朝 鮮 のシャーマニズム ( 柳 東 植 : 朝 鮮 のシャーマニズム 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 を 中 心 として) 0) 前 提 0-1. シャーマニズムとは(アニミズム 精 霊 信 仰 から 派 生 : 多 神 教 的 性 格 ) 満 州 語 : 興 奮 する 者 挑 発 する 者 揺 れ 動 く 者 中 国 語 : 跳 神 イニシエーション 体 験 ( 苦 難 と 死 と 再 生 ) エクスタティックな 神 人 交 渉 ( 歌 舞 賽 神 ) 禍 福 の 調 節 伝 統 的 に 山 神 地 母 神 をまつり 禍 福 を 調 整 する 霊 界 が 醸 し 出 す 災 厄 からの 人 間 解 放 ( 倫 理 思 想 罪 観 念 は 弱 い) 0-1-2 宇 宙 の 三 階 層 : 上 界 ( 光 明 世 界 : 主 神 善 霊 ) 中 界 ( 人 物 生 物 ) 下 界 ( 悪 霊 ) 発 展 した 教 理 を 持 っているわけではないので 容 易 に 多 宗 教 と 混 合 される 0-2. 朝 鮮 のシャーマニズム 0-2-1. 機 能 (( )はシャーマニズムに 共 通 な 機 能 ) 祈 福 ( 司 祭 ): 祈 雨 祭 祈 恩 祈 子 城 隍 祭 別 神 祭 安 宅 神 祭 穣 災 ( 治 病 ): 治 病 祈 祷 厄 除 け 祈 祷 巫 呪 ( 呪 詛 ) 禁 厭 ( 災 禍 を 逃 れるため 神 符 呪 文 ) 占 卜 ( 予 言 ) 娯 楽 : 歌 舞 娯 楽 = 朝 鮮 巫 教 の 特 徴 : 神 霊 に 対 する 楽 舞 から 民 間 の 娯 楽 行 事 に 変 化 0-2-2 朝 鮮 シャーマニズムから 見 た 朝 鮮 的 性 格 ( 以 下 ( 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 による) 依 他 性 : 天 地 神 明 が 人 間 の 運 命 と 生 活 を 左 右 する= 吉 凶 禍 福 は 運 命 的 なもの 儒 教 : 事 大 主 義 に 終 始 先 祖 祭 祀 : 先 祖 の 霊 に 依 存 して 現 実 の 幸 福 を 左 右 しようとした( 孝 の 本 質 ) 保 守 性 :すべてのものが 自 分 に 責 任 があるのではなく 超 越 的 な 神 明 に 根 差 す= 文 化 発 展 の 要 因 が 根 本 的 に 欠 如 する( 柳 ) 他 宗 教 を 受 け 入 れて 自 己 発 展 のための 自 己 革 新 をもたらしたのではなく 単 に 他 宗 教 の 諸 要 素 の 中 から 自 己 の 好 みに 適 したものだけを 融 合 し 自 己 との 公 分 母 的 な ものだけを 受 け 入 れた 数 千 年 もの 間 を 変 化 発 展 なく 伝 承 されてきた 巫 教 自 体 が この 性 格 を 単 的 に 説 明 している ( 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 31,32ページ 仏 教 道 教 との 融 合 : 祈 祷 祭 祀 法 法 神 仙 霊 交 法 = 巫 教 的 特 性 に 一 致 する 限 りにおいての 融 合 現 実 主 義 的 性 格 : 現 在 どのようにしてあらゆる 災 厄 と 不 安 から 免 れて 安 心 立 命 の 生 活 幸 福 な 生 活 を 営 むことが 出 来 るかが 全 関 心 の 焦 点 = 永 遠 明 日 はない ( 昨 日 今 日 という 固 有 語 にはあっても 明 日 という 固 有 語 はない) 占 い= 現 実 をいかに 安 心 して 楽 しむか 仏 教 : 現 実 主 義 的 な 護 国 仏 教 除 災 招 福 の 祈 祷 仏 教 ( 民 衆 ) - 1 -
娯 楽 性 : 運 命 論 + 現 実 主 義 = 娯 楽 性 花 郎 道 歌 舞 藝 術 の 発 展 の 基 礎 0-2-3. 朝 鮮 のシャーマニズムの 伝 承 の 方 向 単 純 伝 承 ( 山 川 祭 祈 雨 祭 祖 霊 祭 ) 複 合 的 展 開 ( 外 来 文 化 との 集 合 : 花 老 道 八 関 会 燃 灯 会 など) 変 容 的 展 開 ( 文 化 環 境 の 変 化 によるシャーマニズムの 部 分 要 素 の 変 容 ) 1) 原 点 1-1. 神 話 ( 壇 君 神 話 など) 1 天 神 降 臨 ( 東 北 アジアの 北 方 遊 牧 民 父 権 的 天 神 信 仰 圏 に 共 通 ) 天 帝 桓 因 は 子 桓 雄 に 天 符 印 三 つを 与 えてこの 世 を 治 めさせる 桓 雄 は 三 千 の 部 族 民 をつれて 太 白 山 頂 の 神 壇 樹 の 下 に 降 りる ( 山 岳 信 仰 + 神 木 信 仰 ) 天 神 降 臨 信 仰 の 延 長 = 天 神 の 降 りるところとしての 山 木 壇 君 =1500 年 の 統 治 の 後 山 神 に 化 する( 山 神 として 祀 られる) 2 地 母 神 ( 南 方 の 農 耕 的 思 想 : 生 産 と 関 連 した 諸 霊 信 仰 は 地 母 神 信 仰 の 延 長 )) 熊 女 トラ 人 間 になりたくて 桓 因 の 命 令 により 洞 穴 の 中 に 忌 みこもり 熊 女 は 人 間 になる = 死 してよみがえる 