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本 報 告 言 について 本 報 告 書 は 東 京 財 団 地 方 議 会 改 革 研 究 における 研 究 成 果 である プロジェクトのメン バーは 以 下 の 通 り リーダー 中 尾 修 東 京 財 団 研 究 員 メンバー 大 沼 瑞 穂 東 京 財 団 研 究 員 兼 政 策 プロデューサー 協 力 本 田 正 美 東 京 大 学 大 学 院 学 際 情 報 学 府 博 士 課 程 < 本 報 告 書 に 関 するお 問 い 合 わせ> 東 京 財 団 政 策 研 究 大 沼 瑞 穂 電 話 03-6229-5502 E-mail onuma@tkfd.or.jp はじめに 日 本 が 本 当 に 元 気 になるためには 地 方 が 活 気 を 取 り 戻 すことが 欠 かせま せん 国 と 地 方 の 関 係 を 見 直 し 真 に 自 立 的 な 地 方 を 創 出 するには 今 何 が 必 要 なのか 東 京 財 団 ではこのような 問 題 意 識 から 市 民 の 日 常 生 活 と 最 も 密 接 な 関 係 にある 地 方 行 政 や 地 方 議 会 の 在 り 方 地 域 の 特 性 を 活 かした 経 済 社 会 を 目 指 す 地 域 再 生 の 創 出 などを 軸 に 政 策 研 究 を 進 める 一 方 市 区 町 村 職 員 のリーダーシップを 育 成 する 週 末 学 校 などの 人 材 育 成 事 業 も 行 っていま す これら 一 つ 一 つの 試 みが 全 体 として 地 方 が 元 気 を 取 り 戻 す 原 動 力 とな ることを 目 標 にしています 名 古 屋 市 や 鹿 児 島 県 阿 久 根 市 での 首 長 と 議 会 の 対 立 が 顕 著 となっている 昨 今 地 方 議 会 の 存 在 意 義 が 問 われています こうした 中 2011 年 春 全 国 で 統 一 地 方 選 挙 の 季 節 を 迎 えます 東 京 財 団 が06 年 から 行 ってきた 地 方 自 治 のプロジェクトでは 首 長 も 議 会 もどちらも 住 民 が 直 接 選 挙 で 選 ぶと いう 二 元 制 代 表 制 のあり 方 に 早 くから 着 目 し 政 策 提 言 i を 出 したり 各 地 で 勉 強 会 を 行 ってきました 東 京 財 団 では 議 会 改 革 とは 住 民 の 議 会 への 参 加 と 議 員 同 士 の 活 発 な 議 論 を 担 保 していくことをその 第 一 歩 と 考 えました 議 会 で 住 民 が 意 見 表 明 ( 陳 情 )し それを 受 けて 議 員 同 士 が 議 会 で 議 論 する さらに 議 会 で 議 論 したことを 住 民 に 説 明 する 機 会 を 頻 繁 に 設 けることにより 住 民 からの 意 見 を 吸 い 上 げ さらに 議 論 をした 上 で 行 政 側 に 提 案 していく こうしたサイ クルを 徹 底 し 合 議 体 としての 生 きた 議 会 を 作 ることで 住 民 も 個 別 の 陳 情 による 物 事 の 解 決 ではなく 地 域 の 主 権 者 として 議 会 と 関 わっていくように なり 議 会 や 議 員 の 役 割 を 認 識 していくことでしょう このプロジェクトでは 議 会 改 革 の 手 法 のひとつとして 注 目 を 集 めている 議 会 基 本 条 例 に 焦 点 を 当 て 議 会 基 本 条 例 東 京 財 団 モデル を 策 定 し 全 国 的 な 普 及 活 動 に 力 を 入 れてきました 生 きる 議 会 を 作 っていくこと そ れが 議 会 改 革 であり そうした 議 会 における 条 例 とは 何 かを 考 える 上 で こ の 報 告 書 がその 一 助 となれば 幸 いです i 政 策 提 言 : 分 権 時 代 の 地 方 議 会 改 革 改 革 派 首 長 からの 提 言 2008 年 7 月 政 策 提 言 : 市 民 参 加 と 情 報 公 開 の 仕 組 みを 作 れ 地 方 議 会 改 革 のための 議 会 基 本 条 例 東 京 財 団 モデル 2010 年 1 月 政 策 提 言 : 地 方 議 会 改 革 は 誰 のためか~ 市 民 の 役 割 と 議 会 の 責 任 ~ 2010 年 5 月 東 京 財 団 理 事 長 加 藤 秀 樹

