墨 田 区 女 性 の 活 躍 推 進 のための 特 定 事 業 主 行 動 計 画 ( 平 成 28 年 度 ~ 平 成 32 年 度 ) 平 成 28 年 4 月 墨 田 区
目 次 1 計 画 策 定 の 基 本 的 な 考 え 方 2 2 計 画 策 定 の 背 景 3 3 区 の 現 状 把 握 分 析 とそこから 見 えてくる 課 題 4 4 計 画 の 目 標 10 5 目 標 を 達 成 するための 取 組 12 1
1 計 画 策 定 の 基 本 的 な 考 え 方 平 成 27 年 8 月 28 日 女 性 の 職 業 生 活 における 活 躍 を 推 進 することによ り 男 女 の 人 権 が 尊 重 され 豊 かで 活 力 ある 社 会 を 実 現 することを 目 的 とす る 女 性 の 職 業 生 活 における 活 躍 の 推 進 に 関 する 法 律 ( 平 成 27 年 法 律 第 6 4 号 以 下 法 といいます )が 成 立 し 法 第 15 条 第 1 項 において 国 及 び 地 方 公 共 団 体 の 機 関 それらの 長 は 特 定 事 業 主 として 特 定 事 業 主 行 動 計 画 を 定 めることとされています 女 性 職 員 が 業 務 の 中 で その 個 性 と 能 力 を 十 分 に 発 揮 し 活 躍 していくた めには 男 女 を 問 わずすべての 職 員 の 仕 事 と 生 活 の 調 和 (ワーク ライフ バランス)が 実 現 するとともに 育 児 や 介 護 を 女 性 の 役 割 としてきた 考 え 方 を 是 正 し これらを 男 女 が 応 分 に 分 担 しながら 働 き 続 けることができる 職 場 環 境 の 整 備 が 必 要 であることに 着 眼 して 検 討 を 行 いました 本 計 画 は 法 に 基 づく 特 定 事 業 主 行 動 計 画 として 策 定 するものであり 本 区 職 員 の 人 事 の 事 務 は 区 長 部 局 区 議 会 事 務 局 選 挙 管 理 委 員 会 事 務 局 監 査 委 員 事 務 局 教 育 委 員 会 事 務 局 を 一 体 として 行 っていることから 区 長 区 議 会 議 長 選 挙 管 理 委 員 会 代 表 監 査 委 員 教 育 委 員 会 の 各 任 命 権 者 共 同 の 計 画 として 策 定 するものとします 法 は 平 成 28 年 度 から 平 成 37 年 度 までの 時 限 立 法 であり 事 業 主 が 現 状 の 把 握 と 分 析 を 行 い その 中 で 明 らかになった 課 題 について 10 年 間 の 期 間 中 を 区 切 って その 期 間 内 に 達 成 を 目 指 す 数 値 目 標 を 立 て 目 標 を 達 成 す る 取 組 を 示 すこととされています 本 計 画 では 法 の10 年 間 の 期 間 を 前 期 の5 年 後 期 5 年 に 区 切 り 区 の 課 題 について 平 成 28 年 度 から 平 成 32 年 度 までの5 年 間 に 達 成 を 目 指 す 目 標 値 を 掲 げ そのための 取 組 を 示 していきます 2
2 計 画 策 定 の 背 景 国 が 平 成 27 年 11 月 20 日 に 定 めた 法 に 基 づく 事 業 主 行 動 計 画 策 定 指 針 では 女 性 の 活 躍 の 意 義 を 女 性 の 活 躍 とは 一 人 一 人 の 女 性 が 個 性 と 能 力 を 十 分 に 発 揮 できることである 特 に 公 務 部 門 での 女 性 の 活 躍 は 我 が 国 の 政 策 方 針 決 定 過 程 への 女 性 の 参 画 拡 大 という 重 要 な 意 義 を 有 するもので ある 女 性 職 員 の 登 用 の 拡 大 は 女 性 の 活 躍 の 一 側 面 を 図 るものであるが 女 性 の 活 躍 は それにとどまるものではなく 臨 時 非 常 勤 職 員 を 含 めたすべて の 女 性 職 員 が どの 役 職 段 階 においても その 個 性 と 能 力 を 十 分 に 発 揮 できる ことを 目 指 して 推 進 する 必 要 がある また 多 様 な 人 材 を 活 かすダイバーシテ ィ マネジメントは 公 務 部 門 に 対 するニーズのきめ 細 かい 把 握 や 新 しい 発 想 を 生 み 出 すことなどを 通 じて 政 策 の 質 と 公 務 部 門 におけるサービスを 向 上 さ せる このため 女 性 活 躍 の 観 点 から 女 性 の 採 用 登 用 の 拡 大 や 仕 事 と 生 活 の 調 和 (ワーク ライフ バランス)の 推 進 に 積 極 的 に 取 り 組 む 必 要 がある 特 定 事 業 主 の 女 性 の 活 躍 状 況 は 一 般 事 業 主 も 注 目 しており 一 般 事 業 主 に 対 し 率 先 垂 範 する 観 点 からも こうした 取 組 を 着 実 に 進 めることは 大 きな 意 義 があると 考 えられる としています また 国 は 平 成 27 年 12 月 25 日 に 閣 議 決 定 した 第 4 次 男 女 共 同 参 画 基 本 計 画 において 平 成 15 年 に 社 会 のあらゆる 分 野 において 2020 年 までに 指 導 的 地 位 に 女 性 が 占 める 割 合 が 少 なくとも30% 程 度 となるよ う 期 待 する とした 目 標 は 極 めて 重 要 であり 更 なる 努 力 を 行 い 将 来 の3 0%に 着 実 に 結 び 付 けていくことが 重 要 である とし 同 計 画 の 平 成 32 年 度 末 までの 目 標 値 として 市 町 村 の 課 長 相 当 職 の 女 性 の 割 合 を20%に 上 げ ることを 掲 げています さらに この 中 で 公 務 部 門 における 女 性 の 参 画 拡 大 は 重 要 で 男 女 が 意 思 決 定 過 程 に 積 極 的 に 参 画 し 共 に 責 任 を 担 うとともに 多 様 な 意 見 が 政 策 方 針 決 定 に 公 平 公 正 に 反 映 され 新 たな 制 度 の 構 築 や 抜 本 的 な 見 直 しが 行 われることが 重 要 である また 将 来 にわたって 多 様 性 に 富 んだ 持 続 可 能 な 社 会 を 実 現 していくためには 多 様 な 人 材 の 能 力 活 用 の 観 点 から 女 性 の 役 割 を 認 識 し 女 性 の 活 躍 の 機 会 を 拡 大 していく 必 要 がある としています これらのことから 女 性 の 活 躍 を 拡 大 推 進 していくことが 男 女 を 問 わ ず 人 材 の 持 つ 大 きな 可 能 性 を 公 共 の 福 祉 の 増 進 につなげていくと 考 えられる ため 地 方 公 共 団 体 が 特 定 事 業 主 として 行 動 計 画 を 策 定 し 対 応 する 取 組 を 実 施 していくことが 求 められています 3
3 区 の 現 状 把 握 分 析 とそこから 見 えてくる 課 題 (1) 区 の 女 性 活 躍 に 関 する 現 状 把 握 ( 平 成 26 年 度 ) ア 平 成 27 年 4 月 1 日 付 で 新 規 採 用 した 職 員 に 占 める 女 性 の 割 合 男 性 14 名 (36.8%) 女 性 24 名 (63.2%) 合 計 38 名 採 用 については 男 女 の 区 別 のない 試 験 選 考 を 行 っているため 際 立 った 男 女 の 差 異 はありません イ 職 員 の 平 均 した 勤 続 年 数 の 男 女 の 差 異 行 政 系 技 能 系 男 性 19 年 4 月 25 年 4 月 女 性 22 年 1 月 26 年 9 月 男 女 の 区 別 なく 任 用 を 行 っているため 男 女 の 勤 続 年 数 に 大 きな 差 異 はありません ウ 職 員 1 人 当 たりの 各 月 ごとの 超 過 勤 務 時 間 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 4 時 間 39 分 4 時 間 45 分 3 時 間 46 分 3 時 間 30 分 2 時 間 9 分 5 時 間 39 分 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 4 時 間 54 分 4 時 間 49 分 5 時 間 51 分 4 時 間 41 分 