あたらしい 農 業 技 術 No.6 台 を 用 いた 不 知 火 の 安 定 産 平 成 26 度 - 静 岡 県 経 済 産 業 部 -
要 旨 技 術 情 報 の 内 容 及 び 特 徴 () 中 晩 性 カンキツ 不 知 火 の 台 木 として 強 勢 の を 用 いると 樹 が 大 きくなるのが 早 く 樹 容 積 は7 で 台 の.4 倍 程 度 となりますが 8 以 降 は 成 育 が 緩 慢 となり 台 と 同 程 度 になります (2) までの 本 当 たりの 累 積 収 量 は 台 が 台 の.6 倍 台 の.6 倍 と 初 期 収 量 に 明 らかな 違 いがあります (3) 果 実 の 階 級 割 合 は 台 に 比 べ 台 では2L 3L 果 の 割 合 がやや 多 くなる 傾 向 があります (4) 糖 度 は 台 で 高 く 台 と 台 に 明 らかな 違 い は 見 られませんでした クエン 酸 は 台 で 低 くなる 傾 向 が 見 られ たため 台 に 比 べ 糖 酸 比 が 高 くなります (5) 不 知 火 の 果 実 は 収 穫 後 に3% 程 度 の 予 措 乾 燥 を 行 った 後 にポリ 個 装 することで 外 観 の 鮮 度 を 保 ちながら 腐 敗 果 発 を 抑 制 することが 出 来 ます 2 技 術 情 報 の 適 用 効 果 () 台 を 用 いることで 不 知 火 は 初 期 育 が 旺 盛 になり 結 実 開 始 後 の 樹 勢 低 下 を 防 ぎ 台 に 比 べ 収 量 も 多 くなります 成 木 樹 齢 ( 以 降 )に なると 樹 勢 は 落 ち 着 くため 樹 の 大 きさは 台 と 同 程 度 になり 作 業 性 は 台 と 変 わらなくなります (2) 台 の 果 実 品 質 は 台 と 比 較 しクエン 酸 がやや 低 いため 長 期 貯 蔵 には 向 いていませんが 可 食 適 期 が 早 く 収 穫 後 に 貯 蔵 による 減 酸 を 待 たずに 出 荷 が 可 能 です 3 適 用 範 囲 県 内 全 域 4 普 及 上 の 留 意 点 () 栽 培 管 理 は 台 を 基 準 とする 慣 行 栽 培 によるものですが 同 じ 樹 齢 でも 台 木 により 樹 の 大 きさが 異 なるため 施 肥 量 は 一 律 ではなく 樹 容 積 に 応 じて 加 減 します (2) 本 成 果 では 不 知 火 は ウイルスフリー 化 後 カンキツトリステザウイルス(CTV) 弱 毒 系 統 M6Aを 接 種 した 穂 木 を 用 いているため フリー 化 されていない 穂 木 を 用 いる 場 合 は 本 成 果 より 全 体 に 育 が 劣 る 可 能 性 があります (3) を 台 木 として 用 いる 場 合 は 台 木 育 成 のための 種 子 の 確 保 が 必 要 です
目 次 はじめに 樹 体 育 ()カンキツ 台 木 の 特 性 (2) 各 台 木 に 接 ぎ 木 した 不 知 火 の 樹 高 樹 幅 樹 容 積 2 2 収 量 と 果 実 品 質 3 () 樹 当 たり 収 量 と 階 級 割 合 3 (2) 果 実 品 質 4 3 貯 蔵 5 ()ポリ 個 装 と 予 措 乾 燥 5 おわりに 6 引 用 文 献 6
はじめに 不 知 火 は 糖 度 が 高 く 食 味 の 良 い 高 品 質 な 果 実 が 産 され 需 要 の 多 いカンキツです し かし 適 切 な 栽 培 方 法 が 確 立 していないため 結 実 を 開 始 すると 樹 勢 の 低 下 などにより 果 実 の 大 きさや 収 量 が 安 定 しません また 果 実 は 水 腐 れ 等 の 障 害 果 の 発 や 貯 蔵 中 の 腐 敗 が 多 く 安 定 出 荷 が 難 しい 品 種 です 日 本 におけるカンキツの 台 木 は 温 州 ミカンを 主 体 に あるいはのわい 性 品 種 である が 用 いられる 場 合 が 多 く 