± 47 46± 34 57± 43 0.486 卵 類 (g) 23± 16 18± 9 23± 10 0.280 乳 類 (g) 156±102 152± 68 145± 95 0.676 果 実 類 (g) 56± 49 66± 55 64± 45 0.724 菓 子 類 (g) 132± 53 139± 55 129± 44 0.677 嗜 好 飲 料 (g) 244±142 318±180 a 215±185 a 0.012 各 時 期 ともに n=20 値 は 平 均 値 ± 標 準 偏 差 a : 同 符 号 間 で 有 意 な 差 を 認 めた (p<0.05 Tukey HSD 検 定 ) * : 繰 り 返 しのある 一 元 配 置 分 散 分 析 26 日 本 栄 養 士 会 雑 誌 第 52 巻 第 12 号 2009 年 (52 1088)
表 6 豆 類 と 菓 子 類 の 摂 取 頻 度 および 欠 食 回 数 の 変 化 項 目 カテゴリー 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 p * 豆 類 摂 取 頻 度 毎 日 0( 0) 2(10) 2(10) 0.033 週 5~6 回 2(10) 8(40) 2(10) 週 3~4 回 10(50) 7(35) 11(55) 週 2 回 以 下 8(40) 3(15) 5(25) 1 週 間 あたりの 菓 子 類 摂 取 頻 度 全 く 食 べない 0( 0) 0( 0) 0( 0) 0.841 週 1 回 1( 5) 1( 5) 0( 0) 週 2~3 回 3(15) 2(10) 4(20) 週 4~5 回 7(35) 7(35) 8(40) ほぼ 毎 日 9(45) 10(50) 8(40) 1 日 あたりの 菓 子 類 摂 取 頻 度 (1 週 間 あたりの 菓 子 類 摂 取 頻 度 がほぼ 毎 日 の 人 ** ) 1 回 2(22) 3(30) 1(13) 0.798 2 回 3(33) 5(50) 5(62) 3 回 4(44) 0( 0) 2(25) 4 回 以 上 0( 0) 2(20) 0( 0) 1 週 間 あ た り の 欠 食 回 数 朝 食 0.909 各 時 期 ともに n=20 値 は 人 数 (%) * :Kruskal Wallis 検 定 ** : 介 入 前 (n=9) 介 入 後 (n=10) 2 カ 月 後 (n=8) 全 くない 6(30) 5(25) 6(30) 週 1~3 回 10(50) 10(50) 9(45) ほぼ 毎 日 4(20) 5(25) 5(25) 昼 食 0.621 全 くない 11(55) 14(70) 13(65) 週 1~3 回 8(40) 6(30) 6(30) ほぼ 毎 日 1( 5) 0( 0) 1( 5) 夕 食 0.554 全 くない 15(75) 11(55) 14(70) 週 1~3 回 4(20) 9(45) 4(20) ほぼ 毎 日 1( 5) 0( 0) 2(10) 5 菓 子 類 の 摂 取 頻 度 と 食 意 識 菓 子 類 の 摂 り 方 は 1 週 間 のうちほぼ 毎 日 摂 って いる 選 手 が 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 でそれぞれ 9 名 10 名 8 名 であり 期 間 を 通 して 変 化 が 見 られ なかった また 菓 子 類 をほぼ 毎 日 摂 っている 選 手 の 1 日 あたりの 摂 取 頻 度 は 1 回 および 2 回 と 答 え 6 欠 食 の 状 況 1 週 間 に 1 回 以 上 欠 食 する 対 象 者 は 介 入 前 介 入 後 2 カ 月 後 の 各 時 期 において 朝 食 はそれぞれ 14 名 15 名 14 名 昼 食 は 9 名 6 名 7 名 夕 食 は 5 名 9 名 6 名 であり 介 入 期 間 を 通 して 有 意 な 変 化 は 見 られなかった( 表 6) た 割 合 が 介 入 前 に 5 名 であったのに 対 し 介 入 後 が 8 名 と 増 加 した また 介 入 後 は 1 日 4 回 以 上 と 答 Ⅳ 考 察 える 割 合 が 増 えた( 表 6) お 菓 子 を 購 入 する 時 量 や 質 を 意 識 したか という 質 問 に 対 し はい と 回 答 した 選 手 は 介 入 後 は 全 員 であったのに 対 し 2 カ 月 後 は 13 名 に 減 少 した また 介 入 後 今 回 使 用 した 媒 体 や 教 育 内 容 が 非 常 に 役 に 立 った と 回 答 した 選 手 は 9 名 少 し 役 に 立 った が 11 名 であ った 先 行 研 究 では 女 子 新 体 操 選 手 が 抱 えている 食 生 活 の 課 題 として 1 少 ないたんぱく 質 摂 取 量 2 多 い 菓 子 類 摂 取 量 3 頻 繁 な 欠 食 が 挙 げられている そこで 本 研 究 では 大 学 女 子 新 体 操 選 手 を 対 象 に 講 義 形 式 による 集 団 食 教 育 を 2 カ 月 にわたって 計 5 回 行 った 今 回 対 象 となった 選 手 の 多 くは 大 学 生 に なってから 一 人 暮 らしを 始 めた 者 であり 自 分 で 食 (52 1089) JOURNAL OF THE JAPAN DIETETIC ASSOCIATION Vol. 52 No. 12, 2009 27
事 を ほとんど または 全 く 作 らない 選 手 が 20 名 中 13 名 であり 毎 日 作 る 選 手 はひとりも いなかった また 料 理 作 りは 好 きか という 質 問 に 対 し 好 き と 答 えたのは 半 数 以 下 の 7 名 であ ったことから 食 事 や 料 理 作 りへの 関 心 や 意 欲 の 低 い 対 象 である 可 能 性 が 考 えられた 本 研 究 における 介 入 では 容 易 に 入 手 でき 手 軽 に 調 理 できる 食 材 であり かつ 選 手 に 不 足 しがちなたんぱく 質 や 鉄 を 含 む 食 品 7,8) として 大 豆 および 大 豆 製 品 を 取 りあ げ 教 育 ツールとして 用 いることとした その 結 果 1 日 あたりの 豆 類 摂 取 量 1 週 間 あたりの 摂 取 頻 度 は 介 入 前 と 比 較 して 介 入 後 で 有 意 に 増 加 し 菓 子 類 は 購 入 時 に 量 や 質 について 意 識 するようになっ たことが 明 らかになった 2 カ 月 間 の 食 教 育 で 大 豆 および 大 豆 製 品 を 中 心 と した 豆 類 の 摂 り 方 について 情 報 を 提 供 した 結 果 選 手 の 豆 類 摂 取 量 の 増 加 は 介 入 後 だけではな く 2 カ 月 後 まで 定 着 したことは 興 味 ある 所 見 であ った 近 年 大 豆 に 含 まれるイソフラボンは 骨 密 度 骨 塩 量 の 低 下 を 予 防 し 月 経 前 症 状 の 軽 減 に 有 効 であること 9,10) さらに 大 豆 たんぱく 質 を 多 く 含 んだ 食 事 は 筋 肉 を 保 ちながら 体 脂 肪 量 を 減 少 させ ること 11) が 報 告 された つまり 見 た 目 に 美 しい 身 体 作 りが 求 められる 新 体 操 選 手 にとって 日 常 の 食 生 活 に 豆 類 を 取 り 入 れることは 骨 折 や 月 経 異 常 を 予 防 する 点 からも 重 要 と 考 えられた 今 回 の 研 究 では 豆 類 摂 取 量 が 介 入 後 に 増 加 したた め 動 物 性 たんぱく 質 比 率 が 低 下 していた 動 物 性 たんぱく 質 の 中 でも 肉 類 は 貧 血 の 予 防 に 重 要 なヘム 鉄 を 多 く 含 んでおり 赤 血 球 やヘモグロビンを 合 成 する 材 料 である また 魚 介 類 のサケは 豆 料 理 に 含 まれる 非 ヘム 鉄 の 吸 収 を 高 めることが 報 告 されてい る 12) 肉 類 魚 介 類 などの 動 物 性 たんぱく 質 摂 取 量 が 試 合 期 である 介 入 後 に 低 下 したことは 鉄 栄 養 状 態 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 が 考 えられる 今 後 は 動 物 性 たんぱく 質 摂 取 量 と 鉄 栄 養 状 態 とのかかわりにつ いて より 詳 細 に 検 討 する 必 要 があると 考 えてい る 菓 子 類 は 摂 取 量 摂 取 頻 度 とも 期 間 を 通 して 変 化 は 見 られなかった 今 回 の 食 教 育 では 日 頃 から 選 手 が 好 んでよく 食 べる 菓 子 類 について 1 個 や 1 箱 あたりのエネルギーやたんぱく 質 含 有 量 を 表 示 し た 小 冊 子 を 各 選 手 に 配 付 した その 結 果 菓 子 類 を 購 入 する 際 に 菓 子 類 の 質 や 量 を 意 識 したという 回 答 