穀 霊 の 神 秘 力 を 体 得 ( 穀 物 冬 に 枯 れて 春 に 再 生 ) 3 天 神 と 地 母 神 の 結 合 = 桓 雄 と 熊 女 から 壇 君 が 誕 生 朝 鮮 を 支 配 する( 天 と 人 間 を 繋 ぐ 神 巫 堂 ) 朝 鮮 :1 2の 両 者 が 混 合 した 文 化 シャーマニズムは 汎 神 論 であるが 全 体 の 霊 界 を 支 配 する 最 高 神 を 認 める:하나님 ハ ナニム ただし 最 高 神 の 概 念 は 大 して 発 達 せず 人 事 には 干 渉 せず 配 下 である 諸 霊 に 人 事 を 司 らせると 考 える 朝 鮮 では 祈 雨 祭 のみは 最 高 神 に 行 うが 日 常 の 人 事 に 関 しては 配 下 にある 雑 神 ( 山 神 水 神 三 神 )に 祭 祀 を 捧 げる( 柳 東 植 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 日 本 神 は 精 霊 のごとき 存 在 で 特 定 の 場 所 に 常 に 定 まる 存 在 ではない 臨 時 に 神 を 呼 び 寄 せて 農 耕 に 関 する 祭 りを 行 う 来 臨 する 神 への 目 印 として 依 代 神 奈 備 :そのものが 神 のやどる 聖 地 = 神 体 山 天 神 が 降 りるところではない 天 つ 神 思 想 : 大 和 朝 廷 が 大 陸 の 王 権 思 想 の 影 響 の 下 に 太 陽 崇 拝 を 意 識 的 に 選 択 したもの 雄 略 期 前 後 天 照 = 天 武 期 森 羅 万 象 は 天 気 の 作 用 でなく 数 多 くの 人 格 神 の 働 き 3 神 話 的 巫 具 壇 君 天 符 印 三 具 を 賜 る 三 種 の 神 器 ( 東 北 アジアに 共 通 する 神 話 的 巫 具 ) - 2 -
天 地 地 下 界 を 支 配 する 力 の 象 徴 cf. 1 桓 因 仏 教 の 東 方 の 護 法 神 の 名 前 = 釈 提 ( 帝 釈 ) 桓 因 桓 환 =밝( 明 るい): 光 明 な 天 神 2 壇 君 Tangun=アルタイ 語 のtenguri( 天 )の 写 音 熊 (köm)=kam( 神 ) 山 神 として 祀 られる( 降 臨 した 天 神 ) 農 作 寿 命 病 気 を 支 配 = 今 日 の 巫 覡 と 同 じ 1-2. 実 際 に(この 部 分 は 鎌 田 茂 雄 朝 鮮 の 仏 教 より) 社 稷 をまつる 高 句 麗 : 鬼 神 霊 星 社 稷 神 を 祀 る 韓 族 蘇 塗 = 聖 域 10 月 に 東 盟 ( 本 来 祭 天 儀 礼 であったが 始 祖 東 明 王 を 祀 る 始 祖 祭 でもある) 5 月 10 月 に 鬼 神 を 祀 る 聖 域 の 中 心 に 大 木 鈴 や 鼓 をかけて 鬼 神 を 祀 る 村 の 入 り 口 や 他 邑 との 教 会 に 設 ける(アジールの 役 割 も) 五 穀 神 天 神 崇 拝 = 仏 教 を 受 け 入 れる 精 神 的 風 土 となる 2) 新 羅 1-1. 単 純 伝 承 祖 霊 祭 山 川 祭 祖 霊 祭 抽 象 的 な 祭 天 儀 礼 が 具 体 的 な 祖 霊 祭 に 変 化 農 耕 儀 礼 山 川 祭 新 羅 好 祠 山 神 ( 旧 唐 書 ) 山 頂 に 降 臨 した 天 神 天 帝 の 子 始 祖 霊 水 神 竜 神 信 仰 に 変 化 守 護 祭 城 門 などの 守 護 神 を 祀 る( 蘇 塗 祭 ( 三 韓 ) 守 護 祭 城 隍 信 仰 と 習 合 ( 高 麗 )) 1-2. 複 合 的 展 開 花 郎 道 護 国 の 龍 神 信 仰 ( 新 羅 中 期 = 全 盛 期 ) = 仏 教 道 教 は 霊 界 の 要 素 を 多 分 に 持 っているので 容 易 に 融 合 しやすい 1-2-1. 花 郎 道 女 性 花 郎 男 性 花 郎 に 本 体 神 事 は 女 性 が 中 心 男 性 に( 美 男 子 粧 飾 : 朝 鮮 時 代 でも 男 巫 は 花 郎 と イニシエーション 呼 ばれ 女 装 した) 金 庾 信 : 中 岳 石 窟 で 苦 行 老 人 より 方 術 を 与 えられる 天 官 重 光 降 霊 於 宝 剣 (シャーマンの 修 行 と 類 似 ) 元 暁 : 真 っ 暗 な 墓 場 で 髑 髏 の 水 を 飲 む 翌 日 聖 人 となる( 墓 場 = 死 聖 人 = 再 生 ) エクスタティック: 相 悦 以 歌 楽 遊 娯 山 水 禍 福 の 調 節 新 羅 の 貴 族 は 現 実 肯 定 的 な 雰 囲 気 を 持 っていた 彼 らに 合 う 仏 教 を 受 容 するか 彼 ら の 志 向 に 合 わせて 仏 教 を 受 容 しようとした 弥 勒 下 生 信 仰 - 3 -