はじめに 名 古 屋 市 や 鹿 児 島 県 阿 久 根 市 で 起 こった 首 長 対 議 会 の 対 立 はもはや 一 部 の 地 域 の 特 殊 な 問 題 ではない 4 月 の 統 一 地 方 選 挙 が 近 づき 地 方 議 会 の 存 在 意 義 自 体 が 問 われている これまで 地 方 議 会 は 条 例 制 定 権 や 議 案 修 正 権 という 権 限 があるにも 関 わらず こう した 権 限 を 最 大 限 行 使 してこなかった 行 政 が 作 成 した 条 例 案 や 予 算 への 可 決 だけをもって 議 会 の 仕 事 としてきたといっても 過 言 ではない 住 民 から 議 員 定 数 や 議 員 報 酬 に 対 する 疑 義 の 声 が 挙 がる 中 議 会 は 地 方 自 治 の 担 い 手 と して 自 らの 責 任 や 役 割 を 明 確 にしなければならない 地 方 議 会 議 員 とはどうあるべきか 本 質 的 な 議 論 とともに 具 体 的 な 方 策 が 必 要 である こうした 状 況 に 対 処 するため 全 国 的 に 議 会 改 革 の 手 法 として 一 種 のブームになっているの が 議 会 基 本 条 例 の 制 定 である 2006 年 に 北 海 道 の 栗 山 町 議 会 が 最 初 に 制 定 したのに 始 まり 統 一 地 方 選 前 に 駆 け 込 み 的 に 増 加 している しかし 議 会 基 本 条 例 の 制 定 によって 本 当 に 議 会 改 革 が 進 んでいるのであろうか という 問 題 意 識 の 下 東 京 財 団 は 実 態 の 検 証 を 行 った 1

1.ニセ 議 会 基 本 条 例 の 横 行 全 国 的 なブームの 中 にあって 何 のために 議 会 基 本 条 例 を 制 定 するのか といった 本 質 が 欠 落 しているニセ 議 会 基 本 条 例 が 多 く 存 在 する 議 会 基 本 条 例 の 制 定 は 住 民 から 信 頼 される 議 会 になるための 手 段 であり 議 会 改 革 とイコールである 東 京 財 団 地 方 議 会 改 革 プロジェクト では 改 革 の 柱 として 1 情 報 公 開 2 住 民 の 議 会 への 参 加 3 議 員 同 士 の 活 発 な 議 論 の 推 進 を 掲 げた ニセ 議 会 基 本 条 例 をこれ 以 上 増 やさないよう 昨 年 5 月 上 記 の 視 点 を 具 体 化 する ため 以 下 の3 点 につき 議 会 基 本 条 例 に 義 務 化 明 文 化 するよう 政 策 提 言 を 発 表 し た 議 会 基 本 条 例 東 京 財 団 モデル 必 須 3 条 件 1. 議 会 報 告 会 ( 意 見 交 換 会 など) 2. 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 3. 議 員 間 の 自 由 討 議 参 照 ( 政 策 提 言 : 市 民 参 加 と 情 報 公 開 の 仕 組 みをつくれ 地 方 議 会 改 革 のための 議 会 基 本 条 例 東 京 財 団 モデル 2010 年 1 月 ) http://www.tkfd.or.jp/admin/file/pdf/lib/26.pdf 2

2. 東 京 財 団 モデル 必 須 3 条 件 反 映 率 の 推 移 状 況 (2006-2010) 議 会 基 本 条 例 が 初 めて 制 定 された2006 年 以 降 の 制 定 数 の 推 移 と 東 京 財 団 モデル 必 須 3 条 件 の 反 映 率 を 見 ると 以 下 の 通 りである 年 別 西 暦 制 定 議 会 数 反 映 数 反 映 率 (%) 2006 2 1 50 2007 9 5 56 2008 16 8 50 2009 50 37 74 2010 73 59 81 (%) 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 東 京 財 団 モデル 反 映 率 の 推 移 ( 年 度 別 ) 81 74 56 50 50 2006 2007 2008 2009 2010 ( 年 ) 3

