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ISBN978-4-9905933-0-8 日 本 一 健 康 長 寿 誰 もが 生 き 生 きまちづくり - 飛 島 20 年 の 軌 跡 と 成 果 - 監 修 髙 山 忠 雄 編 集 安 梅 勅 江 篠 原 亮 次 澤 田 優 子 杉 澤 悠 圭 飛 島 日 本 一 健 康 長 寿 研 究 会

は じ め に こ の 度 の 日 本 一 健 康 長 寿 誰 も が 生 き 生 き ま ち づ く り 飛 島 20 年 の 軌 跡 と 成 果 と 題 す る 本 書 が 発 刊 さ れ る に 当 り 私 自 身 も 研 究 会 に 関 与 す る こ と 20 年 と い う 研 究 の 長 寿 に か か わ ら せ て 頂 き こ の 間 得 た も の は 極 め て 多 く そ の 感 慨 は 無 量 で あ り ま す 20 年 と は 人 が 誕 生 し 成 人 式 を 迎 え 立 派 な 社 会 人 に 成 長 す る 期 間 で あ り ま す 20 年 前 1991 年 夏 村 長 さ ん 以 下 全 議 員 の 皆 様 が 研 究 所 来 訪 の 折 に 伺 っ た こ と は 飛 島 誕 生 100 年 と( M22 年 ) 聞 き 及 び か つ こ の バ ブ ル 期 に 財 政 力 指 数 2.25 を 誇 る 日 本 一 豊 か な 村 と 思 え た 一 方 当 時 の 厚 生 省 そ し て 研 究 所 に 来 ら れ た 理 由 に 平 成 2 年 に 愛 知 県 か ら 老 人 医 療 費 の 高 騰 改 善 へ の 指 導 ( 対 国 比 122% ) が あ っ た こ と ま た 住 民 の 平 均 寿 命 が 県 国 の 平 均 よ り 短 か い こ と 21 世 紀 に 向 け て の 高 齢 化 へ の 対 応 な ど 視 察 団 の 皆 様 の 真 剣 な 眼 差 し は 今 も は っ き り 記 憶 に 残 っ て お り ま す そ の 後 の 飛 島 の 動 き を 回 顧 す る と き わ め て 短 期 間 に 飛 島 日 本 一 長 寿 研 究 会 を 立 ち 上 げ 国 県 村 の 専 門 職 研 究 者 に よ る 研 究 会 を 展 開 さ れ た こ と は 見 事 と 言 う 他 言 い よ う は な く 平 成 3 年 度 の 研 究 報 告 書 は 今 な お 基 幹 を な し 20 年 を 経 た 今 も そ の 後 の 研 究 行 政 に 反 映 さ れ て い る と 言 っ て も 過 言 で は な く 村 長 を 始 め 役 場 住 民 一 体 と な っ て 今 日 に 至 っ て い る こ と に 深 い 感 謝 の 念 と 飛 島 の 歴 史 文 化 か ら 育 ま れ て き た 真 髄 を こ こ で 改 め て 実 感 し て い る と こ ろ で も あ り ま す こ の よ う に 20 年 を 回 顧 し た 飛 島 は 単 に 今 財 政 力 指 数 が 高 い 自 治 体 で あ る と 言 う 事 で は な く 開 墾 の 歴 史 に 目 を 向 け と り わ け 津 金 文 左 衛 門 の 業 績 は 住 民 な ら ず と も 研 究 に 値 し ま す ま た 飛 島 の 立 地 に 注 目 し た 日 本 地 図 作 成 に 生 涯 を か け 測 量 の 神 様 伊 能 忠 敬 が 4 日 間 滞 在 し た こ と は 特 筆 に 値 す る こ と で 記 念 碑 が 存 在 す る こ と も 住 民 の 歴 史 観 か ら 生 ま れ た 豊 か な 人 間 性 を 物 語 っ て い る と 考 え ら れ ま す 直 近 の 例 か ら も 東 日 本 大 震 災 に 遭 遇 し た 避 難 希 望 者 の 中 学 生 等 を 飛 島 が 全 面 受 け 入 れ す る 旨 を 全 国 紙 に 発 表 さ れ て い る 一 面 を 見 る と き 飛 島 の 歴 史 か ら み て も 幾 度 か の 風 水 害 に 遭 遇 し 52 年 前 の 伊 勢 湾 台 風 の 経 験 と 復 興 は 教 科 書 的 存 在 と し て ま た 支 援 の あ り 方 に も 大 き な 指 導 的 役 割 が 期 待 さ れ て い る と こ ろ で あ り ま す そ し て 本 書 の 発 刊 20 年 の 軌 跡 は 飛 島 が 真 の 日 本 一 健 康 長 寿 の モ デ ル と し て ま た 10 年 後 に は 30 年 の あ ゆ み を し っ か り 見 つ め さ ら に 50 年 後 の 飛 島 へ と 健 康 日 本 一 長 寿 が 継 承 さ れ る 事 を 願 う の は 全 住 民 の 自 然 の 望 み で あ ろ う か と 信 じ て 疑 い の 無 い こ と と 思 わ れ ま す 最 後 に な り ま し た が 研 究 会 20 年 継 続 で き ま し た 事 は 一 重 に 故 佐 野 村 長 現 久 野 村 長 さ ん を 始 め 議 会 役 場 の 方 々 20 年 間 研 究 の 核 と し て 活 躍 さ れ た 筑 波 大 学 安 梅 教 授 ほ か 研 究 に 従 事 さ れ た 多 く の 研 究 者 院 生 の 皆 様 研 究 に 協 力 し て 下 さ っ た 住 民 の 皆 様 に 感 謝 し 心 か ら 御 礼 申 し 上 げ 結 語 と い た し ま す 平 成 23 年 4 月 5 日 学 校 法 人 津 曲 学 園 常 務 理 事 鹿 児 島 国 際 大 学 大 学 院 教 授 髙 山 忠 雄

ISBN978-4-9905933-0-8 目 次 要 約 1 第 1 章 健 康 長 寿 誰 も が 生 き 生 き ま ち づ く り と は 3 第 2 章 研 究 成 果 第 1 節 地 域 特 性 4 第 2 節 住 民 の 生 活 状 況 9 第 1 項 生 活 習 慣 9 第 2 項 口 腔 保 健 2 4 第 3 項 身 体 機 能 4 4 第 4 項 生 活 満 足 感 5 2 第 3 節 住 民 を 取 り 巻 く 環 境 6 0 第 1 項 高 齢 期 の 社 会 と の か か わ り 6 0 第 2 項 成 人 期 の 健 診 と 健 康 教 育 6 8 第 3 項 青 少 年 の 心 の 健 康 と 人 的 環 境 7 4 第 4 項 子 育 ち 子 育 て 環 境 8 0 第 4 節 住 民 ニ ー ズ 8 2 第 1 項 訪 問 調 査 か ら 把 握 し た ニ ー ズ 8 2 第 2 項 グ ル ー プ イ ン タ ビ ュ ー か ら 把 握 し た ニ ー ズ 8 5 第 3 章 今 後 の 展 開 : 当 事 者 主 体 の パ ー ト ナ ー シ ッ プ 事 業 を 継 続 す る た め に 9 2

要 約 飛 島 で は 1991 年 よ り 日 本 一 健 康 長 寿 構 想 と し て 日 本 一 健 康 長 寿 村 づ く り を 推 進 し て い る 住 民 そ れ ぞ れ の 年 代 に 応 じ て 何 を す る こ と が 望 ま し い の か 何 に 留 意 す れ ば よ い か を 提 示 し 生 活 の 中 で 具 体 的 に 実 践 で き る よ う 継 続 的 な 取 り 組 み を 展 開 し て き た 本 書 で は 20 年 間 に わ た る 継 続 的 な 取 り 組 み に 関 し 住 民 の 健 康 増 進 に 関 す る 意 識 や 行 動 の 推 移 を 調 査 研 究 か ら 検 討 し た こ れ ま で 継 続 し て き た 健 康 長 寿 の 取 り 組 み を さ ら に 発 展 さ せ 健 康 長 寿 誰 も が 生 き 生 き ま ち づ く り の た め の 科 学 的 な 根 拠 に 基 づ く 今 後 の 方 向 性 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と し て い る 世 界 的 に 高 齢 化 が 進 み 国 レ ベ ル で も 介 護 予 防 に 施 策 が 大 き く シ フ ト す る 中 元 気 で 長 生 き と い う 飛 島 村 の 取 り 組 み は 日 本 だ け で な く 世 界 か ら も 注 目 さ れ て い る 何 よ り も 活 動 を 継 続 す る こ と で 末 永 く 健 康 長 寿 が 実 現 で き る と 考 え る 具 体 的 な 経 年 研 究 の 成 果 と し て は 第 2 章 2 節 に お い て 住 民 の 生 活 状 況 に 関 す る 生 活 習 慣 口 腔 保 健 身 体 機 能 生 活 満 足 感 に つ い て 年 代 別 に 経 年 推 移 の 傾 向 を 把 握 し た ま た 第 3 節 に お い て は 住 民 を 取 り 巻 く 環 境 に 関 す る 高 齢 期 の 社 会 と の 関 わ り 成 人 期 の 健 診 と 健 康 教 育 青 少 年 の 心 の 健 康 と 人 的 環 境 子 育 ち 子 育 て 環 境 の 調 査 結 果 を ま と め さ ら に 第 4 節 で は 住 民 の ニ ー ズ に 関 す る 調 査 よ り 住 民 の 保 健 福 祉 施 策 へ の 取 り 組 み に 関 す る 主 体 的 な 意 見 を 把 握 し た こ れ ま で 継 続 し て き た 健 康 長 寿 の 取 り 組 み を 通 し て 健 康 増 進 に 関 す る 経 年 推 移 や 現 状 の 成 果 を 示 し 今 後 の 健 康 長 寿 の 実 現 の 一 助 と な る こ と を 期 待 し て い る 実 態 調 査 の 成 果 の ポ イ ン ト は 次 の と お り で あ る 1. 住 民 の 生 活 状 況 生 活 習 慣 口 腔 保 健 身 体 機 能 を 住 民 の 健 康 行 動 や 身 体 的 健 康 と 捉 え て 世 代 別 に ま と め た 乳 幼 児 期 の 養 育 者 や 高 齢 期 は 健 康 行 動 や 健 康 へ の 関 心 が 高 い も の の 成 人 期 は 食 事 や 栄 養 の バ ラ ン ス な ど へ の 関 心 や 歯 科 受 診 受 療 行 動 が 低 い 傾 向 が み ら れ た こ れ は 全 国 と ほ ぼ 同 様 の 傾 向 を 示 し て い た 一 方 精 神 的 健 康 の 1 つ の 指 標 と な る 生 活 満 足 感 は 全 国 と 比 べ て 高 い 傾 向 が み ら れ た 生 活 満 足 感 に 関 連 す る 要 因 と し て は 10 代 60 代 で は 自 分 自 身 の 心 身 の 状 態 70 代 以 降 は 家 族 の 健 康 状 態 で あ っ た ま た 学 童 期 の 食 事 と 睡 眠 の 習 慣 が 青 年 期 の 満 足 感 に 影 響 す る こ と が 示 さ れ た 1

2. 住 民 を 取 り 巻 く 環 境 各 世 代 で 健 康 長 寿 に 重 要 と 考 え ら れ る 環 境 に つ い て 検 討 し た 高 齢 期 は 特 に 社 会 と の か か わ り 成 人 期 は 健 診 や 健 康 教 育 青 年 期 思 春 期 で は 心 の 健 康 と 人 的 環 境 乳 幼 児 期 で は 子 育 ち 子 育 て 環 境 に つ い て 焦 点 を あ て た 高 齢 期 の 社 会 と の か か わ り の 頻 度 は 2000 年 前 後 を 境 に そ れ 以 降 増 加 傾 向 が み ら れ た こ れ は 人 口 構 造 の 変 化 な ど 複 数 の 要 因 が 複 雑 に 関 係 し て い る と 考 え ら れ る が 大 き な 要 因 の 1 つ と し て 介 護 保 険 導 入 後 の 地 域 の 特 色 を 把 握 し た 専 門 職 の 日 々 の 支 援 が あ る と 考 え ら れ る 成 人 期 で は 健 康 診 断 が ん 検 診 受 診 率 は 全 国 と ほ ぼ 同 様 の 傾 向 を 示 し た 健 康 増 進 意 識 に 関 し て は 全 国 と の 比 較 は 難 し い が 3 割 程 度 が 意 識 し て い る と 回 答 し た ま た 地 域 や 勤 務 先 で の 健 康 教 育 へ の 参 加 率 は 低 い 傾 向 が み ら れ た 成 人 期 の 健 康 増 進 意 識 の 向 上 や 予 防 行 動 を 促 す 支 援 が 求 め ら れ る 青 年 期 お よ び 思 春 期 に つ い て は 青 年 期 の 心 の 健 康 と 人 的 環 境 ( 家 族 先 生 友 だ ち ) が 関 連 し て い た 支 援 的 な 人 的 環 境 が 青 少 年 の 心 の 健 康 を 促 進 す る こ と か ら 特 に 家 族 学 校 の 先 生 友 だ ち と の か か わ り の 充 実 が 今 後 さ ら に 求 め ら れ る 乳 幼 児 期 の 子 育 ち 子 育 て 環 境 で は 少 数 で は あ る が 育 児 負 担 感 を も つ 養 育 者 が 存 在 し た 孤 立 し た 育 児 や 虐 待 の 可 能 性 は 少 数 で あ っ て も 見 過 ご す こ と は で き な い 引 き つ づ き 養 育 者 一 人 一 人 と 向 き 合 い 支 援 し て い く こ と が 求 め ら れ て い る 3. 住 民 の ニ ー ズ 20 年 間 の 住 民 意 識 の 変 化 は 大 き い 専 門 職 や 支 援 提 供 者 が 地 道 に 住 民 ニ ー ズ を 探 り そ の ニ ー ズ に 応 え る こ と で 住 民 自 身 が 健 康 や 介 護 予 防 に 関 心 を 持 ち 自 ら の 意 思 で QOL を 高 め よ う と す る 行 動 を と る な ど 住 民 力 が 拡 大 し て い る 変 化 を も た ら し た の は 保 健 医 療 福 祉 専 門 職 や 自 治 体 の 多 大 な る 努 力 で あ る 保 健 福 祉 施 策 へ の 住 民 の ニ ー ズ の 反 映 は 住 民 力 を 向 上 さ せ 活 き 活 き と し た ま ち づ く り へ の 礎 石 で あ る 以 上 よ り 本 地 域 の 特 徴 と し て 住 民 が 主 体 と な り 行 政 と 協 働 し て 健 康 増 進 の た め の 取 り 組 み を 継 続 し た 結 果 予 防 行 動 割 合 な ど は 全 国 と 類 似 傾 向 で あ る も の の 医 療 費 が 全 国 よ り 低 下 し 住 民 の 生 活 満 足 感 が 高 い 今 後 さ ら に 住 民 力 の 拡 大 に よ る コ ミ ュ ニ テ ィ エ ン パ ワ メ ン ト の 促 進 が 期 待 さ れ る 2

