資 料 3 安 全 保 障 と 防 衛 力 に 関 する 懇 談 会 平 成 21 年 4 月 9 日 北 海 道 千 歳 市 長 山 口 幸 太 郎
意 見 項 目 1 我 が 国 の 防 衛 に 果 たす 北 海 道 の 特 性 と その 実 態 2 北 海 道 からの 要 望 と 提 言
北 海 道 ( 千 歳 市 )と 防 衛 施 設 自 衛 隊 の 係 わり 北 海 道 千 歳 市 大 正 15 年 10 月 飛 行 場 誕 生 北 海 1 号 機 着 陸 昭 和 9 年 10 月 千 歳 飛 行 場 完 成 昭 和 14 年 10 月 海 軍 千 歳 航 空 基 地 開 設 昭 和 25 年 8 月 警 察 予 備 隊 発 足 ( 北 海 道 5カ 所 に 駐 屯 ) 昭 和 26 年 1 月 第 2 管 区 隊 編 成 昭 和 27 年 8 月 保 安 隊 発 足 10 月 北 部 方 面 隊 創 設 昭 和 29 年 7 月 防 衛 庁 開 庁 ( 陸 上 自 衛 隊 発 足 ) 昭 和 29 年 9 月 洞 爺 丸 台 風 昭 和 37 年 8 月 北 部 方 面 隊 4 個 師 団 体 制 昭 和 47 年 2 月 札 幌 オリンピック 昭 和 51 年 9 月 ソ 連 機 (ミグ25) 函 館 強 行 着 陸 昭 和 57 年 12 月 北 海 道 で 初 の 日 米 共 同 訓 練 (YS3) 平 成 5 年 3 月 国 際 平 和 活 動 (カンボジア) 派 遣 平 成 5 年 7 月 北 海 道 南 西 沖 地 震 平 成 15 年 3 月 第 5 師 団 の 旅 団 化 平 成 19 年 3 月 第 11 師 団 の 旅 団 化 昭 和 20 年 10 月 連 合 国 軍 進 駐 昭 和 27 年 6 月 警 察 予 備 隊 千 歳 臨 時 部 隊 設 置 昭 和 31 年 1 月 陸 上 自 衛 隊 第 7 混 成 団 編 成 昭 和 32 年 9 月 航 空 自 衛 隊 千 歳 基 地 発 足 昭 和 33 年 7 月 市 制 施 行 昭 和 37 年 1 月 防 衛 庁 による 航 空 交 通 管 制 業 務 開 始 昭 和 47 年 3 月 陸 上 自 衛 隊 第 1 高 射 団 編 成 昭 和 50 年 3 月 千 歳 飛 行 場 が 特 定 防 衛 施 設 として 告 示 昭 和 50 年 6 月 米 軍 完 全 撤 退 (30 年 駐 留 ) 昭 和 57 年 8 月 日 米 地 位 協 定 による 施 設 提 供 告 示 9 月 日 米 共 同 訓 練 開 始 ( 陸 ) ( 空 ) 昭 和 61 年 10 月 陸 海 空 統 合 演 習 開 始 昭 和 63 年 7 月 新 千 歳 空 港 開 港 ( 千 歳 基 地 新 管 制 塔 運 用 ) 平 成 5 年 6 月 航 空 自 衛 隊 特 別 航 空 輸 送 隊 編 成 平 成 6 年 6 月 防 衛 庁 空 力 推 進 研 究 施 設 設 置 平 成 19 年 1 月 米 軍 再 編 に 係 る 訓 練 移 転 協 定 締 結 北 海 道 ( 千 歳 市 )は 自 衛 隊 創 設 以 来 50 年 余 にわたり 国 の 防 衛 政 策 推 進 に 積 極 的 に 協 力 1
自 衛 隊 の 勢 力 の 推 移 万 人 万 人 27 27 26 26 自 衛 官 ( 定 員 ) 過 去 10 年 間 の 自 衛 官 と 警 察 官 の 推 移 総 人 件 費 改 革 により 自 衛 官 の 実 員 は 次 期 中 期 では23 万 人 を 割 り 込 む 陸 上 自 衛 官 の 実 員 は14 万 人 以 下 に? 14.6 万 -0.6 万 14 万? 25 25 24 24 自 衛 官 ( 実 員 ) 次 期 中 期 では 警 察 官 との 差 は 定 員 では 2 万 人 近 く 実 員 では 3 万 人 以 上 北 海 道 の 陸 上 自 衛 隊 定 数 の 推 移 23 23 22 22 警 察 官 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 次 期 中 期 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 次 期 中 期 年 度 年 度 戦 車 火 砲 の 装 備 の 推 移 第 5 師 団 ( 帯 広 )の 旅 団 化 など 4 千 人 の 減 少 第 11 師 団 ( 真 駒 内 ) の 旅 団 化 など 4 千 人 の 減 少 2