( 朝 鮮 シャーマニズム 天 神 は 降 臨 するもの 極 楽 往 生 ではない) 花 郎 = 弥 勒 の 化 身 真 智 王 代 興 輪 寺 僧 真 慈 が 弥 勒 像 の 前 で 花 郎 に 化 身 して 現 れるこことを 願 う お 告 げに 従 い 樹 下 で 未 尸 を 発 見 連 れ 帰 り 花 郎 とする( 遺 事 3 巻 ) 未 = 弥 ( 音 通 ) 尸 = 力 と 形 が 似 る 未 尸 = 弥 力 (ミロク) 固 有 朝 鮮 語 で 竜 をmili milwという 護 国 の 龍 神 信 仰 にも 繋 がる 弥 勒 信 仰 弥 勒 は 釈 迦 入 滅 後 56 億 年 7 千 万 年 後 に 悟 を 開 く そのときに 衆 生 に 真 理 を 説 き 聞 いた 衆 生 は 解 脱 し ていく 釈 迦 はすでに 涅 槃 の 境 地 に 入 っているので 何 もしないし 何 も 出 来 ない そのため 現 に 悩 んでいる 弥 勒 に 期 待 した( 北 魏 : 雲 崗 大 同 ) しかし 弥 勒 自 身 は 説 法 するだけだったの で 中 国 では 直 接 衆 生 を 救 済 する 阿 弥 陀 に 関 心 が 移 っていく 一 方 南 北 朝 の 混 乱 期 に 多 く 作 られた 疑 経 には 弥 勒 信 仰 の 変 遷 も 見 られる 末 法 の 時 代 世 界 に 終 末 が 訪 れる そのときに 弥 勒 が 代 わりの 者 を 送 り 衆 生 を 救 済 する その 後 弥 勒 が 現 れ 平 和 な 世 の 中 を 作 るというものである 中 国 で は 主 流 にならないが この 思 想 は 民 間 の 間 に 生 き 残 り 白 蓮 教 徒 の 乱 の 思 想 的 背 景 となる ベトナム もそうだが 朝 鮮 も 大 国 に 脅 かされ 続 けていた その 中 で 弥 勒 が 降 りてきて そこが 世 界 の 中 心 とな るという 思 想 が 出 来 上 がる また 弥 勒 が 降 りてくるまでの 繋 ぎとして 地 蔵 阿 弥 陀 が 信 仰 されるよ うになる( 弥 勒 信 仰 のアジアより ) 朝 鮮 の 建 国 神 話 は 天 から 山 に 降 りてきた 神 から 壇 君 らが 生 まれ そこに 世 界 が 形 成 される(イニ シエーションを 経 た 王 の 誕 生 により 世 界 が 出 来 る) 弥 勒 が 降 りてきたところが 世 界 の 中 心 になると いう 考 えとパラレルになるように 思 われる すでに 新 羅 時 代 王 は 弥 勒 の 生 まれかわりであり 弥 勒 の 降 りてきた 仏 国 土 が 新 羅 という 考 え 方 が 出 てくる 華 厳 経 の 影 響 で 弥 勒 からビルシャナに 変 わるが やはり 弥 勒 信 仰 もシャーマニズムと 融 合 した 結 果 のように 思 われる 華 厳 経 ビルシャナ= 無 限 の 光 が 遍 く 照 らし 出 す 照 らし 出 されたものは 平 等 cf. 大 日 : 真 理 そのもの 一 即 多 多 即 一 仏 と 衆 生 と 心 は 同 じ: 仏 が 迷 うと 衆 生 になり 衆 生 が 悟 れば 仏 になる 仏 にもなるし 衆 生 にもなるもの= 人 間 の 心 魔 が 差 すこともあるし 一 瞬 の 間 に 悪 魔 になる 事 もある また 仏 のような 気 持 にもなれる 意 識 とは 唯 識 どんな 妄 想 をもった 心 の 中 にも 清 らかな 心 が 貫 徹 する cf.アラヤシキと 如 来 蔵 われわれのなかには 眠 っている 仏 心 がある それが 何 かの 因 縁 で 現 れたことが 発 心 魂 の 奥 底 に ある 仏 の 心 が 表 面 に 現 れたこと 発 心 がすなわち 正 覚 cf. 法 華 経 はどんな 人 も 仏 になる 可 能 性 があるのだ それを 修 行 によって 表 してい かなくてはいけないと 考 える - 4 -
一 切 は 仏 性 の 現 れとして 輝 いている 仏 性 の 顕 現 =すべては 仏 の 光 明 に 包 まれたもの: 悪 煩 悩 汚 濁 は 仮 の 存 在 全 部 仏 の 中 に 包 まれて 消 えていく 修 行 もいらなくなる( 哲 学 としては 理 解 出 来 るが 実 際 にはこれでは 人 を 救 えない) 新 羅 華 厳 元 暁 : 真 俗 一 如 ( 真 即 俗 )= 一 切 の 衆 生 は 同 一 の 仏 性 : 聖 俗 を 区 別 する 必 要 は 無 い( 世 俗 主 義 ) 一 切 無 碍 人 一 道 出 生 死 和 諍 論 : 一 即 多 多 即 一 なら 分 派 闘 争 する 必 要 は 無 い 義 湘 ( 智 儼 の 弟 子 ) 唐 で 華 厳 を 学 ぶ 帰 国 華 厳 十 刹 を 建 立 ( 敵 の 侵 入 ルートの 拠 点 ) 華 厳 一 乗 法 界 図 図 印 を 唱 えながら 曲 がっていくと 最 後 に 仏 の 悟 りへと 到 達 する = 哲 学 的 思 考 の 追 究 でなく 実 践 で 海 印 三 昧 の 世 界 に 突 入 する 事 事 無 碍 事 理 無 碍 でなく 理 理 無 碍 を 認 める=あらゆる 個 物 の 中 に 個 物 がもつ 理 を 認 める それぞれの 理 は 共 通 現 在 : 曹 渓 宗 ( 禅 宗 系 ) 教 理 上 華 厳 思 想 の 影 響 が 濃 厚 華 厳 経 の 学 習 華 厳 経 略 簒 偈 ( 鎌 田 茂 雄 華 厳 の 思 想 ほか) 1-2-2. 