第 1 章 健 康 長 寿 誰 も が 生 き 生 き ま ち づ く り と は 健 康 長 寿 誰 も が 生 き 生 き ま ち づ く り と は 子 ど も か ら お 年 寄 り ま で 誰 も が 生 き 生 き と 健 康 に 過 ご し 生 活 を 楽 し み つ つ 皆 で 支 え 合 う 豊 か な ま ち づ く り を 目 指 し た 取 り 組 み で あ る 住 民 一 人 ひ と り が 家 庭 や 地 域 社 会 で 生 き が い や 役 割 を 持 ち 自 ら の 意 志 で 生 活 を 工 夫 し な が ら 充 実 し た 生 活 を 生 涯 続 け ら れ る 環 境 整 備 を 目 標 と す る 健 康 に 対 す る 正 し い 情 報 や 知 識 生 き 生 き と 生 活 す る 知 恵 な ど を 共 有 し 住 民 ニ ー ズ の 反 映 と 住 民 参 加 に 基 づ く ま ち づ く り を 実 現 す る も の で あ る 飛 島 は 1991 年 よ り 日 本 一 健 康 長 寿 構 想 と し て 健 康 長 寿 誰 も が 生 き 生 き ま ち づ く り を 推 進 し て い る 住 民 そ れ ぞ れ の 年 代 に 応 じ て 何 を す る こ と が 望 ま し い の か 何 に 留 意 す れ ば よ い か を 提 示 し 生 活 の 中 で 具 体 的 に 実 践 で き る よ う 継 続 的 な 取 り 組 み を 展 開 し て い る こ の 事 業 の 発 端 は 平 成 2 年 に 愛 知 県 か ら 老 人 医 療 費 の 高 騰 を 改 善 す る よ う 指 導 を 受 け た 時 に さ か の ぼ る( 昭 和 63 年 対 国 比 122% ) そ の 対 策 に 向 け て 平 成 3 年 か ら 飛 島 日 本 一 健 康 長 寿 研 究 会 を 発 足 し 2 0 年 に わ た り 住 民 の 協 力 を 得 て 事 業 を 展 開 し た 毎 年 カ レ ン ダ ー な ど を 活 用 し 成 果 を 住 民 に わ か り や す い 形 で 提 供 し て い る 健 康 増 進 疾 病 や 機 能 低 下 の 予 防 に 向 け 積 極 的 に 健 康 な 生 活 を 続 け る 環 境 整 備 と サ ー ビ ス を 同 時 に 提 供 し て い る 環 境 整 備 と し て は 総 合 保 健 福 祉 セ ン タ ー ( す こ や か セ ン タ ー ) 設 立 敬 老 セ ン タ ー へ の 温 泉 リ ハ 設 備 や 運 動 室 な ど を 設 置 し た す こ や か セ ン タ ー に は 保 健 福 祉 支 援 部 門 を は じ め プ ー ル 図 書 館 児 童 館 シ ル バ ー 人 材 セ ン タ ー 社 会 福 祉 協 議 会 介 護 支 援 部 門 を 配 置 し 子 ど も か ら お 年 寄 り ま で 生 涯 に わ た る 多 様 な 支 援 を 可 能 と し た ま た サ ー ビ ス は 住 民 一 人 ひ と り に 適 し た プ ロ グ ラ ム 提 供 と し て 健 康 長 寿 プ ロ グ ラ ム ( す こ や か コ ー ス ) の 実 施 住 民 一 人 ひ と り に 対 す る 健 康 長 寿 の 個 別 プ ロ グ ラ ム( す こ や か プ ロ グ ラ ム )の 策 定 す こ や か 得 点 な ど 啓 発 資 料 の 作 成 が 行 わ れ て い る 健 診 結 果 に 基 づ く 保 健 指 導 に と ど ま ら ず 疾 病 を 未 然 に 防 ぐ 一 次 予 防 に 重 点 を 置 き 健 康 に 対 す る 意 識 づ け を す る と と も に 生 活 習 慣 病 の 予 防 講 習 会 乳 幼 児 期 か ら の 望 ま し い 生 活 習 慣 づ く り 実 践 運 動 減 塩 活 動 や 講 演 会 健 康 優 良 老 人 の 表 彰 な ど 積 極 的 に 健 康 づ く り 事 業 を 推 進 し て い る こ れ ら の 結 果 事 業 期 間 中 に 老 人 医 療 費 が 5 年 平 均 で 35%を 超 え て 下 が る( 対 国 比 86% ) な ど の 大 き な 成 果 を あ げ て い る 3

第 2 章 研 究 成 果 第 1 節 地 域 特 性 1. 概 要 ( 1 ) 位 置 及 び 地 勢 愛 知 県 の 西 南 部 に 位 置 し 南 は 伊 勢 湾 に 東 は 日 光 川 を 境 と し て 蟹 江 町 名 古 屋 市 に 西 は 筏 川 を 境 と し 北 は 弥 富 市 に 隣 接 し て い る 開 拓 造 成 さ れ た 新 田 の た め 土 地 の 隆 起 の な い 低 湿 な 農 業 地 帯 で 海 面 よ り 2m 程 度 低 い た め 雨 水 は す べ て 機 械 排 水 で 行 っ て い る ( 2 ) 沿 革 往 古 木 曽 三 川 下 流 の 干 拓 を 江 戸 中 期 か ら 明 治 に か け て 干 拓 工 事 に よ っ て 新 田 開 発 さ れ た 地 域 で 古 く か ら 水 田 稲 作 を 中 心 に 露 地 野 菜 近 年 で は 花 卉 の 施 設 園 芸 な ど の 農 業 が 盛 ん で あ る 明 治 22 年 村 制 施 行 昭 和 34 年 伊 勢 湾 台 風 襲 来 全 村 浸 水 死 者 132 名 昭 和 46 年 名 古 屋 港 西 部 臨 海 工 業 地 帯 2 区 4 区 編 入 昭 和 57 年 役 場 庁 舎 中 央 公 民 館 総 合 体 育 館 竣 工 平 成 8 年 日 本 一 の 健 康 長 寿 村 づ く り の 中 核 施 設 す こ や か セ ン タ ー 竣 工 平 成 10 年 伊 勢 湾 岸 自 動 車 道 飛 島 I.C 供 用 開 始 ( 3 ) 産 業 と 経 済 ( 平 成 17 年 国 勢 調 査 ) 1 ) 産 業 別 人 口 の 変 化 第 一 次 産 業 344 名 ( 13.8%)( 12 年 国 勢 調 査 14.7%) 第 二 次 産 業 727 名 ( 29.2%)( 12 年 国 勢 調 査 32.9%) 第 三 次 産 業 1,418 名 ( 57.0%)( 12 年 ) 国 勢 調 査 52.4%) 2 ) 農 水 産 業 の 状 況 都 市 の 近 郊 で あ る た め 昭 和 35 年 に は 総 農 家 数 の う ち 専 業 農 家 が 30% 近 く も あ っ た が 平 成 17 年 に は 5.6%ほ ど に な っ た 現 在 で は 野 菜 や 園 芸 花 の 栽 培 ま た 金 魚 の 養 殖 が 盛 ん で あ る 4

3 ) 商 工 業 の 状 況 埋 立 造 成 さ れ た 名 古 屋 港 西 部 臨 海 工 業 地 帯 西 2 区 に は 貯 木 場 を 備 え 木 材 造 船 鉄 鋼 な ど の 関 連 企 業 が 進 出 し ま た 西 4 区 に は 木 材 ふ 頭 コ ン テ ナ ふ 頭 等 を 備 え 電 力 流 通 運 輸 木 材 な ど の 関 連 企 業 が 進 出 し て い る ( 4 ) 医 療 1 ) 医 療 機 関 薬 局 事 業 開 始 か ら 約 20 年 後 に は 病 院 及 び 有 床 診 療 所 が な く な っ て い る が 無 床 診 療 所 や 歯 科 診 療 所 は 20 年 前 と ほ と ん ど 変 化 は な い 病 院 有 床 診 療 所 数 無 床 診 療 所 数 歯 科 診 療 所 数 薬 局 2 ) 医 療 関 係 者 の 数 医 療 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 施 設 数 1 0 病 床 数 41 0 施 設 数 1 0 病 床 数 10 0 4 5 2 2 2 - 平 成 3 年 と 平 成 20 年 の 比 較 で は 看 護 師 が 増 加 し 准 看 護 師 が 減 少 し て い る が 他 の 医 療 関 係 者 に つ い て は ほ と ん ど 変 化 は な い 医 療 関 係 者 数 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 医 師 7 5 歯 科 医 師 2 2 薬 剤 師 7 7 保 健 師 4 3 助 産 師 0 0 看 護 師 1 6 准 看 護 師 15 10 ( 5 ) 公 共 施 設 役 場 中 央 公 民 館 総 合 体 育 館 児 童 福 祉 施 設 す こ や か セ ン タ ー ふ れ あ い の 里 公 民 館 文 館 聖 苑 ( 火 葬 場 兼 斎 場 ) 運 動 施 設 が あ る 2. 人 口 統 計 ( 1 ) 人 口 静 態 統 計 1 ) 人 口 及 び 世 帯 数 の 変 化 総 人 口 は 平 成 3 年 に 比 べ 平 成 20 年 に は 100 人 程 度 減 少 し て い る し か し 世 帯 数 は 平 成 3 年 に 比 べ 平 成 20 年 で は 200 世 帯 ほ ど 増 加 し て い る 5

人 口 静 態 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 総 人 口 4,636 4,498 人 口 男 2,337 2,213 女 2,299 2,285 世 帯 数 1,091 1,282 2 ) 人 口 ピ ラ ミ ッ ド 平 成 3 年 と 平 成 20 年 を 比 較 す る と 平 成 3 年 時 は 30 代 後 半 か ら 40 代 が 多 か っ た が 平 成 20 年 は 50 歳 以 上 は 増 加 し て い る 平 成 3 年 男 性 女 性 0 100 200 300 85 歳 以 上 80 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 70 ~ 74 歳 65 ~ 69 歳 60 ~ 64 歳 55 ~ 59 歳 50 ~ 54 歳 45 ~ 49 歳 40 ~ 44 歳 35 ~ 39 歳 30 ~ 34 歳 25 ~ 29 歳 20 ~ 24 歳 15 ~ 19 歳 10 ~ 14 歳 5 ~ 9 歳 4 歳 以 下 300 200 100 0 平 成 20 年 男 性 女 性 0 100 200 300 80 ~ 74 歳 70 ~ 74 歳 60 ~ 64 歳 50 ~ 54 歳 40 ~ 44 歳 30 ~ 34 歳 20 ~ 24 歳 10 ~ 14 歳 4 歳 以 下 300 200 100 0 6