率 は 介 入 前 に 比 べて 介 入 後 に 高 まったものの 2 カ 月 後 は 介 入 後 に 比 べて 減 少 していた 教 育 者 からの 言 葉 かけと 媒 体 配 付 は 一 次 的 な 行 動 変 容 を 誘 導 した ものの 継 続 した 効 果 につながらなかったことが 示 された 今 回 の 対 象 選 手 における 1 日 あたりの 菓 子 類 摂 取 量 は 介 入 前 で 132±53 g であり 平 成 17 年 度 の 国 民 健 康 栄 養 調 査 結 果 (20~29 歳 で 27.9 g) 13) に 比 べて 約 4.7 倍 も 高 かった 菓 子 類 の 摂 取 量 が 変 わ らないことについて 選 手 は 試 合 前 になると 重 量 の 軽 い 高 エネルギーな 食 べ 物 つまり お 菓 子 を 食 事 時 に 食 べて 空 腹 をいやしてしまうことが 多 いと 報 告 されている 14) ジュニア 期 から 体 重 という 言 葉 と 長 く 付 き 合 った 結 果 重 さ を 気 にして 食 べ 物 さえも 軽 いものを 選 んでしまうということであ る 14) 幼 いころからの 重 さ に 対 するこだわり が 重 量 の 軽 い 菓 子 の 摂 取 頻 度 を 減 らせなかったこ ととかかわる 可 能 性 が 考 えられた 今 回 用 いた 媒 体 は 菓 子 類 に 対 する 知 識 や 理 解 を 深 めると 共 に 購 入 の 選 択 肢 として 活 用 されることを 目 的 に 作 成 した しかし 菓 子 類 の 摂 り 方 を 紹 介 す る 結 果 となり 摂 取 量 や 摂 取 頻 度 が 減 らなかったと 考 えられる 欠 食 の 回 数 は 調 査 期 間 を 通 して 変 化 が 見 られな かった 朝 食 を 欠 食 する 選 手 が 昼 食 夕 食 に 比 べ 多 かった 女 子 大 学 生 を 対 象 とした 研 究 では 朝 食 を きちんと 食 べていることが 食 生 活 の 満 足 度 に 影 響 を 及 ぼし 健 康 的 な 食 事 を 摂 ることが 満 足 感 に 結 びつ くと 報 告 している 15,16) また 女 性 スポーツ 選 手 で は 欠 食 などの 不 規 則 な 食 生 活 が 月 経 周 期 と 関 連 する と 報 告 されている 17) 欠 食 を 含 む 不 規 則 な 食 生 活 を 改 善 するために 今 後 は 簡 単 に 調 理 することができ る 料 理 の 提 案 などを 考 えていきたい 食 教 育 形 式 については 今 回 は 講 義 形 式 を 用 い た 選 手 が 興 味 を 持 って 実 践 できる 力 を 養 うために は より 参 加 型 であったり 実 践 型 であったりとい う 教 育 方 式 の 導 入 が 必 要 かもしれない また 選 手 が 減 量 を 始 めるきっかけはコーチのアドバイスとの 28 日 本 栄 養 士 会 雑 誌 第 52 巻 第 12 号 2009 年 (52 1090)
報 告 もある 18) 食 生 活 を 変 容 し これを 習 慣 化 する ためには 選 手 だけを 対 象 とした 教 育 に 加 え 選 手 を 取 りまくコーチや 監 督 の 意 識 改 革 食 事 に 対 する 考 え 方 を 正 すといった 環 境 の 整 備 や 働 きかけも 必 要 となるだろう Ⅴ 結 論 大 学 女 子 新 体 操 選 手 を 対 象 に 実 施 した 講 義 形 式 の 集 団 食 教 育 が 選 手 の 食 意 識 や 食 品 選 択 に 与 える 影 響 について 半 定 量 食 物 摂 取 頻 度 調 査 法 による 食 事 調 査 と 食 生 活 アンケートの 結 果 を 基 に 検 討 した そ の 結 果 1 豆 類 摂 取 量 は 介 入 前 に 比 べて 介 入 後 で 有 意 に 増 加 し 2 カ 月 後 は 介 入 後 の 摂 取 量 が 維 持 され ていた 2 菓 子 類 の 摂 取 量 摂 取 頻 度 は 期 間 を 通 し て 変 化 が 見 られなかったものの お 菓 子 を 購 入 す る 時 量 や 質 を 意 識 したか という 問 いに 対 し は い と 回 答 した 選 手 は 介 入 後 は 全 員 であり 2 カ 月 後 は 減 少 した 3 1 週 間 あたり 1 日 以 上 朝 食 を 欠 食 する 選 手 は 期 間 を 通 して 変 化 が 見 られなかっ た 以 