他 の 台 木 を 用 いる 事 はほとんどありません こ れは が 日 本 の 酸 性 土 壌 に 適 し ウイルスの 免 疫 性 や 病 害 虫 抵 抗 性 に 優 れているからで すが 樹 勢 は 中 からやや 弱 い 方 に 分 類 されているため 中 晩 柑 の 中 には 不 知 火 のように 樹 勢 の 低 下 を 引 き 起 こすものも 見 られます そこでよりも 樹 勢 の 強 くなる 台 木 で 比 較 的 果 実 品 質 が 優 れていると 言 われている に 着 目 し 台 木 の 特 性 を 活 用 した 不 知 火 の 安 定 産 技 術 について 紹 介 します 樹 体 育 () 台 木 の 特 性 カンキツの 台 木 であるは 半 わい 性 で 樹 がそれほど 大 きくならない 反 面 苗 木 の 育 が 良 好 で 結 実 開 始 が 早 く 温 州 ミカンを 始 め 多 くのカンキツ 類 が 保 毒 している CTV(カ ンキツトリステザウイルス)に 免 疫 性 を 持 ち 土 壌 病 害 に 強 く 酸 性 土 壌 に 適 応 性 があると いった 特 徴 があり 我 が 国 のカンキツ 栽 培 に 最 も 適 しています 同 様 に はカラ タチの 変 異 系 でわい 性 のため 樹 の 育 は 緩 慢 で 樹 当 たりの 収 量 は 少 ないものの 果 実 品 質 は 高 くなります スイングシトルメロ は 97 にアメリカ 農 務 省 で タンカングレー プフルーツ にを 交 配 して 育 成 された 属 間 雑 種 で 樹 勢 は 強 く やや 直 立 性 で 台 木 として 利 用 すると より 樹 勢 が 強 く 耐 寒 性 耐 乾 性 CTV CEV(カンキツエク ソコーティスウイロイド) すそ 腐 病 ミカンネコブセンチュウには 抵 抗 性 があります 総 じて 台 は 育 が 良 く 樹 当 たりの 収 量 も 多 く 隔 結 果 も 少 ない 傾 向 にあります 表 カンキツ 台 木 の 特 性 来 歴 特 性 台 木 と し て の 特 性 アメリカ 農 務 省 が97 に 作 出 したダンカングレープフルーツ の 変 異 系 中 国 揚 子 江 上 流 原 産 との 交 雑 種 半 落 葉 性 で 樹 勢 は 強 い 実 の 育 は 旺 盛 で 斉 一 落 葉 性 で 樹 勢 はやや 弱 い 枝 とトゲが 屈 曲 台 より 成 育 は 緩 慢 樹 勢 は 台 より 強 く 収 初 期 結 果 性 がよく 果 実 品 質 は 量 も 多 いが 果 実 品 質 はやや 劣 る 良 好 根 茎 は 小 さく 側 根 は 多 いが 細 根 は 太 く 分 岐 が 少 ない より 浅 根 性 で 根 の 量 はと 同 じ 耐 寒 性 耐 乾 性 耐 塩 性 が 強 い と 同 じ CTV* CEV すそ 腐 れ 病 ミカ ンネセンチュウに 抵 抗 性 と 同 じ 落 葉 性 で 樹 勢 は 中 程 度 実 の 初 期 成 育 は 良 好 樹 勢 は 中 ~やや 弱 い 結 果 期 に 達 するのが 早 く 品 質 は 良 い 浅 根 性 だが 細 根 が 多 く 植 え 傷 み が 少 ない 耐 寒 性 が 強 く 耐 乾 性 が 弱 い CTVに 免 疫 性 すそ 腐 れ 病 ミカ ンネセンチュウに 抵 抗 性 CEV ASGV(CTLV)に 弱 い CTV(カンキツトリステザウイルス) CEV(カンキツエクソコーティ スウイロイド) CTLV(カンキツタターリーフウイルス) 柑 橘 台 木 の 特 性 と 利 用 より