3 ) 年 少 人 口 指 数 老 年 人 口 指 数 全 国 の 少 子 高 齢 化 に 伴 い 飛 島 村 で も 年 少 人 口 指 数 が 約 5%ほ ど 減 少 し 一 方 老 年 人 口 指 数 は 約 2 倍 に 増 加 し て い る 年 少 人 口 指 数 老 年 人 口 指 数 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 年 少 人 口 指 数 26.1 19.5 老 年 人 口 指 数 21.0 38.2 ( 2 ) 人 口 動 態 統 計 1 ) 出 生 : 出 生 数 合 計 特 殊 出 生 率 低 出 生 体 重 児 出 生 数 合 計 特 殊 出 生 率 共 に 平 成 3 年 に 比 べ 平 成 20 年 に は 減 少 し て い る 平 成 3 年 に 比 べ 平 成 20 年 に は 出 生 数 は 減 少 し て い る が 低 出 生 体 重 児 数 は 増 加 し て い る 出 生 数 合 計 特 殊 出 生 率 低 出 生 体 重 児 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 出 生 数 49 30 合 計 特 殊 出 生 率 1.82 1.14 低 出 生 体 重 児 2 4 2 ) 死 亡 : 死 亡 数 乳 児 死 亡 周 産 期 死 亡 死 産 死 亡 総 数 男 性 女 性 共 に 平 成 3 年 に 比 べ 平 成 20 年 は 増 加 し て い る 死 亡 数 年 齢 階 級 別 死 亡 施 設 別 死 亡 乳 児 死 亡 周 産 期 死 亡 死 産 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 死 亡 総 数 33 52 男 17 26 女 16 26 乳 児 死 亡 0 0 周 産 期 死 亡 0 0 死 産 0 0 3 ) 婚 姻 と 離 婚 婚 姻 離 婚 と も に 平 成 3 年 平 成 20 年 に 変 化 は ほ と ん ど み ら れ な い 婚 姻 と 離 婚 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 婚 姻 数 18 16 婚 姻 率 3.9 3.5 離 婚 数 1 1 離 婚 率 0.22 0.22 3. 医 療 費 国 保 医 療 費 及 び 老 人 医 療 費 は 平 成 3 年 と 平 成 20 年 を 比 較 す る と 平 成 20 年 の 方 が 医 療 費 が 増 加 傾 向 に あ る こ れ は 全 国 で も 同 様 の 傾 向 を 示 し て い る が 飛 島 の 国 保 医 療 費 及 び 老 人 医 療 費 は 全 国 と 比 較 し て 低 い 傾 向 が み ら れ る 特 に 老 人 医 療 費 7

で は 平 成 3 年 平 成 20 年 と も に 全 国 よ り も 10 万 円 程 度 医 療 費 が 低 く な っ て い る 医 療 費 の 内 訳 を み る と 入 院 や 総 合 的 な 医 療 費 は 全 国 よ り も 低 い の に 対 し 通 院 や 歯 科 診 療 は 全 国 よ り も 高 い 傾 向 が あ る 国 保 医 療 費 飛 島 村 全 国 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 入 院 ( 一 人 当 たり) 48,430 66,164 62,204 92,248 通 院 ( 一 人 当 たり) 66,485 109,042 62,211 84,555 歯 科 ( 一 人 当 たり) 17,071 23,275 14,923 17,587 計 131,986 198,481 139,338 194,390 老 人 医 療 費 飛 島 村 全 国 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 平 成 3 年 (1991) 平 成 20 年 (2007) 入 院 ( 一 人 当 たり) 144,249 252,344 289,263 397,633 通 院 ( 一 人 当 たり) 307,377 302,414 229,455 253,333 歯 科 ( 一 人 当 たり) 20,796 26,221 14,805 21,119 計 472,422 580,979 533,523 672,085 参 考 文 献 ) 1) 飛 島 村,あ ゆ み - 平 成 3 年 度 飛 島 村 の 保 健 -, 愛 知 県 海 部 郡 飛 島 村 2) 飛 島 村,あ ゆ み - 平 成 20 年 度 飛 島 村 の 保 健 -, 愛 知 県 海 部 郡 飛 島 村 8

第 2 節 住 民 の 生 活 状 況 第 1 項 生 活 習 慣 生 活 習 慣 が 健 康 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ す こ と は 広 く 認 識 さ れ て い る 世 界 各 国 で 活 用 さ れ て い る Breslow の 7 つ の 生 活 習 慣 ( 1965 年 ) す な わ ち 喫 煙 飲 酒 身 体 的 運 動 量 睡 眠 肥 満 朝 食 間 食 を 用 い て 健 康 で 生 き 生 き 生 活 す る た め の 基 盤 と な る 生 活 習 慣 の 推 移 を 把 握 し た 1. 目 的 本 項 で は 健 康 維 持 と 密 接 な 関 係 が あ る 生 活 習 慣 の 変 遷 に つ い て 世 代 別 に 検 討 し 今 後 の 生 活 習 慣 改 善 の 支 援 へ の 課 題 を 探 る こ と を 目 的 と す る 2. 調 査 項 目 お よ び 分 析 方 法 本 項 で 取 り 上 げ る 生 活 習 慣 に 関 す る 項 目 は Breslow の 7 つ の 生 活 習 慣 に 準 ず る 調 査 項 目 で あ る 全 世 代 を 対 象 と し て い る こ と か ら 質 問 内 容 は 成 長 過 程 に 応 じ て 対 象 が 理 解 し や す い よ う 若 干 の 変 更 を 加 え て い る 世 代 区 分 と し て 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7-1 1 歳 ( 学 童 期 ) 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) 20-59 歳 ( 成 人 期 ) 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 )の 5 区 分 に よ り 調 査 を 実 施 し て い る な お 本 調 査 は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7-11 歳 ( 学 童 期 )は 養 育 者 い ず れ か に 回 答 を 依 頼 し 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) 20-59 歳 ( 成 人 期 ) 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) で は 本 人 に 回 答 を 依 頼 し た 調 査 年 度 は 全 年 齢 に つ い て 2002 年 2005 年 2008 年 さ ら に 20-59 歳 ( 成 人 期 ) は 1992 年 1995~ 1998 年 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) 1991 年 1996 年 1998 年 の 調 査 年 度 を 追 加 し た 本 項 で は 調 査 結 果 の う ち 朝 食 間 食 栄 養 バ ラ ン ス ( 脂 肪 摂 取 へ の 意 識 調 査 を 含 む ) 睡 眠 運 動 喫 煙 飲 酒 に 着 目 し て 経 年 推 移 を 追 い 社 会 的 背 景 に 着 目 し な が ら 解 釈 を 加 え た 3. 生 活 習 慣 の 世 代 別 年 次 推 移 ( 1 ) 朝 食 の 摂 取 に つ い て Q: 朝 食 を 食 べ る 人 は ど の く ら い? 世 代 間 で 差 は あ る の? A: 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7-11 歳 ( 学 童 期 ) 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) で は 朝 食 の 摂 取 率 は 約 90 % で あ る 朝 食 の 摂 取 率 が 最 も 低 い の は 20-59 歳 ( 成 人 期 ) 図 2-2-1-1 よ り 世 代 別 年 次 推 移 に ほ ぼ 変 化 は み ら れ な か っ た ま た 割 合 に 関 し て は 朝 食 を い つ も 食 べ る 人 が 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7-1 1 歳 ( 学 童 期 ) 60 歳 以 9

上 ( 高 齢 期 ) で は 約 9 0 % 程 度 で あ る 一 方 朝 食 の 摂 取 率 が 最 も 低 い 傾 向 が み ら れ た の は 20-59 歳 ( 成 人 期 )で あ り 朝 食 を い つ も 食 べ て い る 人 が 各 年 度 で ほ ぼ 80% を 切 っ て い た ま た ほ と ん ど 食 べ な い 人 が 年 度 に よ っ て 変 動 は あ る も の の 7.4~ 10.4% に の ぼ っ て お り 他 の 世 代 と 比 較 し て 高 い 傾 向 が み ら れ る こ れ は 20 代 ~ 40 代 の 朝 食 欠 食 率 が 高 い と 示 す 平 成 19 年 国 民 栄 養 調 査 ( 厚 生 労 働 省 )の 報 告 と 重 な る 結 果 と な っ た さ ら に 国 民 栄 養 調 査 で は 朝 食 摂 取 者 は 午 後 8 時 台 ま で に 夕 食 接 種 割 合 が 高 い と 指 摘 し て い る 朝 食 の 摂 取 が 規 則 正 し い 食 事 習 慣 の 確 立 に 向 け て 重 要 で あ る 可 能 性 が あ る 60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 7-11 歳 0-6 歳 注 : 図 の 数 値 は % 0~ 11 歳 ま で は 養 育 者 が 回 答 図 2-2-1-1 朝 食 を 摂 取 し ま す か? 10

( 2) 間 食 の 摂 取 に つ い て Q: 間 食 を 食 べ る 人 は ど の く ら い? A: 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7 11 歳 ( 学 童 期 ) で は 約 90% が 間 食 を 摂 取 12-19 19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) で は 間 食 の 摂 取 率 が 約 30%に 減 少 図 2-2-1-2 よ り 間 食 を い つ も 食 べ る 人 は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) で は 2002 年 に は 91.6% 2005 年 に は 92.3% 2008 年 に は 92.5% で あ り 7-11 歳 ( 学 童 期 ) で は 2002 年 に は 93.9% 2005 年 に は 89.5% 2008 年 に は 93.1% で あ り 約 90% が 間 食 を 摂 取 し て い る 間 食 は 乳 幼 児 期 の 補 食 の 意 味 も あ る こ と か ら 摂 取 率 が 高 い 結 果 と な っ て い る と 考 え ら れ る 一 方 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 )で 間 食 の 摂 取 率 は 30% 前 後 と 少 な く こ の 理 由 と し て は 小 学 生 か ら 中 学 生 に 移 行 す る 際 の 授 業 時 間 数 の 増 加 や 課 外 活 動 の 増 加 な ど ラ イ フ ス タ イ ル の 変 化 の 影 響 が 考 え ら れ る 20-59 歳 ( 成 人 期 ) は 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) と 同 様 な 傾 向 が み ら れ る 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) で は 1991 年 を 除 く と 間 食 の 摂 取 率 は 40% 前 後 で 年 次 推 移 し て い る 今 後 高 齢 期 の 間 食 の 内 容 や 時 間 等 に 関 し て 調 査 し て い く 必 要 が あ る 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) と 7-11 歳 ( 学 童 期 ) を も つ 親 に 対 し て 複 数 回 答 で 間 食 を 与 え る と き に 気 を つ け る の は ど ん な こ と で す か? ( 図 2-2-1-2 参 照 ) と 尋 ね た と こ ろ 一 番 回 答 人 数 が 多 か っ た の は 量 で あ り 次 に 多 か っ た の が 時 間 で あ っ た ( 図 は 複 数 回 答 で あ る た め 人 数 で 表 示 ) 11

60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 7-11 歳 0-6 歳 注 : 図 の 数 値 は % 図 2-2-1-2 間 食 を 摂 取 し ま す か? 0~ 11 歳 ま で は 養 育 者 が 回 答 12

7-11 歳 0-6 歳 注 : 回 答 人 数 0~ 11 歳 ま で は 養 育 者 が 回 答 図 2-2-1-3 間 食 を 与 え る と き 気 を つ け る の は ど ん な こ と で す か? ( 3) 栄 養 へ の 配 慮 に つ い て Q: 栄 養 バ ラ ン ス へ の 関 心 は? A: 12-19 19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) は 他 の 世 代 に 比 べ て 栄 養 バ ラ ン ス へ の 関 心 は 低 い 図 2-2-1-4 よ り 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) に お い て は 栄 養 バ ラ ン ス に 気 を つ け て い る に つ い て い つ も 考 え る は 約 15% で あ り さ ら に あ ま り 考 え な い 人 は 約 40% で あ っ た 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) で は 栄 養 バ ラ ン ス へ の 関 心 が 他 の 世 代 と 比 べ て 著 明 に 低 く な っ て い た 13

60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 7-11 歳 0-6 歳 注 : 図 の 数 値 は % 0~ 11 歳 ま で は 養 育 者 が 回 答 図 2-2-1-4 栄 養 バ ラ ン ス を 心 が け て い る ( 4) 塩 分 脂 肪 の 摂 取 に つ い て Q: 塩 分 の 摂 取 や 脂 肪 の 摂 取 に 対 す る 意 識 に つ い て は? A: 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) で は 塩 分 ひ か え め を 心 が け て い る 脂 肪 の 多 い 食 品 を 控 え て い る 他 世 代 と 比 較 し て 割 合 が 高 い 傾 向 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 )で は 塩 分 ひ か え め を 心 が け て い る ( 養 育 者 回 答 ) 割 合 が 増 加 傾 向 14

図 2-2-1-5 よ り 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) で は 塩 分 ひ か え め を 心 が け て い る の 問 い に 対 し て い つ も ( 養 育 者 回 答 )が 2002 年 は 37.8% 2005 年 は 44.9% 2008 年 は 52.4%と 経 年 的 に 関 心 が 高 ま っ て い る こ と が わ か る と り わ け 2008 年 に は 50 %を 越 え 前 述 し た 栄 養 へ の 配 慮 の 高 ま り と 同 時 に 塩 分 摂 取 へ の 配 慮 が 高 ま っ て い る こ と が わ か る ま た 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) で は 経 年 的 に 塩 分 ひ か え め を 心 が け て い る の 問 い に 対 し て い つ も と 答 え た 割 合 が 50% 前 後 を 維 持 し て い る 同 時 に 図 2-2-1-6 に 示 す よ う に 脂 肪 の 多 い 食 品 を 控 え て い ま す か? に 対 し て あ ま り 考 え な い と 答 え た 対 象 は 2002 年 17.8% 2005 年 17.2% 2008 年 16.5 %と 17% 前 後 で ほ と ん ど 変 化 が み ら れ な い 60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 7-11 歳 0-6 歳 注 : 図 の 数 値 は % 0~ 11 歳 ま で は 養 育 者 が 回 答 図 2-2-1-5 塩 分 ひ か え め を 心 が け て い る 15