上 のことから 新 体 操 選 手 を 対 象 に 2 カ 月 にわ たる 集 団 食 教 育 を 実 施 することは 食 習 慣 や 食 品 選 択 に 影 響 を 及 ぼすことが 示 唆 された 欠 食 や 菓 子 類 等 の 改 善 されなかった 食 生 活 については 引 き 続 き 継 続 した 支 援 の 必 要 があると 考 えられた Ⅵ 謝 辞 本 研 究 の 実 施 にあたりご 協 力 をいただきました 日 本 女 子 体 育 大 学 山 川 純 名 誉 教 授 および 対 象 の 新 体 操 部 選 手 の 皆 様 に 深 く 感 謝 申 し 上 げます また 本 研 究 は 東 京 農 業 大 学 応 用 生 物 科 学 部 栄 養 科 学 科 卒 業 生 の 石 本 恵 理 さん 木 下 美 貴 さん 大 原 千 鶴 さんの 卒 業 研 究 の 一 貫 として 実 施 しました ここに 深 謝 申 し 上 げます 文 献 1 ) 石 崎 朔 子 : 新 体 操 大 学 選 手 の 減 量 と 栄 養, 臨 床 スポーツ 医 学,13,327 332(1996) 2 ) 小 清 水 孝 子 : 新 体 操 選 手 への 栄 養 サポート, 保 健 の 科 学,45,439 443(2003) 3 ) 石 崎 朔 子 : 新 体 操 女 子 選 手 の 減 量 について, 体 育 の 科 学,34,755 760(1984) 4 ) 小 板 橋 有 里, 鈴 木 信 子 : 新 体 操 選 手 における 食 事 介 入 とヘム 鉄 摂 取 がもたらす 貧 血 への 影 響 と 食 意 識 の 変 化, 東 京 農 業 大 学 研 究 室 卒 業 論 文 (2007) 5 )Sundgot-Borgen J : Eating disorders, energy intake, training volume, and menstrual function in high-level modern rhythmic gymnasts, Int J Sport Nutr, 6, 100 109 (1996) 6 ) 高 橋 啓 子, 吉 村 幸 雄, 関 元 多 恵, 他 : 栄 養 素 および 食 品 群 別 摂 取 量 推 定 のための 食 品 群 をベースとした 食 物 摂 取 頻 度 調 査 票 の 作 成 および 妥 当 性, 栄 養 学 雑 誌,59,221 232(2001) 7 ) 山 内 文 男 : 食 品 タンパク 質 の 科 学 タンパク 食 品 の 製 造 と 利 用 編,p. 12(1987) 食 品 資 材 研 究 会, 東 京 8 ) 香 川 芳 子 : 五 訂 増 補 食 品 成 分 表 2006(2006) 女 子 栄 養 大 学 出 版 部, 東 京 9 )Alekel DL, Gremain AS, Peterson CT, et al.: Isoflavone-rich soy protein isolate attenuates bone loss in the lumbar spine of peri menopausal women, Am J Clin Nutr, 72, 844 852 (2000) 10) 石 渡 尚 子, 上 杉 宰 世, 上 原 万 里 子, 他 : 月 経 前 症 候 群 に 及 ぼす 大 豆 イソフラボンの 影 響, 大 豆 たん 白 質 研 究,6,135 139(2003) 11)Deibert P, Konin D, Schmidt-Trucksaess A, et al. : Weight loss without losing muscle mass in pre-obese and obese subjects induced by a high-soy-protein diet, Int J Obes Metab Disord, 28, 1349 1352 (2004) 12)Navas-Carretero S, Perez-Granados AM, Sarria B, et al. : Oily fish increases iron bioavailability of a phytate rich meal in young iron deficient women, J Am Coll Nutr, 27, 96 101 (2008) 13) 健 康 栄 養 情 報 研 究 会 編 : 国 民 健 康 栄 養 の 現 状 平 成 17 年 厚 生 労 働 省 国 民 健 康 栄 養 調 査 報 告 より,p. 