3. 検 証 2006 年 の 栗 山 町 議 会 での 議 会 基 本 条 例 の 制 定 から5 年 基 礎 自 治 体 では150 件 と 全 体 の1 割 に 迫 る 猛 スピードで 議 会 基 本 条 例 の 制 定 数 は 増 加 している 2006 年 には2 件 だけだった 議 会 基 本 条 例 は 2009 年 50 件 2010 年 73 件 とこの2 年 間 で 全 体 の8 割 を 超 えている 東 京 財 団 必 須 3 条 件 が 盛 り 込 まれている 条 文 は 年 々 増 加 傾 向 にあり 2010 年 はおよそ8 割 の 条 文 に 必 須 3 条 件 が 盛 り 込 まれている ( 最 終 ページの 資 料 参 照 ) しかし 必 須 3 条 件 が 条 文 に 義 務 化 明 文 化 ( 制 定 時 )されているのは 以 下 の14 議 会 に 留 まる 必 須 3 条 件 が 義 務 化 明 文 化 されている 議 会 栗 山 町 伊 賀 市 今 金 町 松 島 町 北 島 町 福 島 町 大 利 根 町 名 寄 市 北 方 町 陸 前 高 田 市 御 船 町 蔵 王 町 石 巻 市 豊 浦 町 4

4. 必 須 3 条 件 の 義 務 化 明 文 化 の 必 要 性 (1) 必 須 3 条 件 を 盛 り 込 んでいても 義 務 化 明 文 化 しなければ 議 会 報 告 会 や 住 民 の 議 会 での 陳 情 請 願 等 の 意 見 陳 述 が 必 ずしも 実 施 されているとは 限 らない 徹 底 した 情 報 公 開 と 住 民 参 加 が 進 まなければ 議 会 改 革 は 進 まず 条 例 は 絵 に 描 い た 餅 となる (2) 議 会 基 本 条 例 を 制 定 したことによって 我 々は 議 会 改 革 をしている とのアリバイ にされないためにも 必 須 3 条 件 の 義 務 化 明 文 化 が 必 要 である 具 体 的 理 由 1 議 会 報 告 会 の 義 務 化 によって 後 援 者 以 外 不 特 定 多 数 の 住 民 との 意 見 交 換 をする 機 会 を 得 機 関 としての 議 会 に 対 する 様 々な 意 見 を 吸 い 上 げることが 必 要 2 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 の 機 会 を 保 障 することは 個 別 利 益 のために 議 会 に 陳 情 するの ではなく 住 民 も 地 域 経 営 の 視 点 で 地 域 を 考 え 積 極 的 な 住 民 参 加 を 促 すことになる 3 議 員 同 士 の 自 由 討 議 が 深 まれば 議 会 本 来 の 権 限 すなわち 条 例 制 定 権 や 議 案 修 正 権 等 の 行 使 へとつながるアイディアが 生 まれる 議 員 の 議 論 こそ 合 議 機 関 たる 議 会 の 真 骨 頂 5