60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 注 : 図 の 数 値 は % 図 2-2-1-6 脂 肪 の 多 い 食 品 を 控 え て い ま す か? ( 5) 睡 眠 に つ い て Q: 十 分 な 睡 眠 は と っ て い ま す か? A: 12-19 19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) が 他 の 年 代 と 比 較 し て い つ も 十 分 な 睡 眠 と っ て い る の 割 合 が 最 も 低 い 次 い で 20-59 歳 ( 成 人 期 ) も 低 め の 傾 向 に あ る 図 2-2-1-7 よ り 十 分 な 睡 眠 を と っ て い ま す か? と い う 問 い に 対 し て 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) で は 80% 以 上 が い つ も ( 養 育 者 回 答 ) と ま た 7-11 歳 ( 学 童 期 ) で は 70% 以 上 が い つ も と 答 え て い る こ れ ら と 比 較 し て 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 )で い つ も と 答 え た 割 合 は 2002 年 に は 37.6% 2005 年 に は 36.9% 2008 年 に は 32.8%と な っ て お り 他 の 年 代 と 比 較 し て い つ も 十 分 な 睡 眠 を と っ て い る 割 合 が 最 も 低 い こ の 調 査 結 果 は 国 民 健 康 栄 養 調 査 報 告 ( 2007 年 )の 報 告 15-40 歳 代 で は あ ま り と れ て い な い ま っ た く と れ て い な い と 回 答 し た 者 が 多 い と い う 結 果 と 類 似 し た 結 果 を 示 し て い る こ れ に 関 し て 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 )の 睡 眠 時 間 を 表 し た 図 2-2-1-8 で は 睡 眠 時 間 が 5 時 間 お よ び 6 時 間 睡 眠 の 群 が 経 年 的 に 増 加 し て い る こ の 一 方 睡 眠 時 間 7 時 間 以 上 は 減 少 し て お り こ の 睡 眠 時 間 の 変 化 が い つ も 十 分 な 睡 眠 を と っ て い る 対 象 の 減 少 に つ な が っ て い る こ と が 考 え ら れ る 16

次 い で い つ も 十 分 な 睡 眠 を と っ て い る 割 合 が 低 い の は 20-59 歳 ( 成 人 期 ) で あ る こ の 年 代 の 経 年 推 移 に は 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 )と 同 様 に 睡 眠 時 間 と の 関 わ り が 見 ら れ る 1990 年 代 に は い つ も 十 分 な 睡 眠 を と っ て い る 割 合 は 50%を 越 え て い た が 2000 年 代 に 入 り こ の 割 合 は 40% 前 後 と な っ て い る 図 2-2-1-9 よ り 1990 年 代 は 睡 眠 時 間 5 時 間 未 満 の 割 合 が 約 7~ 8% だ っ た が 2000 年 代 に 入 り 約 20%ま で 上 昇 し て い る こ の 2 つ の 世 代 の 共 通 点 か ら 2000 年 代 以 降 の 十 分 な 睡 眠 を い つ も と れ な く な っ た 睡 眠 時 間 が 少 な く な っ た 要 因 を 探 る 必 要 が あ る 60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 7-11 歳 0-6 歳 注 : 図 の 数 値 は % 0~ 11 歳 ま で は 養 育 者 が 回 答 図 2-2-1-7 十 分 な 睡 眠 を と っ て い ま す か? 17

図 2-2-1-8 睡 眠 時 間 中 学 高 校 生 ( 12-19 歳 ) 図 2-2-1-9 睡 眠 時 間 成 人 ( 20-59 歳 ) 18

( 6) 運 動 習 慣 に つ い て Q: 各 世 代 の 運 動 習 慣 の 傾 向 は? A: 何 か 運 動 を 行 っ て い ま す か の 問 い に い つ も と き ど き が 50%を 越 え た 世 代 は 2002 年 以 降 の 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) で あ っ た 図 2-2-1-10 よ り 何 か 運 動 を 行 っ て い ま す か の 問 い に 対 し い つ も ときど き と 答 え た 割 合 は 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) 20-59 歳 ( 成 人 期 ) の い ず れ の 年 の 調 査 で も 40~ 50% 程 度 で あ っ た 一 方 い つ も と き ど き が 2002 年 以 降 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) が 60% 前 後 と 他 の 世 代 と 比 較 し て 高 い 傾 向 に あ る こ の 背 景 に は 当 自 治 体 に お け る 高 齢 者 の 健 康 づ く り 対 策 の 効 果 に よ る 意 識 の 向 上 が 理 由 の 一 つ で あ ろ う 60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 注 : 図 の 数 値 は % 図 2-2-1-10 何 か 運 動 を し て い ま す か? ( 7) 喫 煙 習 慣 に つ い て Q: 喫 煙 率 の 変 化 は? A: 20-59 歳 ( 成 人 期 ) 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) ど ち ら に お い て も 喫 煙 率 は 低 下 傾 向 子 ど も を 持 つ 家 族 に お い て も 喫 煙 率 は 低 下 傾 向 に あ る 19

図 2-2-1-11 よ り 煙 草 を 吸 い ま す か? の 質 問 に 対 し て 吸 う と 答 え た 人 は 20-59 歳 ( 成 人 期 )で は 1992 年 に は 35.5%で あ る の に 対 し 2002 年 に は 31.7% 2008 年 に は 26.6%と 約 10% 減 少 し て お り 統 計 上 も 有 意 な 結 果 が み ら れ て い る ま た 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) に お い て は 統 計 的 に 有 意 な 差 は み ら れ な か っ た が 1991 年 に は 26.2%で あ る の に 対 し 2008 年 に は 18.2%と 8% 減 少 し て い る 平 成 19 年 国 民 栄 養 調 査 ( 厚 生 労 働 省 )に お い て も 喫 煙 率 は 2004 年 に 男 性 46.8% 女 性 11.3% か ら 2007 年 に は 男 性 39.4% 女 性 11.0% と 減 少 傾 向 に あ る こ の 全 国 調 査 と 比 較 す る と 本 調 査 結 果 に 関 し て は 喫 煙 率 が 低 い 傾 向 に あ る さ ら に 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7-11 歳 ( 学 童 期 )を 対 象 と し た 家 族 の な か で 煙 草 を 吸 う 人 が い る ( 図 2-2-1-12)に つ い て も 2002 年 に は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 )72.3% 7-11 歳 ( 学 童 期 )と も 69.9% で あ っ た の に 対 し 2008 年 に は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 58.9% 7-11 歳 ( 学 童 期 ) 61.6%と そ れ ぞ れ 約 10% 減 少 し て い る ま た こ れ と 同 時 に 家 族 の な か で 煙 草 を 吸 う 人 が い る と 答 え た 家 庭 の う ち 子 ど も の 前 で 煙 草 を 吸 う と 答 え た 割 合 は 2002 年 に は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 64.2%に 対 し 2008 年 に は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 )24.4%と 40%の 減 少 が 7-11 歳 ( 学 童 期 )72.3%で あ っ た の に 対 し 2008 年 に は 40.2%と 約 30% の 減 少 が み ら れ た こ れ ら 喫 煙 率 子 ど も の 前 で 煙 草 を 吸 う 割 合 の 減 少 は 社 会 に お け る 喫 煙 に よ る 身 体 へ の 影 響 副 流 煙 に よ る 身 体 へ の 影 響 に 関 す る 情 報 の 広 ま り が 関 係 し て い る も の と 考 え ら れ る 60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 図 2-2-1-11 煙 草 を 吸 い ま す か? 注 : 図 の 数 値 は % 20

注 : 図 の 数 値 は % 図 2-2-1-12 家 族 で 煙 草 を 吸 う 人 は い ま す か? / 子 ど も の 前 で 煙 草 を 吸 い ま す か? ( 8) 飲 酒 に つ い て Q: 飲 酒 習 慣 に 変 化 は あ る の? A: 20-59 歳 ( 成 人 期 ) で は ほ ぼ 毎 日 飲 む 人 の 割 合 が 減 っ て い る 逆 に 飲 ま な い 割 合 が 増 加 し て い る 図 2-2-1-13 よ り ビ ー ル や 日 本 酒 ウ イ ス キ ー な ど を 飲 み ま す か? と い う 問 い に 対 し ほ ぼ 毎 日 と 答 え た 人 は 20-59 歳 ( 成 人 期 ) で は 1996 年 に は 27.8% で あ っ た の に 対 し 2008 年 に は 21.5%と 減 少 の 傾 向 が み ら れ た 一 方 飲 ま な い と 答 え た 人 は 1996 年 に は 46.4%で あ っ た の に 対 し 2008 年 に は 59.5%と 増 加 の 傾 向 に あ る 習 慣 的 に 飲 酒 を す る 人 は 20-59 歳 ( 成 人 期 )で は 減 っ て い る こ と が 示 唆 さ れ た ま た 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 )に お い て は ほ ぼ 毎 日 と 答 え た 人 は 1996 年 に 23.0% 2008 年 に は 25.0%で あ り 経 年 的 に み て も 25% 前 後 を 維 持 し て い る 結 果 と な っ た 21

60 歳 以 上 20-59 歳 12-19 歳 注 : 図 の 数 値 は % 図 2-2-1-13 ビ ー ル や 日 本 酒 ウ イ ス キ ー な ど を 飲 み ま す か? 4. ま と め 食 事 や 栄 養 の バ ラ ン ス に 関 し て は 高 齢 者 及 び 乳 幼 児 期 の 養 育 者 の 関 心 が 高 い 傾 向 に あ る 睡 眠 に 関 し て は 思 春 期 と 成 人 期 が 他 の 世 代 と 比 較 し て 割 合 が 低 い 傾 向 に あ る 喫 煙 や 飲 酒 の 習 慣 に 関 し て 喫 煙 率 や 飲 酒 率 は 経 年 的 に 低 下 す る 傾 向 が み ら れ た 生 活 習 慣 改 善 は 近 年 疾 患 の 一 次 予 防 の 有 効 的 な 取 り 組 み の 一 つ と し て 重 要 視 さ れ て い る よ り 広 い 対 象 に よ り 広 い 健 康 に 関 す る 関 心 が 生 ま れ る 仕 掛 け づ く り を し 地 域 住 民 か ら 積 極 的 に 健 康 づ く り を 推 進 す る 仕 組 み づ く り が 求 め ら れ る 一 方 各 世 代 に お け る 経 年 的 年 代 別 分 析 か ら そ れ ぞ れ の 世 代 に お け る 特 徴 が み ら れ た 各 世 代 の 特 徴 か ら 各 世 代 の 生 活 形 態 を 知 り 個 人 の ラ イ フ コ ー ス の 軌 跡 を 追 う こ と が 容 易 と な る 本 項 で は 生 活 習 慣 に 焦 点 を 当 て 経 年 変 化 を 追 っ た が 生 活 習 慣 は 社 会 的 な 背 景 を 反 映 し て い る 生 活 習 慣 の 変 化 の 奥 に は 因 果 と し て の 何 ら か の 社 会 的 あ る い は 個 人 的 な 背 景 が 潜 ん で い る こ と が 予 測 さ れ る 日 本 の 経 年 研 究 と し て は 1960 年 に 開 始 さ れ た 福 岡 県 糟 屋 郡 久 山 町 ( 人 口 約 8,000 人 )の 住 民 を 対 象 と し た 久 山 町 研 究 が 広 く 知 ら れ て お り 日 本 人 の 生 活 習 慣 病 の 危 険 因 子 な ど が 明 ら か に さ れ て い る 3 ) 今 後 生 活 習 慣 の 経 年 移 行 と 健 康 維 持 と の 関 連 を よ り 深 く 追 究 す る こ と で 22

健 康 維 持 に つ な が る 生 活 習 慣 の 詳 細 を 明 ら か に す る こ と が 可 能 と な る そ れ を も と に 地 域 の 特 徴 を 踏 ま え た 健 康 増 進 の 仕 組 み づ く り に つ な げ る こ と が 期 待 さ れ る 参 考 文 献 ) 1) 財 団 法 人 厚 生 統 計 協 会 ( 2009) : 厚 生 の 指 標 国 民 衛 生 の 動 向 2009, 厚 生 統 計 協 会. 2) 国 民 健 康 栄 養 の 現 状 - 平 成 19 年 度 厚 生 労 働 省 国 民 健 康 栄 養 調 査 報 告 よ り -, 第 一 出 版 株 式 会 社. 3) Doi Y, Ninomiya T, Yonemoto K, Arima H, Kubo M, Tanizaki Y, Iida M, Kiyohara Y. Proposed criteria for metabolic syndrome in Japanese based on prospective evidence: the Hisayama study. Stroke, 40, 1187-1194, 2009. 23