4 時 間 58 分 7 時 間 6 分 エ 管 理 的 地 位 にある 職 員 に 占 める 女 性 職 員 の 割 合 管 理 職 ( 部 長 級 25 名 課 長 級 52 名 )77 名 中 12 名 で15.6% となっています オ 各 役 職 段 階 にある 職 員 に 占 める 女 性 職 員 の 割 合 部 長 職 課 長 職 総 括 係 長 職 係 長 職 主 任 主 事 職 1 2 級 職 全 体 12.0% 17.3% 28.2% 33.1% 61.8% 45.8% 49.8% 1 2 級 職 及 び 主 任 主 事 までについては 男 女 による 割 合 の 大 きな 差 異 はありませんが 係 長 以 上 では 女 性 の 占 める 割 合 が 低 くなってい ます 4
カ 出 産 した 女 性 職 員 の 育 児 休 業 等 した 者 の 割 合 及 び 配 偶 者 が 出 産 した 男 性 職 員 の 育 児 休 業 等 した 者 の 割 合 並 びに 職 員 の 男 女 別 の 育 児 休 業 の 平 均 取 得 期 間 対 象 職 員 数 取 得 者 数 取 得 割 合 平 均 取 得 期 間 女 性 25 名 24 名 96.0% 1 年 1か 月 7 日 男 性 30 名 5 名 16.7% 2か 月 18 日 取 得 割 合 取 得 期 間 とも 男 性 の 取 得 が 少 ない 状 況 です キ 配 偶 者 が 出 産 した 男 性 職 員 の 配 偶 者 出 産 休 暇 又 は 育 児 参 加 にための 休 暇 を 取 得 した 者 の 割 合 並 びにそれぞれの 休 暇 の 平 均 取 得 日 数 対 象 職 員 数 取 得 者 数 取 得 割 合 平 均 取 得 日 数 出 産 支 援 休 暇 30 名 28 名 93.3% 1.96 日 育 児 参 加 休 暇 30 名 20 名 66.7% 3.76 日 ク 採 用 試 験 受 験 者 総 数 に 占 める 女 性 の 割 合 ( 特 別 区 採 用 試 験 選 考 の 平 成 26 年 度 実 施 分 の 男 女 別 統 計 が 公 表 されていないため 平 成 27 年 度 実 施 分 を 掲 載 ) 受 験 者 数 に 占 める 女 性 の 割 合 合 格 者 に 占 める 女 性 の 割 合 35.8% 43.8% ケ 職 員 に 占 める 女 性 職 員 の 割 合 及 び 本 区 に 人 材 派 遣 されている 労 働 者 に 占 める 女 性 労 働 者 の 割 合 職 員 に 占 める 女 性 の 割 合 派 遣 労 働 者 に 占 める 女 性 の 割 合 49.8% 50.0% コ 人 材 育 成 を 目 的 とした 教 育 訓 練 の 男 女 別 の 状 況 新 任 研 修 男 性 女 性 計 67 名 75 名 142 名 一 般 職 員 研 修 男 性 女 性 計 500 名 418 名 918 名 管 理 監 督 者 ( 部 課 長 係 長 ) 男 性 女 性 計 189 名 71 名 260 名 5
その 他 の 管 理 職 研 修 男 性 女 性 計 129 名 18 名 147 名 専 門 実 務 研 修 男 性 女 性 計 136 名 82 名 218 名 キャリア デザ イン 研 修 男 性 女 性 計 13 名 31 名 44 名 女 性 活 躍 推 進 講 演 会 男 性 女 性 計 35 名 47 名 82 名 女 性 職 員 のためのキャリ ア サポート 研 修 男 性 女 性 計 19 名 19 名 その 他 の 研 修 男 性 女 性 計 199 名 134 名 333 名 サ 直 近 の 年 度 の10 年 度 前 その 前 後 の 年 度 に 採 用 した 新 規 学 卒 職 員 の 引 き 続 き 任 用 されている 者 の 男 女 別 の 割 合 ( 平 成 15,16,17 年 度 採 用 ) 引 続 き 任 用 されている 男 性 の 割 合 引 続 き 任 用 されている 女 性 の 割 合 平 成 15 年 度 採 用 66.6% 100.0% 平 成 16 年 度 採 用 76.5% 83.3% 平 成 17 年 度 採 用 62.5% 30.0% 6