(2) 各 台 木 に 接 ぎ 木 した 不 知 火 の 樹 高 樹 幅 樹 容 積 の 各 台 木 にカンキツトリステザウイル ス(CTV) 弱 毒 系 統 M6A を 接 種 した 不 知 火 を 接 木 した 苗 木 を 使 い 約 間 育 状 況 を 調 査 しました その 結 果 台 不 知 火 ( 以 下 スイングル 台 ) の 樹 幅 は 台 不 知 火 ( 以 下 台 )に 比 べ5 から7 まで 大 きく 8 以 降 は 差 が 無 くなりました 樹 高 と 幹 周 は 台 とスイングル 台 に 差 はなく 台 不 知 火 ( 以 下 台 )は 台 に 比 べ 樹 幅 樹 高 幹 周 とも 明 らかに 小 さくなりました( 図 2) 樹 容 積 は 写 真 でも 明 らかなように 6 では 台 が 台 の /2 程 度 ス イングル 台 が.5 倍 程 度 となり 樹 の 大 きさに 大 きな 違 いがみられました( 図 2) 8 以 降 はスイングル 台 と 台 に 明 らかな 差 はみられず 成 木 樹 齢 に 近 づくに 従 い 樹 勢 は 台 と 同 程 度 になりました 本 試 験 では 時 に 台 で 台 風 被 害 により 樹 容 積 が 小 さくなり スイングル 台 との 間 に 差 が じましたが 枝 折 れ 等 の 被 害 が 無 ければス イングル 台 の 樹 容 積 は 以 降 も 台 と 同 程 度 と 考 えられます 平 均 樹 幅 cm 3 樹 高 cm 3 2 2 台 風 被 害 2 3 4 5 6 樹 齢 7 8 9 2 3 4 5 6 7 樹 齢 8 9 図 台 木 の 種 類 が 不 知 火 の 平 均 樹 幅 樹 高 に 及 ぼす 影 響 幹 周 cm 5 4 樹 容 積 m3 2 5 3 2 台 風 被 害 5 2 3 4 5 6 7 樹 齢 8 9 2 3 4 5 6 樹 齢 7 8 9 図 2 台 木 の 種 類 が 不 知 火 の 幹 周 樹 容 積 に 及 ぼす 影 響
写真1 2 それぞれの台木に接いだ 不知火 6樹 収量と果実品質 1 樹当たりの収量と階級割合 1樹当たり収量は多い順にスイングル台 台 台となり スイングル台 は樹が大きくなるのが早い分 5から7までの収量の増加多く 8以降はスイ ングル台と台の収量に差が見られなくなりました 表2 収穫を開始した4 から までの累積収量は スイングル台が1樹当たり 8kg で台の.7 倍 台は 62kg で.6 倍と明らかな違いがありました 図3 樹冠占有面積当たりと樹 容積当たりに換算すると台木による違いは明らかではないため 表3 スイングル台は初 期育の早さをかした早期成園化に大きなメリットがあると思われます また 台木ごと の全収穫果における階級別割合は による着果量の違いにより異なるものの スイングル 台では台に比べ2L 3Lの大玉果がやや多くなる傾向がみられました 図4 表2 台木の種類が 不知火 1樹当たりの収量に及ぼす影響 kg/樹 z 4 5 6 7 8 9 w 計 y 5.8 a.9 a 27.3 a 3. a 29.3 a 29.3 a 6.8 a 29.5 a 8.9 a.3 b 3.3 b 9.4 c 9. c 4.3 b 8. b 4.9 b.2 b 64.3 c 3. b 6. b 8.9 b 2.6 b 6.4 ab 2.8 a 7.4 b 5.8 ab 6.3 b x ** ** ** ** * * ** * ** 有意性 z4 11の累計 ytukey法 5%水準 x**は危険率1% *は5% wは台風被害により収量減 台木 表3 台木の種類が 不知火 の樹冠占有面積及び樹容積当たりの収量に及ぼす影響 樹冠占有面積当たりkg/ 6 7 8 9 6.7 5.5 4.8 4.4 5.4 3.7 4. 2.5 6. 5.3 2.8 3.7 y 有意性 z Tukey法 5%水準 y *は危険率5% は有意差なし 台木 樹容積当たりkg 6 7 8 9 2. 2. 3.5 bz 2.6 5. a 2.7 2.6.6 3.5 b 2.6.4.8 *