護 国 の 龍 神 信 仰 = 朝 鮮 シャーマニズム: 農 耕 文 化 の 発 達 につれて 農 耕 儀 礼 と それに 関 連 した 諸 霊 信 仰 に 重 点 が 移 っていく 農 耕 神 が 具 体 化 して 水 神 竜 神 となる 古 代 中 国 地 上 の 蛇 + 天 上 の 星 = 竜 蛇 : 水 物 雨 を 降 らす 神 霊 竜 信 仰 : 農 耕 文 化 の 貊 により 流 入 + 濊 狛 のミリ( 弥 里 ) 信 仰 = 漁 労 を 左 右 する 水 神 信 仰 ( 柳 東 植 説 ) 4 世 紀 の 新 羅 : 君 主 国 家 体 制 を 整 える 護 国 の 竜 神 信 仰 = 仏 法 守 護 霊 としての 竜 王 信 仰 と 習 合 新 羅 は 日 本 海 側 から 侵 入 する 倭 人 に 悩 まされていた 脱 解 王 : 東 海 竜 神 の 子 ( 同 時 に 吐 含 山 の 山 神 ) 文 武 王 ( 新 羅 を 統 一 した 王 ): 死 して 東 海 の 竜 となり 故 国 を 護 らん = 海 中 王 陵 感 恩 寺 特 に 統 一 新 羅 成 立 による 民 族 意 思 による 護 国 思 想 + 護 法 思 想 ( 仏 教 護 国 の 竜 神 思 想 花 郎 = 朝 鮮 シャーマニズの 第 1の 転 換 点 1-3. 変 容 的 展 開 ( 新 羅 後 半 ) 新 羅 王 権 の 弱 体 化 = 社 会 不 安 の 増 大 護 国 の 東 海 竜 信 仰 除 災 招 福 の 巫 神 へ: 処 容 郎 伝 説 仏 教 : 国 家 守 護 から 個 人 の 厄 神 の 駆 逐 へ - 5 -
国 家 に 対 する 関 心 よりも 個 人 の 安 寧 幸 福 に 関 心 が 移 った シャーマニズムの 役 割 = 個 人 の 除 厄 治 病 辟 邪 進 慶 = 朝 鮮 シャーマニズムの 第 2の 転 換 点 3) 高 麗 八 関 会 燃 灯 会 シャーマニズム( 仏 教 を 媒 介 ) 大 廟 祭 山 川 祭 祈 雨 祭 ( 司 祭 としての 巫 覡 があらわになる)- 単 純 伝 承 1. 単 純 伝 承 1-1. 山 川 祭 天 神 の 降 臨 した 神 格 = 山 神 地 母 産 神 大 河 川 神 1-2. 祖 霊 祭 成 宗 (987-997) 大 廟 を 建 てる 始 祖 霊 祭 古 代 の 祭 天 祭 同 様 囚 人 を 釈 放 祖 霊 祭 と 山 川 祭 が 平 行 することも 多 い ( 農 耕 儀 礼 の 流 れを 汲 む) 1-3. 祈 雨 祭 農 耕 民 化 した 高 麗 人 にはもっとも 重 要 な 儀 式 5 月 前 後 から 乾 燥 期 多 くの 巫 覡 をあつめる 旱 雨 = 天 神 山 川 諸 神 が 左 右 するもの 旱 魃 = 主 宰 神 の 怒 りに 由 来 巫 覡 が 重 要 ( 神 意 を 探 り 神 霊 と 交 渉 し 慰 める 必 要 ) 2. 複 合 的 展 開 2-1. 八 関 会 ( 祭 天 山 神 系 ): 天 地 神 明 に 支 える 秋 の 収 穫 祭 ( 新 羅 時 代 の 花 郎 にあたる) 新 羅 真 興 王 (572) 以 来 高 麗 に 入 り 本 格 化 盛 行 期 :11 世 紀 = 不 安 定 期 武 神 政 権 と 蒙 古 侵 入 ( 高 麗 の 諸 宗 教 と 信 仰 の 盛 行 期 ) 本 来 : 八 戒 を 行 うこと( 殺 生 盗 窃 淫 妖 飲 酒 等 を8 種 類 のことを 行 わない) 仏 教 文 化 が 風 靡 した 時 代 であるため 寺 で 行 うが 禁 欲 ではなく 飲 酒 歌 舞 を 伴 った 古 来 の 固 有 信 仰 形 態 をとる 10 月 を 前 後 して 行 う( 収 穫 祭 ) 八 関 밝안( 光 明 ) = 言 語 的 に 融 合 しうる 高 麗 は 高 句 麗 を 継 承 した 国 家 東 盟 祭 を 継 承 した 祭 天 儀 礼 収 穫 祭 をかねる 1 祈 雨 祭 として 本 来 の 八 関 会 とは 関 係 ない 天 神 祭 神 竜 神 を 祀 り 歌 舞 賽 神 による 祈 雨 祭 を 行 う= 収 穫 祭 2 守 護 祭 ( 国 家 守 護 祭 ) 外 敵 の 侵 害 を 防 ぎ 国 家 を 守 護 するもの= 東 盟 祭 有 軍 事 亦 祭 天 と 同 じ 性 格 3 慰 霊 祭 - 6 -
収 穫 祭 として 天 神 に 対 して 行 う= 感 謝 祭 = 穀 霊 信 仰 に 基 づく 農 耕 儀 礼 穀 霊 = 死 と 再 生 祖 霊 の 甦 り 観 念 と 融 合 する ( 新 羅 で 始 まったとき 戦 死 士 卒 のために 八 関 会 を 行 った) 民 族 祭 祀 の 継 承 = 花 郎 が 四 仙 楽 部 として 八 関 会 に 参 加 百 戯 舞 歌 を 行 う 2-2 燃 灯 会 (1 月 15 日 ) 仲 冬 の 八 関 会 とともに 高 麗 の 二 大 法 会 初 出 : 新 羅 景 文 王 6 年 (866) おそらく6 世 紀 から( 高 麗 では 八 関 会 とペアーで 行 う) 本 来 : 仏 に 対 する 供 養 の 一 様 式 燃 灯 (연등) 竜 童 (용동) = 融 合 しうる : 竜 童 新 羅 / 竜 = 守 護 神 農 耕 神 脱 解 王 = 竜 童 1 祖 霊 祭 : 太 祖 礼 拝 2 護 国 祭 : 八 関 会 と 合 わせて 行 う: 太 祖 拝 礼 自 体 が 国 家 観 念 を 有 す 3 歌 舞 賽 神 : 息 災 祈 福 祭 歌 舞 をもって 天 下 の 太 平 を 祈 り 三 界 の 神 祇 を 祀 って 息 災 を 祈 る 仏 教 そのものがシャーマニズムを 背 景 に 融 