シ 職 業 生 活 と 家 庭 生 活 の 両 立 を 支 援 するための 制 度 の 男 女 の 利 用 実 績 男 性 女 性 計 制 度 説 明 妊 婦 通 勤 時 間 30 名 30 名 交 通 機 関 の 混 雑 を 避 けるための 休 暇 妊 娠 症 状 対 応 休 暇 5 名 5 名 妊 娠 による 諸 症 状 のため 勤 務 が 困 難 な 場 合 の 休 暇 母 子 保 健 検 診 休 暇 22 名 22 名 母 子 保 健 補 の 健 康 診 査 保 健 指 導 を 受 けるための 休 暇 妊 娠 出 産 休 暇 31 名 31 名 産 前 出 産 産 後 のための 休 暇 出 産 支 援 休 暇 28 名 28 名 配 偶 者 の 出 産 にあたり 取 得 できる 休 暇 育 児 参 加 休 暇 20 名 20 名 配 偶 者 の 出 産 に 際 し 育 児 世 話 等 を 行 うための 休 暇 育 児 時 間 2 名 12 名 14 名 当 該 子 を 養 育 するための 休 暇 子 の 看 護 休 暇 91 名 72 名 163 名 当 該 子 を 看 護 する 必 要 がある 場 合 の 休 暇 母 親 学 級 4 名 4 名 初 回 出 産 時 に 母 親 学 級 に 参 加 するための 職 免 適 用 妊 産 婦 の 休 養 1 名 1 名 医 師 の 指 示 に 基 づき 休 養 が 必 要 な 場 合 に 職 免 適 用 早 期 流 産 2 名 2 名 安 静 加 療 や 母 体 の 疲 労 回 復 のために 職 免 適 用 出 産 の 遅 れ 5 名 5 名 出 産 予 定 日 を 過 ぎて 出 産 日 までの 間 を 職 免 適 用 予 防 接 種 6 名 14 名 20 名 当 該 子 の 定 期 予 防 接 種 時 に 付 き 添 うための 育 児 休 業 5 名 54 名 59 名 当 該 子 を 養 育 するための 休 業 部 分 休 業 1 名 23 名 24 名 勤 務 時 間 のうち 一 部 を 休 業 するための 休 業 介 護 休 暇 1 名 5 名 6 名 親 族 等 が 傷 病 等 のため 介 護 が 必 要 な 時 に 取 得 する 休 暇 短 期 介 護 休 暇 18 名 24 名 42 名 親 族 等 が 傷 病 等 のため 介 護 が 必 要 な 時 に 取 得 する 休 暇 育 児 短 時 間 勤 務 0 名 0 名 0 名 1 日 の 勤 務 時 間 を 短 縮 する 勤 務 形 態 ス 職 員 及 び 派 遣 労 働 者 1 人 当 たりの 各 月 ごとの 時 間 外 労 働 時 間 及 び 休 日 労 働 の 合 計 時 間 等 の 労 働 時 間 の 状 況 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 職 員 ( 行 政 系 ) 4 時 間 46 分 3 時 間 54 分 4 時 間 1 分 3 時 間 16 分 2 時 間 19 分 6 時 間 11 分 職 員 ( 技 能 系 ) 3 時 間 30 分 12 時 間 59 分 0 時 間 41 分 5 時 間 39 分 0 時 間 31 分 10 時 間 40 分 派 遣 労 働 者 0 時 間 15 分 0 時 間 7 分 0 時 間 15 分 0 時 間 10 分 0 時 間 10 分 0 時 間 15 分 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 職 員 ( 行 政 系 ) 4 時 間 45 分 4 時 間 24 分 6 時 間 27 分 4 時 間 18 分 4 時 間 54 分 7 時 間 24 分 職 員 ( 技 能 系 ) 5 時 間 54 分 8 時 間 16 分 16 時 間 19 分 8 時 間 8 分 5 時 間 8 分 5 時 間 41 分 派 遣 労 働 者 0 時 間 10 分 0 時 間 18 分 0 時 間 2 分 0 時 間 2 分 0 0 時 間 57 分 7