第 2 項 口 腔 保 健 歯 や 口 腔 を 健 康 に 保 つ こ と は 単 に 食 べ 物 を 噛 む こ と に と ど ま ら ず 食 事 や 会 話 を 楽 し む な ど 生 活 を 楽 し く し 豊 か な 人 生 を 送 る た め に 重 要 な こ と で あ る 歯 の 健 康 は 全 身 の 健 康 と 関 連 し て い る 厚 生 労 働 省 が 提 唱 し た 健 康 日 本 2 1 の 歯 の 健 康 で は 生 涯 に わ た り 自 分 の 歯 を 20 本 以 上 保 つ こ と ( 8020 運 動 ) に よ り 健 全 な 咀 嚼 力 を 維 持 し 健 や か で 楽 し い 生 活 が 過 ご せ る よ う 歯 の 喪 失 防 止 が 目 標 で あ る 歯 の 喪 失 の 原 因 は 約 90% が む し 歯 と 歯 周 病 だ が そ の 発 症 は 口 腔 内 の 微 生 物 に よ り 形 成 さ れ る 歯 垢 ( プ ラ ー ク ) に 起 因 し て い る 適 切 な 口 腔 清 掃 や 食 生 活 等 の 保 健 行 動 や 生 活 習 慣 の 実 行 に よ り 予 防 で き る 生 活 習 慣 病 の 側 面 も あ る 口 腔 に 存 在 す る 多 種 多 様 な 細 菌 は 呼 吸 器 や 循 環 器 全 身 の 臓 器 に さ ま ざ ま な 影 響 を 及 ぼ し 慢 性 の 炎 症 を 引 き 起 こ す た と え ば 脳 血 管 疾 患 誤 嚥 性 肺 炎 呼 吸 器 疾 患 骨 粗 し ょ う 症 心 内 膜 炎 や 敗 血 症 そ の ほ か の 心 循 環 疾 患 肥 満 糖 尿 病 胃 炎 早 産 低 体 重 児 出 産 な ど が あ る 自 分 の 歯 で 噛 め る 人 は 歯 の な い 人 や 入 れ 歯 の 人 よ り も 寝 た き り に な る こ と が 少 な く 活 動 的 で あ る ま た 認 知 症 と の 関 連 で も 歯 が 残 り 入 れ 歯 が 良 好 で あ る 場 合 に は 認 知 症 の 割 合 が 少 な い 1. 目 的 本 項 で は 各 年 代 に 応 じ た 適 切 な 予 防 対 策 が 重 要 で あ り 幼 児 期 学 齢 期 の む し 歯 予 防 お よ び 成 人 期 の 歯 周 病 予 防 を 推 進 す る 一 助 と す る こ と を 目 的 と し た 2. 調 査 対 象 と 項 目 な ら び に 分 析 方 法 調 査 デ ー タ は 2002 年 2005 年 2008 年 の 3 回 の 質 問 紙 調 査 デ ー タ を 使 用 し た 対 象 は 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 7-11 歳 ( 学 童 期 ) 12-19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) 20-59 歳 ( 成 人 期 ) 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) の 5 区 分 に よ り 調 査 を 実 施 し た な お 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) 小 学 生 ( 学 童 期 )に つ い て は 両 親 い ず れ か に 回 答 を そ の 他 の 年 代 は 本 人 に 回 答 を 依 頼 し た 質 問 内 容 は 口 腔 保 健 行 動 現 在 の QOL( 生 活 の 質 ) に つ い て な ど 全 11 項 目 で あ っ た 具 体 的 な 質 問 内 容 は 1.8020 運 動 を し っ て い ま す か 2.7021 運 動 を 知 っ て い ま す か 3. 歯 が し み る こ と が あ り ま す か 4. 歯 ぐ き が は れ る こ と が あ り ま す か 5. 歯 ぐ き か ら 血 が 出 る こ と が あ り ま す か 6. 歯 の 治 療 は 早 め に 行 き ま す か 7. 一 日 に 2 回 以 上 歯 磨 を し ま す か 8.か か り つ け の 歯 科 医 院 が あ り ま す か 9. 自 分 の 歯 ブ ラ シ を 持 っ て い ま す か 10. 定 期 的 に 歯 科 受 診 を し て い ま す か 11. 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ な ど を 使 っ て い ま す か で あ る 24

3. 0-6 歳 ( 乳 幼 児 期 ) ( 1 ) 歯 み が き の 状 況 な ら び に フ ロ ス な ど の 口 腔 補 助 清 掃 用 具 の 使 用 に つ い て Q: 0-6 歳 時 に 毎 日 歯 を 磨 く 割 合 は ど れ く ら い で す か? A: 毎 日 歯 を み が く 割 合 は 2002 年 93.9% 2005 年 93.2% と 全 国 平 均 よ り も や や 低 い も の の 90% を 超 え る 高 い 割 合 と な っ て い る 歯 科 疾 患 実 態 調 査 の 報 告 よ り 1 歳 以 上 の 者 で は 毎 日 歯 を み が く 者 の 割 合 は 96.2% で あ っ た ま た 毎 日 複 数 回 歯 み が く 者 の 割 合 は 近 年 増 加 し て い る 2005 60.9 32.3 2002 57.4 36.5 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 1 日 2 回 以 上 一 日 1 回 図 2-2 -2-1 一 日 に 2 回 以 上 歯 み が き を し ま す か? 毎 日 歯 を み が く 者 の 割 合 ( 1 日 2 回 以 上 と 1 回 を 合 わ せ た も の ) は 2002 年 は 93.9% 2005 年 は 93.2% と 全 国 平 均 よ り も や や 低 い も の の 90% を 超 え る 高 い 割 合 と な っ て い る ( 図 2-2-2-1) 毎 日 の 歯 み が き は む し 歯 予 防 や 口 腔 衛 生 の 観 点 か ら 重 要 で あ り 今 後 も 保 健 指 導 な ど に よ り 一 日 1 回 以 上 歯 み が き を す る 人 の 割 合 を 増 や し て い け る と よ い ま た 口 腔 補 助 清 掃 用 具 ( 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ )の 使 用 を 促 す の は 大 変 難 し い 側 面 も あ り 飛 島 で も 全 国 と 同 様 に 高 い 数 字 で は な か っ た 25

( 2 ) 歯 の 治 療 に つ い て Q: 早 期 治 療 を 心 が け て い る の は ど れ く ら い で す か? A: 2002 年 70.7% 2005 年 75.5%と 両 年 度 と も 7 割 以 上 の 人 が 早 期 治 療 を 心 が け て い る 2002 年 2005 年 と も に 7 割 以 上 の 人 が な る べ く 早 く 行 く と し て お り 歯 の 問 題 が 生 じ れ ば す ぐ に 歯 科 医 院 を 利 用 し て い る 2005 75.5 9.3 2002 70.7 18.0 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% はい 痛 くなったら 行 く 図 2-2 -2-2 歯 の 治 療 は 早 め に 行 き ま す か? ( 3 ) か か り つ け 歯 科 の 有 無 に つ い て Q: か か り つ け 歯 科 を 持 っ て い る 人 は ど れ く ら い の 割 合 で す か? A: 2002 年 48% 2005 年 56% と 半 数 以 上 が か か り つ け 歯 科 が あ る か か り つ け 歯 科 は あ り ま す か? と の 質 問 に 2002 年 度 と 2005 年 度 の 調 査 で 有 が 48% か ら 56% へ と 上 昇 し て い る( 図 2-2-2-3) か か り つ け 歯 科 は 定 期 健 診 や 生 涯 に わ た り 利 用 す る 安 心 感 に つ な が る こ と か ら な る べ く 一 つ の 歯 科 医 院 に 受 診 で き る よ う 仕 組 み を 整 え る 必 要 が あ る 26

2005 55.6 44.4 2002 47.6 52.4 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% はい いいえ 図 2-2 -2-3 か か り つ け 歯 科 は あ り ま す か? ( 4 ) 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 に つ い て Q: 0-6 歳 で は 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 は ど れ く ら い で す か? A: 2002 年 で は 71.6 71.6% 2005 年 で は 77.5 77.5% 2008 年 で は 77.4 77.4% と な っ て い る 図 2-2 -2-4 よ り は い な ら び に と き ど き は 7 割 を 越 え 定 期 的 に 歯 科 受 診 を し て い る 歯 科 医 院 で は 定 期 健 診 で む し 歯 の チ ェ ッ ク や フ ッ 素 の 塗 布 な ど を 行 い む し 歯 予 防 に 効 果 が あ る む し 歯 は ミ ュ ー タ ン ス 菌 唾 液 の 性 状 食 生 活 な ど の 要 因 が 関 連 し 細 菌 感 染 で あ り な が ら 生 活 習 慣 病 の 側 面 を も つ 疾 患 で あ り 定 期 的 な 歯 科 受 診 に よ り 定 期 チ ェ ッ ク を す る こ と は 予 防 の 観 点 か ら 重 要 で あ る 27

2008 55.9 21.5 2005 59.4 18.1 2002 55.4 16.2 0.0% 20.0% 40. 0% 60. 0% 80. 0% 100.0% はい ときどき 図 2-2 -2-4 定 期 的 に 歯 科 受 診 を し て い ま す か? ( 5) ま と め 乳 幼 児 期 は 乳 歯 の 萌 出 期 な ら び に 完 成 期 で あ る ま た 乳 歯 う 蝕 の 発 生 し や す い 時 期 で あ り 甘 い も の の 不 規 則 な 摂 取 に 注 意 し 口 腔 衛 生 へ の 望 ま し い 生 活 習 慣 の 獲 得 時 期 で あ る 1 歳 6 か 月 な ら び に 3 歳 時 で は 歯 科 健 康 診 査 が 実 施 さ れ う 蝕 予 防 な ら び に 健 全 な 永 久 歯 列 の 育 成 の た め の 歯 科 保 健 指 導 を 行 う 機 会 が あ る 本 調 査 か ら は 歯 の 問 題 が 起 き れ ば す ぐ に 歯 科 医 院 を 利 用 し て い た か か り つ け 歯 科 医 を も つ 割 合 は 50% を 超 え て お り 定 期 歯 科 受 診 割 合 は 70% を 超 え る 数 値 で あ る 4. 7-11 歳 ( 学 童 期 ) ( 1 ) 歯 み が き 状 況 に つ い て Q: 歯 み が き を 毎 日 す る 子 ど も た ち は ど れ く ら い い ま す か? A: 歯 み が き は 7 割 以 上 が 毎 日 1 回 さ ら に 2 割 以 上 の も の が 毎 日 2 回 以 上 し て い る 合 計 で 98% 以 上 が 一 日 一 回 以 上 歯 み が き し て い る 歯 磨 き の 回 数 に つ い て 一 日 1 回 も し く は 2 回 以 上 し て い る 人 た ち の 割 合 は 98% を 超 え る 非 常 に 高 い 割 合 で あ る 28

2005 76.7 22.8 2002 72.1 25.9 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% はい 一 日 1 回 図 2-2 -2-5 一 日 に 2 回 以 上 歯 み が き を し ま す か? ( 2 ) 定 期 的 な 歯 科 受 診 の 受 診 割 合 に つ い て Q: 小 学 生 で は 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 は ど れ く ら い で す か? A: 2002 年 49.2% 2005 年 53.4% 2008 年 59.3% と な っ て い る 図 2-2 -2-6 よ り 定 期 的 な 歯 科 受 診 は 9 割 を 超 え て お り 高 い 割 合 で あ る た だ し 学 校 健 診 で 問 題 が あ る 場 合 の 受 診 者 が 含 ま れ る 可 能 性 が あ る 定 期 的 な 歯 科 受 診 は 2002 年 で は 49.2% 2005 年 で は 53.4% 2008 年 で は 59.3% 年 々 増 加 し て い る 0-6 歳 児 ( 図 2-2 -2-4)と 比 べ る と 若 干 低 い 値 で こ れ は 年 齢 が 上 が る に つ れ て 保 護 者 か ら 徐 々 に 離 れ て い く た め と 考 え ら れ る た だ し 永 久 歯 へ の 交 換 時 期 で あ り 定 期 健 診 で の む し 歯 の 予 防 は 重 要 で あ る こ と か ら さ ら に 啓 発 の 必 要 が あ る 29

2008 59.3 34.3 2005 53.3 37.8 2002 49.2 37.7 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% はい ときどき 図 2-2 -2-6 定 期 的 に 歯 科 受 診 を し て い ま す か? ( 3) ま と め 小 学 校 で は 保 健 教 育 保 健 管 理 が 行 わ れ て い る む し 歯 が で き や す い 時 期 で あ り 口 腔 保 健 習 慣 を 身 に つ け る 重 要 な 時 期 で あ る 現 在 の 傾 向 と し て む し 歯 が 皆 無 の 者 と む し 歯 が 多 数 存 在 す る 者 と の 差 が 出 て い る む し 歯 が 多 い ハ イ リ ス ク 群 へ の 個 別 ア プ ロ ー チ が 必 須 で あ る 5. 12 歳 ~ 19 歳 ( 思 春 期 青 年 期 ) ( 1 ) 歯 の 治 療 に つ い て Q: む し 歯 な ど で 歯 科 医 院 に 通 院 す る と い う 人 は ど れ く ら い い ま す か? A: 2002 年 と 2005 年 は 70% 以 上 の 人 が 歯 科 治 療 に 早 め に 行 く 通 常 中 高 生 は む し 歯 が あ っ て も 痛 み が な い と い う 理 由 な ど で 放 置 さ れ る 傾 向 に あ る が 飛 島 で は 口 腔 へ の 関 心 が 高 い 30