2 8 収 穫 量 k g / 樹 6 4 2 8 9 8 9 6 4 2 7 8 9 7 6 8 7 6 5 6 5 4 45 4 スイングル 図 3 台 木 別 にみた 不 知 火 樹 当 たりの 累 積 収 量 スイングル S M L 2L 3L L 2L 3L 4L 以 上 S M L 2L 3L L 2L 3L S M L 2L 3L M 以 下 L 2L 3L % 5% % 7 樹 % 5% % 9 樹 (2) 果 実 品 質 図 4 台 木 の 種 類 が 不 知 火 の 階 級 別 個 数 割 合 に 及 ぼす 影 響 果 実 品 質 の 調 査 は 5 を 除 きいずれの も 収 穫 適 期 の2 月 5 日 ~2 日 に 行 いました 糖 度 は 台 で 高 くなる 傾 向 がみられ スイングル 台 と 台 に 明 らかな 違 いはあ りませんでしたが 5 6 の 育 が 旺 盛 な 時 期 では スイングル 台 でやや 低 くなる 傾 向 がみられました( 表 4) 表 4 台 木 の 種 類 が 不 知 火 の 糖 度 z にぼす 影 響 x 有 意 性 台 木 樹 齢 4 5 6 7 8 9 3.4 6. b y 5.6 b 4.9 4.7 3. b 4.4 b 3.9 4.5 7.8 a 6.2 ab 5.5 6. 5.2 a 6. a 5. 4.3 7.2 a 6.6 a 5.6 4.7 3.2 b 5. ab 5.2 ** * ** * z 調 査 日 2 月 5 日 ~2 日 (5 のみ2 月 26 日 )ytukey 法 (5% 水 準 )x **は 危 険 率 % *は5% は 有 意 差 なし
クエン 酸 はスイングル 台 で 低 くなる 傾 向 がみられましたが 台 と 台 に 違 いはありませんでした 育 期 間 を 通 してスイングル 台 はクエン 酸 含 量 が 低 いため( 表 5) 可 食 適 期 を 迎 えるのが 早 く 糖 酸 比 が 高 くなるため 台 や 台 と 比 較 しても 食 味 は 良 好 です 表 5 台 木 の 種 類 が 不 知 火 のクエン 酸 含 量 z に 及 ぼす 影 響 台 木 x 有 意 性 樹 齢 4 5 6 7 8 9.9 b y.8. b.2.98.95.3 b. b.29 a.26.24 a.2.5.3.29 a.28 a.2 a.3.24 a.8.8..7 ab.6 a * ** * ** *は5% z 調 査 日 2 月 5 日 ~2 日 (5 のみ2 月 26 日 )ytukey 法 (5% 水 準 )x **は 危 険 率 % は 有 意 差 なし 3 貯 蔵 ()ポリ 個 装 と 予 措 乾 燥 不 知 火 などの 中 晩 柑 類 は 収 穫 後 の 貯 蔵 期 間 が2~ 3ヵ 月 と 長 いため 貯 蔵 中 のしなびを 防 ぐために ポリエ チレンなどの 袋 を 使 い 果 実 ごと 包 装 (ポリ 個 装 )して 貯 蔵 しますが 収 穫 後 すぐにポリ 個 装 して 常 温 貯 蔵 庫 に 入 れ ておくと 多 くが 腐 ってしまいます( 図 5 2 調 査 ) こ れは 袋 の 中 の 湿 度 が 高 く 結 露 が 原 因 で 水 腐 れを 起 こした ためで( 写 真 2) ポリ 個 装 する 前 に 必 ず 果 実 重 で3% 程 度 の 予 措 乾 燥 を 行 う 必 要 があります 予 措 乾 燥 とは 収 穫 後 に 浅 いコンテナなどに 果 実 を 入 れ 風 通 しの 良 い 場 所 にしばらく 置 いておき 果 実 表 面 を 軽 く 萎 らせることで 写 真 2 不 知 火 の 水 腐 れによる 腐 敗 果 実 重 で3%ほど 減 少 した 位 が 適 当 で す 予 措 乾 燥 に 通 常 日 ~2 週 間 ほど かかります 写 真 3は 貯 蔵 試 験 の 様 子 で 袋 に 入 っているのがポリ 個 装 です コン テナで 貯 蔵 する 場 合 果 実 は 詰 めすぎる と 腐 敗 が 多 くなるので 2~3 段 詰 め 程 度 にします ポリ 個 装 の 資 材 は ポリエチレンの 微 細 孔 フィルム(P-プラス)が 多 く 用 い られていますが 袋 内 が 過 湿 になる 傾 向 があるため 新 たにポリ 乳 酸 のフィルム も 考 案 され 過 湿 を 防 止 する 効 果 が 確 認 されてきているところです 予 措 乾 燥 を 行 うことで ポリ 個 装 を 行 写 真 3 不 知 火 の 貯 蔵 試 験 の 様 子 っても 水 腐 れの 発 を 抑 制 でき 鮮 度 保