合 していく 太 祖 現 在 に 至 るまで 創 建 した 寺 はすべて 道 詵 国 師 の 至 誠 によるものであるので やたらと 寺 院 を 増 やして 地 徳 を 傷 付 けてはいけない 私 の 願 いは 燃 灯 と 八 関 にある 道 詵 : 陰 陽 地 理 により 太 祖 を 指 導 して いた 国 師 仏 教 は 宮 廷 においては 仏 教 を 穣 災 招 福 の 道 具 として 用 いた 高 麗 八 万 大 蔵 経 も 仏 力 をもって( 契 丹 蒙 古 を) 撃 退 するための 迷 信 から 彫 った また 穣 災 招 福 を 目 的 とするシャーマニズムを 混 合 したことで 功 利 主 義 的 信 仰 を 形 成 した 護 国 仏 教 であると ともに 民 衆 にとっては 仏 力 による 現 世 利 益 が 追 究 された( 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 ) 3. 巫 覡 信 仰 の 発 達 高 麗 中 葉 から 盛 ん 降 神 = 山 神 城 隍 神 = 天 神 系 司 祭 的 機 能 巫 医 的 機 能 予 言 的 機 能 3-2 内 容 国 巫 堂 における 国 行 巫 儀 ( 国 家 単 位 ) 城 隍 祭 ( 村 単 位 ) 3-3 態 様 椽 のある 屋 内 神 堂 ( 巫 堂 ) 丹 青 満 壁 画 神 像 = 帝 釈 神 が 主 神 飲 酒 歌 舞 賽 神 降 神 神 託 現 在 のムーダンの 形 式 と 一 緒 4) 朝 鮮 0. 儒 教 主 義 の 成 立 高 麗 忠 烈 王 (1274-1308) 儒 教 理 念 が 取 り 立 てられる ( 流 入 は 新 羅 時 代 ) - 7 -
高 麗 末 : 朱 子 学 による 刺 激 = 安 珦 (1243-1306)が 導 入 朱 子 学 以 前 の 儒 教 は 五 経 の 訓 詁 学 詞 章 学 に 留 まっていた 朱 子 学 はそれまでの 訓 詁 学 などとは 異 なり 終 始 一 貫 した 思 想 体 系 を 備 えていた= 仏 教 哲 学 との 衝 突 仏 教 一 派 の 政 治 的 堕 落 拝 仏 抗 争 李 朝 成 立 = 揚 儒 政 策 仏 僧 弾 圧 巫 覡 信 仰 も 排 斥 の 対 象 = 仏 教 と 融 合 していたため しかし 儒 教 = 民 衆 の 宗 教 心 を 満 たすだけの 宗 教 的 要 素 はない 教 学 的 性 格 一 部 指 導 者 階 級 の 独 占 に 留 まる 民 衆 指 導 者 までも 形 を 変 えて 巫 覡 信 仰 を 密 かに 持 ち 続 ける 儒 教 中 国 : 現 世 は 快 1 分 1 秒 でも 長 生 きしたい 死 後 も 現 世 に 戻 りたい 魂 が 戻 るべき 肉 体 が 大 切 骨 を 保 存 墓 帰 るべき 尸 に 魂 魄 を 招 く= 再 生 儒 : 招 魂 儀 礼 を 基 礎 として 体 系 化 : 祖 先 崇 拝 祖 霊 信 仰 をするためには 祖 先 祭 祀 のための 子 孫 が 必 要 孝 : 祖 先 祭 祀 ( 招 魂 儀 礼 ) 父 母 への 敬 愛 子 孫 を 産 むこと 儒 教 : 生 命 論 としての 孝 を 基 礎 として 家 族 倫 理 社 会 倫 理 を 作 ったもの 新 儒 教 (12 世 紀 : 朱 子 学 陽 明 学 )= 宇 宙 論 形 而 上 学 まで ( 加 地 伸 行 儒 教 とは 何 か ) 朝 鮮 では 仏 教 を 排 除 するため 宗 教 として 受 容 ( 日 本 = 儒 学 ) 朱 子 学 中 心 で 陽 明 学 は 受 容 しない 紹 介 された 途 端 に 一 蹴 / 科 挙 とも 関 係 朱 子 学 : 朱 子 (1130-1200) 性 即 理 : 性 は 即 ち 理 なり 天 下 の 理 其 の 自 る 所 を 原 ぬるに 未 だ 不 善 有 らず 喜 怒 哀 楽 の 未 だ 発 せざる 何 ぞ 嘗 て 善 ならざらん 性 は 天 より 出 で 才 は 気 より 出 づ 気 清 ければ 則 ち 才 清 く 気 濁 れば 則 ち 才 濁 る 才 は 善 あり 不 善 あるも 性 は 則 ち 不 善 無 し = 性 善 説 理 = 天 理 として 唯 一 かつ 純 善 / 普 遍 的 な 規 範 道 徳 性 形 而 上 の 原 理 気 = 物 質 成 : 全 物 質 の 素 (エーテル) 陰 陽 五 行 形 而 下 の 素 材 人 は 本 来 天 から 百 %の 理 が 与 えられる ゆえに 全 ての 人 間 はもともと 百 % 道 徳 的 で 善 それなのに 悪 い 人 がいるのは 気 のせい 気 の 性 質 の 組 み 合 わせによる 千 差 万 別 の 多 様 性 が 万 物 の 多 様 性 を 生 む 濁 った 気 は 理 をくもらせてしまう ( 小 倉 紀 蔵 韓 国 は 一 個 の 哲 学 である より) 李 退 溪 : 理 気 二 元 論 李 栗 谷 : 理 気 一 元 論 陽 明 学 : 陸 象 山 - 王 陽 明 (1472-1528) 心 即 理 :すべての 理 はわが 心 にある 物 の 在 り 方 を 格 (ただ)して 人 間 本 来 の 良 知 を 致 すよう にする 良 知 とは 人 間 本 来 の 知 であるから 先 に 理 を 知 り 然 る 後 に 実 践 する 朱 子 学 の 立 場 ではなく 知 行 合 一 にならざるを 得 ない 孝 は 人 間 本 来 の 内 なる 心 にあって その 理 を 知 らなければ 実 践 出 来 ないものではない( 姜 在 彦 朝 鮮 儒 教 の 二 千 年 より) - 8 -
