保 険 給 付 保 険 給 付 のしくみ 健 康 保 険 では 業 務 外 で 発 生 した 病 気 やけがに 対 して 保 険 給 付 が 行 われます 保 険 証 を 提 出 して 受 診 します 病 気 やけがをしたとき 医 機 関 の 窓 口 に 保 険 証 を 提 出 すると 医 費 の 支 払 いにあたり 健 康 保 険 組 合 から 給 付 される 分 の 医 費 はあらかじめ 差 し 引 かれ 患 者 本 人 が 負 担 する 分 の 医 費 だけを 支 払 えばよいことになります ただし これは 健 康 保 険 を 取 り 扱 っている 保 険 医 機 関 で 養 を 受 ける 場 合 で 健 康 保 険 を 扱 わない 医 機 関 で 養 を 受 けた 場 合 は 医 費 の 全 額 を 自 分 で 負 担 しなければなりません 受 けられる 養 の 範 囲 健 康 保 険 で 受 けられる 養 の 範 囲 は 健 康 保 険 法 により 次 のように 定 められています ❶ 診 察 ❷ 薬 剤 または 材 料 の 支 給 ❸ 処 置 手 術 その 他 の 健 康 保 険 組 合 にはプラスアルファの 給 付 が 認 められています ❹ 在 宅 養 看 護 ❺ 入 院 看 護 健 康 保 険 の 給 付 には 法 定 給 付 と 付 加 給 付 があります 法 定 給 付 は 健 康 保 険 法 に 定 められた 給 付 で すべて の 健 康 保 険 組 合 で 同 様 の 給 付 が 行 われます 一 方 付 加 給 付 は 法 定 給 付 に 上 乗 せして 支 給 される 給 付 のことで 一 定 の 範 囲 内 であれば 各 健 康 保 険 組 合 が 独 自 に 設 定 することができます 保 険 給 付 の 詳 しい 内 容 については 22 頁 23 頁 をご 参 照 ください 保 険 給 付 には 現 物 給 付 と 現 金 給 付 があります 現 物 給 付 とは 病 気 やけがを すために 医 そのものを 給 付 することをいいます つまり 医 機 関 で 受 ける 行 為 などが 現 物 給 付 となります 現 金 給 付 とは 養 にかかった 費 用 をはじめ 現 金 で 支 給 される 給 付 のことです 休 業 出 産 死 亡 などに 対 する 給 付 金 が 現 金 給 付 となります 保 険 給 付 は 2 年 で 時 効 に 健 康 保 険 の 給 付 を 受 ける 権 利 は 2 年 で 時 効 となりま す 請 求 の 手 続 きを 自 分 で 行 う 場 合 はご 意 ください 受 給 権 は 保 護 されます 健 康 保 険 の 給 付 を 受 ける 権 利 は 他 人 にゆずったり 担 保 にしたり 差 し 押 さえたりすることはできません 16
健 康 保 険 が 使 えるときと 使 えないとき 健 康 保 険 の 給 付 の 対 象 となるのは 方 法 として 安 全 性 や 有 効 性 が 認 められ あらかじめ 国 によって 保 険 の 適 用 が 認 められている 養 に 限 られます 7-1 p17-2 p17-9 こんなときは 健 康 保 険 が 使 えません こんなときは 健 康 保 険 が 使 えます 仕 事 や 日 常 生 活 にさしさわり を 必 とする のないソバカス アザ ニキ 症 状 があるもの ビ ホクロ わきがなど 17-3 p17-12 視 力 に 変 調 があって p17-1 回 復 の 見 込 みがない p17-2 近 視 p17-9 診 てもらったときの 診 察 17-1 遠 視 乱 視 など p17-2 p17-9 検 査 眼 鏡 の 処 方 箋 - 5 美 容 のための 整 形 手 術 や 内 服 7-7 健 康 診 断 生 活 習 慣 病 検 査 人 間 ドック 7-5 正 常 な 妊 娠 出 産 経 済 的 理 由 による 17-7 人 工 妊 娠 中 絶 p17-2 p17-9 けがの 処 