2005 36.1 37.0 2002 37.0 41.8 0.0% 20.0% 40. 0% 60. 0% 80. 0% 100.0% はい 痛 くなったら 図 2-2 -4-7: 歯 の 治 療 は 早 め に 行 き ま す か? ( 2 ) 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 に つ い て Q: 12-19 19 歳 で は 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 は ど れ く ら い で す か? A: 2002 年 30.0% 2005 年 24.3% 2008 年 27.2% で あ る 思 春 期 お よ び 青 年 期 は 特 に 定 期 歯 科 健 診 で の チ ェ ッ ク が 必 要 で あ り 生 活 習 慣 を 確 立 す る 上 で 専 門 家 か ら の 手 厚 い サ ポ ー ト が 重 要 で あ る 特 に こ の 時 期 は 定 期 歯 科 的 な 受 診 を 受 け に く い 時 期 で あ り 行 政 に と ど ま ら ず 歯 科 医 院 単 位 で 多 角 的 に 取 り 組 む 必 要 が あ る 定 期 歯 科 受 診 は 他 の 年 代 ( 0-6 歳 7-11 歳 ) よ り は 割 合 が 少 な く 7 割 程 度 と な っ て い る 小 学 校 時 代 を む し 歯 が な い 状 態 で 過 ご し て も こ の 時 期 に む し 歯 を 多 数 作 る 場 合 が あ る の で 注 意 が 必 要 で あ る 31

2008 27.2 44.0 2005 24.3 39.9 2002 30.0 27.7 0.0% 10. 0% 20.0% 30. 0% 40. 0% 50. 0% 60. 0% 70. 0% 80. 0% はい ときどき 図 2-2 -2-8: 定 期 的 に 歯 科 受 診 を し て い ま す か? ( 3) ま と め 中 高 生 は 保 護 者 か ら 離 れ る 時 期 で あ る 一 方 で 目 が 届 か な く な る 時 期 で も あ り む し 歯 が 多 発 し や す い 時 期 で あ る 生 活 習 慣 の 改 善 を 含 め て こ の 年 代 に 対 処 し て い く こ と が 将 来 の 健 康 づ く り に と っ て 大 切 で あ る 小 学 校 と 同 様 QOL に 関 す る 質 問 項 目 に つ い て は と く に 問 題 は な か っ た 中 学 生 高 校 生 で は ラ イ フ ス タ イ ル に 変 化 が 生 じ る だ け で な く 保 護 者 の 管 理 下 に 置 か れ る こ と が な く な り 口 腔 衛 生 口 腔 保 健 が あ ま り 重 要 視 さ れ な い 傾 向 に あ る ま た 部 活 動 な ど が 始 ま る と 清 涼 飲 料 水 を 飲 ん だ り 夜 間 に お 菓 子 を 食 べ る な ど の 生 活 習 慣 が 生 じ る こ と も あ る た め さ ま ざ ま な 課 題 に 事 前 に 対 処 す る こ と が 期 待 さ れ る 6. 20-59 歳 ( 成 人 期 ) ( 1 ) 8020 運 動 の 認 知 な ら び に 7021 キ ャ ン ペ ー ン の 認 知 に つ い て Q: 8020 運 動 や 7021 キ ャ ン ペ ー ン に つ い て ど の 程 度 認 知 さ れ て い ま す か? A: 8020 運 動 に つ い て は 2002 年 か ら 2008 年 ま で 徐 々 に 知 ら れ る よ う に な り 2008 年 度 で は 知 っ て い る 聞 い た こ と が あ る の は お よ そ 80% 程 度 の 人 が 認 知 し て い た 一 方 7021 キ ャ ン ペ ー ン に つ い て は 2005 年 に は 知 っ て い る 聞 い た こ と が あ る の は 50% に 満 た な い 程 度 で あ っ た 厚 生 労 働 省 と 日 本 歯 科 医 師 会 が 1989 年 に 提 唱 し た 8020 運 動 80 歳 で 20 本 の 歯 を 残 そ う と い う 運 動 で あ る 健 康 日 本 2 1 の 目 標 値 に も 加 え ら れ て い る 残 存 歯 32

数 が 20 本 を 下 回 る と 咀 嚼 能 力 が 著 し く 低 下 す る と い う こ と が 明 ら か に さ れ て い る 8020 運 動 の 認 知 に つ い て は 年 々 増 加 し 2008 年 に は 知 っ て い る 聞 い た こ と が あ る の は お よ そ 80% 口 腔 へ の 意 識 が 高 ま っ て い る 8020 運 動 と と も に 7021 キ ャ ン ペ ー ン を 実 施 し て お り そ の 認 知 も 増 加 傾 向 だ が 8020 運 動 ほ ど 認 知 度 は 高 く な い 2008 59.9 18.7 2005 57.7 15.3 2002 54.2 14.3 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 知 っている 聞 いたことがある 図 2-2 -2-9 8 0 2 0 運 動 を 知 っ て い ま す か? 2005 27.8 18.9 2002 23.0 16.2 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 知 っている 聞 いたことがある 図 2-2 -2-10 7 0 2 1 運 動 を 知 っ て い ま す か? 33

( 2 ) 歯 が し み る 歯 が い た い な ど の QOL に つ い て Q: 歯 に 問 題 を 抱 え て い る 人 は ど の く ら い い ま す か? A: 歯 が し み る こ と が あ り ま す か? 歯 ぐ き が 腫 れ る こ と が あ り ま す か? 歯 ぐ き か ら 血 が 出 る こ と が あ り ま す か? の 質 問 に つ い て ほ ぼ 毎 日 が 3 % 前 後 と き ど き を 含 め る と 40% 前 後 で あ っ た 歯 が し み る こ と が あ り ま す か? 歯 ぐ き が 腫 れ る こ と が あ り ま す か? 歯 ぐ き か ら 血 が 出 る こ と が あ り ま す か? に つ い て ほ ぼ 毎 日 が 3 % 前 後 で あ る ( 図 2-3-3-11 12 13) な に か 問 題 が 生 じ れ ば 歯 科 医 院 に 行 く 傾 向 の あ る こ と が 示 唆 さ れ た 年 々 歯 科 医 院 が 増 加 し 以 前 よ り 歯 科 医 院 に か か り や す く な り 環 境 整 備 さ れ て き て い る 2005 5.0 35.8 2002 4.3 40.7 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% ほぼ 毎 日 ときどき 図 2-2 -2-11 歯 が し み る こ と が あ り ま す か? 34

2005 0.8 46.1 2002 1.5 46.8 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% ほぼ 毎 日 ときどき 図 2-2 -2-12 歯 ぐ き が 腫 れ る こ と が あ り ま す か? 2005 1.3 41.7 2002 1.5 40.9 0.0% 10. 0% 20.0% 30. 0% 40. 0% 50. 0% ほぼ 毎 日 ときどき 図 2-2 -2-13 歯 ぐ き が 血 が 出 る こ と が あ り ま す か? ( 3 ) 歯 み が き の 状 況 な ら び に フ ロ ス な ど の 口 腔 補 助 清 掃 用 具 の 使 用 に つ い て Q: 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ な ど の 歯 ブ ラ シ 以 外 の 補 助 清 掃 用 具 に つ い て 成 人 で は ど れ く ら い 使 用 し て い ま す か? A: ほ ぼ 毎 日 と き ど き で 40% に 満 た な い た だ し 2002 年 か ら 2008 年 に か け て 増 加 傾 向 に あ る 35

1 歯 み が き の 状 況 一 日 に 歯 を 何 回 磨 き ま す か? は 2005 年 で は 一 日 に 2 回 以 上 歯 を 磨 く も の の 割 合 は お よ そ 60% で あ っ た ま た 2002 年 か ら 2005 年 に か け て 一 日 に 2 回 以 上 歯 み が き を す る 人 の 割 合 は 増 加 し た 70 60 50 40 30 20 2002 2005 10 0 磨 かない 一 日 1 回 一 日 2 回 以 上 図 2-2 -2-11 一 日 に 2 回 以 上 歯 み が き を し ま す か? 歯 科 疾 患 実 態 調 査 (2005 年 )と 比 較 す る と 一 日 に 2 回 以 上 歯 を 磨 く の は 歯 科 疾 患 実 態 調 査 で 約 50% 飛 島 で 約 60% で あ る 歯 を 磨 く こ と は 歯 周 病 の 予 防 に 重 要 で あ り 今 後 も 引 き 続 き セ ル フ ケ ア の 重 要 性 を 啓 発 す る 必 要 が あ る 図 2-2 -2-1 2 よ り 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ な ど の 補 助 清 掃 用 具 の 使 用 の 頻 度 は ま だ 少 な い 健 康 日 本 21 に お い て 歯 の 健 康 の 目 標 値 に つ い て 成 人 で は 歯 間 部 清 掃 用 具 の 使 用 に つ い て 40 歳 代 な ら び に 50 歳 代 に お い て 50% 以 上 が 目 標 値 で あ る 中 間 実 績 値 で は 40 歳 ( 35-44 歳 )で は 39% 50 歳 代 ( 45-54 歳 )で は 40.8% で あ る ( 2007 年 健 康 日 本 21 中 間 評 価 報 告 書 よ り ) ほ ぼ 毎 日 と き ど き を 含 め 40% に 満 た な い 数 値 で あ る た だ し 2002 年 か ら 2008 年 に か け て 増 加 傾 向 に あ る た だ し 清 掃 補 助 用 具 の 使 用 に つ い て は 行 動 の 継 続 や 習 慣 化 は 難 し い 傾 向 に あ り 歯 科 医 院 で の 指 導 が よ り 重 要 と な る 36

2008 9.4 29.5 2005 8.4 27.8 ** 2002 7.0 25.6 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% ほぼ 毎 日 時 々 図 2-2 -2-12 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ を 使 っ て い ま す か? ( 4 ) か か り つ け 歯 科 の 有 無 に つ い て Q: か か り つ け 歯 科 を 持 っ て い る 人 は ど れ く ら い の 割 合 で す か? A: 2002 年 74.1% 2005 年 76.6% と 7 割 以 上 の 人 が か か り つ け 歯 科 を 持 っ て い る か か り つ け 歯 科 を 持 つ こ と は 歯 の 健 康 を 守 る 上 で 大 切 で あ り 安 心 感 に も つ な が る 7 割 以 上 が か か り つ け 歯 科 医 を 持 っ て い る 高 血 圧 や 糖 尿 病 な ど の 慢 性 疾 患 の 治 療 で 医 科 を 受 診 す る 際 に 歯 科 治 療 を す る 歯 科 医 師 と 医 師 が 連 携 を 取 る 事 で 住 民 の 安 心 に つ な が る 37

2005 76.6 23.4 2002 74.1 25.9 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% ある 特 に 決 めていない 図 2-2 -2-1 3 か か り つ け 歯 科 が あ り ま す か? ( 5 ) 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 に つ い て Q: 定 期 的 に 歯 科 を ど れ く ら い の 人 が 受 診 し て い ま す か? A: 2002 年 55% 2008 年 67% と 上 昇 し て い た 定 期 的 な 歯 科 受 診 は 2002 年 14.7% 2005 年 19.3% 2008 年 22.8% と 年 々 増 加 し て い る と き ど き 行 く を 合 わ せ る と 2008 年 に 70% を 近 く と な る 定 期 健 診 は よ り よ い 状 態 に 口 腔 を 保 つ た め に 重 要 で あ る 定 期 受 診 は 歯 科 疾 患 と く に む し 歯 と 歯 周 病 の 予 防 疾 患 が 治 癒 し た 後 の メ イ ン テ ナ ン ス と い う 点 で 有 効 で あ る 2008 22.8 44.7 2005 19.3 40.8 ** 2002 14.7 41.5 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% はい ときどき 図 2-2 -2-1 4 定 期 的 に 歯 科 受 診 を し て い ま す か? 38

( 6) ま と め 成 人 で は む し 歯 と と も に 歯 周 病 リ ス ク が 増 加 し て く る 時 期 で あ る 壮 年 期 の 口 腔 保 健 は 将 来 の 20 年 後 30 年 後 の こ と を 念 頭 に 置 き 口 腔 の 健 康 や QOL の 確 保 向 上 に 努 め る 必 要 が あ る 仕 事 な ど で 忙 し く 多 忙 や 関 心 の な さ が 理 由 と な り 定 期 的 な 歯 科 受 診 や 口 腔 保 健 行 動 が 積 極 的 に 行 わ れ な い こ と が 続 け ば 歯 の 喪 失 に も つ な が る 健 康 日 本 21 で は 成 人 期 の 歯 周 疾 患 予 防 が 目 標 項 目 と し て 掲 げ ら れ て い る 55 歳 か ら 64 歳 の 定 期 健 診 受 診 率 は 35% と 報 告 が あ り 積 極 的 に 口 腔 保 健 の 向 上 を 進 め て い く 必 要 が あ る 7. 60 歳 以 上 ( 高 齢 期 ) ( 1 ) 8020 運 動 の 認 知 に つ い て Q: ど れ く ら い の 人 が 8020 運 動 を 知 っ て い ま す か? A: 2002 年 70% 2008 年 78% が 8020 運 動 を 知 っ て い る も し く は 聞 い た こ と が あ る 8020 運 動 は 高 齢 者 で も 認 知 さ れ つ つ あ る( 図 2-2 -2-1 2 ) 2008 年 は 70% 以 上 が 8020 運 動 を 認 知 し 20-59 歳 ( 成 人 期 ) と ほ ぼ 同 様 の 割 合 で あ る 2008 50.5 22.2 2005 45.5 21.8 ** 2002 40.5 22.6 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 知 っている 聞 いたことがある 図 2-2 -2-1 5 8020 運 動 を 知 っ て い ま す か? 39