持 も 可 能 になります 無 包 装 で 貯 蔵 すると 常 温 貯 蔵 でも 冷 蔵 貯 蔵 でも 腐 敗 果 の 発 は 全 体 の 2% 程 ですが いずれも 果 皮 表 面 の 水 分 減 少 が 大 きく 強 いしなびが じるため 商 品 価 値 が 著 しく 低 下 してしまいます( 図 5) 不 知 火 の 貯 蔵 では 充 分 な 予 措 乾 燥 により 果 皮 表 面 に 軽 いしおれが じた 状 態 でポリ 個 装 し 以 後 その 状 態 を 維 持 する 事 で 腐 敗 抑 制 と 鮮 度 保 持 を 両 立 させることが 出 来 ます 累 積 腐 敗 果 率 % % 8% 6% 4% 2% 常 温 各 区 n=36 冷 蔵 各 区 n=29 ポリ 個 装 ( 常 温 ) 無 包 装 ( 常 温 ) ポリ 個 装 ( 冷 蔵 ) 無 包 装 ( 冷 蔵 ) ポリ 個 装 ( 予 措 + 常 温 ) 無 包 装 ( 予 措 + 常 温 ) 2 調 査 果 実 重 減 少 率 % 22 調 査 2% 5% % 5% 常 温 各 区 n=36 冷 蔵 各 区 n=29 ポリ 個 装 ( 常 温 ) 無 包 装 ( 常 温 ) ポリ 個 装 ( 冷 蔵 ) 無 包 装 ( 冷 蔵 ) しなび 強 しなび 中 % 3/7 3/8 3/29 4/8 4/8 4/26 5/ 6/2 調 査 日 % 3/7 3/8 3/29 4/8 4/8 4/26 5/ 6/2 調 査 日 図 5 ポリ 個 装 予 措 乾 燥 貯 蔵 温 度 の 違 いによる 貯 蔵 中 の 腐 敗 果 発 と 果 実 重 の 変 化 おわりに 強 勢 台 木 の 利 用 は 果 実 品 質 が 劣 る 傾 向 があるため これまで 日 本 では 敬 遠 されてきましたが アメリカやヨーロッパの 柑 橘 産 地 では より 樹 勢 の 強 いトロイヤーシトレンジやクレオ パトラマンダリンが 多 く 用 いられており 穂 木 品 種 によってそれぞれ 適 した 台 木 を 使 い 分 けてい ます 本 試 験 に 先 立 ち 数 種 類 の 強 勢 台 木 を 用 いて 比 較 試 験 を 行 いましたが スイングルシト ルメロ は 収 量 性 品 質 面 とも 優 れており 優 良 台 木 としての 適 性 を 備 えていることがわかりまし た は 温 州 ミカンと 相 性 が 良 く 品 質 面 からも 優 れているため 柑 橘 全 体 に 用 いられてき ましたが 新 たなカンキツ 品 種 がぞくぞくと み 出 されている 今 日 にあっては 穂 木 品 種 の 適 性 にあった 台 木 を 選 択 することは 適 正 な 栽 培 管 理 を 行 う 上 で 重 要 です 参 考 文 献 ) 果 樹 台 木 の 特 性 と 利 用 総 論 5-8 各 論 7-84 2) 台 木 の 種 類 と 特 性 農 業 技 術 大 系 果 樹 編 Ⅰカンキツ 基 88 の 8-88 の 2 農 林 技 術 研 究 所 果 樹 研 究 センター 栽 培 育 種 科 上 席 研 究 員 中 嶌 輝 子 ( 現 : 経 済 産 業 部 振 興 局 研 究 調 整 課 )
発 行 月 : 平 成 27 3 月 編 集 発 行 : 静 岡 県 経 済 産 業 部 振 興 局 研 究 調 整 課 42-86 静 岡 市 葵 区 追 手 町 9 番 6 号 54-22-2676 この 情 報 は 下 記 のホームページからご 覧 になれます http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-3a/