資 料 鹿 追 町 石 巻 市 加 西 市 川 崎 町 三 芳 町 花 巻 市 東 吾 妻 町 呉 市 豊 前 市 横 須 賀 市 議 会 報 告 会 (4 条 ) (7 条 ) (8 条 ) (10 条 ) (6 条 ) (9 条 ) (3 条 ) (10 条 ) (10 条 ) (13 条 ) 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 (4 条 ) (6 条 ) (6 条 ) (6 条 ) (5 条 ) (8 条 ) (3 条 ) (12 条 ) (10 条 ) (12 条 ) 自 由 な 討 論 による 合 意 形 成 (10 条 ) (12 条 ) (12 条 ) (16 条 ) (12 条 ) (16 条 ) (8 条 ) (16 条 ) (18 条 ) (21 条 ) 小 矢 部 市 亀 山 市 綾 部 市 奄 美 市 宗 像 市 和 木 町 山 元 町 白 糠 町 大 町 市 南 会 津 町 議 会 報 告 会 (4 条 ) (8 条 ) (5 条 ) (7 条 ) (6 条 ) (4 条 ) (5 条 ) (12 条 ) (8 条 ) 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 (4 条 ) (8 条 ) (5 条 ) (6 条 ) (5 条 ) (4 条 ) (4 条 ) (4 条 ) (10 条 ) (8 条 ) 自 由 な 討 論 による 合 意 形 成 (9 条 ) (14 条 ) (10 条 ) (11 条 ) (4 条 ) (8 条 ) (10 条 ) (4 条 ) (17 条 ) (4 条 ) 佐 伯 市 志 免 町 昭 和 町 野 洲 市 鹿 島 市 加 東 市 井 原 市 亀 岡 市 上 越 市 豊 浦 町 議 会 報 告 会 (6 条 ) (5 条 ) (9 条 ) (8 条 ) (7 条 ) (7 条 ) (7 条 ) (9 条 ) (4 条 ) 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 (6 条 ) (4 条 ) (9 条 ) (8 条 ) (7 条 ) (6 条 ) (7 条 ) (6 条 ) (8 条 ) (4 条 ) 自 由 な 討 論 による 合 意 形 成 (22 条 ) (8 条 ) (7 条 ) (13 条 ) (6 条 ) (14 条 (13 条 ) (14 条 ) (15 条 ) (9 条 ) 防 府 市 和 光 市 箕 輪 町 富 士 市 播 磨 町 塩 竈 市 上 峰 町 旭 川 市 長 崎 市 十 津 川 村 議 会 報 告 会 (9 条 ) (5 条 ) (9 条 ) (7 条 ) (6 条 ) (5 条 ) (12 条 ) (6 条 ) 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 (9 条 ) (5 条 ) (9 条 ) (6 条 ) (6 条 ) (5 条 ) (4 条 ) (7 条 ) 自 由 な 討 論 による 合 意 形 成 (14 条 ) (4 条 ) (7 条 ) (12 条 ) (11 条 ) (11 条 ) (2 条 ) (4 条 ) (4 条 ) (3 12 条 ) 大 豊 町 河 北 町 酒 田 市 女 川 町 田 原 市 四 万 十 町 広 島 市 大 牟 田 市 鳥 羽 市 守 山 市 議 会 報 告 会 (4 条 ) (5 条 ) (4 条 ) (6 条 ) (12 条 ) (4 条 ) 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 (4 条 ) (5 条 ) (4 条 ) (5 条 ) (5 条 ) (13 条 ) (4 条 ) (8 条 ) 自 由 な 討 論 による 合 意 形 成 (8 条 ) (9 条 ) (8 条 ) (3 条 ) (14 条 ) (4 条 ) (9 条 ) (8 条 ) 西 和 賀 町 田 川 市 木 津 川 市 塩 尻 市 佐 倉 市 白 山 市 : 義 務 明 文 化 議 会 報 告 会 議 会 報 告 会 (8 条 ) (6 条 ) (10 条 ) (7 条 ) (6 条 ) : 努 力 ~ものとする 請 願 陳 情 者 の 意 見 陳 述 (7 条 ) (5 条 ) (7 条 ) (6 条 ) (5 条 ) この 項 目 は 評 価 をしない 自 由 な 討 論 による 合 意 形 成 (9 条 ) (4 条 ) (11 条 ) (4 条 ) (13 条 ) (12 条 ) : 意 見 陳 述 機 会 明 文 化 請 願 陳 情 : 意 見 陳 述 機 会 努 力 規 定 : 参 考 人 規 定 で 担 保 : 義 務 明 文 化 自 由 討 論 2010 年 4 月 以 降 議 決 した 基 本 条 例 の 条 文 ( 鹿 追 町 は2010 年 3 月 議 決 ) : 努 力 ~ものとする 議 会 報 告 会 色 付 : 義 務 化 しており 高 評 価 全 項 目 色 付 : 東 京 財 団 モデル 不 合 格 全 項 目 : 規 定 なし : 消 極 的 ではあるが 規 定 6

議 会 基 本 条 例 東 京 財 団 モデル 普 及 度 合 いの 検 証 2011 年 3 月 発 行 発 行 者 公 益 財 団 法 人 東 京 財 団 107-0052 東 京 都 港 区 赤 坂 1-2-2 日 本 財 団 ビル 3F Tel 03-6229-5504( 広 報 渉 外 ) Fax 03-6229-5508 E-mail info@tkfd.or.jp URL http://www.tokyofoundation.org 無 断 転 載 複 製 および 転 訳 載 を 禁 止 します 引 用 の 際 は 本 書 が 出 典 であることを 必 ず 明 記 してください 東 京 財 団 は 日 本 財 団 および 競 艇 業 界 の 総 意 のもと 競 艇 事 業 の 収 益 金 から 出 捐 を 得 て 設 立 された 公 益 財 団 法 人 です