北 海 道 に 所 在 する 防 衛 財 産 鬼 士 別 中 演 習 場 天 塩 渡 河 訓 練 場 北 海 道 ( 民 )の 理 解 と 協 力 により 防 衛 財 産 ( 基 盤 )とも 言 うべき 全 国 最 大 の 駐 屯 地 (51カ 所 )と 演 習 場 (40カ 所 ) 等 を 提 供 北 海 道 には に 全 国 に 所 在 する 演 習 場 面 積 の 半 分 近 くが 所 在 北 海 道 にしかない 大 規 模 あるいは 特 殊 な 演 習 場 が 多 数 所 在 訓 練 環 境 に 制 約 のある 本 州 九 州 の 部 隊 も 北 海 道 で 訓 練 を 実 施 国 内 最 大 の 渡 河 訓 練 場 国 内 唯 一 の 水 際 障 害 敷 設 訓 練 場 第 2 師 団 ( 旭 川 市 ) 北 海 道 にある 防 衛 財 産 の 活 用 が 現 実 的 かつ 効 果 的! 上 富 良 野 中 演 習 場 北 部 方 面 総 監 部 ( 札 幌 市 ) 鹿 追 中 演 習 場 矢 臼 別 大 演 習 場 第 11 旅 団 ( 札 幌 市 ) 北 海 道 大 演 習 場 千 歳 飛 行 場 第 7 師 団 ( 千 歳 市 ) 第 5 旅 団 ( 帯 広 市 ) 浜 大 樹 訓 練 場 国 内 最 大 の 演 習 場 で 道 外 の 陸 上 自 衛 隊 の 訓 練 や 米 海 兵 隊 の 移 転 射 撃 も 実 施 年 間 300 日 以 上 使 用 同 演 習 場 の 島 松 地 区 に 航 空 機 用 射 場 あり 空 自 のF-15 戦 闘 機 を 配 備 米 空 軍 の 訓 練 移 転 も 実 施 静 内 対 空 射 場 国 内 最 大 の 地 対 空 ミサイル 射 場 国 内 唯 一 の 揚 陸 訓 練 ( 輸 送 艦 から 陸 上 部 隊 を 陸 揚 げする 訓 練 ) 場 函 館 基 地 隊 ( 函 館 ) 3
北 海 道 ( 周 辺 )の 災 害 要 因 は 常 時 観 測 火 山 ( 噴 火 の 頻 度 が 高 い) 北 米 プレート 内 陸 には 多 くの 活 断 層 が 存 在 北 海 道 南 西 沖 地 震 1993.7.12 M7.8 死 者 202 名 負 傷 者 78 名 ユ ー ラ シ ア プ レ ー ト この 地 域 は 千 島 海 溝 で 太 平 洋 プレートが 沈 み 込 むため 短 い 周 期 で 地 震 が 発 生 しやすい 太 平 洋 プレート 十 勝 沖 地 震 2003.9.26 M8.0 2008.9.11 M7.0 釧 路 沖 地 震 1993.1.15 M7.5 世 界 の 地 震 の 約 10%が 日 本 で その 内 15%は 北 海 道 で 発 生! 北 海 道 東 方 沖 地 震 1994.10.4 M8.2 4
社 会 経 済 雇 用 自 衛 隊 の 存 在 が 国 民 生 活 に 及 ぼす 影 響 自 衛 隊 の 存 在 は 北 海 道 の 守 りや 安 心 安 心 を 支 え 地 域 社 会 や 経 済 を 大 きく 左 右 1 北 日 本 地 域 の 防 衛 ( 北 方 領 土 へのビザなし 交 流 漁 業 権 の 確 保 など) 2 北 海 道 民 の 安 心 安 全 を 支 える 基 盤 を 形 成 ( 防 災 訓 練 への 参 加 災 害 対 応 支 援 など) 3 北 海 道 まちづくりの 原 動 力 = 若 年 層 によるまちの 活 性 化 (PTAや 町 内 会 活 動 青 少 年 育 成 献 血 ボランティア 活 動 雪 祭 りやイベント 等 の 各 種 行 事 支 援 ) 4 防 衛 施 設 に 係 る 財 政 支 援 自 衛 官 消 費 による 経 済 の 活 性 化 ( 基 地 交 付 金 所 得 税 地 方 税 家 計 消 費 活 動 など) *500 人 削 減 による 年 間 経 済 損 失 ( 試 算 ): 約 29 億 7 千 万 円 地 場 産 業 の 乏 しい 北 海 道 : 若 年 者 雇 用 問 題 北 海 道 で 毎 年 約 2 千 人 の 自 衛 官 採 用 ( 雇 用 を 創 出 ) 国 策 の 大 転 換 は 地 域 の 破 綻 を 招 く 北 海 道 新 聞 夕 刊 (21.3.17) 自 衛 官 採 用 でも 内 定 取 り 消 し(100 名 前 後 の 採 用 見 送 り) 5
わが 国 周 辺 の 安 全 保 障 環 境 台 湾 - 与 那 国 100km 新 たな 不 安 定 要 因 中 国 の 経 済 成 長 と 軍 事 力 近 代 化 領 土 問 題 ( 尖 閣 ) 国 境 3 正 面 の 安 定 化 を 図 ることが 必 要 上 海 - 九 州 900km 継 続 する 不 安 定 要 因 釜 山 - 福 岡 200km 北 朝 鮮 問 題 ( 核 ミサイル 拉 致 等 ) 領 土 問 題 ( 竹 島 ) サハリン- 稚 内 60km 国 後 島 - 野 付 半 島 20km ロシアの 経 済 と 軍 事 力 の 回 復 北 方 領 土 問 題 ユーラシア 大 陸 から 太 平 洋 に 出 るた めには 南 北 に 長 く 延 びる 日 本 列 島 を 通 過 することが 不 可 避 地 政 学 ( 潜 在 ) 的 な 不 安 定 要 因 6