セ 職 員 に 付 与 された 年 次 有 給 休 暇 等 の 取 得 日 数 割 合 ( 平 成 26 年 ) 当 初 日 数 取 得 日 数 取 得 割 合 行 政 系 37.3 日 13.6 日 36.5% 技 能 系 35.8 日 18.8 日 52.5% ソ 年 度 当 初 に 昇 任 した 職 員 数 の 男 女 割 合 ( 平 成 27 年 4 月 1 日 ) 昇 任 者 男 性 ( 割 合 ) 女 性 ( 割 合 ) 部 長 5 4(80.0%) 1(20.0%) 統 括 課 長 9 8(88.9%) 1(11.1%) 課 長 7 5(71.4%) 2(28.6%) 総 括 係 長 16 9(56.3%) 7(43.8%) 係 長 27 18(66.7%) 9(33.3%) 主 任 主 事 55 28(50.9%) 27(49.1%) 2 級 職 44 26(59.1%) 18(40.9%) 係 長 以 上 に 昇 任 した 割 合 は 男 性 の 方 が 高 くなっています タ 男 女 別 の 各 昇 任 選 考 受 験 申 込 率 男 性 女 性 有 資 格 者 申 込 者 ( 率 ) 有 資 格 者 申 込 者 ( 率 ) 管 理 職 Ⅰ 類 258 15 (5.8%) 387 1 (0.3%) 管 理 職 Ⅱ 類 20 2 (10.0%) 5 1 (20.0%) 総 括 係 長 44 30 (68.2%) 27 22 (81.5%) 係 長 147 19 (12.9%) 406 10 (2.5%) 主 任 主 事 148 138 (93.2%) 118 91 (77.1%) 2 級 職 27 27(100.0%) 19 19(100.0%) 管 理 職 Ⅰ 類 及 び 係 長 職 昇 任 選 考 の 受 験 率 は 際 立 って 女 性 が 低 い 状 況 です 8
(2) 本 区 の 課 題 の 分 析 (1)の 現 状 把 握 から 明 らかになったことは 1 管 理 職 及 び 係 長 職 について 女 性 職 員 の 占 める 割 合 が 職 員 に 占 める 女 性 の 割 合 と 比 べて 低 いということです また 管 理 職 及 び 係 長 職 における 女 性 職 員 の 割 合 が 低 いことの 前 提 として ま ず 女 性 職 員 がこれらの 昇 任 選 考 を 受 験 する 率 が 男 性 職 員 に 比 べてかなり 低 いことが 挙 げられます 2 育 児 に 関 連 する 休 暇 等 を 利 用 する 男 性 職 員 の 率 が 低 いことが 挙 げられます なお これら 以 外 では 男 女 間 において 顕 著 な 差 異 はありませんでし た 本 計 画 では 女 性 の 活 躍 しやすい 制 度 環 境 という 視 点 と 職 員 の 誰 もが 働 きやすい 環 境 づくりの 両 面 から この2つの 課 題 について 集 中 的 に 対 応 を 検 討 し 2つの 指 標 が 向 上 するよう 対 策 を 講 じていきます 9
4 計 画 の 目 標 (1) 女 性 管 理 職 及 び 係 長 職 の 割 合 の 向 上 国 においてはこれまで 社 会 のあらゆる 分 野 において2020 年 まで に 指 導 的 地 位 に 女 性 が 占 める 割 合 が 少 なくとも30% 程 度 となるよ う 期 待 する ( 平 成 15 年 6 月 20 日 男 女 共 同 参 画 推 進 本 部 決 定 )として きましたが 平 成 27 年 12 月 25 日 に 閣 議 決 定 された 第 4 次 男 女 共 同 参 画 基 本 計 画 の 中 では 十 分 な 実 効 が 上 がっていない 現 状 を 考 慮 して 平 成 32 年 度 末 までに 市 町 村 の 部 長 級 相 当 職 の 女 性 の 割 合 を10% 程 度 課 長 相 当 職 の 女 性 の 割 合 を20% 係 長 相 当 職 の 女 性 の 割 合 を35%と する 目 標 を 改 めて 掲 げています 一 方 本 区 の 平 成 27 年 4 月 における 管 理 職 ( 部 長 職 及 び 課 長 職 )に 占 める 女 性 の 割 合 は 部 長 職 における 女 性 の 割 合 が12.0% 課 長 職 における 女 性 の 割 合 が17.3%となっており 管 理 職 としてとらえる と15.6%となっています また 係 長 職 における 女 性 の 割 合 は 約 3 1.9%となっています これらの 女 性 