置 のための 整 形 手 術 p17-13 p17-14 p17-12 傷 口 から 感 染 している 可 能 性 がある 場 合 の p17-12 p17-12 破 傷 風 の など p17-12 p17-13 p17-13 p17-13 検 査 の 結 果 医 師 が 必 と 認 めた 場 合 の p17-13 p17-13 p17-13 p17-14 p17-13 p17-13 p17-14 p17-14 妊 娠 高 血 圧 症 候 群 異 常 出 産 p17-13 p17-14 など する 必 があるもの 経 済 的 理 由 による 場 合 以 外 の 母 体 保 護 法 に 基 づく 人 工 妊 娠 中 絶 17 p p
保 険 給 付 勤 務 中 や 通 勤 途 中 のけがは 労 災 保 険 の 扱 いに 勤 務 中 や 通 勤 途 中 にけが 等 をしたときは 健 康 保 険 ではなく 労 災 保 険 が 適 用 され 健 康 保 険 と 重 複 して 給 付 を 受 けることはできませんので ご 意 ください なお 平 成 25 年 10 月 より 労 災 保 険 の 給 付 対 象 とならない 場 合 は 健 康 保 険 から 給 付 を 受 けます ただし 法 人 役 員 の 場 合 は 給 付 を 受 けられません( 被 保 険 者 が 5 人 未 満 の 法 人 を 除 く)! 手 厚 い 給 付 が 受 けられます 労 災 保 険 が 適 用 されると 労 災 病 院 か 労 災 指 定 病 院 で 養 を 受 け れば 業 務 災 害 であれば 患 者 本 人 の 負 担 がなく 通 勤 災 害 の 場 合 は 一 部 負 担 金 が 200 円 となります やむを 得 ず 一 般 の 病 院 で 養 を 受 けた 場 合 でも あとから 払 い 戻 しの 請 求 ができます 業 務 災 害 とは 就 業 時 間 中 で 仕 事 をしている 間 に 仕 事 が 原 因 となって 発 生 したけがや 病 気 になった 場 合 をさし ます 業 務 上 となる 例 作 業 の 準 備 や 後 片 付 け 中 のけが トイレ 飲 水 に 行 く 途 中 のけが 休 憩 中 設 備 の 不 備 によるけが 社 内 通 路 の 不 安 全 によるけが 出 張 先 の 事 業 所 でのけが 通 勤 災 害 とは 通 勤 を 原 因 とするけがや 病 気 をさします なお 通 勤 とは 住 居 と 就 業 の 場 所 との 間 を 合 理 的 な 経 路 お よび 方 法 によって 往 復 することと 定 められています 通 勤 災 害 とされる 例 出 勤 帰 宅 途 中 駅 の 階 段 で 転 倒 による 負 傷 勤 務 上 の 理 由 による 外 泊 先 からの 出 社 途 中 のけが 家 から 得 意 先 に 直 行 あるいは 出 先 から 直 接 帰 宅 途 中 でのけが ふつう 考 えられる 経 路 が 複 数 あるとき いずれも 合 理 的 な 経 路 でのけが ふだん 電 車 で 通 うところを 車 で 走 行 中 の 事 故 業 務 外 となる 例 昼 休 み キャッチボールでけがをした 出 張 先 で 祭 り 見 物 をしていてけがをした 通 勤 災 害 とされない 例 通 勤 中 の 本 人 の 素 因 による 心 臓 発 作 就 業 後 長 時 間 にわたりサークル 活 動 をしてから の 帰 宅 途 中 のけが 出 勤 扱 いとならない 行 事 会 場 から 帰 宅 途 中 のけが 自 宅 敷 地 内 での 転 倒 負 傷 泥 酔 運 転 での 事 故 実 際 には 明 確 に 分 けられない 例 が 多 いので そのつど 監 督 署 等 で 認 定 を 受 けることになります 18