81 (2008) 第 一 出 版, 東 京 14) 石 崎 朔 子, 木 皿 久 美 子, 川 野 因 : 新 体 操 選 手 におけ る 体 重 コントロールの 実 際 減 量 に 伴 う 貧 血 発 現 の 検 討, 臨 床 スポーツ 医 学,23,405 414(2006) 15) 田 辺 由 紀, 金 子 佳 代 子 : 大 学 生 における 食 の 満 足 感 に 及 ぼす 因 子, 日 本 家 政 学 会 誌,52,839 848(2001) 16) 足 立 蓉 子 : 女 子 学 生 の 食 生 活 満 足 度 に 及 ぼす 要 因, 日 本 家 政 学 会 誌,41,303 311(1990) 17)Williams NI, Leidy HJ, Flecker KA, et al.: Food attitudes in female athletes: association with menstrual cycle length, J Sports Sci, 24, 979 986 (2006) 18)Rosen LW, Hough DO : Pathogenic weight-control behavior of female college gymnasts, Phys Sports Med, 16(9), 141 143, 146 (1988) (52 1091) JOURNAL OF THE JAPAN DIETETIC ASSOCIATION Vol. 52 No. 12, 2009 29
Abstract:Since rhythmic gymnastics is a sport which requires beautiful body appearance, it has been reported that a majority of gymnasts go through a strict diet. Furthermore, recent study reported that the gymnast possessed the same characteristics, such as low protein intake, high confectionery intake and skipping meals. The aim of this study was to observe the difference in the consciousness of the rhythmic gymnasts toward before and after group dietary education in lecture style. Twenty collegiate female rhythmic gymnasts participated in group dietary education on the effect of soybean intakes five times in two months. Subjects were assessed physical measurement, semi-quantitative food frequency questionnaire and dietary life questionnaire during the intervention period at baseline, second months (at the end of education)and fourth months (second months after the education). Soybean intakes were significantly higher at second months and maintained the intakes at fourth months. Confectionery intake and meal skipping did not change during the intervention. In conclusion, group dietary education in lecture style may lead the improvement and continuity of proper eating habits. Key words:college female students, rhythmic gymnastics, dietary education 30 日 本 栄 養 士 会 雑 誌 第 52 巻 第 12 号 2009 年 (52 1092)