の 割 合 を 国 の 目 標 に 近 づけてい きます 女 性 の 活 躍 を 実 現 させる 本 区 の 意 思 表 示 として また 中 長 期 的 に 管 理 職 に 占 める 女 性 職 員 の 割 合 をさらに 高 めていくため 今 後 の5 年 間 で 管 理 職 における 女 性 の 割 合 を20% 程 度 に 係 長 職 における 女 性 の 割 合 を3 5% 程 度 にしていくことを 目 標 とします 平 成 32 年 度 までの 目 標 管 理 職 における 女 性 職 員 の 占 める 割 合 20% 程 度 係 長 職 における 女 性 職 員 の 占 める 割 合 35% 程 度 (2) 男 性 職 員 の 育 児 休 業 の 取 得 率 の 向 上 本 区 で 女 性 が 活 躍 しやすくなるための 方 策 として 育 児 や 介 護 などの ための 制 度 を 利 用 しているために 時 間 的 制 約 がある 中 でも その 職 員 が 持 っている 能 力 を 十 分 に 発 揮 できる 職 場 環 境 や 仕 事 の 仕 組 みを 整 備 して いく 必 要 があります その 第 一 歩 として 男 女 の 区 別 なく 必 要 に 応 じて 利 用 することを 当 然 のこととして 育 児 休 業 等 の 制 度 を 利 用 し 仕 事 と 個 人 の 生 活 を 両 立 させ た 働 き 方 を 推 奨 実 践 していくことが 必 要 となります そのために 男 性 職 員 の 育 児 休 業 取 得 率 の 向 上 を 目 標 として 取 組 みます 10
前 出 の 第 4 次 男 女 共 同 参 画 基 本 計 画 では 平 成 32 年 度 までに 男 性 の 育 児 休 業 取 得 率 を13%にすることが 目 標 とされています 一 方 平 成 26 年 度 における 本 区 の 男 性 職 員 の 育 児 休 業 取 得 率 は 16. 7%と 全 国 の 市 町 村 の 平 均 取 得 率 1.7%( 総 務 省 平 成 26 年 度 におけ る 地 方 公 務 員 の 育 児 休 業 等 の 取 得 状 況 について)より)に 比 べるとかなり 高 く 国 の 目 標 を 上 回 ってはいるものの 本 区 の 女 性 職 員 の 育 児 休 業 取 得 率 が96.0%( 同 全 国 市 町 村 平 均 91.2%)であることと 育 児 休 業 を 当 然 のこととして 取 得 できる 職 場 環 境 としていくには 低 いと 言 わざる を 得 ないことから 今 後 の5 年 間 でこれを20% 程 度 に 高 めていくことを 目 標 とします 平 成 32 年 度 までの 目 標 男 性 職 員 の 育 児 休 業 取 得 率 20% 程 度 11
5 目 標 を 達 成 するための 取 組 (1) 女 性 の 管 理 職 を 増 やすために 女 性 の 管 理 職 を 増 やすためには その 前 段 として 女 性 の 係 長 職 を 増 やす ことから 始 めていく 必 要 があります そのために 男 女 ともに 低 い 係 長 職 昇 任 選 考 の 受 験 率 を 上 げる 対 策 を 取 っていきます 本 区 の 係 長 職 選 考 においては これまで 1 平 成 26 年 度 から 従 来 の 申 込 制 に 加 えて 本 人 の 同 意 を 得 た 上 で の 所 属 長 の 推 薦 による 指 名 制 の 選 考 を 導 入 2 平 成 27 年 度 からは 一 定 の 条 件 の 下 選 考 に 合 格 後 3 年 間 昇 任 を 猶 予 する 昇 任 猶 予 制 度 の 導 入 3 平 成 27 年 度 から 係 長 に 昇 任 した 時 の 不 安 を 軽 減 するため 事 前 に 係 長 の 職 務 の 一 部 を 経 験 する 係 長 心 得 制 度 の 導 入 などを 行 ってきていますが 顕 著 な 受 験 率 の 向 上 には いまだつながって いない 状 況 にあります さらに 係 長 選 考 の 前 にある 主 任 主 事 昇 任 選 考 の 受 験 率 が 男 性 93. 