陽 明 学 は 朱 子 学 の 理 屈 の 多 い 主 知 的 な 行 き 方 を 批 判 し 人 間 にはもっと 大 切 な 溢 れ 出 る 生 命 のような 生 き 生 きとしたもの( 良 知 )があり そこを 重 んずるべきものとした ものといえる ( 儒 教 とは 何 か ) 朱 子 学 により 韓 国 人 に 無 神 論 的 な 基 盤 が 形 成 された 宇 宙 万 物 は 無 人 格 的 な 理 と 気 の 造 化 と 説 明 される 人 格 的 な 天 地 の 主 催 者 としての 神 観 念 が 存 在 する 余 地 はない 所 謂 主 宰 者 即 是 理 也 結 果 的 に 無 神 論 的 功 利 主 義 の 世 界 観 となった ( 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 1. 単 純 伝 承 ( 排 斥 対 象 から 除 外 ) 1-1. 山 川 祭 祈 福 祭 : 山 神 = 祭 天 祭 ex. 摩 尼 山 に 祭 天 壇 / 祈 雨 祭 / 祈 病 祭 1-2. 祈 雨 祭 : 巫 覡 により 主 宰 1-3. 祖 霊 祭 : 特 に 壇 君 祭 2. 複 合 的 展 開 八 関 祭 燃 灯 祭 廃 止 : 仏 教 行 事 のため 儺 礼 城 隍 祭 中 国 の 祭 儀 風 習 ( 事 大 主 義 の 時 代 ) 2-1. 儺 礼 ( 中 国 の 駆 儺 礼 ) 大 晦 日 悪 鬼 疫 神 駆 逐 の 行 事 イ) 駆 儺 部 = 中 国 伝 来 の 宗 教 儀 式 中 国 : 季 春 仲 秋 季 冬 の 儀 式 朝 鮮 : 季 冬 のみ= 仲 冬 の 八 関 会 に 代 わるもの+ 歌 舞 百 戯 の 結 合 ロ) 親 戯 部 = 演 芸 化 した 儀 式 2-2. 城 隍 祭 城 隍 = 城 池 ( 城 市 保 障 のための 池 溝 )のこと 城 池 の 神 : 水 ( 隍 ) 庸 ( 城 ) 神 崇 拝 = 城 市 の 守 護 神 信 仰 高 麗 中 期 に 朝 鮮 に 入 る 李 朝 で 盛 行 ただし 朝 鮮 に 城 池 は 存 在 しない d.h. 古 来 の 天 神 山 神 守 護 神 に 対 する 信 仰 に 城 隍 と 名 付 けた 城 隍 神 : 八 蜡 (8 柱 の 中 国 の 農 耕 関 係 神 のこと)の 第 7 神 水 庸 = 守 護 神 農 耕 神 10 月 が 祭 期 : 朝 鮮 の10 月 の 祭 祀 と 一 致 山 神 集 落 神 信 仰 と 融 合 城 隍 (성황) 山 神 (서난) 3. 巫 覡 の 盛 行 巫 覡 を 排 除 することは 出 来 ない( 仏 教 :シャーマニズムとの 融 合 形 態 によって 宗 教 的 役 割 を 持 った) 祈 福 祭 治 病 祭 死 霊 祭 神 託 卜 占 歌 舞 賽 神 宮 中 巫 俗 ( 王 妃 中 心 ) これらを 通 じて 巫 俗 儀 礼 が 定 型 化 制 度 化 されていった - 9 -
5) 現 代 5-1. 宗 教 の 状 況 既 成 宗 教 : 但 し 儒 教 は 冠 婚 葬 祭 を 中 心 とした 生 活 倫 理 の 根 拠 として 受 容 されている 新 興 宗 教 : 韓 国 において 形 成 朝 鮮 戦 争 前 後 の 社 会 変 動 期 に 組 織 既 成 宗 教 より 派 生 または 民 間 信 仰 を 組 織 化 民 間 信 仰 : 古 代 の 自 然 宗 教 が 残 留 継 承 された 非 組 織 的 宗 教 現 象 シャーマニズム 的 伝 統 信 仰 : 巫 覡 信 仰 山 川 祭 家 宅 神 祭 部 落 祭 慣 習 的 信 仰 : 通 過 儀 礼 生 産 と 関 わりをもった 除 災 祈 福 吉 凶 信 仰 : 卜 占 択 日 宮 合 観 相 手 相 四 柱 呪 術 信 仰 : 禁 忌 符 籍 長 丞 陰 陽 風 水 信 仰 : 地 理 明 堂 鄭 鑑 録 など =シャーマニズムが 中 心 一 部 が 分 離 されている 場 合 も 多 い 5-2. シャーマニズムの 状 況 単 純 伝 承 : 部 落 祭 ( 洞 祭 ) 複 合 的 展 開 : 三 神 信 仰 巫 俗 巫 覡 信 仰 5-2-1. 部 落 祭 祖 霊 祭 : 李 朝 中 葉 に 儒 教 の 祖 先 祭 礼 に 吸 収 祈 雨 祭 :ほぼ 消 滅 山 川 祭 = 洞 祭 堂 祭 山 神 祭 : 山 神 ( 山 神 城 隍 神 堂 山 神 ) 正 月 15 日 頃 か 10 月 集 落 単 位 形 態 1. 儒 礼 風 のもの: 祭 官 により 主 宰 歌 舞 を 伴 わず 厳 粛 ( 李 朝 後 半 に 成 立 ) 2.. 巫 祭 風 のもの: 歌 舞 を 伴 う =いずれもシャーマニズムを 継 承 焼 紙 ( 自 己 の 願 い 事 を 口 述 しながら 紙 を 燃 やす 儀 式 )と 飲 福 宴 ( 降 りた 神 と 一 つの 家 族 となり 神 々と 食 事 をする 儀 式 )をクライマックスとしている 点 降 神 を 待 って 献 酌 娯 神 する 部 落 の 加 護 と 祝 福 を 祈 る 5-2-2. 