我 が 国 周 辺 における 極 東 ロシア 軍 の 状 況 極 東 ロシアの 兵 力 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 航 空 方 面 隊 別 緊 急 発 進 回 数 の 推 移 15 年 度 16 年 度 17 年 度 18 年 度 19 年 度 北 空 中 空 西 空 南 混 陸 兵 力 : 約 9 万 人 15 個 師 団 艦 艇 : 約 240 隻 作 戦 機 : 約 630 機 我 が 国 の 領 土 である 北 方 領 土 にも1 個 師 団 を 配 備 領 空 近 接 飛 行 に 対 する スクランブルの 増 加 北 海 道 ( 付 近 )の 自 衛 隊 の 配 備 陸 自 :2 個 師 団 2 個 旅 団 (3.7 万 人 ) 海 自 : 護 衛 艦 5 隻 程 度 ( 大 湊 ) 空 自 :2 個 飛 行 隊 (F-15)( 千 歳 ) 2 個 飛 行 隊 (F-2 F-4)( 三 沢 ) 札 幌 千 歳 旭 川 帯 広 大 湊 三 沢 太 平 洋 艦 隊 の 津 軽 海 峡 回 航 ミサイル 発 射 訓 練 出 典 : 防 衛 白 書 ほか 7
北 海 道 から 国 への 要 望 と 提 言 北 海 道 ( 民 )の 安 心 安 全 の 確 保 と 発 展 のため 北 日 本 地 域 の 安 定 化 と 周 辺 国 (ロシア)との 協 調 が 重 要 1 北 日 本 地 域 ( 北 海 道 周 辺 )の 安 定 化 日 本 の 防 衛 は 3つの 不 安 定 正 面 を 安 定 化 させることが 重 要 ( 自 衛 隊 の 削 減 は この 地 域 に 安 全 保 障 の 空 白 地 帯 を 作 為 することになる また 北 日 本 地 域 の 安 定 なくして 他 の2 正 面 の 安 定 化 は 追 求 できない ) 2 北 海 道 民 の 安 心 安 全 を 支 える 基 盤 の 確 保 災 害 と 表 裏 一 体 の 北 海 道 にとって 自 衛 隊 の 存 在 は 必 要 不 可 欠 ( 自 衛 隊 の 削 減 は この 地 域 の 安 心 安 全 や 生 活 の 基 盤 を 喪 失 させ まちづくりの 根 底 を 崩 壊 させることになる ) 3 北 海 道 に 所 在 する 防 衛 財 産 の 活 用 多 機 能 弾 力 的 な 実 効 性 ある 防 衛 力 実 現 のため 陸 上 自 衛 隊 のマン パワーと これを 支 える 防 衛 財 産 は 必 要 不 可 欠 ( 自 衛 隊 の 削 減 は 北 海 道 に 存 在 するソフト ハード( 有 形 無 形 )の 貴 重 な 防 衛 財 産 を 喪 失 することになる ) 8
北 海 道 は 自 衛 隊 のキーステーション 自 衛 隊 は 防 衛 財 産 の 充 実 した 北 海 道 をキー ステーションに 本 格 的 侵 略 事 態 に 限 らず 国 際 活 動 などの 多 様 な 任 務 を 果 たしていただきたい 北 キ 海 ー 道 は ス 陸 テ 上 ー 自 シ 衛 ョ ン 隊 の 北 海 道 で 実 力 を 培 う 陸 上 自 衛 隊 9
防 衛 大 綱 の 見 直 し 議 論 をされるにあたって 自 衛 隊 創 設 以 来 50 年 余 という 長 きにわたり 我 が 国 の 防 衛 基 盤 を 支 え 自 衛 隊 が 所 在 することを 前 提 にまちづくり を 進 めてきた 私 たち 自 治 体 ( 地 域 )の 実 情 や 北 方 領 土 問 題 が 未 解 決 のなかで 軍 事 大 国 ロシアと 国 境 を 接 しながら 生 活 する 北 海 道 ( 国 ) 民 の 声 に 耳 を 傾 け 現 状 ( 実 態 )に 立 脚 した 議 論 をしていただき いただきますようお 願 い 申 し 上 げます 政 府 に 対 する 報 告 書 のとりまとめにあたっても 是 非 とも こうした 北 海 道 ( 地 域 )の 実 態 論 にご 配 慮 いただき 北 海 道 の 自 衛 隊 体 制 を 維 持 していただきますよう ますよう 重 ねてお お 願 い 申 し 上 げます 本 日 は 貴 重 な 時 間 を 割 き 私 たち 北 海 道 の 意 見 を 聞 いて いただき 有 り 難 うございました 10