2% 女 性 77.1%と 大 きな 差 は 付 いていない 一 方 で 係 長 選 考 のそ れは いずれも 低 いながら 男 性 12.9% 女 性 2.5%と 大 きな 差 が 開 いています 係 長 昇 任 選 考 を 受 けない 理 由 として 平 成 26 年 10 月 に 本 区 の 主 任 主 事 を 対 象 に 実 施 した 意 識 調 査 では 1 自 信 のないことを 昇 任 の 忌 避 理 由 とする 答 えとして 男 女 ともに 未 経 験 分 野 の 仕 事 で いきなり 係 長 をやりたくない 係 長 なのに 仕 事 ができないと 係 員 から 批 判 されたくない が 上 位 でしたが 女 性 に 限 ると このほかに 係 長 になる 自 信 がない 係 長 に 必 要 なスキルが 私 にはない という 答 えが 高 い 割 合 を 占 めました 2 職 責 に 対 する 昇 任 忌 避 理 由 としては 男 性 に 比 べ 女 性 の 今 以 上 に 責 任 を 持 ちたくないので 係 長 になりたくない が 目 立 ち 3 生 活 志 向 による 昇 任 忌 避 理 由 としては 家 族 との 時 間 を 大 切 にしたいので 係 長 になりたくない 育 児 ( 介 護 )のために 係 長 にはなりたくない の2つの 答 えが 男 性 に 比 べて 女 性 に 多 くありました これらから 女 性 職 員 が 自 信 をつけること そのための 経 験 を 積 むこ と 生 活 と 仕 事 の 両 立 を 調 和 できる 環 境 の 整 備 が 必 要 であることが 明 ら 12
かになってきます また 女 性 が 自 分 自 身 が 係 長 になることを 意 識 し さらに 管 理 職 となるような 動 機 付 けも 重 要 になってきます そのために 本 区 は 以 下 のような 取 組 みを 実 施 します (ⅰ) 女 性 が 仕 事 に 取 組 む 自 信 をつけていくために 今 後 は これまで 女 性 職 員 があまり 配 置 されてこなかったポストにも 女 性 を 重 点 的 に 配 置 したり 区 政 の 重 要 な 方 針 の 決 定 の 場 面 への 女 性 職 員 の 参 画 を 増 やし 職 務 の 経 験 値 を 高 め 上 司 が 様 々な 課 題 に 対 してどのよう に 考 え どのように 対 応 しているのかを 理 解 することにより 昇 任 への 不 安 を 減 らし 昇 任 意 欲 の 醸 成 を 図 っていきます (ⅱ) 昇 任 意 欲 醸 成 不 安 解 消 のための 研 修 を 実 施 します ア 各 層 の 職 員 を 対 象 とした 研 修 キャリア サポート 研 修 様 々な 経 験 を 経 てきた 女 性 職 員 や 管 理 職 係 長 が 自 らロールモデ ルとなり 他 の 職 員 も 自 分 もできるかな 自 分 もやってみようか な と 気 付 いたり 考 えられる 懇 談 会 や 自 分 のキャリア パスを 思 い 描 くことができるキャリア サポート 研 修 を 充 実 させ 昇 任 に 対 するネガティブな 印 象 や 職 責 への 負 担 感 の 軽 減 を 早 いうちから 図 っ ていきます イ 主 任 主 事 を 対 象 とした 研 修 主 任 主 事 昇 任 時 研 修 組 織 の 中 や 区 民 等 との 円 滑 な 合 意 形 成 を 図 るためのファシリテー ション 技 術 や 相 手 に 共 感 しながら 自 己 の 意 見 意 思 をきちんと 相 手 に 伝 えるアサーション 技 術 を 習 得 しながら 自 らの 役 割 意 識 を 醸 成 します 主 任 主 事 リーダーシップ 研 修 自 分 に 適 したリーダーシップ 像 を 考 え 今 後 のキャリア プランの 参 考 にします タイムマネジメント 研 修 業 務 改 善 生 産 性 向 上 の 手 法 を 習 得 し 自 己 のワーク ライフ バ ランスに 結 び 付 けます キャリア デザイン 研 修 ( 主 任 主 事 昇 任 7 年 目 ) 組 織 の 中 で 自 分 ができること 期 待 されている 役 割 を 認 識 しつつ 誰 にも 訪 れる 逆 境 やストレスに 対 応 する 力 (レジリエンス)を 付 け ます キャリア デザイン 研 修 ( 主 任 主 事 50 歳 時 ) 13