巫 仏 習 合 と 三 神 信 仰 ( 仏 教 は 植 民 地 時 代 に 再 び 隆 盛 し 信 徒 が 増 える) 大 雄 殿 冥 府 殿 ( 地 蔵 菩 薩 十 王 ) 三 聖 閣 ( 七 星 閣 山 神 閣 など)などからなる 仏 教 儀 礼 1. 仏 陀 と 関 わりを 持 つ 各 種 仏 事 法 会 大 雄 殿 2. 死 者 の 冥 福 を 祈 る 各 種 の 斉 ( 死 霊 祭 ) 冥 府 殿 3. 現 世 利 益 のための 祈 祷 三 聖 閣 冥 府 殿 を 持 つ 寺 は 半 分 しかない 三 聖 閣 は 大 多 数 の 寺 にある = 大 衆 の 宗 教 的 関 心 は 来 世 の 冥 福 より 現 世 の 福 楽 に 強 い 関 心 を 持 つ ( 日 本 の 仏 教 に 対 する 関 心 と 大 きく 異 なる) 三 聖 閣 : 七 星 山 神 独 聖 を 祀 る - 10 -
李 朝 時 代 に 入 り 寺 院 維 持 のため 民 衆 を 引 きつける 方 便 として 巫 俗 信 仰 の 三 神 を 奉 安 したと 考 えられる 祀 られている 絵 画 :つねに 七 星 ( 子 孫 を 授 かること 延 命 長 寿 )が 中 心 山 神 : 守 護 と 事 業 繁 昌 ( 財 福 の 神 ) 独 聖 : 那 畔 尊 者 ( 出 所 不 明 機 能 も 不 明 ) = 巫 仏 仙 融 合 とも 言 える 三 神 は 必 ず 画 像 で 表 現 シャーマニズムの 巫 神 も 画 像 で 表 現 朝 鮮 仏 教 の 特 質 (1) 和 合 一 致 元 暁 : 一 心 和 諍 論 高 麗 義 天 : 新 羅 の 五 教 九 山 を 整 理 統 合 天 台 宗 を 開 き 教 宗 と 禅 宗 の 合 一 を 図 る 李 朝 休 静 : 教 を 禅 の 予 備 門 と 見 なす 教 と 禅 を 兼 修 曹 渓 宗 に 一 本 化 仏 教 の 大 衆 化 のため 念 仏 を 奨 励 禅 と 同 一 の 趣 旨 に 帰 する (2) 混 合 折 衷 主 義 : 花 郎 道 道 詵 : 陰 陽 地 理 風 水 を 混 合 高 麗 太 祖 :シャーマニズムをかねて 信 奉 大 蔵 経 も 李 朝 休 静 : 禅 儒 道 は 形 式 的 には 別 れているが 迷 いを 転 じて 覚 を 示 す 点 では 一 致 (3) 功 利 的 現 実 主 義 : 朝 鮮 のシャーマニズム 的 心 情 に 由 来 (1) 護 国 仏 教 : 李 朝 時 代 も 豊 臣 秀 吉 の 出 兵 の 時 西 山 大 師 泗 溟 大 師 (2) 単 純 な 仏 教 儀 礼 ( 儀 礼 教 義 経 典 ( 般 若 心 経 )) ( 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 より) (3) 綜 合 性 : 華 厳 も 法 相 も 三 論 も 浄 土 教 も 婚 前 融 合 一 人 の 僧 侶 が 座 禅 も 組 めば 念 仏 も 唱 える (4) 複 合 性 : 三 聖 閣 寺 刹 の 神 衆 壇 八 大 金 剛 四 大 菩 薩 十 大 明 王 帝 釈 天 のほか 日 月 七 星 二 十 八 宿 竜 王 山 神 竃 神 など 護 法 の 神 仏 道 教 の 諸 神 が 混 合 風 水 巫 覡 ( 鎌 田 茂 雄 朝 鮮 仏 教 史 ほか) キリスト 教 韓 国 の 一 神 教 的 要 素 が 素 地 となる 1)キリスト 教 の 神 :シャーマニズムの 主 宰 神 ( 倫 理 的 神 預 言 者 として 受 容 しているかは 別 ) シャーマン= 霊 界 と 人 間 の 仲 介 者 : 神 と 人 間 の 仲 介 者 イエス 上 界 中 界 下 界 : 聖 書 の 神 話 的 世 界 像 を 理 解 する 手 がかり 2) 現 実 主 義 的 な 除 災 招 福 の 宗 教 として 受 容 ( 聖 職 者 にシャーマン 的 仲 裁 の 役 割 を 期 待 ) 3) 依 他 信 仰 性 : 信 仰 によって 救 われる 信 じさえすれば 幸 福 になる 4) 保 守 性 : 宗 教 行 事 = 呪 術 信 仰 律 法 主 義 =シャーマニズムの 影 響 ( 柳 東 植 韓 国 の 宗 教 とキリスト 教 ) 儒 教 による 父 系 制 社 会 の 成 立 ( 父 系 制 のもとで 出 来 たキリスト 教 を 受 容 しやすい) キリスト 教 も 十 戒 で 父 母 に 対 する 孝 養 を 説 く 儒 教 や 仏 教 の 倫 理 に 通 じるものがある ( 浅 見 雅 一 安 延 苑 韓 国 とキリスト 教 ) 朱 子 学 の 理 に 変 わる 新 しい 理 抗 日 運 動 民 主 化 運 動 社 会 のエリート 層 の 信 仰 : 理 のキリスト 教 - 11 -