( 2 ) 歯 み が き の 状 況 な ら び に フ ロ ス な ど の 口 腔 補 助 清 掃 用 具 の 使 用 に つ い て Q: 歯 み が き の 状 況 は? 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ な ど の 歯 ブ ラ シ 以 外 の 補 助 清 掃 用 具 に つ い て 高 齢 者 で は ど れ く ら い 使 用 し て い る の で す か? A: 一 日 2 回 以 上 磨 く が 2002 年 44% 2005 年 48% と 増 加 傾 向 に あ る 口 腔 補 助 清 掃 用 の 使 用 は ほ ぼ 毎 日 時 々 が 2002 年 22.7% か ら 2008 年 32.1% と 年 々 そ の 使 用 頻 度 は 増 加 し て い る 1 歯 み が き の 状 況 2005 48.0 48.6 2002 43.7 52.7 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 120.0% はい 一 日 1 回 図 2-2 -3-1 6 一 日 に 2 回 以 上 歯 を 磨 き ま す か? 2002 年 2005 年 各 々 一 日 一 回 磨 く 53% 49% 一 日 2 回 以 上 磨 く 44% 48% で あ る 一 日 2 回 以 上 磨 く 割 合 は 増 加 傾 向 に あ る 歯 科 疾 患 実 態 調 査 と 比 較 し て 同 様 の 高 い 割 合 で あ る 40

2 補 助 清 掃 用 具 の 使 用 に つ い て 2008 13.5 18.6 2005 11.0 15.9 ** 2002 9.0 13.7 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% ほぼ 毎 日 時 々 図 2-2 -2-1 7 糸 よ う じ や 歯 間 ブ ラ シ を 使 っ て い ま す か? 歯 間 部 清 掃 補 助 用 具 の 使 用 は 成 人 よ り も 低 い 値 と な っ て い る 歯 の 喪 失 に よ り 必 要 な い 場 合 が 増 加 し た 可 能 性 が あ る 年 々 使 用 頻 度 が 上 昇 し て お り 口 腔 衛 生 の 改 善 に よ い 傾 向 に あ る ( 3 ) 定 期 的 な 歯 科 受 診 に つ い て Q: 定 期 的 に 歯 科 を ど れ く ら い の 人 が 受 診 し て い ま す か? A: 2002 年 66.3% 2008 年 73.0% 程 度 と 上 昇 し て い る 定 期 的 歯 科 受 診 は 年 々 増 加 傾 向 に あ る 加 齢 に と も な い む し 歯 の リ ス ク 部 位 が 変 わ る た め 定 期 受 診 は 重 要 で あ る 41

2008 49.5 23.5 2005 45.0 23.4 ** 2002 46.1 20.2 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% ときどき はい 図 2-2 -2-18 定 期 的 な 歯 科 受 診 を し て い ま す か? 図 2-2 -4-14 よ り 定 期 的 歯 科 受 診 は 年 々 増 加 し て い る 高 齢 者 で は 唾 液 腺 の 萎 縮 や 加 齢 変 化 な ど に よ り 口 腔 乾 燥 の 症 状 が 出 る 歯 の 根 元 に 起 き る む し 歯 ( 歯 根 面 う 蝕 ) の ケ ア が 大 切 で あ る 歯 科 医 院 に と ど ま ら ず 訪 問 に よ る 専 門 的 な 口 腔 ケ ア も 課 題 で あ り 行 政 と 歯 科 専 門 家 の 十 分 な コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 基 づ く シ ス テ ム の 確 立 が 求 め ら れ る ( 4) ま と め 高 齢 者 で は 口 腔 機 能 低 下 に よ り 全 身 的 な 老 化 に 加 え 精 神 的 な 老 化 に つ な が る さ ま ざ ま な 疾 患 と 口 腔 保 健 は 密 接 な 関 係 が あ る ま た 要 介 護 状 態 で は 自 分 で 口 腔 ケ ア が で き ず 介 護 者 や 専 門 家 の サ ポ ー ト が 必 要 と な る 全 身 組 織 の 老 化 に と も な い 口 腔 組 織 の 老 化 が 起 き る た め 唾 液 腺 の 萎 縮 な ど に よ る 口 腔 乾 燥 摂 食 嚥 下 障 害 嚥 下 の 問 題 か ら 誤 嚥 性 肺 炎 に な る 可 能 性 を 十 分 に 加 味 し た 支 援 が 求 め ら れ る 8. 口 腔 保 健 の ま と め 口 腔 の 健 康 を 保 つ た め に 口 腔 保 健 行 動 は 重 要 で あ る 口 腔 保 健 行 動 に は 口 腔 清 掃 行 動 摂 食 行 動 歯 科 受 診 受 療 行 動 の 3 つ が あ る 歯 ブ ラ シ の 回 数 や 歯 間 ブ ラ シ な ど の 補 助 清 掃 用 具 を 使 用 す る な ど の 口 腔 清 掃 行 動 に つ い て は ど の 年 代 で も 良 好 で あ り 一 日 2 回 以 上 歯 磨 き を す る 者 の 割 合 は 歯 科 疾 患 実 態 調 査 と 比 較 し て も 同 等 も し く は そ れ 以 上 の 高 い 数 値 で あ っ た 歯 科 受 診 受 療 行 動 に つ い て は む し 歯 な ど で 疾 病 を 自 覚 し て 受 診 す る 早 期 受 診 と 42

発 病 前 の チ ェ ッ ク ア ッ プ や 予 防 行 動 を 目 的 と し た 歯 科 受 診 と の 2 つ が あ る 早 期 受 診 に つ い て は 乳 児 期 で は 高 い 数 値 と な り 保 護 者 が 子 ど も の 口 腔 保 健 へ の 意 識 が 高 い こ と が う か が え る 定 期 的 な 歯 科 受 診 に つ い て は 歯 の 喪 失 を 予 防 す る た め に 重 要 な 項 目 で あ る 乳 幼 児 期 や 学 童 期 で は 歯 科 受 診 率 が 高 い も の の 年 代 が 上 が る に つ れ て 減 少 傾 向 に あ っ た し か し 高 齢 期 で は 成 人 期 よ り も 歯 科 受 診 率 が 高 い 傾 向 が み ら れ そ の 要 因 の 1 つ と し て 8020 運 動 の 認 知 が 考 え ら れ る 予 防 先 進 国 で あ る ス ウ ェ ー デ ン で は 定 期 的 な 歯 科 受 診 率 は 80% を 超 え て い る 5 ) が 日 本 で は 健 康 保 険 制 度 や 歯 科 保 健 医 療 サ ー ビ ス に お け る 量 的 質 的 な 課 題 が あ る た め い ま だ 定 期 的 な 歯 科 受 診 率 は 低 く 6 ) 検 診 や 指 導 の た め の 受 診 率 は 6.0% で あ る と 報 告 さ れ て い る 7 ) 8020 達 成 者 は 医 療 費 が 非 達 成 者 よ り も 少 な く 8 ) 定 期 的 な 歯 科 受 診 割 合 が 向 上 す る 施 策 が 期 待 さ れ る 参 考 文 献 ) 1) 新 口 腔 保 健 学. 末 高 武 彦 [ほ か ] 編 / 雫 石 聡 [ほ か ] 執 筆. 医 歯 薬 出 版, 2009. 2) ス タ ン ダ ー ド 口 腔 保 健 学 : 健 康 科 学 と し て 考 え る. 荒 川 浩 久, 神 原 正 樹, 安 井 利 一 編. 学 建 書 院, 2003. 3) 健 康 日 本 21 中 間 評 価 報 告 書. 厚 生 労 働 省, 2007. 4) 歯 科 疾 患 実 態 調 査. 厚 生 労 働 省, 2005. 5) ス ウ ェ ー デ ン 医 療 関 連 デ ー タ 集 2004. 医 療 経 済 研 究 機 構. 6) 今 後 の 歯 科 健 診 の あ り 方 検 討 会 報 告 書. 日 本 歯 科 医 師 会, 2006. 7) 厚 生 労 働 省 保 健 福 祉 動 向 調 査. 厚 生 労 働 省, 1999. 8) 高 齢 者 に お け る 歯 の 健 康 と 診 療 費 に 関 す る 実 態 調 査. 香 川 県 歯 科 医 師 会, 2007. 43

第 3 項 身 体 機 能 長 く 住 み 慣 れ た 地 域 で 生 活 を 続 け る こ と は 多 く の 人 の 願 い で あ る 地 域 で 生 活 を 続 け る た め に は 身 体 機 能 の 自 立 が 重 要 と な る 加 齢 に と も な い 身 体 機 能 の 低 下 は 生 じ る が 社 会 資 源 の 利 用 や 自 身 の 生 活 習 慣 の 見 直 し な ど 多 様 な 方 法 で 自 立 の 維 持 を 目 指 す こ と が で き る 1. 目 的 本 項 で は 身 体 機 能 の 低 下 予 防 が 望 ま れ る 高 齢 期 に 注 目 し 加 齢 性 別 お よ び 時 代 別 特 徴 を 明 ら か に し 今 後 の 身 体 機 能 維 持 へ の 支 援 の 課 題 を さ ぐ る 一 助 と す る 2. 調 査 項 目 お よ び 分 析 方 法 1992 年 1994 年 1996 年 1998 年 2002 年 2005 年 2008 年 の 7 年 の デ ー タ を 使 用 し た 身 体 機 能 項 目 は 聴 力 視 力 移 動 能 力 ト イ レ 動 作 能 力 入 浴 動 作 能 力 の 5 つ を 選 択 し た こ れ ら は 自 宅 で 自 立 し て 生 活 す る た め に 最 低 限 必 要 と さ れ る 能 力 で あ り ど の 項 目 も 重 要 で あ る ま た 移 動 能 力 と ト イ レ 動 作 入 浴 動 作 の よ う に 下 肢 の 筋 力 な ど 必 要 と さ れ る 要 素 が 関 連 し て い る 項 目 も あ り 自 立 の 必 要 性 が 高 い 項 目 で あ る そ れ ぞ れ ま っ た く 問 題 が な い 場 合 は 自 立 と し な ん ら か の 介 助 が 必 要 ~ 全 介 助 ま で を 非 自 立 と し た 自 立 を 1 点 非 自 立 を 0 点 と し 各 項 目 ご と に 自 立 得 点 を 算 出 し た ( 図 2-2-3-1~ 10 p < 0.05 に コ の 印 を つ け た ) 各 項 目 の 自 立 得 点 を 年 齢 別 性 別 に 検 討 し た 年 齢 は 60 歳 以 上 か ら 5 歳 区 切 り と し た ま た 1992 年 ~ 1998 年 を 1990 年 代 2002 年 ~ 2008 年 を 2000 年 代 と し 時 代 の 影 響 に つ い て 検 討 し た 3. 加 齢 性 別 に よ る 変 化 Q: 身 体 機 能 は 加 齢 に よ り 変 化 す る の? 性 別 に よ る 差 は あ る の? A : 身 体 機 能 は 加 齢 に よ り 変 化 す る 特 に 70 歳 代 以 降 が 低 下 の キ ー ポ イ ン ト 移 動 能 力 は 加 齢 の 影 響 が 顕 著 で あ る 入 浴 や ト イ レ な ど 自 宅 で 最 低 限 必 要 な 動 作 に つ い て は 70 歳 代 以 降 に 低 下 す る 加 齢 性 別 に よ る 身 体 機 能 の 変 化 を 図 2-2 - 3-1 ~ 10 に 示 す 聴 力 は 60 歳 代 で は 自 立 得 点 が 高 い が 70 歳 代 か ら 徐 々 に 低 下 し 70 歳 代 後 半 か ら 80 歳 代 に か け て 急 激 に 低 下 す る 性 別 の 影 響 は 女 性 に 自 立 得 点 が 高 い 視 力 も 同 様 の 傾 向 で あ る が 自 立 得 点 は 聴 力 よ り や や 低 い 性 別 の 影 響 は み ら れ な い 44

移 動 能 力 は 5 項 目 の な か で も っ と も 加 齢 の 影 響 が 顕 著 で あ る 性 別 は 60 歳 以 上 65 歳 未 満 で は 女 性 の 自 立 得 点 が 高 い が 70 歳 以 降 は 男 性 の 自 立 得 点 が 高 く な る ト イ レ 入 浴 動 作 は 2 項 目 と も に 70 歳 代 以 降 で 年 齢 に よ る 影 響 が 見 ら れ る 性 別 は ト イ レ 動 作 で 65 歳 か ら 75 歳 で 女 性 に 自 立 得 点 が 高 く 入 浴 動 作 は 60 歳 か ら 70 歳 70 歳 か ら 75 歳 で 女 性 に 自 立 得 点 が 高 い が そ の 後 年 齢 に よ る 差 は 認 め な い 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-1 年 齢 別 自 立 得 点 ( 視 力 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-2 年 齢 別 自 立 得 点 ( 聴 力 ) 45

60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-3 年 齢 別 自 立 得 点 ( 移 動 能 力 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-4 年 齢 別 自 立 得 点 ( ト イ レ 動 作 ) 46