自 己 の 原 点 と 現 在 の 能 力 を 再 認 識 し 仕 事 の 楽 しさ やりがいにつ いて 探 求 し 今 後 のキャリア プランを 考 えます (ⅲ) 女 性 がワーク ライフ バランスを 保 ちながら 働 くことができる 職 場 環 境 は 同 時 に 昇 任 に 踏 み 出 しやすい 職 場 環 境 ともいえるので 効 率 的 な 仕 事 の 進 め 方 や 環 境 整 備 に 関 しての 意 識 改 革 を 図 ってい きます (2) 男 性 職 員 の 育 児 休 業 の 取 得 率 を 向 上 させるために 女 性 の 職 業 生 活 と 家 庭 生 活 の 円 滑 かつ 継 続 的 な 両 立 を 可 能 とするため には 子 育 てにおいても 男 女 が 共 に 親 としての 責 任 と 喜 びを 分 かち 合 い かかわっていくことが 重 要 となります そのためには 育 児 休 業 等 両 立 支 援 制 度 のさらなる 周 知 及 び 利 用 しやす い 職 場 環 境 への 改 善 を 図 り 男 性 の 家 庭 生 活 における 意 識 改 革 と 参 画 を 促 進 し 男 女 ともに 働 きやすい 職 場 風 土 の 醸 成 と それぞれのライフ ステ ージの 充 実 につなげていくことが 必 要 です 男 性 が 家 事 育 児 や 介 護 等 に 積 極 的 にかかわり その 責 任 を 果 たすこと は 妊 娠 出 産 育 児 への 固 定 観 念 を 払 拭 し 自 らの 意 志 で 働 こうとする すべての 女 性 の 活 躍 を 効 果 的 に 促 進 し 結 果 として 豊 かで 活 力 ある 社 会 の 実 現 区 民 サービスの 向 上 に 結 び 付 くものと 考 えます そのために 本 区 は 以 下 のような 取 組 みを 実 施 します (ⅰ) 次 世 代 育 成 支 援 対 策 促 進 法 に 基 づき 平 成 27 年 3 月 に 策 定 した 墨 田 区 特 定 事 業 主 行 動 計 画 前 期 計 画 ( 墨 田 区 職 員 のための 仕 事 と 子 育 て 両 立 支 援 プラン)に 掲 げている 子 育 て 支 援 の 各 方 策 を 着 実 に 実 施 していくため 随 時 周 知 を 図 っていきます (ⅱ) 平 成 27 年 8 月 4 日 に 区 長 が 行 った イクボス 宣 言 の 趣 旨 を 活 か し 両 立 支 援 策 の 周 知 を 図 るとともに 管 理 職 から 育 児 休 業 等 を 積 極 的 に 取 得 するよう 働 きかけます そのために 管 理 職 等 に 対 する 研 修 を 実 施 していくなど 家 庭 と 仕 事 の 両 立 を 当 然 のこととして 実 践 していくため 全 庁 的 な 意 識 改 革 を 進 めていきます (ⅲ) 本 計 画 に 基 づく 取 組 みの 実 施 状 況 とその 成 果 について 法 第 15 条 第 6 項 に 基 づき 毎 年 公 表 していくとともに それぞれの 取 組 が 有 効 に 機 能 しているかについても 検 証 していきます 14
墨 田 区 長 のイクボス 宣 言 職 場 で 共 に 働 く 部 下 のワークライフバランスを 考 え その 人 のキャ リアと 人 生 を 応 援 しながら 組 織 の 業 績 も 結 果 を 出 し 自 らも 仕 事 と 私 生 活 を 楽 しむ イクボス になることを 誓 います 宣 言 文 1 子 育 てや 介 護 など 両 立 しながら 頑 張 っている 部 下 を 応 援 します 2 自 ら 部 下 に 年 次 休 暇 や 育 児 休 業 介 護 休 暇 など 取 得 を 促 します 3 会 議 の 短 縮 や 意 思 決 定 の 迅 速 化 業 務 改 善 などを 進 めます 4 組 織 の 長 として 求 められる 責 務 を 果 たし 十 分 な 成 果 を 上 げます 墨 田 区 女 性 の 活 躍 推 進 のための 特 定 事 業 主 行 動 計 画 ( 平 成 28 年 度 ~ 平 成 32 年 度 ) 平 成 28 年 4 月 墨 田 区 総 務 部 職 員 課