シャーマニズム 仏 教 を 吸 収 し 魂 の 救 済 の 側 面 を 強 める 庶 民 の 信 仰 : 気 のキリスト 教 ( 小 倉 紀 蔵 心 で 知 る 韓 国 ) 第 2 部 朝 鮮 シャーマニズムの 特 性 日 本 : 卑 弥 呼 = 祭 神 の 降 臨 神 意 を 伺 う( 神 社 祭 祀 )と 神 社 に 使 える 巫 女 中 古 以 来 外 来 侵 攻 の 影 響 平 安 時 代 怨 霊 の 跋 扈 と 御 霊 信 仰 の 影 響 死 霊 供 養 儀 礼 としての 口 寄 せ をする 民 間 扶 助 が 形 成 ( 日 本 シャーマン) 朝 鮮 と 同 じく 北 方 系 のもの イタコ(>idakon 女 巫 モンゴル 語 系 統 ) ユタ(>udagan モンゴル 語 ) 説 ムーダン(>udagan) 韓 国 の 巫 覡 の 類 型 ( 入 巫 形 態 ) 中 央 アジア 東 北 アジアのシャーマンもほぼ 同 じ 類 型 世 襲 司 祭 巫 : 降 神 体 験 なし 神 壇 なし 歌 舞 はするがエクスタシーもなし 神 託 を 語 らない 交 霊 者 ではなく 司 祭 者 ( 南 部 地 方 のタンゴル) 地 域 組 織 をもち 巫 祭 権 を 所 有 する( 南 部 ) 降 神 霊 感 巫 : 巫 病 減 少 をともなった 入 巫 過 程 神 母 と 神 娘 : 大 多 数 のムーダン 巫 病 没 我 入 信 人 格 に 異 常 をきたす 神 壇 歌 舞 交 霊 によるエクスタシー 神 託 ( 南 部 ) 勢 力 をもたず 卜 占 と 祈 祷 に 従 事 ( 中 部 北 部 ) 降 神 巫 が 勢 力 の 中 心 檀 家 関 係 を 持 つ 習 得 巫 : 擬 似 シャーマン( 糊 口 の 策 として ) シャーマンには 善 霊 と 交 霊 する 白 シャーマンと 悪 霊 と 交 霊 する 黒 シャーマンがあるが 韓 国 のシャーマンは 白 シャーマン 系 3つの 聖 物 : 鈴 ( 悪 霊 が 嫌 う) 太 鼓 ( 善 霊 が 好 み 悪 霊 が 嫌 う) 鏡 ( 光 明 照 影 の 神 秘 性 ) 役 割 分 担 : 巫 祭 りは 世 襲 巫 が 病 因 を 語 り 吉 凶 日 の 選 択 は 降 神 巫 本 来 のシャーマンは 基 本 的 には 交 霊 者 として 機 能 する 司 祭 者 ではない 朝 鮮 は 交 霊 行 事 と 司 祭 的 機 能 に 別 れているところが 特 殊 ( 巫 儀 そのものの 目 的 と 機 能 治 病 卜 占 鎮 魂 送 霊 は 朝 鮮 もツングースも 一 緒 ) 日 本 : 特 殊 な 発 展 真 正 巫 : 降 神 巫 シベリア 型 召 命 入 巫 者 卑 弥 呼 神 功 皇 后 平 安 時 代 の 御 霊 信 仰 と 修 験 者 陰 陽 師 の 台 頭 :シャーマニズムに 著 しい 変 化 いたこ ( 痕 跡 ) 新 興 宗 教 運 動 の 教 祖 ( 天 理 教 など 神 道 系 ) 擬 制 巫 : 日 本 的 シャーマニズムの 本 流 神 社 ミコ 系 ( 世 襲 巫 ): 歌 舞 賽 神 を 主 に 儀 礼 執 行 を 行 う 神 楽 ミコ タンゴルに 類 似 口 寄 せミコ 系 ( 習 得 巫 ): 今 日 の 日 本 のシャーマンを 代 表 するもの 生 霊 と 死 霊 の 意 思 を 伝 え 神 の 判 断 を 伝 える( 霊 媒 的 巫 女 ) - 12 -
巫 病 的 イニシエーション 体 験 なし 巫 術 を 習 得 エクスタシーに 入 らない( 例 外 :いたこ) 御 霊 信 仰 政 治 的 事 件 で 敗 亡 し 処 刑 された 人 物 の 霊 が 祟 ると 信 じ 霊 を 慰 撫 しようとすること : 奈 良 時 代 特 に 桓 武 朝 以 降 = 死 霊 が 祟 るとする 観 念 の 端 緒 本 来 : 祟 り= 神 の 意 志 の 表 現 / 疫 病 : 祖 霊 や 死 霊 など 人 に 属 する 霊 格 は 祟 るとは 考 えない 律 令 体 制 による 社 会 変 動 = 神 の 変 化 ( 自 然 神 的 存 在 人 格 的 存 在 ) 祟 りの 機 能 : 神 人 間 奈 良 時 代 後 期 ~ 平 安 初 期 = 反 乱 疑 獄 朝 廷 : 藤 原 広 嗣 井 上 内 親 王 早 良 親 王 慰 撫 のための 復 位 読 経 民 間 : 疫 神 慰 撫 のための 自 発 的 祭 礼 852 年 朝 廷 主 宰 御 霊 会 御 霊 信 仰 と 疫 神 信 仰 が 融 合 新 しい 神 格 : 牛 頭 天 王 天 満 天 神 疫 神 化 しない 怨 霊 : 物 怪 修 験 道 山 岳 信 仰 + 神 仙 思 想 + 雑 密 ( 奈 良 時 代 ) 山 林 修 行 平 安 時 代 : 密 教 の 体 系 的 導 入 ( 最 澄 空 海 )= 山 岳 修 行 の 組 織 化 体 系 化 密 教 僧 の 間 に 山 林 にこもり 修 行 を 行 う 者 が 増 加 験 力 を 得 たもの= 修 験 者 平 安 中 期 : 律 令 の 衰 退 : 寺 院 は 国 家 の 庇 護 を 期 待 できない: 寺 院 : 本 尊 神 体 の 霊 験 を 宣 伝 + 私 的 救 済 を 祈 願 する 信 仰 傾 向 = 霊 場 参 詣 ( 貴 族 中 心 : 摂 関 院 政 期 以 降 ) 陰 陽 道 陰 陽 五 行 説 に 基 づいて 成 立 律 令 中 務 省 に 陰 陽 寮 設 置 天 文 暦 陰 陽 神 祇 官 の 補 助 的 要 素 次 第 に 祭 祀 的 要 素 + 密 教 の 影 響 = 宗 教 化 中 世 : まじない が 根 づく 時 代 陰 陽 道 の 成 立 = 神 祇 祭 祀 を 大 きく 改 編 今 日 の 神 事 作 法 にも 陰 陽 道 期 限 が 多 い - 13 -