保 険 給 付 が 制 限 されるときがあります 業 務 外 の 病 気 やけがであっても 次 のような 場 合 には 保 険 給 付 が 制 限 されます 全 部 を 制 限 ( 埋 葬 料 以 外 ) 故 意 に 事 故 をおこしたとき 医 院 全 部 または 一 部 を 制 限 けんか 泥 酔 などが 原 因 のとき 詐 欺 や 不 正 行 為 で 保 険 給 付 を 受 けたり 受 けようとしたとき 健 康 保 険 組 合 が 指 示 する 質 問 や 診 断 な どを 拒 んだとき 一 部 を 制 限 正 当 な 理 由 がなく 医 師 の 指 示 に 従 わ なかったとき 少 年 院 や 刑 事 施 設 留 置 場 などに 入 っている 場 合 も 公 費 で 養 の 給 付 が 受 けられることなどから 保 険 給 付 が 行 われません 公 費 負 担 で 受 けられる 医 について 病 気 の 種 類 や 患 者 の 条 件 によっては 国 や 自 体 が 医 費 の 全 額 あるいは 一 部 を 負 担 することがあります 公 費 負 担 で 養 を 受 けられる 場 合 健 康 保 険 と 重 複 して 給 付 が 行 われる ことはありません! たとえば こんなとき 公 費 負 担 医 に 該 当 します 戦 傷 病 者 や 原 爆 被 爆 者 に 対 する 医 の ように 国 家 補 償 的 意 味 を 持 つ 場 合 感 染 症 など 社 会 疫 的 意 味 を 持 つ 場 合 身 体 障 害 者 への 医 のような 社 会 福 祉 的 意 味 を 持 つ 場 合 企 業 活 動 に 基 づく 公 害 病 難 病 の 研 究 を 目 的 とする 場 合 各 自 体 独 自 の 医 給 付 公 費 負 担 医 には 法 律 として 定 められた 制 度 のほかにも 都 道 府 県 市 区 町 村 など 自 体 が 独 自 に 助 成 を 行 うことがあ ります 助 成 内 容 等 はそれぞれ 異 なりますので お 住 まいの 都 道 府 県 市 区 町 村 の 担 当 窓 口 にお 問 い 合 わせください たとえば こんな 助 成 があります 乳 幼 児 の 医 費 心 身 障 害 者 の 医 費 老 人 医 費 19
保 険 給 付 医 費 支 払 いのしくみ 養 にあたって 保 険 証 が 提 出 された 場 合 医 機 関 は 健 康 保 険 組 合 が 負 担 する 分 の 医 費 を 1 カ 月 ごとにまとめて 請 求 します その 際 全 国 のすべての 医 機 関 と 健 康 保 険 組 合 がそれぞれに 請 求 や 支 払 いを 行 うと 大 変 繁 雑 な 作 業 となります そこで 医 費 の 請 求 および 支 払 いは 社 会 保 険 診 報 酬 支 払 基 金 等 の 審 査 支 払 機 関 を 通 じて 行 われます このため 健 康 保 険 組 合 に 医 費 が 請 求 されるのは だいたい 診 を 受 けた 3 カ 月 後 とな り 健 康 保 険 組 合 からみなさんに 給 付 金 が 支 給 される 場 合 なども 診 月 の 3 カ 月 後 以 降 に 行 われることになります 被 保 険 者 ( 被 扶 養 者 ) 事 業 主 保 険 料 を 支 払 う 保 険 証 を 提 出 自 己 負 担 分 を 支 払 う する 保 険 証 の 交 付 現 金 給 付 を 行 う 保 険 料 を 支 払 う 健 康 保 険 組 合 審 査 支 払 機 関 から 回 ってきた 請 求 書 を 健 康 保 険 組 合 で は もう 一 度 チェックして から 医 費 を 支 払 基 金 に 支 払 います 医 費 を 請 求 する 医 費 を 請 求 する 医 機 関 患 者 に 行 った のすべてを 1 カ 月 ごとにまとめて 請 求 書 をつ くり 支 払 基 金 を 通 して 健 康 保 険 組 合 に 請 求 します 審 査 支 払 い 医 費 を 支 払 う 審 査 支 払 機 関 ( 社 会 保 険 診 報 酬 支 払 基 金 等 ) レセプトにより 請 求 医 機 関 は 医 費 の 請 求 書 として レセプト( 診 報 酬 明 細 書 ) を 作 成 します これは 診 内 容 の 明 細 が 記 載 さ れたもので 審 査 支 払 機 関 および 健 康 保 険 組 合 ではその 内 容 に 誤 りがないかをチェックしています 20