60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 図 2-2-3-5 年 齢 別 自 立 得 点 ( 入 浴 動 作 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 女 性 男 性 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-6 性 別 自 立 得 点 ( 視 力 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 女 性 男 性 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-7 性 別 自 立 得 点 ( 聴 力 ) 47

60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 女 性 男 性 85 歳 以 上 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-8 性 別 自 立 得 点 ( 移 動 能 力 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 女 性 男 性 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-9 性 別 自 立 得 点 ( ト イ レ 動 作 ) 60-65- 70-75- 女 性 男 性 80-85 歳 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-10 性 別 自 立 得 点 ( 入 浴 動 作 ) 48

4. 時 代 に よ る 変 化 : 75 歳 以 上 が キ ー ポ イ ン ト Q : 身 体 機 能 は 時 代 に よ っ て 差 が あ る の? A : 身 体 機 能 は 時 代 に よ り 低 下 し て き て い る 視 力 は 時 代 に よ る 差 が 大 き い 時 代 に よ る 身 体 機 能 の 変 化 を 図 2-2 -3-11~ 15 に 示 す 視 力 に つ い て は 2000 年 代 の 自 立 得 点 が 低 い が 聴 力 に つ い て は 60 歳 か ら 65 歳 で 2000 年 代 の 自 立 得 点 が 高 く そ の 後 差 は み ら れ な い 聴 力 視 力 に つ い て は 自 立 の 定 義 が 自 己 評 価 で あ り 不 便 に 感 じ て い る レ ベ ル が 変 わ っ て い る 時 代 に よ り 求 め る レ ベ ル が 高 く な っ て い る と も 考 え ら れ る 家 電 製 品 の 発 達 や 情 報 の 増 加 に よ り 不 自 由 に 感 じ る こ と が 多 い と 考 え ら れ る 移 動 能 力 に つ い て は 時 代 に よ る 差 を 認 め ず ト イ レ 動 作 は 1900 年 代 に 自 立 得 点 が 高 く 入 浴 動 作 は 2000 年 代 に 自 立 得 点 が 高 い 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 2000 年 代 1900 年 代 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-11 時 代 別 自 立 得 点 ( 視 力 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 2000 年 代 1900 年 代 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-12 時 代 別 自 立 得 点 ( 聴 力 ) 49

60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 2000 年 代 1900 年 代 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-13 時 代 別 自 立 得 点 ( 移 動 能 力 ) 60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 2000 年 代 1900 年 代 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-14 時 代 別 自 立 得 点 ( ト イ レ 動 作 ) 50

60-64 歳 65-69 歳 70-74 歳 75-79 歳 80-84 歳 85 歳 以 上 2000 年 代 1900 年 代 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 図 2-2-3-15 時 代 別 自 立 得 点 ( 入 浴 動 作 ) 5. ま と め : 身 体 機 能 自 立 の 維 持 の た め に 必 要 と さ れ る 支 援 と は 身 体 機 能 の 低 下 は 70 歳 代 が 節 目 で あ る こ の 理 由 と し て 筋 力 低 下 や 骨 粗 し ょ う 症 の 悪 化 な ど の 両 方 が 考 え ら れ る 加 齢 に と も な う 筋 力 の 変 化 と し て 特 に 臀 部 や 大 腿 部 の 筋 力 が 低 下 す る ま た 筋 の 短 縮 な ど が 見 ら れ る 筋 力 低 下 を 代 償 す る た め 不 良 姿 勢 で の 動 作 が 多 く な り よ り 機 能 低 下 が 進 む と 考 え ら れ る こ の た め 適 切 な 時 期 に ス ト レ ッ チ や 低 下 し や す い 筋 の 強 化 運 動 方 法 の 指 導 な ど を 持 続 し て 行 い 良 い 姿 勢 で 過 ご す 時 間 を 増 や す 時 間 を 生 活 に 取 り 入 れ る 支 援 が 必 要 で あ る 身 体 機 能 の 維 持 は 自 宅 で の 生 活 の 継 続 に お い て 重 要 で あ り 国 内 外 に お い て も 身 体 機 能 維 持 へ の 取 り 組 み へ の 関 心 は 高 い 特 に 転 倒 予 防 に つ い て は ス ト レ ッ チ や 筋 力 ト レ ー ニ ン グ の 方 法 論 効 果 と も に 実 証 さ れ て い る 本 稿 で は 身 体 機 能 低 下 の 特 徴 を 年 代 別 に 明 ら か に し た こ と に よ り よ り 具 体 的 な プ ロ グ ラ ム 提 供 の 一 助 と な る と 考 え ら れ る 本 結 果 は 国 内 で の プ ロ グ ラ ム 提 供 に 留 ま ら ず 地 域 特 性 を 加 味 し た 上 で 世 界 各 国 に お い て 反 映 で き る も の で あ る 骨 粗 し ょ う 症 な ど 加 齢 に 関 す る 問 題 は 簡 単 に 阻 止 で き る も の で は な い が 食 習 慣 の 見 直 し や 兆 候 を 早 め に 知 る た め の 検 診 な ど も 有 効 で あ る 加 齢 に よ り 身 体 機 能 は 低 下 す る こ れ は 完 全 に 防 ぐ こ と の で き な い こ と で あ る 身 体 機 能 の 低 下 に よ り 生 活 範 囲 が 狭 小 化 し た り 生 き が い や 生 活 の 充 実 が 低 下 す る よ う な こ と だ け は 防 が な け れ ば な ら な い 生 活 の 工 夫 や 福 祉 用 具 福 祉 サ ー ビ ス な ど の 代 替 手 段 の 利 用 に よ り 生 活 自 体 の 自 立 を 継 続 す る こ と は 可 能 で あ る で き る か ぎ り 低 下 を 防 ぐ こ と に 努 力 す る が 低 下 し た 場 合 は 代 替 手 段 を す み や か に 導 入 し 生 活 様 式 を 維 持 で き る シ ス テ ム が 必 要 で あ ろ う 51

第 4 項 生 活 満 足 感 1. 生 活 満 足 感 の 現 状 と 関 連 す る 要 因 ヘ ル ス プ ロ モ ー シ ョ ン と は 身 体 的 能 力 だ け で な く 社 会 的 個 人 的 な 面 で の 資 源 と い う 点 を 重 視 し た 前 向 き な 考 え 方 で あ り 健 康 的 な ラ イ フ ス タ イ ル を 越 え て 幸 福 に ま で 及 ぶ も の で あ る 1 ) 幸 福 は 喜 び あ る い は 満 足 に よ り 特 徴 づ け ら れ る 心 の 状 態 あ る い は 感 情 で あ る 2 ) す な わ ち 生 活 満 足 感 は ヘ ル ス プ ロ モ ー シ ョ ン を 評 価 す る 主 要 な 要 因 の 一 つ で あ る (1 ) 目 的 本 項 で は 生 活 満 足 感 の 現 状 を 年 齢 別 年 度 別 に 把 握 す る と と も に 生 活 満 足 感 に 関 連 す る 要 因 を 探 る (2 ) 対 象 と 方 法 12 歳 以 上 の 全 住 民 を 対 象 と し た 2002 年 ( 3,311 名 ) 2005 年 ( 3,360 名 ) 2008 年 ( 3,301 名 )の 3 時 点 の デ ー タ を 分 析 に 使 用 し た 項 目 は 主 観 的 な 生 活 満 足 感 及 び 心 身 の 状 態 と し た 分 析 は ま ず 3 時 点 に お け る 生 活 満 足 感 を 10 歳 区 切 り の 年 齢 別 に 単 純 集 計 し 年 齢 に よ る 特 徴 と 年 次 推 移 を 把 握 し た 次 に 生 活 満 足 感 と 心 身 の 状 態 と の 関 連 を 統 計 的 に 分 析 し た (3 ) 生 活 満 足 感 の 現 状 Q: 現 在 の 生 活 に 満 足 し て い る 人 は ど れ く ら い? 増 え て い る の? 減 っ て い る の? 年 齢 に よ っ て 違 い は あ る の? A: 全 体 で は 76% 以 上 が 現 在 の 生 活 に 満 足 し て お り そ の 割 合 は 2002 年 か ら 2008 年 に か け て 緩 や か に 増 加 し て い る ( 図 3-2 -4-1 -1 ) 年 齢 別 で は 高 齢 者 ( 60 代 以 上 )と 比 較 し 若 者 や 成 人 の 満 足 者 割 合 が 低 い し か し 年 齢 別 年 次 推 移 を み る と 2002 年 か ら 2008 年 に か け 若 者 ( 10 20 代 ) の 満 足 者 割 合 は 増 加 し て い る ( 図 3-2 -4-1 -1 ) 現 在 の 生 活 に 満 足 し て い る 人 の 割 合 は 全 体 で は 2002 年 76.3% 2005 年 76.5% 2008 年 79.5% で あ り 2002 年 か ら 2008 年 に か け て 増 加 し て い た 年 齢 別 に み る と 高 齢 者 ( 60 代 以 上 ) の 満 足 者 割 合 が 高 く 2002 年 に お い て は 若 者 ( 10 20 代 )と の 差 が 30% 以 上 み ら れ て い た し か し 10 代 の 満 足 者 割 合 は 2002 年 67.9% 2005 年 72.7% 2008 年 78.2% と 増 加 20 代 も 同 様 に 61.9% 52

64.0% 73.2% と 増 加 30 代 は 2005 年 に 一 度 落 ち 込 む も の の 70.0% か ら 76.4% に 有 意 に 増 加 し て い た 一 方 60 代 は 93.8% 91.5% 92.3% と ほ ぼ 横 ば い 80 代 以 上 も 同 様 に 92.3% 90.8% 93.3% と 横 ば い 70 代 は 95.2% 94.2% 89.6% と 減 少 し て お り 高 齢 者 と 若 者 の 差 は 10% 程 度 に な っ た 100 90 80 70 60 % 76.3 76.5 79.5 80 歳 以 上 60-69 歳 70-79 歳 * 12-19 歳 * 30-39 歳 * 50-59 歳 20-29 歳 ** 40-49 歳 全 体 ** 2002 2005 2008 ** : p<0.01 * : p<0.05 / 実 線 は 有 意 に 増 加 or 減 少 点 線 は 横 ば い 図 2-2-4-1-1 年 齢 別 年 度 別 生 活 満 足 感 (4 ) 生 活 満 足 感 と 心 身 の 状 態 と の 関 連 Q: 生 活 満 足 感 と 心 身 の 状 態 に 関 連 は あ る の? 年 齢 に よ っ て 違 い は あ る の? A: 全 体 で は 健 康 面 に 気 に な る こ と が あ る 場 合 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る 場 合 満 足 者 の 割 合 は 少 な い ( 図 3-2 -4-1 -2 ) 年 齢 別 で は 10 60 代 は 健 康 面 に 気 に な る こ と 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る 場 合 に 満 足 者 割 合 が 少 な く 70 代 以 降 に な る と 健 康 面 に 気 に な る こ と が あ る 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る な ど 自 分 自 身 の 状 態 と の 関 連 は 見 ら れ な く な り 家 族 に 介 護 が 必 要 な 人 が い る 場 合 に 満 足 者 の 割 合 が 高 い ( 図 3-2 -4-1 -3) 心 身 の 状 態 別 に 満 足 の 者 割 合 を み る と 自 分 自 身 の 健 康 面 で 気 に な る こ と が あ る ( あ る 74.6% な い 80.6% ) 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る ( あ る 48.5% な い 71.7% ) に お い て 満 足 者 割 合 は 少 な か っ た 家 族 に 介 護 が 必 要 な 人 が い る に 53

お い て は 有 意 な 関 連 は 見 ら れ な か っ た 入 院 中 も し く は 通 院 中 においては 満 足 者 の 割 合 は 少 な か っ た ( 図 2-2-4-1-2) *** *** *** *** : p<0.001 図 2-2-4-1-2 心 身 の 状 況 と 生 活 満 足 感 年 齢 別 に み る と 10 代 は 健 康 面 で 気 に な る こ と が あ る 場 合 に 満 足 者 の 割 合 は 少 な く 20 代 30 代 40 代 は 健 康 面 で 気 に な る こ と が あ る 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る 場 合 に 満 足 者 の 割 合 が 少 な か っ た 50 代 60 代 は 健 康 面 で 気 に な る こ と が あ る 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る に 加 え 入 院 中 も し く は 通 院 中 で あ る 場 合 に 満 足 者 の 割 合 は 少 な か っ た 70 代 以 降 に な る と 健 康 面 で 気 に な る こ と が あ る 身 の 回 り に 不 自 由 な こ と が あ る 入 院 中 も し く は 通 院 中 で あ る な ど 自 分 自 身 の 状 態 と の 関 連 は 見 ら れ な く な り 家 族 に 介 護 が 必 要 な 人 が い る 場 合 に 満 足 者 割 合 は 少 な か っ た ( 図 2-2-4-1-3) 10 代 60 代 の 生 活 満 足 感 は 自 分 自 身 の 心 身 の 状 態 70 代 以 降 の 生 活 満 足 感 は 家 族 の 健 康 状 態 と 関 連 す る こ と が 示 唆 さ れ た 54

10 代 (%) *** 20 代 *** ** 30 代 *** ** 40 代 *** *** 50 代 *** *** *** 60 代 * * 55