医 費 通 知 でかかった 医 費 をお 知 らせしています 医 費 は 国 が 定 めた 基 準 に 基 づいて 決 められるため 全 国 すべての 医 機 関 で 一 律 となってい ます ところが 医 機 関 で 支 払 う 医 費 は 保 険 証 を 提 出 すれば 自 己 負 担 分 だけで 済 むため 実 際 にかかった 医 費 はなかなか 把 握 できません そこで 当 健 康 保 険 組 合 ではホームページ 上 で 定 期 的 に WEB 医 費 明 細 兼 保 険 給 付 決 定 通 知 書 で かかった 医 費 をお 知 らせしています 記 載 内 容 に 誤 りがないか チェックしてみてください 医 費 の 誤 った 請 求 や 不 審 な 請 求 があっ た 場 合 に 医 費 通 知 のチェックによって 発 見 できることがあります おかしな 点 が あった 場 合 は 健 康 保 険 組 合 までご 連 絡 く ださい 医 のコスト を 実 感 してみてください 自 己 負 担 分 だけの 支 払 いに 慣 れると 気 がつきづらいも のですが 医 費 は 思 いのほか 高 額 なものです 医 費 通 知 には 自 分 自 身 が 支 払 った 医 費 だけでなく 健 康 保 険 組 合 が 負 担 している 医 費 も 記 載 されていますので 医 にかかるコスト 全 体 が 把 握 できます ぜひ 医 の コスト を 実 感 してみてください 医 費 控 除 の 対 象 になると 税 金 が 戻 ります 医 費 控 除 とは 1 年 間 に 負 担 した 医 費 が 一 定 額 を 超 えるとき 税 務 署 に 確 定 申 告 をすると 税 金 が 戻 ってくる 制 度 のことです 控 除 対 象 となる 医 費 の 例 次 のような 費 用 のうち 健 康 保 険 の 給 付 金 や 生 命 保 険 会 社 等 から 支 払 われた 医 費 を 補 てんする 保 険 金 等 を 差 し 引 いた 自 己 負 担 額 が 控 除 の 対 象 となります 医 師 に 支 払 った 費 のための 医 薬 品 の 購 入 費 通 院 費 用 往 診 費 用 歯 科 の 保 険 外 費 用 妊 娠 時 から 産 後 までの 診 察 と 出 産 費 用 義 手 義 足 などの 購 入 費 など 控 除 対 象 とならない 医 費 の 例 健 康 診 断 人 間 ドックの 費 用 ビタミン 剤 消 化 剤 体 力 増 強 剤 など のため でない 医 薬 品 の 購 入 費 など 支 払 額 が 10 万 円 を 超 えるとき 対 象 になります 前 年 1 月 から 12 月 までに 支 払 った 医 費 が 10 万 円 また は 年 間 所 得 の 5% の 少 ない 方 を 超 えるとき 上 限 200 万 円 までが 課 税 所 得 額 から 控 除 され 税 金 が 確 定 精 算 されます 申 告 の 手 続 き 確 定 申 告 の 時 期 は 毎 年 2 月 16 日 から 3 月 15 日 まで の 1 カ 月 間 ですが 給 与 所 得 者 による 医 費 控 除 等 の 還 付 申 告 については 1 月 から 受 けられます 申 告 には 領 収 書 が 必 です 諸 費 用 の 領 収 書 は 保 管 しておいてください そ のほか 給 与 の 源 泉 徴 収 票 印 鑑 を 持 参 します 詳 しくは 最 寄 りの 税 務 署 へお 問 い 合 わせください 支 払 った 医 費 給 付 金 保 険 金 等 どちらか 少 ないほう 10 万 円 所 得 総 額 の5% 医 費 控 除 額 最 高 限 度 額 200 万 円 ( ) 21